トップ :: B 処理操作 運輸 :: B23 工作機械;他に分類されない金属加工

【発明の名称】 溶断装置における生成物処理機構
【発明者】 【氏名】植村 伸一
【住所又は居所】岡山県岡山市邑久郷2495−7 株式会社サンナン内

【要約】 【課題】溶断による断板片や切断残滓等の生成物の処理の手間を軽減させると共に、作業者が生成物処理に注意を払うことなく溶断作業に専念できるようにする。

【解決手段】切断定盤1の上面に載置されたワークを任意形状に溶断し、該溶断により生じた前記生成物が切断定盤1の下側に落下する構成となされた溶断装置において、前記切断定盤1の下側で前記生成物が落下する範囲に対応した平面個所に多数の板部材10を密状に敷き詰めると共に、該平面個所での前記板部材10の密状配置状態を保持させつつ各板部材10を特定順に特定場所8を経るように循環移動させる支持案内送り手段7を設けた構成となす。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
切断定盤の上面に載置されたワークを任意形状に溶断し、該溶断により生じた切断板片や切断残滓等の生成物が切断定盤の下側に落下する構成となされた溶断装置において、前記切断定盤の下側で前記生成物が落下する範囲に対応した平面個所に多数の板部材を密状に敷き詰めると共に、該平面個所での前記板部材の密状配置状態を保持させつつ該板部材のそれぞれを、特定順に特定場所を経るように循環移動させる支持案内送り手段を設けたことを特徴とする溶断装置における生成物処理機構。
【請求項2】
前記支持案内送り手段が、各板部材を支持し水平方向の特定軌跡を経るように案内する複数の前記直状支持案内部と、それぞれの該直状支持案内部上の案内始端に位置された前記板部材を押し変位させそれぞれの該直状支持案内部上の板部材列を特定距離だけ送り移動させる処理を繰り返す押圧駆動手段とを備えるほか、前記複数の直状支持案内部を直列状に結合ように配設され且つ1つの前記直状支持案内部の案内終端にてこれの案内する板部材を受け取って次位の前記直状支持案内部の案内始端に送り渡すものとした中継搬送手段を備えてなることを特徴とする請求項1記載の溶断装置における生成物処理機構。
【請求項3】
前記特定場所にはここに到達した前記板部材の上面に存在する前記生成物を他所へ搬出する生成物搬出手段を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の溶断装置における生成物処理機構。
【請求項4】
前記生成物搬出手段が、前記板部材の上面に存在している前記生成物を前記板部材の外方へ掻き出すことを繰り返す掻き出し装置と、該掻き出し装置で掻き出された前記生成物を受け入れてさらに別の場所へ搬出する搬出装置とを備えていることを特徴とする請求項3記載の溶断装置における生成物処理機構。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、溶断処理により生成される切断板片や切断残滓等の生成物を切断定盤の下側に落下させるものとなされた溶断装置における生成物処理機構に関する。
【背景技術】
【0002】
図10は従来の溶断装置を示す平面図であり、図中、1は上面が床面から1m程度の高さとなされた方形状の切断定盤、2は溶断トーチを支持し切断定盤1の長手方向(x方向)へ敷設された図示しない案内レール上を走行移動するトーチ支持台、3は切断定盤1の下側の床面近傍にx方向へ向けて設置された案内レール、4は水平方向両端個所を一対の案内レール3、3で走行移動可能に支持され且つ図示しない磁力吸着具を上下移動可能に装着された運搬用自走台車、5は切断定盤1の下側に設けられ且つ幅方向(y方向)への搬送を行うようになされたベルトコンベア、そして6は床面上に置かれたバケットである。
【0003】
このように形成された溶断装置において鋼板等のワークを溶断する際は、切断定盤1の上面にワークを載置した後、溶断トーチを作動させるのであり、これにより切断定盤1上のワークは溶断トーチの自動的な変位により特定形状に溶断され、該溶断により生成された特定大きさ以下の前記生成物は切断定盤1の上面を形成した支持部材の間隙を通じてその直下の床面上に落下する。こうして落下した前記生成物は、作業者が手動で遠隔操縦する運搬用自走台車4やこれに装着されている磁力吸着具により吊り上げられ移動されてベルトコンベア上或いはバケット内に落下される。
【0004】
上記した溶断装置の技術水準を示す公知資料としては例えば次のような特許文献が存在している。
【特許文献1】特開平5−146873号公報
【特許文献2】特開平6−170530号公報
【特許文献3】特開平7−185800号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した従来の溶断装置においては、前記生成物の排出処理に手間がかかる上に、作業者は切断定盤1下やバケット6内に存在する前記生成物の堆積量等に絶えず注意を払って適時に処理する必要があるのであり、また切断定盤1下の狭い空間内に運搬用自走台車4の駆動機構や、磁力吸着具及びこれの上下駆動機構等といった比較的複雑な構造を有するものが存在していることから、これらの保守管理に多くの手間がかかるのである。
本発明は斯かる問題点を一挙に解消できるものとした溶断装置における生成物処理機構を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、第1の発明は、請求項1に記載したように、切断定盤の上面に載置されたワークを任意形状に溶断し、該溶断により生じた前記生成物が切断定盤の下側に落下する構成となされた溶断装置において、前記切断定盤の下側で前記生成物が落下する範囲に対応した平面個所に多数の板部材を密状に敷き詰めると共に、該平面個所での前記板部材の密状配置状態を保持させつつ該板部材のそれぞれを、特定順に特定場所を経るように循環移動させる支持案内送り手段を設けたものである。
【0007】
該発明は次のように具体化するのがよい。
即ち、請求項2に記載したように、前記支持案内送り手段が、各板部材を支持し水平方向の特定軌跡を経るように案内する複数の前記直状支持案内部と、それぞれの該直状支持案内部上の案内始端に位置された前記板部材を押し変位させそれぞれの該直状支持案内部上の板部材列を特定距離だけ送り移動させる処理を繰り返す押圧駆動手段とを備えるほか、前記複数の直状支持案内部を直列状に結合ように配設され且つ1つの前記直状支持案内部の案内終端にてこれの案内する板部材を受け取って次位の前記直状支持案内部の案内始端に送り渡すものとした中継搬送手段を備えている構成となす。
【0008】
また請求項3に記載したように、前記特定場所にはここに到達した前記板部材の上面に存在する前記生成物を他所へ搬出する生成物搬出手段を設けている構成となす。
【0009】
さらには請求項4に記載したように、前記生成物搬出手段が、前記板部材の上面に存在している前記生成物を前記板部材の外方へ掻き出すことを繰り返す掻き出し装置と、該掻き出し装置で掻き出された前記生成物を受け入れてさらに別の場所へ搬出する搬出装置とを備えている構成となす。
【発明の効果】
【0010】
上記した本発明によれば、次のような効果が得られる。
即ち、請求項1に記載したものによれば、切断定盤の下側に落下した前記生成物を多数の板部材の上面に支持させることができ、また各板部材が特定順に特定場所へ循環移動されるため特定場所で各板部材の上面に支持された生成物を板部材の外方へ掻き出すことが可能となり、したがって人手を要することなく生成物を切断定盤の下側から特定場所まで搬出することができ、作業者は生成物の状況に気を取られることなく溶断処理に専念することができる。また切断定盤の下側には単なる平面体である板部材とこれを移動可能に支持する構造簡易な直状案内支持手段を位置させることで足りるものとなって保守が容易に行えるものとなる。また切断定盤の下側で生成物が落下する範囲に対応した平面個所に多数の板部材を密状に敷き詰める構成は、このように敷き詰められる板部材の数を増減させることにより、切断定盤から落下する前記生成物を受け止める広さを簡便に任意な大きさとなすことができ、したがって例えば設備の改修等に際して溶断装置の部分的な使用を容易に実現させることができて、操業の全面停止を回避できるのである。さらには従来の溶断装置の構成を大きく変えることなく改修できて、改修コストを低減させることができるものである。
【0011】
また請求項2に記載したものによれば、複数の直状支持案内部を介することにより、切断定盤の下側個所でしかも、前記生成物が落下する範囲に対応した平面個所に多数の板部材を密状に敷き詰めることができるため、板部材の循環移動を押圧駆動手段及び中継搬送手段のタクト作動により簡易且つ的確に行わせることができるのであり、また押圧駆動手段及び中継搬送手段を切断定盤の溶断作業範囲の外側に位置させることができて、これら押圧駆動手段及び中継搬送手段の保守を容易に行えるものとなすことができる。
【0012】
また請求項3に記載したものによれば、特定場所に到達した各板部材の上面に支持された前記生成物を他の場所に移動させることにより該特定場所へのその堆積を回避することができ、前記生成物の処理の最適化を図ることができる。
【0013】
さらに請求項4に記載のものによれば、板部材の上面に載置され或いは板部材の上面に軽度に接着された状態の前記生成物を、特定場所にて人手を要することなく板部材から確実に分離させて他所まで搬出させることができるのである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る溶断装置の生成物処理機構を示す平面図、図2は図1の右半分を拡大した図、図3は図1の左半分を拡大した図、図4は該生成物処理機構の一部を示す平面図、図5は図4中のx1−x1部を示す図、図6は該生成物処理機構の中継搬送手段周辺をx方向一側から見た図、図7は該生成物処理機構の掻き出し装置を示す側面図、図8は該掻き出し装置の作動説明図である。
【0015】
本発明に係る溶断装置では、図1〜図3等に図示されている切断定盤1やトーチ支持台2は従来の溶断装置のものがそのまま使用されている。切断定盤1の平面視大きさは任意となして差し支えないが、この例では凡そ縦100mで横10m程度のものとなされる。
【0016】
切断定盤1の下側には、溶断処理により生じる前記生成物を特定場所へ搬出するための生成物処理機構7が設けてある。該生成物処理機構7の詳細は以下のようなものとなされている。
【0017】
即ち、図1〜図4に示すように、切断定盤1のx方向の各端部の外側には、溶断により生じた前記生成物の搬出手段としてベルトコンベア8、8が設けられており、それぞれのベルトコンベア8はy方向の搬送が行われると共にその搬送終端は溶断装置の設置された建物の外方に導かれている。
【0018】
切断定盤1の上面はx方向中央部の特定幅個所9の左右外側個所のそれぞれを溶断作業区画A1、A1となしてあり、各溶断作業区画A1の下側個所でしかも、前記生成物が切断定盤1の上面から落下する範囲に対応した平面個所には、多数の板部材10を密状に敷き詰めると共に、該平面個所での板部材10の密状配置状態を保持させつつ各板部材10を特定順にその対応するベルトコンベア8の上側位置を経るように循環移動させる支持案内送り手段11を設けている。
【0019】
各支持案内送り手段11は、複数の板部材10を支持して特定軌跡を経るように移動させる4条の直状支持案内部12と、各直状支持案内部12上の案内始端p1に位置された一枚の板部材10を押し変位させることにより各直状支持案内部12上の板部材10列を特定距離だけ送り移動させる処理を繰り返す押圧駆動手段13と、複数の直状支持案内部12を直列状に結合するように配設され且つ1つの前記直状支持案内部12の案内終端p2にてこれの案内する板部材10を受け取って次位の前記直状支持案内部12の案内始端p1に送り渡すものとした中継搬送手段14を備えている。
【0020】
各直状支持案内部12は、従来において1つの運搬用自走台車4(図参照)が走行していた通路に対応して形成されるものであって、図5に示すように、床面15に形成された基礎16上に敷設されていて従来の運搬用自走台車4(図参照)を案内していた一対の案内レール3、3を支持部材に代用し、これら一対の案内レール3、3の各上面に溝形鋼17を案内レール3と同じx方向へ向けて載置状に固着し、これら一対の溝形鋼17、17のx方向個所の特定間隔ごとの位置には支持軸18を架装して、該支持軸18の両端個所に鍔付ローラ19aを装着すると共にこれら鍔付ローラ19a間には2つのローラ19b、19bを装着し、また支持軸18の中間位置に対応した床面15個所から補強柱20を起立させ、該補強柱20の上端に設けられた軸固定部材21を介して支持軸18の中間個所を支持させたものとなされている。
【0021】
各直状支持案内部12に配置された多数の板部材10はその各々が同一大きさの四角鋼板となされていて、各直状支持案内部12のx方向全範囲の各支持軸18の一対の鍔付ローラ19a、19aの鍔部a1、a1間に単列状且つ密接状に載置されてy方向変位を規制されると共に、下面を鍔付ローラ19aの支持周面a2と2つのローラ19bの周面でx方向の移動自在に支持された状態となされている。
【0022】
図5中、22a及び22bは各直状支持案内部12のx方向の全長範囲に対向状に設けられた傾斜案内板であって、各直状支持案内部12ごとの一対の溝形鋼17、17の上面に起立させた支持部材23を介して固定されている。24は切断定盤1を支持した脚部材である。
【0023】
各中継搬送手段14は、図2〜図4等に示すように、y方向に隣接されており且つ独立した1つの環状移動軌道を形成する二つの直状支持案内部12、12ごとにこれらのx方向の両端部の外側近傍に対状に設置されており、これら対状に設置された中継搬送手段14の一方のものはこれの対応する一側のベルトコンベア8の上側に位置されている。各中継搬送手段14は図6にも示すように、y方向へ配列された2つの搬送要部14A、14Bを備えるほか、各搬送要部14A、14Bの上方側でしかも、直状支持案内部12で支持される板部材10の高さと同じ高さの平面にて板部材10を支持しx方向へ案内する板部材単位支持案内部14C、14Dを備えたものとなされており、各直状支持案内部12の板部材支持面のx方向全範囲に板部材10が密状に配置されている状態において1枚の板部材10を中継搬送するものとなされている。
【0024】
各搬送要部14A、14Bはその対応する1つの直状支持案内部12をx方向へ延長した位置に板部材単位支持案内部14C、14Dと関連されて設置されており、床面1に設置された昇降駆動台25に搬送フレーム26をy方向へ向けて固定され、各搬送フレーム26のy方向の特定間隔ごとの位置にモータ27で駆動される回転支持軸28をx方向へ架設し、該回転支持軸28のそれぞれに複数の送りローラ29を固定し、これら送りローラ29で正規位置に支持された状態の板部材10のx方向外側の側端縁をベルトコンベア8の直上に位置させた状態の下で、該板部材10をモータ27の回転により1つの直状支持案内部12の案内終端p2に対応する側から他の1つの直状支持案内部12の案内始端p1に対応ずる側へ向かうy方向へタクト送りするものとなされている。
【0025】
板部材単位支持案内部14C、14Dのそれぞれは床面15上に支持フレーム30を介しy方向へ向けられ高さ不変に設けられた支軸の回りに回転される鍔付ローラ31a及びローラ31bを具備したものであり、一方の搬送要部14Aの上側に位置される板部材単位支持案内部14Cはこれの対応する直状支持案内部12の案内終端p2から送り出される板部材10を鍔付ローラ31a及びローラ31bでx方向へ案内し、該板部材10が搬送要部14Aの真上に到達したときにそれ以上に送り移動されるのを図示しない係止部材で阻止するものとなされており、また他方の搬送要部14Bの上側に位置される板部材単位支持案内部14Dは、搬送要部14Aから送り出される板部材10が該他方の搬送要部14Bの真上に位置したときにそれ以上にy方向へ送り移動されるのを図示しない係止部材で阻止するものとなされている。
【0026】
また搬送要部14Aの上側に位置される板部材単位支持案内部14Cの上側には掻き出し装置32が設けられており、該掻き出し装置32とこれの下方に位置した1つのベルトコンベア8とが生成物搬出手段33をなしている。該生成物搬出手段33は板部材10の上面に存在した前記生成物を溶断装置の設置された建物の外方へ排出する。
【0027】
各掻き出し装置32は図4及び図7等に示すように、床面15上に固定される油圧シリンダ34とこれの出力軸34aの先端にy方向の支軸35を介して揺動可能に装着された掻き出し体36とを備えており、搬送要部14Aの上側に位置される板部材単位支持案内部14Cで支持された状態の板部材10の上面から、前記生成物wを該板部材10の外方へ掻き出してその対応するベルトコンベア8上に落下させる処理を繰り返すものである。この際、板部材単位支持案内部14C上に位置した1枚の板部材10の上面に支持された前記生成物wのみならず、これに当接された後続の1枚の板部材10の上面のx方向端部に支持された前記生成物wが掻き出し装置32により掻き出されるようになすのがよいのであり、このようにすれば、この直後に行われる搬送要部14Aの昇降駆動台25の上昇によるこれら2枚の板部材10、10の上下分離が容易となる。
【0028】
さらに図4等に示すように、各押圧駆動手段13は各直状支持案内部12の案内始端p1に対面する位置に設けられており、床面15上に固定される油圧シリンダ37とこれの出力軸の先端に固定された押し片38とを備えたものとなされており、その対応する直状支持案内部12上の板部材10列の案内始端p1側の端縁を押圧して該板部材10列の全体を1枚の板部材10のx方向長さよりも僅かに大きい距離だけタクト送りさせるものとなされている。
【0029】
次に上記した本実施例装置の使用例及び各部の作用について説明する。
切断定盤1上では従来と同様なワークの溶断処理を実行させるのであり、一方では図示しない制御装置を作動させて生成物処理機構7を自動的に制御作動させる。
【0030】
この際、生成物処理機構7の作動は次のように行われる。
先ず必要に応じて各中継搬送装置14の2つの搬送要部14A、14Bの昇降駆動台25、25の上昇状態でモータ27が作動し、ローラ29が駆動され、その中継搬送装置14上の1枚の板部材10を板部材単位支持案内部14Dの真上に搬送し、次に該搬送を終了した各搬送要部14A、14Bの昇降駆動台25、25が降下状態となり、この結果、各板部材単位支持案内部14Dは1枚の板部材10を搬送要部14Bの真上で支持した初期状態となる。
【0031】
この後、各押圧駆動手段13の油圧シリンダ37が伸長作動されて各板部材単位支持案内部14D上の1枚の板部材10の外方側の端縁を押し変位させるとい処理が繰り返される。こうして押し変位される1枚の板部材10は板部材単位支持案内部14Dの鍔付ローラ31a及びローラ31bで円滑に案内されて移動され、その対応する直状支持案内部12上の板部材10列に当接されてこれを同体状に押し変位させる。このとき板部材10列の変位方向最前端の1枚の板部材10は、これを受け入れる中継搬送手段14の昇降駆動台25、25の下降状態の下で、該板部材10列を支持案内している各直状支持案内部12の案内終端p2に対応した板部材単位支持案内部14Dの鍔付ローラ31a及びローラ31bでx方向へ円滑に案内され、その対応する搬送要部14Aの真上まで移動されときにその移動を停止される。
【0032】
各中継搬送手段14においては、搬送要部14Aの真上に板部材10が位置され板部材単位支持案内部14Dに支持されたときに、各搬送要部14A、14Bの昇降駆動台25、25が上昇を開始し、該上昇過程で搬送要部14Aのローラ29が板部材単位支持案内部14Cに支持された1枚の板部材10を受け止めて幾分(例えば数cm程度)持ち上げるのであり、次に各搬送要部14A、14Bのモータ27が作動されることにより、ローラ29が回転されて該ローラ29に支持された板部材10をy方向へ搬送し、該板部材10が他方の板部材単位支持案内部14D上でしかも搬送要部14Bの真上に到達したとき、モータ27が停止されて該板部材10の搬送が停止され、次に各搬送要部14A、14Bの昇降駆動台25、25が下降され、該下降過程において該板部材10は板部材単位支持案内部14Dに支持される。このような一連の作動は押圧駆動手段13の作動に同期して繰り返される。こうして板部材単位支持案内部14Dに支持された1枚の板部材10はこれに対応する押圧駆動手段13の作動により、既述したようにその対応する直状支持案内部12の案内始端p1へ向け送り出される。
【0033】
したがって、切断定盤1の下側個所でしかも、切断定盤1上の溶断処理による前記生成物wが落下する範囲に対応した平面個所の全体は、多数の板部材10を密状に敷き詰めた状態に保持されていて、切断定盤1の上面の間隙を通じて落下する前記生成物は確実にこれら多数の板部材10の上面に受け止められて支持されるのであり、また生成物処理機構7の作動中は、各板部材10は特定順に特定軌跡上を循環移動され、該循環移動の過程で、その対応するベルトコンベア8の上側でしかも搬送要部14Aの真上にある板部材単位支持案内部14Cに順次に到達し支持された状態となる。
【0034】
板部材単位支持案内部14D上では、押圧駆動手段13による板部材10のタクト送りに関連して掻き出し装置32の油圧シリンダ34が繰り返して伸縮作動されるのであり、油圧シリンダ34の伸長作動時においては、掻き出し体36は板部材単位支持案内部14Dに支持された板部材10の上面上へ進入し、該進入過程で該板部材10上に存在する前記生成物wと干渉する等して図8に示すように支軸35回りの矢印c方向へ揺動されて退避傾斜姿勢となり、前記生成物wを押し移動させないのであり、一方、油圧シリンダ34の短縮作動時においては、掻き出し体36は板部材単位支持案内部14Dに支持された板部材10の上面上から退出し、該退出過程で該板部材10上に存在する前記生成物wと干渉する等して支軸35回りの反矢印c方向へ揺動されて起立掻き出し姿勢となり、該板部材10上の前記生成物wを該板部材10の外方へ掻き出してベルトコンベア8上に落下させる。ベルトコンベア8は落下した前記生成物wを搬送面に受け止めては溶断装置の設置されている建物の外方へ連続的に搬出する。
【0035】
該掻き出し装置32の掻き出し処理の後、板部材単位支持案内部14C上の1枚の板部材10は搬送要部14Aの昇降駆動台25の上昇により例えば数cm程度持ち上げられるが、該持ち上げ処理が板部材単位支持案内部14C上の1枚の板部材10とこれに当接されている後続する1枚の板部材10との切断残滓等に起因した軽度の接着状態を効果的に上下分離させる。
【0036】
上記の実施態様は本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更することは任意であり、例えば次のように変形することができる。
即ち、上記実施態様においては、y方向で隣接した2つの直状支持案内部12を中継搬送手段14で単列状に結合することにより、これら2つの直状支持案内部12が板部材10を循環移動させるための1つの独立した環状移動軌跡を形成するものとなしたが、これに代えて例えば、図9に示すようにy方向で隣接した4つの直状支持案内部12を中継搬送手段14で単列状に結合することにより、これら4つの直状支持案内部12が板部材10を循環移動させるための1つの独立した環状移動軌道dを形成するものとなすこともできるのであり、或いは、先の実施態様とは異なる位置の任意な複数の直状支持案内部12を中継搬送手段14で単列状に結合することにより、先の実施態様とは異なる位置の任意な複数の直状支持案内部12が板部材10を循環移動させるための1つの独立した環状移動軌道を形成するものとなすことも可能であり、さらには単一の直状支持案内部12の案内終端p2と案内始端p1とを中継搬送手段14で結合することにより、1つの直状支持案内部12が板部材10を循環移動させるための1つの独立した環状移動軌道を形成するものとなすことも可能である。
【0037】
また切断定盤1のx方向の全範囲を1つの溶断作業区画となして、直状支持案内部12のx方向長さを切断定盤のx方向長さに略合致させることも可能であり、また切断定盤1のx方向の全範囲を3つ以上の溶断作業区画となして、各直状支持案内部12のx方向長さをその対応する1つの溶断作業区画のx方向長さに略合致させることも可能である。
【0038】
また板部材10の上面に耐熱性の被覆材を貼設することも可能であり、このようにすると、板部材10の過度な温度上昇が防止される。
【0039】
さらには直状支持案内部12上の板部材10列が押圧駆動手段13によって送り変位されていないときに、該板部材10列の不用意な移動を一時的に阻止するため、板部材10列に係止片による位置保持力を作用させるものとした係止手段を設けるか、或いは鍔付ローラ19aやローラ19bの回転に一次的に抵抗を付与するものとした制動手段を設けることも差し支えない。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明に係る溶断装置の生成物処理機構を示す平面図である。
【図2】図1の右半分を拡大した図である。
【図3】図1の左半分を拡大した図である。
【図4】該生成物処理機構の一部を示す平面図である。
【図5】図4中のx1−x1部を示す図である。
【図6】該生成物処理機構の中継搬送手段周辺をx方向から見た図である。
【図7】該生成物処理機構の掻き出し装置を示す側面図である。
【図8】該掻き出し装置の作動説明図である。
【図9】本発明の変形例を示す平面図である。
【図10】従来の溶断装置を示す平面図である。
【符号の説明】
【0041】
1 切断定盤
7 支持案内送り手段
8 ベルトコンベア(搬出装置)
10 板部材
12 直状支持案内部
13 押圧駆動手段
14 中継搬送手段
32 掻き出し装置
33 生成物搬出手段
p1 案内始端
p2 案内終端
w 生成物
【出願人】 【識別番号】504243279
【氏名又は名称】株式会社サンナン
【住所又は居所】岡山県岡山市邑久郷2495−7
【出願日】 平成16年5月26日(2004.5.26)
【代理人】
【公開番号】 特開2005−334968(P2005−334968A)
【公開日】 平成17年12月8日(2005.12.8)
【出願番号】 特願2004−185688(P2004−185688)