| 【発明の名称】 |
コロイド濾過における膜の濃度分極汚染を予測する方法及びこれを行うプログラムを記録した媒体 |
| 【発明者】 |
【氏名】チュン, ミュン−スク
【氏名】キム, ホンゴン
【氏名】ナン, スク−ウー
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| 【要約】 |
【課題】本発明は多孔性膜を用いた粒子分散液の限外濾過遂行の時、濃度分極層においての粒子の濃度分布を算出して粒子らの積りによる濃度分極汚染を予測する方法及びこれを行うプログラムを貯蔵した記録媒体を提供すること。
【解決手段】本発明によると、濾過フラックスの実験データと、ここに数値解法を適用して計算した濃度勾配拡散係数から濃度分極層において、粒子の濃度分布を算出することが出来る。本発明を用いることにより、粒子分散液の膜濾過プロセスにおいての必然的である濃度分極汚染に対する定量的予測が可能であり、汚染特性制御及び設計の基本資料を確保することが出来る。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 多孔性膜を用いた限外濾過遂行の時、濾過時間が経過しながら、前記膜表面上に粒子が積もる際、濃度分極層で粒子の濃度分布を算出する方法であって、 濾過フラックス、濾過体積及び濾過フラックスの微分値から浸透圧及び熱力学係数を求めるステップ(d)と、 流体力学係数及び前記熱力学係数から濃度勾配拡散係数を求めるステップ(e)と、 前記濃度勾配拡散係数と、ケーキ層及びバルクでの粒子濃度及び前記濾過フラックスから濃度分極層での粒子濃度分布を求めるステツプ(f)と、 を含むことを特徴とする濃度分極層で粒子の濃度分布を算出する方法。 【請求項2】 多孔性膜を用いた限外濾過遂行の時、濾過時問が経過しながら、前記膜表面上に粒子が積もる際、濃度分極層で粒子の濃度分布を算出する方法であって、 限外濾過遂行を通して濾過時間による濾過フラックス(dV/dt)のデ一タを得るステップ(a)と、 前記濾過フラックスデータから濾過時間による濾過体積(V)を求めるステップ(b) と、 前記濾過フラックスデータから濾過時間による濾過フラックスの徴分値(d2V/dt2)を求めるステップ(c)と、 前記濾過フラックス、濾過体積及び濾過フラックスの微分値から浸透圧及び熱力学係数を求めるステップ(d)と、 流体力学係数及び前記熱力学係数から濃度勾配拡散係数を求めるステップ(e)と、 前記濃度勾配拡散係数と、ケーキ層及びバルクでの粒子濃度及び前記濾過フラックスから濃度分極層での粒子濃度分布を求めるステップ(f)と、 を含むことを特徴とする濃度分極層で粒子の濃度分布を算出する方法。 【請求項3】 前記ステップ(d)は、 任意の時間において、前記濾過フラックス値及び下記数式1から前記浸透圧を求めるステップ(d1)と、 前記時間において、前記濾過体積、濾過フラツクス及び濾過フラツクスの微分値を下記数式2に代入し、ニュートン−ローソン(Newton-Raphson)の繰り返し数値解法を適用して粒子濃度Cを求めるステップ(d2)と、 色々な時間に対して前記ステップ(d1)及び(d2)を行って粒子濃度Cと前記浸透圧の関係を求めるステップ(d3)と、 前記粒子濃度Cと浸透圧の関係から下記数式3により前記熱力学係数S(C)を求めるステップ(d4)と、 を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。 【数1】
【数2】
【数3】
【請求項4】 前記ステップ(e)において、 前記濃度勾配拡散係数D(C)は下記数式4によって求めることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の方法。 【数4】
上記式で、D0 は薄い粒子濃度においてのストークス−アインシュタイン(Stokes-Einstein)式によってkT/6πη0aで定義される係数である(ここで、k、T及びaは請求項3による数式3で定義した通りであり、η0は粘度である) 。 流体力学係数K(C)は下記数式5で定義し(ここで、Cは粒子の濃度である)、S(C)は請求項3による数式3の通りである。 【数5】
【請求項5】 前記ステップ(f)において、 前記粒子の濃度分布は下記数式6により求めることを特徴とする請求項1に記載の方法。 【数6】
上記式で、cbはバルクでの粒子濃度で、Ccはケーキ層での粒子濃度、Aは有効表面積で、yは膜フィルタからの垂直距離で、Dは濃度勾配拡散係数である。 【請求項6】 多孔性膜を用いた限外濾過遂行の時、濾過時間が経過しながら、前記膜表面上に粒子が積もる際、濃度分極層で粒子の濃度分布を算出するためのコンピューターで解読可能な記録媒体であって、 限外濾過遂行を通して濾過時間による濾過フラックス(dV/dt)のデータを得るステップ(a)と、 前記濾過フラックスのデータを数値積分して濾過時間による濾過体積(V)を求めるステップ(b)と、 前記濾過フラックスデータを数値微分して濾過時間による濾過フラックスの微分値(d2V/dt2)を求めるステツプ(c)と、 前記濾過体積及び濾過フラックスの微分値から請求項3による数式1、数式2及び数式3を用いて浸透圧及び熱力学係数を求めるステツプ(d)と、 流体力学係数及び前記熱力学係数から請求項4による数式4を用いて濃度勾配拡散係数を求めるステツプ(e)と、 前記濃度勾配拡散係数と、ケーキ層及びバルクでの粒子濃度及び前記濾過フラックスから請求項5による数式6を用いて濃度分極層での粒子濃度分布を求めるステツプ(f)と、 を具現するプログラムを貯蔵した記録媒体。 【請求項7】 前記ステツプ(d)は、 任意の時間において、前記濾過フラックス値及び前記数式1から前記浸透圧を求めるステップ(d1)と、 前記時間において、前記濾過体積、濾過フラックス及び濾過フラックスの微分値を前記数式2に代入し、ニュートン−ローソン(Newton-Raphson)の繰り返し数値解法を適用して粒子濃度Cを求めるステップ(d2)と、 色々な時間に対して前記ステップ(d1)及び(d2)を行って粒子濃度Cと前記浸透圧の関係を求めるステップ(d3)と、 前記粒子濃度Cと浸透圧の関係から前記数式3により前記熱力学係数S(C)を求めるステップ(d4)と、 を含むことを特徴とする請求項6に記載のコンピューターで解読可能な記録媒体。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は多孔性膜を用いた限外濾過遂行の時、濃度分極層での濃度分布を算出して濃度分極汚染を予測するためのデータ処理方法及びこれを行うプログラムを貯蔵した記録媒体に関するものである。本発明を用いることにより、コロイド粒子、ナノメートルの粒子、蛋白質及び多価電解質等の分散液に対する限外濾過過程で起こる多孔性膜の汚染を容易に予測出来る。本発明による方法及びプログラムは形が変形されない硬い粒子が分散された溶液が一定の圧力差△Pで膜に垂直に導入される、行き詰まり形(デッドエンド)方式の濾過に適用できる。 【背景技術】 【0002】 多孔性膜による濾過において、気孔より小さい粒子は気孔を通過し、気孔より大きい粒子は気孔を通過しないので膜表面上に積もることになる。 【0003】 図1はコロイド粒子分散液を膜濾過する際、粒子の積りによる汚染を示した図面である。 【0004】 濾過時間の経過により、膜表面上に積もる粒子によるケーキ層は立て続けに厚くなり、これに従ってケーキ層での圧力降下が増加することになる。従って、膜表面上の行き詰まりが増加することになり、気孔を通して下部に抜け出る濾過フラックス(dV/dt)は減少することになる。濾過フラックスの減少は膜プロセスの分離性能の低下を意味する。 【0005】 ケーキ層が形成されるに先立って、膜表面付近での粒子濃度が膜表面から十分遠くに離れたバルクでより高くなることによる濃度境界層である濃度分極層が形成される。濃度境界層内での物質移動で、バルクから膜表面への対流移動と、反対に濃度勾配による膜表面からバルクヘの拡散移動が作用する。従って、濃度分極層は膜汚染に対する情報を提供する重要な特性で、究極的にプロセス設計のように実際的な側面で必須的事項である。 【0006】 非特許文献1で、リチャード・ボーエン(Richard Bowen)等は、コロイド分散液のクロスフロー(交差流れ)限外濾過で濃度分極層に対する濾過フラックスモデル式を樹立して浸透圧と濃度勾配拡散を扱った(W.R. Bowen, A. Mongruel, and P.M.Williams,“Prediction of the rate of cross-flow membrane”, Chem. Eng. Sci., 51(18), 4321(1996)]。 【0007】 非特許文献2のソン(Song)は、限外濾過で交差流れ及び行き詰まり濾過に対する濃度分極層、粒子沈着速度、ケーキ形成及びフラックス減少等の膜汚染メカニズムに対する総合的解析結果を提示した(R. Song,“Flux decline in cross-flow microfiltration”, J. Membrane Sci., 139(1), 183(1998))。 【0008】 非特許文献3で、リチャード・ボーエン(Richard Bowen)等は、熱力学係数決定において近似法、統計力学的方法及びセルモデル法等の様々な方法によって計算された結果、正確な分析と共に濃度勾配拡散に対する粒子濃度依存性を比較提示した(W.R. Bowen, Y.Liang, and P.M. Williams, “Gradient diffusion coefficients”, Chem. Eng. Sci., 55(13), 2359(2000))。 【0009】 非特許文献4のチョン(M.-S. Chun)等は、平板形膜によるラテックスコロイドの行き詰まり限外濾過を実験して、濃度分極層での濃度分布を予測した(M.-S. Chun, G.-Y. Chung, and J.-J. Kim,“On the behavior of the electrostatic colloida1”, J. Membrane Sci., 194(1), 97(2001))。彼らは、粒子間の相互作用工ネルギーを静電位場の解析で計算し、統計力学に基づいたモンテカルロ(Monte Carlo)シミュレーションで、分散液の粒子の半径方向の密度分布関数を求めて浸透圧と濃度勾配拡散係数を算出した。このようにシミュレーションで決定された濃度勾配拡散係数と実験から得られた濾過フラックスから濃度分極層での濃度分布を予測した。 【0010】 しかしながら、前記方法は複雑なシミュレーションを行わなければならないと言う短所があった。従って、複雑なシミュレーション過程を行わなくても膜濾過実験データに対する分析処理を通して濃度分布を予測出来る方法が要求れる。 【非特許文献1】化学工学科学学術誌(Chemical Engineering Science)第51巻第18号 【非特許文献2】膜科学専門学術誌(Journal of Membrane Science)第139巻第1号 【非特許文献3】化学工学科学学術誌(Chemical Engineering Science)第55巻第13号 【非特許文献4】膜科学専門学術誌(Journal of Membrane Science)第193巻第1号 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0011】 本発明は前記したような従来技術の問題点を解決するために案出されたものであって、濃度分極層での粒子の濃度分布を予測し分離しようとする粒子が有する物理化学的条件での膜汚染に適切な設計及び運転方案を立てるためのものである。本発明では、濃度分布を予測するために要求される粒子分散液の浸透圧と濃度勾配拡散係数を実験データから粒子濃度の関数として得ることが出来る。従って、限外濾過プロセスでの分離性能と粒子分散液特性との相関性を定量的に得ることができる。 【0012】 従って、本発明の目的は、多孔性膜を用いた限外濾過遂行の時、濃度分極層で粒子の濃度分布を算出する方法を提供することである。また、本発明の目的は前記方法を行うためのプログラムを貯蔵した記録媒体を提供するためのものである。 【課題を解決するための手段】 【0013】 本発明は多孔性膜を用いた限外濾過遂行の時、濃度分極層で粒子の濃度分布を算出する方法であって、 限外濾過遂行を通して濾過時間による濾過フラックス(dV/dt)データを得るステップ(a)と、 前記濾過フラックスデータから濾過時間による濾過体積(V)を求めるステップ(b)と、 前記濾過フラックスデータから濾過時間による濾過フラックスの微分値(d2V/dt2)を求めるステップ(c)と、 前記濾過フラックス、濾過体積及び濾過フラックスの微分値から浸透圧及び熱力学係数を求めるステツプ(d)と、 流体力学係数及び前記熱力学係数から濃度勾配拡散係数を求めるステツプ(e)と、 前記濃度勾配拡散係数と、ケーキ層及びバルクでの粒子濃度及び前記濾過フラックスから濃度分極層での粒子濃度分布を求めるステツプ(f)と、 を含むことを特徴とする濃度分極層で粒子の濃度分布を算出する方法に関するものである。 【0014】 また、本発明は前記濃度分極層での粒子の濃度分布を算出する方法を遂行するためのプログラムを貯蔵した記録媒体に閣するものである。 【発明の効果】 【0015】 本発明による方法を用いることにより、濾過時間経過による濾過フラックスデータで直ちに濃度分極汚染を予測し、これらに対する設計と制御方案を立てることが出来る。発明の応用的効果として、限外濾過に関わった各種粒子分離、生物分離精製、環境水処理用膜の新たな技術的進歩に寄与する。 【発明を実施するための最良の形態】 【0016】 以下では、図面を参照しながら、本発明による濃度分極層での粒子の濃度分布を算出する方法を具体的に説明する。 【0017】 コロイド粒子の分散液に対する膜濾過を示した図1を参照して濾過原理と浸透圧モデルによる濃度分極層及び膜を横切る透過伝達過程を説明する。有効表面積Aである膜の上下の間に全体圧力差△Pが加えられる場合、粘度η0 である濾過液の濾過フラックス(dV/dt)は、下記数式7の通りである。 【0018】 【数7】
浸透圧は分散液の熱力学状態と分散粒子間の相互作用効果を代弁する特性値である。 【0019】 前記濾過フラックスは濾過時間により変わり続けるので、濾過時間tに対する濾過フラックス(dV/dt)の関係は下記数式8のように示される。 【0020】 【数8】
上記式で、△PCPは濃度分極層での圧力差として、加えられる圧力や濾過フラックスに関係なく、分散液の熱力学的特性により決定される。半径aである粒子らで単分散された場合、 NFC・3kT/4πa3で定義される(ここで、kはボルツマン定数であり、NFCは臨界濾過数として、例えば、硬い球形粒子らが充填率0.64で非圧縮性ケーキ層を形成する場合に15である)。 【0021】 RCはケーキ抵抗として、下記数式9で定義される比ケーキ抵抗とケ一キ層の厚さの積である。 【0022】 【数9】
行き詰まり濾過において、時間による粒子の物質収支関係からケーキ層の厚さに関わる常微分方程式を初期条件と共に積分すると濾過フラックス式が下記数式10で誘導される。 【0023】 【数10】
上記数式10で、tの直前の記号のものは、下記数式11の通りである(ここで、Cbはバルクでの粒子濃度であり、CC はケーキ層での粒子濃度として、正常状態では時間に関 係なく一定の値で仮定することが出来る)。 【0024】 【数11】
硬い球形粒子に対する比ケーキ抵抗は、カルマン−コゾニー(Carman-Kozeny)式から下記数式12のように与えられる。 【0025】 【数12】
上記数式7及び8から時間による浸透圧の差に関する下記数式13を得る。 【0026】 【数13】
上記数式13は、膜表面で時間による粒子の濃度変化が分かると濃度の関数で与えられる浸透圧が得られることを意味する。膜表面上のケーキ層は始めは存在していないが、濾過時間が経過しながらケーキが積まれ続けるので、ケーキ層は漸次成長してケーキ抵抗は増加することになる。与えられた時間でのケーキ抵抗はケーキ層の孔隙率と関わりがある。 【0027】 体積分率で表される粒子濃度C(=1−孔隙率)であるコロイド粒子の分散液での浸透圧を求める。濾過フラックス(dV/dt)及びその時間微分である濾過速度(即ち、d2V/dt2)の関係は下記数式14の通りである。 【0028】 【数14】
上記式で、ηaは分散液の見かけ粘度であり、KPはダルシー(Darcy)の法則により導入される透過係数として、粒子濃度が増加することにより一つの粒子の周りに隣り合う粒子らによる抗力(drag force)を意味する。 【0029】 半径aである粒子らが規則的に配列された分散液でのKPはハッペル(Happel)とブレナー(Brenner)により誘導された下記数式15を適用することが出来る。 【0030】 【数15】
上記式で、流体力学係数K(C)は、KP(C)/(2a2/9c)である。 【0031】 粒子濃度が極めて薄い溶液での粒子の拡散は、広く知られているストークス−アインシュタイン(Stokes-Einstein)式で示される。しかし、粒子の濃度が増加すると粒子間の流体力学的相互作用とコロイド相互作用により、極めて薄い場合の拡散係数値から外れることになる。ストークス−アインシュタイン式を拡張して任意の粒子濃度に対して定義される濃度勾配拡散係数を求めることが出来る。 【0032】 ケーキ層での浸透圧から決定される熱力学係数S(C)は下記数式16の通りである。従って、前記で求められた浸透圧から熱力学係数S(C)が求められる。 【0033】 【数16】
また、極めて薄い粒子濃度に適用されるストークス−アインシュタイン式によって、 D0(=kT/6πη0a)を導入すると、濃度勾配拡散係数Dは下記数式17の通りである。 【0034】 【数17】
以下では、上記数式13、14、16及び17を用いて、浸透圧、濃度C、熱力学係数S(C)、及び濃度勾配拡散係数D(C)を求めるに必要な濾過フラックスデータ及びその微分値を求める方法を説明する。 【0035】 先ず、多孔性膜を用いた限外濾過を行い、濾過時問による濾過フラックス(dV/dt)のデータを得る。濾過フラックスの実験データに対するテーラー定理の数値展開を適用して数値微分又は数値積分すると、濾過体積∨及び濾過フラックスの微分値(d2V/dt2)を求めることが出来る。 【0036】 濾過体積∨は時間経過によって変わり続く量として、V(ti+1) とV(ti-1)を前進進行(フォワード ステップ)及び後進進行(バックワード ステップ)を用いて、下記数式18及び19のようにそれぞれ展開することが出来る。 【0037】 【数18】
【0038】 【数19】
上記数式18と19を足した後、dV(ti)/dtで表現し整理すると、下記数式20を誘導することが出来る。 【0039】 【数20】
上記式を整理すれば、任意の時間tiでの濾過フラックスと濾過フラックスに対する時間微分をti-1、ti及びti+1の三つに対して展開させた下記数式21及び22をそれぞれ得る。 【0040】 【数21】
【0041】 【数22】
上記数式13によって、与えられた時間での濾過フラックス(dV/dt)のデータから与えられた時間での浸透圧が求められる。 【0042】 また、与えられた時間で上記濾過体積V、濾過フラックス(dV/dt)及び濾過フラックスの微分値(d2V/dt2)のデ一タを上記数式14に代入すると、粒子濃度に対する非線形方程式が求められ、かつニュートン−ローソンの繰り返し数値解法を適用すれば、粒子濃度を算出することが出来る、同様に、もう一つ与えられた時間に対して浸透圧と粒子濃度が求められ、これを繰り返すと、結局、Cと浸透圧の関係を決定することが出来る。以後、上記数式16及び17を用いて熱力学係数S(C)及び濃度勾配拡散係数D(C)が求められる。 【0043】 本来、濾過での物質伝達メカニズムは粒子濃度Cに対する正常状態の対流−拡散式で与えられるが、物理的に、行き詰まり濾過は無限に広い面積での交差流れ濾過に当たるので、一次元対流−拡散式を満足する。 【0044】 図1では、気孔の大きさが粒子に比べて小さくて粒子らは膜表面に積り続くことになる。ケーキ層上部表面からの垂直方向をyとすると、濃度分極層に対する粒子濃度は下記数式23の通りである。 【0045】 【数23】
膜表面での境界条件及びバルクでの境界条件は、それぞれ下記数式24及び25で与えられる。 【0046】 【数24】
【0047】 【数25】
上記境界条件によって、濃度分極層での粒子の濃度分布は下記数式26のように濾過フラックスdV/dtと粒子の濃度勾配拡散係数Dの関数で与えられる。 【0048】 【数26】
上記式から、ケーキ層上部表面からの距離yによる粒子の濃度分布が求められる。 【0049】 図2は本発明により濃度分極層での粒子の濃度分布を算出する方法に対するフロー図である。 【0050】 先ず、限外濾過遂行の時、決定される粒子のバルク濃度(Cb)、粒子の半径(a)、粘度(η0)、見かけ粘度(ηa)、膜の有効表面積(A)及び絶対温度(T)等の変数の値を入力する(S10)。 【0051】 以後、限外濾過実験遂行を通して濾過時間tによる濾過フラックス(dV/dt)のデータを得る(S20)。以後、上記濾過フラックスのデータを数値積分して濾過時間による濾過体積(V)を求める(S30)。また、上記濾過フラックスのデータを数値微分して濾過時間による濾過フラックスの微分値(d2V/dt2)を求める(S40)。 【0052】 濾過フラックスと、上記で求められた濾過体積及び濾過フラックスの微分値と,上記数式14からニュートン−ローソンの数値の繰り返し解法を用いて粒子濃度を求める(S50) 。以後、上記数式13及び数式16を用いて浸透圧及び熱力学係数を求める(S60)。以後、前記浸透圧及び熱力学係数から上記数式17を用いて濃度勾配拡散係数D(C)を求める。(S70) 以後、上記濃度勾配拡散係数から上記数式26を用いて濃度分極層での粒子濃度分布を求める(S80) 。 【実施例1】 【0053】 以下では、図面を参照して本発明による方法を適用した具体的例を説明する。 しかし、本発明はこれらの例にのみ限定されるものではない。 【0054】 膜上下間の全体圧力差△Pとして24.5psi、15.0psi、8.4psi及び3.7psiをそれぞれ加えた際に、濾過時間tによる濾過フラックス(dV/dt)を、次のような濾過条件下で測定した。 【0055】 デッドエンド方式の50mlの濾過容器(Amicon, Mode1 8050, Beverly, MA)に、分割分子量が5×104ダルトンで、半径2.07cmであるポリアクリロニトリルとポリビニルクロライド共重合体材質のXM50(Mi11ipore, MA)平板ディスク型膜を用いた。膜の気孔は非対称形構造で、表面気孔度は約2.6%で、水透過度は△Pが15psiである際に0.84cm3/cm2・minである。モデルコロイド球形粒子として用いたポリスタイレンラテツクス(Sigma Chemical Co.)は、直径0.104μmである球形粒子で、密度は1.05g/cm3で、分散度は1.02以下である。上記粒子が気孔を通過せずに、膜表面上に全て積もることになるのを排除率として測定することにより確認した。分散液はpH6.0、電解質イオン濃度はKCl1.0mM、ラテックス粒子のバルク濃度は200ppmである。 【0056】 前記条件により測定された濾過フラックスのデータ(dV/dt)を図3に示した。 【0057】 前記データを数値積分して得た濾過体積∨を図4に示した。図4において、濾過時間が経過するほど濾過液の累積体積∨は増加し続き、圧力差△Pが大きい程濾過体積∨も大きくなる。 【0058】 前記データを数値微分して得た濾過フラックスの微分値を図5に示した。図5において、濾過初期に濾過フラックスの勾配値が急激に増加してから減少して漸次0に近づいて来ることが分かる。 【0059】 図3、図4及び図5において、任意の色々な時間に対して該当する値と、上記数式13及び14を用いてケーキ層での浸透圧を計算し、これらを図6に示した。 【実施例2】 【0060】 上記実施例1の浸透圧と粒子濃度の関係において、上記数式16による熱力学係数S(C)を得た後、流体力学係数K(c)と結合すると、上記数式17による無次元濃度勾配拡散係数を計算することが出来る。これらを図7に示した。粒子濃度が減少するほど濃度勾配拡散係数は次第に減少することが分かる。 【実施例3】 【0061】 上記実施例2で求めた濃度勾配拡散係数と上記数式26から濃度分極層での垂直方向距離によるラテックス粒子の濃度分布を予測することが出来る。これらを図8に示した。yが0の点であるケーキ層での粒子濃度CCは、図3の実験データと数式10、11及び12から算出する。この際に、数値的曲線合せ過程を行って前記数式11の左辺を決定する。 【0062】 図8において、yが増加するほど、即ち、ケーキ層から離れるほど粒子濃度は減少する。濾過時間が増加するほど一定のy値での粒子濃度は大きい値を有し、粒子濃度が0であるy値がさらに増加することが分かるが、これは濾過時間が増加するほど濃度分極層の発達が旺盛であることを意味する。 【図面の簡単な説明】 【0063】 【図1】コロイド粒子分散液の膜濾過と粒子の積りによる汚染を示した図である。 【図2】本発明により濃度分極層での粒子濃度分布を算出する方法のフローチャートである。 【図3】平板ディスク形限外濾過膜でポリスタイレンラテックス粒子200ppm濃度の分散液を膜上下間の全体圧力差△Pで限外濾過遂行の時、濾過時間tによる濾過フラックス(dV/dt)のデータを示した図である。 【図4】本発明により前記図3のデータから計算された、濾過時間による濾過体積(V)を示した図である。 【図5】本発明により前記図3のデータから計算された、濾過時間による濾過フラックスの微分値(d2V/dt2)を示した図である。 【図6】本発明により計算された、膜上下間の全体圧力差△P値に対するラテックス粒子濃度C及びケーキ層での浸透圧の関係を示した図である。 【図7】本発明により計算された、ラテックス粒子濃度Cと無次元濃度勾配拡散係数の関係を示した図である。 【図8】本発明により計算された、濾過時間経過によるケーキ層の上の濃度分極層での垂直方向距離yによるラテックス粒子濃度Cの分布を示した図である。 【符号の説明】 【0064】 Cb 分散液での粒子のバルク濃度(無次元体積分率) CC ケーキ層での粒子濃度(無次元体積分率) D 濃度勾配拡散係数(m3/min) △P 膜上下間の全体圧力差(N/m2) t 濾過時間(min) V 濾過体積(m3) y ケーキ層上部表面から濃度分極層への距離(m)
粒子分散液のバルク浸透圧(N/m2)
膜表面での浸透圧(N/m2)
濾過液での浸透圧(N/m2)
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| 【出願人】 |
【識別番号】500517363 【氏名又は名称】コリア インスティチュート オブ サイエンス アンド テクノロジー
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| 【出願日】 |
平成16年3月30日(2004.3.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100065868 【弁理士】 【氏名又は名称】角田 嘉宏
【識別番号】100106242 【弁理士】 【氏名又は名称】古川 安航
【識別番号】100110951 【弁理士】 【氏名又は名称】西谷 俊男
【識別番号】100114834 【弁理士】 【氏名又は名称】幅 慶司
【識別番号】100122264 【弁理士】 【氏名又は名称】内山 泉
【識別番号】100125645 【弁理士】 【氏名又は名称】是枝 洋介
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| 【公開番号】 |
特開2005−125303(P2005−125303A) |
| 【公開日】 |
平成17年5月19日(2005.5.19) |
| 【出願番号】 |
特願2004−100676(P2004−100676) |
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