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【発明の名称】 遊技球研磨装置
【発明者】 【氏名】池内 祐峰
【住所又は居所】愛知県名古屋市瑞穂区堀田通六丁目10番地 平塚ベルト株式会社内

【要約】 【課題】パチンコ機に用いられる遊技球を研磨揚送する研磨装置において、研磨部材を交換する作業頻度を減らし、またはその交換作業を容易に行うことができる等の研磨装置を提供する。

【解決手段】周回する搬送ベルト11を備え、搬送ベルト11が上昇する側に対向して着脱自在の研磨部材201及び吸着部材202が配置される。遊技球を搬送ベルト11と研磨部材201とで挟持しながら研磨揚送する。研磨部材201で除去した汚れの一部を吸着部材202が吸着するので、研磨部材201を長期に使用することができる。これにより、研磨部材201の交換作業の頻度を少なくすることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の筐体内に収容され駆動源により周回せしめられる搬送ベルトと、該搬送ベルトが上昇する側の外周面に対向して一側面が配置される布状の研磨部材とを備え、前記搬送ベルトと前記研磨部材とで遊技球を挟持しながら研磨揚送する研磨装置において、
前記研磨部材の他の側面に当接して配置され、エレクトレット化された繊維を含んでなる吸着部材を備えることを特徴とする研磨装置。
【請求項2】
前記研磨部材及び前記吸着部材は、複数のユニットに分割され、該各ユニットが前記筐体に対して着脱自在に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の研磨装置。
【請求項3】
前記研磨部材及び前記吸着部材は、弾性を有する緩衝材によって支持されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の研磨装置。
【請求項4】
前記研磨部材及び前記吸着部材は、波状に折り曲げ形成されることで前記遊技球を揚送方向にガイドするための溝が複数形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の研磨装置。
【請求項5】
前記搬送ベルトの外周面に、前記遊技球を揚送方向にガイドするための溝が当該搬送ベルトの周方向に沿って互いに平行に複数形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の研磨装置。
【請求項6】
前記研磨部材及び前記吸着部材を気密に覆うカバー部材と、該カバー部材の内壁と前記吸着部材とにより画成される空間内の空気を吸気する吸気装置とを更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の研磨装置。
【請求項7】
前記研磨部材は、合成樹脂繊維、ガラス繊維、及び天然素材繊維の少なくとも何れかの繊維を含めてなる不織布であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の研磨装置。
【請求項8】
前記研磨部材は、合成樹脂繊維、ガラス繊維、及び天然素材繊維の少なくとも何れかの繊維を含めてなるフェルト織布であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の研磨装置。
【請求項9】
前記吸着部材は、エレクトレット化された合成樹脂繊維からなる布材又は不織布であることを特徴とする請求項7又は8に記載の研磨装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機の遊技媒体として使用される遊技球を研磨しながら揚送する研磨装置に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコホール等の遊技場においては、各パチンコ機に遊技球を補給し回収する設備が設けられている。この種の設備は、例えば図1に示すようなものであり、並べて設置されている複数のパチンコ機PMへ遊技球を補給する補給樋LDと、一定量の遊技球を補給樋LDへ分配する分配タンクTDと、パチンコ機PMから排出される遊技球を回収する回収樋LCと、回収された遊技球を貯留する貯留タンクTCと、貯留タンクTCから分配タンクTDへ遊技球を研磨しながら揚送する研磨装置90とを備えている。
【0003】
図2は、従来の研磨装置90の構成を表す図である。同図において、従来の研磨装置90は、上部に位置する従動ローラ904と下部に位置する駆動ローラ903にゴム等からなる無端状の搬送ベルト902が掛け回され、回転モータ905が駆動ローラ903を回転駆動することで、搬送ベルト902が周回するようになっている。搬送ベルト902の上昇移動する面側には、帯状の布である研磨布901が対置され、遊技球Bが搬送ベルト902と研磨布901との間に挟まれて圧接されるように近接して張られている。
【0004】
従来の研磨装置90は、駆動ローラ903の下に設けられた入り口906から遊技球Bを受け入れ、上昇移動する搬送ベルト902と固定された研磨布901との間で遊技球Bを圧接しながら転動させることで、遊技球Bに付着している汚れを研磨布901が研磨している。これにより遊技球Bは洗浄され、洗浄された遊技球Bが研磨装置90の上部に設けられている出口907から分配タンクTDへ排出される。
【0005】
研磨布901は遊技球Bの汚れ拭き取り使用済みとなると、その使用済み部分901bが作業員等によって矢印P方向に引き出され、ロール状に捲かれている未使用部分901aが新しく研磨装置90に張られて交換される。使用済みの研磨布901はクリーニングをすることで再使用が可能となっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、従来の研磨装置90にあっては、研磨布901が拭き取った汚れが再び遊技球Bに付着しないように、なるべく早く新しいものに交換しなければならなかった。このため、多くの遊技球Bを扱うホールによっては、使用済みとなった研磨布901を毎日交換しクリーニングを行っているところもある。このように、従来の研磨装置90は、研磨布901を短い期間でしか使用することができず、その交換作業も煩雑であった。
【0007】
本発明はこうした従来の問題に鑑みてなされたものであり、パチンコ機用の遊技球を研磨揚送する研磨装置において、研磨布等の研磨部材を交換する作業頻度を減らし、またはその交換作業を容易に行うことができる等の研磨装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、筒状の筐体内に収容され駆動源により周回せしめられる搬送ベルトと、該搬送ベルトが上昇する側の外周面に対向して一側面が配置される布状の研磨部材とを備え、前記搬送ベルトと前記研磨部材とで遊技球を挟持しながら研磨揚送する研磨装置において、前記研磨部材の他の側面に当接して配置され、エレクトレット化された繊維を含んでなる吸着部材を備えることを特徴とする。
【0009】
請求項1に記載の研磨装置によれば、搬送ベルトとそれに対向する研磨部材とで遊技球を挟持し、搬送ベルトが上昇移動することで、遊技球が回転しながら揚送される。このとき、遊技球は研磨部材との摩擦によってその表面が研磨され、表面に付着していた粉塵等の汚れが除去される。更に、研磨部材の他の側面に当接する吸着部材は、エレクトレット化された繊維の静電作用により、研磨部材が取り除いた粉塵等の汚れを吸着する。これにより、研磨部材に残留する汚れが少なくなり、研磨部材を長期に使用することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の研磨装置であって、前記研磨部材及び前記吸着部材は、複数のユニットに分割され、該各ユニットが前記筐体に対して着脱自在に取り付けられることを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の研磨装置によれば、複数のユニットに分割された研磨部材及び吸着部材が着脱自在に筐体に取り付けられる。これにより、研磨部材及び吸着部材の交換作業を容易にする。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の研磨装置であって、前記研磨部材及び前記吸着部材は、弾性を有する緩衝材によって支持されていることを特徴とする。
【0013】
請求項3に記載の研磨装置によれば、研磨部材及び吸着部材が緩衝材によって弾性的に支持される。搬送ベルトと研磨部材とで遊技球を圧接すると、その圧接する部分で研磨部材が変形し接触面積が増す。また、緩衝材の弾性力が研磨部材を介して遊技球へ押圧力として作用する。これらのことから、遊技球を研磨洗浄する効率が向上する。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載の研磨装置であって、前記研磨部材及び前記吸着部材は、波状に折り曲げ形成されることで前記遊技球を揚送方向にガイドするための溝が複数形成されていることを特徴とする。
【0015】
請求項4に記載の研磨装置によれば、遊技球を研磨揚送する際、研磨部材に形成された溝に遊技球が入り込み搬送ベルトと圧接する。この状態で搬送ベルトが上昇移動することで、遊技球が揚送方向にガイドされつつ研磨される。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載の研磨装置であって、前記搬送ベルトの外周面に、前記遊技球を揚送方向にガイドするための溝が当該搬送ベルトの周方向に沿って互いに平行に複数形成されていることを特徴とする。
【0017】
請求項5に記載の研磨装置によれば、遊技球を研磨揚送する際、搬送ベルトに形成された溝に遊技球が入り込み研磨部材と圧接する。この状態で搬送ベルトが上昇移動することで、遊技球が揚送方向にガイドされつつ研磨される。
【0018】
請求項6に記載の発明は、請求項1又は2に記載の研磨装置であって、前記研磨部材及び前記吸着部材を気密に覆うカバー部材と、該カバー部材の内壁と前記吸着部材とにより画成される空間内の空気を吸気する吸気装置とを更に備えることを特徴とする。
【0019】
請求項6に記載の研磨装置によれば、カバー部材の内壁と吸着部材とにより画成される空間内の空気を吸気装置が吸気すると、研磨部材から吸着部材を通過しカバー部材の空間へ向かう空気流が生じる。研磨部材で取り除かれた粉塵等の汚れは、この空気流により吸着部材方向へ強制的に流され、静電気を帯びる吸着部材により多く吸着される。これにより、研磨部材に粉塵等の汚れが残留しにくくなり、研磨部材を更に長期に使用することができる。
【0020】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の何れか1項に記載の研磨装置であって、前記研磨部材は、合成樹脂繊維、ガラス繊維、及び天然素材繊維の少なくとも何れかの繊維を含めてなる不織布であることを特徴とする。
【0021】
請求項7に記載の研磨装置によれば、研磨部材としての不織布の繊維が遊技球と摩擦することで、遊技球の表面を研磨し汚れを除去する。
【0022】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜6の何れか1項に記載の研磨装置であって、前記研磨部材は、合成樹脂繊維、ガラス繊維、及び天然素材繊維の少なくとも何れかの繊維を含めてなるフェルト織布であることを特徴とする。
【0023】
請求項8に記載の研磨装置によれば、研磨部材としてのフェルト織布の繊維が遊技球と摩擦することで、遊技球の表面を研磨し汚れを除去する。
【0024】
請求項9に記載の発明は、請求項7又は8に記載の研磨装置であって、前記吸着部材は、エレクトレット化された合成樹脂繊維からなる布材又は不織布であることを特徴とする。
【0025】
請求項9に記載の研磨装置によれば、エレクトレット化された非導電性の合成樹脂繊維から吸着部材が形成され、吸着部材は常に静電気が帯びた状態にある。吸着部材が帯びる静電気の作用により、研磨部材で取り除かれた粉塵等の汚を引き付けて吸着する。これにより、研磨部材に粉塵等の汚れが残留しにくくなり、研磨部材を更に長期に使用することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、周回する搬送ベルトと研磨部材とで遊技球を挟持しながら研磨揚送する研磨装置において、研磨部材との摩擦によって遊技球の汚れを研磨除去するとともに、除去した汚れを吸着部材の静電作用等により吸着する。研磨部材に汚れが多く残留しなくなるため、研磨部材を従来よりも長期に使用することができる。これにより、研磨部材等の交換作業の頻度を減らすことができる等、装置の維持管理または運用面における経費を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明による好適な実施形態を図面を参照しながら説明する。図3は、本発明の一実施形態による研磨装置10の構成を表す縦断面図、図4は、研磨装置10の構成を表す部分斜視図、図5は、研磨装置10の構成を表す横断面図である。
【0028】
図3において、本研磨装置10は、上下に長い筒状の筐体16と、当該筐体16に対し上下方向に分割されて着脱自在に取り付けられる3個の研磨布ユニット20a,20b,20cとを備えている。筐体16内の上部には、従動ローラ13が回転自在に軸支され、筐体16内の下部には、駆動ローラ12が回転自在に軸支されている。従動ローラ13と駆動ローラ12との間は、無端状の平ベルトである搬送ベルト11が掛け回されている。例えば搬送ベルト11は、長手方向に対する引張強さを向上させるため、ポリエステル等の特殊樹脂製芯体が埋め込まれた合成ゴム等から形成される。
【0029】
筐体16の外部には電動の回転モータ14が設置されている。回転モータ14の軸部と、駆動ローラ12と同軸に設けられているプーリとの間に伝達ベルト15が掛け渡され、回転モータ14によって駆動ローラ12が回転するように構成されている。すなわち、研磨装置10に設けられている図示しない操作制御基盤から回転モータ14へ駆動電力が供給されると、これに応じた一定の回転速度で回転モータ14の軸部が回転し、回転駆動力が伝達ベルト15を介して駆動ローラ12に伝達される。これにより、搬送ベルト11が右回りに一定の周速度で周回するようになっている。
【0030】
搬送ベルト11の上昇移動する側(図面上、左側)の外周面に対向して研磨布ユニット20a,20b,20cの後述する研磨部材201が配置されている。
【0031】
筐体16の下部には、遊技球を装置内に受け入れるための入り口部17が形成されている。入り口部17は駆動ローラ12の下方に向かって低くなるように傾斜する導入路を有している。なお、図示はしていないが、入り口部17の導入路内にその開閉を制御可能とするゲートを設けてもよい。ゲートの開閉を制御することで、装置内に受け入れる各遊技球に所定の間隔を生じさせたり、また単位時間当たり一定量の遊技球を洗浄処理したりすることができる。
【0032】
筐体16の上部には、従動ローラ13から送り出される遊技球を上述した分配タンクTD等へ排出するための開口を有する出口部18が形成されている。
【0033】
次に、本研磨装置10に取り付けられる研磨布ユニットについて説明する。なお、本実施形態では、着脱可能な3個の研磨布ユニット20a,20b,20cを備える研磨装置10について説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、研磨布ユニットが分割されずに一体を成すものであってもよいし、または2個以上のユニットに分割されて本装置に取り付けられるものであってもよい。また、分割される各研磨布ユニットは、どれも同じ構成であってもよいし、研磨布ユニット毎に例えば研磨部材201の素材を変えて適所に配置する等して異なる構成とするものであってもよい。ここでは一つの研磨布ユニット20aについて詳細に説明する。
【0034】
図4及び図5において、研磨布ユニット20aは、例えばナイロン等の樹脂繊維が絡み合った不織布である研磨部材201と、研磨部材201に対向して接する吸着部材202と、研磨部材201と吸着部材202とが撓まないように補強、支持する板部材である背板フレーム251とを備えている。
【0035】
ここで、研磨部材201は、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン等の合成樹脂繊維、ガラス繊維、若しくは天然素材繊維の何れか単一の繊維、またはこれらの複合繊維からなる例えば不織布から形成される。他に、研磨部材201としては、不織布でなくても上述の単一または複合繊維からなる例えばフェルト織布、表面の繊維がブラシ状に織られた布材、またはメッシュ状の布目(メッシュ穴)が織り込まれた布材等から形成されるものであってもよい。
【0036】
また、研磨部材201は、金属繊維を絡ませたもの、あるいは網状に編んだものであってもよい。
【0037】
更に、研磨部材201の洗浄機能または耐久性の向上を目的として、研磨部材201を形成する上述の樹脂または金属等の繊維は、酸化チタンまたは酵素等を含浸させた単一または複合繊維であってもよい。
【0038】
吸着部材202は、エレクトレット化されたナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン、テフロン等の合成樹脂繊維の単一若しくは複合繊維からなる例えば布材、フィルタ、不織布、またはフェルト織布等から形成される。エレクトレット化された繊維素材は、半永久的に分極(正と負の電気に分かれた状態)が保持され、これによって形成される吸着部材202は常に静電気が帯びた状態にある。これにより、吸着部材202は埃や粉塵等を引き付け、効率よくこれらを捕獲する特性を有している。
【0039】
なお、吸着部材202の洗浄機能または耐久性の向上を目的として、吸着部材202を形成する上述の樹脂等の繊維は、酸化チタンまたは酵素等を含浸させた単一または複合繊維であってもよい。
【0040】
研磨部材201と吸着部材202は、ジグザグ(波状)に折り曲げられて形成され、これにより縦方向に複数の溝を有している。これらの溝は、遊技球が研磨されつつ上昇する際に、横方向へのずれるのを防止するガイドとしての役割を担うものである。
【0041】
なお、上述の研磨部材201と吸着部材202とは互いに当接して配置されればよいものであるが、取扱いを容易にする等の目的のために、これらを接着して2層構造の研磨部材として使用されるものであってもよい。
【0042】
背板フレーム251は、例えば金属の板材から形成され、断面がコの字状に折り曲げられて形成される収容部と、ボルト穴251bが複数カ所に穿設された取付け部251aがその両端部分に形成されている。背板フレーム251の収容部に上述の研磨部材201と吸着部材202とが収容され、これにより研磨布ユニット20aが組み立てられる。このとき、吸着部材202が背板フレーム251の内側に接し、研磨部材201が外側に位置している。
【0043】
研磨部材201と吸着部材202の両端部分には、背板フレーム251のボルト穴251bに対応する位置に穴209が形成されている。研磨布ユニット20aが研磨装置10本体に取り付けられる際には、筐体16側に植設されているボルト16aが研磨部材201と吸着部材202の穴209、及び背板フレーム251のボルト穴251bに挿入される。これにより、研磨布ユニット20aを研磨装置10本体の所定の取付け位置に位置合わせされる。そして、ナット16bがボルト16aに締め込まれることで、研磨部材201と吸着部材202とが固定されるとともに、研磨布ユニット20aが研磨装置10本体に取り付けられる。
【0044】
なお、研磨布ユニット20aは、研磨部材201と吸着部材202が背板フレーム251の両端の取付け部251aにおいてカシメまたは挟持されて固着されるものであってもよい。また、研磨装置10は、背板フレーム251の取付け部251aを挟持するような例えばハンドル操作されるロック機構を筐体16側に設けたものであってもよい。このようなロック機構を設けることで、研磨布ユニット20aの研磨装置10本体への着脱作業を容易に行うことができる。
【0045】
次に、本研磨装置10の動作を説明する。図6は、本研磨装置10の動作を説明するための断面図であり、図7は、研磨布ユニットの一部を拡大して表した断面図である。
【0046】
図6において、回転モータ14からの回転力が伝達ベルト15を介して駆動ローラ12に伝達されて搬送ベルト11が一定の周速度で右回りに周回している。貯留タンクまたは回収樋等に接続されている入り口部17から遊技球Bが装置内に入ると、遊技球Bは自重で導入路を転がりながら駆動ローラ12の下に到達する。そして、遊技球Bは上昇移動している搬送ベルト11に接触しながら転動し、研磨布ユニット20c側へ送られる。研磨布ユニットに到達した遊技球Bは、研磨部材201の溝に入り込むとともに、研磨部材201と搬送ベルト11とで圧接される。
【0047】
遊技球Bは、固定された研磨部材201と上昇移動している搬送ベルト11とで圧接されるため、回転しながら研磨され上方の従動ローラ13側へと送られる。そして、最終的に、研磨洗浄された遊技球Bが出口部18から分配タンク等へ排出される。
【0048】
ここで、図7に示されるように、遊技球Bが研磨部材201と搬送ベルト11とで圧接されて上昇する際、遊技球Bは回転することで研磨部材201と摩擦が生じその表面が研磨される。これにより、回収された遊技球Bに付着している粉塵や脂等の汚れが研磨部材201で拭き取り除去される。
【0049】
また、研磨部材201で拭き取られた粉塵等の汚れの一部は、吸着部材202が帯びる静電気の作用により、研磨部材201を通過して吸着部材202に吸着される。これにより、研磨部材201で拭き取られた粉塵等が再び遊技球Bに付着するのを防止し、効率良く遊技球Bを洗浄することができる。
【0050】
また、研磨部材201に汚れが多く残らないため、研磨部材201を長期にわたり使用することができ、交換のサイクルを従来よりも長期に設定することができる。
【0051】
図8は、本発明の他の実施形態による研磨装置の構成を表す横断面図である。この実施の形態においては、研磨布ユニット20aの背板フレーム251と吸着部材202との隙間に緩衝材203が充填されている。緩衝材203は、古紙等の繊維くずを吸着部材202の溝形状に合わせて固めたもの、スポンジ、またはゴム等の弾性を有する素材により形成される。
【0052】
この研磨装置によれば、研磨部材201と吸着部材202とを弾性支持する緩衝材203の弾性力が遊技球に作用して、より大きな押圧力で遊技球が圧接される。このため、研磨洗浄する効率が向上する。
【0053】
図9は、本発明の更に他の実施形態による研磨装置の構成を表す横断面図である。同図において、駆動ローラ12と従動ローラ(13)との間に掛け回される搬送ベルト11aの表面には、その周方向に沿って遊技球Bをガイドするための溝11bが複数本、平行に形成されている。また、平板状の背板フレーム251aに研磨部材201a及び吸着部材202aが密着支持され、搬送ベルト11aに対向して配置されている。
【0054】
この実施の形態による研磨装置は、固定された研磨部材201aと上昇移動する搬送ベルト11aとで遊技球Bを圧接し、遊技球Bを上昇させながら研磨洗浄する。このとき、遊技球Bは、搬送ベルト11aの溝11bの中に入り込み幅方向に振れないようにガイドされる。
【0055】
この研磨装置によれば、研磨布ユニットの構造が簡素化され、装置の製造コストを安価にすることができる。また、研磨部材201a及び吸着部材202aを布状の素材で形成することで、これらのクリーニング作業が容易になる等、運用面においても経済的に有利な効果が得られる。
【0056】
図10は、本発明の更に他の実施形態による研磨装置の構成を表す横断面図である。本実施の形態においては、駆動ローラ12と従動ローラ(13)との間に掛け回される搬送ベルト11aの表面に、図9に示したものと同様の遊技球をガイドするための溝11bが複数形成されている。
【0057】
研磨布ユニットは、断面コの字状の収容部を有する背板フレーム251bに対し、それぞれ布状に形成された研磨部材201a及び吸着部材202aが取り付けられている。そして、背板フレーム251bの収容部に緩衝材203が充填され、吸着部材202aで塞がれている。緩衝材203は、図8において示されたものと同様の素材からなるものであり、弾力性を有している。
【0058】
この研磨装置によれば、遊技球は搬送ベルト11aと研磨部材201aとで圧接され、搬送ベルト11aの溝11bに入り込む。このとき、緩衝材203で弾性支持される研磨部材201aは、遊技球と接触する部分が変形し、これにより接触面積が増すこととなる。また、緩衝材203の弾性力が遊技球に作用して、より大きな押圧力で遊技球が圧接される。これらのことから、研磨部材201aとの摩擦による遊技球の研磨洗浄の効率が向上する。
【0059】
図11は、本発明の更に他の実施形態による研磨装置10aの構成を表す縦断面図である。また、図12は、図11に示される研磨装置10aの構成を表す部分斜視図、図13は、図11に示される研磨装置10aの構成を表す横断面図である。なお、これらの図において、上述した実施形態による研磨装置10と同一または相当する部分は同一符号で示されている。
【0060】
本研磨装置10aの筐体16には、どれも同じ構造の研磨布ユニット21a,21b,21cが縦に並んで取り付けられ、更に、研磨布ユニット21a,21b,21cを覆うように吸気カバー253が取り付けられている。
【0061】
本発明の実施の形態においては、吸気カバー253が各研磨布ユニット21a,21b,21cの上下方向の長さに対応して分割され、各研磨布ユニット21a,21b,21cに対しそれぞれ取り付けられる例について説明している。しかし、分割されない一つの吸気カバーを研磨装置10aに取り付けて本発明を実施してもよい。
【0062】
吸気カバー253が装置本体に気密に取り付けられることにより、その内側に吸気路が形成される。本研磨装置10aには吸気装置19が更に設けられており、吸気カバー253によって形成される吸気路の一端に接続されている。
【0063】
図12及び図13を参照して、研磨布ユニット21aと吸気カバー253の構成及び研磨装置10a本体への取付け構造を説明する。上述の実施の形態で説明したように、研磨部材201は例えば合成樹脂繊維等が絡み合った不織布等であり、吸着部材202はエレクトレット化された非導電性の繊維からなる例えば布材またはフィルタ等である。
【0064】
これらは、ジグザグ(波状)に折り曲げられ、これにより縦方向に遊技球をガイドするための複数の溝が形成されている。
【0065】
背板フレーム252は、コの字状に折り曲げられた形状の収容部が形成されており、その収容部には縦横に形成された多数の穴であるメッシュ部252cを有している。研磨部材201と吸着部材202とが背板フレーム252の収容部に収容されて研磨布ユニット20aが組み立てられる。このとき、吸着部材202が背板フレーム252のメッシュ部252cに接し、研磨部材201が外側に位置している。
【0066】
吸気カバー253は、例えば金属製の板材が断面コの字状に折り曲げられて形成され、その両端にはボルト穴253bが複数穿設された取付け部253aが形成されている。
【0067】
筐体16側に植設されているボルト16aを背板フレーム252のボルト穴252bに通すことで、研磨装置10本体に対する研磨布ユニット21aの位置合わせ、及び仮止めが行われる。このとき、研磨布ユニット21aの研磨部材201が装置本体側の搬送ベルト11に対向するように配置される。また、研磨布ユニット21aを覆うように吸気カバー253が取り付けられる。すなわち、吸気カバー253の取付け部253aのボルト穴253bに筐体16のボルト16aを挿入してナット16bを締め込むことで、研磨布ユニット21aが研磨装置10本体に固定されるとともに、吸気カバー253が取り付けられる。
【0068】
なお、吸気カバー253は、その一側端と筐体16とが不図示の蝶番機構を介して開閉自在に取り付けられるものであってもよい。また、吸気カバー253の取付け部253aを挟持してロックするような例えばハンドル操作されるロック機構を設け、研磨布ユニット21aの交換作業を容易にするものであってもよい。更には、研磨布ユニット21a及び吸気カバー253をユニット化して、これらの着脱作業の工程数を減らすものであってもよい。
【0069】
次に、図14の縦断面図を参照して本研磨装置10aの動作を説明する。搬送ベルト11は、回転モータ14からの回転力が伝達ベルト15等を介して駆動ローラ12に伝達され、一定の周速度で右回りに周回している。吸気装置19が吸気カバー253内の空気を吸引することで、研磨部材201から吸着部材202を通過し、吸気カバー253内の吸気路を通って吸気装置19へと至る空気流Fが生じている。
【0070】
入り口部17から装置内に受け入れられた遊技球Bは、駆動ローラ12の下に到達すると搬送ベルト11によって研磨布ユニット側へ送られる。遊技球Bは固定されている研磨部材201と上昇移動している搬送ベルト11との間で圧接されるので、回転しながら上方へと送られる。このとき、研磨部材201との摩擦によって遊技球Bの表面が研磨され、遊技球Bに付着している粉塵や脂等の汚れが研磨部材201で拭き取り除去される。研磨部材201で拭き取られた粉塵等の汚れの大半は、空気流Fと吸着部材202が帯びている静電気の作用により吸着部材202へ移動し、その一部が吸着部材202で吸着される。
【0071】
このように、研磨部材201から吸着部材202へと向かう空気流Fを強制的に生じさせることで、吸着部材202は研磨部材201が研磨した粉塵等を効率良く吸着することができる。また、研磨部材201には粉塵等の汚れが殆ど残らず、更に長期にわたって研磨部材等を交換せずに使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】パチンコ機用の遊技球を補給、回収する設備の構成を例示する図である。
【図2】従来の研磨装置の構成を表す図である。
【図3】本発明の一実施態様による研磨装置の構成を表す縦断面図である。
【図4】図3に示した研磨装置の構成を表す部分斜視図である。
【図5】図3に示した研磨装置の構成を表す横断面図である。
【図6】図3に示した研磨装置の構成を表す縦断面図であり、研磨装置の動作を説明するための図である。
【図7】図3に示した研磨装置の一部を拡大して表した断面図であり、研磨装置の動作を説明するための図である。
【図8】本発明の他の実施形態による研磨装置の構成を表す横断面図である。
【図9】本発明の更に他の実施形態による研磨装置の構成を表す横断面図である。
【図10】本発明の更に他の実施形態による研磨装置の構成を表す横断面図である。
【図11】本発明の更に他の実施形態による研磨装置の構成を表す縦断面図である。
【図12】図11に示した研磨装置の構成を表す部分斜視図である。
【図13】図11に示した研磨装置の構成を表す横断面図である。
【図14】図11に示した研磨装置の構成を表す縦断面図であり、研磨装置の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
【0073】
10…研磨装置、 11…搬送ベルト、
12…駆動ローラ、 13…従動ローラ、
14…回転モータ、 15…伝達ベルト、
16…筐体、 17…入り口部、 18…出口部、
19…吸気装置、 20a,21a…研磨布ユニット、
201…研磨部材、 202…吸着部材、
203…緩衝材、 251,252…背板フレーム、
253…吸気カバー
B…遊技球、 F…空気流、
LS…補給樋、 LC…回収樋、
PM…パチンコ機、
TC…貯留タンク、 TD…分配タンク
【出願人】 【識別番号】390031783
【氏名又は名称】サミー株式会社
【住所又は居所】東京都豊島区東池袋三丁目1番1号 サンシャイン60
【識別番号】504047194
【氏名又は名称】平塚ベルト株式会社
【住所又は居所】愛知県名古屋市瑞穂区堀田通六丁目10番地
【出願日】 平成16年2月5日(2004.2.5)
【代理人】 【識別番号】100063565
【弁理士】
【氏名又は名称】小橋 信淳

【識別番号】100118898
【弁理士】
【氏名又は名称】小橋 立昌

【公開番号】 特開2005−218634(P2005−218634A)
【公開日】 平成17年8月18日(2005.8.18)
【出願番号】 特願2004−29484(P2004−29484)