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【発明の名称】 パチンコ島の管理装置
【発明者】 【氏名】関上 康昌
【住所又は居所】群馬県桐生市広沢町2丁目3014番8号 株式会社平和内

【要約】 【課題】パチンコ島において異常が発生したときに、その異常に伴う緊急度をパチンコ遊技場の従業員等に知らせることのできる管理装置を提供する。

【解決手段】パチンコ島(1)内の随所にセンサー群を設け、それらのセンサー群のうち何れかのセンサー又はセンサー群が出力した異常信号と、異常の種類に応じて予め定めてある異常緊急度と、を照合することにより、当該異常の緊急度を段階的に判定する判定手段(36)と、当該判定手段(36)の判定結果に基づいて、当該異常緊急度を段階表示する表示手段(51)と、を設ける。表示手段を介して従業員等に異常発生に伴う緊急度を知らせ、緊急度の高さに応じた異常対処を適切かつ迅速に図らせることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パチンコ島内の随所に設けてあるセンサー群と、
当該センサー群のうち何れかのセンサー又はセンサー群が出力した異常信号と、異常の種類に応じて予め定めてある異常緊急度と、を照合することにより、当該異常の緊急度を段階的に判定する判定手段と、
当該判定手段の判定結果に基づいて、当該異常緊急度を段階表示する表示手段と、を有する
ことを特徴とするパチンコ島の管理装置。
【請求項2】
前記判定手段が、前記異常緊急度が低い異常に係る異常信号を、所定期間内に異なるセンサー群から受信したときには、異常の緊急度を格上げして判定するように構成してある
ことを特徴とする請求項1記載のパチンコ島の管理装置。
【請求項3】
前記異常緊急度の表示が、1又は2以上の光源による色分け表示である
ことを特徴とする請求項1又は2記載のパチンコ島の管理装置。
【請求項4】
前記表示手段が、前記異常緊急度と併せて、前記センサー群のそれぞれに対応する異常の種類を個別表示する個別表示機能を備えている
ことを特徴とする請求項1乃至3何れか記載のパチンコ島の管理装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、パチンコ島の稼動状況を監視するための管理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ島には、多数のパチンコ遊技機とともに、パチンコ玉を搬送する各種のパチンコ玉搬送機構やパチンコ玉を揚送研磨するパチンコ玉研磨機等が設けてある。これらのパチンコ遊技機、パチンコ玉搬送機構及びパチンコ玉研磨機等は、何れも円滑に稼動することが期待されている。しかしながら、たとえば、各種機器を構成する部品の磨耗や破損、各種機器の稼動に必要な潤滑油の不足、何らかの原因に伴う電源系統の故障、結露や異物の混入等に伴うパチンコ玉搬送の不具合により、パチンコ島内に異常が発生する場合がある。このような異常は、避けることができないことは事実であるが、そのようなパチンコ島の異常に対する対応に遅れがあると、パチンコ遊技場と遊技者との間に人的異常が発生しかねない。したがって、パチンコ島の異常は迅速に解決することが重要である。そのため、異常発生を表示するための管理装置が提案されている。
【0003】
特許文献1が開示する管理装置は、パチンコ機の故障診断用装置であって、表示対象となる診断項目をグループに区分し、各グループ毎に設けた表示素子を消灯・点灯・点滅させ、その表示態様によって、どのグループに属する診断項目に異常があったのかを表示するように構成してある。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−104338号(段落0006、0014参照)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、異常にも種類があり、極めて高い緊急度を持つものや、それほどでないものもある。前者の場合は後者の場合に比べて、より迅速な対処が必要であることは言うまでもない。ところが、上述した従来の技術では、異常個所がわかるだけで、その緊急度がわからない。異常緊急度を正確に把握することができれば、それだけ、適切な対応を図ることができる。本発明が解決しようとする課題は、パチンコ島において異常が発生したときに、まず、その発生に伴う緊急度をパチンコ遊技場の従業員等に知らせることのできる管理装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために発明者は、まず、パチンコ島で生じ得る異常を整理して、それらを緊急度の段階に応じて分類した。そして、この分類に基づいて発生した異常の緊急度を判定させ、その判定結果を表示させるように構成した。発明の構成の詳細については項を改めて説明する。なお、何れかの請求項に記載した発明について行う用語の定義等は、発明の性質に反しない限り、別の請求項に記載した発明にも適用されるものとする。
【0007】
(請求項1記載の発明の特徴)
請求項1記載の発明に係るパチンコ島の管理装置(以下、適宜「請求項1の管理装置」という)は、パチンコ島内の随所に設けてあるセンサー群と、当該センサー群のうち何れかのセンサー又はセンサー群が出力した異常信号と、異常の種類に応じて予め定めてある異常緊急度と、を照合することにより、当該異常の緊急度を段階的(たとえば、3段階)に判定する判定手段と、当該判定手段の判定結果に基づいて、当該異常緊急度を段階表示する表示手段と、を有している。パチンコ島内の随所とは、たとえば、各種の電源系統や、電源系統から電力供給を受けて稼動するパチンコ玉研磨機や、揚送したパチンコ玉を各パチンコ遊技機に搬送する搬送樋等の、各種機器の電気的・機械的部分の故障やパチンコ玉搬送の不具合等を検知可能な個所のことをいう。したがって、センサーの種類も、故障の種類や個所に合わせて適切なものを選択する。異常緊急度の設定は、パチンコ島の構造や設置装置の特性等に応じて使用者が行うのが基本であるが、異常が発生したときに、その異常を前提にしたパチンコ島の稼動可能時間の長短に求めるのが一般的である。パチンコ島の稼動不能が、パチンコ遊技場の従業員にとっても、遊技者にとっても、最も避けたい事項であるから、稼動可能時間が短ければ短いほど緊急度が高いと考えられるからである。表示手段は、人間の五官で感じることができれば、どのような手段でもよいが、パチンコ島の近辺にはパチンコ遊技機等が発生する雑多な音が存在するので、視覚的に表示するのが一般的である。視覚的表示に代え、又は、これと併せて聴覚的に表示することを行うのも効果的である。
【0008】
請求項1の管理装置によれば、センサー又はセンサー群の異常信号により、パチンコ島内に何らかの異常が発生したことを検知する。さらに、その生じた異常の緊急度を予め定めてある異常緊急度に照らして、異常の緊急度を判定手段が判定する。異常緊急度の判定結果は、表示手段がこれを表示する。この表示によりパチンコ島の管理者等は、その五官により発生した異常の緊急度を知り、その緊急度に応じた適切な異常対策を講じることができる。
【0009】
(請求項2記載の発明の特徴)
請求項2記載の発明に係るパチンコ島の管理装置(以下、適宜「請求項2の管理装置」という)は、請求項1の管理装置であって、前記判定手段が、前記異常緊急度が低い異常に係る異常信号を、所定期間(同時も含む)内に異なるセンサー群から受信したときには、異常の緊急度を格上げして判定するように構成することができる。すなわち、異なるセンサー群の各々から受信した異常信号は、何れも緊急度が低い異常に係るものであっても、それぞれに対応した対策が必要であることは当然である。他方、それらの異常が所定時間内に重ねて発生したとすれば、個々の異常に対する対策時間が累積的に嵩み、さらに、それらの異常が相関的に起因する新たな異常発生の恐れ、等を考慮すると、それらの異常が、より緊急度の高い異常と同等な不都合を引き起こす場合が考えられる。そのような不都合が実際に起こるかどうかは別として、緊急度が低い複数の異常信号を受信した判定手段には、一律に、緊急度を格上げして判定させるようにすると、より迅速な異常対策のために好ましい。
【0010】
請求項2の管理装置によれば、請求項1の管理装置の作用効果に加え、異なるセンサー群の各々から受信した異常信号が、何れも緊急度が低い異常に係るものであっても、それらを、所定時間内に受信したときの判定手段は、一律に、その緊急度を格上げして判定する。したがって、緊急度の段階をどのように設定するかにもよるが、たとえば、最低レベルの緊急度だったものを中間レベルの緊急度と判定したり、中間レベルの緊急度だったものを最高レベルの緊急度と判定したりする。その結果、複数の異常に対して個々に適切な対応を図ったり、また、複数の異常に基づく新たな異常を事前回避したりすることが可能になる。
【0011】
(請求項3記載の発明の特徴)
請求項3記載の発明に係るパチンコ島の管理装置(以下、適宜「請求項3の管理装置」という)は、請求項1又は2の管理装置であって、前記異常緊急度の表示が、1又は2以上の光源による色分け表示であるように構成してある。
異常発生の緊急度を視覚的に表示するとして、その表示態様を色分けによることとした。どのような色に分けるかは自由に設定できるが、危険色といわれる赤や、青等が一般に認識しやすい色であると言われている。たとえば、多色LEDのように単一光源で多色発光するものや、赤と青のLEDによる2個の光源によるものを、色分け表示に使用することができる。光源を点滅させて、従業員等がより注目しやすいように構成してもよい。緊急度を示す文字を併せて表示するのもよい。
【0012】
請求項3の管理装置によれば、請求項1又は2の管理装置の作用効果に加え、色分け表示により、異常発生に伴う緊急度を、従業員等に視覚を通して認識させることができる。色分けであれば、雑多な音の中で作業する従業員等に、聴覚的な表示に比べ、より確実に認識させることができる。すなわち、見落としの度合いが減ることを期待することができる。見落としが減れば、それだけ、異常対応が迅速なものとなり、従業員にとっても遊技者にとっても好ましい。
【0013】
(請求項4記載の発明の特徴)
請求項4記載の発明に係るパチンコ島の管理装置(以下、適宜「請求項4の管理装置」という)は、請求項1乃至3何れかの管理装置であって、前記表示手段が、前記異常緊急度と併せて、前記センサー群のそれぞれに対応する異常の種類を個別表示する個別表示機能を備えさせることができる。個別表示機能の対応は様々であるが、たとえば、パチンコ島の系統図の随所に設けたLEDを発光させたり、液晶画面やマトリクス画面に異常個所の名称や異常個所を示すコードを表示させたり、する方法がある。
【0014】
請求項4の管理装置によれば、請求項1乃至3何れかの管理装置の作用効果に加え、異常個所とその緊急度を併せて表示することになるので、それを見た従業員等のより迅速な対応を期待することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
各図を参照しながら、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」という)について説明する。図1は、パチンコ島の内部を示す概略正面図である。図2は、メインコントローラの正面図である。図3は、メイン制御部の構成を示すブロック図である。図4は、異常対策フローチャートである。
【0016】
(パチンコ島の全体構造)
図1を参照しながら、パチンコ島の全体構造について説明する。符号1は、複数のパチンコ機3,・・が集合してなるパチンコ島を示している。各パチンコ機3から排出された遊技済みパチンコ玉は、パチンコ玉研磨機5により揚送され、研磨済みパチンコ玉として補給樋7,7により各パチンコ機3に補給されるようになっている。他方、揚送されたパチンコ玉が補給量を上回った場合の余剰研磨済みパチンコ玉は、上部タンク9に送られてそこで貯留されるようになっている。さらに、この上部タンク9がオーバーフローした場合は、そのオーバーフローしたパチンコ玉をフロー玉通路11,11内で落下させ、集合樋13,13を介してプールタンク19R,19L及びサブタンク21R,21Lに分配し、各々貯留させるようになっている。符号17R,17Lは、サブタンク21R,21Lから放出されるパチンコ玉を揚送するためのミニリフトを示している。なお、符合2は、パチンコ島1の端に設置した代表ランプを示している。
【0017】
(センサー群)
図1を参照しながら、説明する。パチンコ玉研磨機5には回転センサー5sを、ミニリフト17R,17Lには、回転センサー17Rs,17Lsを、それぞれ設けて回転状況を検知できるように構成してある。上部タンク9には、リミットスイッチ9sw及び補給要求センサー9dsを設けてある。リミットスイッチ9swは、上部タンク9内にあるパチンコ玉研磨機5の排出口(図示を省略)近傍に設けてあり、上部タンク9内のパチンコ玉量が増加して排出口を塞ぐに至ったときに作動する。リミットスイッチ9swが作動すると、信号を受けたメイン制御部34(後述)が、パチンコ玉研磨機5の電源を遮断してパチンコ玉の揚送を停止するようになっている。排出口が塞がれているのにパチンコ玉の揚送を継続させると、排出できなかったパチンコ玉がパチンコ玉研磨機5内に詰まって故障の原因となり得るため、それを未然に防止するためである。補給要求センサー9dsは、上部タンク9内のパチンコ玉量が一定以下となったときに作動して、パチンコ玉研磨機5を作動させてパチンコ玉を揚送させる働きを担っている。上部タンク9には、さらに、渡り弁10,10と中通路弁15を設けてある。何れの弁も、その開放により上部タンク9内にあるパチンコ玉を、隣接する他のパチンコ島へ供給するためのものであって、パチンコ島間におけるパチンコ玉の過不足を調整するために設けてある。記号10pcは、渡り弁10,10に電力を供給するための電源制御部を示しており、電源制御部10pcには、電源センサー10sを設けてある。電源センサー10sには、渡り弁10,10を開閉させるための電力供給有無を検知する働きがある。同様に記号15pcは、中通路弁15に電力を供給するための電源制御部を示しており、電源制御部15pcには、電源センサー15sを設けてある。電源センサー15sは、中通路弁15を開閉させるための電力供給の有無を検知する。
【0018】
プールタンク19R,19Lのそれぞれには、パチンコ玉量を検知するための玉量センサー19s1,19s2を設けてあり、前者はパチンコ玉量の下限を後者は同じく上限を、それぞれ検知可能に配してある。また、サブタンク21R,21Lのそれぞれには、同じくパチンコ玉量を検知するための玉量センサー21s1,21s2を設けてあり、前者はパチンコ玉量の下限を後者は同じく上限を、それぞれ検知可能に配してある。プールタンク19R,19Lには、貯留してあるパチンコ玉を、開放によりパチンコ玉研磨機5へ供給するための補給弁23R,23Lを設けてあり、電源ボックス25には、電源センサー25sを設けてある。電源センサー25sは、補給弁23R,23Lを開閉させるための電力供給有無を検知するためのものである。なお、符合30は、他のパチンコ島とパチンコ玉の過不足等の情報を交換するための通信用インターフェースを、符合31は、各種制御を行うためのメインコントローラを、符合48は、メインコントローラ31とホールコンピュータ(図3参照)との通信を行うためのインターフェースを、それぞれ示している。
【0019】
(メインコントローラ)
図2に基づいて説明する。メインコントローラ31は、パチンコ島1内に設置してあり、通常は、外部から見ることはできず、ドア(図示を省略)を開放したときだけ見られるようになっている。メインコントローラ31は、その内部に後述するメイン制御部34を備え、その正面にモニターパネル32を備えている。モニターパネル32には、種々の表示を行う各種表示部を備えている。以下において、順に説明する。
【0020】
(メイン制御部)
図2及び3に基づいて説明する。メイン制御部34には、受信部35、第1CPU36、第1RAM37、第1ROM38、第2RAM39、タイマ40、第2CPU42、第2ROM43及び送信部45を設けてある。受信部35は、主として回転センサー5sなどの各種センサーが出力する異常信号を受信して第1CPUに送信する機能を持たせてあり、第1ROM38に格納した稼動プログラムにより稼動する第1CPU36には、受信部35を介して受け取った異常信号が何れのセンサーの信号なのかを識別する識別部36aと第1RAM37に格納してある異常緊急度データとを照合して異常緊急度を判定する判定部36bとを設けてある。第2RAM39は、タイマ40が計測する所定時間内に複数種の信号を受信したときに、その内容と回数を一次的に格納する機能を備えている。第2CPU42は、第2ROM43に格納した稼動プログラムにより、前述した補給弁23R,23L等の各種機器を制御する機能を担っている。第1CPU36の出力側は送信部45を介して異常表示灯51(後述)、スピーカー53、モニターパネル32の各種表示部(後述)及びパチンコ島1の外に設けたホールコンピュータ55に接続してある。第2CPU42の出力側は、同じく送信部45を介して被制御体である各種機器や上記の各種表示部に接続してある。
【0021】
(モニターパネルの表示)
図2に示すように、モニターパネル32には、次に述べる各種スイッチ群や各種表示部を設けてあり、各種表示部はメイン制御部34により制御されるようになっている。まず、スイッチ群について説明する。電源スイッチ60は、メインコントローラ31のメイン電源オンオフのためのスイッチであり、電源オンにより電源ランプ61が点灯するようになっている。開閉店スイッチ62は、各種機器の運転を開始するための開店スイッチ62a及び同じく停止するための閉店スイッチ62bからなる。強制スイッチ63は、パチンコ玉を放出する弁の開閉のためのスイッチである。スイッチ63aは補給弁23Lを、スイッチ63bは補給弁23Rを、スイッチ63c及びスイッチ63dは渡り弁10,10を、さらにスイッチ63eは中通弁15を、それぞれ強制的開放させるためのスイッチである。玉放出スイッチ64は、上部タンク9内にあるパチンコ玉を強制放出させるためのスイッチである。項目切換スイッチ65は、項目表示部71の表示項目を切り換えるためのスイッチであって、内容切換スイッチ66は、内容表示部72の表示内容を切り換えるためのスイッチである。局番設定スイッチ67(67a,67b)は、各種の情報通信を行うために、自己のパチンコ島の局番を設定するためのスイッチである。群番設定スイッチ68は、通路を挟んだ他のパチンコ島と通信を行うために、パチンコ島の群番と呼ばれる番号を自己のパチンコ島のために設定するためのスイッチである。
【0022】
次に、各種表示部について説明する。項目表示部71は、モニターパネル32の右端に表示された項目を番号又は記号で表示するための表示部である。具体的には、「1」を表示するときは自島(自己のパチンコ島)のパチンコ玉量を、「2」を表示するときはパチンコ玉の平均量を、「3」を表示するときは機能内容を、「E」を表示するときは異常内容を、それぞれ意味する。これらの切換は、項目切換スイッチ65の連続操作により切り換えられるようになっており、その数字又は記号に対応する内容は、内容表示部72が表示する。すなわち、項目表示部71の表示が「1」のときは自島の上部タンク9内にあるパチンコ玉量をポイント数で、同じく「2」のときは予め設定した自島を含むパチンコ島群の各上部タンク内にあるパチンコ玉量の平均量をポイント数で、それぞれ表示する。さらに同じく「3」のときは、予め設定した機能内容、たとえば、自島の群番又は局番を表示する。同じく「E」のときは、表1に示すエラーコードを表示する。
【0023】
異常表示部73は、各機器が何らかの原因で停止した場合に、各機器ごとに異常をランプ点灯により表示する。具体的には、研磨機(パチンコ玉研磨機)、ミニリフト17R,17L及び電源についての異常を表示するようにしてある。運転表示部74は、メインコントローラ31からの指令により運転している機器をランプ点灯により表示する。モニター表示部75は、補給要求と通信正常の2つを点灯表示する。補給要求は、自島のパチンコ玉量の不足を点灯により表示するように、通信正常はパチンコ島同士の通信が正常に行われている場合に点滅表示するように設定してある。
【0024】
(異常表示灯)
図2に示すモニターパネル32の向って左下には、異常表示灯51が設けてある。異常表示灯51は、たとえば、赤色に点灯する51Rと青色に点灯する51Bと、により構成してあり、パチンコ島に異常が生じたときに、その緊急度を、消灯と色分け点灯により従業員等に対して3段階表示する機能を有している。すなわち、異常表示灯51以外の表示により何らかの異常発生が確認されたが異常表示灯51の点灯がないときは最も低いレベルの緊急度を、同じく異常表示灯51Bが点灯したときは中レベルの緊急度を、さらに、同じく異常表示灯51Rが点灯したときは最大レベルの緊急度を、それぞれ表示するように構成してある。より細かな緊急度を表示したいのであれば、適宜、4段階以上の表示を行うように設定することもできるし、逆に、単純化するために2段階表示を行うように構成してもよい。さらに、各異常表示灯を必要に応じて点滅させて、より注意を惹くように構成してもよい。
【0025】
前述したように第1RAM37には、異常緊急度データが格納してある。異常緊急度データとは、パチンコ島内で発生し得る異常を、その緊急度に応じて段階的に区分けし、区分けしたものをデータ化したものである。異常緊急度の設定は、パチンコ島の構造や設置装置の特性等に応じて使用者が行うのが基本であるが、異常が発生したときに、その異常を前提にしたパチンコ島の稼動可能時間の長短に求めるのが一般的である。すなわち、たとえば、異なる異常が発生した場合に、しばらくの間はパチンコ島の稼動が可能、すなわち、遊技者が遊技を継続できる場合と、直ちに対処しないとほどなく遊技継続できなくなる場合と、では、後者の場合の方が緊急度が高い。パチンコ島の稼動不能が、パチンコ遊技場の従業員にとっても、遊技者にとっても、最も避けたい事項であるから、稼動可能時間が短ければ短いほど緊急度が高いと考えられるからである。本実施形態で採用した緊急度の区分け、異常の名称、原因については、表1に示す通りである。なお、表1に示すアラーム種別において、「MJ」は最高レベルの緊急度を、「MN」は中レベルの緊急度を、記号「−」は最低レベルの緊急度を、それぞれ示している。
【0026】
【表1】


【0027】
前述したように第1CPU36は、センサー群からの信号を受信部35を介して受けたときに、まず識別部36aにおいて何れのセンサーが出力した信号なのか、すなわち、パチンコ島1のどの個所における異常なのかを識別する。識別結果に基づき、今度は判定部36bが、その異常内容と第1RAM37から検索した異常緊急度データとを照合して、当該異常内容の緊急度を判定する。緊急度の判定は、原則として第1RAM37に格納した異常緊急度データによるが、本実施形態では、緊急度が低い異常であっても、それらが所定時間(たとえば、5分)内に複数発生した場合は、それらを格上げして、より高い緊急度のものと判定するように構成してある。したがって、たとえば、最初に緊急度中レベルの異常が発生したため、異常表示灯51Bを点灯させたが、その2分後に他の中レベルの異常が発生したときに、原則通りであれば異常表示灯51Bの点灯をもって足りるが、ここでは、異常緊急度を格上げして、異常表示灯51Bを消灯して代わりに緊急度最大を示す異常表示灯51Rを点灯させるように設定してある。複数の異常の相乗効果により、より緊急度の高い異常発生を招くおそれがあるため、その発生を未然防止するためである。
【0028】
さらに、同程度の緊急度を持つ異常信号が同時に入力される場合が、想定される。このような場合、本実施形態では、同程度の緊急度の異常同士にも優先順位をつけてあり、それに従って発生した異常同士の優劣を決定するように設定してある。具体的には、表2に示すように、異常を「X」「A」「B」「C」の4つのグループに分け、これらのうち最前者を最優先である優先度「1」とし、順に優先度を下げ、最後者の「C」を最も低い優先度「4」としてある。つまり、異なるグループに属する異常が同時に生じた場合には、上記優先度の順に従い異常同士の優劣をつけるようにしてある。たとえば、緊急度が中レベルの異常であるエラーコード「011」と同じく「041」に係る異常信号が受信された場合を想定する。この場合は、表1によれば前者の優先度が「2」で後者の優先度が「3」であるから、前者の「011」に係る異常を優先的に処理することになる。後者の「041」に係る異常は、そのデータを第2RAM39に一次的に格納しておき、たとえば、他の劣後する異常信号を受信したときにそれとの累積により優先度を繰り上げて処理したり、前述したように緊急度を繰り上げて処理したりすることができる。さらに、同じ異常が複数回にわたって検知された場合は、その回数も併せて表示するようにするとよい。異常発生回数が複数であることは、その個所で異常が発生しやすいということを示しているので、それを管理者が知るということは機器のメンテナンスのために有益であるからである。競合する異常同士が何れも最高レベルのときは、両者ともに対処に急を要するわけであるから、たとえば、一方と他方に係る異常表示を交互に行う手法により、異常発生をいち早く管理者に知らせるように設定するとよい。
【0029】
【表2】


【0030】
(緊急度判定手順)
図4に基づいて、異常対策フローについて説明する。メインコントローラ31の電源スイッチ60を入れると、第1CPU36が第1ROM38からプログラムを読み込み、それを実行する。実行内容は、まず、メイン制御部34が開店モード、すなわち、営業可能状態のモードになっているかいないかを確認する(S1)。ここで、開店モードになっていないときは、開店モードへの変換を報知して変換を促す(S3)。報知する手段としては、感覚的にかつ場所的に管理者が認識できるものであれば特に制限はないが、たとえば、本実施形態で採用したモニターパネル32の表示部、パチンコ島の端に設けた代表ランプ、ホールコンピュータの代表画面などがある。S1において開店モードになっていたならば、センサー群から異常信号が出力されているかどうかを確認し(S5)、異常信号がなければプログラムを終了する。ここで異常信号があれば、その異常信号の発信源の識別を行う。識別を行うのは、第1CPU36の識別部36aである。発信源の識別は、発信源がパチンコ玉研磨機5に異常があるのか(S7)、同じくミニリフト17R,17Lに異常があるのか(S15)、同じく電源に異常があるのか(S23)、同じく通信に異常があるのか(S31)、最後に、同じく設定に異常があるのか(S39)、を順に問い合わせることにより行う。
【0031】
S7において、パチンコ玉研磨機5のセンサー5sから異常信号を受けていた場合は、その異常信号に係る異常の緊急度を判定する(S9)。判定は、判定部36bが識別部36aが出力した識別結果データと、第1RAM37から読み込んだ異常緊急度のデータとを比較してその該当不該当により行う。ここで、緊急度が高い(MJ)と判定したなら高レベルの処理を行い(S11)、緊急度が高くない(MN)と判定したなら中レベルの処理を行う(S13)。高レベルの処理とは、異常表示灯51やモニターパネル32の項目表示部71、内容表示部72、異常表示部73等を作動させて、その緊急度や内容等を管理者に知らせるとともに、たとえば、代表ランプやホールコンピュータにも指令を出して緊急度が高いことを表示させる処理のことをいう。中レベルの処理とは、同じく異常表示灯51等を作動させて、その緊急度や内容等を管理者に知らせるとともに、タイマ40を作動させて所定時間を計測しながらその時間内に発生した異常の回数をカウントする。異常の発生回数は、第2RAM39内でカウントアップされるようになっている。以下に説明する場合も同じである。なお、異常表示灯51の点灯により異常発生とその緊急度を知った管理者は、同時に、モニターパネル32の異常表示部73等を利用して異常個所や異常内容等を確認することができる。これが、管理者に適切かつ迅速な異常対策をとらせるために大きく貢献する。
【0032】
次に、S15において、ミニリフト17R,17Lのセンサー17Rs,17Lsの一方又は双方から異常信号を受けていた場合は、その異常信号に係る異常の緊急度を判定する(S17)。ここで、緊急度が高い(MJ)と判定したなら高レベルの処理を行い(S19)、緊急度が高くない(MN)と判定したなら中レベルの処理を行う(S21)。さらに、S23において、電源に関するセンサー10s,15s,17s,25sの何れかから異常信号を受けていた場合は、その異常信号に係る異常の緊急度を判定する(S25)。ここで、緊急度が高い(MJ)と判定したなら高レベルの処理を行い(S27)、緊急度が高くない(MN)と判定したなら中レベルの処理を行う(S29)。
【0033】
さらに、S31において、通信に関する異常信号を受けていた場合は、その異常信号に係る異常の緊急度を判定する(S33)。ここで、緊急度が高い(MJ)と判定したなら高レベルの処理を行い(S35)、緊急度が高くない(MN)と判定したなら中レベルの処理を行う(S37)。最後に、S39において、設定に関する異常信号を受けていた場合は、その異常信号に係る異常の緊急度を判定する(S41)。ここで、緊急度が高い(MJ)と判定したなら高レベルの処理を行い(S43)、緊急度が高くない(MN)と判定したなら中レベルの処理を行う(S45)。
【0034】
(本実施形態特有の効果)
以上の通り、メインコントローラ31のメイン制御部34によれば、異常内容を検索して発見したときに異常の内容とその緊急度を表示することができる。単に異常内容を表示するだけでは、従業員が異常の緊急度を把握することが難しいため、本来であれば早急な対処が必要であったのに対処が遅れてしまうような不都合を効果的に排除することができる。逆に、異常こそ発生したが、緊急度が低いため、異常対処よりもより緊急度の高い他の作業(たとえば、パチンコ遊技機の玉詰まり解消)を優先的に行うことができる。このことは、従業員にとって作業の効率化につながる。したがって、緊急度の高さに応じた異常対処の円滑な実行によりパチンコ島1の稼動効率を高め、これにより、パチンコ遊技場と遊技客との間の人的異常の有効防止と作業の効率化を通した従業員に対する負担軽減を図ることができる。
【0035】
【発明の効果】
この発明によれば、パチンコ島において異常が発生したときに、その異常に伴う緊急度をパチンコ遊技場の従業員等に知らせることができる。これにより、緊急度の高さに応じた異常対処を適切かつ迅速に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ島の内部の概略正面図である。
【図2】メインコントローラの正面図である。
【図3】メイン制御部の構成を示すブロック図である。
【図4】異常対策フローチャートである。
【符号の説明】
1 パチンコ島
2 代表ランプ
3 パチンコ機
5 パチンコ玉研磨機
7 補給樋
9 上部タンク
10 渡り弁
11 フロー玉通路
13 集合樋
15 中通路弁
17R,17L ミニリフト
19R,19L プールタンク
21R,21L サブタンク
23R,23L 補給弁
25 電源ボックス
30 通信用インターフェース
31 メインコントローラ
32 モニターパネル
34 メイン制御部
40 タイマ
51 異常表示灯
【出願人】 【識別番号】000154679
【氏名又は名称】株式会社平和
【住所又は居所】群馬県桐生市広沢町2丁目3014番地の8
【出願日】 平成15年7月30日(2003.7.30)
【代理人】 【識別番号】100104396
【弁理士】
【氏名又は名称】新井 信昭

【公開番号】 特開2005−46208(P2005−46208A)
【公開日】 平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願番号】 特願2003−203464(P2003−203464)