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【発明の名称】 フィルムベースの液漏れセンサー及びその作成方法
【発明者】 【氏名】徳元 啓三郎

【要約】 【課題】透析,点滴,汚物などの液漏れを感知し、看護士などサポーターの労力軽減に使用されるフィルムセンサーを高効率に精度よく、安価に、かつ大量に製造する。

【解決手段】合成樹脂フィルム1にコロナ処理を施し、回路パターンを作った版でUVレジューサーをオフセット印刷すると共に、即その面にアルミ箔2を密着させ、フィルム側から紫外線を照射しUVレジューサーをのり化してパターンを固着させ、回路の外周をカットし、回路以外の部分を剥ぎ取り、余分なアルミ箔は回収する一方、フィルム上の回路内にUVインキで混ぜた油性黒鉛で抵抗部分3を印刷し、上記フィルムの回路上面にUVレジューサーで角のある星型ドット部を作成し、該星型ドット部を介して塩分を加えた澱粉のりを均一にパターン印刷した後、前記澱粉のり印刷面上に薄葉紙を載せ、かつ、更にその上にペーパータオルを貼り裁断仕上げすることからなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】

合成樹脂フィルム上にUVレジューサーをのりとして密着固定されたアルミ箔による回路パターンを有してなり、該パターンは回路内でUVインキで混合した油性黒鉛による抵抗部分が形成されていると共に、その上面に UVレジューサーで印刷された星型ドット面を介して塩分を含む澱粉のりがパターン印刷されており、かつ該パターン印刷は薄葉紙を介してペーパータオルで被覆されていることを特徴とするフィルムベースの液漏れセンサー。
【請求項2】

回路パターンの端子接続部と黒鉛による抵抗部分が上下対象に設けられ、かつ端子接続部に切り込みが形成されている請求項1記載のフィルムベースの液漏れセンサー。
【請求項3】

合成樹脂フィルムにコロナ処理を施し、回路パターンを作った版でUVレジューサーをオフセット印刷すると共に、即その面にアルミ箔を密着させ、フィルム側から紫外線を照射しUVレジューサーをのり化してパターンを固着させる工程、回路の外周をカットし、回路以外の部分を剥ぎ取り、余分なアルミ箔は回収する工程、フィルム上の回路内にUVインキで混ぜた油性黒鉛で抵抗部分を印刷する工程、上記フィルムの回路上面にUVレジューサーで角のある星型ドット部分を作成し、該星型ドット部を介して塩分を加えた澱粉のりを均一にパターン印刷する工程、前記澱粉のり印刷面上に薄葉紙を載せ、かつ、更にその上にペーパータオルを貼り裁断仕上げする工程の各工程よりなることを特徴とするフィルムベースの液漏れセンサーの作成法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】

本発明は透析,点滴,汚物などの液漏れを感知し、看護士などサポーターに知らせ、労力の軽減をはかる液漏れセンサー及びその作成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】

幼児や介護の必要な老人が排尿したことを検知し、これを看護士など、周りの者に報知してこの労力を軽減するための尿検査装置として、従来、布又は紙などの吸水材の表面又は内部に一対の導電線を所定の間隔をあけて平行に配置した検知部と、尿による導電線間の導通に応じて報知灯を点灯させたり、報知ブザーを鳴らす等の報知を行う装置が実用に供されて来た。
【0003】

ところが、この装置は吸水材が濡れることによる電極間の電気抵抗の低下が僅かであるため、電圧を高くする必要があり、危険性を高めるので、その後、種々改良が加えられ、例えば所定濃度の食塩水を噴霧し、又は所定濃度の食塩水に浸漬した紙で2本の細い導線を平行に並んで挟み込んだものを乾燥させて尿により濡れた際に電極間に確実に電気が流れるようにし、尿の検知性能を向上すると共に、電極間に印加する電圧を低く設定することを可能ならしめた尿検知部等が提案されている、(例えば特許文献1参照)
【0004】

しかし、これら各尿検出装置は、幼児や要介護老人の排尿の検知が主たる目的で、透析や点滴の液漏れについては殆ど開示しておらず、通常、透析や点滴の液漏れは一般にラミネート紙の上に銀ベースで四角に作り印刷したものが用いられているにすぎなかった。

【特許文献1】特許第3274130号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】

ところが、上記ラミネート紙利用のセンサーは、銀ベースのため、高価で大量生産に適さない難を有している。
【0006】

本発明は上述の如き実状に対処し、特にアルミ箔とフィルムとのUVレジューサー(紫外線吸収硬化インキ)を介しての組み合わせを見出すことにより、透析,点滴時の液漏れを高効率に精度良く感知し、かつ安価で大量に製造し得る液漏れセンサーを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】

そして、本発明は上記目的を達成するためにセンサーとして合成樹脂フィルム上にUVレジューサー(紫外線吸収硬化インキ)をのりとして密着固定されたアルミ箔による回路パターンを設け、該パターンを回路内でUVインキで混合した油性黒鉛により抵抗部分を形成すると共に、その上面にUVレジューサーで印刷された星型ドット面を介して塩分を含む澱粉のりをパターン印刷し、かつ該パターン印刷を薄葉紙を介してペーパータオルで被覆せしめた構成としている。
【0008】

請求項2は上記センサーにおいて回路パターンの端子接続部と黒鉛による抵抗部分を上下対象に設け、かつ端子接続部に切り込みを形成して左右勝手違いにしたものである。

また、請求項3は上記センサーの作成方法であって、 合成樹脂フィルムにコロナ処理を施し、回路パターンを作った版でUVレジューサーをオフセット印刷すると共に、即その面にアルミ箔を密着させ、フィルム側から紫外線を照射しUVレジューサーをのり化してパターンを固着させる工程、回路の外周をカットし、回路以外の部分を剥ぎ取り、余分なアルミ箔は回収する工程、フィルム上の回路内にUVインキで混ぜた油性黒鉛で抵抗部分を印刷する工程、上記フィルムの回路上面にUVレジューサーで角のある星型ドット部を作成し、該星型ドット部を介して塩分を加えた澱粉のりを均一にパターン印刷する工程、前記澱粉のり印刷面上に薄葉紙を載せ、かつ、更にその上にペーパータオルを貼り裁断仕上げする工程の各工程よりなることを特徴とする。
【0009】

しかして、上記解決手段の作用は、先ず、UVレジューサーの使用によりフィルムとアルミ箔はUV照射によりのり状となった該UVレジューサーの硬化によって瞬時に乾燥固着することができると共に、アルミ箔の微細凹凸と、フィルムのコロナ処理による凹凸によって互いにのりが入り込み、より固着性を高める。

また、星型のドット印刷面を介して澱粉のりを印刷することにより澱粉のり層の厚さを均一にすることができると共に、接着力を増大することができる。

更に、澱粉のりに塩分を含有させたことによって汗と反応することなく、透析,点滴時の液あるいは血液の反応を促進し、その液漏れを確実に感知せしめる。
【0010】

請求項2の如く、切り込みと黒鉛印刷を上下対象とすることにより腕に対し平行,垂直どちらにも設定でき、左右勝手違いを作ることができる。

更に、薄葉紙を介してペーパータオルで被覆したことにより、澱粉乾燥時にオイルが和紙層へ移動し、漏れた血液が広がり、感知効率を良くすると共に、澱粉に混入したイオン物質が薄い紙の表面に染み出て肌当たりを悪くするのを防止する。
【発明の効果】
【0011】

本発明は上述したように、UVレジューサーをのりとして使用し、また澱粉層保持のため星型のドット印刷を行い、更にUVインキで抵抗部分に対し黒鉛を印刷し通電せしめたことにより、澱粉層の厚さの均一化が達成され、透析,点滴時の液あるいは血液の漏れ検出効果の精度を良好ならしめると共に、特にフィルムとアルミ箔の組み合わせを容易として安価に、かつ大量製造を可能とする顕著な効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】

以下、本発明の実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。

図1〜3は本発明に係るセンサーの作成法を順次的に示したものである。

先ず、本発明はセンサーの作成にあたり、図1に示すPET,PPなどの合成樹脂フィルム1にコロナ処理を施し、UVレジューサーを、回路パターンを作った版でオフセット印刷し、即その面にアルミ箔2を密着させ、フィルム側から紫外線照射させ、UVレジューサーをのり状としてパターンを固着させる。

なお、UVレジューサーは紫外線吸収硬化インキの1種であり、紫外線照射により硬化し、一瞬にして固着する。

このとき、アルミ箔面に若干の凹凸があり、またフィルムにはコロナ処理により凹凸が形成されるので、互いに凹凸が入り込んで硬化することにより密着固着性を高める。
【0013】

次に上記フィルムとアルミ箔回路が固着したものに対し、回路の外周をダイカットロール刃でハーフカットし、回路以外の部分を空気を使って剥ぎとり、余分なアルミ箔は回収し、再生処理へ送付する。

そして、回路以外の部分が剥ぎ取られたフィルムとアルミ箔は、フィルムの回路内に抵抗部分3として断線,電圧不足を知らせるためUVインキで混ぜた油性黒鉛をオフセット印刷し、通電をさせると共にセンサーの端子4を縦横どちらからでも接続し易くするためのL字型切り込み5をフィルムに入れる。
【0014】

かくて、上記の操作が終わると、液分の反応するための澱粉層を形成するため、澱粉のりを印刷するが、印刷に先立ち、澱粉層を保持するのに有効な杭として(フィルムと澱粉は乾燥すると接着力が極端に落ちるため)接着力の増大と厚さを均一化するため角付の星型形状のドット印刷を行い、図2に示すドット部6を作成する。

この星型のドット印刷は、上部より圧力をかけたとき、星型の厚みが残り、澱粉の均一な印刷を可能ならしめる。

なお、澱粉には汗などには反応しないよう、そして透析,点滴時の液あるいは血液に反応するように塩分を含ませている。塩分は食塩水を使用することができる。
【0015】

そして、次に上記澱粉のりを均一に印刷した後は、吸水性にすぐれた、破れにくい薄い紙、例えば和紙を貼り、高温乾燥させるが、澱粉のりに混ぜたイオン物質が薄い紙の表面に染み出てくるので、肌触りのよい不織布,ペーパータオルなどの柔軟吸水材7をフィルムより稍大きめにして使用時、腕に接する部分にパターンのりその他ののりを用いて貼着し、裁断仕上げをする。

得られたフィルムとアルミ箔によるセンサーはその後、紫外線や赤外線で滅菌し、密封封緘し完成させる。
【0016】

以上のようにして完成されたセンサーは、最終的に 合成樹脂フィルム1上にUVレジューサーをのりとして密着固定されたアルミ箔2による回路パターンを有してなり、該パターンは回路内でUVインキで混合した油性黒鉛による抵抗部分3が形成されていると共に、その上面に UVレジューサーで印刷された星型ドット面6を介して塩分を含む澱粉のりがパターン印刷されており、かつ該パターン印刷は薄葉紙を介してペーパータオルで被覆されている構成となっている。
【0017】

かくして得られた上記センサーは端子4を報知部(図示せず)と接続することにより透析,点滴などにおいて液漏れが起こると澱粉のりが塩分を含んでいるため反応し、感知して抵抗部分3を介して印加される電圧が低下して報知部に報知してランプを点灯させたり、ブザーを鳴らす等の報知動作を行う。

なお、端子接続時にわに口が腕に対し平行,垂直どちらにも設定可能であり、肌に端子が触れないように設定される。
【図面の簡単な説明】
【0018】

【図1】本発明による作成時のフィルムとアルミ箔の固着状態図である。
【図2】フィルム上面にドット印刷を施した状態を示す図である。
【図3】ペーパータオルを貼り合わせた状態図である。
【符号の説明】
【0019】

1:フィルム

2:アルミ箔

3:抵抗部分

4:端子

5:切り込み

6:ドット部

7:ペーパータオル(柔軟吸水材)


【出願人】 【識別番号】597009161
【氏名又は名称】徳元 啓三郎
【出願日】 平成16年3月11日(2004.3.11)
【代理人】 【識別番号】100066496
【弁理士】
【氏名又は名称】宮本 泰一

【公開番号】 特開2005−253654(P2005−253654A)
【公開日】 平成17年9月22日(2005.9.22)
【出願番号】 特願2004−68823(P2004−68823)