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【発明の名称】 構造化有益物質のプレミックスまたはデリバリービヒクルから成り親水性有益物質の付着を増進させる身体製品組成物
【発明者】 【氏名】カブセリー・パラメスワラン・アナンタパドマナバン

【氏名】ジヨン・リチヤード・ニコルソン

【氏名】ジヨン・アール・グリン・ジユニア

【氏名】ステイーブン・モス・オコナー

【氏名】デボラ・スー・リツク

【氏名】マーテイン・スワンソン・ベサムツー

【氏名】アレクサンダー・リツプス

【氏名】ゲイル・ベス・ラツテインガー

【氏名】クイン・テイ−トウイ・フアム

【要約】 【課題】

【解決手段】定義したように結晶性材料で構造化された有益物質を含む構造化有益物質プレミックスまたはデリバリービヒクルを含む組成物に関する。プレミックスを独立に調製し調製後のプレミックスを親水性有益物質に配合したときに、親水性有益物質が構造化有益物質に担持されるかもしくは捕捉されるかまたは構造化有益物質と共存する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(1)アニオン性、非イオン性、両性、カチオン性の界面活性剤及びそれらの混合物から成る群から選択された0−99重量%の界面活性剤材料と、
(2)(a)構造化有益物質組成物の0.1−99.9重量%を構成する1種または複数の有益物質またはそれらの混合物と、
(b)天然または合成の結晶性ワックス、天然または合成の水素化油脂、脂肪酸、脂肪アルコール、脂肪酸の塩、ヒドロキシ脂肪酸、脂肪酸エステル及びそれらの混合物から成る群から選択された結晶性構造化剤の群から選択された99.9−0.1%の構造化有益物質構造用材料と、
から成る0.1−90%の構造化有益物質組成物と、
(3)1種または複数の親水性有益物質と、
から成り、
前記構造用材料中の結晶がA/B>1で定義されるアスペクト比を有しており、長さAは、長さと幅Bとを考察するときに2つの平面寸法の長いほうの寸法を意味すること、及び、
前記構造化有益物質が独立に形成されかつ担持組成物に独立に配合されること、担持組成物中では構造化有益物質が有益物質を基層にデリバリーするために使用されること、親水性有益物質の付着は最終組成物中に構造化有益物質が存在しないときの付着レベルに比べて少なくとも約10%増進されることを特徴とする身体製品組成物。
【請求項2】
前記構造化有益物質ビヒクル組成物中の前記有益物質が、シリコーン油、油脂、ワックス、疎水性植物エキス、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、精油、脂質、ビタミン、日光遮断剤、リン脂質及びそれらの混合物から成る群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記有益物質がヒマワリ種油であることを特徴とする請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記天然結晶性ワックスが鉱物ワックス、石油基材のワックス、植物性またはベジタブルワックス及び動物性ワックスから成る群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記石油基材のワックスがパラフィンまたはマイクロクリスタリンワックスであることを特徴とする請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
前記合成結晶性ワックスがポリエチレン、ポリメチレン、化学的改質ワックス、重合α−オレフィン及び合成動物ワックスであることを特徴とする請求項4に記載の組成物。
【請求項7】
前記構造化有益物質組成物が、溶融溶液を形成するように有益物質と構造化剤とを構造化剤の融点よりも高い温度で配合することによって形成され、その後に前記溶融溶液を冷却するかまたは前記溶融溶液を前記担持組成物に配合することを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
高い付着率を得るために大粒の液滴が不要であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記有益物質の液滴の重量平均直径が500μm未満であることを特徴とする請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
1−75%の界面活性剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
デリバリービヒクル組成物(2)によって形成されたネットワークに捕捉された1種または複数の追加の有益物質が存在することを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
親水性有益物質がグリセロールであることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
親水性有益物質の付着が少なくとも約100%増進されることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項14】
(1)0−99重量%の界面活性剤と、
(2)(a)光学的改質剤または成分から成り、構造化有益物質組成物の0.1−99.9重量%を構成する1種または複数の疎水性有益物質またはそれらの混合物と、
(b)天然または合成の結晶性ワックス、天然または合成の水素化油脂、脂肪酸、脂肪アルコール、脂肪酸の塩、ヒドロキシ脂肪酸、脂肪酸エステル及びそれらの混合物から成る群から選択された結晶性構造化剤の群から選択された99.9−0.1%の構造用材料と、
から成る0.1−90%の有益物質ビヒクルと、
(3)1種または複数の親水性有益物質と、
から成り、
前記構造用材料中の結晶がA/B>1で定義されるアスペクト比を有しており、長さAは長さと幅Bとを考察するときに2つの平面寸法の長いほうほうの寸法を意味すること、及び、
前記構造化有益物質が独立に形成されかつ担持組成物に独立に配合されること、担持組成物では構造化有益物質が有益物質をデリバリーするために使用されること、親水性有益物質の付着は最終組成物中に構造化有益物質が存在しないときの付着レベルに比べて少なくとも200%増進されることを特徴とする、身体製品組成物を皮膚またはその他の基層に塗布することから成る親水性有益物質の皮膚付着増進方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、同じ身体製品組成物(例えば、液体セッケン、クリーム、エマルジョン、不織製品、など)からデリバリーされた独立の親水性有益物質(HBA)の効果を増進させるように設計された構造化プレミックスまたは“デリバリービヒクル”組成物(構造化疎水性有益物質)に関する。より詳細には、(1種または複数の)HBAが構造化有益物質によって形成されたネットワークの内部に捕捉されているか(例えば、構造化有益物質によってデリバリーされるか)、または、最終組成物中に構造化有益物質が存在するだけでHBAの付着が増進される。構造化有益物質組成物を独立に調製しかつ(好ましくは、構造化されたプレミックス組成物がまだ溶融状態であるかまたは液体状態であるうちに)身体製品組成物に配合するとき、構造化有益物質を含有する身体製品組成物が、(1種または複数の)有益物質のデリバリーを増進し、同時に、HBAの皮膚付着及び皮膚滞留を増進する。
【0002】
(1種また複数の)HBAの付着を増進するために、独立の(1種または複数の)HBAを構造化有益物質デリバリービヒクルに含有させてもよく、または、プレミックスからは独立に添加してもよい。
【背景技術】
【0003】
主として保湿剤であるが皮膚明色化剤、日光遮断剤、老化防止有効物質などを挙げることもできる親水性有益物質(HBAs)は皮膚または毛髪に有益な効果を与えることができる。しかしながら現状では、身体洗浄用液体クレンザー及び身体用固形製品を非限定例とする身体製品組成物からデリバリーされたときにこれらの物質の高い付着レベルを実現すること及び/またはそれらの効果を増進させることは極めて難しい。
【0004】
本願及び同時係属出願は、身体製品という用語を、構造化有益物質を使用できるので有益物質の望ましい付着が得られる多様な組成物(例えば、頭髪用、消臭用)という意味で使用しているが、特許請求の範囲は広義に解釈されるべきであり、その範囲は構造用成分のみによって限定される。
【0005】
より詳細には出願人らは、“構造化”有益物質(構造化有益物質組成物はHBAから独立している)が(1種または複数の)HBAの効果の増進に役立つことを知見した。構造化有益物質が(1種または複数の)HBAを担持または捕捉してもよく、あるいは、(1種または複数の)HBAが構造化有益物質を形成するために使用されたプレミックスから独立して添加されてもよい。構造化有益物質の存在下でHBAは、構造化有益物質が使用されていない組成物からのHBAの付着レベルに比べて増進された付着レベルを示す。本発明によれば好ましくは、構造化される有益物質と構造用材料(例えば、結晶性ワックス、水素化油脂)とは別々の成分である。
【0006】
より詳細には本発明は、特定の1種または複数の結晶性構造化剤によって構造化された有益物質の使用に関する(即ち、その結果として結晶が本発明で特定したアスペクト比を有している)。本発明においては、構造化有益物質を身体製品組成物に配合する前に独立に調製するとき、(構造化有益物質の上部/内部に担持されるかまたは独立に添加された)HBAの付着が増進され、所望の皮膚特性(例えば皮膚の乾燥防止)が得られる。
【0007】
付着が有益物質の液滴サイズの大きさ(例えば>50マイクロメーター)に依存する先行技術文献と違って、本発明の付着効果には液滴サイズが大きいという要件がなく、粒度依存性でない。
【0008】
担持用有益物質を構造化するために使用され得る構造化剤としては天然または合成の結晶性ワックスがある。天然ワックスとしては、パラフィン及びマイクロクリスタリンワックスのような石油由来ワックス、動物性ワックス及び植物性(ベジタブル)ワックスがある。使用し得る合成の結晶性ワックスは、ポリエチレンのような結晶性ポリマーである。構造化剤としては更に、天然または合成の水素化油脂、脂肪酸、脂肪アルコール、脂肪酸の塩、ヒドロキシ脂肪酸及び脂肪酸エステルがある。
【0009】
(1種または複数の)構造化有益物質が(1種または複数の)HBAを担持/捕捉するとき(または、これらのHBAがプレミックスから独立に添加されるときであっても最終配合物中に構造化有益物質が存在するとき)、(1種または複数の)HBAの付着増進を果たし得る。多様な範囲の水溶解度を有している(1種または複数の)HBAの付着レベルが向上し、皮膚特性が改善される。本発明のHBAは無機、有機、天然及び合成の資源を含む多様な材料から得ることができる。
【0010】
いくつかの先行技術文献では、付着を改善するかまたは好ましい官能的感触を与えるために使用すべき油または油ブレンドの選択にレオロジーパラメーターが役立つと示唆されている。
【0011】
例えば、Kacherらの米国特許第5,674,511号は、付着を改善し好ましい官能的感触を与えるために湿潤性クレンジング配合物に使用できる有益物質(即ち、油または油ブレンド)の選択にあたって溶解度パラメーターと4つのレオロジーパラメーターとを使用することを記載している。ペトロラタム及びペトロラタム含有混合物が有利な選択対象であると記載されている。この参考文献は、有益物質内部に変形性の結晶ネットワークが構築されること及び結晶が特定のアスペクト比を有する必要があることについて教示も示唆もしていない。Kacherの参考文献は、構造化有益物質を溶融状態、半溶融状態または固体状態の組成物中で別の成分と配合することについても教示または示唆していない。また、本発明によって好ましいとされるような別々の有益物質と構造化剤とを記載していない(即ち本発明ではペトロラタムを使用する場合、ペトロラタムは、それ自体が構造化有益物質となるのでなく別の有益物質を構造化する構造化剤として使用されるほうが好ましい)。要するに、Kacherの有益物質(例えば油)は、本発明の組成物に使用されたような独立に調製されて構造化剤が限定されたアスペクト比を有しているデリバリービヒクルと違って、内部的に構造化されたデリバリービヒクルであるとは考えられないことが明らかである。
【0012】
従来技術の文献の多くは概して、油を増粘または安定させ得る油添加剤の概念を開示している。しかしながらこれらの文献は、特定の結晶性構造化剤(即ち、限定されたアスペクト比をもつ)がプレミックス/デリバリービヒクルとして有益物質に配合して調製されたとき、構造化有益物質によって担持もしくは捕捉されているかまたは最終配合物中で構造化有益物質と共存している独立の親水性有益物質の特性を強化することについて教示または開示していない。
【0013】
例えばTsaurらの米国特許第5,804,540号及びGrievesonの米国特許第5,661,189号は、結晶性またはマイクロクリスタリンワックスと疎水性ポリマーとの双方を低粘度油の増粘に使用して油滴の粒度を調節し(即ち、油滴の付着には所定の最小粒度が必要である)、かつ、高い泡立ちを維持することを開示している。しかしながら上記に指摘したように、結晶構造(アスペクト比)の重要性についても、増粘した有益物質を独立に調製して溶融、半溶融または固体状態で添加しなければならないことについても検討していない。更に、(本発明に定義したように)増粘剤が特定の天然または合成の結晶性構造用材料でなければならないことの重要性も認識されていない。
【0014】
同時係属である2001年5月17日付けのAronsonらの米国特許出願No.09/859,862(標題“Wet−Skin Treatment Compositions”)、及び、Aronsonらの09/859,849(標題“Method of Enhanced Moisture or Reduced Drying Using Wet−Skin Treatment Compositions”)には、摩擦抵抗感を与える有益物質が開示されている。しかしながら、(親水性有益物質を担持もしくは含有しているかまたは親水性有益物質と共存している)特定アスペクト比の結晶性材料で構造化された有益物質の使用についてまたはその製造についての教示または開示は全く存在しない。
【0015】
出願人が知り得た従来技術には、特定アスペクト比の結晶を有しており(HBAを担持する構造化有益物質の付着または別のメカニズムを介して)(1種または複数の)HBAの特性を強化するプレミックスとして調製された天然または合成の結晶性構造化剤(例えばワックス)の使用を示したものは存在しなかった。
【0016】
従って本発明は、(1種または複数の)親水性有益物質(HBA)をデリバリーする構造化有益物質担体系を含み、これらの(1種または複数の)HBAが例えばグリセロールのような保湿剤、ナイアシンアミドのような皮膚明色化剤、アルファヒドロキシ酸のような老化防止剤などから成る、身体製品組成物(例えば、液体セッケン、クリーム、エマルジョン、不織製品など、更に、有益物質デリバリーの増進が望まれる頭髪用、消臭用またはその他の組成物)に関する。(1種または複数の)HBAは構造化有益物質中もしくはプレミックス中に捕捉されてもよく、または、プレミックスから独立に添加され最終配合物中に構造化有益物質と共存してもよい。
【0017】
本発明の液体組成物は、
(1)0−99重量%、好ましくは1−75重量%、より好ましくは3−70重量%の界面活性剤と、
(2)0.1−90重量%の有益物質デリバリービヒクルと、
(3)1種または複数の親水性有益物質と、
から成り、
前記の項(2)の有益物質デリバリービヒクルにおいて、
(a)構造化デリバリービヒクルの0.1−99.9重量%、好ましくは0.5−99.5重量%、より好ましくは1−99重量%が1種または複数の有益物質またはそれらの混合物から成り、
(b)構造化デリバリービヒクルの99.9−0.1重量%、好ましくは99.5−0.5重量%が、天然及び合成の材料(例えばワックス)、天然または合成の水素化油脂、脂肪酸、脂肪アルコール、脂肪酸の塩、ヒドロキシ脂肪酸、脂肪酸エステル及びそれらの混合物から成る群から選択された1種または複数の結晶性構造化剤から成る。組成物の特徴は、結晶性構造化剤(例えばワックス)の結晶が、結晶の長さA対幅Bの間に比A/B>1をもつようなアスペクト比または軸率を有していることである。長さと幅とを考えるとき、2つの平面寸法の長いほうを長さと呼ぶことは理解されよう。
【0018】
本発明の固形組成物は、
(1)1−80重量%、好ましくは3−65重量%界面活性剤と、
(2)0.1−90重量%の有益物質デリバリービヒクル(構造化有益物質)と
(3)1種または複数の親水性有益物質と、
から成り、
前記の項(2)の有益物質デリバリービヒクルにおいて、
(a)構造化デリバリービヒクルの0.1−99重量%、好ましくは0.5−99.5重量%、より好ましくは1−99重量%が1種または複数の有益物質またはそれらの混合物から成り、
(b)構造化デリバリービヒクルの99.9−0.1重量%、好ましくは99.5−0.5重量%が、天然及び合成の材料(例えばワックス)、天然または合成の水素化油脂、脂肪酸、脂肪アルコール、脂肪酸の塩、ヒドロキシ脂肪酸、脂肪酸エステル及びそれらの混合物から成る群から選択された1種または複数の結晶性構造化剤から成る。組成物の特徴は、結晶性構造化剤(例えばワックス)の結晶が、結晶の長さA対幅Bの間に比A/B>1をもつようなアスペクト比または軸率を有していることである。長さと幅とを考えるとき、2つの平面寸法の長いほうを長さと呼ぶことは理解されよう。
【0019】
上記のプレミックス(構造化有益物質組成物)を独立に調製し、構造化有益物質が使用される最終担持組成物(即ち、界面活性剤含有または非界面活性剤含有の身体製品組成物)に独立に配合するとき、上記最終組成物はHBAの付着増進だけでなく、構造化プレミックスに担持されるかもしくは捕捉されているかまたはプレミックスからは独立して添加されたので最終配合物中に独立に見出される(1種または複数の)HBAに由来の皮膚特性の増強(例えば、皮膚の乾燥防止、溝及びしわの防止)も果たし得る。皮膚有益効果を与えるために使用され得る(1種または複数の)HBAは、広範囲の水溶解度を有する材料でよい。本発明の(1種または複数の)HBAは無機、有機、天然及び合成の資源に由来する材料を含む多様な材料から得られる。
【0020】
構造化有益物質プレミックスは担持組成物に添加できるよう好ましくは十分に流動性でなければならない。これが、プレミックスが一般に溶融状態または半溶融状態で存在する理由である。しかしながらプレミックスを固体状態で添加することもできる。構造化有益物質中の有益物質の付着は構造化有益物質の液滴サイズが大きいことに依存しない(即ち、液滴は小粒でも大粒でもよい)。
【0021】
構造化有益物質の使用はまた、プレミックス(構造化されているものまたは構造化されていないもの)中の個々の有益物質のデリバリー、及び、プレミックスからは独立して添加された個々の有益物質のデリバリーを増進する。
【0022】
上述のように、本発明の構造化有益物質またはデリバリービヒクルは固形または非固形(好ましくは液体)の身体製品組成物に使用され得る。組成物は典型的には、(a)アニオン性、非イオン性、両性/双イオン性、カチオン性の界面活性剤及びそれらの混合物から成る群から選択された1種または複数の界面活性剤から成る0−99%、好ましくは1−75%の界面活性剤系と、(b)0.1−90重量%、好ましくは0.5−80重量%、より好ましくは1−40重量%の上記に定義のような構造化有益物質デリバリービヒクルと、から成る。
【0023】
本発明の1つの実施態様では、本発明が上述のようなデリバリービヒクルを含む非固形、好ましくは液体状の身体製品組成物の形成方法を提供する。該方法は、
(1)有益物質担体(独立のHBAを担持または非担持)と結晶性構造化剤とを、必ずしもではないが好ましくは、有益物質と構造化剤とのプレミックスが流動性であって流し込み可能である(例えば、250Pa−s未満、より好ましくは200Pa−s未満、最も好ましくは100Pa−s未満の粘度をもつ)ような処理条件(例えば、十分に高い温度)で混合する段階と、
(2)上記の別々に調製したプレミックスと担持組成物(プレミックスに捕捉されていないHBAを含有している)とを好ましくは撹拌を伴って配合する段階と、
(3)混合物を加熱したことによって必要になるならば、得られた混合物を室温に冷却する段階と、
から成る。
【0024】
本発明の別の実施態様では、本発明が上述のようなデリバリービヒクルを含む身体洗浄用固形製品組成物の形成方法を提供する。該方法は、
(1)1種または複数の疎水性有益物質(独立のHBAを担持してもよい)と結晶性構造化剤とを、構造化剤の融点よりも高い温度で混合し、次いで、固形製品の担持組成物と後で配合できるように周囲温度に冷却するか、または、場合によっては担持組成物に配合する前に担持組成物混合温度まで冷却する段階と、
(2)上記の別々に調製したプレミックスと担持組成物(プレミックスに含有されていないときは独立のHBAを含有している)とを好ましくは高温で撹拌または混合を伴って配合する段階と、次いで、
(3)得られた混合物を型に流し込んで室温に冷却する段階(能動的または受動的な冷却)、または、
(4)得られた混合物をフレーク状に冷却し(例えば得られた混合物をチルロールに通すことによって)、フレークを(例えばチルロールから)取り出し、材料をビレット状に押し出し、次いでビレットの成形または打抜きを行う段階と、
から成る。
【0025】
別の実施態様では本発明は、
(a)0−99重量%、好ましくは1−75重量%の界面活性剤と、
(b)(i)構造化有益物質ビヒクルの0.1−99.9重量%を構成する1種または複数の有益物質と、
(ii)構造化有益物質ビヒクルの99.9−0.1重量%を構成する上記のように選択された結晶性構造化剤と、
から成る0.1−90%の有益物質ビヒクルと、
(c)1種または複数の親水性有益物質と、
から成る身体洗浄製品から皮膚への親水性有益物質の付着を改善する方法を提供する。
【0026】
(図面の簡単な説明)
図1は、本発明のワックス(Ultraflex amberまたはVictory amber)で構造化されたヒマワリ種油を含む構造化有益物質組成物の降伏応力プロットである。Ultraflex amberワックス及びVictory Amberワックスの各々をワックス/油の比1:4でヒマワリ種油と混合した。グラフは、高応力下の構造化有益物質の降伏を本発明の構造化有益物質の固有特性として示している。低応力下の構造化有益物質組成物の粘度(Pascal secondsで測定,即ち、Pa−s)は本質的に一定である。作用する応力が増加し降伏応力値に達すると、粘度が急激に低下し、材料の易流動性が強まる。
【0027】
図2は、本発明の構造化有益物質の剪断減粘性挙動を非構造化有益物質の挙動と比較して示すブロットである。Ultraflex amberワックス及びVictory Amberワックスの各々をワックス/油の比1:4でヒマワリ種油と混合した。比較のために、非構造化ヒマワリ種油の剪断に伴う粘度挙動も示す。粘度対剪断速度がプロットされている。低い剪断速度では、構造化有益物質、ワックス(Ultraflex amberワックスまたはVictory Amberワックス)で構造化したヒマワリ種油の粘度が極めて高い。作用させる剪断速度が増加すると構造化有益物質の粘度が減少し、剪断速度を更に増加させると粘度が減少を続ける。十分に高い剪断速度では、構造化有益物質の粘度が純粋な非構造化有益物質成分の粘度に近い値になる。
【0028】
図3a及び3bは、長さ“A”及び幅“B”を有している本発明の典型的な結晶構造化剤の概略図である。アスペクト比または軸率A/Bが1よりも大きい値でなければならないことが看取されよう。長さと幅とを考えるとき、2つの平面寸法の長いほうを長さと呼ぶことは理解されよう。
【0029】
図4は構造化有益物質(例えば、油)の内部に三次元ネットワークを形成する構造化剤結晶(例えば、“板状”結晶)の概略図である。
【発明の開示】
【0030】
本発明は構造化有益物質デリバリービヒクル組成物を含む身体製品組成物に関する。該デリバリービヒクル組成物は、その調製に使用した結晶の構造(例えば、結晶性構造化剤のアスペクト比)を理由として、及び、調製方法(別々に調製)を理由として、場合によっては冷却されたときに特別な性質(例えば、降伏応力、剪断減粘性)をもつ構造化有益物質成分を形成する。構造化有益物質は、構造化されている有益物質を組成物からいっそう効率的に付着させ得るだけでなく、構造化有益物質に担持されているかまたはプレミックスの外部であるが最終組成物中で構造化有益物質と共存している(1種または複数の)親水性有益物質の付着を増進させ得る。
【0031】
構造化有益物質の降伏応力パラメーターは1−5000Pa及びそれ以上にもなり全範囲はそこに包含され(図1参照)、剪断減粘性パラメーターは、低剪断速度(0.1/秒)において2000Pa−s(またはそれ以上)(即ち、図2のY軸上に見られるような1000−10,000Pa−sの粘度)から高剪断速度(100/秒)において0.1Pa−s(またはそれ以下)(同じく、図2参照)の範囲になり得る。降伏応力及び剪断減粘性の双方のパラメーター/範囲は、有益物質に添加された有益物質構造化剤のレベルに依存する。
【0032】
有益物質を構造化するために特定の結晶性材料を使用するとき、また、本発明の方法を使用するとき、構造化有益物質ビヒクルは、構造化有益物質を使用しないときよりも少なくとも約5%、好ましくは少なくとも約10%高いレベルで構造化有益物質を皮膚または基層にデリバリーするであろう。付着は、担持組成物(例えば液体セッケン)中の有益物質の液滴のサイズが大粒であることに依存しない。
【0033】
構造化有益物質を含む組成物を使用するとき、ブタの皮膚で測定した(1種または複数の)親水性有益物質の付着は、少なくとも10%、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも100%、更に好ましくは200%以上の増加を示す。
【0034】
(1種または複数の)HBAは、広範囲の水溶解度を有している皮膚有益物質である。本発明の水溶性材料は、例えば、無機、有機、天然及び合成の資源に由来する材料のような広範囲の材料から得られる。(1種または複数の)HBAは、保湿剤(例えば、グリセロール、ウレア、ピロリドン、カルボン酸、マロン酸、アルカリ金属乳酸塩、ジグリセロール、ソルビトール、マンニトール、など);老化防止有効成分(乳酸、グリコール酸のようなアルファヒドロキシ酸;サリチル酸のようなベータヒドロキシ酸、コハク酸のような二酸);皮膚明色化有効成分(例えば、ナイアシンアミド);抗酸化剤(例えば、ビタミンC);日光遮断剤(例えば、フェルラ酸)及び/またはDMAE−マロネートのような皮膚引締め有効成分である。
【0035】
本発明の“構造化”有益物質という用語が、組成物から有益物質をより効率的にデリバリーする構造化有益物質の能力によって少なくとも部分的に規定されるいくつかの物理的特性を有している皮膚緩和剤の液滴を意味すると考えてもよい。構造化有益物質は、最終配合物中で構造化有益物質に担持もしくは捕捉されるかまたは構造化有益物質と共存している(1種または複数の)HBAの特性を強化する。
【0036】
より詳細には、構造化剤が有益物質を構造化するとき、有益物質相中の結晶が固体ネットワークを形成すると考えられる。このネットワークは明らかに、板状結晶の場合の“トランプの家(house of cards)”のように相互接続しているか、または、恐らくより多くは結晶性構造化剤が棒状/針状結晶の形態を有するときのスカフォールド構造のように相互接続している。結晶は三次元の支持ネットワークを形成する。理論に制約されることは望んでいないが、このネットワークが単なる増粘有益物質でなく構造化有益物質を形成するものと考えられる(図4参照)。結晶性構造が、常態で流体の有益物質(例えば、植物油またはその他の油)を、有益物質の付着に適した良好な流動性及び展延性をもつ固体状材料に変化させる。構造化剤(例えば、ワックス)の選択及び構造化剤含有量の計算によって、所望のレオロジーパラメーターに誂え向きの構造化有益物質を仕立てることができる。本発明の重要な部分は、この3Dネットワークを形成する結晶が長さ及び幅(それぞれ、A及びB)の間にA/B>1のようなアスペクト比即ち軸率を有していなければならないことである。結晶のこのアスペクト比が構造化有益物質の付着を増進させると考えられる(図3参照)。長さと幅とを考えるとき、2つの平面寸法の長いほうを長さと呼ぶことを理解されたい。
【0037】
本発明の構造化有益物質は、有益物質が構造化されていないときよりも著しく効率的に付着することが知見された。更に、これらは(1種または複数の)HBAの付着及び性能を増進させる。
【0038】
有益物質が構造化されていること、及び、構造化有益物質を含有させる担持組成物に構造化有益物質を添加する前に“構造”を形成する結晶性構造化剤を配合することが本発明の最も重要な特徴であるから、構造化有益物質はプレミックスであると考えることができる。この意味で、プレミックスまたは構造化有益物質は有益物質デリバリー用ビヒクルとして作用する。
【0039】
更に、構造化有益物質はまた、構造化有益物質によって形成されたネットワークに(1種または複数の)HBAのような有益物質を担持または捕捉することによってこれらの有益物質の特性を強化し、また、別の有益物質を独立にプレミックスに添加したときも同様にその特性を強化する。
【0040】
従って構造化有益物質のビヒクルは詳細には、
(a)ビヒクルの0.1−99.5重量%、好ましくは0.5−99.5重量%(包含される全範囲を含む)を構成する1種または複数の有益物質またはそれらの混合物と、
(b)ビヒクルの99.9−0.1重量%、好ましくは99.5−0.5重量%(包含される全範囲を含む)を構成する結晶性構造化剤とから成る。該結晶性構造化剤は、天然及び合成の結晶性材料(例えばワックス)、天然または合成の水素化油脂、脂肪酸、脂肪アルコール、脂肪酸の塩、ヒドロキシ脂肪酸、脂肪酸エステルまたはそれらの混合物から成る群から選択される。
【0041】
有益物質は更に(1種または複数の)HBAを任意に含むことができ、これらは、構造化有益物質を形成するプレミックスの外部に独立に添加され、最終配合物中で初めて構造化有益物質と共存してもよい。
【0042】
親水性有益物質
親水性有益物質(HBA)(構造化有益物質担体に担持されるかもしくは内部に取り込まれるかまたは最終配合物中で構造化有益物質と共存している)は、単独使用または2種以上の親水性有益物質の併用のいずれでもよく、それらの付着が少なくとも10%、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも100%、いっそう好ましくは少なくとも200%増進される。
【0043】
構造化有益物質担体
この項では、構造化されており(1種または複数の)HBAを担持または捕捉する担体として作用する有益物質について説明する。(1種または複数の)HBAをプレミックスの外部で添加するときにも構造化有益物質を使用でき、最終組成物中で構造化有益物質と共存する(1種または複数の)HBAの特性が強化されることは理解されよう。
【0044】
本発明の構造化有益物質は単一の有益物質成分でもよい。更に有益物質が2種以上の成分の混合物でもよく、混合物の1つの成分が有益物質でもよくまたは全部の成分が有益物質でもよい。
【0045】
有益物質は、皮膚緩和剤、湿潤剤、老化防止剤、抗炎症剤、皮膚調質剤、皮膚明色化剤、日光遮断剤、着香料、などである。
【0046】
有益物質の好ましいリストを以下に示す:
(a)シリコーン油、ガム及びそれらの改質材料、例えば、線状及び環状のポリジメチルシロキサン;アミノ、アルキル、アルキルアリール及びアリールシリコーン油;
(b)油脂類、例えば、ホホバ油、ダイズ油、ヒマワリ種油、米ヌカ油、アボカド油、アーモンド油、オリーブ油、ゴマ油、タデ油、ヒマシ油、ココヤシ油、ミンク油、カカオ脂、牛脂、豚脂のような天然油脂;上記油の水素化によって得られた硬化油;ミリスチン酸グリセリド及び2−エチルヘキサン酸グリセリドのような合成のモノ、ジ及びトリグリセリド;
(c)ワックス類、例えば、カルナバ蝋、鯨蝋、蜜蝋、ラノリン及びそれらの誘導体;
(d)疎水性植物エキス;
(e)炭化水素、例えば、液体パラフィン、ペトロラタム、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、セレシン、スクアレン、プリスタン、パラフィンワックス及び鉱油;
(f)高級脂肪酸、例えば、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ラノリン酸、イソステアリン酸及びポリ不飽和脂肪酸(PUFA);
(g)高級アルコール、例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、コレステロール及び2−ヘキシルデカノール;
(h)エステル、例えば、セチルオクタノエート、ミリスチルラクテート、セチルラクテート、イソプロピルミリステート、ミリスチルミリステート、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、イソプロピルアジペート、ブチルステアレート、デシルオレエート、コレステロールイソステアレート、グリセロールモノステアレート、グリセロールジステアレート、アルキルラクテート、アルキルシトレート及びアルキルタータレート;
(i)精油、例えば、ハッカ(シソ)、ジャスミン、ショウノウ、ヌクヒノキ(ベイヒ)、橙皮、竜脳、テルペンチン、シナモン、べルガモット、温州ミカン、ショウブ、マツ、ラベンダー、ゲッケイジュ、クローブ、ヒバ、ユーカリ、レモン、スターフラワー、タイム、ペパーミント、バラ、セージ、メンソール、シネオール、オイゲノール、シトラール、シトロネル、ボルネオール、リナロール、ゲラニオール、オオマツヨイグサ、カンファー、チモール、スピラントール、ペネン、リモネン及びテルペノイド油;
(j)コレステロールのような脂質、セラミド、スクロースエステル及び欧州特許No.556,957に記載のような擬似セラミド;
(k)ビタミンA及びEのようなビタミン、ビタミンCアルキルエステルのようなビタミンアルキルエステル;
(j)日光遮断剤、例えば、オクチルメトキシシンナメート(Parsol MCX)、オクトクリレン(2−エチルヘキシル2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート)、オクチルサリチレート(2−エチルヘキシルサリチレート)、ベンゾフェノン−3(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)、及び、アボベンゾン(4−tert−ブチル−4′−メトキシジベンゾイルメタン)(これらは単なる代表例);
(m)リン脂質;
(n)老化防止剤、しわ抑制剤、皮膚美白剤、ニキビ防止剤、皮脂抑制剤、例えば、アルファ−ヒドロキシ酸及びエステル、ベータ−ヒドロキシ酸及びエステル、ポリヒドロキシ酸及びエステル、コージ酸及びエステル、フェルラ酸及びフェルラート誘導体、バニリン酸及びエステル、二酸(例えば、セバシン酸及びアゾレイック酸)及びエステル、レチノール、レチナール、レチニルエステル、ヒドロキノン、t−ブチルヒドロキノン、桑の実エキス、甘草エキス、及び、レゾルシノール誘導体;及び、
(o)上記の諸成分の混合物。
【0047】
上のリストには示していないが、親水性有益物質が他にもプレミックスの構造化有益物質ネットワークに捕捉されるか、または、プレミックス外部で独立に加えられてもよい。
【0048】
天然または合成の結晶性構造化剤
有益物質である油または皮膚緩和剤の担体を“構造化する”ために使用される本発明の結晶性構造化剤は天然または合成の結晶性ワックスでよい。鉱物性、動物性または植物性(ベジタブル)のワックスをすべて天然ワックスと呼ぶ。原料から合成的に重合されたワックスまたは化学的に改質された天然ワックスを合成ワックスと呼ぶ。
【0049】
使用できる天然の結晶性ワックスとしては、パラフィン及びマイクロクリスタリンワックスのようなペトロラタム基材のワックスがある。マイクロクリスタリン(MC)ワックスとパラフィンワックスとは化学的に酷似しており、長い飽和炭化水素鎖から構成されている。双方の種類のワックスは原油から分離される。典型的にはMCワックスのほうが分子量が大きい。パラフィンワックスは精製プロセス中に原油の高沸騰留分から冷却及び濾過によって抽出する。ワックス中の残油を除去する発汗プロセス後に残ったパラフィンワックスは典型的には0.5%未満の油を含む。大抵は融点の違いに基づく多くの異なる銘柄のワックスが入手可能である。一般的にパラフィンワックスは無色または白色透明である。パラフィンワックスは主として直鎖状分子から成り、鎖の末端の近くで枝分れした少量の分枝状分子が存在する。長い真っすぐな鎖を有しているので、パラフィンワックスは形の整った大きい結晶を有している。パラフィンワックスの分子量は一般に360−420(26−30炭素原子)の範囲であるが、もっと長い鎖の形態(分子量600まで)も入手可能である。典型的な融点は126−134°F(52−57℃)であり、高分子量の形態は170°F(77℃)に近い融点を有している。パラフィンワックスは脆性で、油を加えると構造が弱体化する(引張強度が低下する)。
【0050】
マイクロクリスタリンワックス(MC)は物理的特性、鎖の構造及び長さ、結晶のタイプ及び製造方法の面でパラフィンワックスとは違っている。MCは、パラフィンワックスよりも靭性、可撓性、引張強度が大きく、融点も高い。MCワックスは油に高い親和性を有しており、油を加えるとワックスの可塑性が向上する。MCワックスは蒸留すると必ず分解し、従って有機溶媒中の再結晶化及び遠心分離を含む脱蝋処理によって原油の残留留分から分離される。含油量は銘柄によって異なるが、通常は約2−12%である。MCワックスは、大部分が鎖に沿ってランダムに局在する分枝状分子から成り、ある程度の直鎖が存在する。典型的な融点は145−195°F(63−91℃)である。MCワックスの結晶は小さく不規則で、板状、マイクロクリスタリン及び針状などの複数タイプから成る。高い貫入数はワックスの可撓性を示すが、可撓性は融点の関数ではない。
【0051】
また、モンタンワックス、亜炭ワックス、オゾケライト、セレシン、ユタワックス及びピートワックスのような別の無機ワックスも存在する。
【0052】
動物ワックスはミツバチ、昆虫または鯨のような動物から得られる。動物ワックスの非限定例は、蜜蝋、チャイニーズワックス、シェラックワックス、鯨蝋及び羊毛蝋である。例えば、動物ワックスに分類される蜜蝋は蜂の巣を作るミツバチによって分泌される。蜂の巣を溶融しワックスを濾別することによってワックスを採取する。天然の蜜蝋は結晶性固体であり、ミリシルパルミテートとセロチン酸と少量の炭化水素及びコレステロールエステル及びセチルアルコールとから構成されている。蜜蝋は約61−65℃の融点を有しており、ほぼすべてのワックス及び油と相溶性である。
【0053】
植物ワックスは、豆、葉及び液果から得られる。植物またはヘジタブルワックスとしては、ヤマモモ、キャンデリア、ブラジルロウヤシ、綿、エスパルト、モミ、ウルシ、ウリクリ(ouricury)、パームヤシ、米ヌカ油、サトウキビ、ウクフバ(ucuhuba)及びカカオ脂がある。
【0054】
使用し得る合成結晶性ワックスとしては、ポリエチレンのような結晶性ポリマー、ポリメチレンのようなフィッシャー−トロプシュワックス、化学的に改質されたワックス、重合アルファオレフィン及び合成動物ワックスがある。一例は、蜜蝋を化学的に改質したシリコニル蜜蝋である。
【0055】
本発明に使用し得る種々のワックス及びそれらの特性の範例を以下の表1に示す。
【0056】
【表1】


【0057】
本発明のいま一つの構造用材料(例えば、別の有益物質を構造化するために使用される)はマイクロクリスタリンワックスペトロラタム(ペトロラタムまたは鉱物ゼリーとしても知られる)であり、典型的にはマイクロクリスタリンワックスに微量の別の不純物が加えられた約90重量%の天然混合物から成る。
【0058】
更に、構造化剤は天然または合成の水素化油脂でもよい。水素化油は脂肪に属すると考えるのが普通である。水素化油脂はまた、動物起原または植物起原に分類される。更に、ある種の脂肪酸及び脂肪アルコール並びに脂肪酸の塩、ヒドロキシ脂肪酸及び脂肪酸エステルを構造化剤として使用できる。
【0059】
水素化油は、油の脂肪酸鎖中の不飽和二重結合と水素との触媒誘発反応によって製造される。油を完全水素化または部分水素化すると、油が固体に近くなり酸化に対する安定度が改善される。水素化油はワックス状で硬質であり、脆性になり得る。これらは油と相溶性であり、高温で油と混合すると冷却後に固体塊を形成するであろう。
【0060】
水素化油としては、水素化植物油、水素化ココヤシ油、水素化パーム核油、水素化ナタネ油及びその他の多くの水素化油がある。いま一つの水素化油はトウゴマワックスである。トウゴマワックスはヒマシ油の水素化によって硬質の高融点ワックス状材料として得られる。
【0061】
トリグリセリド脂肪が特徴的な多形結晶を有していることは周知である。トリグリセリドの3種類の多形結晶の形態(アルファ、ベータプライム及びベータ)のうちではベータプライム結晶が最も小さい(<1μm)。
【0062】
結晶が分散液中で相互作用するためには、粒子の粒度及び形状と共に粒子が高濃度であることが必要である。結晶の体積分率が所定の臨界値以上になると、結晶の相互作用によって全体積中に拡がるネットワークが形成される。結晶のネットワークが粘弾性をもつ固体状材料を形成する。
【0063】
従って、油を捕捉する連続ネットワークを形成する水素化油の脂肪結晶の能力は、脂肪/油混合物中の固体脂肪の含有量と結晶のモルフォロジーとに依存する。例えば、高濃度のベータプライム結晶が存在するとき、小結晶の連続ネットワークがサンプル全体に拡がってサンプルが固体状になって安定する。典型的には、固体脂肪の含有量40−50%ではコンシステンシーが硬質で脆性であり、20−30%では系が固体状であるが降伏性であり、それ以下の濃度ではコンシステンシーがもっと流体に近くなりしばしば列理組織を有しており、極めて低い濃度では脂肪結晶が液体から分離する。しかしながら、所望の構造を成立させるために必要な結晶の正確な濃度は、使用される油脂次第で異なる。実際には、結晶形成が、温度、結晶形成速度及び剪断のような処理条件にも左右される。
【0064】
本発明に使用し得る種々の脂肪及び水素化油の範例及びそれらの融点温度を以下の表2に示す。
【0065】
【表2】


【0066】
結晶性長鎖脂肪酸及び長鎖脂肪アルコールもまた有益物質を構造化するために使用できる。脂肪酸の例は、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸及びベヘン酸である。脂肪アルコールの例は、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール及びベヘニルアルコールである。ある種の結晶性脂肪酸エステル及びグリセリドエステルも構造効果を与えるであろう。
【0067】
更に、結晶性材料を、天然または合成のワックスのような別の構造用材料と併用して、有益物質を構造化するための複合ネットワークを形成することもできる。
【0068】
構造化有益物質
上述のように、有益物質中の構造化ワックスは三次元支持ネットワークを形成すると考えられ、このネットワークは単なる増粘有益物質でなく構造化有益物質を形成すると考えられる。即ち、このネットワークは流体状有益物質(例えば、油)のコンシステンシーを変化させて展延性/付着性のよい固体状材料にする。付着は構造化有益物質の液滴/粒子が組成物から基層表面に転移されることによって生じると考えることができ、この組成物中の構造用材料結晶の結晶構造(例えば、アスペクト比)が基層に対する構造化有益物質の親和性強化を助けると考えられる。
【0069】
プレミックス中の別の有益物質が同じく構造化(即ち、2種類以上が構造化)してもよく、または、1種類の有益物質だけが構造化し及び/または他方の有益物質は構造化有益物質によって形成されたネットワークに捕捉されることによって付着増進を生じてもよい。
【0070】
有益物質は、デリバリービヒクル/プレミックスの0.1−99.9重量%を構成し、構造化剤はデリバリービヒクルの99.9−1重量%を構成し得る。好ましくは、有益物質がビヒクルの0.5−99.5%、より好ましくは1−99%を構成する。幾つかの好ましい実施態様では、有益物質がビヒクルの50−99%を構成し、ワックスが有益物質ビヒクルの1−50%、好ましくは2−45%を構成する。
【0071】
例えば、有益物質相の20%が構造用材料(例えば、ワックス)から成るクレンザーエマルジョンの一部として使用されるとき、構造化有益物質の液滴直径は1−15μmの範囲であり、平均液滴サイズは4−8μmであろう。しかしながら上述のように、液滴がこのサイズでなければならないという要件はない。
【0072】
液体クレンザー配合物に含有させたとき、構造化有益物質の液滴は室温保存されたときには一般に固体であり、粒子と見做すことができる。液滴はほぼ球形であるが、その内部に構造化剤結晶が存在する結果として粗い凹凸のある表面を有している。
【0073】
また、高度に結晶性の構造をもつ材料(例えば、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス)が有益物質の優れた付着を生じさせることが観察された。
【0074】
前述したように、本発明の構造化有益物質の液滴が大きいサイズでなければならないという要件はない。従来技術と違って、構造化油は液滴サイズが小さくても、即ち、10μm以下のサイズ及び場合によってはサブミクロンのサイズであるときにさえも、高い含油量の構造化有益物質を付着させ得る。
【0075】
同じく前述のように、構造化剤を低レベル(有益物質の<50%)で使用することもできる。
【0076】
唯一の必須要件は、構造化剤の形状が高い軸率またはアスペクト比(A/B>1)を有していなければならないことである。これを図3に示す。長さと幅とを考えるとき、長さは2つの平面寸法の長いほうを指すと理解されたい。少量の構造化剤を使用したときであっても構造化が存在することは、有益物質で観察される高い降伏応力によって示される(図1参照)。
【0077】
本発明の構造化有益物質はまた、疎水性有益物質(例えば、カチオン性ポリマー、クレーまたはシリカなどの無機増粘剤、ポリマー増粘剤)の付着を増進することが判明している別の材料と併用されてもよい。
【0078】
最後に、前述したように、構造化有益物質はプレミックスを構成しない別の非構造化有益物質の効果増進を補助する。この現象は例えば本願にも記載されており((1種または複数の)HBAがプレミックスを構成しない場合)、また、本願の出願人らによる同時出願、同時係属の別の出願にも記載されている。
【0079】
方法
本発明の極めて重要な特徴は、構造化される有益物質と結晶性構造化剤とを残りの組成物に配合する前に(例えばプレミックスとして)配合しなければならないことである。このようなプレミックスと担持組成物との配合は、構造化有益物質が溶融状態、半溶融状態または固体状態であるときに行われること、及び、必ずしもではないが好ましくは構造化有益物質を担持溶液に流し込みできることが必要である。このようなプレミックスと担持組成物との配合は、構造化有益物質が溶融状態、半溶融状態または固体状態であるときに行われること、及び、必ずしもではないが好ましくは構造化有益物質を担持組成物に流し込みできることが必要である。即ち、混合するときの構造化有益物質プレミックスの粘度は約250Pa−s、より好ましくは200Pa−s、最も好ましくは150Pa−s以下でなければならない。
【0080】
本発明の1つの実施態様においては、結晶性構造化剤及び有益物質を配合し、構造化剤の融点よりも高い温度に加熱するとよい。次いでこれらを好ましくは均一になるまで混合する。
【0081】
好ましくは、溶融材料を担持組成物、好ましくは、界面活性剤を含有しかつ有益物質と構造化剤との混合物と同じ温度に維持した担持組成物に添加する。混合後(約10秒−1時間、好ましくは5分−45分間)、混合物を必要ならば室温に冷却する。前述のように、構造化剤を有益物質に配合した後で担持組成物(例えば、水性界面活性剤相)に添加する。構造化剤と有益物質とを激しく撹拌することによって使用に望ましい流し込み可能な粘度を得ることができ、加熱は必ずしも必要でないことに注目されたい。
【0082】
このような方法を遂行するとき、得られる構造化有益物質組成物は上述の特性(即ち、剪断減粘性、降伏応力、など)を有しており、担持組成物から測定したときに、構造化有益物質は、有益物質が構造化されていないときまたは最終配合物中で有益物質が構造化有益物質と共存しないときに比べて5%以上、好ましくは少なくとも10%以上の付着増加を果たし得る。1つの実施態様では、担持組成物が液体クレンザーであり、少なくとも約60μg/cm、好ましくは少なくとも約75μg/cm、より好ましくは少なくとも約100μg/cmの量で構造化有益物質の付着が得られる。別の実施態様では、固形製品から測定したときに、少なくとも約5μg/cmの量で有益物質の付着が得られる。
【0083】
組成物
本発明の1つの実施態様では、構造化有益物質を含むプレミックスを液体(例えば、身体洗浄クレンザー)組成物に使用し得る。典型的には、このような組成物は以下の成分から構成される:
(1)アニオン性、両性、非イオン性及びカチオン性の界面活性剤及びそれらの混合物から成る群から選択される0−99重量%、好ましくは1−75重量%、より好ましくは3−70重量%の界面活性剤;
(2)光学変性剤を含有しデリバリービヒクルの0.1−99.9%を構成する1種または複数の有益物質と、天然及び合成の結晶性ワックス、天然または合成の水素化油脂、脂肪酸、脂肪アルコール、脂肪酸の塩、ヒドロキシ脂肪酸、脂肪酸エステル及びそれらの混合物から成る群から選択されデリバリービヒクルの99.9%−0.1%を構成する(1種または複数の)結晶性構造化剤とから成る0.1%−90%、好ましくは0.5%−80%のデリバリービヒクル;
(3)0.1%−50%、好ましくは0.3%−40%の親水性有益物質;
(4)液体身体クレンザー用任意成分;及び、
(5)バランス量の水。
【0084】
上記組成物の特徴は、プレミックス(構造化有益物質)が独立のプレミックスとして液体組成物にデリバリーされること、及び、液体組成物から基層への油/皮膚緩和剤の付着が本発明の通りに存在しない同じ有益物質の付着に比べて5%、好ましくは10%増進されることである。
【0085】
更に、構造化有益物質を使用するとき、HBAの付着が増進されHBAによって与えられる特性が強化される。例えば1つの実施態様では、(1種または複数の)HBAが、上記のデリバリービヒクル(2)形成プレミックスの一部として混合されて存在してもよくまたはプレミックスの外部で添加されてもよい。構造化有益物質使用の結果として付着が少なくとも10%、好ましくは少なくとも100%(2倍増)増進される。
【0086】
上述の特定の液体実施態様では、油有益物質が60μg/cmを上回る量で基層に付着するであろう。
【0087】
本発明の別の実施態様では、油/有益物質を含むプレミックスを固形組成物(例えば、身体洗浄用固形組成物)に使用し得る。典型的には、このような組成物は以下の成分から構成される:
(1)アニオン性、両性、非イオン性及びカチオン性の界面活性剤及びそれらの混合物から成る群から選択される1−80重量%、好ましくは3−65重量%の界面活性剤;
(2)デリバリービヒクルの0.1−99.9%を構成する1種または複数の有益物質と、天然及び合成の結晶性ワックス、天然または合成の水素化油脂、脂肪酸、脂肪アルコール、脂肪酸の塩、ヒドロキシ脂肪酸、脂肪酸エステル及びそれらの混合物から成る群から選択されデリバリービヒクルの99.9%−0.1%を構成する(1種または複数の)結晶性構造化剤とから成る0.1%−90%、好ましくは0.5%−80%のデリバリービヒクル;
(3)0.1%−30%、好ましくは0.3%−25%の親水性有益物質;
(4)全組成物の0.1−80重量%、好ましくは5−70重量%の構造化助剤及び/または充填剤;、及び、
(5)身体洗浄固形製品用任意成分。
【0088】
上記組成物の特徴は、プレミックス(構造化有益物質)を独立のプレミックスとして固形組成物に含有させること、及び、
組成物から基層への油の付着が本発明の通りに調製されなかった同じ有益物質の付着に比べて5%増、好ましくは10%増を上回る量になっていることである。
【0089】
上述の特定の固形製品の実施態様では、油有益物質が5μg/cmを上回る量で基層に付着するであろう。
【0090】
界面活性剤系(液体製品及び固形製品用)
アニオン性界面活性剤
アニオン性界面活性剤は例えば、脂肪族スルホネート、例えば、一級アルカン(例えば、C−C22)スルホネート、一級アルカン(例えば、C−C22)ジスルホネート、C−C22アルケンスルホネート、C−C22ヒドロキシアルカンスルホネートまたはアルキルグリセリルエーテルスルホネート(AGS);または芳香族スルホネート例えばアルキルベンゼンスルホネートである。
【0091】
アニオン性界面活性剤はまた、アルキルスルフェート(例えば、C12−C18アルキルスルフェート)またはアルキルエーテルスルフェート(アルキルグリセリルエーテルスルフェートを含む)でもよい。アルキルエーテルスルフェートとしては、式:
RO(CHCHO)SO
で示されるものがあり、式中の、
Rは8−18個の炭素、好ましくは12−18個の炭素を有しているアルキルまたはアルケニルを表し、nは1.0よりも大きい平均値、好ましくは2−3の平均値を有しており、Mはナトリウム、カリウム、アンモニウムまたは置換アンモニウムのような可溶化カチオンを表す。ラウリルエーテル硫酸アンモニウム及びラウリルエーテル硫酸ナトリウムが好ましい。
【0092】
アニオン性界面活性剤はまた、アルキルスルホスクシネート(モノ−及びジアルキル例えばC−C22スルホスクシネートを含む)、アルキル及びアシルタウレート、アルキル及びアシルサルコシネート、スルホアセテート、C−C22アルキルホスフェート及びホスフェート、アルキルホスフェートエステル及びアルコキシアルキルホスフェートエステル、アシルラクテート、C−C22モノアルキルスクシネート及びマレエート、スルホアセテート、並びに、アシルイセチオネートでもよい。
【0093】
スルホスクシネートは、
式:
CCHCH(SOM)CO
を有するモノアルキルスルホスクシネート、
式:RCONHCHCHCCHCH(SOM)CO
を有するアミド−MEAスルホスクシネート〔式中のRはC−C22の範囲のアルキルであり、Mは可溶化カチオンである〕、
式:
RCONH(CH)CH(CH)(SOM)CO
を有するアミド−MIPAスルホスクシネートでもよい〔式中のMは上記と同義である〕。
【0094】
また、アルコキシル化シトレートスルホスクシネート及び式:
【0095】
【化1】


〔式中のn=1−20でありMは上記と同義である〕のアルコキシル化スルホスクシネートも包含される。
【0096】
サルコシネートは一般に式RCON(CH)CHCOMによって表され、式中のRはC−C20の範囲のアルキルであり、Mは可溶化カチオンである。
【0097】
タウレートは一般に式RCONRCHCHSOMによって表され、式中のRはC−C20の範囲のアルキルであり、RはC−Cの範囲のアルキルであり、Mは可溶化カチオンである。
【0098】
別のクラスのアニオン性界面活性剤は、式R−(CHCHO)COMで表されるカルボキシレートであり、式中のRはC−C20のアルキルであり、nは0−20の数であり、Mは上記と同義である。
【0099】
使用できるいま一つのカルボキシレートは、例えば、Seppicの製品Monteine LCQ(R)のようなアミドアルキルポリペプチドカルボキシレートである。
【0100】
使用できる別の界面活性剤はC−C18アシルイセチオネートである。これらのエステルは好ましくは、アルカリ金属イセチオネートと6−18個の炭素原子及び20未満のヨウ素価を有している混合脂肪族脂肪酸との反応によって製造される。混合脂肪酸の少なくとも75%が12−18個の炭素原子を有しており、25%以下が6−10個の炭素原子を有している。
【0101】
アシルイセチオネートが存在するとき、これは一般に全組成物の約0.5−15重量%の範囲であろう。好ましくはこの成分が約1−約10%の範囲で存在する。
【0102】
アシルイセチオネートは、Ilardiらの米国特許第5,393,466号に記載されているようなアルコキシル化イセチオネートでよい。該特許は参照によって本出願に含まれるものとする。
【0103】
使用し得るいま一つの界面活性剤はC−C22中和脂肪酸(セッケン)である。好ましくは使用されるセッケンは直鎖状の飽和C12−C18中和脂肪酸である。
【0104】
一般に、アニオン性成分は、組成物の約1−20重量%、好ましくは2−15重量%、最も好ましくは5−12重量%を構成するであろう。
【0105】
双イオン性及び両性の界面活性剤
双イオン性界面活性剤の代表は、脂肪族四級アンモニウム、ホスホニウム及びスルホニウム化合物の誘導体であると概括できる。これらの化合物中の脂肪族ラジカルは直鎖状でも分枝状でもよく、脂肪族置換基の1つが約8−約18個の炭素原子を含み、1つがアニオン性の基、例えば、カルボキシ、スルホネート、スルフェート、ホスフェートまたはホスホネートを含む。これらの化合物は一般式:
【0106】
【化2】


で表され、式中の、
は、炭素原子数約8−約18のアルキル、アルケニルまたはヒドロキシアルキルラジカル、0−約10個のエチレンオキシド部分及び0−約1個のグリセリル部分を含み、Yは、窒素原子、リン原子及びイオウ原子から成る群から選択され、Rは、約1−約3個の炭素原子を含むアルキル基またはモノヒドロキシアルキル基であり、Xは、Yがイオウ原子のときは1、Yが窒素原子またはリン原子のときは2を表し、Rは炭素原子数約1−約4のアルキレンまたはヒドロキシアルキレンであり、Zはカルボキシレート基、スルホネート基、スルフェート基、ホスホネート基及びホスフェート基から成る群から選択されたラジカルである。
【0107】
このような界面活性剤の例を以下に示す:
4−[N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−N−オクタデシルアンモニオ]−ブタン−1−カルボキシレート、
5−[S−3−ヒドロキシプロピル−S−ヘキサデシルスルホニオ]−3−ヒドロキシペンタン−1−スルフェート、
3−[P,P−ジエチル−P−3,6,9−トリオキサテトラデシルホスホニオ]−2−ヒドロキシプロパン−1−ホスフェート、
3−(N,N−ジプロピル−N−3−ドデコキシ−2−ヒドロキシプロピルアンモニオ)プロパン−1−ホスホネート、
3−(N,N−ジメチル−N−ヘキサデシルアンモニオ)プロパン−1−スルホネート、
3−(N,N−ジメチル−N−ヘキサデシルアンモニオ)−2−ヒドロキシプロパン−1−スルホネート、
4−[N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−N−(2−ヒドロキシドデシル)アンモニオ]−ブタン−1−カルボキシレート、
3−[S−エチル−S−(3−ドデコキシ−2−ヒドロキシプロピル)スルホニオ]−プロパン−1−ホスフェート、
3−[P,P−ジメチル−P−ドデシルホスホニオ]−プロパン−1−ホスホネート、及び、
5−[N,N−ジ(3−ヒドロキシプロピル)−N−ヘキサデシルアンモニオ]−2−ヒドロキシ−ペンタン−1−スルフェート。
【0108】
本発明に使用し得る両性界面活性剤は少なくとも1つの酸基を含む。これはカルボン酸基またはスルホン酸基でよい。これらは四級窒素を含んでおり従って四級アミド酸である。これらは一般に炭素原子数7−18個のアルキル基またはアルケニル基を含んでいなければならない。これらは通常は以下の全体構造式で示される:
【0109】
【化3】


式中のRは炭素原子数7−18個のアルキルまたはアルケニルであり、
及びRの各々は独立に、炭素原子数1−3個のアルキル、ヒドロキシアルキルまたはカルボキシアルキルを表し、
nは2−4であり、
mは0−1であり、
Xは、場合によりヒドロキシル置換された、炭素原子数1−3個のアルキレンであり、 Yは−CO−または−SO−である。
【0110】
上記の一般式に包含される適当な両性界面活性剤は、式:
【0111】
【化4】


の単純ベタイン、及び、式:
【0112】
【化5】


〔式中のmは2または3〕のアミドベタインである。
【0113】
双方の式中の、R、R及びRは上記の定義と同義である。より特定的にはRは、基Rの少なくとも1/2、好ましくは少なくとも3/4が10−14個の炭素原子を有するように混合されたココヤシ油由来のC12アルキル基とC14アルキル基の混合物でよい。R及びRは好ましくはメチルである。
【0114】
両性界面活性剤の別の可能な例は、式:
【0115】
【化6】


〔式中のmは2または3〕のスルホベタイン、または、式中の−(CHSO
【0116】
【化7】


によって置換された変異体である。上記の式中のR、R及びRは前記の定義と同義である。
【0117】
アムホアセテート及びジアムホアセテートもまた使用可能な双イオン性及び/または両性の化合物に包含される。
【0118】
両性及び/または双イオン性の界面活性剤を使用する場合、これらは一般に組成物の0−25重量%、好ましくは0.1−20重量%、より好ましくは5−15重量%を構成する。
【0119】
1種または複数のアニオン性界面活性剤及び場合によっては両性及び/または双イオン性の界面活性剤に加えて、界面活性剤系が場合によっては非イオン性界面活性剤を含み得る。
【0120】
非イオン性界面活性剤
使用し得る非イオン性界面活性剤はより特定的には、疎水性基と反応性水素原子を有している化合物、例えば、脂肪族アルコール、酸、アミドまたはアルキルフェノールとアルキレンオキシド(特にエチレンオキシド単独又はエチレンオキシドとプロピレンオキシド)との反応生成物である。特定の非イオン性界面活性化合物はアルキル(C−C22)フェノール−エチレンオキシド縮合物、直鎖状または分枝状の脂肪族(C−C18)一級または二級アルコールとエチレンオキシドとの縮合物、及び、プロピレンオキシドとエチレンジアミンとの反応生成物とエチレンオキシドとの縮合によって得られる生成物である。その他のいわゆる非イオン性界面活性化合物は、長鎖三級アミンオキシド、長鎖三級ホスフィンオキシド及びジアルキルスルホキシドである。
【0121】
非イオン性界面活性剤はまた、多糖アミドのような糖アミドでもよい。より詳細には、界面活性剤がAuらの米国特許第5,389,279号に記載されたラクトビオンアミドの1つであってもよい。該特許は参照によって本発明に含まれるものとする。または、界面活性剤がKelkenberの米国特許第5,009,814号に記載された糖アミドの1つであってもよい。該特許は参照によって本発明に含まれるものとする。
【0122】
使用し得るその他の界面活性剤はParran Jrの米国特許第3,723,325号に記載されており、また、Llenadoの米国特許第4,565,647号に開示されたアルキル多糖非イオン性界面活性剤である。双方の特許は参照によって本出願に含まれるものとする。
【0123】
好ましいアルキル多糖は、式:
O(C2nO)(グリコシル)
のアルキル多糖であり、式中のRは、アルキル基に約10−約18個、好ましくは約12−約14個の炭素原子を含むアルキル、アルキルフェニル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアルキルフェニル及びそれらの混合物から成る群から選択され、nは0−3、好ましくは2であり、tは0−約10、好ましくは0であり、xは1.3−約10、好ましくは1.3−約2.7である。グリコシルは好ましくはグルコースに由来する。これらの化合物を製造するためには、先ずアルコールまたはアルキルポリエトキシアルコールを形成し、次いでグルコースまたはグルコース源と反応させてグルコシドを形成する(1位に結合)。次に追加のグリコシル単位を、それらの1位と先行グリコシル単位の2−、3−、4−及び/または6−位との間、好ましくは主として2位との間に結合させる。
【0124】
構造化剤有益物質プレミックス
構造化液体の有益物質部分は有益物質に関する項で前述した有益物質のいずれでもよく、更に光学的変性剤を包含する。
【0125】
同様に、結晶性構造化剤は前述の材料のいずれでもよい。
【0126】
プレミックス/デリバリービヒクルも前述のものでよい。
【0127】
既に前述したように、プレミックスは独立に調製する必要があり、また最終担持組成物に添加する前に液体(溶融)、半溶融体または固体で有り得る。液体として使用するときは、最終担持組成物(例えば、液体組成物)に添加する前のプレミックスが流し込み可能または流動可能な状態(粘度が250Pa−sよりも、好ましくは200Pa−sよりも、最も好ましくは150Pa−sよりも低い)であろう。
【0128】
本発明の有益物質プレミックスを使用するとき(構造化有益物質として使用されるか、または、プレミックスから独立に添加されても構造化有益物質の存在下にあるとき)、有益物質は最終配合物中に構造化有益物質が存在しないときよりも少なくとも5%以上の増加量、好ましくは少なくとも10%以上の増加量で付着するであろう。
【0129】
更に、構造化有益物質の使用によって付着が増進されるので、(1種または複数の)HBAの付着増進、及び、HBAの付着増進に伴う特性強化が得られるであろう。
【0130】
1つの実施態様では、液体中に使用されたとき、有益物質油は60μg/cm、好ましくは約75μg/cm、より好ましくは100μg/cmよりも多量に付着でき、この付着は構造化有益物質の液滴サイズの大小に左右されない。
【0131】
第二の実施態様では、固形組成物に使用されたとき、有益物質油は5μg/cmよりも多量に付着でき、この付着は構造化有益物質の液滴サイズの大小に左右されない。
【0132】
固形組成物
構造用助剤または充填剤
組成物はまた、0.1−80重量%、好ましくは5−70重量%の構造化剤及び/または充填剤を含有し得る。このような構造化剤は、固形組成物の団結性を強化し、加工特性を改善し、所望のユーザー官能プロフィルを強化するために使用できる。
【0133】
構造化剤は一般に長鎖、好ましくは線状の飽和(C−C24)脂肪酸またはそれらの塩またはそれらのエステル誘導体、及び/または、分枝状長鎖、好ましくは直鎖状の飽和(C−C24)アルコールまたはそれらのエーテル誘導体である。
【0134】
固形組成物用の好ましい構造化剤は、分子量2000−20,000、好ましくは3000−10,000の範囲のポリアルキレングリコールである。これらのPEGは市販されており、例えば、Union Carbideの製品CARBOWAX SENTRY PEG8000(R)またはPEG4000(R)がある。
【0135】
構造化剤または充填剤として使用できるその他の成分は、デンプン、好ましくはマルチデキストリンのような水溶性デンプン、及び、ポリエレンワックスまたはパラフィンワックスである。
【0136】
構造用助剤もまた、1つまたは複数の疎水性部分で化学的に改質された水溶性ポリマー、例えば、EO−POブロックコポリマー、疎水的に改質されたPEG、例えばPOE(299)−グリセリル−ステアレート、グルカムDOE120(PEG120メチルグルコースジオレエート)、Hodag CSA−102(PEG−150ステアレート)、Rewo Chemicalsの製品Rewoderm(R)(PEG改質グリセリルココエート、パルミテートまたはタロウエート)から選択できる。
【0137】
使用し得るその他の構造用助剤はAmerchol Polymer HM1500(ノンオキシニルヒドロエチルセルロース)である。
【0138】
12−ヒドロキシステアリン酸も固形組成物の構造用系の成分として使用し得る。このような構造化剤は例えばAbbasらの米国特許第6,458,751号に記載されている。該特許は参照によって本出願に含まれるものとする。
【0139】
固形組成物のその他の成分
更に、本発明の固形組成物は以下のような任意成分を0−15重量%の量で含有し得る:
香料(有益物質の項に記載);0.01−1%、好ましくは0.01−0.05%の量の金属イオン封鎖剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム(EDTA)、EHDPまたは混合物;着色剤、乳白剤及び真珠光沢剤、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、TiO、EGMS(エチレングリコールモノステアレート)またはLytron 621(スチレン/アクリレートコポリマー);これらはいずれも製品の外観または美容的特性を強化する。
【0140】
組成物は更に、抗菌剤例えば2−ヒドロキシ−4,2′,4′−トリクロロジフェニルエーテル(DP300);保存剤例えばジメチロールジメチルヒダントイン(Glydant XL1000)、パラベン、ソルビン酸、などを含有し得る。
【0141】
組成物はまた、ココヤシアシルモノ−またはジエタノールアミドを起泡増進剤として含有することができ、塩化ナトリウム及び硫酸ナトリウムのような強イオン性の塩も有利に使用できる。
【0142】
例えばブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)のような抗酸化剤は約0.01%以上の量で適宜使用するのが有利であろう。
【0143】
使用し得るカチオン性ポリマーは、Quatrisoft LM−200、ポリクオタニウム−24、Merquat Plus 3330−ポリクオタニウム−39;及びJaguar(R)シリーズのカチオン性ポリマーである。
【0144】
コンディショナーとして使用し得るポリエチレングリコールは
Polyox WSR−205 PEG14M、
Polyox WSR−N−60K PEG45M、または、
Polyox WSR−N−750 PEG 7M
である。
【0145】
含有させ得るその他の成分は、ポリオキシエチレンビーズ、クルミ殻及びアプリコット種のような皮膚剥落剤である。
【0146】
カチオン性ポリマーはその他の有益物質と同様に、固形の界面活性剤/構造化剤充填剤担持組成物に含有させてもよく、または、プレミックス有益物質デリバリービヒクルにワックスと共に添加してもよい。
【0147】
典型的には固形組成物が更に、1−30%、好ましくは2−20%の水を含有するであろう。水の量は使用される方法及び構造用材料の種類に従って変更されるであろう。
【0148】
非固形組成物
本発明の非固形組成物、好ましくは液体組成物は以下のような任意成分を含有し得る。
【0149】
本発明のいま1つの任意要素はエマルジョン安定剤である(例えば、液体水相中に見出される)。分散液安定剤は組成物に適正な(即ち、有益物質デリバリービヒクルが組成物中で安定するような)貯蔵安定性を与える。そうでないと構造化組成物が重力の作用下で分離し易い(密度次第でクリーム化または沈降)。本発明の構造化組成物はまた、互いに粘着して融合する傾向がある。
【0150】
最も有効な分散液安定剤は、液滴の移動を阻止する適当な構造を液体例えば水相に与えることができ、これによって重力的分離及び液滴の相互衝突の双方を防止する安定剤である。しかしながら分散液が過度に安定であるならば、構造化組成物の液滴が皮膚に近づくことが阻止され、従って有効に付着することが阻害される。従って、最も有効な分散液安定剤は、容器内では優れた安定性を有しているが濡れた皮膚に塗布されたときには構造化有益物質の移動を阻止する効果を失う安定剤である。
【0151】
本発明に有用な水性分散液の安定剤は有機、無機または高分子安定剤である。より詳細には組成物が0.1−10重量%の有機、無機または高分子安定剤を含有しており、この安定剤は、構造化剤組成物中の構造化油の大きい液滴に40℃で4週間を上回る物理的安定性を与える。
【0152】
本発明に好適な無機の分散液安定剤の非限定例は、クレー及びシリカである。クレーの例は、ベントナイト及びヘクトライト及びそれらの混合物から成る群から選択されるスメクタイトクレーである。クレーを増粘させ得る電解質塩(アルカリ金属及びアルカリ土類金属の塩、例えばハロゲン化物、アンモニウム塩及び硫酸塩)と共に使用された合成ヘクトライト(ラポナイト)クレーが特に有用である。ベントナイトはコロイド状の硫酸アルミニウムクレーである。シリカの例は、ヒュームドシリカ及び沈降シリカ及びそれらの混合物から成る群から選択される非晶質シリカである。
【0153】
有機の分散液安定剤は本文中で、一般に1000ドルトンよりも小さい分子量を有しており分散した構造化油相の移動を阻止する水相中でネットワークを形成する有機分子であると定義される。このネットワークは非晶質固体、結晶または液晶相から成る。本発明の有機分散液安定剤は当業界で公知であり、その非限定例は、複数種の長鎖アシル誘導体またはそれらの混合物のいずれかである。約14−約22個の炭素原子を有しているグリコールモノ−、ジ−及びトリエステルが包含される。好ましいグリコールエステルは、エチレングリコールモノ−及びジステアレート、グリセリルステアレート、パームヤシ油グリセリド、トリパルミチン、トリステアリン及びそれらの混合物である。
【0154】
有機分散液安定剤のいま一つの例は約14−約22個の炭素原子を有しているアルカノールアミドである。好ましいアルカノールアミドはステアリックモノエタノールアミド、ステアリックジエタノールアミド、ステアリックモノイソプロパノールアミド、ステアリックモノエタノールアミドステアレート及びそれらの混合物である。
【0155】
また別のクラスの有用な分散液安定剤は長鎖脂肪酸エステル、例えば、ステアリルステアレート、ステアリルパルミテート、パルミチルパルミテート、トリヒドロキシステアリルグルセロール及びトリステアリルグルセロールである。
【0156】
別の種類の有機分散液安定剤は、いわゆる乳化性ワックス、例えば、セトステアリルアルコールとポリソルベート60、セトマクリオゴル1000、セトリイミドとの混合物、グリセロールモノステアレートとステアリックセッケンとの混合物、部分中和ステアリン酸(ステアレートゲルを形成する)である。
【0157】
適当な分散液安定剤のまた別の例は、約14−約22個の炭素原子を有している長鎖アミンオキシドである。好ましいアミンオキシドはヘキサデシルジメチルアミンオキシド及びオクタデシルジメチルアミンオキシドである。
【0158】
本発明に有用な適当な高分子分散液安定剤の例は、炭水化物ガム、例えば、セルロースガム、マイクロクリスタリンセルロース、セルロースゲル、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシメチルカルボキシメチルセルロース、カラゲナン、ヒドロキシメチルカルボキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、グアーカム(カチオン性グアーカム、例えばJaguar(R))、カラヤガム、トラガカントガム、アラビアガム、アカシアガム、寒天ガム、キサンタンガム及びそれらの混合物である。好ましい炭水化物ガムはセルロースガム及びキサンタンガムである。
【0159】
特に好ましい種類の高分子分散液安定剤は、アクリレート含有のホモポリマー及びコポリマーである。その例は、B.F.Goodrichから商標CARBOPOLで販売されている架橋ポリアクリレート、B.F.Goodrichから商標PEMULENで販売されている疎水的に改質された架橋ポリアクリレート、Rohm and Haasから商標ARYSOLまたはACULYNで販売されているアルカリ膨潤性アクリルラテックスポリマーである。
【0160】
上記の分散液安定剤は単独でまたは混合物として使用でき、組成物の約0.1−約10重量%の量で存在し得る。
【0161】
その他の成分
数種類の着香料の組合せから成り得る香料は、(1つまたは複数の)着香料のデリバリー/効果を増進させる有益物質デリバリービヒクルに混和し得る着香料の能力に基づいて選択し得る。しかしながら前述のように、香料が、種々の構造化有益物質によって形成されたネットワークに捕捉され得るかまたはプレミックスの一部とならずに組成物に独立に添加され得る独立の有益物質を構成してもよい。
【0162】
有機溶媒例えばエタノール;補助増粘剤例えばカルボキシメチルセルロース、マグネシウムアルミニウムシリケート、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボポル、グルカミドまたはRhone Poulenxの製品Antil(R);香料;0.01−1%、好ましくは0.01−0.05%の量の金属イオン封鎖剤、例えばエチレンジアミン四酢酸四ナトリウム(EDTA)、EHDPまたはそれらの混合物;着色剤、乳白剤及び真珠光沢剤、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、TiO、EGMS(エチレングリコールモノステアレート)またはLytron 621(スチレン/アクリレートコポリマー);これらはいずれも製品の外観または美容特性を強化するために有用である。
【0163】
組成物は更に、抗菌剤例えば2−ヒドロキシ−4,2′,4′−トリクロロジフェニルエーテル(DP300);保存剤例えばジメチロールジメチルヒダントイン(Glydant XL1000)、パラベン、ソルビン酸、などを含有し得る。
【0164】
組成物はまた、ココヤシアシルモノ−またはジエタノールアミドを起泡増進剤として含有することができ、塩化ナトリウム及び硫酸ナトリウムのような強イオン性の塩も有利に使用できる。
【0165】
例えばブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)のような抗酸化剤並びにビタミンA、C及びEまたはそれらの誘導体は約0.01%またはそれ以上の量で適宜使用するのが有利であろう。
【0166】
使用し得るポリエチレングリコールは
Polyox WSR−205 PEG14M、
Polyox WSR−N−60K PEG45M、または、
Polyox WSR−N−750 PEG 7M
である。
【0167】
使用し得る増粘剤はAmerchol Polymer HM 1500(ノンオキシニルヒドロエチルセルロース);Glucam DOE 120(PEG120メチルグルコースジオレエート);Rewo Chemicalsの製品Rewoderm(R)(PEG改質グリセリルココエート、パルミテートまたはタロウエート);AntilR)141(Goldschmidtの製品)である。
【0168】
添加し得るその他の任意成分は、Montagueの米国特許第5,147,576号に教示されているような解膠用ポリマーである。
【0169】
含有させ得るいま一つの成分はポリオキシエチレンビーズ、クルミ殻及びアプリコット種子のような皮膚剥脱剤である。
【0170】
別の好ましい成分は単独または混合物の形態の日光遮断成分が溶液から晶出することを抑制するために使用される結晶化抑制または制御剤である。これは付着の減少につながるであろう。これらの抑制剤としては、例えばC10−C24、好ましくはC12−C15のアルキルベンビエートのような有機エステルが特に挙げられる。別の例はBernelの製品Bernel PCM、Bernelの製品Elefac 205である。(1種または複数の)特定の日光遮断剤例えばブチルオクチルサリチレートはそれ以外の日光遮断剤よりも結晶化に抵抗性である。
【0171】
処理実施例及び比較実施例を除いて、または、異なる明白な指定がある場合を除いて、材料の量または比、反応の条件、材料の物理的特性及び/または使用に関して本文中に示されたすべての数値は“約”という用語で修飾されると理解されたい。
【0172】
明細書中で使用されている場合、“から成る”という用語は、記述された特徴、整数、段階、成分の存在を意味するが、1つまたは複数の特徴、整数、段階、成分またはそれらの群の存在または付加を排除しないことは理解されよう。
【0173】
以下の実施例は本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
【0174】
異なる指示がない限り、全てのパーセンテージは重量パーセンテージを意味することは理解されよう。
【実施例】
【0175】
プロトコル
使用した成分
ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(SLES)はStepan Co.(Northfield,IL)の製品Steol CS330であった。コカミドプロピルベタイン(CAPB)はGoldschmidt Chemical Corp.(Hopewell,VA)の製品Tego Betaine F50であった。精製したヒマワリ種油はWelch,Holme and Clark Co.,Inc.(Newark,NJ)によって提供された。ペトロラタムはPenreco(Karns City,PA)の白色ペトロラタムであった。水素化油は多くの製造業者から市販されており、より以上の改質を加えることなく配合物に直接添加した。水素化ココヤシ油、パーム核油、ナタネ油及びベジタブル油はJarchem Industries,Inc.(Newark,NJ)から提供された。トウゴマワックスはCasChem,Inc.(Bayonne,NJ)から提供された。水素化綿実油、Stearine 07はLoders Croklaanから提供された。ExxonMobil Chemical(Edison,NJ)の市販製品Aqua Pel 15Lは線状ブタジエン−イソプレンコポリマー(M15,000)である。
【0176】
実施例の固形配合物の製造に使用したその他の材料を以下に示す:Ruger Chemical Companyによって提供されるプロピレングリコール;Uniqemaによって提供されるPricerine 4911パルミチン−ステアリン酸;Leverによって提供されるココイルイセチオン酸ナトリウム及び82/18セッケン;Mclntyre Group Ltdによって提供されるMackam 1L;Cognis Corporationによって提供されるEmery 916グリセリン;CrodaによるSuperhartolan;及びBASFによって提供されるPluracolシリーズのポリエチレングリコール。
【0177】
非固形皮膚クレンザー基材
【0178】
【表3】


【0179】
機械加工
高効率パドルを備えたオーバーヘッド撹拌機を使用して液体クレンザー標本の少量バッチを混合した。熱調節水浴(±1.0℃)に配置した250ml容のステンレススチールビーカー中で配合物を調製した
構造化有益物質の調製
構造化(例えば、水素化油構造化)有益物質プレミックス(デリバリービヒクル)を、構造化剤または別の有益物質構造用成分の混合物の融点の温度または融点よりも少しだけ高い温度で調製した。典型的には、構造用材料を125mlのステンレススチールビーカーに入れて計量し、次いで、配合物の仕様に基づいて適正量の有益物質(例えば、ヒマワリ種油)を添加した。次に、ビーカーを熱調節水浴中に配置することによって成分を加熱し、構造用材料(例えば、水素化油)を溶融させた。
【0180】
溶融した構造化油をシグマブレードミキサーで均一に混合するまで撹拌し、液体組成物の場合には使用するまで(通常は5分以内)高温に維持した。固形組成物の場合には、混合物をベース配合物(即ち、界面活性剤と固形組成物の構造用助剤との混合物)に加えるまで高温に維持するかまたは固形組成物のベース配合物に加えるために室温まで放冷した。
【0181】
液体原型サンプルの調製
液体クレンザー配合物は、構造化剤の溶融温度の違いから必要になる混合温度の違い以外は同様の処理条件で調製した。熱調節水浴に浸漬させた250ml容のステンレススチールビーカーで配合物を調製した。最初にSLESとCAPBとを追加量の水と共に配合し、オーバーヘッド撹拌機を使用して100−150rpmで5分間混合した。温度をワックス−油プレミックスの温度に上げながら均質になるまで混合を継続した。油相添加の直前に、混合速度を250rpmに加速した。溶融した構造化油プレミックスを次に攪拌下で界面活性剤混合物に流し込み、高温を維持しながら撹拌した(約20分間)。混合が完了すると、最終製品を温度浴から取り出し、以後は撹拌しないで室温まで放冷した。実施例では、成分の量を組成物に対する重量%で示す。
【0182】
シリコーンゴム表面の準備(Siflo)
Silfloシリコーンゴム材料(Flexico Developments,Englans)は着品自体を使用した。付着試験用Silfloレプリカ表面を皮膚の表面粗さとほぼ同じ表面粗さに処理した。約5mlのSilflo材料を貯蔵ビンからワックスペーパーに絞り出した。2−3滴の触媒材料(Silfloから提供)の添加後、ステンレススチールのスパチュラで撹拌するうちに液体材料が増粘するであろう(約30秒)。#100−grit(粒度)の紙やすりを4cm×4cmの正方形片に裁断し、約2.5cm×2.5cmの表面部分が露出するように表面にテープを貼り付けた。増粘した材料を紙やすりの上に均一に塗り拡げて、乾燥させた(約10分間)。固化した後、固形Silfloレプリカを紙やすりから剥ぎ取ることによって分離し、露出したテープ接着面を新しいテープ片で覆った。レプリカ表面は紙やすり表面の陰型であり、従って、凹凸がある。皮膚の表面粗さに近い値にするために#100−gritを選択した。
【0183】
グリセロール及びヒマワリ種油付着試験
液体クレンザー系から付着したグリセロール及び油の量を、以下に記載の洗浄プロトコルを使用してブタの皮膚を洗浄し、次いでグリセロールと油とを抽出し、以下に記載の手順を使用して分析することによって測定した。
【0184】
ブタ皮膚の準備:ブタ皮膚を水道水で十分にすすぎ、紙タオルで叩いて乾かし、次いで裁断ボードに載せ、平らにした。Norelco電気かみそり、Model 715RLを使用して剃毛した。次に皮膚を裏面が上向きになるようにして木製ブロックに押しピンで固定した。大きい突出組織片はメスとピンセットで完全に取り除いた。次に、Padgett(R)皮膚採取器(Padgett Instruments,Kansas City,Missouri)を使用し、薄い組織層を除去した。ブレードを下に向けて装置を30°の角度に維持した。適度な圧力を加えながら装置を皮膚全体にゆっくりと動かした。380μmの厚みの皮膚の裏面が適正な滑らかさになるまでこの運動を繰り返した。
【0185】
次に約5mlの25%NaLES界面活性剤溶液で皮膚を3回洗浄し、円を描くように動かしながら強く摩擦し、次いで水道水で十分にすすいで皮膚の表面に存在する不要な皮脂を除去した。次に皮膚を紙タオルで叩いて余分な水分を除去し、15−20分間風乾した。皮膚を約12cm×4cm(48cm)の小片に裁断し、ランダム化し、アルミ箔に包んでフリーザーに保管した。
【0186】
液体クレンザーによる処理:上記のように準備したブタ皮膚を解凍し水で予め湿らせた。ブタ皮膚を湿った状態に維持することが必要であった。皮膚片の使用すべき面積を測定し、皮膚に塗布すべきサンプルの量を以下の式を使用して計算した:
サンプルの量(g)=(皮膚の面積3.3)/1000。
【0187】
皮膚の長いほうに沿ってサンプルを細い線状に連続的に塗布した。粉をかけないラテックス手袋を裏返しにはめた片手を使用し、渦を巻くように動かしながら15秒間強く摩擦することによって皮膚表面全体にサンプルを均一に拡げた。皮膚をサンプルと共に15秒間平衡させ、次いで13.5グラム/秒の流速で35℃の水道水で15秒間すすいだ。皮膚を紙タオルで叩いていったん乾かして余分な水分を取り除き、次いでフードに入れて10分間風乾した。
【0188】
ブタ皮膚からの付着油及びグリセロールの抽出
中空円筒状ガラスセル(約7cm)を皮膚の上に載せ、載せた場所にしっかりと固定した。校正した全自動ピペットを使用し、溶媒の5mlアリコートをガラス管内部の皮膚の上に滴下した。溶媒(クロロホルムとメタノールとの75:25混合物)を使い捨てプラスチックピペットで撹拌し、皮膚と共に150秒間平衡させた。この手順を各面で2回繰り返した。使い捨てホールピペット(transfer pipette)で溶媒を取り出し、各面からの3つの抽出物を2−oz容のバイアルに集めた。各皮膚サンプルについて2つの追加部位で全手順を繰り返した。
【0189】
抽出物からのサンプルの調製
上記のサンプルを濃縮し次いで誘導体化した。キャップを外してサンプルを加温(約50℃)しかつゆるやかな窒素流を与えることによって溶媒を蒸発させた。蒸発後、250μlのピリジンと250μlのBSTFA(ビス−トリメチルシリルトリフルオロアセトアミド)とを加え、密閉したバイアルを75℃で30分間加熱することによって残渣をシリル化した。次に、500μlのサンプルを2−ml容の中隔バイアルに移した。
【0190】
ベースライン補正
各バッチのブタ皮膚について、グリセロールシグナルにオーバーラップするかまたは該シグナルを増強するバックグラウンドシグナルがあれば、それを測定するために非処理の清潔な皮膚片で抽出を行った。
【0191】
グリセロール及び油のGC分析
スプリットモードの割り型/非割り型毛管流入系、炎イオン化検知器及びmodel7673オートサンプラーを備えたHewlett−Packard Model 5890ガスクロマトグラフでGC分析を行った。Model 3396 Series II Integratorを使用してクロマトグラムをプロットし、面積パーセントリポートを印刷した。Chrompak(Chrompak 7521)によって提供される0.1μmのSIM−DIST CBコーテイングを備えた10m×0.32mm i.d.ヒュームドシリカ毛細カラムを使用して分離した。カラム流3.5ml/分(定流モード)、6.1psi、50℃で全ヘリウムキャリアーガス流は50ml/分であった。
【0192】
初期カラム温度を50℃とし、この温度を2分間維持した後、毎分15℃の速度で最終温度375℃に到達するようにプログラムした。次の注入に備えてサンプル成分の完全溶出を確保するために最終温度を10分間維持した。入口温度を350℃に維持し、デテクタ温度を385℃に維持した。積分器の閾値を0に設定し、減衰を2に設定した。これらの条件下でシリル化グリセロールの保持時間は4.4分であり、ヒマワリ種油(または別のトリグリセリド油)のトリグリセリド成分はほぼ21.6−22.1分の範囲で溶出した。
【0193】
液体組成物用の代替的ヒマワリ種油付着プロトコル
構造化油配合物から付着するヒマワリ種油の量をSilfloレプリカ表面で評価した。新しく調製した配合物のサンプルを用い、Silflo表面に製品を塗布し、製品を擦り込み、すすぎ、次いで表面に付着している油を抽出することによって三重複試験した。実際には、表面積1cmあたり8.6mgの製品を塗布した。1滴の水道水を添加した後、製品を一本の指で表面に15秒間擦り込んだ(円を描く動作を約20回行って擦り込む)。次に、サンプルを蛇口から5cm離し蛇口に対して45°の角度に保持し37℃及び流量13−14ml/秒に維持した水道水で表面をすすいだ。すすぎ後、サンプルをタオルで一回吸水し、15分間風乾した。Silfloレプリカを次に縁取りテープからカミソリの刃で切り取り、10gのヘキサンと共に20mlのガラスバイアルに入れた。 “リストアクション”型 全自動シェーカーで15分間混合し、Silfloレプリカをバイアルから取り出した。含油量を分析するために、抽出溶媒を1mlのガラスバイアルに移した。
【0194】
液体組成物用の薄層クロマトグラフィー(TLC)によるヒマワリ種油付着分析
ヘキサン抽出物中の油濃度の分析は薄層クロマトグラフィー(TLC)を使用して行った。全自動TLCスポッター(CAMAG Automatic TLC Sampler 4,CAMAG,Switzerland)を使用してサンプルをTLCプレートにスポットした。ヘキサン中にヒマワリ種油を含む6つの標準溶液もサンプル抽出物と共に各プレートにスポットした。標準は125−450μg/gの範囲の濃度で調製した。TLCプレートは使用前に先ずメタノール次いでイソプロパノールに各15分間ずつ浸漬させ次いで一夜乾燥することによって清浄にした。スポットを行った後、100mlの現像溶液(70%ヘキサン、29%エチルエーテル、1%酢酸)を収容したガラスTLCチャンバにプレートを配置した。溶液がプレートの高さの3/4まで進むとプレートを取り出して一夜風乾した。乾燥後、TLCプレートを染色溶液(10%の硫酸第二銅、8%のリン酸を含有する水溶液)に浸漬した。余剰の染色溶液をプレートから吸い取った後、プレートを165℃に設定したホットプレートに載せて30分間加熱した。付着油を測定するために、染色されてSilflo表面から抽出された付着油を表す黒点を有するプレートを、GS−700 Imaging Densitometer(Bio−Rad Laboratories,Hercules,CA)を使用してディジタル走査した。走査用ソフトウェアを使用し、サンプルの点の強度を、プレートに塗布した6つの標準について作成した標準曲線に基づいて計算した。これらの見掛け強度の値から抽出物中のヒマワリ油の濃度を計算した。
【0195】
液滴サイズの測定
配合物中の油滴の撮影像から液滴サイズを測定した。少量(<0.1ml)のサンプルをガラススライドに載せることによって原型ボディウォッシュのサンプルから顕微鏡像を撮影した。カバースリップを置いてからサンプルをゆっくりとスライド上に拡げた。光学顕微鏡(Axioplan Model,Carl Zeiss,Inc.,Thornwood,NY)を使用してサンプルを100×の倍率で観察した。顕微鏡にビデオカメラ、イメージプロセッサ及びビデオモニターを装備した。カメラをパーソナルコンピューターに接続し、適切なソフトウェアを使用してディジタル像を撮影した。イメージングソフトウェアを使用し、(構造化)油滴を個々に測定した。配合物サンプルの各々について少なくとも200粒の油滴を測定した。
【0196】
粘度剪断プロフィルの測定
本発明で使用した構造化有益物質の剪断プロフィルを測定するためにRheometric Scientific ARESの歪み管理レオメーター(SR−5,Rheometric Scientific,Piscataway,NJ)を使用した。直径25mmの平行プレートを典型的には上部プレートと下部プレートとの間に200−500μmの間隙を維持してレオメーターに設置した。試験温度は37℃であった。剪断速度が0.1−1000秒−1まで対数的に変化するようにプログラムされた定常剪断速度走査を行って、10走査あたり5点を記録した。剪断走査の完了には典型的には5分を要した。出力は剪断速度の関数として表される粘度である。
【0197】
降伏応力の測定
構造化有益物質の降伏応力値はRheometric Scientific応力管理レオメーターmodel SR−5(Rheometric Scientific,Piscataway,NJ)を使用して測定した。25mmまたは40mmのコーン及びプレート掴み具を使用して0.2−12000Paの応力範囲でサンプルに応力勾配試験を行った。被験構造化有益物質のサンプルを掴み具(上部プレート)と下部プレートとの間に充填した。計器の付いたRSI Orchestratorソフトウェアを使用し、作用させる応力を0.2Paから使用者が決めた最終応力値まで増分させながら試験を行った。使用者はまた典型的には15分間の試験時間を設定する。サンプルが降伏(流動)するときに試験が完了する。これは、試験の進行中にソフトウェアがプロットする実験データを観察しているとサンプル粘度が急激に低下することによって判る。降伏応力値は粘度対歪みの線形プロットから決定した。曲線のピークより後の最初のデータ点が降伏値である。あるいは、線がピークの前後の曲線の線形部分に適合できる。線の交点が降伏値を与えるであろう。降伏応力はまた、応力(Pa)に対する粘度(Pa−s)の半対数プロットから決定できる。降伏値は、低い方の応力値の曲線の線形部分後の応力に関する最初のデータ点である。この場合、降伏応力値は臨界降伏応力値または材料の流動が開始する応力の値であると理解されたい。
【0198】
(実施例1と2及び比較例A−C)
この実施例は、有益物質の構造化によって得られる利点及び構造化剤と有益物質との添加順序によって得られる利点を強調する。
【0199】
種々の組成を有するシャワー用配合物を調製した。有益物質(ヒマワリ種油)が構造化されていない液体組成物(比較例A)は、20%w/wのヒマワリ種油と80%の水性界面活性相(水と界面活性剤とから成る)とを、高効率撹拌機を備えたオーバーヘッド機械的ミキサーを使用して混合し250rpmで撹拌することによって室温で調製した。
【0200】
比較例Aの組成物を以下に示す:
【0201】
【表4】


【0202】
実施例1及び2は、25%w/wの構造化油(5%w/wの構造化剤例えばペトロラタムまたはultraflex or amberワックスと20%w/wのヒマワリ種油とから成る)を水性界面活性相に混合することによって調製した。これらの配合物の場合、構造化油は、ヒマワリ種油に構造化剤を添加し、混合物を構造化剤の融点よりも高い温度に加熱し、均一になるまで混合することによって調製した。次いで、構造化油と同じ温度に維持した水性界面活性相に溶融構造化油を配合する(例えば、添加する)だけでよい。15分間混合した後、配合物を室温に冷却した。構造化剤は構造化油相を水性界面活性相に分散させる前に油相に添加しなければならない。
【0203】
本発明の組成物の一例を実施例1として以下に示す。
【0204】
【表5】


【0205】
実施例2(本発明、クレンザー+5%マイクロクリスタリンワックス)は、構造化剤をマイクロクリスタリンワックスとする以外は実施例1と同様にして調製した。即ちこの実施例は、5.0%のペトロラタムに代えて5.0%のultraflex(R)amberワックスが含まれる以外は実施例1と同じ配合物から成る。
【0206】
比較例B(比較例、クレンザー+5%ペトロラタム)は5%ペトロラタム構造化剤の使用も含めて実施例1と同じ配合物から成る。実施例1との唯一の違いは、5%ペトロラタムとヒマワリ種油とを別々に界面活性剤に添加したことである。
【0207】
比較例C(比較例、クレンザー+5%マイクロクリスタリンワックス)は実施例2と同じ配合物から成り、唯一の違いは、5重量%ultraflex amberワックスとヒマワリ種油とを別々に界面活性剤に添加したことである。
【0208】
以下の表1は各組成物の付着結果を示す。
【0209】
【表6】


表1から判明するように、構造化油を調製するための成分の添加順序の重要性は、実施例1及び2からの油付着を同じ成分から異なる加工条件で調製された配合物と比較することによって証明される。比較例B及びCは水性界面活性相に構造化剤及びヒマワリ種油を別々に添加することによって調製した。これらの配合物の場合、5%w/wの構造化剤、20%w/wのヒマワリ種油及び75%の水性界面活性相を別々の容器で構造化剤の融点よりも高い同じ温度に加熱した。ヒマワリ種油を水性界面活性相に添加し、上述のようにオーバーヘッド撹拌機で混合した。次に構造化剤を混合物に独立に添加し、完全配合物を15分間混合した。混合後、配合物を室温に冷却した。
【0210】
比較例B及びC(別々に添加)は付着が著しく少ないことが明らかに観察される。
【0211】
(実施例3−5及び比較例D)
実施例3−5及び比較例Dを調製するために、比較例Aに示した組成物に油相構造化剤を加えた液体クレンザーを使用した。
【0212】
実施例3(本発明、クレンザー+5%パラフィンワックス)は5%ペトロラタムの代わりに5%パラフィンを構造化剤として使用する以外は実施例1と同じ配合物から成る。この配合物は本発明の通りに調製する、即ち、構造化剤と油とを海面活性相に添加する前に混合する。
【0213】
実施例4(本発明、クレンザー+5%動物ワックス)は5重量%ペトロラタムの代わりに5重量%蜜蝋を構造化剤として使用する以外は実施例1と同じ配合物から成る。この場合にもまた、構造化剤と油とを構造化剤相に加える前に配合する。
【0214】
実施例5(本発明、クレンザー+2.5%ペトロラタム+2.5%マイクロクリスタリンワックス)は5重量%ペトロラタムの代わりに2.5重量%ペトロラタムと2.5重量%ultraflex amberワックス(マイクロクリスタリンワックス)とを使用する以外は実施例1と同じ配合物から成る。この場合にもまた、構造化剤と油とを構造化剤相との配合から独立して配合する。
【0215】
以下の比較例も調製した。
【0216】
比較例D(比較例、クレンザー+10%ポリマー増粘剤、Aquapel 15、線状のブタジエン/イソプレンコポリマー)
【0217】
【表7】


【0218】
【表8】


【0219】
結晶性ワックス構造化剤(2−5)だけが60またはそれ以上の付着を生じることが観察される。不結晶性材料である比較例Dはこれらの結果を与えることができない。
【0220】
(実施例6−10)
様々な結晶性ワックス(液滴サイズは平均粒径4.9−6.2μm)による構造化の進行を証明するために、出願人らは本発明のプロセスに従って(即ち、有益物質ヒマワリ種油と構造化剤とを先ず配合して)以下の実施例を調製した。
【0221】
実施例6(本発明、クレンザー+5%マイクロクリスタリンワックス)
95重量%の比較例Aの液体クレンザー
5重量%のVictory amberワックス
実施例7(本発明、クレンザー+5%マイクロクリスタリンワックス)
95重量%の比較例Aの液体クレンザー
5重量%のMultiwax ML−445
実施例8(本発明、クレンザー+5%マイクロクリスタリンワックス)
95重量%の比較例Aの液体クレンザー
5重量%のMultiwax 180−M
実施例9(本発明、クレンザー+5%マイクロクリスタリンワックス)
95重量%の比較例Aの液体クレンザー
5重量%のMultiwax W−835
実施例10(本発明、クレンザー+2.5%マイクロクリスタリンワックス)
97.5重量%の比較例Aの液体クレンザー
2.5重量%のMekon White。
【0222】
構造化有益物質液滴サイズ及び付着の結果を以下の表3に示す。
【0223】
【表9】


表3から明らかなように、多くのワックスが、200μmよりも大きい平均粒径の液滴を示唆する米国特許第6,066,608号、500μmよりも大きい液滴を示唆する米国特許第5,854,293号、50−500μmの液滴を示唆する米国特許第5,661,189号などによって疎水性有益物質を最もよく付着させると示唆されたよりもはるかに小さい平均液滴サイズで優れた付着結果を与えた。
【0224】
(実施例11−19)
有益物質油を種々の量の構造化剤(例えば、0.5%−16.0%)を使用して構造化できること及び構造化剤の量によって付着レベルを操作できることを証明するために、出願人は以下の実施例を調製した。
【0225】
実施例11(本発明、クレンザー+0.5%マイクロクリスタリンワックス)
99.5重量%の比較例Aの液体クレンザー
0.5重量%のUltraflex amberワックス
実施例12(本発明、クレンザー+1.0%マイクロクリスタリンワックス)
99.0重量%の比較例Aの液体クレンザー
1.0重量%のUltraflex amberワックス
実施例13(本発明、クレンザー+2.0%マイクロクリスタリンワックス)
98.0重量%の比較例Aの液体クレンザー
2.0重量%のUltraflex amberワックス
実施例14(本発明、クレンザー+4.0%マイクロクリスタリンワックス)
96.0重量%の比較例Aの液体クレンザー
4.0重量%のUltraflex amberワックス
実施例15(本発明、クレンザー+6.0%マイクロクリスタリンワックス)
94.0重量%の比較例Aの液体クレンザー
6.0重量%のUltraflex amberワックス
実施例16(本発明、クレンザー+8.0%マイクロクリスタリンワックス)
92.0重量%の比較例Aの液体クレンザー
8.0重量%のUltraflex amberワックス
実施例17(本発明、クレンザー+10.0%マイクロクリスタリンワックス)
90.0重量%の比較例Aの液体クレンザー
10.0重量%のUltraflex amberワックス
実施例18(本発明、クレンザー+12.0%マイクロクリスタリンワックス)
88.0重量%の比較例Aの液体クレンザー
12.0重量%のUltraflex amberワックス
実施例19(本発明、クレンザー+16.0%マイクロクリスタリンワックス)
84.0重量%の比較例Aの液体クレンザー
16.0重量%のUltraflex amberワックス。
【0226】
種々の組成物の付着結果を以下に示す:
【0227】
【表10】


表5から明らかなように、少量または大量の構造化剤を使用することができる。付着をコントロールするために構造化剤のレベルを利用できる(例えば表5から判るように、例えば構造化剤の量を増加させると付着レベルが増加する)。
【0228】
ワックス含量は全組成物のパーセントとして測定する。即ち、例えば実施例12は、1%のマイクロクリスタリンワックスと20%のヒマワリ種油とを配合してプレミックスを調製し、次にこのプレミックスが溶融状態であるときに組成物(比較例A)の残りの成分と配合する。
【0229】
(実施例20−21、比較例E)
付着助剤(即ち、カチオン性ポリマー)の使用の有無にかかわりなく付着が生じることを証明するために、出願人らは以下の実施例を調製した。
【0230】
実施例20(本発明、クレンザー+5.0%マイクロクリスタリンワックス+1.0%高分子安定剤)
94重量%の比較例Aの液体クレンザー
5重量%のUltraflex amberワックス
1重量%のJaguarポリマー
実施例21(本発明、クレンザー+5.0%マイクロクリスタリンワックス+1.0%高分子安定剤)
94重量%の比較例Aの液体クレンザー
5重量%のVictory amberワックス
1重量%のJaguarポリマー
比較例E(クレンザー+1.0%高分子安定剤)
99重量%の比較例Aの液体クレンザー
1重量%のJaguarポリマー
付着結果を以下の表6に示す:
【0231】
【表11】


表6の結果からわかるように、カチオン性ポリマー付着助剤不使用であっても付着が生じる。
【0232】
(実施例22及び比較例F)
以下の表7に示す配合を使用して4種類の身体洗浄用配合物を調製した。構造化有益物質を独立に調製し、グリセロールを親水性有益物質としてプレミックスから独立に添加した。実施例22では、3.7重量%のヒマワリ油と21.3重量%のペトロラタムとから成る構造化有益物質を、配合し、ペトロラタムの融点よりも高温に加熱することによって独立に調製し、配合物に添加するまで該温度に維持した。比較例Fでは配合物の25重量%の非構造化ヒマワリ種油を含有させた。界面活性剤(SLES、CAPB)、水、グリセリン、コカミドMEA、ラウリン酸(含有させる場合)及びその他の微量成分を別の容器で配合することによって配合物を調製した。実施例22を調製するためには、この混合物をオーバーヘッド撹拌機で混合し、構造化有益物質と同じ温度まで加熱した。比較例Fの場合には混合物を50℃に加熱した。実施例22の構造化有益物質または比較例Fの非構造化ヒマワリ種油を、撹拌している界面活性剤混合物に加えた。温度を40℃に下げ、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドを加えた。引き続いてEDTA、DMDMヒダントイン、EHDP及び香料を添加した。次に配合物を室温まで冷却した。
【0233】
【表12】


【0234】
実施例22を使用したときのグリセロール付着の増進を比較例Fからのグリセロール付着と共に表8に示す。上述のプロトコル及び方法を使用してグリセロールの付着を測定した。構造化ヒマワリ種油(実施例22)を使用したときのグリセロールの付着は非構造化ヒマワリ種油(比較例F)を使用したときよりも増加していたことが観察される。この実施例では構造化有益物質がブタ皮膚に対するグリセロールの付着を5倍(500%)増進させることが看取される。
【0235】
【表13】


【0236】
(実施例23−28)
液体クレンザー配合物の以下の実施例は、グリセロール(HBA)を構造化有益物質と共に配合物に含有させたときのグリセロール付着の増進を証明する。これらの実施例はヒマワリ種油と種々の量の構造化剤とから成る構造化有益物質を用いて調製した。これらの実施例に使用した構造化剤はマイクロクリスタリンワックスの一種ultraflex amberワックスである。以下の表9に示すように漸増する量のワックスをヒマワリ種油に添加した。全部の配合物は10重量%グリセロール及び25重量%の構造化有益物質を用いて調製した。
【0237】
【表14】


【0238】
前述の手順に従ってブタ皮膚に対するグリセロール及びヒマワリ種油の付着を測定した。表10に示すように、実施例23−28の配合物からのグリセロールの付着量はヒマワリ種油の付着量の増加に伴って増加した。ヒマワリ種油の付着量は配合物中の構造化剤の量の増加に伴って増加した。8.33重量%のultraflex amberワツクスという最大量の構造化剤を添加した実施例28ではヒマワリ種油の付着量及びグリセロールの付着量が最大であった。
【0239】
【表15】


【0240】
(実施例29及び30と比較例G及びH)
以下の実施例は、液体クレンザー配合物中の親水性有益物質グリセロールの量を増加させる効果を示す。2つの実施例は25重量%の構造化ヒマワリ種油と5.7重量%または23.5重量%のグリセロールとを用いて調製した。実施例31及び32のヒマワリ種油有益物質を構造化するために使用した構造化剤は、マイクロクリスタリンワックスの一種Victory amberワックスであった。液体クレンザー配合物に添加する前に構造化剤ワックスをヒマワリ種油有益物質にプレミックスした。
【0241】
【表16】


【0242】
実施例29及び30の液体組成物からのグリセロール付着は比較例G及びHの付着よりも増進されていた(表12)。実施例29及び比較例Hは5.7重量%のグリセロール(HBA)を含む同じ配合物であったが、違いは実施例29は構造化有益物質(5重量%ワックス+20重量%ヒマワリ種油)を含有し比較例Hは非構造化ヒマワリ種油を含有することであった。実施例30及び比較例Iは23.5重量%のグリセロール(HBA)を含む同じ配合物であったが、違いは実施例30は構造化有益物質(5重量%ワックス+20重量%ヒマワリ種油)を含有し比較例Iは非構造化ヒマワリ種油を含有することであった。表12に示すように、構造化有益物質を含む実施例29は非構造化有益物質を含む比較例Gよりも多量のグリセロールをブタ皮膚に付着させた。同様に、構造化有益物質を含む実施例30は非構造化有益物質を含む比較例Iよりも多量のグリセロールをブタ皮膚に付着させた。
【0243】
【表17】


【図面の簡単な説明】
【0244】
【図1】本発明のワックス(Ultraflex amberまたはVictoryamber)で構造化したヒマワリ種油を含む構造化有益物質組成物の降伏応力プロットである。
【図2】本発明の構造化有益物質対非構造化有益物質の剪断減粘性挙動を示すプロットである。
【図3】3a及び3bは長さ“A”及び幅“B”を有している本発明の典型的な結晶構造化剤の概略図である。
【図4】構造化有益物質(例えば、油)内部の三次元ネットワークを形成する構造化剤結晶(“板状”でもよい)の概略図である。
【出願人】 【識別番号】590003065
【氏名又は名称】ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ
【出願日】 平成16年4月15日(2004.4.15)
【代理人】 【識別番号】100062007
【弁理士】
【氏名又は名称】川口 義雄

【識別番号】100113332
【弁理士】
【氏名又は名称】一入 章夫

【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠

【識別番号】100103920
【弁理士】
【氏名又は名称】大崎 勝真

【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明

【公開番号】 特開2005−97244(P2005−97244A)
【公開日】 平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願番号】 特願2004−119833(P2004−119833)