| 【発明の名称】 |
梅花香油 |
| 【発明者】 |
【氏名】堀 典泰
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ホホバオイルに梅の花の成分を溶融させることにより、ホホバオイルに梅の花の芳香を加えたことを特徴とするアロマセラピー用梅花香油。 【請求項2】 有機溶媒を用いずに梅の花の成分を抽出しホホバオイルに混合させて、これを対象物に直接塗布又は室内に散布あるいは浴湯へ滴下等することにより、アロマセラピーや薬事効果をもたらすようにしたことを特徴とする梅花香油。 【請求項3】 梅の花を圧搾して成分を抽出しこれをホホバオイルに混合することにより、梅花香油を生成することを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の梅花香油生成方法。 【請求項4】 梅の花をホホバオイルに浸漬し梅の花の残渣を除去することにより梅花香油を生成することを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の梅花香油生成方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、梅の花の成分をホホバオイルに溶融させることにより得られ、芳香作用、心理作用、抗菌作用及び皮膚の保湿作用等の薬事効果のあるアロマセラピーに用いられる梅花香油に関するものである。 【背景技術】 【0002】 アロマセラピーに用いる精油は、植物の木皮、果実などより発散する芳香の根源となる揮発性のテルペン化合物等の混合物であり、抗菌作用、生理作用、心理作用、生体リズムを調整する作用等があることが判明している。このような精油等の自然の芳香を利用して、リラクセーション効果により人間が生まれつきもっている自然治癒力を促進しようとする療法(アロマセラピー)が広く行われている。このアロマセラピーにより生活環境の改善や意識の改善をはかり、一般人のみならず介護者あるいは身心障害者の精神的な自立を促すこころみがなされている。 【0003】 従来の花の精油の精製としては、蒸留機器を用いた水蒸気蒸留法や、有機溶剤に花を浸漬し花の油分を有機溶剤に溶融させ固形化したものをアルコール処理して蒸発させる有機溶剤法がある。天然植物精油としては、レモングラス精油、ヒバ精油、ユーカリ精油、ラベンダー精油、ローズマリー精油、ヒノキ精油、サンダルウッド精油等が知られている。 【0004】 梅の花については、その特殊性により精油として商品化されていないが、その組成から芳香効果に加えて美白効果、肌荒れ防止効果、皮膚の抗炎症効果、抗酸化作用、保湿性改善等の薬事効果が知られている。梅の花の抽出物は、メラニン色素生成抑制活性、具体的にはチロシナーゼ阻害活性を有し、このメラニン色素生成抑制活性により優れた美白効果を生じさせる。また、梅の花抽出物は、抗酸化作用がありこの作用により紫外線照射による過酸化脂質の生成を抑制して皮脂の酸化を防ぎシワやシミ等の発生を防止することができ、また抗炎症作用を有することでアトピーやアレルギーに効能があり、肌荒れの防止、改善にも優れた効果がある。 【0005】 ホホバは、砂漠という非常に厳しい環境下で水分を損失しないようにするホホバ特有の成分を保有し自己防衛をしており、この成分は人体に対しても有益な効果が確認されている。ホホバオイル自体は無香であるが、保湿効果、抗酸化作用があり、酸化安定性でフリー・ラジカルを防ぎ、紫外線対策にも非常に優れている。しかしながら、ホホバは、無香のため単独でアロマセラピー用精油として用いられていないのが実情である。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 一般に、花の精油の生成には、メタノールやアセトン等を用い乾留等により処理するので少なからずメタノールやアセトン等が残留し、精油をそのまま人体に直接塗布することができず水等で希釈して使用しなければならなかった。梅の花の精油は、その特殊性(主に中国、韓国、日本のみ生育)と経済性のゆえに、また芳香成分が微妙で空気中に比較的短期間で拡散し芳香性が失われやすい等の理由で商品化されていない。また、これまでの生成法による精油は微量の有機溶媒が残留しており、かつ長期間の保存が難しいという欠点があった。 【0007】 ホホバオイルは、保湿効果、抗酸化作用、酸化安定性、フリー・ラジカル除去による紫外線対策等優れた薬事効果を有しているものの、無香であるためこれ自体をアロマセラピー用精油として用いることはできず、他の精油を混入させ芳香成分を加えてマッサージ療法におけるキャリアオイルとして用いられるにすぎなかった。 【課題を解決するための手段】 【0008】 梅の花が有する芳香性については、近年アロマセラピーが注目されリラクセーション効果等の香りによる療法が確立されている。本発明でいう梅の花とは、梅の生殖器官、雄蕊、雌蕊、花弁、がく片、花柄、苞等から構成されている部分をいう。この梅の花が有する香りの作用を活用し、現代社会においては不可避であるストレスの緩和等にも効力がある。この匂い分子は空気中に散布され、鼻から体内に入り、大脳から神経系、さらにホルモン系、免疫系にまで有効な影響を与えることが知られている。 【0009】 梅の花の香りの成分としては、安息香酸(化1)、イソオイゲノール(化2)、安息香酸ベンジル(化3)、ベンズアルデヒド(化4)、ベンジルアルコール(化5)、エストラゴール(化6)、酢酸ベンジル(化7)、メチルオイゲノール(化8)、p-アリルフェノール(化9)があり、これらの構成成分のバランスにより気高くやさしい甘さの梅の花特有の芳香をかもし出している。 【0010】 梅の花は、古来より様々な有効成分を有していることが知られており、服用による健胃剤、鎮静剤として用いられ、また安全性についても問題がないことも確認されている。また、近年の研究により梅の花より抽出される有効成分は安全性、安定性に優れ、かつ美白効果、肌荒れ防止効果、皮膚の抗炎症効果、抗酸化作用、保湿性改善効果等にも優れていることが判明している。また、梅の花は、メラニン生成の原点となるチロシンに関し、メラニン生成過程における酵素であるチロシナーゼの活性を阻害することで、人体皮膚表面に現れるシミとなるメラニンの生成を阻止する効果がある。 【0011】 上記の効果を有する物質は、2’’’-O-アセチルルチン(化10)、イソラムネチン 3-ラムノシド(化11)、ルチン(化12)、ケルセチン 3-O-ラムノピラノシル(1→6)ガラクトシド(化13)、ケルセチン 3-O-ネオヘスペリドシド(化14)、オイゲニルグルコシド(化15)、ベンジルグルコピラノシド(化16)、ベンジルアルコールキシロシル(1→6)グルコシド(化17)である。 【0012】 前述のように梅の花は有効な成分を有しており、これらの成分をより安全に活用するためには、メタノール、アセトン等による抽出を行わず、ベースとなるホホバオイルに溶融させる必要がある。梅の花の成分を溶融させるベースとなるオイルにホホバオイルを選定したのは、梅の花が有する成分を活用するだけでなく、ホホバオイルが有する有効成分も活用することで、より一層の効果を得るためである。 【0013】 ホホバオイルについても、梅の花同様、その独自の諸々の薬事効果を有している。表皮の外部保護層によって体内水分の損失を防いでいるが、この保湿制御機能は生命体にとって必須不可欠なものである。ホホバは、砂漠という極めて厳しい環境下で気孔を塞がずに水分の損失を防止するために独自の進化をとげ、強烈な太陽の光線と乾燥した砂漠という環境下でも十分な保湿制御を可能にする機能を有している。 【0014】 また、ホホバオイルは、肌の老化を引き起こす原因である乾燥と脂質の過酸化を阻止する効果がある。シワ、シミ等の進行を遅らせるためには、保湿制御及びフリー・ラジカルに関連する光線による損傷を防ぐ必要があるが、ホホバオイルは人の肌の脂質の減少による保湿能力の衰えや、過酸化による肌の乾燥、荒れ、シワ、シミ等の発生を阻止する効果がある。 【0015】 ホホバの油分の成分と他の植物の油分の成分との大きな差異が厳しい環境下でのホホバの生育を可能にしている。他の植物の油分成分は、オレイン酸のグリセリドであるオレイン、リノール酸のグリセリド、リノレン酸のグリセリドなどに代表される不飽和脂肪酸を多く含むトリグリセリドである。一方、ホホバオイルについては、主に長鎖モノ不飽和アルコール類とカルボキシル酸類の両者からなるエステル類の混合物である。 【0016】 ホホバオイルの長鎖エステルを構成する長鎖モノ不飽和アルコール類は、ヘキサデカ−7−エノール(化18)、オクタデカ−7−エノール(化19)、オクタデカ−9−エノール(化20)、エイコサ−11−エノール(化21)、ドコサ−13−エノール(化22)、テトラコサ−15−エノール(化23)である。 【0017】 ホホバは、トリグリセリド構造とは異なる長鎖構造を有する長鎖エステルにより、ホホバ自体が保有している水分の蒸発を防ぎ、ホホバ自体に蓄積された熱によって自らを燃焼させることのないように本質的蒸気化冷却のための十分な水分を通過させる効果的な非閉塞水分閉鎖が確保されている。この作用は肌に対しても非常に薄い非油性、非閉塞とべとつきのなさという効能を与えている。 【0018】 ホホバオイルは、非常に酸化作用に対する安定性に優れており、例えば、ハイオレインヒマワリと比較して約2倍、オリーブ油と比較して約9倍の酸化安定性を有している(図1)。また、ホホバオイルは温度に対する安定性や、微生物の繁殖を許さない条件を有している。 【0019】 酸化による連鎖反応から生じるフリー・ラジカルは、紫外線や不安定な脂質成分の使用により肌の表面と内部で著しく増加しシワ、シミ等の原因になるほか、髪に損傷を与え、ケラチンの架橋結合を破壊し、メラニン色素を変化させ、細胞膜のリン脂質を攻撃して損傷させる。ホホバオイルは、このような有害なフリー・ラジカルによる肌に対する損傷等を抑制する効果がある。 【0020】 本発明の梅花香油は、梅の花とホホバオイルの効果をより安全に提供するためにメタノールやアセトン等による有機溶媒法によるのではなく、ホホバオイルに梅の花を直接浸漬又は圧搾してその成分を混入させて生成する。こうして生成された梅花香油は、上記(化1)から(化9)の梅の花に関する芳香成分のうち少なくとも一種以上と、(化10)から(化17)の梅の花に関する薬事成分のうち少なくとも一種以上を含み、またホホバオイルの長鎖エステルを構成する長鎖モノ不飽和アルコール類である(化18)から(化23)のホホバオイルの薬事成分のうち少なくとも一種以上が含まれている。 【0021】 本発明の梅花香油の生成法のひとつである浸漬法は、単位重量当りのホホバオイルに、梅花0.08〜0.4重量倍の梅の花をホホバオイルに浸し、環境温度を15度〜45℃好ましくは25℃〜35℃とし、1週間〜3週間好ましくは1週間梅花の浸漬を行う。梅花香油のもうひとつの生成法である圧搾法は、環境温度を15℃〜45℃好ましくは25℃〜35℃とし、圧搾機等を用いて梅花成分を搾り出し、単位重量当りのホホバオイルに0.08〜0.4重量倍の梅花成分を混入させてその後スクリーニングを行う。 【発明の効果】 【0022】 本発明の梅花香油は、これまで薬事効果が大きいものの無香であるがためにキャリアオイルとしてでしか使途のなかったホホバオイルに、精油としてその特殊性、経済性、芳香成分の性質等の理由でほとんど使用されていなかった梅の花の成分を加えることにより、梅花の芳香が漂うアロマセラピー用香油として使用することができる。 【0023】 従来の精油は、有機溶剤が混入しているため直接人体に塗布することができず、塗布する場合は適切に水等で希釈して使用する必要があった。しかし、本発明の梅花香油は、梅の花とホホバオイルを組み合わせることにより、直接人体に塗布することができる。 【0024】 また、梅花香油は、梅の花が有する美白作用、肌荒れ防止作用、皮膚の抗炎症作用、抗酸化作用、保湿性改善作用、アロマセラピーによるストレス緩和、リラクセーション効果に加え、ホホバオイルの有する保湿作用、抗酸化作用、酸化安定性、フリー・ラジカルの除去による紫外線対策等の効果を有し、ホホバオイルと他の花又は精油の組み合わせや梅の花と精油や他のオイルとの組み合わせでは得られなかった数々の効果を得ることができる。 【0025】 ホホバオイルに直接梅の花を浸漬して生成する浸漬法や、梅の花を圧搾しその純梅花液を直接ホホバオイルに混入する圧搾法は、メタノールやアセトン等の有機溶剤による抽出や乾留等の処理を不要とし、メタノールやアセトン等の残留有機物の混在を防ぎ、乾留等の処理を省略できるため経済効果が大でかつ量産も可能である。本発明の梅花香油は、メタノールやアセトン等を使用しないためこれらの有機溶媒の廃棄を行う必要がなく、環境にやさしく、かつアロマセラピーや優れた薬事効果を得ることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0026】 ホホバオイルに、有機溶媒を使用することなく梅の花の成分を抽出して混入し、或いは梅の花を直接浸漬しスクリーニングして梅花香油を生成することにより、所期の目的を奏することができた。 【実施例1】 【0027】 50mlのボトル容器に35℃に加温したホホバオイル38gを注入し、梅花40個〜50個(約7g相当)を混入添加し、10日間放置した後、スクリーニングを行い、梅花香油20gを生成した。 【実施例2】 【0028】 梅の花100個〜120個をジューサー・ミキサーにかけ小片としてこれを手動型圧搾機にて圧搾し、絞った後スクリーニングして純梅花液20gを得た。この純梅花液を32℃に加温したホホバオイル100gに混入し、溶融を促すため10日間放置した後、再スクリーニングをして95gの梅花香油を生成した。 【実施例3】 【0029】 乾燥肌で皮膚の痒みを訴える高齢者が、その痒い部分に梅花香油を塗布したところ、梅の花のリラクセーション効果はもちろん、直ちにその痒みが消え赤い斑点(痒い部分)も3日〜4日目には消滅した。また、浴湯に数滴梅花香油を滴下して入浴を続けたところ、梅の花のアロマセラピーによるリラクセーション効果を得ると共に、7日〜10日間でその保湿効果、抗炎症効果により身体全体の痒みが消滅した。 【図面の簡単な説明】 【0030】 【図1】ホホバオイルと他のオイルの有する酸化安定性に対する比較表 【符号の説明】 【0031】 1 オリーブ油過酸化経時変化曲線 2 ハイオレインサフラワー過酸化経時変化曲線 3 ハイオレインヒマワリ過酸化経時変化曲線 4 ホホバオイル過酸化経時変化曲線
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| 【出願人】 |
【識別番号】503352349 【氏名又は名称】堀 典泰
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| 【出願日】 |
平成15年9月26日(2003.9.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100127591 【弁理士】 【氏名又は名称】杉本 功
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| 【公開番号】 |
特開2005−97219(P2005−97219A) |
| 【公開日】 |
平成17年4月14日(2005.4.14) |
| 【出願番号】 |
特願2003−335597(P2003−335597) |
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