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【発明の名称】 マニキュア用スプレー
【発明者】 【氏名】宮崎 森嗣

【氏名】星野 裕康

【氏名】▲高▼橋 正樹

【要約】 【課題】マニキュアやペディキュアを行うに際して、塗布ムラがなく均一で見栄えのよい爪皮膜を簡単に作ることを可能にし、また無臭で環境に優しく、しかも毒性のある除光液を使用せずに爪皮膜の除去処理をすることができるマニキュア用スプレーを提供すること。

【解決手段】主成分として、皮膜形成成分である水溶性エステル化合物と溶剤であるエタノールを含有させたものとした。前記水溶性エステル化合物としては、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体モノアルキルエステル、メチルビニルエーテル/マレイン酸エチルエステル共重合体から選択される1種または2種を用いることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主成分として、皮膜形成成分である水溶性エステル化合物と溶剤であるエタノールを含有させたことを特徴とするマニキュア用スプレー。
【請求項2】
水溶性エステル化合物が、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体モノアルキルエステル、メチルビニルエーテル/マレイン酸エチルエステル共重合体から選択される1種または2種である請求項1に記載のマニキュア用スプレー。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、塗布ムラがなく見栄えのよいマニキュアやペディキュア等の爪皮膜を簡単に作ることができるとともに、無臭で環境に優しく、しかも除光液を使用せずに皮膜の除去処理をすることができるマニキュア用スプレーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、爪の美的処理としてマニキュアやペディキュア等が広く知られている。この場合、一般的なマニキュア液の塗布方法としては筆にマニキュア液をつけて、その筆により爪ごとに塗布しているので色ムラが生じやすいという問題点や、何度も重ね塗りするので作業時間が長くなるという問題点があった。
【0003】
また、マニキュア液の成分はニトロセルロースと溶剤であり、溶剤としてはトルエン、酢酸エチル、酢酸ブチル等が使用されているのが普通であるため、有害であるとともに溶剤特有の臭いがあり、取扱上注意を要し、また環境を悪化させるという問題点があった。一方、マニキュアの除去処理はアセトンを主成分とする除光液によるため、毒性があって健康上好ましくないという問題点があった。
【0004】
一方、特許文献1や特許文献2に開示されるように、従来の筆塗りに代えてスプレー方式により簡単にマニキュアを行う方法が提案されている。しかしながら、スプレー方式の場合は簡単で塗布ムラが生じないというメリットがあるものの、マニキュア液の成分は従来通りであり、有害であるとともに溶剤特有の臭いがあり環境を悪化させるという問題点は解消できないものであった。また、マニキュアの除去処理に除光液を使用するため、毒性があって健康上好ましくないという問題点も残されていた。
【特許文献1】特開2000−212043号公報
【特許文献2】実用新案登録第306419号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする問題点は、マニキュアやペディキュアを行うに際して、塗布ムラがなく均一で見栄えのよい爪皮膜を簡単に作ることを可能にすることである。更には、無臭で環境に優しく、しかも毒性のある除光液を使用せずに爪皮膜の除去処理をすることができるマニキュア用スプレーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、主成分として、皮膜形成成分である水溶性エステル化合物と溶剤であるエタノールを含有させたことを特徴とする。なお、前記水溶性エステル化合物としては、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体モノアルキルエステル、メチルビニルエーテル/マレイン酸エチルエステル共重合体から選択される1種または2種とすることができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明のマニキュア用スプレーにおいては、マニキュア液として毒性のない水溶性エステル化合物とエタノールを主成分とするものを使用したので、塗布ムラがなく均一で見栄えのよい爪皮膜を簡単に作ることが可能になるとともに、無臭で環境にも優しいものとなり、更には、有害な除光液を使用しないで爪皮膜の除去処理もできることとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下に、本発明の好ましい形態を示す。
【0009】
本発明では、スプレー方式を採用するとともに、マニキュア液の主成分として、皮膜形成成分である水溶性エステル化合物と溶剤であるエタノールを含有させた点に特徴を有する。即ち、従来のような毒性のあるニトロセルロースと溶剤(トルエン、酢酸エチル、酢酸ブチル等)に代えて、無害の水溶性エステル化合物を使用するとともに、溶剤としても臭いのないエタノールを使用するのである。
【0010】
これは、本発明者が全く毒性のないマニキュアであって、かつ除光液を使用しなくても一般的な洗剤等で除去することができ、しかも日常の炊事・洗濯作業や手洗い等では自然に剥離除去されることはないが、洗剤等で擦った場合には容易に除去することができるという相反する性質を満足する爪皮膜について種々の樹脂を対象に鋭意研究を行った結果、水溶性エステル化合物からなる爪皮膜とすることで目的とする爪皮膜が得られることを確認し、本発明を完成するに至った結果である。
【0011】
このような水溶性エステル化合物としては、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体モノアルキルエステル、メチルビニルエーテル/マレイン酸エチルエステル共重合体から選択される1種または2種とすることができる。また、これをスプレー缶中に分散させる溶剤としては、無臭であるエタノールを使用する。
【0012】
スプレー缶中における水溶性エステル化合物の含有量は10〜30重量%、溶剤の含有量は30〜90重量%であり、その他に必要に応じて各種の顔料や樹脂類や可塑剤(クエン酸エステル系、カンフル等)を適宜含有させることもできる。
【0013】
このように本発明は、主成分として、皮膜形成成分である水溶性エステル化合物と溶剤であるエタノールを含有させたマニキュア用スプレーである。従って、マニキュアをするのに従来のように筆によって塗布する必要はなく、図1に示されるように、爪に向けて噴射するのみで簡単かつ短時間でムラのない均一な爪皮膜を形成することが可能となる。なお、図2に示されるように、スプレーであるので爪以外の周辺部にも皮膜が形成されることになるが、成分が水溶性エステル化合物であるため中性洗剤等で擦れば簡単に除去することができる。
【実施例1】
【0014】
表1に示した水溶性エステル化合物からなる皮膜成分20重量%と、エタノールからなる溶剤80重量%を充填したマニキュア用スプレーを作成し、これによって手の指にマニキュアを施した。スプレー時の臭いの有無を調べた結果は、実施例1および実施例2ともに無臭であり、従来のような有機物臭は感じられなかった。
【0015】
また、調査によれば女性の一日の平均手洗い回数は5回である。従って、5回の手洗いを行ってもマニキュアが当初の状態を保っていれば十分に使用目的を達成できるものと判断できるので、5回の手洗いを行った後にマニキュアが損傷、剥離等するか否かを水洗い除去性として調べた。この結果、実施例1および実施例2ともに損傷、剥離等は全く見られず、マニキュアとしての機能を十分に発揮することが確認できた。また、一般家庭で広く使われている食器洗い用の中性洗剤で擦ることにより簡単にマニキュアを洗い落とせるか否かを洗剤除去性として調べた結果、実施例1および実施例2ともに簡単に取れることが確認できた。更に、従来の除光剤によりマニキュアを拭き取ることができるか否かを除光剤除去性として調べた結果、実施例1および実施例2ともに簡単に取れることが確認できた。
【0016】
一方、比較例として従来のマニキュア用樹脂である硝化面ラッカーを用いたもの(比較例1)、ヘアスプレー用樹脂である酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体を用いたもの(比較例2)、アクリル樹脂を用いたもの(比較例3)、ヘアスプレー用樹脂であるアクリル酸アルキル/ジアセトナクリルアミドを用いたもの(比較例4)について同様の試験を行った。この結果は、表1に示すように、比較例2と比較例4は水洗いで取れてしまうことが判明し、比較例1と比較例3は水洗いでは取れないものの、中性洗剤で擦っても取れず除光液が必要になることが判明した。
【0017】
【表1】


【産業上の利用可能性】
【0018】
以上の説明ではマニキュアをする場合について述べたが、ペディキュアにも適用することができ、同様の効果が得られることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態を示す斜視図である。
【図2】マニキュアの仕上げ工程を示す説明図である。
【出願人】 【識別番号】000251277
【氏名又は名称】スズカファイン株式会社
【識別番号】503236393
【氏名又は名称】▲高▼橋 正樹
【出願日】 平成15年7月16日(2003.7.16)
【代理人】 【識別番号】100078101
【弁理士】
【氏名又は名称】綿貫 達雄

【識別番号】100059096
【弁理士】
【氏名又は名称】名嶋 明郎

【識別番号】100085523
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 文夫

【公開番号】 特開2005−35937(P2005−35937A)
【公開日】 平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願番号】 特願2003−275206(P2003−275206)