| 【発明の名称】 |
抗歯周病剤 |
| 【発明者】 |
【氏名】岩田 豊 【住所又は居所】名古屋市西区鳥見町2−7 日本メナード化粧品株式会社総合研究所内
【氏名】小杉 信彦 【住所又は居所】名古屋市西区鳥見町2−7 日本メナード化粧品株式会社総合研究所内
【氏名】松下 響 【住所又は居所】名古屋市西区鳥見町2−7 日本メナード化粧品株式会社総合研究所内
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| 【要約】 |
【課題】ポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)が産生するトリプシン様プロテアーゼの活性を阻害すること、さらには当該菌が産生するトリプシン様プロテアーゼ及びコラゲナーゼの活性を阻害することで、歯周病を有効に予防及び治療し得る抗歯周病剤を提供する。
【解決手段】本発明は、ポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)が産生するトリプシン様プロテアーゼの活性阻害作用を有する、ラフマ、ハスの雄しべ、及び彩葉草からなる群から選ばれた1種又は2種以上の生薬の抽出物を有効成分として含有する抗歯周病剤、並びに当該菌が産生するトリプシン様プロテアーゼ及びコラゲナーゼの活性を阻害する作用を有する、ラフマ、ハスの雄しべ、及び彩葉草からなる群から選ばれた1種又は2種以上の生薬の抽出物を有効成分として含有する抗歯周病剤である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)が産生するトリプシン様プロテアーゼの活性阻害作用を有する、ラフマ、ハスの雄しべ、及び彩葉草からなる群から選ばれた1種又は2種以上の生薬の抽出物を有効成分とする抗歯周病剤。 【請求項2】 ポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)が産生するトリプシン様プロテアーゼ及びコラゲナーゼの活性阻害作用を有する、ラフマ、ハスの雄しべ、及び彩葉草からなる群から選ばれた1種又は2種以上の生薬の抽出物を有効成分とする抗歯周病剤。 【請求項3】 ラフマ、ハスの雄しべ、及び彩葉草からなる群から選ばれた1種又は2種以上の生薬の抽出物が、水及び/又はエチルアルコールによる抽出物である請求項1又は請求項2記載の抗歯周病剤。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ラフマ、ハスの雄しべ、及び彩葉草からなる群から選ばれた1種又は2種以上の生薬の抽出物を有効成分として含有する抗歯周病剤に関する。 【0002】 【従来の技術】歯周病は、歯周組織の炎症に始まり、歯周ポケット形成、歯周溝液貯留、歯肉退縮等を生じ、末期には歯槽骨が吸収されて歯牙の脱落をきたす、う蝕と並ぶ口腔内の二大疾患である。近年の研究で歯周病は、歯肉縁下プラークに棲息する歯周病細菌の感染によって発症、進行することが明らかにされている。 【0003】歯肉縁下プラークに棲息する数百種を超える細菌の中で、歯周病の大部分を占める成人型歯周病の最有力原因菌はポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)である。本菌は非糖分解性の嫌気性桿菌で多量のプロテアーゼを産生して歯周溝貯留液中に放出する。従来は、ポルフィロモナス・ジンジバリスの産生するコラゲナーゼが、コラーゲンを主構成成分とする歯周組織の破壊要因と考えられ、歯周病の予防及び治療のために当該コラゲナーゼを阻害する研究が精力的に進められてきた。 【0004】例えば、松葉、丁子、ローズマリー、烏薬、櫻皮、厚朴、辛夷、及び何首鳥よりなる群から選択される生薬を有効成分とする、ポルフィロモナス・ジンジバリスが産生するコラゲナーゼの阻害作用を有する抗歯周病剤(特許文献1参照)、ポルフィロモナス・ジンジバリスが産生するコラゲナーゼの阻害作用を有する、五味子抽出物を有効成分として含有する抗歯周病剤(特許文献2参照)、オトギリソウ科のマンゴスチンより得られる抽出物を有効成分とする抗う蝕、歯周病剤(特許文献3参照)等が提案されている。 【0005】最近、ポルフィロモナス・ジンジバリスの産生するプロテアーゼの研究が進む中、トリプシン様プロテアーゼがポルフィロモナス・ジンジバリスの病原因子として主要な役割を演じていることが判明した。即ち、トリプシン様プロテアーゼは、ポルフィロモナス・ジンジバリスの産生するプロテアーゼの総プロテアーゼ活性の少なくとも85%を占め、宿主のマトリックスメタロプロテアーゼの産生促進及び活性化による歯周組織破壊の亢進、サイトカイン分解による免疫反応の阻害、好中球の機能抑制、宿主の補体機能の不全化等、ポルフィロモナス・ジンジバリスの歯周病における主要な病原作用を担っていることが明らかにされている(非特許文献1参照)。 【0006】これらの事実は、ポルフィロモナス・ジンジバリスの病原作用を弱めて歯周病を有効に予防・治療するには、従来のように、ポルフィロモナス・ジンジバリスの産生するコラゲナーゼの活性を阻害するだけでは充分でなく、トリプシン様プロテアーゼの活性を阻害する必要があることを意味している。 【0007】ラフマは、主に中国の西北部に自生する多年生草本である。中国では葉をお茶として飲用する他、感冒の予防等に用いる。ラフマの抽出物については、リパーゼの活性阻害作用(特許文献4、特許文献5参照)、α―グルコシターゼの活性阻害作用(特許文献6参照)、α―アミラーゼの活性阻害作用(特許文献7参照)等が開示されている。 【0008】ハスは、アジア、オーストラリア、北米に広く分布する多年生挺水植物である。中国ではハスの雄しべの乾燥物を止血、強壮薬等に用いる。ハスの雄しべの抽出物については、活性酸素消去作用(特許文献8参照)、5α―レダクダーゼの活性阻害作用(特許文献9参照)等が開示されている。 【0009】彩葉草は、中国から東南アジアにかけて自生する多年生草本である。中国では解毒薬として用いる。彩葉草の抽出物については、抗菌作用(特許文献10参照)が開示されている。 【0010】ラフマの抽出物、ハスの雄しべの抽出物、及び彩葉草の抽出物については、上記のように種々の作用が開示されている。しかし、これらの抽出物のトリプシン様プロテアーゼ及びコラゲナーゼの活性阻害作用、並びに歯周病の予防及び治療におけるこれらの抽出物の利用は全く報告されていない。 【0011】 【特許文献1】特開2003−81800号公報 【特許文献2】特開2002−104986号公報 【特許文献3】特開2001−247469号公報 【特許文献4】特開2001−226274号公報 【特許文献5】特開2003−26585号公報 【特許文献6】特開2001−163795号公報 【特許文献7】特開2001−240552号公報 【特許文献8】特開平11−71234号公報 【特許文献9】特開2003−26594号公報 【特許文献10】特開平4−338313号公報 【非特許文献1】石田甫、高田春比古等編集:「歯周病―新しい治療を求めて」、株式会社寺田国際事務所/先端医療技術研究所、2000年8月31日、P237―247 【0012】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、今まで未解決であったポルフィロモナス・ジンジバリスが産生するトリプシン様プロテアーゼの活性を阻害すること、さらには当該菌が産生するトリプシン様プロテアーゼ及びコラゲナーゼの活性を阻害することで、歯周病を有効に予防及び治療し得る抗歯周病剤を提供することにある。 【0013】本発明者らは係る課題に鑑みて鋭意研究したところ、ラフマ、ハスの雄しべ、或いは彩葉草の抽出物がポルフィロモナス・ジンジバリスの産生するトリプシン様プロテアーゼ及びコラゲナーゼの活性阻害作用を有することを見出し、当該抽出物を有効成分として含有せしめることで歯周病を有効に予防及び治療し得ることを確認し、本発明を完成するに至った。 【0014】 【問題を解決するための手段】本発明は、ポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)が産生するトリプシン様プロテアーゼの活性阻害作用を有する、ラフマ、ハスの雄しべ、及び彩葉草からなる群から選ばれた1種又は2種以上の生薬の抽出物を有効成分として含有する抗歯周病剤、並びに当該菌が産生するトリプシン様プロテアーゼ及びコラゲナーゼの活性を阻害する作用を有する、ラフマ、ハスの雄しべ、及び彩葉草からなる群から選ばれた1種又は2種以上の生薬の抽出物を有効成分として含有する抗歯周病剤である。 【0015】本発明に係るラフマとは、キョウチクトウ科バシクルモン属のラフマ(Apocynum venetum L.)をいう。ラフマは葉、茎、根等の何れの部位も使用できるが、特に葉又は茎を用いるのが好ましい。 【0016】本発明に係るハスとは、スイレン科ハス属のハス(Nelumbunucifera Gaertn.)をいう。本発明においてはハスの雄しべのみを用いる。 【0017】本発明にかかる彩葉草とは、シソ科コリウム属の彩葉草(Coleus scutellarioides (L.) Benth.)をいう。彩葉草は葉、茎、根等の何れの部位も使用できる。 【0018】ラフマ、ハスの雄しべ、及び彩葉草は必要に応じてそのままの状態、破砕物、或いは乾燥物等を適宜選択して抽出操作に付することができる。 【0019】抽出溶媒としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール等の低級1価アルコール類、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、アセトニトリル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、プロピルエーテル等のエーテル類、及び水等が挙げられる。これらの溶媒は、1種又は2種以上を適宜選択して用いることができる。当該溶媒の中でも水、エチルアルコール、或いは水とエチルアルコールの混合溶媒を用いるのがより好ましい。 【0020】抽出は、冷浸或いは温浸等の浸漬する方法、加熱攪拌等による方法、或いはパーコレーション法等の通常の抽出方法を用いることができる。得られた抽出液は、必要に応じてろ過又は遠心分離等により固形物を除去する。又、抽出液から溶媒を留去して濃縮液或いは乾燥物とすることもできる。乾燥には、減圧乾燥、凍結乾燥、噴霧乾燥等の通常の乾燥手段を用いることができる。 【0021】本発明に係る抗歯周病剤は、ラフマ、ハスの雄しべ、及び彩葉草の抽出物を乾燥物若しくは液としてそのまま、或いは当該抽出物を水、エチルアルコール等の溶媒で適宜希釈した形態で用いることができる。又、当該抽出物を含有せしめた歯磨、洗口液、トローチ、チューインガム、或いは飴等の食品、化粧品、医薬部外品、及び医薬品の分野で通常用いられている形態で実施することもできる。更に、ラフマ、ハスの雄しべ、及び彩葉草の抽出物は、一種のみで或いは2種以上を併せて用いることができる。 【0022】本発明に係る抗歯周病剤における、ラフマ、ハスの雄しべ、及び彩葉草の抽出物の含有量は、適用形態、適用方法等が異なるため一概に規定できないが、乾燥物としての当該抽出物に換算して0.0001〜25重量%が好ましく、特に0.001〜10重量%がより好ましい。 【0023】又、発明の効果を損なわない範囲において食品、化粧品、医薬部外品、医薬品において一般的に用いられている成分を配合することができる。例えば、リン酸水素カルシウム、炭酸カルシウム、シリカ、ハイドロキシアパタイト等の研磨剤、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の界面活性剤、グルコン酸クロルヘキシジン、塩化セチルピリジニウム等の殺菌剤、ステビア、サッカリン、スクラロース、アスパルテーム等の高甘味度甘味料、ショ糖、乳糖、ブドウ糖等の糖類、デンプン、デキストリン、セルロース等の多糖類、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等の多価アルコール、ソルビトール、エリスリトール、マルチトール、キシリトール等の糖アルコール、ゼラチン、プルラン、シェラック、ツェイン等の糊剤、カラギーナン、キサンタンガム、セルロースガム等の増粘剤、チクル、グッタペルカ、グアヤク脂等のガムベース、ナイアシン、ビタミンC、ビタミンE等のビタミン、安息香酸塩、パラオキシ安息香酸エステル等の保存料、ウィキョウエキス、カミツレエキス、セージエキス等の生薬エキス、並びに色素、香料、エタノール等を適宜配合することができる。 【実施例】 【0024】次に本発明を詳細に説明するために実施例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、実施例に示す%は重量%を示す。 【0025】実施例1 ラフマの葉の乾燥物100gに水2lを加え、95℃で2時間抽出した。ろ液を減圧下で濃縮し、更に真空凍結乾燥することでラフマの抽出物18gを得た。 【0026】実施例2 ラフマの葉及び茎の乾燥物50gに水1lを加え、90℃で2時間抽出してろ過した。ろ液にパラオキシ安息香酸メチル4gを加え、更に水で全量が2000gとなる様に調製してラフマの抽出液を得た。当該抽出液は、乾燥物としてのラフマの抽出物を10g含む。 【0027】実施例3 ラフマの茎の乾燥物200gに50%エチルアルコール水溶液5lを加え、常温で7日間抽出した。ろ液を減圧下で濃縮乾固してラフマの抽出物34gを得た。 【0028】実施例4 ハスの雄しべの乾燥物100gに水4lを加え、95℃で2時間抽出した。ろ液を減圧下で濃縮し、更に真空凍結乾燥することでハスの雄しべの抽出物20gを得た 【0029】実施例5 ハスの雄しべの乾燥物50gに水1lを加え、90℃で2時間抽出してろ過した。ろ液にパラオキシ安息香酸メチル4gを加え、更に水で全量が2000gとなる様に調製してハスの雄しべの抽出液を得た。当該抽出液は、乾燥物としてのハスの雄しべの抽出物を10g含む。 【0030】実施例6 ハスの雄しべの乾燥物100gに50%エチルアルコール水溶液3lを加え、常温で7日間抽出した。ろ液を減圧下で濃縮乾固してハスの雄しべの抽出物14gを得た。 【0031】実施例7 彩葉草の葉及び茎の乾燥物100gに水4lを加え、95℃で2時間抽出した。ろ液を減圧下で濃縮し、更に真空凍結乾燥することで彩葉草の抽出物13gを得た。 【0032】実施例8 彩葉草の葉及び茎の乾燥物50gに水1lを加え、90℃で2時間抽出してろ過した。ろ液にパラオキシ安息香酸メチル4gを加え、更に水で全量が2000gとなる様に調製して彩葉草の抽出液を得た。当該抽出液は、乾燥物としての彩葉草の抽出物を7g含む。 【0033】実施例9 彩葉草の葉及び茎の乾燥物100gに50%エチルアルコール水溶液3lを加え、常温で7日間抽出した。ろ液を減圧下で濃縮乾固して彩葉草の抽出物11gを得た。 【0034】実施例10 練歯磨
<製法> 成分3〜10をよく混合した後、成分1及び2を加えて練和し、脱泡後チューブに充填して練歯磨を得た。 【0035】実施例11 練歯磨
<製法> 成分3〜10をよく混合した後、成分1及び2を加えて練和し、脱泡後チューブに充填して練歯磨を得た。 【0036】実施例12 練歯磨
<製法> 成分3〜10をよく混合した後、成分1及び2を加えて練和し、脱泡後チューブに充填して練歯磨を得た。 【0037】実施例13 洗口液
<製法> 成分9に成分2〜8を溶解した後、成分1加えて洗口液を得た。 【0038】実施例14 トローチ
<製法> 成分1〜4を混合し、流動層造粒装置で造粒する。得られた顆粒に成分5を加えて打錠し、1錠1000mgのタブレットを得た。 【0039】実施例15 チューインガム
<製法> 加温した成分1に、成分2及び3を加えて練和する。更に成分4及び5を加えてよく練和した後、圧延してシート状にし、切断してチューインガムを得た。 【発明の効果】 【0040】本発明の効果を実証する為、実施例1のラフマの抽出物、実施例4のハスの雄しべの抽出物、及び実施例7の彩葉草の抽出物について、ポルフィロモナス・ジンジバリスが産生するトリプシン様プロテアーゼ及びコラゲナーゼに対する活性阻害作用を測定した。 【0041】ポルフィロモナス・ジンジバリス産生酵素液の調製 ポルフィロモナス・ジンジバリスJMC8525株を、牛血清を含むブレインハートインフュージョン培地100mlに接種し、37℃で3日間嫌気培養した。培養液を遠心分離(15,000rpm、20分間)し、上清に硫酸アンモニウムを飽和(80%)させて沈殿を生じさせた。再度遠心分離(15,000rpm、20分間)し、得られた沈殿物を50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.5、5mM塩化カルシウム)100mlに溶解し、同緩衝液を用いて十分に透析を行った。透析内液を0.22μmのメンブランフィルターでろ過し、ポルフィロモナス・ジンジバリス産生酵素液とした。 【0042】トリプシン様プロテアーゼの活性阻害試験 実施例1のラフマの抽出物、実施例4のハスの雄しべの抽出物、及び実施例7の彩葉草の抽出物を、それぞれ0.4mg/ml及び2.0mg/ml(最終測定液中で0.1mg/ml及び0.5mg/ml)となるように、100mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.5、10mM塩化カルシウム)で調製して抽出物試料液とした。基質としてα−N−ベンゾイル−L−アルギニン−4−メチルクマリル−7−アミドを10mM含む溶液10μl、ポルフィロモナス・ジンジバリス産生酵素液240μl、抽出物試料液250μl、及び100mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.5、10mM塩化カルシウム)500μlを混合し、遮光下にて37℃で20分間反応させた。100mMモノクロロ酢酸を含む100mM酢酸ナトリウム緩衝液(pH4.3)を1ml加えて反応を停止した後、蛍光強度(励起波長370nm、蛍光波長460nm)を測定した。対照には抽出物試料液の代わりに100mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.5、10mM塩化カルシウム)を用い、ブランクとしてポルフィロモナス・ジンジバリス産生酵素液の代わりに100mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.5、10mM塩化カルシウム)を用いた。各抽出物のトリプシン様プロテアーゼの活性阻害率は、以下の式から求めた。 阻害率(%)=(1−(C−D)/(A−B))×100 A:対照の蛍光強度、B:対照ブランクの蛍光強度、C:試料の蛍光強度、D:試料ブランクの蛍光強度 【0043】コラゲナーゼの活性阻害試験 実施例1のラフマの抽出物、実施例4のハスの雄しべの抽出物、及び実施例7の彩葉草の抽出物を、それぞれ0.4mg/ml及び2.0mg/ml(最終測定液中で0.1mg/ml及び0.5mg/ml)となるように、50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.5,200mM塩化ナトリウム、5mM塩化カルシウム)で調製して抽出物試料液とした。基質としてフルオレッセインイソチオシアネートで標識したI型コラーゲンを0.5mg/ml含む50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.5,200mM塩化ナトリウム、5mM塩化カルシウム)100μl、ポルフィロモナス・ジンジバリス産生酵素液50μl、及び抽出物試料液50μlを混合し、遮光下にて37℃で3時間反応させた。80mMのオルトフェナントロリン10μlを加えて反応を停止した後、エタノールと170mMトリス−塩酸緩衝液(pH9.5,670mM塩化ナトリウム)が7:3の混合液を200μl加え、30分間室温にて静置した。その後遠心分離(3,000rpm、10分間)し、上清の蛍光強度(励起波長495nm、蛍光波長520nm)を測定した。対照には抽出物試料液の代わりに50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.5,200mM塩化ナトリウム、5mM塩化カルシウム)を用い、ブランクとしてポルフィロモナス・ジンジバリス産生酵素液の代わりに50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.5,200mM塩化ナトリウム、5mM塩化カルシウム)を用いた。各抽出物のコラゲナーゼ阻害率は、以下の式から求めた。 阻害率(%)=(1−(C−D)/(A−B))×100 A:対照の蛍光強度、B:対照ブランクの蛍光強度、C:試料の蛍光強度、D:試料ブランクの蛍光強度 【0044】試験結果 トリプシン様プロテアーゼの活性阻害試験結果を表1に、コラゲナーゼの活性阻害試験結果を表2に示す。 【0045】
【0046】
【0047】上記の結果より、本発明に係るラフマの抽出物、ハスの雄しべの抽出物、及び彩葉草の抽出物は、ポルフィロモナス・ジンジバリスの産生するトリプシン様プロテアーゼとコラゲナーゼの活性を強く阻害していることがわかる。 【0048】即ち本発明は、ポルフィロモナス・ジンジバリスの主要な病原作用を担うトリプシン様プロテアーゼ及び歯周組織を破壊するコラゲナーゼの活性を強力に阻害する、歯周病の予防及び治療に極めて有用な抗歯周病剤である。又、古来より生薬として用いられ安全性の高いラフマの抽出物、ハスの雄しべの抽出物、及び彩葉草の抽出物を有効成分とするものであるから、歯磨、洗口液、飴、チューインガム等の様々な形態の抗歯周病剤として広く用いることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000249908 【氏名又は名称】有限会社野々川商事 【住所又は居所】愛知県名古屋市中区丸の内三丁目18番15号
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| 【出願日】 |
平成15年7月18日(2003.7.18) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2005−35908(P2005−35908A) |
| 【公開日】 |
平成17年2月10日(2005.2.10) |
| 【出願番号】 |
特願2003−198818(P2003−198818) |
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