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【発明の名称】 生体磁気計測装置
【発明者】 【氏名】村上 正浩
【住所又は居所】茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株式会社日立ハイテクノロジーズ那珂事業所内

【氏名】勅使河原 健二
【住所又は居所】茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株式会社日立ハイテクノロジーズ那珂事業所内

【氏名】渡邉 厚志
【住所又は居所】茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株式会社日立ハイテクノロジーズ那珂事業所内

【氏名】松岡 義雄
【住所又は居所】茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株式会社日立ハイテクノロジーズ那珂事業所内

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験者を支持するための被験者支持手段と、
被験者から発生する磁場を検出する超伝導量子干渉素子を有する磁気センサと、
該磁気センサの前記超伝導量子干渉素子を低温に保持するための超伝導量子干渉素子保冷手段と、
該超伝導量子干渉素子保冷手段の前記被験者側の底面に設けられた、該被験者に光を照射する光照射手段と、
を備えたことを特徴とする生体磁気計測装置。
【請求項2】
請求項1記載の光照射手段が光反射体であり、前記超伝導量子干渉素子保冷手段の側方から入射した光を前記被験者側に反射するものであることを特徴とする生体磁気計測装置。
【請求項3】
請求項2記載の生体磁気計測装置において、
前記超伝導量子干渉素子保冷手段の前記被験者側の底面に、前記超伝導量子干渉素子保冷手段の側方から入射した光を通過させるための光路が形成されていることを特徴とする生体磁気計測装置。
【請求項4】
請求項3記載の光路は、少なくとも一部が、光が透過可能な透明物質で充填されていることを特徴とする生体磁気計測装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の生体磁気計測装置において、
前記光照射手段から被験者に照射され、該被験者から反射してきた光を受光する受光手段を備えたことを特徴とする生体磁気計測装置。
【請求項6】
請求項5記載の生体磁気計測装置において、
前記光照射手段から前記被験者に照射された光の角度と、該被験者から反射してきた光の角度の情報に基づき、該被験者と前記超伝導量子干渉素子保冷手段との距離を算出する算出手段を備えたことを特徴とする生体磁気計測装置。
【請求項7】
被験者を支持するための被験者支持手段と、
被験者から発生する磁場を検出する超伝導量子干渉素子を有する磁気センサと、
該磁気センサの前記超伝導量子干渉素子を低温に保持するための超伝導量子干渉素子保冷手段と、
を備えた生体磁気計測装置の超伝導量子干渉素子保冷手段であって、
該超伝導量子干渉素子保冷手段の前記被験者側の底面に該被験者に光を照射する光照射手段を備えたことを特徴とする超伝導量子干渉素子保冷手段。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、被験者の心臓や脳などから発生する微弱な磁気信号を計測するSQUID
(Superconducting Quantum Interference Device:超伝導量子干渉素子) 磁束計を備えた生体磁気計測装置に係り、特に被験者と磁気センサの位置関係を計測する手段を備えた生体磁気計測装置に関する。
【背景技術】
【0002】
生体磁気計測装置では計測結果を診断に用いるためにSQUID(Superconducting
Quantum Interference Device:超伝導量子干渉素子) 磁束計での測定結果と被験者の位置を対応させる必要がある。
【0003】
特許文献1では、3つのレーザ光と超音波変位センサを用いて被験者の測定位置決めと、クライオスタット(磁気センサの冷却手段)底部と被験者の間の距離を測定する手段を備えた生体磁気計測装置が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2001−299714号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1記載の技術では、3つのレーザ光と超音波変位センサを用いているため、装置構成が大掛かりであることと、3つのレーザ光による被験者の位置決めと超音波変位センサによる間接的な被験者とクライオスタット底部との間の距離測定を行っているため、被験者の位置決め、及び被験者とクライオスタットとの距離の測定という測定前準備が複雑であるという問題があった。
【0006】
本発明の目的は、被験者の測定位置決め、被験者とクライオスタット底部との間の距離測定のための装置構成が単純で、かつ測定手順が簡便な生体磁気計測装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための本発明の構成は以下の通りである。
【0008】
被験者を支持するための被験者支持手段と、被験者から発生する磁場を検出する超伝導量子干渉素子を有する磁気センサと、該磁気センサの前記超伝導量子干渉素子を低温に保持するための超伝導量子干渉素子保冷手段と、該超伝導量子干渉素子保冷手段の前記被験者側の底面に設けられた、該被験者に光を照射する光照射手段と、を備えた生体磁気計測装置。
【0009】
被験者支持手段は一般的にはベッドであるが、被験者を一定位置に保持することができればどのようなものであっても良い。磁気センサは超伝導量子干渉素子(SQUID)以外の常伝導磁気センサでも使用可能であるが、生体の微少な磁場を測定するためには
SQUIDであることが好ましい。超伝導量子干渉素子保冷手段は磁気センサを冷却できるものであればどのようなものでも良いが、一般的には液体ヘリウム,液体窒素等の冷媒を保持する容器状の手段、すなわちデュワと称されるようなクライオスタットであることが好ましい。もちろん、冷媒を強制的に循環させることにより磁気センサを冷却する手段であってもかまわない。クライオスタットは被験者側の底面には複数の磁気センサを並べて配置できるよう、底面がほぼ平面状となっていることが多い。このようなクライオスタットの底面に光を被験者に照射する手段を設けることが好ましい。光照射手段としては電球,LED等の発光素子を設けても良いし、光源を別に設け、光ファイバ等を介して光をクライオスタット底部まで導いても良い。また、鏡,プリズムのような光を反射するものを超伝導量子干渉素子保冷手段の底部に設け、外側からレーザ光のような非拡散光を鏡に照射し、底面上で光をほぼ直角方向に曲げて被験者に照射するものであっても良い。このような鏡,プリズムを用いた場合は、光の入射角と被験者から反射した光の反射角を測定することにより、超伝導量子干渉素子保冷手段の底部と被験者の距離を測定することが容易にできる。
【発明の効果】
【0010】
上記に示した本発明によれば、生体磁気計測において、被験者の測定位置の位置決めと、被験者と磁気センサの間の距離測定が同時に簡便に行えるため、被験者を検査するための拘束時間が短くなり、かつ、煩わしかったオペレータ操作の手間も簡便に行える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の一実施例を図を用いて説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施例である生体磁気計測装置の構成を示す図である。図1に示すように磁気シールドルーム1内には、被験者8が横になるベッド4と複数個(複数チャンネル)のSQUID磁気センサおよびSQUID磁気センサを超伝導状態に保持するための冷媒(液体ヘリウムまたは液体窒素)が貯蔵されたクライオスタット2と、クライオスタット2を機械的に保持するガントリー3が配置されている。ベッド4は、X方向,Y方向,Z方向に移動可能である。磁気シールドルーム1の外部にはSQUID磁束計動作回路5と、アンプ回路およびフィルタ回路ユニット6と、データ取り込みおよびデータ解析用コンピュータ7と、が配置されている。
【0013】
SQUID磁気センサによって検出された生体磁気信号は、アンプ回路およびフィルタ回路ユニット6により増幅され、かつ設定周波数より低い周波数信号を通過させるローパスフィルタや設定周波数より高い周波数信号を通過させるハイパスフィルタ,商用電源周波数だけをカットするノッチフィルタなどの信号処理を経た後、パソコン(コンピュータ)7に生データとして取り込まれる。また、パソコン7は、取り込んだ生データを生データファイルに格納し、波形を画面表示したり、また波形の信号処理などを行い、表示することもできる。
【0014】
図2は、本発明の実施例である生体磁気計測装置において、被験者の測定位置決めの手段と、被験者とクライオスタット底部との間の距離を測定する手段を示した図である。
【0015】
レーザ光を用いた変位計13のレーザ光照射部14より、クライオスタット11の横から水平に照射されたレーザ光17は、クライオスタット11の底部の所定位置に取り付けられた反射鏡12により直角に反射され、被験者16に照射される。照射されたレーザ光の位置に被験者の測定したい部位をあわせることで被験者の測定位置決めを行う。また、レーザ光を用いた変位計13により、被験者とクライオスタット底部との間の距離を測定することができる。レーザ光を用いた変位計13の測定原理は、本発明において限定されるものではないが、一例として挙げると、レーザ光照射部14から照射されたレーザ光が対象物に照射され、反射して戻ってきたレーザ光を受光部15で捉える。対象物に反射して戻ってきたレーザ光の角度は、対象物の距離に応じて変化するので、受光部15が検知したレーザ光の角度により対象物までの距離が計測される。受光部15として、CCD受光素子などが使われる。更に、反射鏡12とレーザ光照射部との距離をあらかじめオフセットにより0としておけば、クライオスタット底部と被験者との距離が測定できる。
【0016】
光照射手段をレーザ光の代わりに電球,LED等の発光素子をクライオスタットの底面に設けても良いし、光源をクライオスタットの底面とは別のところに設けて光ファイバ等を介して光をクライオスタット底部まで導いても良い。
【0017】
図3は、図2の実施例において、クライオスタット11の底部の形状を変えた実施例である。図3において、クライオスタット21の底部に溝23を切って、反射鏡22を埋め込み、クライオスタット横からレーザ光24を、溝23に沿って照射し、反射鏡22で、レーザ光24を垂直真下方向に反射させる。溝23により、被験者がクライオスタットの底部に接近あるいは接触しても、レーザ光24の光路は遮られずに距離測定が可能である。また、溝23をレーザ光が屈折しない透明な物質,ガラスやアクリルで埋めてもよい。
【0018】
図4は、本発明の実施例である磁気センサと被験者の間の距離測定の原理を示した図である。図4において、クライオスタット41の中は、磁気センサ42が配置されていて、磁気センサ42を超伝導状態で動作させるための冷媒43(液体ヘリウムまたは液体窒素)が満たされている。クライオスタット41の底部と被験者47の間の距離49は、レーザ光を用いた変位計44から照射されたレーザ光45を反射鏡46によって、クライオスタット底部から直角に反射させ、被験者に照射することで計測する。変位計44で計測された距離49は、設計上の磁気センサからクライオスタット底部までの間の距離48を加味して、被験者から磁気センサまでの間の距離としてモニター50に表示される。
【0019】
図5は、図4におけるモニター50の表示の一例として、本発明の実施例である被験者−磁気センサ間距離モニター画面の一例を示した図である。被験者−磁気センサ間距離モニター画面51には、被験者からクライオスタット底部までの間の距離表示(計測値表示)52とクライオスタット底部から磁気センサまでの間の距離表示(設計上の値)53と被験者から磁気センサまでの間の距離表示(52と53から求めた計算値)54とが表示される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施例である生体磁気計測装置の構成を示した図である。
【図2】本発明の実施例である生体磁気計測装置の被験者の測定位置決めの手段と、被験者とクライオスタット底部との間の距離を測定する手段を示した図である。
【図3】本発明の実施例である生体磁気計測装置の被験者の測定位置決めの手段と、被験者とクライオスタット底部との間の距離を測定する手段を示した図である。
【図4】本発明の実施例である生体磁気計測における磁気センサと被験者の間の距離測定の原理を示した図である。
【図5】本発明の実施例である生体磁気計測における被験者−磁気センサ間距離モニター画面の一例を示した図である。
【符号の説明】
【0021】
1…磁気シールドルーム、2…SQUID磁気センサおよびクライオスタット、3…ガントリー、4…ベッド、5…SQUID磁束計動作回路、6…アンプ回路およびフィルタ回路ユニット、7…コンピュータ、8,16,47…被験者、11,21,41…クライオスタット、12,22,46…反射鏡、13,44…レーザ光を用いた変位計、14…レーザ光照射部、15…受光部、17,24,45…レーザ光、23…溝、42…磁気センサ、43…冷媒、48…磁気センサからクライオスタット底部までの間の距離、49…クライオスタット底部から被験者までの距離、50…被験者−磁気センサ間距離モニター、51…被験者−磁気センサ間距離モニター画面、52…被験者からクライオスタット底部までの間の距離表示(計測値表示)、53…クライオスタット底部から磁気センサまでの間の距離表示(設計上の値)、54…被験者から磁気センサまでの間の距離表示(52と53から求めた計算値)。
【出願人】 【識別番号】501387839
【氏名又は名称】株式会社日立ハイテクノロジーズ
【住所又は居所】東京都港区西新橋一丁目24番14号
【出願日】 平成16年5月14日(2004.5.14)
【代理人】 【識別番号】100075096
【弁理士】
【氏名又は名称】作田 康夫

【識別番号】100100310
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 学

【公開番号】 特開2005−323783(P2005−323783A)
【公開日】 平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願番号】 特願2004−144283(P2004−144283)