| 【発明の名称】 |
内視鏡の挿入補助具 |
| 【発明者】 |
【氏名】藤倉 哲也 【住所又は居所】埼玉県さいたま市北区植竹町1丁目324番地 フジノン株式会社内
【氏名】川野 裕隆 【住所又は居所】埼玉県さいたま市北区植竹町1丁目324番地 フジノン株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】逆流した体液の漏出を防止できる内視鏡の挿入補助具を提供する。
【解決手段】オーバーチューブ50は、チューブ本体51と、液溜まり部53が形成された把持部52とから形成される。チューブ本体51の基端開口部51Aには、把持部52の先端に形成された連結口52Aが水密状態で嵌合され、チューブ本体51に対して把持部52が着脱自在に構成される。液溜まり部53は、チューブ本体51の直径よりも大きい直径の球状に形成され、その内部には円弧状の凹部80が形成される。この凹部80にドーナツ状に形成されたスポンジ82が収納されている。施術時において、チューブ本体51と挿入部12との間の隙間から逆流してきた体液は、凹部80に溜まり、スポンジ82に吸液されて凹部80からの漏水が防止される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内視鏡の挿入部が基端部側から挿入される挿入補助具において、 前記挿入補助具の基端部と前記内視鏡挿入部との間を封止する流体封止手段を設けたことを特徴とする内視鏡の挿入補助具。 【請求項2】 内視鏡の挿入部が挿入される挿入補助具において、 前記挿入補助具の基端部側には、液溜まり部が形成されていることを特徴とする内視鏡の挿入補助具。 【請求項3】 前記挿入補助具の前記液溜まり部には、吸引手段が取り付けられることを特徴とする請求項2に記載の内視鏡の挿入補助具。 【請求項4】 前記挿入補助具の前記液溜まり部には吸液性部材が収納されるとともに、前記液溜まり部は、挿入補助具本体に対して着脱自在に取り付けられていることを特徴とする請求項2、又は3に記載の内視鏡の挿入補助具。 【請求項5】 前記内視鏡の挿入部及び/又は前記挿入補助具の先端部には膨縮自在なバルーンが取り付けられていることを特徴とする請求項2、3又は4のうちいずれか一つに記載の内視鏡の挿入補助具。 【請求項6】 内視鏡の挿入部と該挿入部が挿入される挿入補助具との各基端部との間を、前記挿入部を被覆する筒状の伸縮部材によって連結したことを特徴とする内視鏡の挿入補助具。 【請求項7】 前記伸縮部材は、蛇腹部材であることを特徴とする請求項6に記載の内視鏡の挿入補助具。 【請求項8】 前記伸縮部材は、最伸張動作された際に、前記挿入補助具の先端部が、前記挿入部の第1のバルーンに接触しない長さに形成されていることを特徴とする請求項6又は7に記載の内視鏡の挿入補助具。 【請求項9】 前記伸縮部材には、排液口が形成されていることを特徴とする請求項6、7又は8のうちいずれか一つに記載の内視鏡の挿入補助具。 【請求項10】 内視鏡の挿入部が挿入される挿入補助具において、 前記挿入補助具の基端部の径よりも小さい開口部が一端に形成されるとともに、前記内視鏡挿入部の径よりも小さい開口部が他端に形成された弾性体よりなる略筒状のチューブを備え、 前記チューブは、前記一端に形成された開口部が前記挿入補助具の前記基端部に密着されて取り付けられるとともに、前記他端に形成された前記開口部に前記内視鏡の前記挿入部が密着されて摺動自在に挿通されていることを特徴とする内視鏡の挿入補助具。 【請求項11】 前記チューブは、 前記挿入補助具の内径をa、 前記チューブが前記挿入補助具に取り付けられた時のチューブの最大径をb、 前記チューブの他端に形成された開口部の径をc、 前記チューブの前記挿入補助具に対する固定部から、前記チューブの他端に形成された開口部の縁部までの距離をdとしたときに、 d>a−c+(b−a)/2 の式を満足する寸法に形成されていることを特徴とする請求項10に記載の内視鏡の挿入補助具。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は内視鏡の挿入補助具に係り、特に内視鏡の挿入部を体腔内に挿入する際に使用する内視鏡の挿入補助具に関する。 【背景技術】 【0002】 内視鏡の挿入部を小腸などの深部消化管に挿入する場合、単に挿入部を押し入れていくだけでは、複雑な腸管の屈曲のために挿入部の先端に力が伝わりにくく、深部への挿入は困難である。すなわち、挿入部に余分な屈曲や撓みが生じていると、挿入部をさらに深部に挿入するのは困難である。そこで、内視鏡の挿入部に、オーバーチューブ又はスライディングチューブと称される挿入補助具を装着させて体腔内に挿入し、この挿入補助具で挿入部をガイドしながら体腔内に挿入することによって、挿入部の余分な屈曲や撓みを防止する内視鏡装置が提案されている(例えば、特許文献1)。 【0003】 一方、特許文献2に開示されたダブルバルーン式の内視鏡装置は、内視鏡挿入部の先端外周部に膨縮自在なバルーンが取り付けられた内視鏡と、先端外周部に膨縮自在なバルーンが取り付けられるとともに内視鏡挿入部が挿通されて挿入部挿入時のガイドとなるオーバーチューブとを備えている。このダブルバルーン式内視鏡装置は、オーバーチューブ及び内視鏡挿入部の挿入動作と二つのバルーンの膨縮動作とを所定の手順に従って実行することにより、内視鏡挿入部を消化管の深部に挿入するものである。 【特許文献1】特開平10−248794号公報 【特許文献2】特開2002−301019号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 しかしながら、特許文献1の挿入補助具は、挿入補助具を体腔内に挿入した際に、体腔の内圧によって体液が挿入補助具と挿入部との間の隙間から逆流し、挿入補助具の基端開口部から外部に漏出するという問題があった。 【0005】 同様に、特許文献2のダブルバルーン式内視鏡装置のオーバーチューブも、オーバーチューブを体腔内に挿入した際に、体腔(消化管)の内圧によって体液がオーバーチューブと内視鏡挿入部との間の隙間から逆流し、オーバーチューブの基端開口部から外部に漏出するという問題があった。 【0006】 本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、体腔側から逆流した流体の漏出を防止することができる内視鏡の挿入補助具を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0007】 請求項1に記載の発明は前記目的を達成するために、内視鏡の挿入部が基端部側から挿入される挿入補助具において、前記挿入補助具の基端部と前記内視鏡挿入部との間を封止する流体封止手段を設けことを特徴としている。 【0008】 請求項1に記載の発明によれば、液体封止手段を設けるようにしたので、挿入補助具の基端部と内視鏡挿入部との間から体液や挿入補助具に供給した潤滑液等の流体が漏れることを防止することができる。 【0009】 請求項2に記載の発明は前記目的を達成するために、内視鏡の挿入部が挿入される挿入補助具において、前記挿入補助具の基端部側には、液溜まり部が形成されていることを特徴としている。 【0010】 請求項2に記載の発明によれば、挿入補助具を体腔内に挿入した施術時において、体腔の内圧により挿入補助具と挿入部との間の隙間から逆流してきた体液は、挿入補助具の基端部側に形成された液溜まり部に溜まるので、逆流した体液の漏出を防止できる。 【0011】 請求項3に記載の発明によれば、前記挿入補助具の前記液溜まり部には、吸引手段が取り付けられることを特徴としている。このように液溜まり部に吸引手段を取り付けることによって、液溜まり部に溜まった体液を液溜まり部から排出できるので、溜まり過ぎによる液溜まり部からの漏出を防止できる。 【0012】 請求項4に記載の発明によれば、前記挿入補助具の前記液溜まり部には吸液性部材が収納されるとともに、前記液溜まり部は、挿入補助具本体に対して着脱自在に取り付けられていることを特徴としている。液溜まり部にスポンジ等の吸液性部材を収納することによって、液溜まり部に溜まった体液は吸液性部材に保持される。よって、施術中の動作で挿入補助具が天地逆さまで使用された際における、液溜まり部からの体液の漏出を防止できる。また、体液を充分に吸い取った吸液性部材は、液溜まり部を挿入補助具本体に対して取り外すことにより取り出され、新しい吸液性部材と交換されるので、挿入補助具の繰り返し使用が可能になる。 【0013】 請求項5に記載の発明によれば、前記内視鏡の挿入部及び/又は前記挿入補助具の先端部には膨縮自在なバルーンが取り付けられていることを特徴としている。このバルーンを膨張させてバルーンを腸壁等の体壁に密着させることにより挿入補助具を体壁に固定できる。この状態で、挿入補助具の先端部から突出している内視鏡挿入部の湾曲部を、手元操作部で湾曲操作しながら体壁を観察する。この時、挿入補助具は体壁に固定されているので、挿入部の湾曲部や先端部が挿入補助具に接触するおそれはなく、よって、湾曲部の湾曲操作性が向上する。また、バルーンを有する挿入補助具を、同じくバルーンを有する内視鏡挿入部に装着して使用するダブルバルーン式の内視鏡装置に適用することもできる。この内視鏡装置は、前記二つのバルーンの膨縮動作、内視鏡挿入部の挿抜動作、及び挿入補助具の挿抜動作を所定の手順に従って実行することにより、腸を手繰り寄せながらの観察を行うことができる。 【0014】 請求項6に記載の発明は前記目的を達成するために、内視鏡の挿入部と該挿入部が挿入される挿入補助具との各基端部との間を、前記挿入部を被覆する筒状の伸縮部材によって連結したことを特徴としている。 【0015】 請求項6に記載の発明によれば、内視鏡の挿入部と該挿入部が挿入される挿入補助具との各基端部との間を、前記挿入部を被覆する筒状の伸縮部材によって連結したので、挿入補助具と挿入部との間の隙間から逆流してきた体液が漏出することはない。これにより、体腔内から逆流した体液の漏出を防止できる。また、伸縮部材は伸縮するので、挿入補助具及び挿入部の挿入動作及び手繰り寄せ動作を円滑に行うことができる。 【0016】 請求項7に記載の発明によれば、前記伸縮部材は、蛇腹部材であることを特徴としている。これにより、伸縮部材を容易に構成できる。 【0017】 請求項8に記載の発明によれば、前記伸縮部材は、最伸張動作された際に、前記挿入補助具の先端部が、前記挿入部の第1バルーンに接触しない長さに形成されていることを特徴としている。これにより、挿入補助具を最も奥に挿入した時のストロークエンドにおいて、挿入補助具の先端部は第1バルーンに接触しないので、第1バルーンが挿入補助具の先端部接触によって破損することはない。伸縮部材の伸張時の規制については、伸縮方向が一方向に指向性のある蛇腹部材の場合、蛇腹のひだの長さ及び数を設定すれば達成でき、一方で伸縮方向に指向性のない、例えば袋状部材の場合には、伸張量を規制するワイヤ、紐のような規制用線材を袋状部材に取り付ければ達成できる。 【0018】 請求項9に記載の発明によれば、前記伸縮部材には、排液口が形成されていることを特徴としている。伸縮部材と挿入部との間の隙間に溜まった体液を、排液口を介して前記隙間から外部に排出することができ、また、排液口にポンプを別途接続し、ポンプの動力によって前記液体を排出することもできる。更に、伸縮部材の収縮時に発生する圧送作用によって、前記隙間に溜まった体液を排液口から排水してもよい。 【0019】 請求項10に記載の発明は、前記目的を達成するために、内視鏡の挿入部が挿入される挿入補助具において、前記挿入補助具の基端部の径よりも小さい開口部が一端に形成されるとともに、前記内視鏡挿入部の径よりも小さい開口部が他端に形成された弾性体よりなる略筒状のチューブを備え、前記チューブは、前記一端に形成された開口部が前記挿入補助具の前記基端部に密着されて取り付けられるとともに、前記他端に形成された前記開口部に前記内視鏡の前記挿入部が密着されて摺動自在に挿通されていることを特徴としている。 【0020】 請求項10に記載の発明によれば、チューブの一端に形成された開口部を弾性力により、挿入補助具の基端部に密着させて取り付け、そして、チューブの他端に形成された開口部に内視鏡の挿入部を弾性力により密着させて摺動自在に挿通する。挿入補助具を体腔内に挿入した施術時において、体腔の内圧により挿入補助具と挿入部との間の隙間から逆流してきた体液は、チューブから漏れることなくチューブに溜まる。すなわち、チューブの両端が前記部位にそれぞれ弾性力により密着されて取り付けられているので、チューブが逆止弁の機能を発揮するからである。これにより、体液の漏出を防止できる。また、挿入補助具と挿入部との間の隙間に潤滑液を供給して挿入補助具に対する挿入部の滑り性を向上させる挿入補助具の場合には、前記チューブに前記潤滑液を溜めるポット機能を持たせることにより、前記隙間に潤滑液を充填することが可能となるので、常に良好な滑り性を得ることができる。更にまた、チューブの潤滑液ポット機能によって、潤滑液の供給量や供給回数も低減できる。 【0021】 請求項11に記載の発明は、チューブを前記部位に装着した場合における、挿入補助具に対する挿入部の挿抜操作性を向上させた発明である。挿抜操作性を考慮して、挿入部は挿入補助具の基端部に対し、ある程度自由度を持たせて挿入されている。すなわち、挿入補助具の基端部と挿入部との間の隙間が、他の位置の隙間よりも比較的大きめに設定されており、その隙間を利用して挿入部の挿抜方向を適宜変更可能とすることにより術者の挿抜操作性を向上させている。したがって、チューブを装着した場合においても、この挿抜操作性を維持する必要がある。 【0022】 そこで、請求項11に記載の発明によれば、前記チューブは、前記挿入補助具の内径をa、前記チューブが前記挿入補助具に取り付けられた時のチューブの最大径をb、前記チューブの他端に形成された開口部の径をc、前記チューブの前記挿入補助具に対する固定部から、前記チューブの他端に形成された開口部の縁部までの距離をdとしたときに、d>a−c+(b−a)/2の式を満足する寸法に形成されていることを特徴とする。これにより、挿入部が前記隙間を利用して最大限に片寄せされた場合でも、チューブに張りはなくチューブには弛みがあるので、チューブの挿抜操作性を維持することができる。 【発明の効果】 【0023】 本発明に係る内視鏡の挿入補助具によれば、挿入補助具の基端部と内視鏡の挿入部との間を封止し、流体が漏れることを防止する流体封止手段を設けたので、挿入補助具の基端部と挿入部との間から流体が漏れることを防止することができる。 【0024】 また、本発明に係る内視鏡の挿入補助具によれば、挿入補助具と挿入部との間の隙間から逆流してきた体液は、挿入補助具の基端部側に形成された液溜まり部に溜まるので、逆流した体液の漏出を防止できる。 【0025】 更に、本発明に係る内視鏡の挿入補助具によれば、挿入補助具と挿入部との間を伸縮部材によって被覆したので、体腔内から逆流した体液の漏出を防止でき、また、伸縮部材は伸縮するので、挿入補助具及び挿入部の挿入動作及び手繰り寄せ動作を円滑に行うことができる。 【0026】 また、本発明に係る内視鏡の挿入補助具によれば、挿入補助具と挿入部との間の隙間から逆流してきた体液は、逆止弁の機能を有するチューブに溜まるので、逆流した体液の漏出を防止できる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0027】 以下添付図面に従って本発明に係る内視鏡の挿入補助具の好ましい実施の形態について説明する。 【0028】 以下添付図面に従って本発明に係る内視鏡の挿入補助具の好ましい実施の形態について説明する。 【0029】 図1は、本発明の第1実施の形態に係る挿入補助具が適用された内視鏡装置のシステム構成図が示されている。同図に示す内視鏡装置は内視鏡10、オーバーチューブ(挿入補助具に相当)50、及びバルーン制御装置100によって構成される。 【0030】 内視鏡10は、手元操作部14と、この手元操作部14に連設された挿入部12とを備える。手元操作部14には、ユニバーサルケーブル15が接続され、ユニバーサルケーブル15の先端には、不図示のプロセッサや光源装置に接続されるコネクタ(不図示)が設けられる。 【0031】 手元操作部14には、術者によって操作される送気・送水ボタン16、吸引ボタン18、シャッターボタン20が並設されるとともに、一対のアングルノブ22、22、及び鉗子挿入部24がそれぞれ所定の位置に設けられている。さらに、手元操作部14には、第1バルーン30にエアを送気したり、バルーン30からエアを吸引したりするためのバルーン送気口26が設けられている。 【0032】 挿入部12は軟性部32、湾曲部34、及び先端部36によって構成される。湾曲部34は複数の節輪を湾曲可能に連結して構成され、手元操作部14に設けられた一対のアングルノブ22、22の回動操作によって遠隔的に湾曲操作される。これにより、先端部36の先端面37を所望の方向に向けることができる。 【0033】 図2に示すように、先端部36の先端面37には対物光学系38、照明レンズ40、送気・送水ノズル42、鉗子口44等が所定の位置に設けられる。また、先端部36の外周面には、空気供給吸引口28が設けられ、この空気供給吸引口28は、挿入部12内に挿通された内径0.8mm程度のエア供給チューブ(不図示)を介して図1のバルーン送気口26に連通される。したがって、バルーン送気口26にエアを送気することによって先端部36の空気供給吸引口28からエアが吹き出され、一方でバルーン送気口26からエアを吸引することによって空気供給吸引口28からエアが吸引される。 【0034】 図1の如く挿入部12の先端部36には、ゴム等の弾性体からなる第1バルーン30が着脱自在に装着される。第1バルーン30は図3の如く、中央の膨出部30cと、その両端の取付部30a、30bとから形成され、膨出部30cの内側に空気供給吸引口28が位置されるようにして先端部36側に取り付けられる。取付部30a、30bは、先端部36の径よりも小径に形成され、その弾性力をもって先端部36に密着された後、不図示の糸が巻回されて固定される。なお、糸の巻回固定に限定されるものではなく、固定リングを取付部30a、30bに嵌装することによって取付部30a、30bを先端部36に固定してもよい。 【0035】 先端部36に装着された第1バルーン30は、図2に示した空気供給吸引口28からエアを吹き出すことによって膨出部30cが略球状に膨張される。一方で空気供給吸引口28からエアを吸引することによって、膨出部30cが収縮し先端部36の外周面に密着される。 【0036】 図1に示したオーバーチューブ50は、チューブ本体51と、液溜まり部53が形成された把持部52とから形成される。チューブ本体51は図4及び図5に示すように、筒状に形成され、挿入部12の外径よりも僅かに大きい内径を有している。また、チューブ本体51は、ウレタン等からなる可撓性の樹脂チューブの外側を潤滑コートによって被覆するとともに内側を潤滑コートによって被覆することにより構成される。チューブ本体51の基端開口部51Aには、硬質の把持部52の先端に形成された連結口52Aが水密状態で嵌合され、チューブ本体51に対して把持部52が着脱自在に構成されている。なお、挿入部12は、把持部52の基端開口部52Bからチューブ本体51に向けて挿入される。 【0037】 図4の如くチューブ本体51の基端側には、バルーン送気口54が設けられる。バルーン送気口54には、内径1mm程度のエア供給チューブ56が接続され、このチューブ56は、チューブ本体51の外周面に接着されて、チューブ本体51の先端部まで延設されている。 【0038】 チューブ本体51の先端58は、先細形状に形成される。また、チューブ本体51の先端58の基端側には、ゴム等の弾性体から成る第2バルーン60が装着されている。第2バルーン60は、チューブ本体51が貫通した状態に装着されており、中央の膨出部60cと、その両端の取付部60a、60bとから構成されている。先端側の取付部60aは、膨出部60cの内部に折り返され、その折り返された取付部60aはX線造影糸62が巻回されてチューブ本体51に固定されている。基端側の取付部60bは、第2バルーン60の外側に配置され、糸64が巻回されてチューブ本体51に固定されている。 【0039】 膨出部60cは、自然状態(膨張も収縮もしていない状態)で略球状に形成され、その大きさは、第1バルーン30の自然状態(膨張も収縮もしていない状態)での大きさよりも大きく形成されている。したがって、第1バルーン30と第2バルーン60に同圧でエアを送気すると、第2バルーンの膨出部60cの外径は、第1バルーン30の膨出部30cの外径よりも大きくなる。例えば、第1バルーン30の外径がφ25mmであった際に第2バルーン60の外径は、φ50mmになるように構成されている。 【0040】 前述したチューブ56は、膨出部60cの内部において開口され、空気供給吸引口57が形成されている。したがって、バルーン送気口54からエアを送気すると、空気供給吸引口57からエアが吹き出されて膨出部60cが膨張される。また、バルーン送気口54からエアを吸引すると、空気供給吸引口57からエアが吸引され、第2バルーン60が収縮される。なお、図4の符号66は、チューブ本体51内に水等の潤滑剤を注入するための注入口であり、この注入口66は、細径のチューブ68を介して、把持部52の先端に形成された連結口52Aの近傍に連通されている。 【0041】 また、把持部52の液溜まり部53は、チューブ本体51の直径よりも大きい直径の球状に形成され、その内部には円弧状の凹部80が形成される。この凹部80にドーナツ状に形成されたスポンジ(吸液性部材)82が収納されている。スポンジ82の内径は、挿入部12の外径よりも大きめに形成されているため、挿入部12の挿入に支障をきたさない。これに対して、Oリング等によって液漏れを防ぐ場合は、Oリングを挿入部12に対して締め付けなければならないので、挿入性が悪くなるという不具合があり、本例はこのような不具合を解消できる。また、スポンジの形状はドーナツ状に限定されるものではなく、略円筒状に形成してもよい。また、ドーナツ状若しくは略円筒状に形成されたスポンジに割りを形成することにより、挿入部12を挿通させた状態で挿入部12を割りを介してスポンジから外すことができる。 【0042】 施術時において、チューブ本体51と挿入部12との間の隙間から逆流してきた体液は、凹部80に溜まり、スポンジ82に吸液されて凹部80からの漏水が防止されている。また、液溜まり部53の凹部80には、細径チューブ84を介して吸水口86が連通されており、この吸水口86に注射器、ポンプ等の吸引手段を連結し、吸引手段を吸引動作させることにより、凹部80に溜まった液体、及びスポンジ82に吸液された液体が液溜まり部53から吸引除去される。 【0043】 一方、図1のバルーン制御装置100は、第1バルーン30にエア等の流体を供給・吸引するとともに、第2バルーン60にエア等の流体を供給・吸引する装置である。バルーン制御装置100は、不図示のポンプやシーケンサ等を備えた装置本体102と、リモートコントロール用のハンドスイッチ104とから構成される。 【0044】 装置本体102の前面パネルには、電源スイッチSW1、停止スイッチSW2、第1バルーン30用の圧力計106、第2バルーン60用の圧力計108が設けられる。また、装置本体102の前面パネルには、第1バルーン30へのエア供給・吸引を行うチューブ110、及び第2バルーン60へのエア供給・吸引を行うチューブ120が取り付けられる。各チューブ110、120の途中にはそれぞれ、第1バルーン30、第2バルーン60が破損した時に、第1バルーン30、第2バルーン60から逆流してきた体液を溜めるための液溜めタンク130、140が設けられる。 【0045】 一方、ハンドスイッチ104には、装置本体102側の停止スイッチSW2と同様の停止スイッチSW3、第1バルーン30の加圧/減圧を支持するON/OFFスイッチSW4、第1バルーン30の圧力を保持するためのポーズスイッチSW5、第2バルーン60の加圧/減圧を支持するON/OFFスイッチSW6、及び第2バルーン60の圧力を保持するためのポーズスイッチSW7が設けられている。このハンドスイッチ104は、ケーブル150を介して装置本体102に電気的に接続されている。 【0046】 このように構成されたバルーン制御装置100は、第1バルーン30及び第2バルーン60にエアを供給して膨張させるとともに、そのエア圧を一定値に制御して第1バルーン30及び第2バルーン60を膨張した状態に保持する。また、第1バルーン30及び第2バルーン60からエアを吸引して収縮させるとともに、そのエア圧を一定値に制御して第1バルーン30及び第2バルーン60を収縮した状態に保持する。 【0047】 次に、内視鏡装置の操作方法について図6(a)〜(h)に従って説明する。 【0048】 まず、図6(a)に示すように、オーバーチューブ50を挿入部12に被せた状態で、挿入部12を腸管(例えば十二指腸下行脚)70内に挿入する。このとき、第1バルーン30及び第2バルーン60を収縮させておく。 【0049】 次に、図6(b)に示すように、オーバーチューブ50の先端58が腸管70の屈曲部まで挿入された状態で、第2バルーン60にエアを供給して膨張させる。これにより、第2バルーン60が腸管70に係止され、オーバーチューブ50の先端58が腸管70に固定される。 【0050】 次に、図6(c)に示すように、内視鏡10の挿入部12のみを腸管70の深部に挿入する。そして、図6(d)に示すように、第1バルーン30にエアを供給して膨張させる。これにより、第1バルーン30が腸管70に固定される。その際、第1バルーン30は、膨張時の大きさが第2バルーン60よりも小さいので、腸管70にかかる負担が小さく、腸管70の損傷を防止できる。 【0051】 次いで、第2バルーン60からエアを吸引して第2バルーン60を収縮させた後、図6(e)に示すように、オーバーチューブ50を押し込み、挿入部12に沿わせて挿入する。そして、オーバーチューブ50の先端58を第1バルーン30の近傍まで押し込んだ後、図6(f)に示すように、第2バルーン60にエアを供給して膨張させる。これにより、第2バルーン60が腸管70に固定される。すなわち、腸管70が第2バルーン60によって把持される。 【0052】 次に、図6(g)に示すように、オーバーチューブ50を手繰り寄せる。これにより、腸管70が略真っ直ぐに収縮していき、オーバーチューブ50の余分な撓みや屈曲は無くなる。なお、オーバーチューブ50を手繰り寄せる際、腸管70には第1バルーン30と第2バルーン60の両方が係止しているが、第1バルーン30の摩擦抵抗は第2バルーン60の摩擦抵抗よりも小さい。したがって、第1バルーン30と第2バルーン60が相対的に離れるように動いても、摩擦抵抗の小さい第1バルーン30が腸管70に対して摺動するので、腸管70が両方のバルーン30、60によって引っ張られて損傷することはない。 【0053】 次いで、図6(h)に示すように、第1バルーン30からエアを吸引して第1チューブ30を収縮させる。そして、挿入部12の先端部36を可能な限り腸管70の深部に挿入する。すなわち、図6(c)に示した挿入操作を再度行う。これにより、挿入部12の先端部36を腸管70の深部に挿入することができる。挿入部12をさらに深部に挿入する場合には、図6(d)に示したような固定操作を行った後、図6(e)に示したような押し込み操作を行い、さらに図6(f)に示したような把持操作、図6(g)に示したような手繰り寄せ操作、図6(h)に示したような挿入操作を順に繰り返し行えばよい。これにより、挿入部12を腸管70の深部にさらに挿入することができる。 【0054】 また、このような施術中において、腸管70の内圧によりオーバーチューブ50のチューブ本体51と挿入部12(図4参照)との間の隙間から逆流してきた体液は、把持部52に形成された液溜まり部53の凹部80に溜まるので、逆流した体液の把持部52の基端開口部52Bからの漏出を防止できる。 【0055】 また、液溜まり部53に溜まった体液を、吸引口86に連結された注射器等の吸引手段によって吸引することにより、液溜まり部53に溜まった体液を液溜まり部53から排出できるので、溜まり過ぎによる液溜まり部53からの漏出を防止できる。 【0056】 さらに、液溜まり部53にはスポンジ82が収納されているので、液溜まり部53に溜まった体液をスポンジ82によって保持することができる。よって、施術中の動作でオーバーチューブ50が天地逆さまで使用された際における、液溜まり部53からの体液の漏出を防止できる。また、体液を充分に吸い取ったスポンジ82は、把持部82をチューブ本体51から取り外した後、液溜まり部80から取り出され、新しいスポンジ82に交換される。これにより、把持部52の繰り返し使用が可能になる。 【0057】 なお、実施の形態では、バルーンを有するオーバーチューブ50の例について説明したが、バルーンが無く内視鏡挿入部を体腔内にガイドするスライディングチューブについても適用することができる。また、把持部52の構造は、図4の例に限定されるものではなく、図7の如く、スポンジ82を凹部80から取り出し易いようにするために、液溜まり部53を開放する開口部88を形成し、この開口部88にドーナツ状のキャップ90を着脱自在に装着すればよい。この構造によれば、キャップ90を開口部88から取り外すだけで、スポンジ82を凹部80から容易に取り外すことができる。 【0058】 図8は、本発明の第2の実施の形態に係るオーバーチューブが適用された内視鏡装置のシステム構成図が示されている。同図に示す内視鏡装置は内視鏡110、オーバーチューブ150、及びバルーン制御装置1100によって構成される。 【0059】 内視鏡110は、手元操作部114と、この手元操作部114に連設された挿入部112とを備える。手元操作部114には、ユニバーサルケーブル115が接続され、ユニバーサルケーブル115の先端には、不図示のプロセッサや光源装置に接続されるコネクタ(不図示)が設けられる。 【0060】 手元操作部114には、術者によって操作される送気・送水ボタン116、吸引ボタン118、シャッターボタン120が並設されるとともに、一対のアングルノブ122、122、及び鉗子挿入部124がそれぞれ所定の位置に設けられている。さらに、手元操作部114には、第1バルーン130にエアを送気したり、第1バルーン130からエアを吸引したりするためのバルーン送気口126が設けられている。 【0061】 挿入部112は軟性部132、湾曲部134、及び先端硬質部136によって構成される。湾曲部134は複数の節輪を湾曲可能に連結して構成され、手元操作部114に設けられた一対のアングルノブ122、122の回動操作によって遠隔的に湾曲操作される。これにより、先端部136の先端面137を所望の方向に向けることができる。 【0062】 図9に示すように、先端部136の先端面137には対物光学系138、照明レンズ140、送気・送水ノズル142、鉗子口144等が所定の位置に設けられる。また、先端部136の外周面には、空気供給吸引口128が設けられ、この空気供給吸引口128は、挿入部112内に挿通された内径0.8mm程度のエア供給チューブ(不図示)を介して図8のバルーン送気口126に連通される。したがって、バルーン送気口126にエアを送気することによって先端部136の空気供給吸引口128からエアが吹き出され、一方でバルーン送気口126からエアを吸引することによって空気供給吸引口128からエアが吸引される。 【0063】 図8の如く挿入部112の先端部136には、ゴム等の弾性体からなる第1バルーン130が着脱自在に装着される。第1バルーン130は図10の如く、中央の膨出部130cと、その両端の取付部130a、130bとから形成され、膨出部130cの内側に空気供給吸引口128が位置されるようにして先端部136側に取り付けられる。取付部130a、130bは、先端部136の径よりも小径に形成され、その弾性力をもって先端部136に密着された後、不図示の糸が巻回されて固定される。なお、糸の巻回固定に限定されるものではなく、固定リングを取付部130a、130bに嵌装することによって取付部130a、130bを先端部136に固定してもよい。 【0064】 先端部136に装着された第1バルーン130は、図9に示した空気供給吸引口128からエアを吹き出すことによって膨出部130cが略球状に膨張される。一方で空気供給吸引口128からエアを吸引することによって、膨出部130cが収縮し先端部136の外周面に密着される。 【0065】 図8に示したオーバーチューブ150は、チューブ本体151と蛇腹状伸縮部材152とから構成される。チューブ本体151は図4及び図5に示すように、筒状に形成され、挿入部112の外径よりも僅かに大きい内径を有している。また、チューブ本体151は、ウレタン等からなる可撓性の樹脂チューブの外側を耐薬コートによって被覆するとともに内側を潤滑コートによって被覆することにより構成される。 【0066】 蛇腹状伸縮部材152は、ウレタン等からなる可撓性の樹脂材によって作られており、蛇腹状伸縮部材152の先端に固着されたリング状嵌着部材153がチューブ本体151の基端開口部151Aに水密状態で嵌合(連結)されている。また、蛇腹状伸縮部材152の基端部に固着されたリング状嵌着部材155が、図13の如く手元操作部114の先端に形成された略円錐台形状の折れ止め部(挿入部の基部)117にパッキン159を介して水密状態で嵌着(連結)されている。これにより、オーバーチューブ150と挿入部112の各基端部の間が蛇腹状伸縮部材152によって連結される。また、折れ止め部117のテーパ面を利用することにより、リング状嵌着部材155の水密状態での嵌着が容易に行われる。 【0067】 図8の如くチューブ本体151の基端側には、バルーン送気口154が設けられる。バルーン送気口154には、内径1mm程度のエア供給チューブ156が接続され、このチューブ156は、チューブ本体151の外周面に接着されて、図11、図12の如くチューブ本体151の先端部まで延設されている。 【0068】 チューブ本体151の先端158は、先細形状に形成される。また、チューブ本体151の先端158の基端側には、ゴム等の弾性体から成る第2バルーン160が装着されている。第2バルーン160は、図12の如くチューブ本体151が貫通した状態に装着され、中央の膨出部160cと、その両端の取付部160a、160bとから構成されている。先端側の取付部160aは、膨出部160cの内部に折り返され、その折り返された取付部160aはX線造影糸162が巻回されてチューブ本体151に固定されている。基端側の取付部160bは、第2バルーン160の外側に配置され、糸164が巻回されてチューブ本体151に固定されている。 【0069】 膨出部160cは、自然状態(膨張も収縮もしていない状態)で略球状に形成され、その大きさは、第1バルーン130の自然状態(膨張も収縮もしていない状態)での大きさよりも大きく形成されている。したがって、第1バルーン130と第2バルーン160に同圧でエアを送気すると、第2バルーン160の膨出部160cの外径は、第1バルーン130の膨出部130cの外径よりも大きくなる。例えば、第1バルーン130の外径がφ25mmであった際に第2バルーン160の外径は、φ50mmになるように構成されている。 【0070】 前述したチューブ156は、膨出部160cの内部において開口され、空気供給吸引口157が形成されている。したがって、バルーン送気口154からエアを送気すると、空気供給吸引口157からエアが吹き出されて膨出部160cが膨張される。また、バルーン送気口154からエアを吸引すると、空気供給吸引口157からエアが吸引され、第2バルーン160が収縮される。 【0071】 図11の符号166は、チューブ本体151内に水等の潤滑液を注入するための注入口であり、この注入口166は、細径のチューブ168を介して、チューブ本体151の基端部側に連通されている。 【0072】 ところで、蛇腹状伸縮部材152は、内視鏡操作時において、図14(a)に示した最伸張した状態と、図14(b)に示した最収縮した状態との間で伸縮が繰り返される。ここで、蛇腹状伸縮部材152の長さを設定する際において、蛇腹状伸縮部材152の最伸張時と最収縮時との差Aが、内視鏡操作に必要な移動量B(例えば40cm<A<60cm)を満たし、且つ最伸張した時にオーバーチューブ150の先端158が第1バルーン130に当接しない間隔Cを保持する長さに設定されている。蛇腹状伸縮部材152の長さは、蛇腹のひだの長さ数によって調整される。 【0073】 一方、図8のバルーン制御装置1100は、第1バルーン130にエア等の流体を供給・吸引するとともに、第2バルーン160にエア等の流体を供給・吸引する装置である。バルーン制御装置1100は、不図示のポンプやシーケンサ等を備えた装置本体1102と、リモートコントロール用のハンドスイッチ1104とから構成される。 【0074】 装置本体1102の前面パネルには、電源スイッチSW1、停止スイッチSW2、第1バルーン130用の圧力計1106、第2バルーン160用の圧力計1108が設けられる。また、装置本体1102の前面パネルには、第1バルーン130へのエア供給・吸引を行うチューブ1110、及び第2バルーン160へのエア供給・吸引を行うチューブ1120が取り付けられる。各チューブ1110、1120の途中にはそれぞれ、第1バルーン130、第2バルーン160が破損した時に、第1バルーン130、第2バルーン1160から逆流してきた体液を溜めるための液溜めタンク1130、1140が設けられる。 【0075】 一方、ハンドスイッチ1104には、装置本体1102側の停止スイッチSW2と同様の停止スイッチSW3、第1バルーン130の加圧/減圧を支持するON/OFFスイッチSW4、第1バルーン130の圧力を保持するためのポーズスイッチSW5、第2バルーン160の加圧/減圧を支持するON/OFFスイッチSW6、及び第2バルーン160の圧力を保持するためのポーズスイッチSW7が設けられている。このハンドスイッチ1104は、ケーブル1150を介して装置本体1102に電気的に接続されている。 【0076】 このように構成されたバルーン制御装置1100は、第1バルーン130及び第2バルーン160にエアを供給して膨張させるとともに、そのエア圧を一定値に制御して第1バルーン130及び第2バルーン160を膨張した状態に保持する。また、第1バルーン130及び第2バルーン160からエアを吸引して収縮させるとともに、そのエア圧を一定値に制御して第1バルーン130及び第2バルーン160を収縮した状態に保持する。 【0077】 次に、内視鏡装置の操作方法について図15(a)〜(h)に従って説明する。 【0078】 まず、図15(a)に示すように、オーバーチューブ150を挿入部112に被せた状態で、挿入部112を腸管(例えば十二指腸下行脚)170内に挿入する。このとき、第1バルーン130及び第2バルーン160を収縮させておく。 【0079】 次に、図15(b)に示すように、オーバーチューブ150の先端158が腸管170の屈曲部まで挿入された状態で、第2バルーン160にエアを供給して膨張させる。これにより、第2バルーン160が腸管170に係止され、オーバーチューブ150の先端158が腸管170に固定される。 【0080】 次に、図15(c)に示すように、内視鏡110の挿入部112のみを腸管170の深部に挿入する。そして、図15(d)に示すように、第1バルーン130にエアを供給して膨張させる。これにより、第1バルーン130が腸管170に固定される。その際、第1バルーン130は、膨張時の大きさが第2バルーン160よりも小さいので、腸管170にかかる負担が小さく、腸管170の損傷を防止できる。 【0081】 次いで、第2バルーン160からエアを吸引して第2バルーン160を収縮させた後、図15(e)に示すように、オーバーチューブ150を押し込み、挿入部112に沿わせて挿入する。そして、オーバーチューブ150の先端158を第1バルーン130の近傍まで押し込んだ後、図15(f)に示すように、第2バルーン160にエアを供給して膨張させる。これにより、第2バルーン160が腸管170に固定される。すなわち、腸管170が第2バルーン160によって把持される。 【0082】 次に、図15(g)に示すように、オーバーチューブ150を手繰り寄せる。これにより、腸管170が略真っ直ぐに収縮していき、オーバーチューブ150の余分な撓みや屈曲は無くなる。なお、オーバーチューブ150を手繰り寄せる際、腸管170には第1バルーン130と第2バルーン160の両方が係止しているが、第1バルーン130の摩擦抵抗は第2バルーン160の摩擦抵抗よりも小さい。したがって、第1バルーン130と第2バルーン160が相対的に離れるように動いても、摩擦抵抗の小さい第1バルーン130が腸管170に対して摺動するので、腸管170が両方のバルーン130、160によって引っ張られて損傷することはない。 【0083】 次いで、図15(h)に示すように、第1バルーン130からエアを吸引して第1チューブ130を収縮させる。そして、挿入部112の先端部136を可能な限り腸管170の深部に挿入する。すなわち、図15(c)に示した挿入操作を再度行う。これにより、挿入部112の先端部136を腸管170の深部に挿入することができる。挿入部112をさらに深部に挿入する場合には、図8(d)に示したような固定操作を行った後、図15(e)に示したような押し込み操作を行い、さらに図15(f)に示したような把持操作、図15(g)に示したような手繰り寄せ操作、図15(h)に示したような挿入操作を順に繰り返し行えばよい。これにより、挿入部112を腸管170の深部にさらに挿入することができる。 【0084】 また、このような内視鏡装置による施術中において、オーバーチューブ150と挿入部112との間の隙間から逆流してきた体液は、オーバーチューブ150の基端部に水密状態で取り付けられた蛇腹状伸縮部材152に流入する。蛇腹状伸縮部材152の基端部は、リング状嵌着部材155及びパッキン159を介して折れ止め部117に水密状態で嵌着されているので、蛇腹状伸縮部材152の基端部から体液が漏出することはない。これにより、腸管内から逆流した体液の漏出を防止できる。また、蛇腹状伸縮部材152はその軸方向、すなわちオーバーチューブ150や挿入部112の挿入方向に伸縮するので、オーバーチューブ150及び挿入部112の挿入動作及び手繰り寄せ動作を円滑に行うことができる。 【0085】 更に、オーバーチューブ150によれば、図14(a)の如く蛇腹状伸縮部材152は、最伸張された際に、オーバーチューブ150の先端部158が、第1バルーン130に接触しない長さに形成されている。これにより、図14(a)に示したオーバーチューブ150の挿入時のストロークエンドにおいて、オーバーチューブ150の先端部158の接触/当接による、第1バルーン130の破損を防止できる。 【0086】 実施の形態では、伸縮方向が一方向に指向性のある蛇腹状伸縮部材152について説明したが、伸縮可能な部材であればその形態は問わない。例えば、図16(a)、(b)に示すように、伸縮部材として伸縮方向に指向性のない、袋状部材180を適用することもできる。この場合には、最伸張時にオーバーチューブ150の先端158が第1バルーン130に接触しないように、袋状部材180の最伸張量を規制するワイヤ、紐のような規制用線材182を袋状部材180に取り付けておけばよい。 【0087】 すなわち、袋状部材180は、両端が開口された筒状に形成され、その両端開口部にリング状の線材支持部材184、186が固着され、これらの線材支持部材184、186に複数本の線材182、182…の両端部が固着されている。線材182は、図16(a)の如く線材182が最も張った時(最伸張時)に、オーバーチューブ150の先端158を第1バルーン130に接触させない長さに形成されている。なお、線材支持部材184はチューブ本体151の基端部に固定され、線材支持部材186はリング状嵌着部材155に固定されている。また、図16の符号Aは、袋状部材180の最伸張時と最収縮時との差であり、符号Bは、内視鏡操作時に必要な移動量である。また、符号Cは、袋状部材1180が最伸張した時のオーバーチューブ150の先端158と第1バルーン130との間隔を示している。 【0088】 図17(a)、(b)は、蛇腹状伸縮部材152の基端部側に排液口188が設けられた例が示されている。この排液口188は、蛇腹状伸縮部材152が収縮した際に潰れないように、硬質の管体190に設けられている。この管体190に蛇腹状伸縮部材152の基端部が固定されることにより、蛇腹状伸縮部材152の基端部を貫通して排液口188が設けられている。また、この管体190がリング状嵌着部材155に固定されている。 【0089】 このように排液口188を有するオーバーチューブ150によれば、排液口188に吸引ポンプ192を連結することにより、蛇腹状伸縮部材152と挿入部112との間の隙間に溜まった体液を、吸引ポンプ192によって前記隙間から外部に排出することができる。また、ポンプ192を使用することなく、蛇腹状伸縮部材152の収縮時に発生する圧送作用によって、前記隙間に溜まった体液を排液口188から外部に排水することもできる。 【0090】 図18は、本発明に係る挿入補助具が適用された内視鏡装置のシステム構成図が示されている。同図に示す内視鏡装置は内視鏡210、オーバーチューブ(挿入補助具に相当)250、及びバルーン制御装置2100によって構成される。 【0091】 内視鏡210は、手元操作部214と、この手元操作部214に連設された挿入部212とを備える。手元操作部214には、ユニバーサルケーブル215が接続され、ユニバーサルケーブル215の先端には、不図示のプロセッサや光源装置に接続されるコネクタ(不図示)が設けられる。 【0092】 手元操作部214には、術者によって操作される送気・送水ボタン216、吸引ボタン218、シャッターボタン220が並設されるとともに、一対のアングルノブ222、222、及び鉗子挿入部224がそれぞれ所定の位置に設けられている。さらに、手元操作部214には、第1バルーン230にエアを送気したり、バルーン230からエアを吸引したりするためのバルーン送気口226が設けられている。 【0093】 挿入部212は軟性部232、湾曲部234、及び先端部236によって構成される。湾曲部234は複数の節輪を湾曲可能に連結して構成され、手元操作部214に設けられた一対のアングルノブ222、222の回動操作によって遠隔的に湾曲操作される。これにより、先端部236の先端面237を所望の方向に向けることができる。 【0094】 図19に示すように、先端部236の先端面237には対物光学系238、照明レンズ240、送気・送水ノズル242、鉗子口244等が所定の位置に設けられる。また、先端部236の外周面には、空気供給吸引口228が設けられ、この空気供給吸引口228は、挿入部212内に挿通された内径0.8mm程度のエア供給チューブ(不図示)を介して図18のバルーン送気口226に連通される。したがって、バルーン送気口226にエアを送気することによって先端部236の空気供給吸引口228からエアが吹き出され、一方でバルーン送気口226からエアを吸引することによって空気供給吸引口228からエアが吸引される。 【0095】 図18の如く挿入部212の先端部236には、ゴム等の弾性体からなる第1バルーン230が着脱自在に装着される。第1バルーン230は図20の如く、中央の膨出部230cと、その両端の取付部230a、230bとから形成され、膨出部230cの内側に空気供給吸引口228が位置されるようにして先端部236側に取り付けられる。取付部230a、230bは、先端部236の径よりも小径に形成され、その弾性力をもって先端部236に密着された後、不図示の糸が巻回されて固定される。なお、糸の巻回固定に限定されるものではなく、固定リングを取付部230a、230bに嵌装することによって取付部230a、230bを先端部236に固定してもよい。 【0096】 先端部236に装着された第1バルーン230は、図19に示した空気供給吸引口228からエアを吹き出すことによって膨出部230cが略球状に膨張される。一方で空気供給吸引口228からエアを吸引することによって、膨出部230cが収縮し先端部236の外周面に密着される。 【0097】 図18に示したオーバーチューブ250は、チューブ本体251と、逆止弁の機能を有するチューブ280が装着された把持部252とから形成される。チューブ本体251は図21に示すように筒状に形成され、挿入部212の外径よりも僅かに大きい内径を有している。また、チューブ本体251は、ウレタン等からなる可撓性の樹脂チューブの外側を潤滑コートによって被覆するとともに内側を潤滑コートによって被覆することにより構成される。なお、挿入部212は、図22の如く把持部252の基端開口部252Aからチューブ本体251に向けて挿入される。 【0098】 図18の如くチューブ本体251の基端側には、バルーン送気口254が設けられる。バルーン送気口254には、内径1mm程度のエア供給チューブ256が接続され、このチューブ256は、チューブ本体251の外周面に接着されて、チューブ本体251の先端部まで延設されている。 【0099】 チューブ本体251の先端258は、先細形状に形成される。また、チューブ本体251の先端258の基端側には、ゴム等の弾性体から成る第2バルーン260が装着されている。第2バルーン260は、チューブ本体251が貫通した状態に装着されており、図21の如く中央の膨出部260cと、その両端の取付部260a、260bとから構成されている。先端側の取付部260aは、膨出部260cの内部に折り返され、その折り返された取付部260aはX線造影糸262が巻回されてチューブ本体251に固定されている。基端側の取付部260bは、第2バルーン260の外側に配置され、糸264が巻回されてチューブ本体251に固定されている。 【0100】 膨出部260cは、自然状態(膨張も収縮もしていない状態)で略球状に形成され、その大きさは、第1バルーン230の自然状態(膨張も収縮もしていない状態)での大きさよりも大きく形成されている。したがって、第1バルーン230と第2バルーン260に同圧でエアを送気すると、第2バルーンの膨出部260cの外径は、第1バルーン230の膨出部230cの外径よりも大きくなる。例えば、第1バルーン230の外径がφ25mmであった際に第2バルーン260の外径は、φ50mmになるように構成されている。 【0101】 前述したチューブ256は、膨出部260cの内部において開口され、空気供給吸引口257が形成されている。したがって、バルーン送気口254からエアを送気すると、空気供給吸引口257からエアが吹き出されて膨出部260cが膨張される。また、バルーン送気口254からエアを吸引すると、空気供給吸引口257からエアが吸引され、第2バルーン260が収縮される。なお、図22の符号266は、チューブ本体251内に水等の潤滑液を注入するための注入口であり、この注入口266は、細径のチューブ268を介して、チューブ本体251の基端部側に連通されている。 【0102】 ところで、図22に示したチューブ280は、天然ゴム又は合成ゴム等の弾性体により略筒状に形成されている。チューブ280の両端開口部のうち、把持部(挿入補助具の手元操作部側の基端部)252に装着される開口部282は、把持部252の基端部253の外径よりも小さく形成されている。これにより、チューブ280は、図23に示すように開口部282が弾性力をもって拡径された状態で把持部252に装着される。すなわち、チューブ280の開口部282の縁部283が把持部252の外表面に弾性力をもって密着される。 【0103】 また、チューブ280の両端開口部のうち、挿入部212の外表面に装着される開口部284は、図22の如く挿入部212の径よりも小さく形成される。この開口部284に図24(A)の如く、挿入部212をその先端部236から押し込むことにより、開口部284の縁部285が弾性をもって拡径されて挿入部212に密着される。なお、チューブの開口部284の径は、挿入部212の外径の70〜90%に設定されている。これによって、挿入部212は、開口部284の縁部285に弾性をもって密着されるとともに、開口部284に対して摺動自在に挿通される。 【0104】 一方、図18のバルーン制御装置2100は、第1バルーン230にエア等の流体を供給・吸引するとともに、第2バルーン260にエア等の流体を供給・吸引する装置である。バルーン制御装置2100は、不図示のポンプやシーケンサ等を備えた装置本体2102と、リモートコントロール用のハンドスイッチ2104とから構成される。 【0105】 装置本体2102の前面パネルには、電源スイッチSW1、停止スイッチSW2、第1バルーン230用の圧力計2106、第2バルーン260用の圧力計2108が設けられる。また、装置本体2102の前面パネルには、第1バルーン230へのエア供給・吸引を行うチューブ2110、及び第2バルーン260へのエア供給・吸引を行うチューブ2120が取り付けられる。各チューブ2110、2120の途中にはそれぞれ、第1バルーン230、第2バルーン260が破損した時に、第1バルーン230、第2バルーン260から逆流してきた体液を溜めるための液溜めタンク2130、2140が設けられる。 【0106】 一方、ハンドスイッチ2104には、装置本体2102側の停止スイッチSW2と同様の停止スイッチSW3、第1バルーン230の加圧/減圧を支持するON/OFFスイッチSW4、第1バルーン230の圧力を保持するためのポーズスイッチSW5、第2バルーン260の加圧/減圧を支持するON/OFFスイッチSW6、及び第2バルーン260の圧力を保持するためのポーズスイッチSW7が設けられている。このハンドスイッチ2104は、ケーブル2150を介して装置本体2102に電気的に接続されている。 【0107】 このように構成されたバルーン制御装置2100は、第1バルーン230及び第2バルーン260にエアを供給して膨張させるとともに、そのエア圧を一定値に制御して第1バルーン230及び第2バルーン260を膨張した状態に保持する。また、第1バルーン230及び第2バルーン260からエアを吸引して収縮させるとともに、そのエア圧を一定値に制御して第1バルーン230及び第2バルーン260を収縮した状態に保持する。 【0108】 次に、内視鏡装置の操作方法について図25(a)〜(h)に従って説明する。 【0109】 まず、図25(a)に示すように、オーバーチューブ250を挿入部212に被せた状態で、挿入部212を腸管(例えば十二指腸下行脚)270内に挿入する。このとき、第1バルーン230及び第2バルーン260を収縮させておく。 【0110】 次に、図25(b)に示すように、オーバーチューブ250の先端258が腸管270の屈曲部まで挿入された状態で、第2バルーン260にエアを供給して膨張させる。これにより、第2バルーン260が腸管270に係止され、オーバーチューブ250の先端258が腸管270に固定される。 【0111】 次に、図25(c)に示すように、内視鏡210の挿入部212のみを腸管270の深部に挿入する。そして、図25(d)に示すように、第1バルーン230にエアを供給して膨張させる。これにより、第1バルーン230が腸管270に固定される。その際、第1バルーン230は、膨張時の大きさが第2バルーン260よりも小さいので、腸管270にかかる負担が小さく、腸管270の損傷を防止できる。 【0112】 次いで、第2バルーン260からエアを吸引して第2バルーン260を収縮させた後、図25(e)に示すように、オーバーチューブ250を押し込み、挿入部212に沿わせて挿入する。そして、オーバーチューブ250の先端258を第1バルーン230の近傍まで押し込んだ後、図25(f)に示すように、第2バルーン260にエアを供給して膨張させる。これにより、第2バルーン260が腸管270に固定される。すなわち、腸管270が第2バルーン260によって把持される。 【0113】 次に、図25(g)に示すように、オーバーチューブ250を手繰り寄せる。これにより、腸管270が略真っ直ぐに収縮していき、オーバーチューブ250の余分な撓みや屈曲は無くなる。なお、オーバーチューブ250を手繰り寄せる際、腸管270には第1バルーン230と第2バルーン260の両方が係止しているが、第1バルーン230の摩擦抵抗は第2バルーン260の摩擦抵抗よりも小さい。したがって、第1バルーン230と第2バルーン260が相対的に離れるように動いても、摩擦抵抗の小さい第1バルーン230が腸管270に対して摺動するので、腸管270が両方のバルーン230、260によって引っ張られて損傷することはない。 【0114】 次いで、図25(h)に示すように、第1バルーン230からエアを吸引して第1バルーン230を収縮させる。そして、挿入部212の先端部236を可能な限り腸管270の深部に挿入する。すなわち、図25(c)に示した挿入操作を再度行う。これにより、挿入部212の先端部236を腸管270の深部に挿入することができる。挿入部212をさらに深部に挿入する場合には、図25(d)に示したような固定操作を行った後、図25(e)に示したような押し込み操作を行い、さらに図25(f)に示したような把持操作、図25(g)に示したような手繰り寄せ操作、図25(h)に示したような挿入操作を順に繰り返し行えばよい。これにより、挿入部212を腸管270の深部にさらに挿入することができる。 【0115】 このような施術中において、腸管270の内圧によりオーバーチューブ250のチューブ本体251と挿入部212(図21参照)との間の隙間から逆流してきた体液は、図24(A)に示したように、チューブ280の開口部282の縁部283が把持部252に弾性力により密着されて取り付けられ且つチューブ280の開口部284の縁部285が弾性力により挿入部212に密着されて取り付けられているので、チューブ280が逆止弁の機能を発揮し、チューブ280から漏れることなくチューブ280に溜まる。これにより、体液の漏出を防止できる。 【0116】 また、オーバーチューブ250に対する挿入部212の滑り性を向上させるために、図18に示したオーバーチューブ250は、潤滑液を注入口266からチューブ268を介してオーバーチューブ250に供給している。この潤滑液をチューブ280に溜めてチューブ280にポット機能を持たせることにより、オーバーチューブ250と挿入部212との間の隙間に潤滑液を充填することが可能となる。これにより、常に良好な滑り性を得ることができる。更にまた、チューブ280の潤滑液ポット機能によって、注入口266からの潤滑液の供給量や供給回数も低減できる。 【0117】 ところで、オーバーチューブ250を備えた内視鏡装置は、オーバーチューブ250に対する挿入部212の挿抜操作性を考慮して、挿入部212は図22の如く把持部252の基端部に対し、ある程度自由度を持たせて挿入されている。すなわち、把持部252と挿入部212との間の隙間Sが、他の位置の隙間よりも比較的大きめに設定され、その隙間Sを利用して挿入部212の挿抜方向を適宜変更可能とすることにより、術者の挿抜操作性を向上させている。したがって、チューブ280を装着した場合においても、この挿抜操作性を維持する必要がある。 【0118】 そこで、実施の形態のチューブ280は、図26に示すようにオーバーチューブ250の把持部252の内径をa、チューブ280が把持部252に取り付けられた際のチューブ280の最大径(把持部252の基端部253の外径)をb、チューブ280の開口部284の径をc、チューブ280の把持部252に対する固定部252Bからチューブ280の開口部284の縁部285までの最短距離をdとしたときに、d>a−c+(b−a)/2の式を満足する寸法に形成されている。すなわち、図26の二点鎖線で示すように挿入部212が隙間S(図22参照)を利用して最大限に片寄せされた時の前記固定部252Bから挿入部212までの距離eよりもdが長めに設定されている。 【0119】 これにより、挿入部212が隙間Sを利用して最大限に片寄せされた場合でも、チューブ280のd長部分である円錐部分281(図22参照)に生じた弛みは消えることはない。よって、図24(B)、(C)に示すようにチューブ280の隙間Sを利用した挿抜操作時に、挿入部12は円錐部分281から何ら強制力を受けないので、挿抜操作性を維持することができる。 【0120】 なお、実施の形態では、挿入補助具として小腸検査用に使用されるオーバーチューブについて説明したが、これに限定されるものではなく、大腸検査用に使用されるスライディングチューブにチューブ280を装着してもよい。 【図面の簡単な説明】 【0121】 【図1】本発明に係る内視鏡装置のシステム構成図 【図2】内視鏡の挿入部の先端部を示す斜視図 【図3】第1バルーンを装着した挿入部の先端部を示す斜視図 【図4】オーバーチューブを示す側断面図 【図5】挿入部を挿通させたオーバーチューブの先端部分を示す側断面図 【図6】本発明に係る内視鏡装置の操作方法を示す説明図 【図7】オーバーチューブの他の例を示した要部拡大断面図 【図8】本発明に係るオーバーチューブが適用された内視鏡装置のシステム構成図 【図9】内視鏡の挿入部の先端部を示す斜視図 【図10】第1バルーンを装着した挿入部の先端硬質部を示す斜視図 【図11】オーバーチューブの側面図 【図12】挿入部を挿通させたオーバーチューブの先端部分を示す側断面図 【図13】内視鏡挿入部に装着されたオーバーチューブの側断面図 【図14】オーバーチューブの蛇腹状伸縮部材のストロークを示した説明図 【図15】図1に示した内視鏡装置の操作方法を示す説明図 【図16】オーバーチューブの袋状部材の動作を示した説明図 【図17】オーバーチューブの蛇腹状伸縮部材に排液口が設けられたオーバーチューブの側断面図 【図18】本発明に係る内視鏡装置のシステム構成図 【図19】内視鏡の挿入部の先端部を示す斜視図 【図20】第1バルーンを装着した挿入部の先端部を示す斜視図 【図21】オーバーチューブを示す側断面図 【図22】オーバーチューブの把持部に取り付けられたチューブの断面図 【図23】オーバーチューブとチューブの斜視図 【図24】チューブに対する挿入部の挿抜操作を示す説明図 【図25】本発明に係る内視鏡装置の操作方法を示す説明図 【図26】チューブの寸法を説明するための模式図 【符号の説明】 【0122】 10…内視鏡、12…挿入部、14…手元操作部、26…バルーン送気口、28…空気供給吸引口、30…第1バルーン、36…先端部、50…オーバーチューブ、51…チューブ本体、52…把持部、53…液溜まり部、54…バルーン送気口、56…チューブ、60…第2バルーン、80…凹部、82…スポンジ、100…バルーン制御装置、102…装置本体、104…ハンドスイッチ 110…内視鏡、112…挿入部、114…手元操作部、126…バルーン送気口、128…空気供給吸引口、130…第1バルーン、136…先端部、150…オーバーチューブ、152…蛇腹状伸縮部材、153、155…リング状嵌着部材、154…バルーン送気口、156…チューブ、159…パッキン、160…第2バルーン、162…X線造影糸、164…糸、166…注入口、180…袋状部材、182…規制用線材、184、186…線材支持部材、188…排液口、192…吸引ポンプ、1100…バルーン制御装置、1102…装置本体、1104…ハンドスイッチ 210…内視鏡、212…挿入部、214…手元操作部、226…バルーン送気口、228…空気供給吸引口、230…第1バルーン、236…先端部、250…オーバーチューブ、251…チューブ本体、252…把持部、253…液溜まり部、254…バルーン送気口、256…チューブ、260…第2バルーン、280…チューブ、2100…バルーン制御装置、2102…装置本体、2104…ハンドスイッチ
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005430 【氏名又は名称】フジノン株式会社 【住所又は居所】埼玉県さいたま市北区植竹町1丁目324番地
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| 【出願日】 |
平成16年11月5日(2004.11.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083116 【弁理士】 【氏名又は名称】松浦 憲三
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| 【公開番号】 |
特開2005−312905(P2005−312905A) |
| 【公開日】 |
平成17年11月10日(2005.11.10) |
| 【出願番号】 |
特願2004−322795(P2004−322795) |
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