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【発明の名称】 電子内視鏡、電子内視鏡用光源装置及びロータリーシャッタ
【発明者】 【氏名】入山 兼一
【住所又は居所】東京都板橋区前野町2丁目36番9号 ペンタックス株式会社内

【氏名】渡邉 靖治
【住所又は居所】東京都板橋区前野町2丁目36番9号 ペンタックス株式会社内

【氏名】伊藤 俊一
【住所又は居所】東京都板橋区前野町2丁目36番9号 ペンタックス株式会社内

【要約】 【課題】容易に調光することができ、かつ、全画素を読み出して画像ブレが少なく高画質の画像をフレーム合成することのできる電子内視鏡、電子内視鏡用光源装置及びこれに用いるロータリーシャッタを提供する。

【解決手段】光源と、回転軸が光源の光軸と平行に配置され、光源から入射した照明光を遮光するまたはライトガイドへ向けて出射するロータリーシャッタと、光源の光軸と回転軸との軸間距離を変更する軸間距離変更手段と、を有し、ロータリーシャッタは、半円形の遮光部と、光源からロータリーシャッタへ入射する光束の直径に対応させて周方向において開口率を変化させた開口部と、からなり、軸間距離変更手段によって、光源からロータリーシャッタへ入射する光束の直径の分を単位として、軸間距離を変更することにより出射光量を変更する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
回転軸が前記光源の光軸と平行に配置され、前記光源から入射した照明光を遮光するまたはライトガイドへ向けて出射するロータリーシャッタと、
前記光源の光軸と前記回転軸との軸間距離を変更する軸間距離変更手段と、
を有し、
前記ロータリーシャッタは、半円形の遮光部と、前記光源から前記ロータリーシャッタへ入射する光束の直径に対応させて周方向において開口率を変化させた開口部と、からなり、
前記軸間距離変更手段によって、前記光源から前記ロータリーシャッタへ入射する光束の直径の分を単位として、前記軸間距離を変更することにより出射光量を変更することを特徴とする電子内視鏡用光源装置。
【請求項2】
光源の光軸と、この光軸に平行に配置された回転軸と、の軸間距離が変更可能に配置されるロータリーシャッタであって、
半円形の遮光部と、
前記光源から前記ロータリーシャッタへ入射する光束の直径に対応させて周方向において開口率を変化させた開口部と、を有し、
前記光源から前記ロータリーシャッタへ入射する光束の直径の分を単位として前記軸間距離を変更することにより出射光量を変更することを特徴とするロータリーシャッタ。
【請求項3】
操作部と、
前記操作部から延び、観察対象内部に挿入される挿入部と、
前記操作部及び前記挿入部に内挿され、その先端が前記挿入部先端まで延びるライトガイドと、
前記ライトガイドに照明光を入射する光源装置と、
を有し、
前記光源装置は、光源と、回転軸が前記光源の光軸と平行に配置され、前記光源から入射した照明光を遮光またはライトガイドへ向けて出射するロータリーシャッタと、前記光源の光軸と前記回転軸との軸間距離を変更する軸間距離変更手段と、を備え、
前記ロータリーシャッタは、半円形の遮光部と、前記光源から前記ロータリーシャッタへ入射する光束の直径に対応させて周方向において開口率を変化させた開口部と、からなり、
前記軸間距離変更手段によって、前記光源から前記ロータリーシャッタへ入射する光束の直径の分を単位として前記軸間距離を変更することにより出射光量を変更することを特徴とする電子内視鏡。
【請求項4】
操作部と、
前記操作部から延び、観察対象内部に挿入される挿入部と、
前記操作部及び前記挿入部に内挿され、その先端が前記挿入部先端まで延びているライトガイドと、
前記ライトガイドに照明光を入射する光源装置と、
前記光源装置により照明された観察部位の画像を電荷として取得する撮像手段と、
前記撮影手段により取得された電荷をフィールド単位の画像データとして蓄積する画像データ蓄積手段と、
前記画像データ蓄積手段に蓄積されたフィールド単位の画像データを合成してフレーム画像に展開する画像処理装置と、
前記画像処理装置により展開されたフレーム画像を表示する表示装置と、
を有し、
前記光源装置は、光源と、回転軸が前記光源の光軸と平行に配置され、前記光源から入射した照明光を遮光またはライトガイドへ向けて出射するロータリーシャッタと、を備え、
前記ロータリーシャッタは、半円形の遮光部と、前記光源から前記ロータリーシャッタへ入射する光束の直径に対応させて周方向において開口率を変化させた開口部と、からなり、
前記開口部から照明光が出射される発光期間に、前記撮像手段において前記観察部位の画像を電荷として取得し、これに続いて前記遮光部により前記光源からの照明光が遮断される遮光期間に、前記撮像手段に蓄積された二フレーム分の電荷のうち一フレーム分を前記画像データ蓄積手段に転送蓄積し、さらにこれに続く発光期間に、前記撮像手段に蓄積された二フレーム分の電荷のうち残りの一フレーム分を前記画像データ蓄積手段に転送蓄積することを特徴とする電子内視鏡。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、電子内視鏡に関し、とくに電子内視鏡用光源装置に用いるロータリーシャッタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電子内視鏡においては、適切な調光を行うために、例えば特開昭62−69222号公報に開示された内視鏡記録装置が提案されていた。この装置は、内視鏡用光源の照射光軸との軸間距離を変更可能な回転軸を備えるロータリーシャッタを有している。このロータリーシャッタは回転したときに半径方向各部位において周速差を生じるような形状となっており、軸間距離を変更することにより周速差を利用して調光を行うものである。
【0003】
一方、静止画を取り入れる電子内視鏡として、特公平7−85132号公報に開示されたものがあった。この電子内視鏡は、円形の回転遮蔽板を備え、回転遮蔽板上に固体撮像素子におけるフィールド間の光不感時間よりも若干遮蔽時間が大きくなるような狭角部を介して光源からの連続光をパルス状に通過させる第1及び第2の露光開口部が設けられ、回転遮蔽板を連続回転させて光源から発せられた連続光より、第1のフィールド期間の終端部分及び第2のフィールド期間の始端部分にて被写体に照射される光パルスを生成するロータリーシャッタを有している。
【0004】
また、照明光を所定期間だけ遮光する光源装置を用いた電子内視鏡として、例えば特許第3370871号公報に開示されるものがあった。この電子内視鏡では、ロータリーシャッタを駆動するモータを回転及び停止制御して所定の遮光期間を介して照明光を出力する回転モードと、照明光を遮光することなく出射する停止モードを備えている。このため、遮光期間を要しない上下の画素データを加算しながら読み出す方式と、遮光期間を要する全画素を読み出す方式との両方式に対応することができる。
【特許文献1】特開昭62−69222号公報
【特許文献2】特公平7−85132号公報
【特許文献3】特許第3370871号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の特開昭62−69222号公報記載の装置では、調光は可能であるものの、全画素を読み出して静止画を取り入れることはできなかった。また、特公平7−85132号公報記載の電子内視鏡では、第1フィールドと第2フィールドをフレームに合成すると、画像にブレが生じやすかった。さらに、特許第3370871号公報記載の電子内視鏡では、ロータリーシャッタが照明光からの熱により劣化するおそれがあった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の電子内視鏡用光源装置においては、光源と、回転軸が光源の光軸と平行に配置され、光源から入射した照明光を遮光するまたはライトガイドへ向けて出射するロータリーシャッタと、光源の光軸と回転軸との軸間距離を変更する軸間距離変更手段と、を有し、ロータリーシャッタは、半円形の遮光部と、光源からロータリーシャッタへ入射する光束の直径に対応させて周方向において開口率を変化させた開口部と、からなり、軸間距離変更手段によって、光源からロータリーシャッタへ入射する光束の直径の分を単位として、軸間距離を変更することにより出射光量を変更することを特徴としている。
【0007】
本発明のロータリーシャッタは、光源の光軸と、この光軸に平行に配置された回転軸と、の軸間距離が変更可能に配置されるロータリーシャッタであって、半円形の遮光部と、光源からロータリーシャッタへ入射する光束の直径に対応させて周方向において開口率を変化させた開口部と、を有し、光源からロータリーシャッタへ入射する光束の直径の分を単位として軸間距離を変更することにより出射光量を変更することを特徴としている。
【0008】
本発明のロータリーシャッタは、操作部と、操作部から延び、観察対象内部に挿入される挿入部と、操作部及び挿入部に内挿され、その先端が挿入部先端まで延びるライトガイドと、ライトガイドに照明光を入射する光源装置と、を有し、光源装置は、光源と、回転軸が光源の光軸と平行に配置され、光源から入射した照明光を遮光またはライトガイドへ向けて出射するロータリーシャッタと、光源の光軸と回転軸との軸間距離を変更する軸間距離変更手段と、を備え、ロータリーシャッタは、半円形の遮光部と、光源からロータリーシャッタへ入射する光束の直径に対応させて周方向において開口率を変化させた開口部と、からなり、軸間距離変更手段によって、光源からロータリーシャッタへ入射する光束の直径の分を単位として軸間距離を変更することにより出射光量を変更することを特徴としている。
【0009】
また、本発明の電子内視鏡においては、操作部と、操作部から延び、観察対象内部に挿入される挿入部と、操作部及び挿入部に内挿され、その先端が挿入部先端まで延びているライトガイドと、ライトガイドに照明光を入射する光源装置と、光源装置により照明された観察部位の画像を電荷として取得する撮像手段と、撮影手段により取得された電荷をフィールド単位の画像データとして蓄積する画像データ蓄積手段と、画像データ蓄積手段に蓄積されたフィールド単位の画像データを合成してフレーム画像に展開する画像処理装置と、画像処理装置により展開されたフレーム画像を表示する表示装置と、を有し、光源装置は、光源と、回転軸が光源の光軸と平行に配置され、光源から入射した照明光を遮光またはライトガイドへ向けて出射するロータリーシャッタと、を備え、ロータリーシャッタは、半円形の遮光部と、光源からロータリーシャッタへ入射する光束の直径に対応させて周方向において開口率を変化させた開口部と、からなり、開口部から照明光が出射される発光期間に、撮像手段において観察部位の画像を電荷として取得し、これに続いて遮光部により光源からの照明光が遮断される遮光期間に、撮像手段に蓄積された二フレーム分の電荷のうち一フレーム分を画像データ蓄積手段に転送蓄積し、さらにこれに続く発光期間に、撮像手段に蓄積された二フレーム分の電荷のうち残りの一フレーム分を画像データ蓄積手段に転送蓄積することを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、簡便な構成によって、容易に調光することができ、かつ、全画素を読み出して画像ブレが少なく高画質の画像をフレーム合成することのできる電子内視鏡、電子内視鏡用光源装置及びこれに用いるロータリーシャッタを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照しつつ詳しく説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る電子内視鏡1は、操作者が把持する操作部11、この操作部11から外方に延出する細長で可撓性を有する挿入部12、挿入部12先端から外部に照明光を出射するライトガイド20、接続連結管13を介して操作部11に連結された光源装置30を有する。ライトガイド20は挿入部12、操作部11及び接続連結管13内に挿通されて光源装置30へ接続されている。光源装置30内にはランプ(光源)31が配置されており、この光源装置30が出射した照明光がライトガイド20内を通って挿入部12先端から外部へ出射される。照明光による観察部位からの反射光は、挿入部12先端に配置された対物光学系15から挿入部12内に入射してCCD(固体撮像素子)16に電荷として蓄積される。ここで、対物光学系15とCCD16とで撮像手段を構成し、CCD16は1フレームを奇数フィールドと偶数フィールドの二つに分けて扱うインターレース駆動の撮像素子である。このCCD16の全画素データは、奇数フィールドと偶数フィールドに分けてレジスタ(画像データ蓄積手段)17に転送されて、これに接続された画像処理装置18で1フレームに展開され、表示装置19に映し出される(図2)。
【0012】
光源装置30は、ランプ31のほか、ランプ31の光軸31aと平行な回転軸40aを備え、ランプ31から出射した照明光の調光及び遮光が可能なロータリーシャッタ40と、ロータリーシャッタ40の回転軸40aとランプ31の光軸31aとの軸間距離Xを可変とするリニアアクチュエータ(軸間距離変更手段)33と、ランプ31から出射した光を集光してライトガイド20内へ入射する集光レンズ34と、を有する。リニアアクチュエータ33は、光軸31aと垂直に延びる基部33aと、この基部33aの延びる方向(図1の矢印の方向)に摺動可能(相対移動可能)とされたモータ33bからなる。基部33aのモータ33bに対する相対移動は、挿入部12の先端に配置された輝度センサ21によって検知された観察部位及びその周辺の輝度情報に応じて、輝度センサ21に接続されたコントローラ35によって自動的に制御される(図2)。このモータ33bの回転軸33cは、回転軸40aと一致するように、ロータリーシャッタ40の中心孔部41内に挿入固定されている。この構成により、モータ33bを駆動することによりロータリーシャッタ40は回転し、モータ33bを基部33a上で摺動させることにより光軸31aと回転軸40aとの軸間距離Xを変更することができる。
【0013】
つづいて、図3を参照しつつロータリーシャッタ40の構成について説明する。ロータリーシャッタ40は、成形により形成される樹脂製の半径R40の円板のうちの半円部分にあたる遮光部42と、この円板の残りの半円部分を所定形状にせしめた開口部43と、からなる。開口部43は、回転軸40aを中心としてロータリーシャッタ40を回転させたときに回転軸40aからの距離に応じて所定の開口率となるような形状とされている。ここで半径R40はランプ31からロータリーシャッタ40に入射する照明光の光束31bの直径D31の5倍となっている。なお、半径R40は直径D31の2倍以上であれば何倍(整数倍)であってもよい。
【0014】
ここで、開口部43の形状について説明する。開口部43は、回転軸40aを通り遮光部42を2等分する直線Aに関して互いに線対称な第一開口部43aと第二開口部43bからなる。第二開口部43bは第一開口部43aを直線Aに関して反転したものであるため、以下の説明では第一開口部43aのみについて説明する。
【0015】
第一開口部43aは五つの曲線を組み合わせて構成されている。一つ目の曲線43a1は、回転軸40aを中心とし半径が「半径R40−直径D31」の仮想円45a上の曲線であって、回転軸40aを通り直線Aに垂直な直線Bから始まり、直線Bから回転軸40aを中心として反時計回りに直線Aに向かって45度の位置の終点43a12まで続くものである。二つ目の曲線43a2は、曲線43a1の終点43a12を始点として、回転軸40aを中心とし半径が「半径R40−2×直径D31」の仮想円45bと直線Aから回転軸40aを中心として時計回りに直線Bへ22.5度(90/4度)回転した直線Cとの交点を終点43a22としている。三つ目の曲線43a3は、曲線43a2の終点43a22を始点として、回転軸40aを中心とし半径が「半径R40−3×直径D31」の仮想円45cと直線Aから回転軸40aを中心として時計回りに直線Bへ操作部11.25度(90/8度)回転した直線Dとの交点を終点43a32としている。四つ目の曲線43a4は、曲線43a3の終点43a32を始点として、回転軸40aを中心とし半径が「半径R40−4×直径D31」の仮想円45cと直線Aから回転軸40aを中心として時計回りに直線Bへ5.625度(90/16度)回転した直線Eとの交点を終点43a42としている。五つ目の曲線43a5は、曲線43a4の終点43a42を始点として、回転軸40aを終点としている。
【0016】
以上の構成のロータリーシャッタ40は、中心孔部41内に回転軸33cを挿通し互いに接着固定して使用される。ロータリーシャッタ40は、遮光部42又は開口部43に対して照射された光を遮光することができる。このため、モータ33bを基部33aに対して相対移動させて光軸31aに対する開口部43の位置を変更することによって、ロータリーシャッタ40から集光レンズ34へ出射する照明光の光量を所望量に設定することができる。すなわち、開口部43の形状を利用すると、光軸31aに対するロータリーシャッタ40の位置を変更することにより開口率を変化させて調光することができる。
【0017】
ロータリーシャッタ40の機能は、具体的には以下のようにして発現させることができる。まず、直線Aをモータ33bの移動方向(図1の矢印方向)に一致させるようにロータリーシャッタ40を配置する。この状態でモータ33bを基部33aに対して5段階に相対移動させて、光軸31aと開口部43との相対位置を変更することができる。すなわち、光軸31aを中心とする光束31bを、ロータリーシャッタ40の外周46と仮想円45aの両方に接する最も外側の位置47a、仮想円45aと仮想円45bの両方に接する位置47b、仮想円45bと仮想円45cの両方に接する位置47c、仮想円45cと45dの両方に接する位置47d、及び、45dと回転軸40aの両方に接する最も内側の位置47eのいずれかに配置することができる。別言すれば、光軸31aと回転軸40aとの軸間距離Xは、光源31からロータリーシャッタ40へ入射する光束31bの直径の分を単位として変更される。
【0018】
光束31bを位置47aに配置したとき、ロータリーシャッタ40を回転させると、ランプ31からの出射光は遮光部42によって遮光されるが、開口部43によっては遮光されない。これに対して、光束31bを位置47bに配置したとき、ロータリーシャッタ40を回転させると、ランプ31からの出射光が遮光部42によって遮光されるのは同様だが、開口部43では第一開口部43aと第二開口部43bによって遮光され、第一開口部43aと第二開口部43bの間の区間では遮光されず、この区間では光束31bを位置47aに配置したときの半分の時間だけ照明光が出射する。さらに、光束31bを位置47c、位置47d、及び位置47eにそれぞれ配置すると、いずれの場合もランプ31からの出射光は遮光部42、第一開口部43a、及び第二開口部43bによって遮光され、位置47c、位置47d、位置47eの順に徐々に狭くなる第一開口部43aと第二開口部43bの間の区間では遮光されずに集光レンズ34側へ照明光が出射される。この出射の時間は、それぞれ、光束31bを位置47aに配置したときの1/4、1/8、1/16の時間となっている。このような構成により、観察部位の輝度が低い場合は、光束31bを位置47aに配置することにより照明光の光量を増加させることができる。よって、観察部位の輝度が高くなるほど光束31bを位置47b、位置47c、位置47d及び位置47eの順に移動させて照明光の光量を減少させることができるため、常に適切な光量の照明光により観察を行うことができる。
【0019】
次に、図4を参照しつつ、観察部位の実際の撮影表示動作について説明する。観察に先立って、挿入部12を観察対象たる患者体内へ挿入し、その先端を観察部位へ向ける。この状態でスタートボタン(不図示)を押すと、ランプ31から照明光が出射され、ライトガイド20を介して観察部位が照明され、観察部位の様子が表示装置に映し出される。このとき、輝度センサ21により観察部位の輝度が検知されており、輝度が低ければ開口率の高い位置47a(図3)又はこれに近い位置に光束31bが配置されるように、輝度が高ければ開口率の低い位置47e又はこれに近い位置に光束31bが配置されるように、コントローラ35により回転軸33cがモータ33bに対して自動的に相対移動する。
【0020】
図4(a)〜(d)は、観察部位の輝度が一定である場合の観察部位への照射光量、CCD16への蓄積電荷量、レジスタ17への転送電荷量、及び映像出力のタイミングをそれぞれ示しているが、観察部位の輝度が一定でない場合においてもタイミングに違いはない。
【0021】
本実施形態では、ロータリーシャッタ40は1/15秒で1回転し、1回転のうち1/30秒間は開口部43からの発光が行われ(発光期間)、続く1/30秒間は遮光部42によってランプ31からの照明光は遮光される(遮光期間)(図4(a))。発光と遮光は1/15秒ごとに繰り返される。発光による観察部位からの反射光は、発光タイミングに合わせて、1/60秒ごとに奇数フィールド(本実施形態ではシアン、イエローのデータに対応)及び偶数フィールド(マゼンタ、グリーンのデータに対応)に分けて、かつ両フレームを連続してCCD16に電荷として蓄積される(図4(b))。このように奇数フィールド及び偶数フィールドを連続して蓄積するため後にフレームに合成したときに画像にブレが生じるおそれが少なくなる。
【0022】
開口部43からの発光に続く遮光部42による1/30秒間の遮光期間では、奇数フィールドの画素データがCCD16からレジスタ17に転送される(図4(c))。このデータ転送は、ランプ31からの照明光が遮光されたことが輝度センサ21により検知され、これに基づいてコントローラ35からレジスタ17へ転送開始を指示する信号が出力されることにより開始する。
【0023】
さらに、奇数フィールドのデータ転送が終了すると、偶数フィールドの画素データがCCD16からレジスタ17へ転送される。一方、遮光期間が終了すると再び発光期間が開始される。この発光期間と偶数フィールドのデータ転送は同時に開始するが、発光によるCCD16への蓄積は奇数フィールド、偶数フィールドの順で行われ、さらに、偶数フィールドのデータの蓄積及び転送は垂直方向上から下へ順次行われるため、偶数フィールドの画素データの新たな蓄積は、前回の偶数フィールドのデータを転送した後に行われることになる。
【0024】
以上のような奇数フィールド及び偶数フィールドのデータのCCD16への蓄積、レジスタ17への転送は、開口部43からの発光又は遮光部42による遮光に合わせて、順次繰り返される。1回の発光で得られた奇数フィールド及び偶数フィールドの全画素データのレジスタ17への転送が終了すると、このデータはただちに画像処理装置18に読み出されて1フレームに展開され、表示装置19に表示される(図4(d))。このような画素データの読み出しは遮光期間の開始に合わせて行われ、次の蓄積データの転送によって重ね書きされることはない。また、次の遮光期間開始までの間、同一画像が表示され続け、遮光期間の開始とともに次の画像に更新される。このように全画素データを用いて1フレームを合成するため高画質の画像を表示することができる。
【0025】
本実施形態の電子内視鏡1では、その使用者が画像処理装置18に接続されたキャプチャボタン22(図2参照)を操作すると(図4(e))、遅延なしに、画像処理装置18は表示装置19への表示画像信号の出力を停止し、表示装置19に表示される画像は現在表示されている画像に維持(フリーズ)される(図4(f))。なお、キャプチャボタン22が操作された後もレジスタ17のデータは画像処理装置18に読み出され続けており、再びキャプチャボタン22が操作されると、画像処理装置18は表示装置19への表示画像信号の出力を再開し最新の画像が表示装置19に表示される。
【0026】
本発明について上記実施形態を参照しつつ説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、改良の目的または本発明の思想の範囲内において改良または変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施形態に係る電子内視鏡の内部構成を示す概略図である。
【図2】本発明の実施形態に係る電子内視鏡の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係るロータリーシャッタの構成を示す平面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る電子内視鏡の動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0028】
1 電子内視鏡
15 対物光学系(撮像手段)
16 CCD(撮像手段)
17 レジスタ(画像データ蓄積手段)
18 画像処理装置
19 表示装置
20 ライトガイド
30 光源装置
31 ランプ(光源)
31a 光軸
33 リニアアクチュエータ(軸間距離変更手段)
40 ロータリーシャッタ
40a 回転軸
42 遮光部
43 開口部
X 軸間距離
【出願人】 【識別番号】000000527
【氏名又は名称】ペンタックス株式会社
【住所又は居所】東京都板橋区前野町2丁目36番9号
【出願日】 平成16年4月19日(2004.4.19)
【代理人】 【識別番号】100083286
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 邦夫

【識別番号】100120204
【弁理士】
【氏名又は名称】平山 巌

【公開番号】 特開2005−304634(P2005−304634A)
【公開日】 平成17年11月4日(2005.11.4)
【出願番号】 特願2004−123430(P2004−123430)