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【発明の名称】 内視鏡
【発明者】 【氏名】青野 進
【住所又は居所】東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリンパス株式会社内

【要約】 【課題】湾曲部付き挿入部をトロッカに挿入したり、抜去したりしても、湾曲部の被覆部材のダメージが小さい湾曲部付き内視鏡を提供することにある。

【解決手段】内視鏡1の挿入部2における湾曲部6を複数の湾曲駒41で構成し、湾曲駒41のうち最も手元側に配置される湾曲駒41の外径を他の湾曲駒41の外径よりも大きくすることで、内視鏡1の挿入部2をトロッカ30に挿脱しても湾曲部6の被覆部材29が損傷し難い。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
体腔内に挿入される挿入部と、挿入部の先端側に設けられた遠隔操作により湾曲可能な湾曲部とを有する内視鏡において、
上記湾曲部の手元側端部の外径が、上記手元側端部よりも先端側に配置される上記湾曲部の部分の外径よりも大きいことを特徴とする内視鏡。
【請求項2】
体腔内に挿入される挿入部と、挿入部の先端側に設けられた遠隔操作により湾曲可能な湾曲部とを有する内視鏡において、
上記湾曲部は、環状部材からなる複数の湾曲駒を備え、上記湾曲駒のうち最も手元側に配置される湾曲駒の外径がその湾曲駒の先端側に配置される他の湾曲駒の外径よりも大きいものとし、最も手元側に配置される湾曲駒に対応した上記湾曲部の部分の外径を、上記湾曲部の部分よりも先端側に位置する部分の外径よりも大きくしたことを特徴とする内視鏡。
【請求項3】
体腔内に挿入される挿入部と、挿入部の先端側に設けられた遠隔操作により湾曲可能な湾曲部とを有する内視鏡において、
上記湾曲部は、環状部材からなる複数の湾曲駒と、この湾曲駒を被覆する被覆部材とを備え、
上記湾曲駒のうち最も手元側に配置される湾曲駒に対応して配置された被覆部材の部分の厚さを、先端側に配置される他の部分の厚さよりも厚く形成し、最も手元側に配置される湾曲駒に対応した上記湾曲部の部分の外径を、上記湾曲部の部分よりも先端側に位置する部分の外径よりも大きくしたことを特徴とする内視鏡。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、挿入部に遠隔操作により湾曲可能な湾曲部を有した内視鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、開腹することなく腹壁に穿刺したトロッカを通じて内視鏡やその他の器具を腹腔や胸腔内に挿入し、内視鏡による観察下で手術することが多くなった。このような手術に使用される内視鏡は挿入部が硬性のものであったが、最近では、硬性挿入部の先端側に手元側からの遠隔操作により湾曲可能な湾曲部を設けた湾曲部付き硬性内視鏡が使用されるようになってきた(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−37705
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
腹腔や胸腔内を内視鏡による観察下で手術する際、体壁に穿刺されたトロッカに内視鏡の挿入部を挿入したり、トロッカから挿入部を抜去したりする。しかし、湾曲部付き硬性内視鏡の挿入部をトロッカから抜去するとき、湾曲部を湾曲させた状態のままでトロッカから抜去すると、トロッカの先端縁が湾曲部の被覆部材に擦れ、被覆部材を傷め、耐久性を損なう虞がある。特に、湾曲部の手元側最終湾曲駒の先端付近に位置する被覆部材にトロッカの先端縁が強く接触する。また、湾曲方向側、特に大きく湾曲させる向きの画像上側(UP側)に対応した被覆部材の部分にトロッカの先端縁が強く接触し易く、その部分の湾曲部被覆部材にダメージを受け易かった。
【0004】
本発明は上記課題に着目してなされたもので、その目的とするところは、内視鏡をトロッカに挿入したり、抜去したりしても、湾曲部の被覆部材のダメージが小さい湾曲部付き内視鏡を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に係る発明は、体腔内に挿入される挿入部と、挿入部の先端側に設けられた遠隔操作により湾曲可能な湾曲部とを有する内視鏡において、上記湾曲部の手元側端部の外径が、上記手元側端部よりも先端側に配置される上記湾曲部の部分の外径よりも大きいことを特徴とするものである。
【0006】
請求項2に係る発明は、体腔内に挿入される挿入部と、挿入部の先端側に設けられた遠隔操作により湾曲可能な湾曲部とを有する内視鏡において、
上記湾曲部は、環状部材からなる複数の湾曲駒を備え、上記湾曲駒のうち最も手元側に配置される湾曲駒の外径がその湾曲駒の先端側に配置される他の湾曲駒の外径よりも大きいものとし、最も手元側に配置される湾曲駒に対応した上記湾曲部の部分の外径を、上記湾曲部の部分よりも先端側に位置する部分の外径よりも大きくしたことを特徴とするものである。
【0007】
請求項3に係る発明は、体腔内に挿入される挿入部と、挿入部の先端側に設けられた遠隔操作により湾曲可能な湾曲部とを有する内視鏡において、上記湾曲部は、環状部材からなる複数の湾曲駒と、この湾曲駒を被覆する被覆部材とを備え、上記湾曲駒のうち最も手元側に配置される湾曲駒に対応して配置された被覆部材の部分の厚さを、先端側に配置される他の部分の厚さよりも厚く形成し、最も手元側に配置される湾曲駒に対応した上記湾曲部の部分の外径を、上記湾曲部の部分よりも先端側に位置する部分の外径よりも大きくしたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、湾曲部を湾曲させた状態で内視鏡の挿入部をトロッカに挿入したり、抜去したりしても、湾曲部の被覆部材はダメージを受け難い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
〔第1実施形態〕
図1、図2及び図5を参照して本発明の第1実施形態に係る内視鏡について説明する。
【0010】
(構成)
図1は第1実施形態に係る内視鏡の外観構造を示す説明図であり、図2は内視鏡における挿入部の縦断面図であり、図5はその内視鏡の使用状態の説明図である。
【0011】
図1に示すように、本実施形態の内視鏡1は、体腔内等に挿入される細長い挿入部2と、この長尺な挿入部2の基端側に連設された把持部を兼ねた太径の操作部3と、この操作部3から後方へ延出された可撓性を有するユニバーサルコード4とを備える。上記挿入部2は、先端側より順に配設される、対物光学系等を備えた硬性の先端部5と、湾曲可能な湾曲部6と、硬性の硬性管部7で構成されている。尚、上記硬性管部7の代わりに軟性の軟性管部とした軟性のものであってもよい。
【0012】
上記操作部3には、上記湾曲部6を遠隔的に湾曲操作するための湾曲レバー8が設けられている。上記ユニバーサルコード4には、後述するように、照明光を伝送するライトガイドファイバ及び各種信号を伝送する信号ケーブル等が内蔵される。ユニバーサルコード4の延出終端には、外部の光源装置に接続可能なライトガイドコネクタ9が接続されている。ライトガイドコネクタ9は、その側方よりビデオケーブル10が分岐しており、このライトガイドコネクタ9の延出終端には、図示しない制御装置あるいは信号処理装置としての例えばビデオプロセッサに対して電気的に接続可能なビデオコネクタ11が接続されている。
【0013】
内視鏡1における挿入部2の内部構造は図2に示すように構成されている。すなわち、挿入部2の内部には、光源装置へ供給された照明光を伝送するライトガイドファイバ12と、撮像ユニット13により観察像を光電変換して得た電気信号を上記ビデオプロセッサに供給する信号ケーブル14と、上記湾曲部6を湾曲操作するための複数の湾曲操作ワイヤ15等が配置されている。上記ライトガイドファイバ12の先端は先端部5の本体部16の先端面に設けられる照明レンズ17に当接されている。また、本体部16には照明レンズ17の近傍に位置して上記撮像ユニット13の最先端部の対物レンズ18が設けられている。先端部5の本体部16の後端側外周には先端カバー19が嵌合して接着固定されている。
【0014】
さらに、図2に示すように、上記先端部5の後端側に位置する湾曲部6には、複数の湾曲駒21を有した湾曲管22が設けられている。湾曲駒21としては、先端側から順に第1湾曲駒21a、第2湾曲駒21b、第3湾曲駒21c、第4湾曲駒21d、第5湾曲駒21e及び最終湾曲駒21fがあり、それぞれ隣接する湾曲駒21同士がリベット23により回動自在に連結される。ここで、最終湾曲駒21fの外径は、他の湾曲駒21a〜21eの外径よりも大きく設定されている。また、最先端に位置する第1湾曲駒21aは、先端部5の本体部16に固定され、最終端に位置する最終湾曲駒21fは、後述する継ぎ管31を介して硬性の硬性管部7の先端に固定されている。
【0015】
上記湾曲管22の第1湾曲駒21aには、一端が図示しない手元側の湾曲操作部に固定された上下左右に配置された4本の湾曲操作ワイヤ15の先端部分をそれぞれロー付けや半田付けによって固着する4つの固着部25が上下左右の位置にそれぞれ形成されている。これらの湾曲操作ワイヤ15をそれぞれ選択的に牽引操作することにより、上記湾曲部6を所定の向き湾曲させることができる。
【0016】
上記湾曲管22の湾曲駒21b,21c,21d,21e,21fの内周部位には、上記各湾曲操作ワイヤ15を挿通して湾曲操作ワイヤ15の位置を規制するワイヤ受け26が配置されている。各ワイヤ受け26は、湾曲駒21b,21c,21d,21e,21fの内面にロー付けや半田付けにより固着されている。
【0017】
上記湾曲管22の外側には、例えば、金属製の素線や樹脂製の素線を管状に編組み構成した編み管(ブレード)27が被覆されている。この編み管27の両端縁部は半田付けや接着等により最先端の湾曲駒21aと、継ぎ管31または最後端の湾曲駒21fに固着されている。編み管27の外側には、例えば、ゴム、エラストマーからなる湾曲部被覆部材29が被覆されている。
【0018】
図2に示すように、上記湾曲部6の後端には、継ぎ管31が設けられており、上記湾曲部6の基端は、その継ぎ管31を利用して上記硬性管部7の先端部に固着されている。継ぎ管31の内面には湾曲操作ワイヤ15を挿通して、その湾曲操作ワイヤ15をガイドするコイル32の先端がロー付けや半田付けによって固着されている。
【0019】
(作用)
次に、この内視鏡1を使用する場合の一例について説明する。まず、図5に示すように、体壁に穿刺されたトロッカ35内を通じて内視鏡1の挿入部2を体腔内に挿入し、または抜去する。
【0020】
一般に、湾曲動作を行った状態で内視鏡1の挿入部2をトロッカ35から抜去しようとする場合、湾曲部6が湾曲していると、トロッカ35の先端部35aに湾曲部6の湾曲部被覆部材29が接触し易い。特に、最終湾曲駒21fの先端側付近、または湾曲方向及び画像の上側(UP側)に位置する湾曲部6の湾曲部被覆部材29の部分にトロッカ35の先端部35aが接触し易い。これは、トロッカ35内で内視鏡1の挿入部2が動き、湾曲部6が湾曲していると、その湾曲部被覆部材29の外周面が、トロッカ35の先端部35aにおける肩口に近接するためである。この結果、内視鏡1の挿入部2を挿入・抜去する際、トロッカ35の先端部35aにおける肩口付近によって湾曲部被覆部材29の外周面が擦れる。
【0021】
しかし、本実施形態では、最終の湾曲駒21fの外径が他の湾曲駒21a〜21eの外径よりも大きくなっているので、その最終の湾曲駒21fに対応する部分の外径は他の部分よりも大きい。このため、トロッカ35内に挿入された最終の湾曲駒21fに対応する部分がトロッカ35の内孔の中心に位置するようにガイドされ、最終の湾曲駒21fに対応する部分よりも前側の湾曲部被覆部材29が当たりにくい。つまり、最終の湾曲駒21fの先端側付近に位置している湾曲部被覆部材29の部分より前の部分がトロッカ35の先端部35aに接触しにくい。
【0022】
(効果)
本実施形態によれば、最終湾曲駒21fの外径が他の湾曲駒21a〜21eの外径よりも大きくなっているので、最終湾曲駒21fに対応した湾曲部6の部分の外径もその先端側付近に位置している部分よりも大きくなる。最終湾曲駒21fに対応した湾曲部6の部分はトロッカ35の中心に位置決めされ、最終湾曲駒21fの先端側付近に位置している湾曲部被覆部材29にトロッカ35の先端部35aが接触し難いので、トロッカ35の先端部35aが湾曲部被覆部材29に接触してダメージを与えない。
【0023】
〔第1実施形態の変形例〕
上述した第1実施形態の各種の変形例を挙げる。図3及び図4はそれぞれ異なる変形例を示す挿入部の縦断面図である。
【0024】
図3に示す変形例では、最終の湾曲駒21fを除き、他のすべての湾曲駒21の外径を等しく形成すると共に、第4湾曲駒21dから第5湾曲駒21e及び最終の湾曲駒21fにわたり、それらの部分に外装されている湾曲部被覆部材29の部分の肉厚Aを、他の湾曲駒21a,21b,21cの部分に被覆されている湾曲部被覆部材29の部分の肉厚Bよりも厚くしてその個所の外径を大きく形成したものである。尚、最終の湾曲駒21fの外径も他の湾曲駒21の外径と同じく形成しても良い。
【0025】
この図3に示す変形例では、上述した第1実施形態の場合と同様、特に、トロッカ35の先端部35aが接触しやすい最終湾曲駒21fの先端側付近の外径が、それより先端側部分の外径より大きくなるので、上述したと同様の位置決め規制作用によって、また、湾曲被覆部材29の肉厚Aが肉厚Bよりも大きく設定されているので、トロッカ35の先端部35aに接触することに対しての強度が高まり、挿入部2をトロッカ35に挿入部2を挿脱する際の湾曲部被覆部材29のダメージを回避することができる。
【0026】
図4に示す変形例では、上述した第1実施形態の湾曲部6の構成において、湾曲部被覆部材29の湾曲方向であって特に画像の上側(UP側)に位置する部分のみの肉厚Cが他の部分の肉厚Dより大きく形成した。この図4に示す変形例では、特にトロッカ35の先端部35aが接触しやすい湾曲部被覆部材29の湾曲方向及び画像の上側に位置する部分の肉厚が大きく設定されるので、上述したと同様の位置決め規制作用によって、また、湾曲方向及び画像の上側に位置する湾曲部被覆部材29の部分が、トロッカ35の先端部35aに接触することに対しての強度が高まり、湾曲部被覆部材29がダメージを受け難い。
【0027】
尚、図3及び図4に示した変形例において、湾曲部被覆部材29の、他の部分よりも肉厚を大きくした部分に、例えば、金属製ブレード、金属製板、樹脂製ブレード、樹脂部材、繊維製ブレードを内封するように構成してもよい。また、湾曲部被覆部材29の、他の部分よりも肉厚を大きくした部分の硬度を他の部分の硬度よりも高く(硬く)形成してもよい。このようにすれば、トロッカ35の先端部35aが接触することに対しての強度が一層高まり、湾曲部被覆部材29が破れにくい。
【0028】
また、上記第1実施形態またはその変形例の構成において、湾曲部6における最終の湾曲駒21fの外周面上に複数の凸部を部分的に設けてその部分の外径が他の湾曲駒21a〜21eの外径よりも大きくするようにしてもよい。この場合も最終の湾曲駒21fに対応した湾曲部6の最終部分における外径を、他の部分の外径よりも大きいものと見ることができる。この場合の凸部を形成する方法としては、例えば、湾曲駒21fの外周面上に凸状部材を固着してもよいし、湾曲駒21fの部材を一部変形させて凸部を形成して形成するようにしてもよい。望ましくは、上記凸部は、湾曲駒21fの外周面上に円周方向に等間隔に少なくとも3つ以上を設けるとよい。
【0029】
また、上述した形態の湾曲管22はいずれも各湾曲駒21をリベット23により連結するようにした例であるが、例えば、リベット23を設けずに隣接する湾曲駒21の先端部と後端部同士を当接して隣接する湾曲駒21同士を回動自在に連接させるようにした形態のものや、少なくとも1つの細長の管状部材に複数のスリットを入れてその管状部材を湾曲できるようにした形態のものでもよい。
【0030】
〔第2実施形態〕
図6を参照して本発明の第2実施形態に係る内視鏡について説明する。
【0031】
(構成)
図6は、本実施形態に係る内視鏡における挿入部の縦断面図である。本実施形態では、上述した第1実施形態と同じ構成に加えて以下に述べる構成が相違する。
【0032】
すなわち、図6に示すように、湾曲部6における湾曲管22は、先端側から順に配置した第1湾曲駒41a、第2湾曲駒41b、第3湾曲駒41c、第4湾曲駒41d、第5湾曲駒41e及び最終湾曲駒41fを備え、それぞれの湾曲駒41は、リベット23により順次回動自在に連結されている。
【0033】
そして、最終湾曲駒41fに隣接する第5湾曲駒41eの外径を、他の湾曲駒41の外径よりも小さく設定して構成されている。ここでは、第5湾曲駒41eだけでなく、それより先端側に位置する第4湾曲駒41dの外径も他の湾曲駒41の外径よりも小さく設定している。尚、中間部に位置する他の湾曲駒41の外径も小さく設定するようにしてもよい。
【0034】
(作用)
本実施形態の場合にも上述した第1実施形態と同様の作用が得られる。つまり、少なくとも第5湾曲駒41eの外径が他の湾曲駒41の外径より小さいので、トロッカ35の先端部35aが最終湾曲駒41fの先端側付近に位置している湾曲部被覆部材29に接触しにくいので湾曲部被覆部材29にダメージを与えにくい。また、最終湾曲駒41fの外径を他の主な湾曲駒41の外径と同じ部品に構成することができるようになる。
【0035】
(効果)
本実施形態によれば、第1実施形態と同じ効果に加え、最終湾曲駒41fの外径を他の湾曲駒41の外径と同じにできるので、挿入部2の中間部の外径を小さくできる。
【0036】
〔第3実施形態〕
図7乃至図9を参照して内視鏡に装着して使用する外付けシースの各種の変形例について説明する。図7乃至図9はそれぞれ異なる外付けシースを示す外観図である。
【0037】
(構成)
本実施形態の外付けシースは、上述したような内視鏡を含む内視鏡における挿入部に被嵌して、その挿入部の湾曲部を保護しようとするものである。
【0038】
図7に示す一例の外付けシース50は、円筒部材からなる先端枠51と、この先端枠51の後端側に設けられ、上記内視鏡1の挿入部2に装着したときにその内視鏡1の湾曲部6の部分に位置する軟性の軟性部材52と、この軟性部材52の後端側に設けられ、管状部材からなる挿入パイプ53と、この挿入パイプ53の後端側に設けられる本体部54とを含み構成される。
【0039】
上記外付けシース50の軟性部材52は、例えば、樹脂製シートを複数枚重ねて形成したり、金属製ブレードを内封したシートで形成したり、樹脂製ブレードを内封したシートで形成したり、繊維製ブレードを内封したシートで形成して構成される。
また、本体部54には、内視鏡1の挿入部2に装着したときにその内視鏡1の操作部3と係着する溝55が形成されている。
【0040】
図8に示す例の外付けシース60は、その軟性部材52が、例えば、金属製編み状管、樹脂製編み状管または繊維製編み状管等で形成されている。他の構成は上述した図7に示す外付けシース50のものと同様である。
【0041】
図9に示す例の外付けシース70は、その軟性部材52が、例えば、略円筒形状で外周面と内周面を貫通する複数の切り欠き部71を有する管状部材からなる。この管状部材は、例えば、樹脂製または金属製の部材からなる。他の構成は図7に示す外付けシース50のものと同様である。複数の切り欠き部71を設けたことにより柔軟性が増す。
【0042】
これらの外付けシース50,60,70は、内視鏡1の挿入部2に着脱自在に装着される。
【0043】
(作用・効果)
内視鏡1を使用する場合には、外付けシース50,60,70のいずれかを選んでこれに内視鏡1の挿入部2に挿入して装着する。内視鏡1の湾曲部6には外付けシース50,60,70の軟性部材52の部分が位置するので、トロッカ35に挿入した場合、トロッカ35の先端部35aが内視鏡1の湾曲部被覆部材29の部分に直接に接触せず、その湾曲部被覆部材29にダメージを与えることを回避できる。
【0044】
尚、本発明は、前述した実施形態のものに限定されるものではなく、他の形態にも適用が可能である。また、前述した説明によれば、以下の事項またはそれらの事項を組み合わせた事項の発明が得られる。
【0045】
<付記>
1.体腔内に挿入される細長い挿入部と、挿入部の先端側に設けられた遠隔操作により湾曲可能な湾曲部とを有する内視鏡において、
上記湾曲部は環状部材からなる複数の湾曲駒を備え、上記湾曲駒のうち最も手元側に配置される湾曲駒の外径がその湾曲駒の先端側に配置される他の湾曲駒の外径よりも大きいことを特徴とする内視鏡。
2.体腔内に挿入される細長い挿入部と、挿入部の先端側に設けられた遠隔操作により湾曲可能な湾曲部とを有する内視鏡において、
上記湾曲部は環状部材からなる複数の湾曲駒を備え、上記湾曲駒のうち最も手元側に配置される最終湾曲駒の先端側に配置される湾曲駒の外径が他の湾曲駒の外径よりも小さいことを特徴とする内視鏡。
3.体腔内に挿入される細長い挿入部と、挿入部の先端側に設けられた遠隔操作により湾曲可能な湾曲部とを有する内視鏡において、
上記湾曲部は環状部材からなる複数の湾曲駒を備え、かつ、
上記湾曲駒のうち最も手元側に配置される最終湾曲駒と、
上記最終湾曲駒の先端側に配置される第2の湾曲駒と、上記第2の湾曲駒の先端側に配置される第3の湾曲駒とを有し、
上記第2の湾曲駒及び第3の湾曲駒の外径が他の湾曲駒の外径より小さいことを特徴とする内視鏡。
4.上記挿入部の上記湾曲部以外の部分が硬性であることを特徴とする第1項、第2項または第3項に記載の内視鏡。
【0046】
5.内視鏡の挿入部に外付けシースを外装し、外付けシースにおいて、少なくとも外付けシースの内視鏡の湾曲部に外装する部分を、樹脂製シートを複数枚重ねて形成したもの。
6.内視鏡の挿入部に外装する外付けシースにおいて、少なくとも外付けシースの内視鏡の湾曲部に外装する部分を、樹脂シートに金属製網状管を内封することにより形成したもの。
7.内視鏡の挿入部に外装する外付けシースにおいて、少なくとも外付けシースの内視鏡の湾曲部に外装する部分を、樹脂シートに樹脂製網状管を内封することにより形成したもの。
8.内視鏡の挿入部に外装する外付けシースにおいて、少なくとも外付けシースの内視鏡の湾曲部に外装する部分を、樹脂シートに繊維製網状管を内封することにより形成したもの。
9.内視鏡の挿入部に外装する外付けシースにおいて、少なくとも外付けシースの内視鏡の湾曲部に外装する部分を、金属製網状管で形成したもの。
10.内視鏡の挿入部に外装する外付けシースにおいて、少なくとも外付けシースの内視鏡の湾曲部に外装する部分を、樹脂製網状管で形成したもの。
11.内視鏡の挿入部に外装する外付けシースにおいて、少なくとも外付けシースの内視鏡の湾曲部に外装する部分を、繊維製網状管で形成したもの。
12.内視鏡の挿入部に外装する外付けシースにおいて、少なくとも外付けシースの内視鏡の湾曲部に外装する部分を、略円筒形状で外周面と内周面を貫通する少なくとも1つの切り欠き部を有する樹脂部材で形成したもの。
【0047】
13.体腔内に挿入される細長い挿入部の先端側に遠隔操作により湾曲可能な湾曲部を有した内視鏡と、
上記内視鏡に着脱自在に装着され、少なくとも上記湾曲部に外装する部分を湾曲自在な構成とした外付けシースと、
上記内視鏡の挿入部を挿脱可能なトロッカとを備え、
上記内視鏡を上記トロッカに挿入して使用するとき、上記内視鏡に上記外付けシースを装着するようにしたことを特徴とする内視鏡システム。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の第1実施形態に係る内視鏡の外観構造を示す説明図である。
【図2】同じく本発明の第1実施形態に係る内視鏡における挿入部の縦断面図である。
【図3】上記第1実施形態の変形例に係る内視鏡における挿入部の縦断面図である。
【図4】上記第1実施形態の他の変形例に係る内視鏡における挿入部の縦断面図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る内視鏡の使用状態を示す説明図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る内視鏡における挿入部の縦断面図である。
【図7】内視鏡に使用する外付けシースを示す外観図である。
【図8】内視鏡に使用する他の外付けシースを示す外観図である。
【図9】内視鏡に使用するさらに他の外付けシースを示す外観図である。
【符号の説明】
【0049】
1…内視鏡、2…挿入部、3…操作部、5…先端部、6…湾曲部、7…硬性管部
15…湾曲操作ワイヤ、16…本体部、21…湾曲駒、22…湾曲管、27…編み管
29…被覆部材、35…トロッカ。
【出願人】 【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス株式会社
【住所又は居所】東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号
【出願日】 平成16年4月16日(2004.4.16)
【代理人】 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦

【識別番号】100091351
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 哲

【識別番号】100084618
【弁理士】
【氏名又は名称】村松 貞男

【識別番号】100100952
【弁理士】
【氏名又は名称】風間 鉄也

【公開番号】 特開2005−304545(P2005−304545A)
【公開日】 平成17年11月4日(2005.11.4)
【出願番号】 特願2004−121825(P2004−121825)