| 【発明の名称】 |
瞳孔反応確認装置および疲労回復促進装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】中川 皓夫 【住所又は居所】京都市伏見区竹田鳥羽殿町9番地 メモワールビル7階 株式会社ワック内
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| 【要約】 |
【課題】コストの上昇を抑制しながら、被験者自らがその瞳孔反応を確認することができる瞳孔反応確認装置およびこれを備える疲労回復促進装置を提供する。
【解決手段】被験者は、点滅を繰り返すLED光源によって映し出される画像フィルムを観察することで、毛様筋の緊張状態を解すことが可能となる。そして、LED光源の点滅動作が一定時間繰り返された後、一旦、LED光源は消灯状態となる。その後に、これに代わってLED光源の点滅動作が開始される。これらのLED光源からの光の点滅刺激を眼に受けた場合に、被験者の瞳孔は散瞳・縮瞳状態を繰り返すことになり、この両状態を被験者自らがハーフミラーをもって視認することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 瞳孔反応を確認するための瞳孔反応確認装置であって、 光学反射面を有し、前記光学反射面が被験者の視線に対して略直交する方向に配されてなり、当該被験者の瞳孔に係る像を形成する反射部と、 前記被験者に対して瞳孔反応を誘発させるための刺激付加部とを有する ことを特徴とする瞳孔反応確認装置。 【請求項2】 前記刺激付加部は、前記被験者の眼に対して光刺激を与え、その瞳孔を縮瞳させるものである ことを特徴をする請求項1に記載の瞳孔反応確認装置。 【請求項3】 前記刺激付加部は、前記被験者の眼に向けてパルス光を照射する ことを特徴とする請求項2に記載の瞳孔反応確認装置。 【請求項4】 前記刺激付加部によるパルス光の照射周期は、瞳孔の散瞳・縮瞳に係る周期の長さ以上に設定されている ことを特徴とする請求項3に記載の瞳孔反応確認装置。 【請求項5】 当該装置には、前記被験者の眼に対して、前記刺激付加部が照射するパルス光よりも光量が少ない光を照射する照明部を有する ことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の瞳孔反応確認装置。 【請求項6】 前記反射部は、ハーフミラーから構成されており、前記被験者の視線上に配置されている ことを特徴とする請求項5に記載の瞳孔反応確認装置。 【請求項7】 請求項1から7の何れかに記載の瞳孔反応確認装置を備えることを特徴とする疲労回復促進装置。 【請求項8】 前記反射部がハーフミラーから構成され、前記刺激付加部がパルス光を照射する光源から構成されており、 前記被験者の視線上に、前記被験者の眼球と反射部を結んだ延長上に設けられた画像表示部と、当該被験者の眼球に近接した位置に配された接眼レンズとを有する ことを特徴とする請求項7に記載の疲労回復促進装置。 【請求項9】 前記接眼レンズと反射部との光学距離は、前記接眼レンズと画像表示部との光学距離の略50%に設定されている ことを特徴とする請求項8に記載の疲労回復促進装置。 【請求項10】 前記画像表示部は、フィルムと、当該フィルムを透過して前記被験者に光を照射する光源とから構成されている ことを特徴とする請求項8または9に記載の疲労回復装置。 【請求項11】 前記画像表示部および接眼レンズは、前記被験者の左眼および右眼の各々に対して設けられている ことを特徴とする請求項8から10の何れかに記載の疲労回復促進装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、瞳孔反応確認装置およびこれを備える疲労回復促進装置に関する。 【背景技術】 【0002】 近年、パーソナル・コンピュータ(PC)などを用いたVDT(Visual Display Terminals)作業による眼精疲労やテクノストレス(疲れ症候群;Chronic Fatigue Syndrome)が大きな社会問題となっている。このような眼精疲労等は、VDT作業等近業を長時間にわたって行うことによって、毛様筋その他の眼筋が緊張しつづけた状況となり、毛様筋等が弛緩し難くなるために起こる。 【0003】 このような眼精疲労等の回復促進を図るために、従来では、望遠訓練法、凸レンズ装着法、点眼療法などが主に用いられてきたが、近年、雲霧法を用い毛様筋等の緊張を解し、眼精疲労等の回復促進を図る装置が開発されている。このような雲霧法を用いた疲労回復促進装置としては、内部に設けられた左右眼各々用の視標チャート(風景画像などの視標)を、無限遠光学系の接眼レンズを介して被験者に観察させることによって、無限遠方を見るのと同じ原理で毛様筋の緊張を解すための構成を有するものがある。被験者は、一定時間この装置を用いることによって、長時間緊張し続けた毛様筋の疲れを解し、上記眼精疲労等の回復促進を図ることができる。 【0004】 ところで、被験者は、上記装置を用いた疲労回復において、その装置内部の視標チャートを一定時間眺めるだけであるので、その作用効果を実感し難い。そのため、被験者が当該装置を長期にわたって継続的に使用するのが困難である。これに対して、被験者が、自らの瞳孔の状態、即ち、装置の使用により散瞳状態と縮瞳状態とが変化する様子を自らが確認することができれば、その作用効果を実感することができるものと考えられる。そして、瞳孔の大きさを測定する方法としては、例えば、CMOSイメージセンサを用いて瞳孔の大きさを計測する装置などを用いる方法などが開発されており(特許文献1参照。)、この技術を疲労回復促進装置に適用することも理論上は考えられる。 【特許文献1】特開2002−238853号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 しかしながら、上記特許文献1をはじめ既存の技術では、装置使用中において、被験者自らがその瞳孔反応を確認することは困難であり、また、装置構成が複雑なものとなるために装置コストの上昇を招くといった問題を有する。これらの理由から、特許文献1の技術を疲労回復促進装置などの装置に対して適用することは困難である。 本発明は、上記問題を解決しようとなされたものであって、コストの上昇を抑制しながら、被験者自らがその瞳孔反応を確認することができる瞳孔反応確認装置およびこれを備える疲労回復促進装置を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0006】 上記課題を解決するために、本発明に係る瞳孔反応確認装置は、光学反射面を有し、この光学反射面が装置の使用者である被験者の視線に対して略直交する方向に配されてなり、当該被験者の瞳孔に係る像を形成する反射部と、被験者に対して瞳孔反応を誘発させるための刺激付加部とを有する構成とした。 ここで、刺激付加部としては、例えば、LEDなどの光源を用い、被験者の眼に対して光刺激を与える構成をとることができる。特に、光量の大きいパルス光を用いるようにすれば、瞳孔の反応を観察する上で望ましい。 【0007】 このようにパルス光を被験者の眼に対して照射する場合には、被験者の瞳孔における散瞳・縮瞳に係る周期の長さ以上となるように発光周期を設定しておくことが望ましい。即ち、人間の瞳孔は、光刺激等により縮瞳し、刺激がなくなってもとの状態へと散瞳するのに、最低でも0.6〜0.7sec.を要するために、装置のパルス光の発光周期を短く設定した場合には、正確な動向反応を観察することができない。これに対して、パルス光の発光周期を瞳孔の散瞳・縮瞳周期と同期する長さ以上の周期に設定することで、被験者は、正確な瞳孔反応を観察することができる。さらに、人間の明るさ感知の心理的特性を考慮するとき、パルス光の発光周期に占める発光時間の割合、即ち、明暗両状態に占める明状態の割合を略60%確保しておくことが望ましい。 【0008】 また、上記瞳孔反応確認装置では、刺激付加部が照射するパルス光よりも光量の少ない光を被験者の眼に対して照射する照明部を設けておくようにすれば、被験者に対してパルス光の刺激が付加されていない散瞳状態の瞳孔について、被験者が瞳孔状態を確認するのに足りる外光がない場合にも、被験者自らの瞳孔を確認することができるので望ましい。この照明部については、光が被験者の眼に到達する構成であればその設置場所については特に限定はないが、被験者が自らの瞳孔反応を確認するための妨げとならないように、視線上から外れた位置に配することが望ましい。 【0009】 本発明に係る瞳孔反応確認装置においては、具体的な反射部としてハーフミラーを採用することができ、この場合には、ハーフミラーを被験者の視線上に配置するようにする。 また、本発明に係る疲労回復促進装置は、上記瞳孔反応確認装置を構成要素として備える構成とした。そして、この装置において、反射部をハーフミラーからなる構成とし、また、刺激付加部をパルス光を照射することができる光源とするとき、被験者の視線上に、被験者の眼球と反射部を結んだ延長上に画像表示部を設け、被験者の眼球に近接する位置に接眼レンズを設ける構成とすることができる。ここで、上記接眼レンズとしては、無限遠光学系あるいはそれ以上のものを用いることが望ましい。 【0010】 上記装置においては、接眼レンズと反射部との光学距離を、接眼レンズと画像表示部との光学距離に対して略50%としておくことが望ましい。 また、本発明に係る疲労回復促進装置においては、雲霧法を用いるという観点から、少なくとも画像表示部と接眼レンズとを被験者の左右眼毎に設けておくことが望ましい。 【発明の効果】 【0011】 上記構成を有する本発明に係る瞳孔反応確認装置では、被験者の視線と略直交する方向に反射部の光学反射面が配され、且つ、被験者に対して瞳孔反応を誘発させるための刺激付加部とを有するので、被験者は、刺激付加部からの刺激を受けた際の自らの瞳孔に係る像をリアルタイムに視認することができる。この装置では、上記特許文献1のようにCMOSセンサなどを用いなくても、被験者自らが、容易に瞳孔反応を確認することができるので、コスト面で優位性を有し、且つ、自身において瞳孔反応をリアルタイムに確認することが可能である。 【0012】 このような瞳孔反応確認装置は、種々の装置と組み合わせることができるが、特に、上記疲労回復促進装置に適用すれば望ましい。即ち、疲労回復促進装置に対して上記瞳孔反応確認装置を組み合わせることによって、被験者は、疲労回復を図るのに装置を覗き込んで毛様筋の緊張状態を解し、一定時間の後に、一旦、光学系を瞳孔反応の確認のための系へと切り換えることで、被験者自らが瞳孔反応を視認することができる。そして、被験者は、自らの瞳孔反応に係る状態を確認した後、再び毛様筋の緊張緩和を実施することもできる。被験者は、自己の瞳孔反応を確認しながら疲労回復を図ることができるので、その作用効果を実感することが可能となり、装置使用の習慣化を図ることが可能となる。 【0013】 なお、本発明に係る瞳孔反応確認装置においては、上記疲労回復促進装置以外の装置、例えば脳機能を瞳孔反応を用いて検査するような装置や、両眼視検査装置などに対して適用することもできる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0014】 本発明を実施するための最良の形態について、図1〜4を参酌しながら説明する。以下においては、疲労回復促進装置1を一例として用いて本発明の構成上の特徴およびその作用効果についての説明を進めるが、本発明がこれに限定を受けるものではないことを前言しておく。 (疲労回復促進装置1の構成) 先ず、疲労回復促進装置1の全体構成について、図1を用いて説明する。図1は、本実施の形態に係る疲労回復促進装置1の外観斜視図である。 【0015】 図1に示すように、本実施の形態に係る疲労回復促進装置1は、本体部10とこれに差し込んで使用される視標チャート20とから構成されている。この内、本体部10は、略直方体形状を有する筐体100と、その正面の上方領域に設けられたファインダ部101L、101Rとを有している。また、筐体100の正面の下方領域には、電源スイッチ103と駆動時間を切り替えるための切り替えスイッチ104が設けられており、筐体100の側面には、被験者などが視標チャート20の昇降を実施するためのダイアル102が設けられている。なお、切り替えスイッチ104は、実際に装置1の駆動をスタートさせる駆動開始スイッチとしての機能も有している。即ち、例えば、5min.の駆動時間を設定して装置1を駆動させようとする場合には、ユーザは電源スイッチ103をON状態とした後に、5min.の設定時間の切り替えスイッチ104を押すことによって実行できる。 【0016】 また、疲労回復促進装置1における各ファインダ部101L、101Rの少し上方には、被験者の眼を照らすためのLED光源111が設けられている。 次に、疲労回復促進装置1の主要部の構成について、図2を用いて説明する。図2は、図1に示す疲労回復促進装置1の一部断面を示す図である。なお、図2においては、被験者の右眼に対応する部分についてのみ図示しているが、本実施の形態に係る疲労回復促進装置1には、図2に示すのと同様の構成を有する左眼用の光学系を、図2に示す右眼用の光学系と平行に(両眼の注視線を平行に維持するように)備えている。 【0017】 図2に示すように、本体部10の筐体100内における被験者の視線上には、上述のようにすぐにファインダ部101Rがあり、視線の領域を囲む状態で内部筐体106が設けられている。内部筐体106は、その内方におけるファインダ部101Rに近接する位置に配された接眼レンズ107と、この接眼レンズ107と少し間隔をおくようにして配されたハーフミラー108を備えている。さらに、内部筐体106におけるファインダ部101Rと対向する位置には、LED光源110が設置されている。ここで、接眼レンズ107には、無限遠光学系のものが用いられている。そして、指標チャート20の画像フィルム部20aは、接眼レンズ107の焦点上に位置するので、被験者の眼には平行光が入る。 【0018】 また、ファインダ101Rの少し上方には、上述のように、照明用としてのLED光源111が設けられている。このLED光源111は、被験者が疲労回復促進装置1を使用する際に周囲の環境が被験者の眼を観察することができないまでに暗い場合に、被験者の眼を照らすことができるようにするためのものである。なお、照明光源111は、被験者の視線から外れた位置に配されており、その明るさは後述のLED光源109a、109bよりもかなり低く設定されている。 【0019】 視標チャート20は、ハーフミラー108とLED光源110との間であって、被験者の視線の方向(図2における横方向)と交差する方向に昇降可能に介挿される。そして、視標チャート20の一部領域には、左右眼用で対をなす画像フィルム部20aが複数対形成されている。そして、視標チャート20は、上記筐体100の側面に設けられたダイアル102と連動して上下に昇降運動する受けレバー105によって挟持されており、被験者自らによるダイアル102の回転操作に伴って昇降され、被験者が画像フィルム20aの選択を行えるように構成されている。 【0020】 LED光源110は、この視標チャート20における画像フィルム部20aを被験者にとっての裏面側より光の照射を行うものであり、一定の周期をもって点滅を繰り返すようになっている。そして、LED光源110と画像フィルム20aとの間には、散光板112が設けられている。これは、LED光源110から出射された光を散光するためのものである。 【0021】 また、内部筐体106の内方における接眼レンズ107とハーフミラー108との間であって、被験者が上記視標チャート20の画像フィルム20aを観察するときにその視線を遮らない位置に、LED光源109a、109bが配されている。この2つのLED光源109a、109bは、LED光源110を一時的にOFF状態とするときに一定周期で被験者の眼に対してパルス状の光を照射するものであって、その光量は、上記照明用として設けられているLED光源111から照射される光よりも大きいものである。即ち、疲労回復促進装置1では、一時的にLED光源110がOFF状態とした際に、LED光源111が低い光量で被験者の眼を照らし、LED光源109a、109bから一定周期をもってパルス状の大きな光量の光が被験者の眼に照射される。 【0022】 LED光源109a、109bの点滅周期については、被験者の散瞳・縮瞳周期に対して同期するものであることが望ましい。ただし、散瞳・縮瞳周期よりも長くなってもかまわない。本実施の形態では、LED光源109a、109bの点滅周期を、例えば20pulse/min.程度に設定することができる。 また、LED光源109a、109bからのパルス光のパルス幅については、1周期の60%程度とすることが望ましい。言い換えると、LED光源109a、109bから光が照射される時間は、照射されない時間との間で、3:2の関係をもって設定されている。これは、人間は「明」状態の時間長さと「暗」状態の時間長さとの比率を3:2前後に設定することによって、「明暗」の各長さが心理的に同一配分にあると認識できるためである。 【0023】 本実施の形態に係る疲労回復促進装置1は、以上のような構成を有している。ただし、課題を解決する手段の欄に記載した本発明の特徴を備える構成であれば、これに限定されるものではなく、適宜の仕様変更が可能である。 (疲労回復促進装置1の機能) 疲労回復促進装置1の機能の内、本実施の形態で特徴的となる部分について、図3および図4を用いて説明する。図3は、疲労回復促進装置1が有する機能の内、本実施の形態において特徴的となる部分について模式的に示したものであり、図4は、疲労回復促進装置1を用いた際に被験者の瞳孔および眼球で生じる状態変化を示す模式図である。 【0024】 図3に示すように、被験者の視線上には、被験者の側から順に、接眼レンズ107、ハーフミラー108、視標チャート20における画像フィルム20a、LED光源110が配されている。また、上記図2にも示す通り、ハーフミラー108との近傍には、上下に分けて眼への刺激用としてLED光源109a、109bが配されている。さらに、LED光源110と画像フィルム20aとの間には、散光板112が配置されている。 【0025】 被験者の眼球に対する各構成品の配置位置については、接眼レンズ107が上述のように近接し、視標チャート20の画像フィルム20aが距離L1となっており、これに対して、ハーフミラー108が距離L2に設定されている。ここで、距離L1と距離L2との関係は、距離L1に対して距離L2が略50%に設定されている。このように、距離L2が距離L1に対して略50%となるようハーフミラー108の位置を設定しているのは、被験者が自らの眼球を観察する際には、接眼レンズ107を2回通して観察することになるためである。 【0026】 上記構成によって、指標チャート20の画像フィルム上20a上に被験者の眼球の虚像が形成されることになり、被験者は、LED光源110が消灯されて後、LED光源109a、109bの点滅開始によって、ハーフミラー108に映った自らの瞳孔状態を視認することができる。よって、本装置1では、被験者が疲労回復の促進を図るために画像フィルム20aを見るとともに、同じ装置を用いて、自らの瞳孔の状態、即ち、自らの瞳孔が縮瞳状態にあるのか散瞳状態にあるのかを確認することができるようになっている。 【0027】 なお、照明用のLED光源111は、被験者の眼と接眼レンズとの間であって、視線を外した位置に配されている。 疲労回復促進装置1の作動状態と、被験者の眼の状態との関係について、以下で説明する。 図3において、疲労回復促進装置1の駆動開始時において、被験者はLED光源110が一定周期で点滅を繰り返す画像フィルム20aを観察する。被験者がこのように画像フィルム20aを観察しているときには、画像フィルム20aを通したLED光源110からの光は被験者の眼に対して平行光として入射することになる。このように一定周期で点滅を繰り返すLED光源110によって映し出される画像フィルム20aを観察することで、被験者は、無限遠方の像を見つめながら、毛様筋の緊張状態を解すことが可能となる。そして、LED光源110の点滅動作が一定時間繰り返された後、一旦、LED光源110は消灯状態となる。その後に、これに代わってLED光源109a、109bの点滅動作が開始される。 【0028】 図4(a)に示すように、LED光源109a、109bが消灯状態のときには、被験者の眼にはLED光源111からの光だけが入射されることになり、この状態において被験者の瞳孔500は、散瞳状態となり、径d1を有する。図4(c)に示すように、散瞳状態においては、水晶体504の周りを囲む毛様筋502が緩んだ状態となり、これに伴って虹彩501が引っ張られた状態となることで、結果として瞳孔が大きくなる。 【0029】 次に、LED光源109a、109bが点灯状態のときには、被験者の眼には強い光刺激が付加されることになる。光刺激を受けた被験者の瞳孔500は、図4(b)、(d)に示すように縮瞳状態となり、上記径d1よりも小さい径d2を有することになる。そして、このときには、毛様筋502は緊張した状態となる。 本実施の形態に係る疲労回復促進装置1では、一定間隔(例えば、20pulse/min.)でLED光源109a、109bを点滅させ、画像フィルム20aの観察をもって疲労回復促進を図っているときと同様に、被験者の瞳孔状態を縮瞳状態と散瞳状態とを繰り返させ、これを被験者自らが視認することで、当該疲労回復促進装置1の効果を実感することができる。そして、このように縮瞳・散瞳の両状態の視認を被験者自らが実施できることで、被験者は、長期にわたって当該装置1を積極的に使用継続することができるようになる。ここで、LED光源109a、109bが非点灯の状態においても、照明用としてLED光源111は常時点灯状態にあるため、被験者は、自らの散瞳状態も確認することができる。ただし、上述のように、LED光源111から発する光量は、被験者の眼を刺激するためのLED光源109a、109bから発せられる光量よりも低く設定されている。 【0030】 なお、LED光源111については、室内光が十分な場合にはなくてもよく、また、室内の明るさを感知して点灯・消灯をするものとしてもよい。 (その他の事項) 上述の通り、上記疲労回復促進装置1は、本発明の構成的な特徴およびそれより奏される作用効果を説明するために用いた一例であって、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、上記疲労回復促進装置1では、散瞳状態から縮瞳状態へと瞳孔状態を変化させるための眼への刺激付加手段として、パルス光を発するLED光源109a、109bを設けることとしたが、LED光源でなく電球、ストロボ等の光源からの光によって眼に刺激を与えることにしてもよいし、光以外の刺激付加手段(例えば、音など)を設けることにしてもよい。 【0031】 また、上記疲労回復促進装置1では、視標チャート20を被験者の視線上に配置された構成としたが、これとは異なる視標チャートを例えば装置の上方に配しておき、45°傾斜させたハーフミラーを間に配することで、被験者に対して上方の指標チャートの画像を観察させるようにすることができる。このように上方にも指標チャートを配するのは、被験者が前方の画像フィルム20aを観察するときには、被験者の眼に平行光が入射するのに対して、被験者が上方の指標チャートの画像を観察するときには、被験者の眼の例えば1m前方にあるように認識させる(調節安静位:empty field)ようにするためである。即ち、このように被験者に対して前方の指標チャート20と上方の指標チャートとを交互に観察させることで、被験者における毛様筋の緊張緩和をより促進することができる。 【0032】 また、上記実施の形態においては、被験者が自らの瞳孔状態を確認するためのハーフミラー108を固定式としているが、必ずしもその必要性はない。例えば、ハーフミラー108を被験者の視線上から退避できるように可動式としておき、被験者の意思に基づいて視線上から退避できるような構成としておいてもよい。 また、被験者が自らの瞳孔反応を確認できるようにする手段については、ハーフミラー108以外のものを採用してもよい。例えば、被験者の瞳孔をイメージセンサなどで観察し、この瞳孔に関する情報を映し出すモニタを視標チャート20の近傍に設けておくような構成としてもよい。 【0033】 さらに、上記実施の形態については、眼精疲労等の回復促進を図るための疲労回復促進装置1を用いて本発明の特徴を説明したが、ハーフミラー108およびLED光源109a、109bを視力検査装置などに付加的に設けることにしても、上述のように被験者が自己の瞳孔状態を確認できるという優位性を奏することができる。また、進行性の近視の予防・回復を図るための装置などに適用することもできる。 【0034】 なお、上記図2において、LED光源109a、109bおよびLED光源111とハーフミラー108は、被験者が自らの瞳孔状態を観察できるように構成された光学系であって、指標チャート20およびLED光源110などとは別の光学系として構成されている。 【産業上の利用可能性】 【0035】 本発明は、パソコン等のVDT作業による眼精疲労やテクノストレスの疲労回復を図るための装置や、進行性の近視の予防・回復を図るための装置等を実現する上で有効である。 【図面の簡単な説明】 【0036】 【図1】本発明の実施の形態に係る疲労回復促進装置1の外観斜視図である。 【図2】疲労回復促進装置1における主要部を示す断面図である。 【図3】疲労回復促進装置1が有する瞳孔反応確認のための構成を示す模式図である。 【図4】疲労回復促進装置1において、被験者が示す瞳孔反応を示す概念図である。 【符号の説明】 【0037】 1.疲労回復促進装置 10.本体部 20.視標チャート 107.接眼レンズ 108.ハーフミラー 109a、109b、110、111.LED光源 112.散光板 500.瞳孔 501.虹彩 502.毛様筋 503.チン氏体 504.水晶体 505.硝子体
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| 【出願人】 |
【識別番号】504123937 【氏名又は名称】株式会社 ワック 【住所又は居所】京都市伏見区竹田鳥羽殿町9番地 メモワールビル7階
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| 【出願日】 |
平成16年3月30日(2004.3.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100090446 【弁理士】 【氏名又は名称】中島 司朗
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| 【公開番号】 |
特開2005−279053(P2005−279053A) |
| 【公開日】 |
平成17年10月13日(2005.10.13) |
| 【出願番号】 |
特願2004−100427(P2004−100427) |
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