| 【発明の名称】 |
X線撮影装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】菅野 修二 【住所又は居所】東京都千代田区内神田1丁目1番14号 株式会社日立メディコ内
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| 【要約】 |
【課題】撮影画像に含まれる濃度むらを除去するための補正処理を高速に行う。
【解決手段】画像処理手段108は、撮影部位、撮影方向、体位の組み合わせを撮影オーダとしてX線画像の濃度むら情報の許容値をその撮影オーダと対応づけて記憶手段に記憶し、記憶された前記X線画像の濃度むら情報の許容値を撮影オーダに応じて読み出し、読み出されたX線画像の濃度むら情報の許容値を用いて前記X線検出器によって検出されたX線画像の濃度むらを補正する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被写体にX線を照射するX線管と、前記被写体を挟んで前記X線管と対向配置され前記被写体の透過X線をX線画像として検出するX線検出器と、前記X線管と前記X線検出器の間に配置され前記被写体の通過で発生する散乱X線を除去するグリッドと、前記被写体の患者情報、検査情報、撮影部位、撮影方向、体位を入力する入力手段と、この入力手段によって入力された前記被写体の患者情報、検査情報、撮影部位、撮影方向、体位に基づき前記X線管のX線撮影条件、前記X線検出器によって検出されたX線画像の画像処理条件を含む各種条件を設定し、それらの各種条件により前記被写体のX線画像を撮影するように制御する制御手段と、を備えたX線撮影装置において、 前記制御手段は、前記撮影部位、撮影方向、体位の組み合わせを撮影オーダとして前記X線画像の濃度むら情報の許容値をその撮影オーダと対応づけて記憶手段に記憶し、該記憶された前記X線画像の濃度むら情報の許容値を前記撮影オーダに応じて読み出し、該読み出された前記X線画像の濃度むら情報の許容値を用いて前記X線検出器によって検出されたX線画像の濃度むらを補正することを特徴とするX線撮影装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、X線撮影装置で胸部、四肢を含む多部位の撮影が可能なX線撮影装置に係り、グリッドなどの高画質化への阻害要因を改善する技術に関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来のX線撮影装置は、[特許文献1]に記載されているように、放射線発生装置からの放射線が被写体及びグリッドを通過して撮影された放射線画像の情報を取得する。放射線発生装置と、グリッドが前置され放射線画像を記録する記録媒体の放射線入力面との間の撮影距離に関する補正データに基づいて放射線画像における濃度むらの補正を行う。放射線撮影時にグリッド焦点距離と撮影距離とが異なる場合に生じる放射線画像における濃度むらを適切に補正し除去できるものである。 【特許文献1】特開2003-111753号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 しかし、上記[特許文献1]は、補正係数を計算した後に撮影画像の感度を補正した場合、補正処理に時間を要し、撮影から画像表示までの時間が増加してしまう。 また、カットオフ補正を高速に処理するために、あらかじめ、撮影距離、グリッド本数、グリッド比、グリッド焦点距離、管電圧に応じて補正情報を求めておき、それらを切り替えることも考えられるが、その場合、実際は補正情報の量が莫大になり、その莫大な情報から適切な条件を探し出すための処理時間が多く要してしまう。 また、斜入撮影の要素が加われば、より莫大な組み合わせとなり、さらに処理時間を要してしまう。 【0004】 本発明の目的は、撮影画像に含まれる濃度むらを除去するための補正処理を高速に行うことができるX線撮影装置を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0005】 上記目的を達成するため、本発明のX線撮影装置は、被写体にX線を照射するX線管と、前記被写体を挟んで前記X線管と対向配置され前記被写体の透過X線をX線画像として検出するX線検出器と、前記X線管と前記X線検出器の間に配置され前記被写体の通過で発生する散乱X線を除去するグリッドと、前記被写体の患者情報、検査情報、撮影部位、撮影方向、体位を入力する入力手段と、この入力手段によって入力された前記被写体の患者情報、検査情報、撮影部位、撮影方向、体位に基づき前記X線管のX線撮影条件、前記X線検出器によって検出されたX線画像の画像処理条件を含む各種条件を設定し、それらの各種条件により前記被写体のX線画像を撮影するように制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記撮影部位、撮影方向、体位の組み合わせを撮影オーダとして前記X線画像の濃度むら情報の許容値をその撮影オーダと対応づけて記憶手段に記憶し、該記憶された前記X線画像の濃度むら情報の許容値を前記撮影オーダに応じて読み出し、該読み出された前記X線画像の濃度むら情報の許容値を用いて前記X線検出器によって検出されたX線画像の濃度むらを補正するものである。 【発明の効果】 【0006】 本発明によれば、撮影画像に含まれる濃度むらを除去するための補正処理を高速に行うことができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0007】 本発明の実施の形態を、図面を参照して詳述する。 図1は本発明の実施の形態によるX線撮影装置の概観である。図2は本発明のX線撮影装置の構成例と接続を示す図であり、図3は本発明の濃度むら補正処理のブロック図である。 【0008】 図4は画像処理手段108で行なわれる濃度むら補正処理に使用する濃度むら補正画像の作成方法を示したフローチャートであり、図5は、撮影オーダに応じた濃度むら補正画像作成時の、撮影オーダに対応する撮影条件の例である。図6は、濃度むら補正画像作成時の撮影条件表(図5)の中のグリッドIDに対応するグリッドの特性を表す例である。図7は、濃度むら補正画像作成時の撮影条件表(図5)の中の付加フィルタIDに対応する付加フィルタの特性を表す例である。図8は、画像処理手段108の中にある記憶手段に記憶しておく、撮影オーダに対応した濃度むら補正画像の例である。 【0009】 図9は表示手段202で表示される撮影画面の例であり、図10は本発明の濃度むら補正処理を適用しない場合に、グリッドの集束距離とX線管焦点からX線検出器までの距離(SID)が異なる状態で撮影したために、画像左右に濃度むらが生じた胸部の撮影画像を示す図であり、図11は本発明の濃度むら補正を行った場合に、濃度むらが除去された胸部の撮影画像を示す図であり、図12は本発明の濃度むら補正処理を適用しない場合に斜入撮影により濃度むらが生じた頸椎の撮影画像を示す図であり、図13は本発明の濃度むら補正を行った場合に、濃度むらが除去された頸椎の撮影画像を示す図である。 【0010】 図14は第2の実施形態の濃度むら補正処理のブロック図であり、図15は、第2の実施形態の濃度むら補正画像ID記憶手段1401に記憶される撮影オーダに対応した濃度むら補正画像IDの例である。図16は、濃度むら補正画像記憶手段1402に記憶される濃度むら補正画像IDに対応した濃度むら補正画像の例である。図17は、第3の実施形態の濃度むら補正処理のブロック図である。 【0011】 本実施形態のX線撮影装置の概観を図1に示す。 X線撮影装置は、高電圧発生装置101、本体102、アーム106、X線検出器103、グリッド104、X線受像部105、X線管装置107、画像処理手段108、タッチパネル付き液晶モニタ109からなる。 X線受像部105はX線検出器103とグリッド104からなる。なお、X線受像部105からグリッド104が着脱可能になっている。 【0012】 X線撮影装置の本体102は、図1に示すように、床面上に固定されている。 アーム106は伸縮可能であり、X線検出器103の受像面とX線管装置107のX線管焦点との距離(SID)を変化させることができる。また、アーム106は上下動や、回転(図1の平面内)、旋回(図1の平面に直交する平面内)が可能である。 【0013】 X線受像部105は、上下動、回転、旋回が可能である。このように、アーム106とX線受像部105が独立して回転できることで、立位の撮影や臥位の撮影が可能であり、斜入撮影も可能である。また、アーム106とX線受像部105が旋回できることで、斜入撮影を2方向から行なうことができる。そして、X線受像部105やアーム106が上下動できるために、胸部立位撮影において、患者の顎の高さにあった位置に、X線受像部105の高さを調整することができる。 【0014】 図2は、X線撮影装置の構成例と接続を示した図である。X線撮影装置は、高電圧発生手段101、X線管装置107、X線管装置支持手段203、X線受像部支持手段204、グリッド104、X線検出器103、入力手段201、画像処理手段108、表示手段202からなる。 X線受像部105はX線検出器103とグリッド104からなる。入力手段201と表示手段202には、タッチパネル付き液晶モニタ等が使用できる。 【0015】 高電圧発生手段101には、高電圧を発生する高電圧発生装置と撮影スイッチ等からなる。また、高電圧発生手段101はX線管装置107とケーブルで接続されている。技師が高電圧発生手段101の一部である撮影スイッチを押すことで、高電圧が発生し、X線管装置107においてX線が発生する。X線管装置107は、X線管装置支持手段203により支持されている。X線管装置支持手段203は、例えば図1のアーム106と本体102である。 また、X線受像部105は、X線受像部支持手段204により支持されている。X線受像部支持手段204は、例えば図1の本体102である。 【0016】 前記X線検出器103には、着脱可能なポータブルのフラットパネルディテクタ(FPD)や、内蔵型のFPDが使用できる。ここで、FPDには間接型FPDや直接型FPDがある。例えば、間接型FPDは、X線を光に変換する蛍光体(例:CsI)と、光を電気信号に変換するフォトダイオードを2次元的に配列したフォトダイオードアレイを使用して、X線の強度分布をデジタル画像に変換する装置である。 【0017】 X線検出器103は画像処理手段108にケーブル等で接続されている。画像処理手段108において、本発明の濃度むら補正や、画像回転、画像切り出し処理、画像縮小処理、階調処理等の処理が行われる。そして、表示手段202において濃度むらが補正された撮影画像が表示される。 表示手段202(例:液晶モニタ)は、複数の部位に応じた撮影オーダが表示され、技師は実施したい撮影オーダを入力手段201(例:タッチパネル)により入力することができる。 【0018】 画像処理手段108には、例えばコンピュータが使用できる。また、画像処理手段108には、画像処理手段108の全体の処理を制御するためのCPUや、濃度むら補正画像や撮影画像等を記憶するための記憶手段であるメモリやハードディスク等が含まれている。また、画像処理手段108には、入力手段201と表示手段202が接続してある。 また、画像処理手段108がRISサーバ(コンピュータ)、あるいはHISサーバ(コンピュータ)、あるいはPACSサーバ(コンピュータ)、あるいはフィルムを出力するイメージャにネットワーク接続する場合には、ネットワークカードを内蔵してもよい。 【0019】 また、本発明の濃度むら補正処理は、例えば、画像処理手段108の中のハードディスク等に、実行可能なプログラムとして記憶されているものであり、画像処理手段108において実行されるものである。 【0020】 本発明の濃度むら補正処理は、図3に示すように、撮影オーダに応じた濃度むら補正画像を記憶するための濃度むら補正画像記憶手段301と、撮影オーダに応じて濃度むら補正に使用する濃度むら補正画像を切り替える濃度むら補正制御手段(画像処理手段108)と、撮影画像に含まれる濃度むらを除去する濃度むら補正手段302から構成される。 【0021】 濃度むら補正画像記憶手段301は、例えば、画像処理手段108の中にあるハードディスク等である。また、濃度むら補正手段302は、除算等の演算が可能な画像処理手段108等である。 そして、画像処理手段108において、X線受像手段103から得られた撮影画像に対して、濃度むら補正画像記憶手段301から撮影オーダに応じた濃度むら補正画像を読み出し、濃度むら補正手段302により撮影画像に含まれる濃度むらが除去される。 【0022】 例えば、集束グリッドの集束距離が140cmで、胸部撮影(SID=180cm)の撮影(撮影オーダ=胸部(正面PA立位))を行う場合、濃度むら補正画像記憶手段301に、撮影オーダ(撮影オーダID=i)に対応した濃度むら補正画像、例えば、胸部(正面PA立位)の場合には、画像中心部が1で、画像周辺部が0.4のように、撮影画像に含まれる濃度むらを正規化した画像Gi (x, y)を記憶しておく。そして、撮影オーダが胸部(正面PA立位)の場合の撮影画像I (x, y)に対して、上記の濃度むら補正画像Gi (x, y)を除算することで、画像の中央部の輝度は変化せずに、グリッドのカットオフによる画像周辺部の輝度の増加が補正された濃度むら補正画像O (x, y)が得られる。(式1) 【数1】
【0023】 次にX線撮影装置における濃度むら補正画像の作成方法を図4に示す。 エア画像の撮影S401において、X線撮影装置において、撮影画像の画素値が線量に対して線形的に変化するような線量域において、ある固定的な撮影条件(例:120kV、100mA、30ms、SID=180cm、グリッド無し、被写体無し)で撮影を行い、撮影画像(エア画像G0 (x, y))を取得する。 【0024】 変数iの初期化S402において、変数iを0に初期化する。そして、変数iのインクリメントS403において、変数iを1増加させる。 オフセット画像の取得S404において、X線を曝射しない状態で画像を取得する(オフセット画像)。 【0025】 撮影オーダIDがiの場合の無被検者画像の取得S405において、例えば図5に示したような撮影オーダIDがiの場合の撮影条件(SID、グリッドID、管電圧、付加フィルタID、斜入角度)で撮影し、撮影画像を取得する。例えば、撮影オーダが胸部(正面PA立位)の場合(撮影オーダID=1)では、撮影条件はSID=180cm、グリッドID=4、管電圧120kV、付加フィルタID=3、斜入角度0°である。 ここで、図5の撮影条件テーブルにおけるグリッドIDは図6に示したグリッドテーブルに対応したものであり、付加フィルタIDは図7に示したような付加フィルタテーブルに対応したものである。 【0026】 次に、無被検者画像のオフセット補正S406と、無被検者画像のゲイン補正S407において、無被検者画像Gi (x, y)からX線を曝射しない場合のオフセット画像F (x, y)を減算し(オフセット補正)、エア画像G0 (x, y)からオフセット画像F (x, y)を減算した画像で除算する(ゲイン補正)。(式2) 【数2】
【0027】 次に、撮影画像に含まれる濃度むらは空間周波数が低いものであるため、空間的平滑化S408において、画像を平滑化することで、濃度むら画像成分を抽出する。ここで、平滑化処理にはカーネルサイズが7画素×7画素からなる平均値フィルタ等を使用すれば良い。 【0028】 次に、画像中心部が1になるような正規化処理S409において、空間的平滑化S408の出力画像である空間的に平滑化された撮影画像G' (x, y)を、画像中心部(座標(x, y)=(0, 0))の画素値G' (0, 0)で除算する(式3)。そしてこの正規化された画像G” (x, y)が濃度むら補正画像であり、濃度むら補正に使用される。(式3) 【数3】
【0029】 また、変数iのインクリメントS403から、変数iと最大値M(全撮影オーダ数)との比較処理S410までの処理を全ての撮影オーダIDに対して行う。なお、全撮影オーダ数は、例えば120程度であればよい。 ここで、撮影オーダに対応した濃度むら補正画像の例を図8に示す。このような画像を、検査を行なう前に、濃度むら補正画像記憶手段301(例:画像処理手段108のハードディスク等)に記憶しておく。 【0030】 次に、表示手段202(例:液晶モニタ)に、撮影オーダが表示された撮影画面の例を図9に示す。このように、撮影画面には、検査情報表示領域(検査No表示欄901)、患者情報表示領域(患者ID表示欄902、患者名表示欄903、性別表示欄904、年齢表示欄905、生年月日表示欄906)、撮影オーダ情報表示領域(撮影オーダ表示欄907、908)、検査オーダ(患者の全撮影オーダ)を表示するための検査オーダ表示領域909と、撮影画像、あるいは濃度むら補正画像を表示する画像表示領域910がある。この表示手段202に表示された撮影画面の例は、撮影オーダとして胸部(正面PA立位)と、胸部(側面RL立位)が入力された状態を示している。 【0031】 また、入力手段201と表示手段に、例えばタッチパネル付き液晶モニタを使用した場合、撮影オーダの入力は、この撮影画面において、検査オーダ表示領域909の余白の領域を指で押すことで、撮影オーダが一覧表示されたメニュー画面が表示され(不図示)、そこから撮影オーダを指で押すことで、撮影オーダの入力が可能である。 【0032】 表示手段202に表示された撮影画面(図9)において、撮影したい撮影オーダを手動、あるいは自動で選択した後、技師は患者の撮影を行なう。 例えば、胸部(正面PA立位)という撮影オーダが選択された場合には、画像処理手段108の中のハードディスク等に記憶されている複数の濃度むら補正画像(図8)の中から、選択した撮影オーダに対応する濃度むら補正画像が画像処理手段108により自動的に選択され、濃度むら補正手段302に設定される。 【0033】 そして、技師が高電圧発生手段101の一部である撮影スイッチを押すことで、X線検出器103において、撮影画像が取得される。そしてX線検出器103において取得された撮影画像は、ケーブル等を介して画像処理手段108に送信される。 【0034】 ここで、グリッドの集束距離とSIDが異なるような撮影の場合には、撮影画像にグリッドの縞目と垂直な方向に濃度むらが生じる(図10)。あるいは、X線検出器103の受像面に対してX線を垂直に入射するのではなく、斜めに入射した場合(斜入撮影)、撮影画像にX線管焦点に近い領域と遠い領域とで濃度が不均一になるような濃度むらが生じる(図12)。 【0035】 濃度むら補正処理は、図3に示すように、事前に準備した撮影オーダに対応した濃度むら補正画像(図8)を記憶しておく濃度むら補正画像記憶手段301と、濃度むら補正画像記憶手段301から撮影オーダに対応する濃度むら補正画像を用いて、撮影画像の濃度むらを補正する濃度むら補正手段302から構成される。ここで、濃度むら補正画像記憶手段301には、画像処理手段108であるコンピュータの一部であるハードディスク等を使用すればよい。また、濃度むら補正手段302は、画像処理手段108であるコンピュータが実行可能なプログラムの中に、除算処理として記述され、撮影後に除算処理がなされればよい。実際には、画像処理手段108において、X線検出器103から得られた撮影画像I (x, y)を、濃度むら補正画像記憶手段301から読み出した撮影オーダに対応する濃度むら補正画像で除算し、表示手段202に表示される。(式4) 【数4】
【0036】 ここで、濃度むら補正手段302は除算処理に限らず、テーブル変換処理と減算処理等でも実現可能であり、除算処理より高速に補正処理が行える(式5)。この場合、対数変換する対数変換テーブルLUTlogを用いて、濃度むら補正画像G”(x, y)を事前に対数に変換し、対数変換した画像G'''(x, y)を濃度むら補正画像として画像処理手段108の中に記憶しておき、X線受像手段103から得られた撮影画像I (x, y)を対数変換テーブルLUTlogを用いて対数に変換した後に(対数撮影画像)、この対数撮影画像から対数変換した濃度むら補正画像G'''(x, y)を減算した後に、指数変換テーブルLUTexpを用いて指数に変換することで、除算処理(式4)と等価な処理を実現することができる。 【数5】
【0037】 なお、対数変換テーブルLUTlogや、指数変換テーブルLUTexpは、画像処理手段108であるコンピュータの一部であるハードディスクやメモリ等に記憶しておけばよい。 そして、画像処理手段108において、画像回転、画像切り出し、画像伸縮、階調処理等を行った後、表示手段202に濃度むらが除去された撮影画像が表示される。 例えば、グリッドの集束距離が140cmでSIDが180cmで撮影した場合(撮影オーダ=胸部(正面PA立位))の場合は図11となり、グリッドの集束距離が140cmでSIDが150cmで、斜入角度が10度で撮影した場合(撮影オーダ=頸椎正面)の場合は図13のように濃度むらが除去された画像が表示される。 【0038】 上記の説明では、撮影オーダを入力手段201から手入力する場合を述べたが、病院に放射線情報システム(RIS)がある場合には、画像処理手段108を病院内のネットワーク(LAN)に接続することで、RISサーバから配信される患者情報(患者名、患者ID、性別、生年月日等)や、検査情報(検査ID等)や、撮影オーダ情報(撮影オーダID等)を受信して、患者情報や検査情報や撮影オーダを自動的に入力してもよい。 【0039】 次に、濃度むら補正処理に関する第2の実施形態について説明する。図14に示すように、濃度むら補正処理は、濃度むら補正画像ID記憶手段1401と、濃度むら補正画像記憶手段1402と、濃度むら補正手段302から構成される。濃度むら補正画像ID記憶手段1401は、画像処理手段108内のハードディスク等である。濃度むら補正画像ID記憶手段1401には、図15に示したように、撮影オーダに対応した濃度むら補正画像IDが記憶されている。 【0040】 濃度むら補正画像記憶手段1402は、画像処理手段108内のハードディスク等である。濃度むら補正画像記憶手段1402は図16に示すように、濃度むら補正画像IDに応じて濃度むら補正画像が記憶されている。このように、濃度むら補正画像IDを用いて、濃度むら補正を行なうことで、同一の濃度むら補正画像を濃度むら補正画像記憶手段1402に記憶しておく必要が無い為、記憶容量が少なくて済む。 【0041】 次に、濃度むら補正処理に関する第3の実施形態について説明する。図17に示すように、濃度むら補正処理は、濃度むら補正画像ID記憶手段1401と、濃度むら補正画像記憶手段1402と、切替手段1701と、濃度むら補正手段302から構成される。濃度むら補正画像ID記憶手段1401は、前述したように図15に示したような撮影オーダに対して、濃度むら補正画像IDが記憶してある。また、濃度むら補正画像記憶手段1402には、前述したように図16に示したような濃度むら補正画像IDに対して、濃度むら補正画像が記憶してある。そして、切替手段1701を設けることで、濃度むら補正を行なわなくてもよい撮影オーダの場合(例:図16の濃度むら補正画像ID=4の場合)には、濃度むら補正処理を行なわないことが可能である。このように撮影オーダに応じて濃度むら補正処理を行うか否かを切り替えることで、濃度むら補正が不要な撮影オーダの場合には、濃度むら補正を行なわないため、処理時間を短縮することができる。 【0042】 なお、X線検出器の画素毎の感度ばらつきを補正するための感度補正画像に対して、本発明の濃度むら補正画像を合成(例:乗算)した画像を濃度むら補正画像記憶手段301(1402)に予め記憶しておき、撮影オーダに応じて合成した濃度むら補正画像を切り替えることで、X線検出器の画素毎の感度ばらつきの補正と、撮影オーダに応じた濃度むらの補正とを同時に処理でき、撮影から画像表示までの時間をさらに短縮できる。 【0043】 また、撮影オーダに対して、標準的な撮影条件(SID、グリッドID、管電圧、付加フィルタID、斜入角度)から大きく外れた条件で撮影した場合には、過補正により、逆に濃度むらが生じてしまう場合がある。例えば、撮影オーダが胸部(正面PA立位)の場合に、標準的な撮影条件は、集束距離が140cmのグリッド(グリッドID=4)であるところを、集束距離が180cmのグリッド(グリッドID=6)を使用して撮影し、本発明の濃度むら補正を行なった場合には、画像の周辺部の濃度が暗くなってしまう。そこで、画像処理手段108の中のハードディスク等に撮影オーダに対応した標準的な撮影条件(図5)を記憶しておき、画像処理手段108において実際の撮影条件と比較し、過補正が生じてしまう程の撮影条件の変更があるか否かを判定し、その判定結果に基づいて濃度むら補正を行なわないようにしても良い。 【図面の簡単な説明】 【0044】 【図1】本発明の実施の形態になるX線撮影装置の概観図。 【図2】本発明の実施の形態になるX線撮影装置の構成例と接続を示した図。 【図3】本発明の実施の形態になる濃度むら補正処理のブロック図。 【図4】本発明の実施の形態になる濃度むら補正処理の初期設定の内容を示す図。 【図5】本発明の実施の形態になる濃度むら補正処理に使用する濃度むら補正画像を作成する際に使用する撮影オーダに対応した撮影条件の例を示す図。 【図6】本発明の実施の形態になる濃度むら補正画像作成時の撮影条件(図5)におけるグリッドIDに対応するグリッドの特性を示す図。 【図7】本発明の実施の形態になる濃度むら補正画像作成時の撮影条件(図5)における付加フィルタIDに対応する付加フィルタの特性を示す図。 【図8】本発明の実施の形態になる濃度むら補正に使用する濃度むら補正画像の例を示す図。 【図9】本発明の実施の形態になるX線撮影装置の撮影画面の例を示す図。 【図10】従来のグリッドの集束距離とSIDが異なる場合に濃度むらが生じた場合の撮影画像の模式図。 【図11】本発明の実施の形態になるX線撮影装置において、濃度むらが除去された撮影画像の模式図。 【図12】従来の斜入撮影を行なった場合の、X線管焦点に近い領域と遠い領域とで濃度むらが生じていることを表す撮影画像の模式図。 【図13】本発明の実施の形態になるX線撮影装置において、斜入撮影時でも濃度むらを除去できる撮影画像の模式図。 【図14】本発明の第2の実施形態である濃度むら補正処理のブロック図。 【図15】本発明の第2の実施形態である濃度むら補正処理における、濃度むら補正画像ID記憶手段1401に記憶されている撮影オーダに対応した濃度むら補正画像IDの例を示す図。 【図16】本発明の第2の実施形態である濃度むら補正処理における、濃度むら補正画像記憶手段1402に記憶されている濃度むら補正画像IDに対応する濃度むら補正画像の例を示す図。 【図17】本発明の第3の実施形態である濃度むら補正処理のブロック図。 【符号の説明】 【0045】 104…グリッド、105…X線受像手段、107…X線管装置、108…画像処理手段、109…タッチパネル付き液晶モニタ
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| 【出願人】 |
【識別番号】000153498 【氏名又は名称】株式会社日立メディコ 【住所又は居所】東京都千代田区内神田1丁目1番14号
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| 【出願日】 |
平成16年3月24日(2004.3.24) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2005−270260(P2005−270260A) |
| 【公開日】 |
平成17年10月6日(2005.10.6) |
| 【出願番号】 |
特願2004−86167(P2004−86167) |
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