| 【発明の名称】 |
超音波振動子ユニット |
| 【発明者】 |
【氏名】村田 正敏 【住所又は居所】東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリンパス株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】硬質基板と信号ケーブル束との接続作業性を改善し、接続不良率の低減化及び製造時間の短縮化に寄与し得る超音波振動子ユニットを提供する。
【解決手段】音響レンズと音響整合層と圧電素子と背面制動層とを各々備えた超音波振動子群及びこの超音波振動子群の各圧電素子と電気的に接続される複数の電極35c及び信号線35aを配列した配線パターンを有する硬質基板35と、複数の信号芯線29aからなる信号ケーブル束29と、硬質基板と信号ケーブル束との間に介在し両者を電気的に接続する配線パターンを備えたフレキシブルプリント基板33とによって構成される超音波振動子ユニット20であって、超音波振動子群と硬質基板とが電気的に接続されてなる超音波振動子部組31と、信号ケーブル束とフレキシブルプリント基板とが電気的に接続されてなるケーブル部組32とを別体構造で構成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 音響レンズと音響整合層と圧電素子と背面制動層とを各々備えた超音波振動子群及びこの超音波振動子群の各圧電素子と電気的に接続される複数の電極及び信号線を配列した配線パターンを有する硬質基板と、複数の信号芯線からなる信号ケーブル束と、上記硬質基板と上記信号ケーブル束との間に介在し両者を電気的に接続する配線パターンを備えたフレキシブルプリント基板とによって構成される超音波振動子ユニットであって、 上記超音波振動子群と上記硬質基板とが電気的に接続されてなる超音波振動子部組と、上記信号ケーブル束と上記フレキシブルプリント基板とが電気的に接続されてなるケーブル部組とが別体構造で構成されていることを特徴とする超音波振動子ユニット。 【請求項2】 上記ケーブル部組は、上記フレキシブルプリント基板の配線パターン上の信号線の一端に形成される複数の電極部に上記信号ケーブル束の各信号芯線が接続されてなることを特徴とする請求項1に記載の超音波振動子ユニット。 【請求項3】 上記フレキシブルプリント基板の配線パターン上の信号線の他端に形成されるパッド電極と上記硬質基板に形成されるパッド電極とを熱圧着により接続することで、上記超音波振動子部組と上記ケーブル部組とが電気的に接続されてなることを特徴とする請求項1に記載の超音波振動子ユニット。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 この発明は、超音波振動子ユニット、詳しくは複数の圧電素子等からなる超音波振動子群とこの超音波振動子群の各圧電素子からの信号を伝達する複数の信号芯線からなる信号ケーブル束等によって構成される超音波振動子ユニットに関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来より、人体などの被検体に向けて超音波を送信し、当該被検体によって反射したエコーを受信することで、その被検体内の断層像を得る超音波診断装置については、非侵襲かつ即時的に被検体内部の断層像の画像情報を得ることができるという利点から、診断医療の分野において広く用いられており、かつ重要な役割を担っている。 【0003】 このような超音波診断装置においては、複数の超音波振動子を例えば直線状に配列し、これら複数の超音波振動子による超音波の送受信動作を順次一定の時間かつ一定の間隔で電子的に高速切り換えを行なうことで被検体の断層像を得るように構成した電子走査型の超音波プローブが用いられる。 【0004】 この電子走査型超音波プローブの先端部には、圧電素子や音響整合層や背面制動層等を備えた複数の超音波振動子(以下、超音波振動子群という)と、この超音波振動子群のそれぞれが信号の送受信を行ない得るように各振動子に電気的に接続した複数の信号線を束ねた信号ケーブルユニット等によって構成される超音波振動子ユニットが配設されている。 【0005】 上記従来の電子走査型超音波プローブにおいて、体外での使用を前提としたものでは、超音波振動子ユニットの外形形状は比較的大きなものであっても問題はないことから、各超音波振動子と各信号線とを電気的に接続する手段としては、例えば接続コネクタ等が用いられている。 【0006】 これに対して、従来の電子走査型超音波プローブにおいて、体腔内に挿入して使用する事を前提に構成されるものでは、超音波振動子ユニットの外形形状を極めて小型のものとする必要がある。したがって、複数の超音波振動子を配列した形態の超音波振動子ユニットにおいて小型化するためには、隣り合う超音波振動子同士の間隔が極めて小さな(短い)ものになる。 【0007】 この場合においては、狭い間隔にて配置される各超音波振動子のそれぞれに対して接続される複数の信号線も極めて細いものが用いられることになり、このような複数の極細の信号線をひとまとめに束ねた信号ケーブル束は非常に高価なものである。 【0008】 さらに、各超音波振動子と各信号線とを電気的に接続する際には、信号ケーブル束の各信号線の一端は、複数の超音波振動子が設けられる硬質基板上において、各超音波振動子のそれぞれに電気的に接続配置されるパッド電極の各々に対し、例えば半田付け等の接続手段によって電気的な接続が行われるようになっている。 【0009】 図6は、従来の超音波振動子ユニットの概略構成を示す分解図である。この図6に示すように、従来の超音波振動子ユニット101は、音響レンズと音響整合層と圧電素子と背面制動層とを各々備えた超音波振動子群(図示せず)を内部に備えた超音波振動子部組111と、上記超音波振動子群の各圧電素子と電気的に接続され複数の信号線112a及び電極112b及びパッド電極112cを配列した配線パターンを両面に有する硬質基板112と、上記硬質基板112のパッド電極112cに接続される複数の信号芯線113aをひとまとめに束ねて、これを被覆部材113bによって被覆した形態に形成される信号ケーブル束113等によって構成されている。 【0010】 このように構成される従来の超音波振動子ユニット101を製造するのに際しては、例えば超音波振動子群(図示せず)を内部に有する上記超音波振動子部組111と、硬質基板112と各信号芯線113aとを半田付け等の接続手段により接続してなるケーブル部組114とを、それぞれ別工程にて製造するようにしている。 【0011】 つまり、超音波振動子部組111の内部の所定の部位に予めケーブル部組114を接続した硬質基板112の一部を挿入し、この状態を維持しながら硬質基板112の各電極112bと超音波振動子部組111の内部に設けられる各圧電素子(図示せず)との間を半田付け等の接続手段によって接続する。その後、超音波振動子部組111の内部に接着剤111a等を注入し、これを固化させる。以上のような工程によって、従来の超音波振動子ユニット101は製造されている。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0012】 上述したように、従来の超音波振動子ユニット101を組み立て製造するのに際しては、極めて小さな部品である硬質基板112の配線部位(パッド電極112c)に信号ケーブル束113の各信号芯線113aを直接半田付け等によって接続する作業と、硬質基板112の各電極112bと超音波振動子部組111の内部の各圧電素子(図示せず)との間を接続する作業とがある。 【0013】 ところが、その配線部位(パッド電極112c)は極めて狭い面積であるので、パッド電極112cに対して複数の信号芯線113aを所定の位置に確実かつ正確に接続するには、例えば硬質基板112を確実に固定保持した状態とし、各信号芯線113aを所定の位置に精密に位置決めした状態で接続作業を行なう必要がある。その作業を容易に行ない得るようにするためには、例えばパッド電極112cの周辺には充分に広い作業空間を確保する必要がある。 【0014】 そこで、まず信号ケーブル束113の各信号芯線113aを硬質基板112のパッド電極112cに対して半田付け等による接続を行なった後に、当該硬質基板112の各電極112bと超音波振動子部組111の内部の各圧電素子(図示せず)との間の接続を行なうようにする手順が一般的である。 【0015】 上述のような接続作業等については、従来よりその作業性についてはあまり重視されておらず、また極めて難易度の高い作業でもあることから、従来の超音波振動子ユニットを製造するには、高度な製造技術と多大な作業時間を必要としていたという問題点がある。 【0016】 また、こうして作製された超音波振動子ユニット101は、出荷前に所定の検査が行われることになる。この出荷検査においては、例えば信号ケーブル束113の各信号芯線113aと硬質基板112のパッド電極112cとの間の接続不良等が発見される場合がある。 【0017】 しかしながら、超音波振動子ユニット101として完成した後においては、接着剤111aが固化した状態にあるので、内部接続線の修正等を施すことは不可能である。したがって、出荷検査にて接続不良等が発見されたものは不良品として廃棄するほかない。 【0018】 ところが、体腔内で用いる医療用の超音波振動子ユニットにおいて使用される信号ケーブル束113の各信号芯線113aは、非常に細いものであって、これを使用する信号ケーブル束113は非常に高価なものである。したがって、上述のような難易度の高い作業を経て作製されるケーブル部組114(信号ケーブル束113と硬質基板112とを接続したもの)は非常に高価な部材となってしまう。 【0019】 しかし、従来の超音波振動子ユニット101においては、上述したようにその作製過程が複雑かつ難易度の高い作業となっているために、出荷検査の際に発見された不良品は廃棄せざるを得ず、よって製品としての超音波振動子ユニット101の原価を上げてしまう要因となっている。 【0020】 一方、従来の超音波振動子ユニット101においては、硬質基板112を挟んで厚み方向にある程度の空間的余裕を持つ形態となっている(図6の符号T参照)。 【0021】 しかしながら、従来の超音波振動子ユニット101における信号ケーブル束113の各信号芯線113aは、上述したように硬質基板112の面上における極めて狭い部位に形成されるパッド電極112cにおいてのみ接続されるようになっている。 【0022】 したがって、硬質基板112と信号ケーブル束113との接続は狭い部位でのみ行なわざるを得ず、よって無駄な空間が生じていると同時に、接続作業の効率化を阻害しているという問題点がある。 【0023】 本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、空間的な余裕を効率的に活用して硬質基板と信号ケーブル束との接続部位に供する面積を確保し、両者の接続作業性を大幅に改善するのと同時に、信号ケーブル束の各信号線と各超音波振動子との間の電気的な接続を確実に確保して、接続不良等による不良率の低減化に寄与し、かつ製造工程の効率化による製造時間の短縮化及び製造コストの低減化に寄与し得る超音波振動子ユニットを提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0024】 上記目的を達成するために、本発明による超音波振動子ユニットは、音響レンズと音響整合層と圧電素子と背面制動層とを各々備えた超音波振動子群及びこの超音波振動子群の各圧電素子と電気的に接続される複数の電極及び信号線を配列した配線パターンを有する硬質基板と、複数の信号芯線からなる信号ケーブル束と、上記硬質基板と上記信号ケーブル束との間に介在し両者を電気的に接続する配線パターンを備えたフレキシブルプリント基板とによって構成される超音波振動子ユニットであって、上記超音波振動子群と上記硬質基板とが電気的に接続されてなる超音波振動子部組と、上記信号ケーブル束と上記フレキシブルプリント基板とが電気的に接続されてなるケーブル部組とが別体構造で構成されていることを特徴とする。 【発明の効果】 【0025】 本発明によれば、空間的な余裕を効率的に活用して硬質基板と信号ケーブル束との接続部位に供する面積を確保し、両者の接続作業性を大幅に改善するのと同時に、信号ケーブル束の各信号線と各超音波振動子との間の電気的な接続を確実に確保して、接続不良等による不良率の低減化に寄与し、かつ製造工程の効率化による製造時間の短縮化及び製造コストの低減化に寄与し得る超音波振動子ユニットを提供することである。 【発明を実施するための最良の形態】 【0026】 以下、図示の実施の形態によって本発明を説明する。 図1は、本発明の一実施形態の超音波振動子ユニットを適用した電子走査型超音波内視鏡を含む超音波内視鏡診断装置の構成を概略的に示す図である。図2は、図1に示す電子走査型超音波内視鏡の先端部を拡大して示す要部拡大斜視図である。図3は、本実施形態の超音波振動子ユニットの外観を概略的に示す図である。図4は、本実施形態の超音波振動子ユニットの先端部のハウジング内に配設される内部構成部材の一部であって、超音波振動子部組とケーブル部組とを取り出して、その概要を示す要部拡大分解斜視図である。図5は、本実施形態の超音波振動子ユニットの先端部のハウジング内に配設される内部構成部材の一部であって、超音波振動子部組のうち超音波送受信部の概略構成を示す要部拡大斜視図である。 【0027】 なお、図3においては、信号芯線29aを示すために信号ケーブル束29の一部を破いて示している。 【0028】 本実施形態の超音波振動子ユニットは、電子走査型超音波内視鏡に用いられるものである。この超音波振動子ユニットについて詳述する前に、まず、当該超音波振動子ユニットを適用した電子走査型超音波内視鏡を含む超音波内視鏡診断装置の構成の概略を以下に説明する。 【0029】 図1に示すように、超音波内視鏡診断装置1は、体腔内に挿入される挿入部2aの先端部に電子走査式の超音波送受信部21を有する超音波振動子ユニット(以下、振動子ユニットと略記する)20を具備する電子走査型超音波内視鏡(以下、超音波内視鏡と略記する)2と、この超音波内視鏡2に内蔵される照明光学系に向けて照明光束を供給する光源装置3と、上記超音波送受信部21に向けて伝送する超音波駆動信号を生成したり上記超音波送受信部21によって受信された超音波に基づく信号処理等を行なう超音波観測装置4と、この超音波観測装置4により生成されこれより出力される画像信号を受けて超音波診断画像を表示する表示装置4a等によって主に構成されている。 【0030】 上記超音波内視鏡2と上記光源装置3とはユニバーサルコード5の基端に設けられる内視鏡コネクタ6を介して着脱自在に接続されるようになっている。また、上記超音波内視鏡2と超音波観測装置4とは超音波コード7の基端に設けられる超音波コネクタ8を介して着脱自在に接続されるようになっている。 【0031】 上記超音波内視鏡2は、細長形状に形成され体腔内に挿入される挿入部2aと、この挿入部2aの基端部に設けられる操作部2bと、この操作部2bの基端部に設けられる中継部2cと、この中継部2cの基端に設けられり接眼部2dとを有して構成されている。そして、上記操作部2bの側部から上記ユニバーサルコード5が延出されており、上記中継部2cの側部から上記超音波コード7が延出されている。 【0032】 上記挿入部2aは、先端側に超音波振動子ユニット20が設けられ、この超音波振動子ユニット20の後端側に連設される硬質部9と、この硬質部9の後端側に連設され例えば上下左右方向に湾曲自在に構成される湾曲部10と、この湾曲部10の後端側に連設され上記操作部2bに至るまでの間に設けられ細径かつ長尺形状でかつ可撓性を有してなる可撓部11とが連設されて構成されている。 【0033】 上記硬質部9は、耐薬品性や生体適合性及び絶縁性に優れた樹脂材料、例えばポリスルフォンやポリエチルエーテルケトン等によって形成されている。また、上記操作部2bには、上記湾曲部10を所望の方向に湾曲操作するためのアングルノブ12や送気及び送水操作を行うための送気送水ボタン13や吸引操作を行なうための吸引ボタン14や処置具等を体腔内に導入するための処置具挿入口15及び後述する鉗子起上台27(図2参照)を操作するための鉗子起上レバー16等が設けられている。 【0034】 超音波振動子ユニット20は、図2に示すように上記挿入部2aの先端に配置されており、その先端部の所定の部位には超音波送受信部21が配置されている。この超音波送受信部21には、圧電素子(アレイ振動子)等を複数配列させてなる超音波振動子群(詳細は後述する。図5参照)が配設されており、これにより、図2において符号Aで示す範囲を走査し得るようになっている。この符号Aで示す範囲を超音波走査範囲という。 【0035】 上記超音波振動子ユニット20の後端には硬質部9が設けられ、その先端面9aには所望の観察部位に向けて照明光束を照射する照明レンズカバー23と、観察部位の光学像を捉える観察光学系を構成する観察用レンズカバー24と、この観察用レンズカバー24の表面に付着した汚物や体液等を除去するために送気送水動作を行なう送気送水ノズル25とが設けられている。そして、上記照明レンズカバー23にはライトガイドファイバー(図示せず)が、また上記観察用レンズカバー24にはイメージガイドファイバー(図示せず)がその内部に配置され、さらに上記送気送水ノズル25には送気送水チューブ(図示せず)が連結されている。 【0036】 また、上記硬質部9の先端面9aには、上記超音波送受信部21の超音波走査範囲Aの範囲内に中心軸が含まれるように配置される鉗子出口26が開口している。この鉗子出口26の近傍には、鉗子出口26から突出される例えば組織吸引針等処置具(図示せず)の突出方向を揺動することで調整する鉗子起上台27が配設されている。 【0037】 なお、上記送気送水ノズル25及び鉗子起上台27を形成する材質としては、例えばセラミック部材や樹脂部材等の電気絶縁物が使用されている。 【0038】 また、上記ライトガイドファイバーは、挿入部2aや操作部2b及びユニバーサルコード5内を挿通して内視鏡コネクタ6にまで延出している。一方、上記イメージガイドファイバー(図示せず)は、挿入部2aや操作部2b及び中継部2cの内部を挿通して接眼部2dにまで延出されている。また、上記送気送水チューブは、挿入部2a及び操作部2bの内部を挿通して送気送水ボタン13を経てユニバーサルコード5の内部を挿通して内視鏡コネクタ6まで延出している。 【0039】 上記超音波振動子ユニット20は、後述する圧電素子43等からなる上記超音波振動子群(図5参照)と硬質基板35(図3では図示せず。図4及び図5参照)とが電気的に接続されてなる上記超音波送受信部21を具備する超音波振動子部組31(図4参照)と、この超音波振動子部組31を収納し上記硬質部9に対して着脱自在に形成されるハウジング28(図3)と、上記超音波振動子部組31に対して電気的に接続され上記ハウジング28の内部中空部に配置される信号ケーブル束29及びフレキシブルプリント基板33(図3では図示せず。図4参照)とが電気的に接続されてなるケーブル部組32(図4参照)とによって主に構成されている。 【0040】 このうち上記超音波振動子部組31は、上記超音波送受信部21を内部に備えるケース34(図4において二点鎖線で示す)と、このケース34の内部の所定の位置に配置され上記超音波振動子群の各々に対して各接続される配線パターン等を有する硬質基板35とによって構成されている。 【0041】 ここで、超音波振動子部組31の上記ケース34の内部に配設される構成部材、即ち超音波送受信部21(超音波振動子群及び硬質基板35)の概略的な構成について、図5を用いて説明する。 【0042】 なお、複数の超音波振動子群を含む上記超音波送受信部21については、従来の超音波内視鏡において用いられるものと同様のものが適用される。したがって、以下の説明においては、詳細な説明は省略し、その概要のみを説明するに留める。 【0043】 上記ケース34(図4では図示せず。図5の二点鎖線で示す)は、断面が略半円形状からなり内部に空間を備え一部に開口を有して形成されている。このケース34の内部における円弧状の内壁部には、図5に示すように先端側(壁側)から順に音響レンズ41と音響整合層42と共通接地電極(図示せず)と圧電素子43と背面制動層44とからなる上記超音波振動子群が設けられ、この超音波振動子群には上記硬質基板35が電気的に接続されている。この硬質基板35はケース34の内部にその大部分が配置される。上記超音波送受信部21は、上記超音波振動子群と上記硬質基板35の両者によって構成されている。 【0044】 上記硬質基板35は、上記ケース34の断面形状と略同様の略半円形状に形成されていて、その円弧状の側縁部に沿って上記ケース34の内壁面に設けられる複数の超音波振動子群が配列されるように構成される。 【0045】 上記硬質基板35には、図4や図5に示すように複数の信号線35aや電極部35b及びパッド電極35cを配列した配線パターンがその両面に形成されている。そして、上記圧電素子43は、当該硬質基板35の円弧状部に並べて配置される電極部35bに対して配線ワイヤ36により電気的かつ機械的に接続固定されている。この場合の接続手段としては例えば半田附け等の手段が用いられる。 【0046】 上記硬質基板35の各電極部35bは、各対応する信号線35aの一端部にそれぞれ連設されており、当該信号線35aの他端部にはパッド電極35cがそれぞれ連設されている。 【0047】 なお、上記音響整合層42又は上記音響レンズ41の表面には耐水性及び絶縁性を有しかつ音響特性が良好となるように、例えばポリパラキシリレン等のコーティングが施してある。 【0048】 一方、超音波振動子ユニット20の一部を構成するケーブル部組32は、駆動信号や超音波信号の伝達を行う複数の信号芯線29aを内挿した信号ケーブル束29と、この信号ケーブル束29と上記硬質基板35との間に介在し両者を電気的に接続する配線パターンを備えたフレキシブルプリント基板33とによって構成されている。 【0049】 フレキシブルプリント基板33の配線パターンは、信号ケーブル束29の各信号芯線29aのそれぞれの先端が接続される複数の電極部33bと、各電極部33bにそれぞれ接続される複数の信号線33aと、各信号線33aの端部に形成され上記硬質基板35のパッド電極35cに接続されるパッド電極部33cとによって形成されている。 【0050】 信号ケーブル束29の各信号芯線29aの先端は、上述したようにフレキシブルプリント基板33の各電極部33bに接続され、この場合における両者の接続は、半田附け等の接続手段によってなされる。そして、当該信号ケーブル束29は、上記超音波内視鏡2の挿入部2aを挿通し操作部2bを介して超音波コネクタ8にまで延出しており、この超音波コネクタ8に対して信号ケーブル束29の基端部(図示せず)が接続されている。 【0051】 また、フレキシブルプリント基板33のパッド電極部33cと硬質基板35のパッド電極35cとの間の接続は熱圧着によってなされる。これにより、上記硬質基板35に接続される上記超音波振動子群と上記信号ケーブル束29の基端部に接続される上記超音波コネクタ8との間において電気的な接続が確保され、上記超音波振動子群が扱う電気信号の伝達が実現されてるようになる。 【0052】 なお、図4において、上記フレキシブルプリント基板33は、硬質基板35の一方の面(図4において上面側)に接続されるもののみを図示しているが、当該フレキシブルプリント基板33は、これとは別に硬質基板35の他方の面(図4において下面側)にも全く同様に配設される。そして、硬質基板35との間の接続も同様の熱圧着によってなされる。つまり、上記硬質基板35の両面に対して当該硬質基板35を挟持するように二枚のフレキシブルプリント基板33が熱圧着により接続されることになる。 【0053】 このように、上記一実施形態の超音波振動子ユニットにおいては、これを構成する二つの部組、即ち上記超音波振動子群と上記硬質基板35とが電気的に接続されてなる超音波振動子部組31と、上記信号ケーブル束29と上記フレキシブルプリント基板33とが電気的に接続されてなるケーブル部組32とは、それぞれが別体構造となるように構成されている。そして、両部組をそれぞれ作製した後に両者を接続することで、本実施形態の超音波振動子ユニット20が形成されるように構成されている。 【0054】 即ち、超音波振動子部組31と一対のケーブル部組32とをそれぞれ別工程にて作成した後、まず、超音波振動子部組31の硬質基板35の一方の面のパッド電極35cに対して一対のケーブル部組32のうち一方のケーブル部組32のフレキシブルプリント基板33のパッド電極部33cを熱圧着にて接続する。 【0055】 次いで、同硬質基板35の他方の面のパッド電極35cに対して他方のケーブル部組32のフレキシブルプリント基板33のパッド電極部33cを同様に熱圧着にて接続する。 【0056】 その後、二枚のフレキシブルプリント基板33のそれぞれを所定の複数箇所(図4の谷折り部Bと山折部C)にて折り畳んだ形態とする。 【0057】 ここで、フレキシブルプリント基板33は、図4の符号Bにおいては谷折りで、図4の符号Cにおいては山折りで折り畳まれる。つまり、当該フレキシブルプリント基板33を折り畳んだときには、フレキシブルプリント基板33の各電極部33bと信号ケーブル束29の各信号芯線29aとの接続部分が外部に露出しないような形態としている。これにより、当該接続部分を保護することができるようになる。 【0058】 なお、各電極部33bと各信号芯線29aとを半田接続した後には、この接続部分を所定の絶縁材にて覆うような処理が施される。これにより、フレキシブルプリント基板33を折り畳んだ状態としたときに各接続部分同士が接触しても不要な電気的接続が防止される。 【0059】 そして、この折畳状態を維持し得るように例えば接着剤等によって固定する。これにより、超音波振動子ユニット20の組み立て後にも接続部位が互いに動いてしまうようなことがなく、それにより考えられる不良、例えばフレキシブルプリント基板33上において信号芯線29aが短絡する等に起因する機械的な不良等を抑止しかつ信号芯線29aと電極33bとの接続部位を保護することができるようになる。 【0060】 こうして超音波振動子部組31と一対のケーブル部組32とが接続され、かつ一対のケーブル部組32の各フレキシブルプリント基板33が折り畳まれた状態での組立部材をハウジング28の内部の所定の位置に収納する。これにより、本実施形態の超音波振動子ユニット20の組み立てが完了する。 【0061】 以上説明したように上記一実施形態によれば、上記超音波振動子群と上記硬質基板35とを電気的に接続した超音波振動子部組31と、上記信号ケーブル束29と上記フレキシブルプリント基板33とを電気的に接続したケーブル部組32とを別体構造で構成し、その後、上記超音波振動子部組31と上記ケーブル部組32とを熱圧着によって接続するようにしている。 【0062】 これにより、上記超音波振動子部組31と上記ケーブル部組32とを製造する工程を別ラインとすることができる。そして、この二つの製造ラインを同時に進行させることで、 超音波振動子ユニット20の製造工程を効率化することができる。したがって、超音波振動子ユニット20の製造にかかる全体的な製造時間の短縮化に寄与することができる。 【0063】 また、信号ケーブル束29を硬質基板35に接続する際にフレキシブルプリント基板33を介するようにし、このフレキシブルプリント基板33を折り畳み自在としたことで、信号ケーブル束29の信号芯線29aとフレキシブルプリント基板33との接続部位の面積をより広く確保することができる。 【0064】 このことは、従来よりも余裕を持たせた広いピッチで配したフレキシブルプリント基板33の電極33bに対して極細の信号芯線29aを接続すればよい。したがって、従来(図6参照)のように硬質基板112の狭い領域に狭いピッチで配したパッド電極112cに極細の信号芯線113aを接続するのに比較して、製造上の難易度が低く、より容易に製造することができると同時に不良品の発生も少なくなり、効率的な作業性を確保することができる。 【0065】 また、たとえ、フレキシブルプリント基板33の電極33bと信号芯線29aとの接続部位にて不良等が生じたとしても、高価な信号ケーブル束29を廃棄することなく再利用が可能である。したがって、最終的な製造コストの低減化にも寄与することができる。 【0066】 さらに、フレキシブルプリント基板33を折り畳んだ形態とすることは、信号芯線29aの接続部位を含む平面を積層化し、硬質基板35の平面に対して直交する方向における空間を有効に利用することができる。したがって、接続部位を含む平面の面積をより広く確保しながら、その占有空間を抑止することができる。これにより、超音波振動子ユニット20自体の小型化に寄与することができる。 【0067】 換言すれば、従来においては余剰空間であった部分(硬質基板35の平面に対して直交する方向における空間)を有効に活用することができ、よって大型化を抑止しながら当該接続部位のより広い面積を確保することができると共に、信号ケーブル束29を組み立てる際にも空間的な余裕を確保することができる。 【0068】 さらに、上記フレキシブルプリント基板33を複数回折り畳んだ状態では、当該フレキシブルプリント基板33と上記信号ケーブル束29の各信号芯線29aとの接続部位が折り畳み状態の内側となる面に配されるようにしている。これにより、当該接続部位を保護し、よって超音波振動子ユニット20を製作した後の上記両者の接続状態を安定した状態に維持することができる。 【0069】 なお、上述の一実施形態においては、フレキシブルプリント基板33を折り畳むのに際して、図4の符号Bの谷折り部と、符号Cの山折り部との二箇所としているが、折り畳み数は、これに限ることはなく、さらに多くの折り畳み数とするようにしてもよい。 【0070】 即ち、フレキシブルプリント基板33の折り畳み数を増加させるほど、その表面積が増加することになる。したがって、例えば超音波振動子群を構成する圧電素子の数を増加させた形態の超音波振動子ユニットを構成するものとした場合、これに伴って信号ケーブル束29の信号芯線29aの本数も増加させる必要がある。 【0071】 このような場合にも、当該フレキシブルプリント基板33の折り畳み数を増やすことで、その表面積、即ち信号芯線29aの接続部位の面積をより多く確保することで、容易に対応することができるようになる。 【図面の簡単な説明】 【0072】 【図1】本発明の一実施形態の超音波振動子ユニットを適用した電子走査型超音波内視鏡を含む超音波内視鏡診断装置の構成を概略的に示す図。 【図2】図1に示す電子走査型超音波内視鏡の先端部を拡大して示す要部拡大斜視図。 【図3】本発明の一実施形態の超音波振動子ユニットの外観を概略的に示す図。 【図4】図1の超音波振動子ユニットの先端部のハウジング内に配設される内部構成部材の一部であって超音波振動子部組とケーブル部組とを取り出して、その概要を示す要部拡大分解斜視図。 【図5】図1の超音波振動子ユニットの先端部のハウジング内に配設される内部構成部材の一部であって、超音波振動子部組のうち超音波送受信部の概略構成を示す要部拡大斜視図。 【図6】従来の超音波振動子ユニットの概略構成を示す分解図。 【符号の説明】 【0073】 1……超音波内視鏡診断装置 2……超音波内視鏡 20,101……超音波振動子ユニット 21……超音波送受信部 28……ハウジング 29,113……信号ケーブル束 29a,113a……信号芯線 31,111……超音波振動子部組 32,114……ケーブル部組 33……フレキシブルプリント基板 33a,112a……信号線 33b,112b……電極 33c,112c……パッド電極部 34……ケース 35,112……硬質基板 35a……信号線 35b……電極部 35c……パッド電極 36……配線ワイヤ 41……音響レンズ 42……音響整合層 43……圧電素子 44……背面制動層 111a……接着剤 113b……被覆部材 代理人弁理士伊藤進
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000376 【氏名又は名称】オリンパス株式会社 【住所又は居所】東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号
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| 【出願日】 |
平成16年2月3日(2004.2.3) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076233 【弁理士】 【氏名又は名称】伊藤 進
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| 【公開番号】 |
特開2005−218519(P2005−218519A) |
| 【公開日】 |
平成17年8月18日(2005.8.18) |
| 【出願番号】 |
特願2004−27154(P2004−27154) |
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