| 【発明の名称】 |
興奮度評価方法及び興奮度評価装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】中島 功
【氏名】十蔵寺 寛
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| 【要約】 |
【課題】発汗量が時間と供に変化しても、正確に操作者の興奮度を検出し、判定できる興奮度評価方法及び興奮度評価装置を提供することを目的とする。
【解決手段】興奮度評価装置は、2個の高分子湿度センサ1a、1bと、興奮度を評価する部位の皮膚に密着させ、皮膚からの発汗を検知する検知用カプセル2と、検知用カプセル2へ空気を送り込むエア供給ポンプ5と、検知用カプセル2から空気を排出するためのエア排出ポンプ6と、高分子湿度センサ1a、1bからの出力を増幅する増幅器7と、増幅器7からの出力に基づいて操作者の興奮度を評価する一次微分演算部14を備える評価部8とから概略構成されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 機器の操作者の興奮度を評価する興奮度評価方法において、 操作者の発汗量を検出し、前記発汗量の時間変化量により操作者の興奮度を評価することを特徴とする興奮度評価方法。 【請求項2】 第一の湿度センサにより空気の水分量を測定するステップと、 操作者の興奮度に応じた発汗による水分を発汗検知手段により該空気に取り込むステップと、 第二の湿度センサにより、前記発汗検知手段で取り込まれた操作者の発汗による水分を含む、該空気の水分量を測定するステップとを含む機器の操作者の興奮度を評価する興奮度評価方法において、 前記第一の湿度センサで測定された第一の水分量と、前記第二の湿度センサで測定された第二の水分量との差を操作者の発汗量として検出し、 前記発汗量の時間変化量により操作者の興奮度を評価することを特徴とする興奮度評価方法。 【請求項3】 機器の操作者の興奮度に応じた発汗による水分を発汗検知手段により空気に取り込んで、操作者の興奮度を評価する興奮度評価方法において、 第一の湿度センサにより該空気の水分量を測定し、 第二の湿度センサにより該空気の水分量を測定し、 前記第一の湿度センサで測定された第一の水分量と、前記第二の湿度センサで測定された第二の水分量との差を操作者の発汗量として検出し、 前記発汗量の時間変化量により操作者の興奮度を評価することを特徴とする興奮度評価方法。 【請求項4】 前記時間変化量は、所定時間における前記発汗量の変化を前記所定時間で除した発汗量の一次微分値とすることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の興奮度評価方法。 【請求項5】 前記時間変化量は、所定時間における前記一次微分値の変化を前記所定時間で除した発汗量の二次微分値とすることを特徴とする請求項4に記載の興奮度評価方法。 【請求項6】 機器の操作者の興奮度を評価する興奮度評価装置において、 空気の水分量を測定する第一の湿度センサと、 操作者の興奮度に応じた発汗による水分を該空気に取り込む発汗検知手段と、 前記発汗検知手段で取り込まれた操作者の発汗による水分を含む、該空気の水分量を測定する第二の湿度センサと、 前記第一の湿度センサで測定された第一の水分量と前記第二の湿度センサで測定された第二の水分量との差を発汗量として検出する検出手段と、 前記発汗量の時間変化により操作者の興奮度を評価する評価手段とを具備することを特徴とする興奮度評価装置。 【請求項7】 機器の操作者の興奮度に応じた発汗による水分を含んだ空気の水分量により、操作者の興奮度を評価する興奮度評価装置において、 該空気の水分量を測定する第一の湿度センサと第二の湿度センサとを備える発汗検知手段と、 前記第一の湿度センサで測定された第一の水分量と前記第二の湿度センサで測定された第二の水分量との差を発汗量として検出する検出手段と、 前記発汗量の時間変化により操作者の興奮度を評価する評価手段とを具備することを特徴とする興奮度評価装置。 【請求項8】 前記発汗検知手段は、前記第一の湿度センサに対応した第一の温度計と、前記第二の湿度センサに対応した第二の温度計とを更に備えることを特徴とする請求項7に記載の興奮度評価装置。 【請求項9】 前記評価手段は、所定時間における前記発汗量の変化を前記所定時間で除した発汗量の一次微分値を計算する一次微分演算手段を備えることを特徴とする請求項5乃至請求項8に記載の興奮度評価装置。 【請求項10】 前記評価手段は、所定時間における前記発汗量の一次微分値を前記所定時間で除した発汗量の二次微分値を計算する二次微分演算手段をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の興奮度評価装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、バーチャルリアリティシステムやゲーム装置またはマルチメディア装置等の機器操作者の興奮度を評価する興奮度評価方法及び興奮度評価装置に関するものであり、特に操作者の発汗を検出することにより興奮度を評価する興奮度評価方法及び興奮度評価装置に関する。 【背景技術】 【0002】 現在のバーチャルリアリティシステムやゲーム装置等では一般的に多種多様なシナリオ(進行内容)が用意されている。ゲーム中にどのシナリオが採用されるかは、ゲーム開始当初から操作者が選択してきた操作内容、操作者の意図的な指示に基づいている。このようなバーチャルリアリティシステムやゲーム装置では、シナリオが操作者にとってより現実的なものになることが望まれている。 【0003】 そのためには、ゲーム中での操作者の刻一刻の状況を把握することが出来れば最良であり、その状況に応じたシナリオを選択してゲームなどを進行させることができる。特に操作者の操作中の興奮度を知ることができれば的確に現実的な進行を行わせることが可能になる。 【0004】 しかしながら、従来のバーチャルリアリティシステムやゲーム装置等では、操作者が興奮しているかどうかを装置側で把握することはできなかった 【0005】 そのため、特許文献1における遊戯装置評価方法及び装置は、操作者の手掌の中央部から人指し指と中指の付け根方向にずれた部位に高分子湿度センサを取り付け、その部位の発汗量を定量的に計測し操作者の興奮度を検出する方法を提案している。 【0006】 この遊戯装置評価方法及び装置は、ゲーム中の興奮により生じる発汗量の増加を、操作中の皮膚からの発汗量と時間とを逐次記録することにより計測して操作者の興奮度を検出するものであった。また、操作者の発汗量の増加を計測するのに適した部位を、操作者の手掌の中央部から人指し指と中指の付け根方向にずれた部位選定して発汗量の増加を計測し、操作者の興奮度を検出するものであった。 【0007】 【特許文献1】 特開2002−200049 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0008】 しかし、ゲームの操作中に操作者の皮膚から発生する発汗量は、操作時間と共に増加したり、周囲の気温の上昇や下降により時間と共に増加や減少することがあるため、発汗量にある一定の閾値を設定し、発汗量が閾値を超えた場合には興奮している、閾値を下回っている場合には興奮していないという方法で操作者の興奮度の判定すると、興奮度を正確に評価できない場合があった。また、操作中の興奮により発汗量が増加する部位には個人差があり、手掌の中央部から人指し指と中指の付け根方向にずれた部位のみでの測定では、興奮度を正確に評価できない場合があった。 【課題を解決するための手段】 【0009】 本発明は、発汗量が時間と供に変化しても、正確に操作者の興奮度を検出し、判定できる興奮度評価方法及び興奮度評価装置を提供することを目的とする。 【0010】 また、本発明は、操作者の手掌の中央部から人指し指と中指の付け根方向にずれた部位のみならず、手背、額、前胸部のいずれかの部位であっても、正確に操作者の興奮度を検出し、判定できる興奮度評価方法及び興奮度評価装置を提供することを目的とする。 【0011】 上述の課題を解決し目的を達成するため、この発明に係わる興奮度評価方法は、請求項1の記載によれば、操作者の発汗量を検出し、前記発汗量の時間変化量により操作者の興奮度を評価することを特徴とする。 【0012】 上述の課題を解決し目的を達成するため、この発明に係わる興奮度評価方法は、請求項2の記載によれば、第一の湿度センサにより空気の水分量を測定するステップと、操作者の興奮度に応じた発汗による水分を発汗検知手段により該空気に取り込むステップと、第二の湿度センサにより、前記発汗検知手段で取り込まれた操作者の発汗による水分を含む、該空気の水分量を測定するステップとを含む機器の操作者の興奮度を評価する興奮度評価方法であって、前記第一の湿度センサで測定された第一の水分量と、前記第二の湿度センサで測定された第二の水分量との差を操作者の発汗量として検出し、前記発汗量の時間変化量により操作者の興奮度を評価することを特徴とする。 【0013】 上述の課題を解決し目的を達成するため、この発明に係わる興奮度評価方法は、請求項3の記載によれば、機器の操作者の興奮度に応じた発汗による水分を発汗検知手段により空気に取り込んで、操作者の興奮度を評価する興奮度評価方法であって、第一の湿度センサにより該空気の水分量を測定し、第二の湿度センサにより該空気の水分量を測定し、前記第一の湿度センサで測定された第一の水分量と、前記第二の湿度センサで測定された第二の水分量との差を操作者の発汗量として検出し、前記発汗量の時間変化量により操作者の興奮度を評価することを特徴とする。 【0014】 上述の課題を解決し目的を達成するため、この発明に係わる興奮度評価方法は、請求項4の記載によれば、前記時間変化量は、所定時間における前記発汗量の変化を前記所定時間で除した発汗量の一次微分値とすることを特徴とする。 【0015】 上述の課題を解決し目的を達成するため、この発明に係わる興奮度評価方法は、請求項5の記載によれば、前記時間変化量は、所定時間における前記一次微分値の変化を前記所定時間で除した発汗量の二次微分値とすることを特徴とする。 【0016】 上述の課題を解決し目的を達成するため、この発明に係わる興奮度評価装置は、請求項6の記載によれば、機器の操作者の興奮度を評価する興奮度評価装置であって、空気の水分量を測定する第一の湿度センサと、操作者の興奮度に応じた発汗による水分を該空気に取り込む発汗検知手段と、前記発汗検知手段で取り込まれた操作者の発汗による水分を含む、該空気の水分量を測定する第二の湿度センサと、前記第一の湿度センサで測定された第一の水分量と前記第二の湿度センサで測定された第二の水分量との差を発汗量として検出する検出手段と、前記発汗量の時間変化により操作者の興奮度を評価する評価手段とを具備することを特徴とする。 【0017】 上述の課題を解決し目的を達成するため、この発明に係わる興奮度評価装置は、請求項7の記載によれば、機器の操作者の興奮度に応じた発汗による水分を含んだ空気の水分量により、操作者の興奮度を評価する興奮度評価装置であって、該空気の水分量を測定する第一の湿度センサと第二の湿度センサとを備える発汗検知手段と、前記第一の湿度センサで測定された第一の水分量と前記第二の湿度センサで測定された第二の水分量との差を発汗量として検出する検出手段と、前記発汗量の時間変化により操作者の興奮度を評価する評価手段とを具備することを特徴とする。 【0018】 上述の課題を解決し目的を達成するため、この発明に係わる興奮度評価装置は、請求項8の記載によれば、前記発汗検知手段は、前記第一の湿度センサに対応した第一の温度計と、前記第二の湿度センサに対応した第二の温度計とを更に備えることを特徴とする。 【0019】 上述の課題を解決し目的を達成するため、この発明に係わる興奮度評価装置は、請求項9の記載によれば、前記評価手段は、所定時間における前記発汗量の変化を前記所定時間で除した発汗量の一次微分値を計算する一次微分演算手段を備えることを特徴とする。 【0020】 上述の課題を解決し目的を達成するため、この発明に係わる興奮度評価方法は、請求項10の記載によれば、前記評価手段は、所定時間における前記発汗量の一次微分値を前記所定時間で除した発汗量の二次微分値を計算する二次微分演算手段をさらに備えることを特徴とする。 【発明の効果】 【0021】 本発明によれば、発汗量が時間と供に変化しても、正確に操作者の興奮度を検出し判定する興奮度評価方法及び興奮度評価装置を提供することができる。 【0022】 また、本発明によれば、操作者の手掌の中央部から人指し指と中指の付け根方向にずれた部位のみならず、手背、額、前胸部のいずれかの部位であっても、正確に操作者の興奮度を検出し判定することができる興奮度評価方法及び興奮度評価装置を提供することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0023】 以下に、この発明に係わる興奮度評価方法及び興奮度評価装置の第一の実施例について図1及び図2を参照して説明する。 【0024】 図1は、この発明に係わる第一の実施例の興奮度評価装置の概略構成を示す図である。興奮度評価装置は、2個の高分子湿度センサ1a、1bと、興奮度を評価する部位の皮膚に密着させ、皮膚からの発汗を検知する検知用カプセル2と、検知用カプセル2へ空気を送り込むエア供給ポンプ5と、エア供給ポンプ5と検知用カプセル2とを接続するエア供給管3と、検知用カプセル2から空気を排出するためのエア排出ポンプ6と、検知用カプセル2とエア排出ポンプ6とを接続するエア排出管4と、高分子湿度センサ1a、1bからの出力を増幅する増幅器7と、増幅器7からの出力に基づいて操作者の興奮度を評価する評価部8とから概略構成されている。 【0025】 検知用カプセル2は、カプセル状になっており、操作者がゲーム等を行う際に操作者の興奮度を評価する部位の皮膚に密着され、発汗、即ち皮膚から蒸発した水分を捕らえるものである。 【0026】 高分子湿度センサ1a、1bは、アセテートセルロース等の高分子重合体からなり、周囲の相対湿度に比例した水分子を吸着する性質を有する。さらに、高分子湿度センサ1a、1bの誘電率は、通常低い値(εr=2−7)であるが、一旦水分子が吸着すると水分子の双極子モーメントにより高分子重合体となり数千倍高い値となる。このため、この高分子重合体を予め通電することにより、相対湿度の変化による高分子重合体のインピーダンス変化量を計測し、水分量を測定することが可能となる。 【0027】 高分子湿度センサ1aは、エア供給管3により検知用カプセル2とエア供給ポンプ5に接続されている。また、高分子湿度センサ1bは、エア排出管4によって検知用カプセル2とエア排出ポンプ6に接続されている。エア供給ポンプ5により検知用カプセル2へ送り込まれた空気は、検知用カプセル2へ向かう。検知用カプセル2に到達した空気は、操作者の皮膚から蒸発した水分を取り込みエア排出ポンプ6により回収される。 【0028】 エア排出ポンプ6により回収される空気には操作者の興奮度に応じた発汗により多くの水分が含まれているため、検知用カプセル2へ到達する前のエア供給管3側の空気に含まれる水分量対してエア排出管4側の空気に含まれる水分量は大きくなる。高分子湿度センサ1a、1bを構成する高分子重合体素子は相対湿度が変化するとインピーダンスの絶対値が変化する性質を有しているので、エア供給管3側で水分を殆ど含んでいない空気が高分子湿度センサ1aを通過したときのセンサ1aの電位は、エア排出管4側で皮膚から蒸発した水分を含む空気が高分子湿度センサ1bを通過したときのセンサ1bの電位とは異なる。この両センサの電位の差が操作者の興奮度に応じた発汗量の計測値になる。この電位差信号は増幅器7で増幅され評価部8へ出力される。 【0029】 図2は、第一の実施例における評価部8の機能構成図である。評価部8は、AD変換機11と、記憶部13と、一次微分演算部14と、比較器17と、基準信号発生器18と、興奮度判定部19とから構成される。 【0030】 AD変換部11は、増幅器7からの電位差信号をデジタル信号に変換する。記憶部13は、AD変換部11により変換されたデジタル信号を記憶する。一次微分演算部14は、記憶部13で記憶された発汗量のデジタルデータを用いて、所定時間における発汗量の変化をその所定時間で除して発汗量の一次微分値を順次算出する。興奮度判定部19は、この発汗量の一次微分値と基準信号発生器18から送出される操作者の興奮度判定指標とを比較器17で照合し、操作者の興奮度を判定し評価する。 【0031】 以上のように、第一の実施例における興奮度評価装置は、検知用カプセル2で採取された水分量を高分子湿度センサ1a、1bにより計測し、評価部8の興奮度判定部19により判定することにより、操作者の興奮度の検出を可能とするものである。 【0032】 次に、この発明に係わる興奮度評価方法及び興奮度評価装置の第二の実施例について図3を参照して説明する。 【0033】 第二の実施例における興奮度評価装置の構成は、図1と同様である。図3は、本発明に係わる第二の実施例における評価部8の機能構成図である。評価部8は、AD変換機11と、記憶部13と、一次微分演算部14と、記憶部15と、二次微分演算部16と、比較器17と、基準信号発生器18と、興奮度判定部19とから構成される。 【0034】 AD変換部11は、増幅器7から送出される電位差信号をデジタル信号に変換する。記憶部13は、AD変換部11により変換されたデジタル信号を記憶する。一次微分演算部14は、記憶部13で記憶された発汗量のデジタルデータを用いて、所定時間における発汗量の変化をその所定時間で除して発汗量の一次微分値を順次算出し、記憶部15へ送出する。二次微分演算部16は、記憶部15で記憶された一次微分値のデータを用いて、所定時間における一次微分値の変化をその所定時間で除した発汗量の二次微分値を順次算出する。興奮度判定部19は、この発汗量の二次微分値と基準信号発生器18から送出される操作者の興奮度判定指標とを比較器17で照合し、操作者の興奮度を判定し、評価する。 【0035】 以上のように、第二の実施例における興奮度評価装置は、検知用カプセル2で採取された水分量を高分子湿度センサ1a、1bにより計測し、評価部8の興奮度判定部19により判定することにより、操作者の興奮度の検出を可能とするものである。 【0036】 次に、この発明に係わる興奮度評価方法及び興奮度評価装置の第三の実施例について図4を参照して説明する。 【0037】 図4は、第三の実施例における興奮度評価装置の概略構成を示す図である。この第三の実施例における興奮度評価装置は、2個の高分子湿度センサ22a、22bと2個の温度計24a、24bとを備え、興奮度を評価する部位の皮膚に密着させて皮膚からの発汗を検知する円形の骨組み筐体21と、2個の水分量較正部26a、26bと、発汗量較正部28と、評価部8とから構成されている。 【0038】 骨組み筐体21は、円筒底面と円筒上面の2つの円形縁部と、円筒底面と円筒上面とを結ぶ複数の直線部とからなる骨組み構造となっており、円筒底面の円形縁部が発汗量を計測する部位の皮膚に密着する状態で取り付けられている。また、高分子湿度センサ22aと温度計24aとは皮膚に近い側において皮膚からほぼ同じ距離になる様に骨組み筐体21に取り付けられ、さらに、高分子湿度センサ22bと温度計24bとは皮膚から遠い側において皮膚からほぼ同じ距離になる様に骨組み筐体21に取り付けられている。 【0039】 操作者の興奮度による発汗25に含まれる水分は、骨組み筐体21の円筒底面の円形縁部から骨組み筐体21の内部に取り込まれる。この骨組み筐体21に取り込まれた水分を含む空気は、骨組み筐体21の側面、即ち円筒の底面と上面とを結ぶ複数の直線部からから一部流失するため、骨組み筐体21の円筒上面に至るまでに減少する。このとき、骨組み筐体21内部での空気に含まれる水分量は、水分を含む空気が骨組み筐体21の側面から一部流失するため、皮膚からの距離に従ってほぼ直線的に減少する。そのため、骨組み筐体21内で、皮膚からの距離が違う2点での空気に含まれる水分量を計測することにより、皮膚からの水分である発汗量が計測できることになる。 【0040】 水分量較正部26aは、高分子湿度センサ22aと温度計24aとからの計測データにより皮膚に近い側での水分量を測定し、水分量較正部26bは、高分子湿度センサ22bと温度計24bとからの計測データにより皮膚から遠い側での水分量を測定する。発汗量較正部28は、水分量較正部26a及び26bにより測定された水分量と、皮膚から高分子湿度センサ22a及び22bまでの距離とにより、皮膚からの発汗量を測定する。測定された発汗量は評価部8へ出力される。この評価部8は、先に詳細に説明した第一の実施例及び第二の実施例における評価部8を使用している。 【0041】 以上のように、第三の実施例における興奮度評価装置は、検知用カプセル2で採取された水分量を高分子湿度センサ1a、1bにより計測し、評価部8により判定することにより、操作者の興奮度の検出を可能とするものである。 【0042】 上述の評価部8を具備する興奮度評価方法及び興奮度評価装置の興奮度判定機能を確認するために以下の評価を行った。まず、Windows98(Windowsは米国Microsoft Corporationの登録商標)の環境で動作するパソコンに操作レバーを接続し評価装置を構成した。パソコンには、市販のフライトシミュレータがインストールされている。フライトシミュレータの操作ができる操作者に対し、左の手掌の中央部から人指し指と中指の付け根方向にずれた部位、左手背、前胸部及び額の各部位に本実施形態になる評価装置の検知用の骨組み筐体21を密着させ、発汗量の時間変動を計測した。 【0043】 フライトシミュレータで使用されるシナリオは、操作者がジャンボジェットのパイロットとなり、東京羽田空港から南方向に向かって離陸して高度を上げ、その後、自由に操縦を行って前もって操作者が設定したいくつかの危険を伴うスリリングな飛行を行うというものである。 【0044】 ここで、スリリングな飛行は、現実的な特定な飛行場での離着陸、あるいは非現実的な飛行であり、具体的には以下の飛行が想定されている。 ▲1▼対象物(横浜ランドマークタワー)をかすめて飛行する。 ▲2▼橋(レインボーブリッジ)の下を飛行する。 【0045】 操作者の各部位からの発汗量は個人差があるものの、スリリングな飛行に同期し増加するという傾向が明らかになった。図5は、横浜ランドマークタワーをかすめ(▲1▼)、レインボーブリッジの下を飛行する(▲2▼)というスリリングな飛行を行った場合の、操作者の皮膚からの発汗量の時間変動の計測結果である。この図は、左の手掌の中央部から人指し指と中指の付け根方向にずれた部位の他に、左手背、前胸部及び額の各部位における発汗量の時間変動を示している。尚、図5の横軸は時間(秒)、縦軸は発汗量(ml/分)である。 【0046】 図5から、機体がスリリングな飛行▲1▼及び▲2▼に差し掛かると左の手掌からの発汗量が増加していることがわかる。しかし、左の手背からの発汗量も、機体がスリリングな飛行▲1▼及び▲2▼に差し掛かると、手掌に比べ若干量は少ないが同様に発汗量が増加している。また、額はスリリングな飛行▲1▼及び▲2▼に関係なく大量の発汗量であった。そのため、単に発汗量の計測のみでは、操作者の興奮度の判定は必ずしも正確には行えないことは明らかである。 【0047】 そのため、図2に示す本発明の第一の実施例における評価部8を用いることにより、操作者の興奮度を正確に判断し評価できることを以下に示す。 【0048】 一次微分演算部14では、記憶部13で記憶された発汗量データを用いて、所定時間(約1秒)における発汗量の変化をその所定時間で除して発汗量の一次微分値が順次算出される。 【0049】 なお、図6に左手背における発汗量の一次微分値を、図7に左の手掌の中央部から人指し指と中指の付け根方向にずれた部位における発汗量の一次微分値を、図8に額における発汗量の一次微分値を、図9に前胸部における発汗量の一次微分値をそれぞれ示す。この結果、機体がスリリングな飛行▲1▼及び▲2▼に差し掛かると、左の手掌における発汗量の一次微分値が増加していることが分かる。また、機体が飛行▲2▼に差し掛かると額及び前胸部においても一次微分値の増加が見られる。 【0050】 そのため、例えば基準信号発生器18から送出される操作者の興奮度判定閾値として、発汗量の一次微分値を0.02以上又は−0.02以下とすると左の手掌、額、前胸部における一次微分値により操作者の興奮を特定できることができる。このように、本発明によれば、発汗量が時間と供に変化する額のような部位でも、正確に操作者の興奮度を検出し判定することが可能である。 【0051】 次に、図3に示す本発明の第二の実施例における評価部8を用いることにより、操作者の興奮度を正確に判断し評価できることを以下に示す。 【0052】 図6乃至図9での手背、手掌、額、前胸部各部位の発汗量の一次微分値を用いて、二次微分演算部16で発汗量の二次微分値が算出される。図10に左の手背における発汗量の二次微分値を、図11に左の手掌の中央部から人指し指と中指の付け根方向にずれた部位における発汗量の二次微分値を、図12に額における発汗量の二次微分値を、図13に前胸部における発汗量の二次微分値をそれぞれ示す。この結果、機体がスリリングな飛行▲1▼及び▲2▼に差し掛かると、手掌における発汗量の二次微分値が、一次微分値の場合と同様に、増加していることが分かる。 【0053】 そのため、例えば基準信号発生器18から送出される操作者の興奮度判定指標として、発汗量の二次微分値を0.025以上又は−0.025以下とすると手掌における二次微分値により操作者の興奮を正確に特定できることができる。 【0054】 本発明は、上述した実施例の手順に限定されることなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変形が可能であることは言うまでない。 【0055】 例えば、本実施形態では、発汗量の一次微分値、二次微分値から操作者の興奮度を判定する例について示したが、nを自然数としたときに、所定時間における(n−1)次微分値の変化をその所定時間で除した発汗量のn次微分値からも、操作者の興奮度を判断することが可能なことは言うまでもない。 【0056】 また、本実施形態では、水分量の計測に高分子湿度センサを用いると説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、セラミック湿度センサ、電解質湿度センサ、熱伝導式湿度センサなど他の種類の湿度センサも適用可能なことは言うまでもない。 【0057】 また、本実施形態では、興奮度を判定する興奮度判定部までの機能について説明しているが、この判定結果をさらに記憶し、表示し、印刷する等のその他の機能につては言及されていないが、これらの機能も本実施例に含まれることは言うまもない。 【産業上の利用可能性】 【0058】 本実施形態においては、フライトシミュレータを使用する操作者の興奮度を評価する場合について説明したが、フライトシミュレータに限らずゲーム装置やマルチメヂア機器等に適用することも可能である。例えば携帯電話、携帯端末等のマルチメディア機器に適用する場合、冷静さを失って会話をしていることを判断した時に、「落ち着いて」、「リラックス」等のメッセージを出力するような構成にすれば、マルチメディア機器を冷静な秘書として活用することも可能である。 【図面の簡単な説明】 【0059】 【図1】 本発明に係わる第一の実施例の興奮度評価装置の概略構成図である。 【図2】 第一の実施例における評価部8の機能構成図である。 【図3】 本発明に係わる第二の実施例における評価部8の機能構成図である。 【図4】 本発明に係わる第三の実施例における興奮度評価装置の概略構成図である。 【図5】 操作者の発汗量の時間変動の実験結果を示す図である。 【図6】 本発明に係わる興奮度評価方法及び興奮度評価装置により取得した、手背での発汗量の一次微分値の実験結果を示す図である。 【図7】 手掌での発汗量の一次微分値の実験結果を示す図である。 【図8】 額での発汗量の一次微分値の実験結果を示す図である。 【図9】 前胸部での発汗量の一次微分値の実験結果を示す図である。 【図10】 本発明に係わる興奮度評価方法及び興奮度評価装置により取得した、手背での発汗量の二次微分値の実験結果を示す図である。 【図11】 手掌での発汗量の二次微分値の実験結果を示す図である。 【図12】 額での発汗量の二次微分値の実験結果を示す図である。 【図13】 前胸部での発汗量の二次微分値の実験結果を示す図である。 【符号の説明】 【0060】 1a 高分子湿度センサ(エア供給管側) 1b 高分子湿度センサ(エア排出管側) 2 検知用カプセル 3 エア供給管 4 エア排出管 5 エア供給ポンプ 6 エア吸引ポンプ 7 増幅器 8 評価部 11 AD変換部 13 記憶部 14 一次微分演算部 15 記憶部 16 二次部分演算部 17 比較器 18 基準信号発生部 19 興奮度判定部 21 骨組み筐体 22a 高分子湿度センサ 22b 高分子湿度センサ 24a 温度計 24b 温度計 25 発汗 26a 水分量較正部 26b 水分量較正部 28 発汗量較正部
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| 【出願人】 |
【識別番号】592035154 【氏名又は名称】株式会社田定工作所 【識別番号】502143685 【氏名又は名称】中島 功
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| 【出願日】 |
平成15年12月18日(2003.12.18) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2005−177406(P2005−177406A) |
| 【公開日】 |
平成17年7月7日(2005.7.7) |
| 【出願番号】 |
特願2003−436620(P2003−436620) |
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