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【発明の名称】 観察システム
【発明者】 【氏名】廣瀬 憲志
【住所又は居所】東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリンパス株式会社内

【要約】 【課題】観察装置の観察方向を術者が容易に把握することができ、より自然な感覚で観察や処置を行なえる観察システムを提供する。

【解決手段】観察システム10は内視鏡12と撮像装置24とモニター16と保持装置14とを備えている。内視鏡12は、被観察体を観察するための対物光学系を有する。撮像装置24は、内視鏡12の対物光学系に入射された光学像を撮像可能である。モニター16は、撮像装置24により撮像された光学像を表示可能である。保持装置14は、内視鏡12およびモニター16を保持するとともに、内視鏡12およびモニター16のうちの一方の移動により他方を連動して移動させる平行リンク機構36と、内視鏡12およびモニター16を平行リンク機構36により移動可能な状態および平行リンク機構36により移動させた位置で固定可能な状態に切替可能な電磁ブレーキ52d,52eとを有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被観察体を観察するための対物光学系を有する観察装置と、
前記観察装置の対物光学系に入射された光学像を撮像する撮像装置と、
前記撮像装置に電気的に接続され、前記撮像装置により撮像された光学像を表示する表示装置と、
前記観察装置および前記表示装置を保持するとともに前記観察装置および前記表示装置のうちの一方の移動により他方を連動して移動させる移動機構と、前記観察装置および前記表示装置を前記移動機構により移動可能な状態および前記移動機構により移動させた位置で固定可能な状態に切替可能な切替機構と、を有する少なくとも1つの保持機構と、
を具備することを特徴とする観察システム。
【請求項2】
前記移動機構は、
前記観察装置および前記表示装置を鉛直方向に移動可能な鉛直動機構と、
前記観察装置および前記表示装置を水平方向に移動可能な水平動機構と、
前記観察装置および前記表示装置を傾斜させる傾斜機構と、
前記観察装置および前記表示装置が配設され、前記観察装置および前記表示装置を互いに等価的に運動させる等価運動機構と、
を備えていることを特徴とする請求項1に記載の観察システム。
【請求項3】
前記表示装置の表示面と、前記観察装置の光軸とを互いに直交した状態に制御する制御装置が前記保持機構に接続されていることを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の観察システム。
【請求項4】
前記保持機構は、
前記観察装置を保持する第1の保持装置と、
前記表示装置を保持する第2の保持装置と、
を備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1に記載の観察システム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば脳神経外科等における微細部位の手術に使用される観察システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、外科手術等においては、患者に対する侵襲が少ないという理由から内視鏡が用いられることがある。内視鏡を用いた手術においては、術部の位置などに基づいてさまざまな角度や方向から術部に対して内視鏡の挿入部を挿入する。術者が直接観察することができない術部の内視鏡像は、術者の眼前に設置されたモニターに映し出される。術者はその内視鏡像を確認しながら診断や処置を行なう。
【0003】
一般に、内視鏡の挿入部の先端部には例えば特許文献1に開示されているように湾曲管が設けられている。この湾曲管は、挿入部が体内にあっても内視鏡の手元の操作部で簡単に挿入部の湾曲方向を変更して視野方向を変更可能である。
【0004】
また、これまでに脳神経外科などにおいては、微細手術を行なうために術部を立体視可能な双眼顕微鏡が使用されている。近年では、遠隔地から手術現場などに助言することができることや複数の者が同時に立体観察することができるという理由から、特許文献2に開示されているような撮像部と表示部とが独立したビデオ型立体顕微鏡が提案されている。このようなビデオ型立体顕微鏡や、顕微鏡を内視鏡に変更したときに得られる内視鏡システムでは、表示部に対して撮像部が独立して移動することから、以下のような問題がある。
【0005】
内視鏡を用いた手術では、一般に、内視鏡を用いることによって術部をさまざまな方向や角度から観察することができる。通常、モニターが術部に対して所定の位置に固定されているため、術者のモニターに対する視線の方向と、内視鏡の観察方向とが一致する場合が少なく、内視鏡の観察方向を変化させてもモニター上で内視鏡により得られる映像が動くのみである。そのため、内視鏡が術部のどの位置をどの方向から観察しているのかが、術者に認識され難い。
【0006】
術者は内視鏡と術部との間の位置関係を常にイメージしながら処置や観察を行なう必要があるので、経験と熟練が必要である。例えば特許文献1に開示された内視鏡を用い、この内視鏡の挿入部の先端部に設けられている湾曲管を所望の方向に湾曲させて内視鏡による観察方向を変化させた場合、術者はその湾曲管の湾曲具合を目視することができない。このため、内視鏡の観察方向を正確に把握することは困難である。
【0007】
ビデオ型立体顕微鏡においても同様に術者のモニターに対する視線の方向と撮像部の観察方向とが一致する場合が少なく、撮像部の観察方向を変化させてもモニター上で顕微鏡により得られる映像が動くのみである。そのため、撮像部が術部のどの位置をどの方向から観察しているのかが術者に認識され難い。術者は撮像部と術部との間の位置関係を常にイメージしながら観察や処置を行なう必要があるので、経験と熟練が必要である。
【0008】
例えば特許文献3や特許文献4に開示された装置は、このような問題を解決することができる。
【0009】
例えば特許文献3に開示された内視鏡方向表示装置では、内視鏡の挿入管部を挿通するための挿通孔と、その挿通孔の内周で多方向から内方に向かって光を発する発光手段と、内視鏡の挿入管部の外周面に形成された光反射手段と、挿通孔内周の多方向から内方に向けて設けられた複数の受光手段とを備えている。このため、光反射手段によって反射された発光手段からの光を受光し、受光した光の分布を計測することによって内視鏡の挿入管部がその軸回りに回転した際にどの向きに回転したかを割り出し、モニター上に表示することが可能である。
【0010】
例えば特許文献4に開示された手術ナビゲーション装置は、患者と内視鏡や処置具などの手術具との3次元位置姿勢を計測する計測手段と、計測した3次元位置姿勢情報に基づいて患者の断層画像情報を抽出し、抽出された断層画像情報に3次元位置姿勢情報を付加する付加手段とを備えている。手術ナビゲーション装置は、さらに、患者と内視鏡や処置具との距離を計測する測定手段を備えている。断層画像情報に3次元位置姿勢情報が付加されたものに測定手段の距離測定による距離情報を合わせて、画像の大きさを変化させることができる。このため、術者は手術具と術部との位置関係を容易に把握することができ、速やかに手術具を目標位置まで導くことが可能である。
【特許文献1】特開平10−248796号公報
【特許文献2】特開2001−51201号公報
【特許文献3】特公平6−17940号公報
【特許文献4】特開2002−17751号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上記特許文献3に示す内視鏡方向表示装置では、内視鏡の挿入管部を挿通するための挿通孔の内周面の発光手段が発した光を内視鏡の挿入管部に設けられた光反射手段で反射し、挿通孔に設けられた受光部でその反射光を受光する。受光部で受光した光の分布を計測することにより、その分布によって内視鏡が回転した際にどの向きに回転したかを割り出し、モニター上に表示することが可能である。そのため、術者は、内視鏡の挿入管部を回転させても、術部の像の向きを容易に判断することができる。
【0012】
しかし、モニターの表示面の方向と内視鏡の観察方向が一致していないため、術者は内視鏡の挿入管部と術部との間の位置関係をイメージする必要がある。さらに内視鏡の挿入管部の先端部の湾曲管により観察方向を変化させるような場合には、視覚的に観察方向を把握する手段がないため、内視鏡自体の観察方向を把握することは難しく、結果として術者が瞬時に観察方向を把握しながら手術を行なうことは難しいという問題が生じる。
【0013】
特許文献4に示す手術ナビゲーション装置では、被検体と手術具との3次元的位置姿勢を計測し、手術具をその位置に合わせた被検体の断層情報に重ね合わせることにより、手術具が被検者に対してどのような位置姿勢関係になっているかをモニター上に表示することができる。さらに、被検体と手術具との間の距離を測定し、その測定距離によってモニターに表示された画像の大きさを変化させることができるため、断層像から手術具近傍の詳細な内部組織情報を容易に得ることができる。そうすると、術者は手術具の被検体に対する位置姿勢関係を容易に把握し、正確な状況判断をするために必要な内部組織情報を容易に得ることができる。この技術を内視鏡やビデオ型立体顕微鏡に置き換えて用いると、内視鏡や顕微鏡撮像部が被検者に対してどのような位置姿勢関係であり、術部をどの方向から観察しているかをモニター上に表示することができる。
【0014】
しかし、術者は内視鏡や顕微鏡撮像部と術部(患者)との位置関係を容易に把握することができるものの、モニター上の画像を術部と内視鏡や顕微鏡撮像部との実際の位置に置き換えて考える必要があり、自然な感覚で手術を行なうことは難しいという問題がある。
【0015】
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、観察装置の観察方向を術者が容易に把握することができ、より自然な感覚で観察や処置を行なえる観察システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記課題を解決するために、この発明の観察システムは、被観察体を観察するための対物光学系を有する観察装置と、前記観察装置の対物光学系に入射された光学像を撮像する撮像装置と、前記撮像装置に電気的に接続され、前記撮像装置により撮像された光学像を表示する表示装置と、前記観察装置および前記表示装置を保持するとともに前記観察装置および前記表示装置のうちの一方の移動により他方を連動して移動させる移動機構と、前記観察装置および前記表示装置を前記移動機構により移動可能な状態および前記移動機構により移動させた位置で固定可能な状態に切替可能な切替機構と、を有する少なくとも1つの保持機構とを備えている。
このような構成を有する観察システムを用いると、観察装置の観察方向を術者が容易に把握することができ、より自然な感覚で観察や処置を行なえる。
【0017】
また、好ましくは、前記移動機構は、前記観察装置および前記表示装置を鉛直方向に移動可能な鉛直動機構と、前記観察装置および前記表示装置を水平方向に移動可能な水平動機構と、前記観察装置および前記表示装置を傾斜させる傾斜機構と、前記観察装置および前記表示装置が配設され、前記観察装置および前記表示装置を互いに等価的に運動させる等価運動機構とを備えている。
このように、等価運動機構を備えているので、表示装置に対して観察装置を、または、観察装置に対して表示装置を常に一定の状態に動かすことができる。このため、術者が表示装置の表示面に映し出される観察装置の光学像の向きを容易に把握することができる。
【0018】
また、好ましくは、前記表示装置の表示面と、前記観察装置の光軸とを互いに直交した状態に制御する制御装置が前記第1および第2の保持装置に接続されている。
表示装置の表示面と、観察装置の観察光軸とを常に直交させ、観察装置に対する表示面の位置を常に一定の状態に保つことができるので、術者が表示装置の表示面に映し出される観察装置の光学像の向きを容易に把握することができる。
【0019】
また、好ましくは、前記保持機構は、前記観察装置を保持する第1の保持装置と、前記表示装置を保持する第2の保持装置とを備えている。
このように、第1および第2の保持装置が別体として備えられている状態で、第1の保持装置の観察装置と第2の保持装置の表示装置とを連動して動かすことができるので、観察装置の観察方向を術者が容易に把握することができ、より自然な感覚で観察や処置を行なえる。
【発明の効果】
【0020】
この発明によれば、観察装置の観察方向を術者が容易に把握することができ、より自然な感覚で観察や処置を行なえる観察システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図面を参照しながらこの発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という)について説明する。
まず、第1の実施の形態について図1ないし図3を用いて説明する。
【0022】
図1に示すように、この実施の形態に係る観察システム10は、内視鏡(観察装置)12と、第1の保持装置14と、内視鏡12で撮像された術部を映し出すモニター16とを備えている。内視鏡12およびモニター16は、所望の位置に移動されて所望の位置で保持される(固定される)ように、保持装置14により移動自在および固定自在に配設されている。
【0023】
内視鏡12は、体腔内に挿入されるように、細長く硬質の挿入部22を備えている。すなわち、内視鏡12には体腔内に挿入する際に変形が防止されるように、いわゆる硬性鏡が使用される。挿入部22の先端部(下端部)には、挿入部22の基端部(上端部)に光学像を導光させる対物レンズ22aが配設されている。挿入部22の基端部には、対物レンズ22aに入射された光学像を撮像する撮像装置であるTVカメラ24が対物レンズ22aに対して光学的に接続された状態で配設されている。このTVカメラ24は、図示しない制御ユニットを介して表示装置を構成するモニター16に電気的に接続されている。
【0024】
保持装置14は、第1の支持機構32と、第1の旋回アーム(水平動機構)34と、第1の平行リンク機構(等価運動機構)36とを備えている。第1の平行リンク機構36は、互いに連結された2つの平行リンクを備えている。支持機構32は、例えば床やベッド等に固定される第1のベース部32aと、このベース部32aに対して例えば鉛直方向上方に立設されるように下端部が支持された第1のベースアーム32bとを備えている。
【0025】
ベースアーム32bの上端部には、旋回アーム34の一端部が支持されて水平方向に延びている。この旋回アーム34は、ベースアーム32bの上端部で鉛直方向に延びた第1の回転軸X1回りに回転可能である。旋回アーム34の他端部には、第1の軸受部38が配設されている。第1の軸受部38は、旋回アーム34の他端部で鉛直方向に延びた第2の回転軸X2回りに回転可能である。
【0026】
第1の軸受部38には、第1の昇降アーム(鉛直動機構、上下動機構)42の一端部が支持されている。この昇降アーム42は、第1の軸受部38で水平方向に延びた第3の回転軸X3回りに回動可能である。第3の回転軸X3は、昇降アーム42の軸方向に対して直交する方向である。
【0027】
昇降アーム42と第1の軸受部38との間には、第1のガススプリング44が架設されている。このガススプリング44は、平行リンク機構36、内視鏡12、TVカメラ24、モニター16の重量により生じるモーメントを相殺する。
【0028】
昇降アーム42の他端部には、第2の軸受部48が配設されている。この第2の軸受部48は、昇降アーム42の他端部で、昇降アーム42の軸方向に延びた第4の回転軸X4回りに回動可能である。昇降アーム42の他端部の第2の軸受部48には、第1の平行リンク機構36が配設されている。この平行リンク機構36は、第1ないし第6のアーム36a−36fを備えている。
【0029】
第1のアーム36aの一端部は、第2の軸受部48に支持されている。第1のアーム36aの軸方向は、第4の回転軸X4に一致する。このため、第1のアーム36aは、第2の軸受部48によって第4の回転軸X4回りに回転可能である。
【0030】
第2のアーム36bの下端部は、第1のアーム36aの他端部で第5の回転軸X5回りに回動可能に支持されている。第2のアーム36bの上端部は、第3のアーム36cの一端部で第6の回転軸X6回りに回動可能に支持されている。第3のアーム36cの他端部は、第4のアーム36dの上端部で第7の回転軸X7回りに回動可能に支持されている。
【0031】
第1のアーム36aの一端部と他端部との間には、第5のアーム36eの下端部が第8の回転軸X8回りに回動可能に支持されている。第5のアーム36eは、第2のアーム36bと平行である。第5のアーム36eの上端部は、第6のアーム36fの一端部で第9の回転軸X9回りに回動可能に支持されている。第6のアーム36fは、第3のアーム36cと平行である。第6のアーム36fの他端部は、第4のアーム36dで第10の回転軸X10回りに回動可能に支持されている。第6のアーム36fと第2のアーム36bとは、第11の回転軸X11回りに回動可能に支持されている。第1の平行リンクは、第1のアーム36aと、第2のアーム36bと、第5のアーム36eと、第6のアーム36fとにより構成されている。第2の平行リンクは、第2のアーム36bと、第3のアーム36cと、第4のアーム36dと、第6のアーム36fとにより構成されている。このため、第2のアーム36bと第6のアーム36fとは、第1および第2の平行リンクに共通に設けられている。このようにして、平行リンク機構36が形成されている。
【0032】
第4のアーム(第1の保持部)36dの下端部には、上述した内視鏡12の挿入部22の上端部が支持されている。挿入部22の下端部の対物レンズ22aは、第4の回転軸X4の軸上に配設されている。すなわち、第4のアーム36dには、内視鏡12の挿入部22の先端部の対物レンズ22aが第4の回転軸X4上の点Oに一致するように内視鏡12が取り付けられている。第4のアーム36dの長手軸O1は、内視鏡12の挿入部22の長手軸に一致するとともに、内視鏡12の観察方向軸にも一致する。
【0033】
第5のアーム36eの下端部の第5の回転軸X5(第2の保持部)には、モニター16が取り付けられている。モニター16は、その表示面16aが内視鏡12の観察方向軸(長手軸)O1に対して垂直な状態に取り付けられている。
【0034】
支持機構32の支持アーム32bと旋回アーム34との接続部には、第1の電磁ブレーキ52aが設けられている。第1の電磁ブレーキ52aは、旋回アーム34の第1の回転軸X1回りの回動を電気的に規制する規制状態と、第1の回転軸X1回りの回動を許容する許容状態とに切り替え可能である。
【0035】
旋回アーム34と第1の軸受部38との接続部には、第2の電磁ブレーキ52bが設けられている。第2の電磁ブレーキ52bは、第1の軸受部38の第2の回転軸X2回りの回動を電気的に規制する規制状態と、第2の回転軸X2回りの回動を許容する許容状態とに切り替え可能である。
【0036】
第1の軸受部38と昇降アーム42との接続部には、第3の電磁ブレーキ52cが設けられている。第3の電磁ブレーキ52cは、昇降アーム42の第3の回転軸X3回りの回動を電気的に規制する規制状態と、第3の回転軸X3回りの回動を許容する許容状態とに切り替え可能である。
【0037】
昇降アーム42と平行リンク機構36の第1のアーム36aの接続部には、第4の電磁ブレーキ52dが設けられている。第4の電磁ブレーキ52dは、第1のアーム36aの第4の回転軸X4回りの回動を電気的に規制する規制状態と、第4の回転軸X4回りの回動を許容する許容状態とに切り替え可能である。
【0038】
第1のアーム36aと第5のアーム36eとの接続部には、第5の電磁ブレーキ52eが設けられている。第5の電磁ブレーキ52eは、第5のアーム36eの第8の回転軸X8回りの回動を電気的に規制する規制状態と、第8の回転軸X8回りの回動を許容する許容状態とに切り替え可能である。
【0039】
第1ないし第5の電磁ブレーキ52a−52eは、第4のアーム36dに設けられた第1のブレーキスイッチ54に接続されている。この第1のブレーキスイッチ54の切り替え操作(押圧操作)に応動して第1ないし第5の電磁ブレーキ52a−52eが作動して各アーム34,42、第1および第2の軸受部38,48、並びに平行リンク機構36が規制状態および許容状態に選択的に切り替えられる。
【0040】
第4および第5の電磁ブレーキ52d,52eは、モニター16のグリップ16bに設けられた第2のブレーキスイッチ56に接続されている。この第2のブレーキスイッチ56の切り替え操作に応動して第4および第5の電磁ブレーキ52d,52eが作動して、平行リンクアーム36が規制状態および許容状態に選択的に切り替えられる。
【0041】
次に、この実施の形態に係る観察システム10の作用について説明する。ここでは、患者の術部200内の所望の位置、かつ、所望の向きに内視鏡12の挿入部22の先端部を配置する作用について説明する。
【0042】
術者は第4のアーム36dを把持した状態で第1のブレーキスイッチ54を押圧操作する。第1ないし第5の電磁ブレーキ52a−52eが規制状態から許容状態に一斉に切り替えられる。この状態で、術者は観察システム10の保持装置14を第1ないし第11の回転軸X1−X11回りに回動させながら変形させる。
【0043】
第1および第2の電磁ブレーキ52a,52bの規制が解除されることにより、旋回アーム34および第1の軸受部38は、第1および第2の回転軸X1,X2を中心として回動可能となる。このため、術者は内視鏡12の水平方向位置を調整可能である。第3の電磁ブレーキ52cが解除されることにより、昇降アーム42は、第3の回転軸X3を中心として回動可能となる。このため、術者は内視鏡12の鉛直方向位置を調整可能である。
【0044】
第4の電磁ブレーキ52dの規制が解除されることにより、平行リンク機構36は、全体的に第1のアーム36aにより第4の回転軸X4を中心として回動可能となる。このため、術者は内視鏡12を図1中に符号I(図2(a)中で符号Ia、図2(b)中で符号Ib)で示す矢印の方向に傾斜可能である。
【0045】
このとき、図2(a)に実線で示す位置に対して、破線で示す状態に内視鏡12の挿入部22を傾斜させるように第4のアーム36dに力を加える。第1のアーム36a(図1参照)が第4の回転軸X4を中心として、内視鏡12の挿入部22が図2(a)中に符号Iaで示す矢印方向に回動する。モニター16は第5の回転軸X5に取り付けられているので、モニター16の表示面16aが、内視鏡12の観察方向軸(長手軸)O1に対して垂直な状態を維持して第4の回転軸X4により矢印Ia方向に傾斜する。
【0046】
内視鏡12の挿入部22の先端部は、常に第4の回転軸X4上に配置されているので、第1のアーム36aを第4の回転軸X4回りに回動させても、挿入部22の先端部の位置は変動しない。
【0047】
図2(b)に実線で示す位置に対して、破線で示す状態に内視鏡12の挿入部22を傾斜させるように第4のアーム36dに力を加える。第1のアーム36a(図1参照)が第4の回転軸X4を中心として、内視鏡12の挿入部22が図2(b)中に符号Ibで示す矢印方向に回動する。モニター16は第5の回転軸X5に取り付けられているので、モニター16の表示面16aが、内視鏡12の観察方向軸(長手軸)O1に対して垂直な状態を維持して第4の回転軸X4により矢印Ib方向に傾斜する。
【0048】
図1に示すように、第5の電磁ブレーキ52eの規制が解除されることにより、平行リンク機構36は、第2ないし第6のアーム36b−36fの第5ないし第11の回転軸X5−X11を中心として回動可能となる。このため、術者は内視鏡12を図1中に符号II(図3(a)中で符号IIa、図3(b)中で符号IIb)で示す矢印の方向に傾斜可能である。
【0049】
このとき、図3(a)に実線で示す位置に対して、破線で示す状態に内視鏡12を傾斜させるように第4のアーム36dに力を加える。第4のアーム36dが第7および第10の回転軸X7,X10を中心として、図3(a)中に符号IIaで示す矢印方向に回動する。第3および第6のアーム36c,36fが平行状態を保持したまま第7および第10の回転軸X7,X10の回動に伴って図3(a)中の左側に移動する。第2のアーム36bは、第5の回転軸X5を中心として図3(a)中の左側に移動する。すなわち、第6および第11の回転軸X6,X11が第5の回転軸X5を中心として図3(a)中の左側に移動する。第5のアーム36eは、第8の回転軸X8を中心として図3(a)中の左側に移動する。すなわち、第9の回転軸X9が第8の回転軸X8を中心として図3(a)中の左側に移動する。このように、平行リンク機構36が第5ないし第11の回転軸X5−X11を中心として回動しながら変形することにより、図3(a)に実線で示す位置に対して、破線で示す状態に内視鏡12が傾斜される。
【0050】
図3(b)に実線で示す位置に対して、破線で示す状態に内視鏡12を傾斜させるように第4のアーム36dに力を加える。第4のアーム36dが第7および第10の回転軸X7,X10を中心として、図3(b)中に符号IIbで示す矢印方向に回動する。第3および第6のアーム36c,36fが平行状態を保持したまま第7および第10の回転軸X7,X10の回動に伴って図3(b)中の右側に移動する。第2のアーム36bは、第5の回転軸X5を中心として図3(b)中の右側に移動する。すなわち、第6および第11の回転軸X6,X11が第5の回転軸X5を中心として図3(b)中の右側に移動する。第5のアーム36eは、第8の回転軸X8を中心として図3(b)中の右側に移動する。すなわち、第9の回転軸X9が第8の回転軸X8を中心として図3(b)中の右側に移動する。このように、平行リンク機構36が第5ないし第11の回転軸X5−X11を中心として回動しながら変形することにより、図3(b)に実線で示す位置に対して、破線で示す状態に内視鏡12が傾斜される。
【0051】
保持装置14の支持機構32、旋回アーム34、第1および第2の軸受部38,48、昇降アーム42、および平行リンク機構36の移動を組み合わせることによって、術者は患者の術部200内の所望の位置、かつ、所望の向きに内視鏡12の挿入部22の先端部を配置する。術者は第4のアーム36dを把持して操作することにより、内視鏡12を3次元的に自由な位置、角度に移動させることができる。
【0052】
内視鏡12を矢印I(Ia,Ib)方向へ傾斜させるように第4のアーム36dを傾斜させた場合には、平行リンク機構36全体が第4の回転軸X4を中心として傾斜される。このため、モニター16が傾斜される。モニター16の表示面16aは、内視鏡12の観察方向軸O1に対して垂直な状態に設定される。
【0053】
平行リンク機構36の変形により内視鏡12を矢印II(IIa,IIb)方向に傾斜させるように第4のアーム36dを傾斜させた場合には、第2のアーム36bと第4のアーム36dとが、平行であるので、モニター16が第5の回転軸X5を中心として第2のアーム36bに同期して回転される。このため、モニター16の表示面16aは、内視鏡12の観察方向軸O1に対して垂直な状態に設定される。平行リンク機構36は、モニター16を保持し、第2、第3、第4および第6のアーム36b,36c,36d,36fを有する第1の平行四辺形リンクと、内視鏡12を保持し、第1、第2、第5および第6のアーム36a,36b,36e,36fを有する第2の平行四辺形リンクとの2つの平行四辺形リンクを備えている。このため、平行四辺形リンクは、等価運動機構である。点Oと第4および第5の回転軸X5の交点Pとは、平行リンク機構36の変形に同期して等価に回転される。すなわち、点O,Pは、等価運動する。
【0054】
内視鏡12の挿入部22の先端部が所望の位置、かつ、所望の向きに配置された状態で、術者は第1のブレーキスイッチ54から手を離す。第1ないし第5の電磁ブレーキ52a−52eが許容状態から規制状態に一斉に、または僅かな時間差をおいて切り替えられる。このようにして、内視鏡12の挿入部22の先端部は、所望の位置、かつ、所望の向きに配置された状態で固定される。
【0055】
旋回アーム34および第1の軸受部38を固定した状態で、平行リンク機構36およびモニター16のみを動かしたい場合、術者はモニター16のグリップ16bを把持した状態で第2のブレーキスイッチ56を押圧操作する。第4および第5の電磁ブレーキ52d,52eが規制状態から許容状態に一斉に切り替えられる。この状態で、術者は図1中の矢印I,II方向に、観察システム10の保持装置14の平行リンク機構36を第4ないし第11の回転軸X4−X11回りに回動させながら変形させて内視鏡12を所望の位置、かつ所望の向きに移動させる。すなわち、術者はモニター16のグリップ16bを把持した状態で平行リンク機構36を動かして内視鏡12を所望の位置、かつ、所望の向きに配置する。
【0056】
内視鏡12の挿入部22の先端部が所望の位置、かつ、所望の向きに配置された状態で、術者は第2のブレーキスイッチ56から手を離す。第4および第5の電磁ブレーキ52d,52eが許容状態から規制状態に一斉に、または僅かな時間差をおいて切り替えられる。このようにして、内視鏡12の挿入部22の先端部は、所望の位置、かつ、所望の向きに配置された状態で固定される。
【0057】
以上説明したように、この実施の形態によれば以下のことが言える。
【0058】
観察システム10の内視鏡12の対物レンズ22aは、平行リンク機構36の第4の回転軸X4と、観察方向軸O1の交点である点Oに配置されている。モニター16は、平行リンク機構36の不動点である第5の回転軸X5上に配置され、この平行リンク機構36の変形に同期して移動されるように構成している。このため、内視鏡12とモニター16との移動量を最小に設定することができる。内視鏡12で観察する術部200の視野方向を容易に調整することができるとともに、モニター16が平行リンク機構36に干渉することを防止することができる。
【0059】
観察システム10は、内視鏡12を用いることにより得られる映像を表示するモニター16の表示面16aを、内視鏡12の観察方向軸O1に対して、観察方向軸O1が変化しても常に垂直な状態を保つように構成している。このため、術者は、観察方向軸O1の移動方向と表示面16aでの光学像の移動方向とが同一となることにより、目で直接確認することができない体内での内視鏡12の観察方向軸O1を容易に把握することができる。
【0060】
内視鏡12の映像を表示するモニター16のグリップ16bを把持し、第2のブレーキスイッチ56を押圧して第4および第5の電磁ブレーキ52d,52eを許容状態に切り替えた状態で内視鏡12を移動させる。このようにして内視鏡12の観察方向軸O1を変化させることにより、術者は、自然な感覚で処置や診断を行なうことができる。
【0061】
次に、第2の実施の形態について図4および図5を用いて説明する。この実施の形態は、第1の実施の形態の変形例であり、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0062】
図4に示すように、この実施の形態に係る観察システム10は、内視鏡12の代わりに電子画像顕微鏡(観察装置)13の鏡体23が配設されている。図5に示すように、鏡体23は、対物光学系23aと、それぞれ複数のレンズが組み合わせられた1対の変倍光学系23bR,23bLと、1対の結像レンズ23cR,23cLと、1対の撮像素子23dR,23dLとを備えている。1対の撮像素子23dR,23dLからは、それぞれケーブル24aが延出されている。これらケーブル24aは、図示しない制御ユニットを介して図4に示すモニター16に電気的に接続されている。すなわち、右眼用の撮像素子23dRと、左眼用の撮像素子23dLとは、それぞれモニター(立体表示装置)16に電気的に接続されている。
【0063】
このため、これら右眼用の撮像素子23dRおよび左眼用の撮像素子23dLにより撮像される1対の光学像は、モニター16の表示面16aに表示されて術者に立体観察される。対物光学系、変倍光学系、結像レンズ、および撮像素子は、それぞれ1つだけ設けられている単眼であっても良い。
【0064】
変倍光学系23bR,23bLは、それぞれレンズの一部を鏡体23の光軸O1に沿って移動させる枠(図示せず)を備えている。この枠には、モータ(図示せず)が装着されている。このため、モータが駆動されると上記枠が光軸O1に沿って移動して複数のレンズ間距離が変化することにより観察倍率が変更される。モータの変倍駆動スイッチ62は、モニター16のグリップ16bに設けられている。このため、術者がモニター16のグリップ16bを把持しながら変倍駆動スイッチ62を押圧すると、撮像素子23dR,23dLで撮像される像の倍率が変更される。
【0065】
次に、この実施の形態に係る観察システム10の作用について説明する。
【0066】
術者は、術野を観察するために第1のブレーキスイッチ54を押圧して電子画像顕微鏡13の鏡体23を所望の位置に移動させる。第1のブレーキスイッチ54の押圧を解放して、電子画像顕微鏡13の鏡体23を所望の位置で固定する。この間、モニター16は、第1の実施の形態で内視鏡12(図1参照)を用いて説明したのと同様に、電子画像顕微鏡13の鏡体23に連動して動く。電子画像顕微鏡13の鏡体23の光軸O1に対してモニター16の表示面16aは常に垂直な状態に保たれる。
【0067】
次に、術者は、モニター16のグリップ16bに配設された変倍駆動スイッチ62を押圧して術部を拡大表示して術部に対して細かい処置を行なう。術部の周辺部の処置を行なうために第2のブレーキスイッチ56を押圧する。このとき解除されるのは、第4および第5の電磁ブレーキ52d,52eだけではなく、第1のブレーキスイッチ54を押圧したときと同様に、第1ないし第5の電磁ブレーキ52a−52eの全てが解除される。このため、モニター16の表示面16aを見ながら観察したい位置にモニター16を保持して電子画像顕微鏡13の鏡体23を移動させる。
【0068】
このとき、電子画像顕微鏡13の鏡体23は、モニター16に連動して動き、電子画像顕微鏡13の鏡体23の視野も移動する。この間、常に、電子画像顕微鏡13の鏡体23の光軸O1とモニター16の表示面16aとは垂直な状態に保たれる。このため、鏡体23の立体視光学系により術部をどの向きに観察しているか、術者に容易に認識される。
【0069】
以上説明したように、この実施の形態によれば、第1の実施の形態で説明したことに加えて以下のことが言える。
【0070】
電子画像顕微鏡13を使用すると、内視鏡12(図1参照)のように、体内に挿入された内視鏡12の挿入部22の先端部を目視することができなくなるようなことはない。鏡体23とモニター16とが特定の位置関係を保つことができるため、術者はモニター16の表示面16aを見ることで、電子画像顕微鏡13を用いてどのような角度で、どのような方向から術部を観察しているかを容易に把握することができる。
【0071】
また、電子画像顕微鏡13の鏡体23とモニター16の表示面16aとの位置関係が特定の状態に保たれていることにより、術部に手や処置具等を挿入した際に、実際には術部に左から挿入しても、表示面16aには例えば上や下から挿入されたように表示されることはなく、左から挿入すれば表示面16aにも左から挿入されたように表示される。このため、術者にとって、より自然な感覚で手術を行なうことができる。
【0072】
次に、第3の実施の形態について図6および図7を用いて説明する。この実施の形態は、第1の実施の形態の変形例であり、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0073】
図6に示すように、この実施の形態では、第1の実施の形態と異なり、モニター16が第1の保持装置14の第5の回転軸X5から取り外されている。その代わりに、観察システム10は、モニター16を保持する第2の保持装置(第2の移動体)70を新たに備えている。
【0074】
内視鏡12を保持する第1の保持装置(第1の移動体)14の構成について説明する。第1の実施の形態で説明した第1の保持装置14にさらに追加して、第1の支持機構32の第1のベース部32aには、キャリブレーション用指標32cが設けられている。
【0075】
この支持機構32の第1のベースアーム32bの上端部と第1の旋回アーム34の一端部との接続部には、第1のエンコーダ(姿勢検出機構)72aが配置されている。この第1のエンコーダ72aは、ベースアーム32bに対する旋回アーム34の第1の回転軸X1回りの回転角度を検出可能である。
【0076】
第1の旋回アーム34と第1の軸受部38との接続部には、第2のエンコーダ72bが配置されている。この第2のエンコーダ72bは、旋回アーム34に対する第1の軸受部38の第2の回転軸X2回りの回転角度を検出可能である。
【0077】
第1の軸受部38と昇降アーム42の一端部との接続部には、第3のエンコーダ72cが配置されている。第3のエンコーダ72cは、第1の軸受部38に対する昇降アーム42の第3の回転軸X3回りの回転角度を検出可能である。
【0078】
昇降アーム42の他端部と第1のアーム36aとの接続部には、第4のエンコーダ72dが配置されている。第4のエンコーダ72dは、昇降アーム42に対する第1のアーム36aの第4の回転軸X4回りの回転角度を検出可能である。
【0079】
第1のアーム36aと第5のアーム36eとの接続部には、第5のエンコーダ72eが配置されている。第5のエンコーダ72eは、第1のアーム36aに対する第5のアーム36eの第8の回転軸X8回りの回転角度を検出可能である。これら第1ないし第5のエンコーダ72a−72eは、それぞれケーブル74を介してコントローラ76に電気的に接続されている。このコントローラ76には、上記TVカメラ24がケーブル24aを介して電気的に接続されている。
【0080】
昇降アーム42の他端部と第1のアーム36aの一端部との接続部の第2の軸受部48には、第1のモータ78aが配置されている。第1のモータ78aは、昇降アーム42に対して第4の回転軸X4を中心として第1のアーム36aを回転させる姿勢調整手段を構成する。
【0081】
第1のアーム36aと第2のアーム36bとの接続部には、第2のモータ78bが配置されている。この第2のモータ78bは、第1のアーム36aに対して第5の回転軸X5を中心として第2のアーム36bを回転させる。これら第1および第2のモータ78a,78bには、例えばステッピングモータが用いられる。これら第1および第2のモータ78a,78bは、上述した第1ないし第5のエンコーダ72a−72eと同様にケーブル74を介してコントローラ76に電気的に接続されている。
【0082】
第2の保持装置70は、第2の支持機構82と、第2の旋回アーム84と、回転アーム(第2の保持部)86とを備えている。第2の支持機構82は、例えば床やベッド等に固定される第2のベース部82aと、このベース部82aに対して例えば鉛直方向上方に立設されるように下端部が支持された第2のベースアーム82bとを備えている。
【0083】
第2のベースアーム82bの上端部には、第2の旋回アーム84の一端部が支持されて水平方向に延びている。この旋回アーム84は、ベースアーム82bの上端部に対して鉛直方向に延びた第12の回転軸X12回りに回転可能である。旋回アーム84の他端部には、第3の軸受部88が配設されている。第3の軸受部88は、旋回アーム34の他端部で鉛直方向に延びた第13の回転軸X13回りに回転可能である。
【0084】
第3の軸受部88には、昇降アーム92の一端部が支持されている。昇降アーム92は、第3の軸受部88に対して水平方向に延びた第14の回転軸X14回りに回動可能である。第14の回転軸X14は、昇降アーム92の軸方向に対して直交する方向である。
【0085】
昇降アーム92と第3の軸受部88との間には、第2のガススプリング94が架設されている。このガススプリング94は、回転アーム86およびモニター16の重量により生じるモーメントを相殺する。
【0086】
昇降アーム92の他端部には、第4の軸受部98が配設されている。この第4の軸受部98は、昇降アーム92の他端部で、昇降アーム92の軸方向に延びた第15の回転軸X15回りに回動可能である。
【0087】
第4の軸受部98には、上記回転アーム86の一端部が支持されている。回転アーム86の一端部の軸方向は、第15の回転軸X15に一致する。このため、回転アーム86は、第4の軸受部98によって第15の回転軸X15回りに回転可能である。
【0088】
回転アーム86は、一端部の軸方向に対して外れる方向に屈曲させる第1の屈曲部86aと、一端部の軸方向に平行にする第2の屈曲部86bとを備えている。回転アーム86の他端部には、第5の軸受部102が配設されている。この第5の軸受部102は、回転アーム86の他端部で第4の軸受部98の第15の回転軸X15に対して直交する方向に第16の回転軸X16を有する。この第5の軸受部102には、モニター16が支持されている。第15および第16の回転軸X15,X16は、同一平面上で直交する。モニター16は、回転アーム86の他端部に取り付けられている。これら第15および第16の回転軸X15,X16の交点O2と、モニター16の表示面16aの中央とは、互いに重なる位置にある。
【0089】
第2の保持装置70の第2の支持機構82の第2のベースアーム82bと第2の旋回アーム84との間の接続部には、第6の電磁ブレーキ52fが配設されている。この第6の電磁ブレーキ52fは、旋回アーム84の第12の回転軸X12回りの回動を電気的に規制する規制状態と、第12の回転軸X12回りの回動を許容する許容状態とに切り替え可能である。
【0090】
第2の旋回アーム84と第3の軸受部88との間には、第7の電磁ブレーキ52gが配設されている。この第7の電磁ブレーキ52gは、第3の軸受部88の第13の回転軸X13回りの回動を電気的に規制する規制状態と、第13の回転軸X13回りの回動を許容する許容状態とに切り替え可能である。
【0091】
第3の軸受部88と昇降アーム92との接続部には、第8の電磁ブレーキ52hが配設されている。この第8の電磁ブレーキ52hは、昇降アーム92の第14の回転軸X14回りの回動を電気的に規制する規制状態と、第14の回転軸X14回りの回動を許容する許容状態とに切り替え可能である。
【0092】
昇降アーム92と回転アーム86との接続部には、第9の電磁ブレーキ52iが配設されている。すなわち、第4の軸受部98には、第9の電磁ブレーキ52iが配設されている。この第9の電磁ブレーキ52iは、回転アーム86の第15の回転軸X15回りの回動を電気的に規制する規制状態と、第15の回転軸X15回りの回動を許容する許容状態とに切り替え可能である。
【0093】
回転アーム86の他端部とモニター16との接続部には、第10の電磁ブレーキ52jが配設されている。すなわち、第5の軸受部102には、第10の電磁ブレーキ52jが配設されている。この第10の電磁ブレーキ52jは、モニター16の第16の回転軸X16回りの回動を電気的に規制する規制状態と、第16の回転軸X16回りの回動を許容する許容状態とに切り替え可能である。これら第6ないし第10の電磁ブレーキ52f−52jは、それぞれケーブル104を介してコントローラ76に電気的に接続されている。
【0094】
第6ないし第10の電磁ブレーキ52f−52jは、モニター16のグリップ16bに設けられた第3のブレーキスイッチ106に電気的に接続されている。この第3のブレーキスイッチ106の切り替え操作(押圧操作)に応動して第6ないし第10の電磁ブレーキ52f−52jが作動して、各アーム84,92,86および第3および第4の軸受部88,98、並びにモニター16が規制状態および許容状態に選択的に切り替えられる。
【0095】
第9および第10の電磁ブレーキ52i,52jは、モニター16の表示面16aの側部に設けられた第4のブレーキスイッチ108に電気的に接続されている。この第4のブレーキスイッチ108の切り替え操作に応動して第9および第10の電磁ブレーキ52i,52jが作動して、回転アーム86およびモニター16が規制状態および許容状態に選択的に切り替えられる。
【0096】
第2の保持装置70の第2の支持機構82の第2のベースアーム82bの上端部と第2の旋回アーム84の一端部との間の接続部には、第6のエンコーダ72fが配設されている。この第6のエンコーダ72fは、ベースアーム82bに対する旋回アーム84の第12の回転軸X12回りの回転角度を検出可能である。
【0097】
第2の旋回アーム84と第3の軸受部88との間には、第7のエンコーダ72gが配設されている。この第7のエンコーダ72gは、旋回アーム84に対する第3の軸受部88の第13の回転軸X13回りの回転角度を検出可能である。
【0098】
第3の軸受部88と昇降アーム92の一端部との接続部には、第8のエンコーダ72hが配設されている。すなわち、第3の軸受部88には、第8のエンコーダ72hが配設されている。第8のエンコーダ72hは、第3の軸受部88に対する昇降アーム92の第14の回転軸X14回りの回転角度を検出可能である。
【0099】
昇降アーム92の他端部と回転アーム86との接続部には、第9のエンコーダ72iが配置されている。すなわち、第4の軸受部98には、第9のエンコーダ72iが配設されている。第9のエンコーダ72iは、昇降アーム92に対する回転アームの第15の回転軸X15回りの回転角度を検出可能である。
【0100】
回転アーム86の他端部とモニター16との接続部には、第10のエンコーダ72jが配設されている。すなわち、第5の軸受部102には、第10のエンコーダ72jが配設されている。第10のエンコーダ72jは、回転アーム86に対するモニター16の第16の回転軸X16回りの回転角度を検出可能である。これら第6ないし第10のエンコーダ72f−72jは、それぞれケーブル104を介してコントローラ76に電気的に接続されている。
【0101】
昇降アーム92の他端部と回転アーム86の一端部との接続部の第4の軸受部98には、第3のモータ78cが配置されている。第3のモータ78cは、昇降アーム92に対して第15の回転軸X15を中心として回転アーム86を回転させる姿勢調整手段を構成する。
【0102】
回転アーム86とモニター16との接続部の第4の軸受部98には、第4のモータ78dが配置されている。第4のモータ78dは、回転アーム86に対して第16の回転軸X16を中心としてモニター16を回転させる。これら第3および第4のモータ78c,78dには、例えばステッピングモータが用いられる。これら第3および第4のモータ78c,78dは、上述した第6ないし第10のエンコーダ72f−72jと同様にケーブル74を介してコントローラ76に電気的に接続されている。
【0103】
第2の支持機構82のベース部82aには、キャリブレーション用指標82cが、上記保持装置14のベース部32aの指標32cに対応して設けられている。第2の保持装置70をセットする場合、その指標82cが保持装置14のベース部32aの指標32cと略平行となるように設置されている。
【0104】
図7に示すように、コントローラ76には、第1および第2の入力部112,114が設けられている。このうち、第1の入力部112には、上記第1ないし第10のエンコーダ72a−72jの各出力端が接続されている。第2の入力部114には、第9および第10のエンコーダ72i,72jの各出力端が接続されている。
【0105】
第1の入力部112の出力端には、演算手段を構成する演算部115の第1の相対位置演算回路116が接続されている。この第1の相対位置演算回路116の出力端には、第1の回転数演算回路118および像ずれ量演算回路120が接続されている。第1の回転数演算回路118の出力端は、第1の駆動回路122に接続されている。第1の駆動回路122は、第3および第4のモータ78c,78dの信号入力端に接続されている。像ずれ量演算回路120の出力端は、像回転回路124に接続されている。像回転回路124は、モニター16に接続されている。
【0106】
第2の入力部114の出力端には、第2の相対位置演算回路128が接続されている。この第2の相対位置演算回路128の出力端には、第2の回転数演算回路130が接続されている。この第2の回転数演算回路130の出力端には、第2の駆動回路132が接続されている。この第2の駆動回路132の出力端には、第1および第2のモータ78a,78bの信号入力端が接続されている。
【0107】
次に、この実施の形態に係る観察システム10の作用について説明する。ここでは、モニター16を術者に対して見易い位置に配置する作用と、患者の術部200内の所望の位置、かつ、所望の向きに内視鏡12の挿入部22の先端部を配置する作用について説明する。
【0108】
モニター16を術者に対して見易い位置に配置する作用について説明する。
【0109】
術者はモニター16のグリップ16bを把持した状態で第3のブレーキスイッチ106を押圧操作する。第6ないし第10の電磁ブレーキ52f−52jが規制状態から許容状態に一斉に切り替えられる。この状態で、術者は観察システム10の第2の保持装置70を第12ないし第16の回転軸X12−X16回りに回動させながら変形させる。
【0110】
第6および第7の電磁ブレーキ52f,52gの規制が解除されることにより、第2の旋回アーム84および第3の軸受部88は、第12および第13の回転軸X12,X13を中心として回動可能となる。このため、術者はモニター16の水平方向位置を調整可能である。
【0111】
第8の電磁ブレーキ52hの規制が解除されることにより、昇降アーム92は、第14の回転軸X14を中心として回動可能となる。このため、術者はモニター16の鉛直方向位置を調整可能である。第10の電磁ブレーキ52jの規制が解除されることにより、モニター16は、第16の回転軸X16を中心として回動可能となる。このため、術者はモニター16の表示面16aの水平状態を調整可能である。
【0112】
第9の電磁ブレーキ52iの規制が解除されることにより、回転アーム86は、全体的に回転アーム86により第15の回転軸X15を中心として回動可能となる。このため、術者はモニター16を所望の方向に傾斜可能である。
【0113】
このような第2の保持装置70の支持機構82、旋回アーム84、第1および第2の軸受部88,98、昇降アーム92、および回転アーム86の移動を移動を組み合わせて、術者はモニター16の表示面16aを術者の見易い位置に設定する。
【0114】
次に、術者は第1の実施の形態で説明したように、第1のブレーキスイッチ54を押圧操作して内視鏡12を3次元的に移動させて、患者の術部200内の所望の位置、かつ、所望の向きに内視鏡12の挿入部22の先端部を配置する。
【0115】
第1の保持装置14の第1のエンコーダ72aは、第1の支持機構32に対する第1の旋回アーム34の角度を検出する。第2のエンコーダ72bは、第1の旋回アーム34に対する第1の軸受部38の角度を検出する。第3のエンコーダ72cは、第1の軸受部38に対する第1の昇降アーム42の角度を検出する。第4のエンコーダ72dは、第1の昇降アーム42に対する第1のアーム36aの角度を検出する。第5のエンコーダ72eは、第1のアーム36aに対する第5のアーム36eの角度を検出する。第1ないし第5のエンコーダ72a−72eは、それぞれ検出した信号をケーブル74を介してコントローラ76に出力する。
【0116】
同時に、第2の保持装置70の第6のエンコーダ72fは、第2の支持機構82に対する第2の旋回アーム84の角度を検出する。第7のエンコーダ72gは、第2の旋回アーム84に対する第3の軸受部88の角度を検出する。第8のエンコーダ72hは、第3の軸受部88に対する第2の昇降アーム92の角度を検出する。第9のエンコーダ72iは、第2の昇降アーム92に対する回転アーム86の角度を検出する。第10のエンコーダ72jは、回転アーム86に対するモニター16の角度を検出する。第6ないし第10のエンコーダ72f−72jは、それぞれ検出した信号をケーブル104を介してコントローラ76に出力する。
【0117】
第1ないし第10のエンコーダ72a−72jで検出した角度情報は、図7に示す第1の入力部112に入力される。第1の入力部112は、入力された角度情報を第1の相対位置演算回路116に出力する。第1の相対位置演算回路116は、入力された角度情報に基づいて、第1のベース部32aの指標32c、第2のベース部82aの指標82cを基準方向として内視鏡12の観察方向軸O1に対するモニター16の表示面16aの相対位置を演算する。第1の相対位置演算回路116は、その相対位置情報を第1の回転数演算回路118に出力する。
【0118】
第1の回転数演算回路118は、入力された相対位置情報に基づいて、モニター16の表示面16aが内視鏡12の観察方向軸O1に対して垂直な状態になるのに必要な第3および第4のモータ78c,78dの必要回転数を演算する。第1の回転数演算回路118は、その必要回転数情報を像ずれ量演算回路120および第1の駆動回路122に出力する。
【0119】
第1の駆動回路122は、入力された必要回転数情報に基づいて駆動信号を生成し、第3および第4のモータ78c,78dを駆動制御する。第3および第4のモータ78c,78dは、回転アーム86およびモニター16を、第15および第16の回転軸X15,X16を中心として回転させる。第3および第4のモータ78c,78dは、モニター16の表示面16aに対して内視鏡12の観察方向軸O1が垂直な状態になるまで回転する。
【0120】
像ずれ量演算回路120は、第1の相対位置演算回路116から入力された相対位置情報に基づいて、TVカメラ24が撮像する像の上下左右の向きとモニター16の表示面16aの上下左右の向きのずれを演算して像ずれ量を算出する。像ずれ量演算回路120は、算出した像ずれ量を像回転回路124に出力する。像回転回路124は、入力された像ずれ量に基づいて、内視鏡12が移動したことによる視野の移動方向と、モニター16上での視野の移動方向とが同一になるように、入力されたTVカメラ24の映像を回転させた映像信号を生成する。像回転回路124は、生成した映像信号をモニター16に出力して表示する。
【0121】
術中に術者が視野方向を変更する場合には、第4のブレーキスイッチ108を押圧操作する。第9および第10の電磁ブレーキ52i,52jが規制状態から許容状態に切り替えられる。術者はモニター16を第16の回転軸X16を中心として回転させる。回転アーム86に対するモニター16の角度情報が第10のエンコーダ72jで検出される。第10のエンコーダ72jで検出された検出信号は、第2の入力部114に入力される。第2の入力部114は、入力された検出信号を第2の相対位置演算回路128に出力する。第2の相対位置演算回路128は、入力された検出信号に基づいて、第1の保持装置14のベース部32aの指標32c、第2の保持装置70のベース部82aの指標82cを基準方向として、内視鏡12の観察方向軸O1に対するモニター16の表示面16aの相対位置を演算する。第2の相対位置演算回路128は、その相対位置情報を第2の回転数演算回路130に出力する。
【0122】
第2の回転数演算回路130は、入力された相対位置情報に基づいて、モニター16の表示面16aが内視鏡12に対して垂直な状態になるのに必要な第1および第2のモータ78a,78bの必要回転数を演算する。第2の回転数演算回路130は、その必要回転数情報を第2の駆動回路132に出力する。第2の駆動回路132は、入力された必要回転数情報に基づいて駆動信号を生成して、第1および第2のモータ78a,78bを駆動制御する。
【0123】
第1および第2のモータ78a,78bは、第1および第2のアーム36a,36bを第4および第5の回転軸X4,X5を中心として回転させる。第1および第2のモータ78a,78bは、モニター16の表示面16aに対して内視鏡12の観察方向軸O1が垂直な状態になるまで回転する。
【0124】
電磁ブレーキ52i,52jを規制状態から許容状態に切り替えた状態において、モニター16を第15の回転軸X15を中心として回転させる。第2の昇降アーム92に対するモニター16の角度情報は、第9のエンコーダ72iで検出される。第9のエンコーダ72iで検出された検出信号は、第2の入力部114に入力される。第2の入力部114は、入力された検出信号を第2の相対位置演算回路128に出力する。第2の相対位置演算回路128は、入力された検出信号に基づいて、第1の保持装置14のベース部32aの指標32c、第2の保持装置70のベース部82aの指標82cを基準方向として、内視鏡12の観察方向軸O1に対するモニター16の表示面16aの相対位置を演算する。第2の相対位置演算回路128は、その相対位置情報を第2の回転数演算回路130に出力する。
【0125】
第2の回転数演算回路130は、入力された相対位置情報に基づいて、モニター16の表示面16aが硬性鏡12に対して垂直な状態になるのに必要な第1および第2のモータ78a,78bの必要回転数を演算する。第2の回転数演算回路130は、その必要回転数情報を第2の駆動回路132に出力する。第2の駆動回路132は、入力された必要回転数情報に基づいて、駆動信号を生成する。第2の駆動回路132は、第1および第2のモータ78a,78bを駆動制御する。第1および第2のモータ78a,78bは、第1および第2のアーム36a,36bを第4および第5の回転軸X4,X5を中心として回転させる。第1および第2のモータ78a,78bは、モニター16の表示面16aに対して内視鏡12の観察方向軸O1が垂直な状態になるまで回転する。このようにして、第1および第2のモータ78a,78bは、内視鏡12の観察方向軸O1とモニター16の表示面16aとを互いに垂直な状態になる位置に設定する。
【0126】
以上説明したように、この実施の形態によれば、以下のことが言える。
【0127】
観察システム10は、内視鏡12を第1の保持装置14に移動調整自在に配し、モニター16を第2の保持装置70に移動調整自在に配し、すなわち、内視鏡12とモニター16とを異なる保持装置14,70に分離配置している。このため、モニター16の設置位置の自由度を高めることができる。したがって、観察システム10の使い勝手の向上を図ることができる。
【0128】
この実施の形態では、各ベース部32a,82aに指標32c,82cを設けて、相互間のキャリブレーションを行なうように構成したが、これに限ることはない。例えば、周知のナビゲーションシステム等を用いてキャリブレーションを行なうように構成することも可能である。
【0129】
次に、第4の実施の形態について図8および図9を用いて説明する。この実施の形態は、第3の実施の形態の変形例であり、第3の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0130】
図8に示すように、この実施の形態に係る観察システム10は、内視鏡12の代わりに第5のモータ78eと、電子画像顕微鏡13の鏡体23(内部構成は図5参照)とが配設されている。第4のアーム36dの下端部には、第5のモータ78eが取り付けられている。この第5のモータ78eには、電子画像顕微鏡13の鏡体23が取り付けられている。第5のモータ78eおよび鏡体23の回転軸は、第4のアーム36dの長手軸O1に一致する。このため、電子画像顕微鏡13の鏡体23は、第5のモータ78eを回転させると第4のアーム36dに対して回転する。
【0131】
図9に示すように、コントローラ76の像ずれ量演算回路120の出力端は、第5のモータ78eの信号入力端に接続されている。この第5のモータ78eは、上述したように、電子画像顕微鏡13の鏡体23に接続されている。
【0132】
次に、この実施の形態に係る観察システム10の作用について説明する。
【0133】
術者はモニター16のグリップ16bを把持した状態で第3のブレーキスイッチ106を押圧操作して、モニター16を任意の位置に配置する。
【0134】
次に、術者は第3の実施の形態で説明したように、第1のブレーキスイッチ54を押圧操作して患者の術部200を観察可能に鏡体23を3次元的に移動させる。このとき、第1の保持装置14の第1ないし第5のエンコーダ72a−72eは、それぞれ検出した信号をケーブル74を介してコントローラ76に出力する。同様に、第6ないし第10のエンコーダ72f−72jは、それぞれ検出した信号をケーブル74を介してコントローラ76に出力する。すなわち、第1ないし第10のエンコーダ72a−72jで検出した角度情報は、図9に示す第1の入力部112に入力される。第1の入力部112は、入力された角度情報を第1の相対位置演算回路116に出力する。
【0135】
第1の相対位置演算回路116は、入力された角度情報に基づいて、第1のベース部32aの指標32c、第2のベース部82aの指標82cを基準方向として鏡体23の観察方向軸O1に対するモニター16の表示面16aの相対位置を演算する。第1の相対位置演算回路116は、その相対位置情報を第1の回転数演算回路118に出力する。
【0136】
第1の回転数演算回路118は、入力された相対位置情報に基づいて、モニター16の表示面16aが鏡体23の観察方向軸O1に対して垂直な状態になるのに必要な第3および第4のモータ78c,78dの必要回転数を演算する。第1の回転数演算回路118は、その必要回転数情報を像ずれ量演算回路120および第1の駆動回路122に出力する。
【0137】
第1の駆動回路122は、入力された必要回転数情報に基づいて駆動信号を生成し、第3および第4のモータ78c,78dを駆動制御する。第3および第4のモータ78c,78dは、回転アーム86およびモニター16を、第15および第16の回転軸X15,X16を中心として回転させる。第3および第4のモータ78c,78dは、モニター16の表示面16aに対して鏡体23の観察方向軸O1が垂直な状態になるまで回転する。
【0138】
像ずれ量演算回路120は、第1の相対位置演算回路116から入力された相対位置情報に基づいて、鏡体23の撮像素子23dR,23dLが撮像する像の上下左右の向きとモニター16の表示面16aの上下左右の向きのずれを演算して像ずれ量を算出する。像ずれ量演算回路120は、算出した像ずれ量を補正するために必要な軸O1回りの鏡体23の回転量を第5のモータ78eに出力する。第5のモータ78eにより、鏡体23を軸O1回りに回動させて、鏡体23が移動したことによる視野の移動方向と、モニター16上での視野の移動方向とを一致させる。すなわち、モニター16の表示面16aに表示された像を回転させ、術部に対する鏡体23内部の左右2つの撮像素子23dR,23dLの位置関係と、モニター16に対する術者の目の位置関係とが一致するように制御する。
【0139】
次に、術者は、術野を移動させるために第15および第16の回転軸X15,X16回りにモニター16を移動させる。第1ないし第10のエンコーダ72a−72jの出力により位置関係が計算され、鏡体23を支える第4のアーム36dの第5のモータ78eが駆動される。このとき、モニター16の表示面16aに対して、鏡体23の光軸O1が垂直な状態に保たれるように鏡体23の位置を制御する。この間、常に鏡体23の光軸O1とモニター16の表示面16aとは垂直な状態に保たれる。このため、術者がモニター16の表示面16aを見ることで、術者は、電子画像顕微鏡13を用いてどのような角度で、どのような方向から術部を観察しているかを容易に把握することができる。
【0140】
次に、第5の実施の形態について図10ないし図16(b)を用いて説明する。この実施の形態は、第3の実施の形態の変形例であり、第3の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0141】
図10に示すように、この実施の形態では、第3の実施の形態と異なり、モニター16が保持される第2の保持装置70は、回転アーム86の代わりに第2の平行リンク機構136を備えている。第1の保持装置14に保持される内視鏡12の挿入部22には、湾曲可能な湾曲機構が配設されている。
【0142】
内視鏡12が保持される第1の保持装置14の第1の平行リンク機構36の第4のアーム36dの先端部には、内視鏡保持部140が配設されている。この保持部140は、第6のモータ(像回転手段)78fおよび第11のエンコーダ72kを備えている。保持部140の下端部には、内視鏡12が着脱自在、かつ、第6のモータ78fによって回転自在に取り付けられている。第11のエンコーダ72kによって、第4のアーム36dに対する観察方向軸O1回りの角度が検出される。この検出角度情報に基づいて、第6のモータ78fを回転制御して内視鏡12により得られる像の向きを適宜に選択する。
【0143】
第2の保持装置70の昇降アーム92の他端部の第4の軸受部98には、第2の平行リンク機構136が配設されている。この平行リンク機構136は、第1ないし第6のアーム136a−136fを備えている。
【0144】
第1のアーム136aの一端部は、第4の軸受部98に支持されている。第1のアーム136aの軸方向は、第15の回転軸X15に一致する。このため、第1のアーム136aは、第4の軸受部98によって第15の回転軸X15回りに回転させることが可能である。
【0145】
第2のアーム136bの下端部は、第1のアーム136aの他端部に第17の回転軸X17回りに回動可能に支持されている。第2のアーム136bの上端部は、第3のアーム136cの一端部に第18の回転軸X18回りに回動可能に支持されている。第3のアーム136cの他端部は、第4のアーム136dの上端部に第19の回転軸X19回りに回動可能に支持されている。
【0146】
第1のアーム136aの一端部と他端部との間には、第5のアーム136eの下端部が第20の回転軸X20回りに回動可能に支持されている。第5のアーム136eは、第2のアーム136bと平行である。第5のアーム136eの上端部は、第6のアーム136fの一端部に第21の回転軸X21回りに回動可能に支持されている。第6のアーム136fは、第3のアーム136cと平行である。第6のアーム136fの他端部は、第4のアーム136dに第22の回転軸X22回りに回動可能に支持されている。第6のアーム136fと第2のアーム136bとは、第23の回転軸X23回りに回動可能に支持されている。このようにして、第2の平行リンク機構136が形成されている。
【0147】
第1のアーム136aと第5のアーム136eとの接続部には、第11の電磁ブレーキ52kが設けられている。第11の電磁ブレーキ52kは、第5のアーム136eの第20の回転軸X20回りの回動を電気的に規制する規制状態と、第20の回転軸X20りの回動を許容する許容状態とに切り替え可能である。
【0148】
第4のアーム(第2の保持部)136dの下端部には、モニター16を保持する略U字状のモニター保持部160が配設されている。このモニター保持部160は、第4のアーム136dの下端部の支持部162により第15の回転軸X15回りに回動自在に設けられている。この支持部162には、第7のモータ78g、第12の電磁ブレーキ52lおよび第12のエンコーダ72lが配設されている。これら第7のモータ78g、第12の電磁ブレーキ52lおよび第12のエンコーダ72lは、ケーブル104を介してコントローラ76に接続されている。
【0149】
モニター保持部160には、モニター16が第16の回転軸X16を中心として回動自在に取り付けられている。モニター16とモニター保持部160との接続部には、第8のモータ78h、第13の電磁ブレーキ52mおよび第13のエンコーダ72mが配設されている。これら第8のモータ78h、第13の電磁ブレーキ52mおよび第13のエンコーダ72mは、ケーブル104を介してコントローラ76に電気的に接続されている。このうち、第13のエンコーダ72mは、モニター保持部160の第16の回転軸X16回りの回転角を検出してコントローラ76に出力する。第8のモータ78hは、コントローラ76からの駆動信号に応動してモニター16を第16の回転軸X16回りに回転駆動する。
【0150】
モニター16には、第5のブレーキスイッチ164が設けられている。このスイッチ164は、その操作に応動して第9、第11ないし第13の電磁ブレーキ52i,52k−52mを規制状態から許容状態に切り替え可能である。
【0151】
次に、内視鏡12の湾曲部22bを湾曲させる湾曲機構の構成について、図11(a)および図11(b)を用いて説明する。
【0152】
図11(a)に示すように、第2の保持装置70の第2の平行リンク機構136の第1のアーム136aの他端部の第15の回転軸X15上には、第1のプーリ144aが第15の回転軸X15を中心として回転可能に装着されている。このプーリ144aには、第1のワイヤ146aが掛けられている。このワイヤ146aは、第1のアーム136aに第1の固定板150aにより固定された第1および第2のチューブ148a,148bに挿通されている。図11(b)に示すように、これらチューブ148a,148bの一端部は、第1の保持装置14に配設された内視鏡12に取り付けられている。
【0153】
図11(a)に示すように、第2の保持装置70の第2の平行リンク機構136の第2のアーム136bの下端部の第17の回転軸X17上には、第2のプーリ144bが第17の回転軸X17を中心として回転可能に装着されている。このプーリ144bには、第2のワイヤ146bが掛けられている。このワイヤ146bは、第2のアーム136bに第2の固定板150bにより固定された第3および第4のチューブ148c,148dに挿通されている。図11(b)に示すように、これらチューブ148c,148dの一端部は、第1の保持装置14に配設された内視鏡12に取り付けられている。
【0154】
図示しないが、内視鏡12の湾曲部22bには、第1および第2のワイヤ146a,146bが接続されている。これらワイヤ146a,146bの端部は、湾曲部22bの中心に対して90°ずつずれた位置に配設され、かつ、ワイヤ146a,146bの1対の端部は、それぞれ対向する位置に配設されている。このため、第1および第2のワイヤ146a,146bを進退させると、湾曲部22bを所望の方向に湾曲させることが可能である。
【0155】
図12に示すように、コントローラ76には、入力部172が設けられている。この入力部172には、第1ないし第5、第7ないし第9、第11ないし第13のエンコーダ72a−72e,72g−72i,72k−72mの各出力端が接続されている。この入力部172の出力端には、演算手段を構成する演算部174の相対位置演算回路176が接続されている。この相対位置演算回路176の出力端には、第1の回転数演算回路178および像ずれ量演算回路180が接続されている。第1の回転数演算回路178の出力端は、第1の駆動回路182に接続されている。第1の駆動回路182は、第7および第8のモータ78g,78hの信号入力端に接続されている。像ずれ量演算回路180の出力端には、第2の回転数演算回路184が接続されている。第2の回転数演算回路184の出力端は、第2の駆動回路186に接続されている。第2の駆動回路186は、第6のモータ78fの信号入力端に接続されている。
【0156】
次に、この実施の形態に係る観察システム10の作用について説明する。ここでは、モニター16を術者に対して見易い位置に配置する作用と、患者の術部200内の所望の位置、かつ、所望の向きに内視鏡12の挿入部22の先端部を配置する作用について説明する。
【0157】
術者は第1の実施の形態で説明したように、第1のブレーキスイッチ54を押圧操作して内視鏡12を3次元的に移動させて、患者の術部200内の所望の位置、かつ、所望の向きに内視鏡12の挿入部22の先端部を配置する。
【0158】
第1の保持装置14の第1のエンコーダ72aは、第1の支持機構32に対する第1の旋回アーム34の角度を検出する。第2のエンコーダ72bは、第1の旋回アーム34に対する第1の軸受部38の角度を検出する。第3のエンコーダ72cは、第1の軸受部38に対する第1の昇降アーム42の角度を検出する。第4のエンコーダ72dは、第1の昇降アーム42に対する第1のアーム36aの角度を検出する。第5のエンコーダ72eは、第1のアーム36aに対する第5のアーム36eの角度を検出する。第1ないし第5のエンコーダ72a−72eは、それぞれ検出した信号をケーブル74を介してコントローラ76に出力する。
【0159】
モニター16を術者に対して見易い位置に配置する作用について説明する。
【0160】
術者はモニター16のグリップ16bを把持した状態で第5のブレーキスイッチ164を押圧操作する。第6ないし第9、第11ないし第13の電磁ブレーキ52f−52i,52k−52mが規制状態から許容状態に一斉に切り替えられる。この状態で、術者は観察システム10の第2の保持装置70を第12ないし第23の回転軸X12−X23回りに回動させながら変形させる。
【0161】
第6および第7の電磁ブレーキ52f,52gの規制が解除されることにより、術者はモニター16の水平方向位置を調整可能である。第8の電磁ブレーキ52hの規制が解除されることにより、術者はモニター16の鉛直方向位置を調整可能である。
【0162】
第9の電磁ブレーキ52iの規制が解除されることにより、回転アーム86は、全体的に回転アーム86により第15の回転軸X15を中心として回動可能となる。このため、術者はモニター16を所望の方向に傾斜可能である。
【0163】
第10の電磁ブレーキ52jの規制が解除されることにより、モニター16は、第16の回転軸X16を中心として回動可能となる。このため、術者はモニター16の表示面16aの水平状態を調整可能である。
【0164】
このような第2の保持装置70の移動を組み合わせて、術者はモニター16の表示面16aを術者の見易い位置に設定する。
【0165】
同時に、第2の保持装置70の第6ないし第9のエンコーダ72f−72iは、それぞれ検出した信号をケーブル104を介してコントローラ76に出力する。第11のエンコーダ72kは、第4のアーム36dに対する内視鏡12の挿入部22の回転角度を検出する。第12のエンコーダ72lは、第4のアーム136dに対するモニター保持部160の角度を検出する。第13のエンコーダ72mは、モニター保持部160に対するモニター16の角度を検出する。第11ないし第13のエンコーダ72k−72mは、それぞれ検出した信号をケーブル74,104を介してコントローラ76に出力する。
【0166】
第1ないし第9、第11ないし第13のエンコーダ72a−72i,72k−72mからの検出信号は、入力部172に入力される。入力部172は、各検出信号を相対位置演算回路176に出力する。相対位置演算回路176は、入力された検出信号に基づいて、各ベース部32a,82aの指標32c,82cを基準方向として内視鏡12の観察方向軸O1に対するモニター16の表示面16aの相対位置を演算する。相対位置演算回路176は、その相対位置情報を第1の回転数演算回路178に出力する。
【0167】
第1の回転数演算回路178は、入力された相対位置情報に基づいて、モニター16の表示面16aが内視鏡12の観察方向軸O1に対して垂直な状態になるのに必要な第7および第8のモータ78g,78hの必要回転数を演算する。第1の回転数演算回路178は、この必要回転数情報を第1の駆動回路182に出力する。
【0168】
第1の駆動回路182は、入力された必要回転数情報に基づいて駆動信号を生成し、第7および第8のモータ78g,78hを駆動制御する。第7および第8のモータ78g,78hは、モニター保持部160およびモニター16を、第15および第16の回転軸X15,X16を中心として選択的に回転制御する。第7および第8のモータ78g,78hは、内視鏡12の観察方向軸O1に対してモニター16の表示面16aが垂直な状態になるように回転される。
【0169】
同時に、相対位置演算回路176は、相対位置情報を像ずれ量演算回路180に出力する。像ずれ量演算回路180は、相対位置情報に基づいてTVカメラ24が撮像する像の上下左右の向きとモニター16の表示面16aの上下左右の向きのずれを演算して像ずれ量を求める。相対位置演算回路176は、第2の回転数演算回路184に出力する。第2の回転数演算回路184は、入力された像ずれ量に基づいて、内視鏡12が移動したことによる視野の移動方向と、モニター16上での視野の移動方向が同一になるのに必要な第4のアーム36dに対して保持部140を内視鏡12の挿入部22の観察方向軸O1を中心として回転させる第6のモータ78fの必要回転数を演算する。第2の回転数演算回路184は、この必要回転数情報を第2の駆動回路186に出力する。
【0170】
第2の駆動回路186は、入力された必要回転数情報に基づいて駆動信号を生成する。第2の駆動回路186は、駆動信号を第6のモータ78fに出力する。第6のモータ78fは、保持部140が第4のアーム36dに対して観察方向軸O1を中心として回転制御する。第6のモータ78fは、内視鏡12の視野の移動方向と、モニター16上での視野の移動方向を同一に設定する。
【0171】
次に、術中に術者が内視鏡12の視野方向を変更する場合には、第5のブレーキスイッチ164を押圧操作する。第9、第11ないし第13の電磁ブレーキ52i,52k−52mが規制状態から許容状態に切り替えられる。
【0172】
図13(a)に示すように、第2の保持装置70の第2の平行リンク機構136に配設されたモニター16を例えば矢印IIIa方向に第15の回転軸X15を中心として回転させる。第2の平行リンク機構136全体が第15の回転軸X15を中心として矢印IIIa方向に回転する。すなわち、第2のアーム136bの第2のプーリ144bに対し第1のアーム136aが第15の回転軸X15を中心として矢印IIIa方向に回転する。
【0173】
第2のワイヤ146bは、第2のプーリ144bによって進退する。具体的には、図13(b)に示すように、第1の保持装置14の第1の平行リンク機構36の内視鏡12側で、第3のチューブ148cに配設された側の第2のワイヤ146bは、図13(b)中の矢印IVa方向に移動する。第4のチューブ148dに配設された側の第2のワイヤ146bは、図13(b)中の矢印IVa方向に対して反対の方向IVbに移動する。このため、内視鏡12の湾曲部22bがモニター16の表示面16aに対する観察方向を垂直な状態に保ったまま湾曲する。
【0174】
図14(a)に示すように、モニター16を例えば矢印IIIb方向に第15の回転軸X15を中心として回転させる。第2の平行リンク機構136全体が第15の回転軸X15を中心として矢印IIIb方向に回転する。すなわち、第2のアーム136bの第2のプーリ144bに対し第1のアーム136aが第15の回転軸X15を中心として矢印IIIb方向に回転する。
【0175】
第2のワイヤ146bは、第2のプーリ144bによって進退する。具体的には、図14(b)に示すように、内視鏡12側で、第3のチューブ148cに配設された側の第2のワイヤ146bは、図14(b)中の矢印IVb方向に移動する。第4のチューブ148dに配設された側の第2のワイヤ146bは、図14(b)中の矢印IVd方向に対して反対の方向に移動する。このため、内視鏡12の湾曲部22bがモニター16の表示面16aに対する観察方向を垂直な状態に保ったまま湾曲する。
【0176】
図15(a)に示すように、第2の保持装置70の第2の平行リンク機構136に配設されたモニター16を例えば矢印Va方向に第16の回転軸X16を中心として回転させる。第2の平行リンク機構136全体がモニター16の回動に同期して第16の回転軸X16と同じ角度だけ矢印Va方向に回転する。すなわち、第1のアーム136aの第1のプーリ144aに対し第2のアーム136bが第17の回転軸X17を中心として矢印Va方向に回転する。
【0177】
第1のワイヤ146aは、第1のプーリ144aによって進退する。具体的には、図15(b)に示すように、第1の保持装置14の第1の平行リンク機構36の内視鏡12側で、第1のチューブ148aに配設された側の第1のワイヤ146aは、図15(b)中の矢印VIa方向に移動する。第2のチューブ148bに配設された第1のワイヤ146aは、図15(b)中の矢印VIa方向に対して反対の方向VIbに移動する。このため、内視鏡12の湾曲部22bがモニター16の表示面16aに対する観察方向を垂直な状態に保ったまま湾曲する。
【0178】
図16(a)に示すように、モニター16を例えば矢印Vb方向に第16の回転軸X16を中心として回転させる。第2の平行リンク機構136全体がモニター16の回動に同期して第16の回転軸X16と同じ角度だけ矢印Vb方向に回転する。すなわち、第1のアーム136aの第1のプーリ144aに対し第2のアーム136bが第17の回転軸X17を中心として矢印Vb方向に回転する。
【0179】
第1のワイヤ146aは、第1のプーリ144aによって進退する。具体的には、図16(b)に示すように、内視鏡12側で、第1のチューブ148aに配設された側の第1のワイヤ146aは、図16(b)中の矢印VIb方向に移動する。第2のチューブ148bに配設された側の第1のワイヤ146aは、図16(b)中の矢印VIb方向に対して反対の方向VIaに移動する。このため、内視鏡12の湾曲部22bがモニター16の表示面16aに対する観察方向を垂直な状態に保ったまま湾曲する。
【0180】
以上説明したように、この実施の形態によれば、以下のことが言える。
【0181】
第3の実施の形態で説明した内視鏡12自体を回転させて観察方向を変更する手段に加え、湾曲機構を備えた内視鏡12を組み合わせて構成したことにより、内視鏡12の視野を小さな動きで移動させることができる。このため、深く狭い術部であっても観察方向を広い範囲で変更することが可能となる。
【0182】
この実施の形態では、各ベース部32a,82aに指標32c,82cを設けて、内視鏡12とモニター16側との相互間のキャリブレーションを行なうように構成した場合で説明したがこれに限ることはない。例えば、第3の実施の形態の場合と同様に周知のナビゲーションシステム等を用いてキャリブレーションを行なうように構成することも可能である。
【0183】
上記第1ないし第5の実施の形態では、第1の保持装置14には、いずれも平行リンク機構を用いて等価運動機構を構成した場合で説明したが、これに限ることなく、平行リンク機構の代わりに例えばタイミングベルトを用いて等価運動機構を構成することも可能である。すなわち、前記内視鏡を保持する第1の機構と、前記表示装置を保持する第2の機構とがタイミングベルトで接続されるように構成することも可能である。
【0184】
これまで、いくつかの実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明したが、この発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で行なわれるすべての実施を含む。
【0185】
上記説明によれば、下記の事項の発明が得られる。また、各項の組み合わせも可能である。
【0186】
[付記]
(付記項1) 被観察体を観察するための対物光学系を有する観察装置と;
前記観察装置の対物光学系に入射された光学像を撮像する撮像装置と;
前記撮像装置に電気的に接続され、前記撮像装置により撮像された光学像を表示する表示装置と;
前記観察装置および前記表示装置を保持するとともに前記観察装置および前記表示装置のうちの一方の移動により他方を連動して移動させる移動機構と、前記観察装置および前記表示装置を前記移動機構により移動可能な状態および前記移動機構により移動させた位置で固定可能な状態に切替可能な切替機構と、を有する少なくとも1つの保持機構と;
を具備する観察システム。
【0187】
(付記項2) 前記移動機構は、
前記観察装置および前記表示装置を鉛直方向に移動可能な鉛直動機構と;
前記観察装置および前記表示装置を水平方向に移動可能な水平動機構と;
前記観察装置および前記表示装置を傾斜させる傾斜機構と;
前記観察装置および前記表示装置が配設され、前記観察装置および前記表示装置を互いに等価的に運動させる等価運動機構と;
を備えている、付記項1に記載の観察システム。
【0188】
(付記項3) 前記等価運動機構は、前記観察装置が配設された第1の平行四辺形リンクと、前記表示装置が配設された第2の平行四辺形リンクとを備え、
前記第1および第2の平行四辺形リンクは、前記第1および第2の平行四辺形リンクを構成するアームのうち、少なくとも1つの共通のアームにより連結された平行リンク機構を備えている、付記項2に記載の観察システム。
【0189】
(付記項4) 前記平行リンク機構は、
一端部と他端部とを備え、一端部が前記傾斜機構に接続された第1のアームと;
上端部と下端部とを備え、前記第1のアームの他端部に下端部が接続された第2のアームと;
一端部と他端部とを備え、前記第2のアームの上端部に一端部が接続され、前記第1のアームに平行に配設された第3のアームと;
上端部と、前記内視鏡が保持された下端部とを備え、前記第3のアームの他端部に上端部が接続され、前記第2のアームに平行に配設された第4のアームと;
上端部と下端部とを備え、前記第1のアームの一端部と他端部との間に下端部が接続され、前記第2のアームに平行に配設された第5のアームと;
一端部と他端部とを備え、前記第5のアームの上端部に一端部が、前記第4のアームに他端部が、前記第2のアームの上端部と下端部との間に一端部と他端部との間がそれぞれ接続され、前記第1のアームに平行に配設された第6のアームと;
を備え、
前記第2、第3、第4および第6のアームで前記第1の平行四辺形リンクを形成し、
前記第1、第2、第5および第6のアームで前記第2の平行四辺形リンクを形成している、付記項3に記載の観察システム。
【0190】
(付記項5) 前記表示装置は、前記第1のアームの他端部と、前記第2のアームの下端部との接続部に配設され、
前記観察装置の中心軸は、前記表示装置の表示面に対して垂直な状態にある、付記項4に記載の観察システム。
【0191】
(付記項6) 前記観察装置は、内視鏡の挿入部を備え、
前記挿入部の前記対物光学系は、前記第4のアームによって前記第1のアームの中心軸の延長線上に配置されている、付記項5に記載の観察システム。
【0192】
(付記項7) 前記切替機構は、前記第1ないし第6のアームのアーム同士の各接続部のうちの少なくとも1つに設けられ、前記第1および第2の平行四辺形リンクの変形を許容する許容状態と、変形を規制する規制状態とに切り替え可能なリンク用ブレーキを備えている、付記項4に記載の観察システム。
【0193】
(付記項8) 前記切替機構は、
前記鉛直動機構に設けられ、前記観察装置および前記表示装置の鉛直方向の移動を許容する許容状態と、移動を規制する規制状態とに切替可能な鉛直動用ブレーキと;
前記水平動機構に設けられ、前記観察装置および前記表示装置の水平方向の移動を許容する許容状態と、移動を規制する規制状態とに切替可能な水平動用ブレーキと;
前記傾斜機構に設けられ、前記観察装置および前記表示装置の傾斜を許容する許容状態と、傾斜を規制する規制状態とに切替可能な傾斜用ブレーキと;
をさらに備えている、付記項7に記載の観察システム。
【0194】
(付記項9) 前記リンク用、鉛直動用、水平動用および傾斜用の各ブレーキを前記許容状態と前記規制状態とに切り替え可能なスイッチを前記第4のアームに備えている、付記項8に記載の観察システム。
【0195】
(付記項10) 前記リンク用、鉛直動用、水平動用および傾斜用のブレーキの少なくとも1つを、前記許容状態と前記規制状態とに切り替え可能なスイッチを前記表示装置の近傍に備えている、付記項9に記載の観察システム。
【0196】
(付記項11) 前記リンク用、鉛直動用、水平動用および傾斜用の各ブレーキを前記許容状態と前記規制状態とに切り替え可能なスイッチを前記観察装置の近傍に備えている、付記項8に記載の観察システム。
【0197】
(付記項12) 前記リンク用、鉛直動用、水平動用および傾斜用のブレーキの少なくとも1つを、前記許容状態と前記規制状態とに切り替え可能なスイッチを前記表示装置の近傍に備えている、付記項11に記載の観察システム。
【0198】
(付記項13) 前記保持機構は、
前記観察装置を保持する第1の保持装置と;
前記表示装置を保持する第2の保持装置と;
を備えている、付記項1に記載の観察システム。
【0199】
(付記項14) 前記第1の保持装置の移動機構は、
前記観察装置を鉛直方向に移動可能な第1の鉛直動機構と;
前記観察装置を水平方向に移動可能な第1の水平動機構と;
前記観察装置を傾斜させる第1の傾斜機構と;
前記観察装置が配設された第1の等価運動機構と;
を備え、
前記第2の保持装置の移動機構は、
前記表示装置を鉛直方向に移動可能な第2の鉛直動機構と;
前記表示装置を水平方向に移動可能な第2の水平動機構と;
前記表示装置を傾斜させる第2の傾斜機構と;
前記表示装置が配設され、前記第1の等価運動機構による前記観察装置の移動に対して等価的に前記表示装置を移動させる第2の等価運動機構と;
を備えている、付記項13に記載の観察システム。
【0200】
(付記項15) 前記第1の等価運動機構は、平行リンク機構を備えている、付記項14に記載の観察システム。
【0201】
(付記項16) 前記平行リンク機構は、
一端部と他端部とを備え、一端部が前記第1の傾斜機構に接続された第1のアームと;
上端部と下端部とを備え、前記第1のアームの他端部に下端部が接続された第2のアームと;
一端部と他端部とを備え、前記第2のアームの上端部に一端部が接続され、前記第1のアームに平行に配設された第3のアームと;
上端部と、前記観察装置が保持された下端部とを備え、前記第3のアームの他端部に上端部が接続され、前記第2のアームに平行に配設された第4のアームと;
上端部と下端部とを備え、前記第1のアームの一端部と他端部との間に下端部が接続され、前記第2のアームに平行に配設された第5のアームと;
一端部と他端部とを備え、前記第5のアームの上端部に一端部が、前記第4のアームに他端部が、前記第2のアームの上端部と下端部との間に一端部と他端部との間がそれぞれ接続され、前記第1のアームに平行に配設された第6のアームと;
を備えている、付記項15に記載の観察システム。
【0202】
(付記項17) 前記切替機構は、前記第1ないし第6のアームのアーム同士の各接続部のうちの少なくとも1つに設けられ、前記平行リンク機構の変形を許容する許容状態と、変形を規制する規制状態とに切り替え可能なリンク用ブレーキを備えている、付記項16に記載の観察システム。
【0203】
(付記項18) 前記切替機構は、
前記第1の鉛直動機構に設けられ、前記観察装置の鉛直方向の移動を許容する許容状態と、移動を規制する規制状態とに切替可能な第1の鉛直動用ブレーキと;
前記第1の水平動機構に設けられ、前記観察装置の水平方向の移動を許容する許容状態と、移動を規制する規制状態とに切替可能な第1の水平動用ブレーキと;
前記第1の傾斜機構に設けられ、前記観察装置の傾斜を許容する許容状態と、傾斜を規制する規制状態とに切替可能な第1の傾斜用ブレーキと;
をさらに備えている、付記項17に記載の観察システム。
【0204】
(付記項19) 前記第1のリンク用、鉛直動用、水平動用および傾斜用の各ブレーキを前記許容状態と前記規制状態とに切り替え可能なスイッチを前記第4のアームに備えている、付記項18に記載の観察システム。
【0205】
(付記項20) 前記第1のリンク用、鉛直動用、水平動用および傾斜用のブレーキの少なくとも1つを、前記許容状態と前記規制状態とに切り替え可能なスイッチを前記表示装置の近傍に備えている、付記項19に記載の観察システム。
【0206】
(付記項21) 前記第1のリンク用、鉛直動用、水平動用および傾斜用の各ブレーキを前記許容状態と前記規制状態とに切り替え可能なスイッチを前記観察装置の近傍に備えている、付記項18に記載の観察システム。
【0207】
(付記項22) 前記第1のリンク用、鉛直動用、水平動用および傾斜用のブレーキの少なくとも1つを、前記許容状態と前記規制状態とに切り替え可能なスイッチを前記表示装置の近傍に備えている、付記項21に記載の観察システム。
【0208】
(付記項23) 前記第2の等価運動機構は、平行リンク機構を備えている、付記項15に記載の観察システム。
【0209】
(付記項24) 前記第2の等価運動機構の前記平行リンク機構は、
一端部と他端部とを備え、一端部が前記第2の傾斜機構に接続された第1のアームと;
上端部と下端部とを備え、前記第1のアームの他端部に下端部が接続された第2のアームと;
一端部と他端部とを備え、前記第2のアームの上端部に一端部が接続され、前記第1のアームに平行に配設された第3のアームと;
上端部と、前記表示装置が保持された下端部とを備え、前記第3のアームの他端部に上端部が接続され、前記第2のアームに平行に配設された第4のアームと;
上端部と下端部とを備え、前記第1のアームの一端部と他端部との間に下端部が接続され、前記第2のアームに平行に配設された第5のアームと;
一端部と他端部とを備え、前記第5のアームの上端部に一端部が、前記第4のアームに他端部が、前記第2のアームの上端部と下端部との間に一端部と他端部との間がそれぞれ接続され、前記第1のアームに平行に配設された第6のアームと;
を備えている、付記項23に記載の観察システム。
【0210】
(付記項25) 前記切替機構は、前記第1ないし第6のアームのアーム同士の各接続部のうちの少なくとも1つに設けられ、前記リンク機構の変形を許容する許容状態と、変形を規制する規制状態とに切り替え可能なリンク用ブレーキを備えている、付記項24に記載の観察システム。
【0211】
(付記項26) 前記切替機構は、
前記第1の鉛直動機構に設けられ、前記観察装置の鉛直方向の移動を許容する許容状態と、移動を規制する規制状態とに切替可能な第2の鉛直動用ブレーキと;
前記第1の水平動機構に設けられ、前記観察装置の水平方向の移動を許容する許容状態と、移動を規制する規制状態とに切替可能な第2の水平動用ブレーキと;
前記第1の傾斜機構に設けられ、前記観察装置の傾斜を許容する許容状態と、傾斜を規制する規制状態とに切替可能な第2の傾斜用ブレーキと;
をさらに備えている、付記項25に記載の観察システム。
【0212】
(付記項27) 前記第2のリンク用、鉛直動用、水平動用および傾斜用の各ブレーキを前記許容状態と前記規制状態とに切り替え可能なスイッチを前記第4のアームに備えている、付記項26に記載の観察システム。
【0213】
(付記項28) 前記第2のリンク用、鉛直動用、水平動用および傾斜用のブレーキの少なくとも1つを、前記許容状態と前記規制状態とに切り替え可能なスイッチを前記表示装置の近傍に備えている、付記項27に記載の観察システム。
【0214】
(付記項29) 前記第2のリンク用、鉛直動用、水平動用および傾斜用の各ブレーキを前記許容状態と前記規制状態とに切り替え可能なスイッチを前記観察装置の近傍に備えている、付記項26に記載の観察システム。
【0215】
(付記項30) 前記第2のリンク用、鉛直動用、水平動用および傾斜用のブレーキの少なくとも1つを、前記許容状態と前記規制状態とに切り替え可能なスイッチを前記表示装置の近傍に備えている、付記項29に記載の観察システム。
【0216】
(付記項31) 前記表示装置の表示面と、前記観察装置の光軸とを互いに直交した状態に制御する制御装置が前記第1および第2の保持装置に接続されている、付記項13に記載の観察システム。
【0217】
(付記項32) 前記制御装置は、
前記観察装置の姿勢を検出する第1の検出部と;
前記表示装置の姿勢を検出する第2の検出部と;
前記第1および第2の検出部により検出された検出量から前記観察装置および表示装置の相対位置を演算する演算部と;
前記演算部の演算結果に応じて前記観察装置および前記表示装置の少なくとも一方の姿勢を調整する姿勢調整部と;
を備えている、付記項31に記載の観察システム。
【0218】
(付記項33) 前記姿勢調整部は、前記演算部の演算結果に応じて回転数が制御されるモータを備えている、付記項32に記載の観察システム。
【0219】
(付記項34) 前記第1の検出部は、前記第1の保持装置に設けられた複数のエンコーダを備え、
前記第2の検出部は、前記第2の保持装置に設けられた複数のエンコーダを備えている、付記項32に記載の観察システム。
【0220】
(付記項35) 前記制御装置は、
前記観察装置の姿勢を検出する第1の検出部と;
前記表示装置の姿勢を検出する第2の検出部と;
前記第1および第2の検出部により検出された検出量から前記撮像装置の視野方向と、前記表示装置に表示される視野方向との相対位置を演算する相対位置演算部と;
前記相対位置演算部からの演算結果に応じて前記表示装置に表示される像を回転させる像回転部と;
を備えている、付記項31に記載の観察システム。
【0221】
(付記項36) 前記第1の検出部は、前記第1の保持装置に設けられた複数のエンコーダを備え、
前記第2の検出部は、前記第2の保持装置に設けられた複数のエンコーダを備えている、付記項35に記載の観察システム。
【0222】
(付記項37) 前記第1および第2の保持装置は、相互間の相対位置を較正する指標をそれぞれ備えている、付記項31に記載の観察システム。
【0223】
(付記項38) 前記等価運動機構は、前記観察装置を保持する第1の機構と、前記表示装置を保持する第2の機構とを接続するタイミングベルトを備えている、付記項2に記載の観察システム。
【0224】
(付記項39) 前記観察装置は、内視鏡の挿入部を備え、
前記挿入部は、湾曲可能な湾曲部を備えている、付記項1に記載の観察システム。
【0225】
(付記項40) 前記挿入部と前記表示装置との間には、前記表示装置を移動させると前記湾曲部が湾曲され、前記湾曲部を湾曲させると前記表示装置が移動される連結機構が配設されている、付記項39に記載の観察システム。
【0226】
(付記項41) 前記観察装置は、電子画像顕微鏡を備えている、付記項1に記載の観察システム。
【0227】
(付記項42) 前記電子画像顕微鏡は、立体視観察機構を備えている、付記項41に記載の観察システム。
【0228】
(付記項43) 被観察体を観察するための対物光学系を有する観察装置と;
前記観察装置の対物光学系に入射された光学像を撮像する撮像装置と;
前記撮像装置により撮像された観察像を表示する表示装置と;
前記観察装置を保持する第1の保持部と;
前記表示装置を保持する第2の保持部と;
前記第1および第2の保持部が配設された移動機構、この移動機構は、前記観察装置および前記表示装置のうちの一方の移動により他方を連動して移動させる、と;
前記観察装置および前記表示装置を前記移動機構により移動可能な状態および前記移動機構により移動させた位置で固定可能な状態に切替可能な切替機構と;
を具備する、観察システム。
【0229】
(付記項44) 前記移動機構は、
前記観察装置および前記表示装置を鉛直方向に移動可能な鉛直動機構と;
前記観察装置および前記表示装置を水平方向に移動可能な水平動機構と;
前記観察装置を鉛直方向に対して傾斜させ、前記表示装置を水平面に対して傾斜させる傾斜機構と;
前記観察装置および前記表示装置を互いに等価的に移動させる等価運動機構と;
を備えている、付記項43に記載の観察システム。
【0230】
(付記項45) 前記等価運動機構は、少なくとも2つの平行四辺形リンクを有する平行リンク機構を備えている、付記項44に記載の観察システム。
【0231】
(付記項46) 前記平行リンク機構は、
一端部と他端部とを備え、一端部が前記傾斜機構に回動可能に接続された第1のアームと;
上端部と下端部とを備え、前記第1のアームの他端部に下端部が接続された第2のアームと;
一端部と他端部とを備え、前記第2のアームの上端部に一端部が接続され、前記第1のアームに平行に配設された第3のアームと;
上端部と、前記観察装置が保持された下端部とを備え、前記第3のアームの他端部に上端部が接続され、前記第2のアームに平行に配設された第4のアームと;
上端部と下端部とを備え、前記第1のアームの一端部と他端部との間に下端部が接続され、前記第2のアームに平行に配設された第5のアームと;
一端部と他端部とを備え、前記第5のアームの上端部に一端部が、前記第4のアームに他端部が、前記第2のアームの上端部と下端部との間に一端部と他端部との間がそれぞれ接続され、前記第1のアームに平行に配設された第6のアームと;
を備えている、付記項45に記載の観察システム。
【0232】
(付記項47) 前記表示装置は、前記第1のアームの他端部と、前記第2のアームの下端部との接続部に配設され、
前記観察装置は、内視鏡の挿入部を備え、
前記挿入部の前記対物光学系は、前記第4のアームによって前記第1のアームの中心軸の延長線上に配置されるとともに、前記対物光学系と前記撮像装置との間の光学像の光軸が前記表示装置の表示面に対して垂直な状態にある、付記項46に記載の観察システム。
【0233】
(付記項48) 前記移動機構は、前記第1の保持部が設けられた第1の移動体と、前記第2の保持部が設けられた第2の移動体と、前記第1および第2の移動体の少なくとも一方の移動体を移動させると他方を連動させて移動させる移動体連動機構とを備えている、付記項43に記載の観察システム。
【0234】
(付記項49) 前記移動体連動機構は、前記表示装置の表示面と、前記観察装置の光軸とを互いに直交した状態に制御する制御装置を備えている、付記項48に記載の観察システム。
【0235】
(付記項50) 前記制御装置は、
前記観察装置の姿勢を検出する第1の検出部と;
前記表示装置の姿勢を検出する第2の検出部と;
前記第1および第2の検出部により検出された検出量から前記観察装置および表示装置の相対位置を演算する演算部と;
前記演算部の演算結果に応じて前記観察装置および前記表示装置の少なくとも一方の姿勢を調整する姿勢調整部と;
を備えている、付記項49に記載の観察システム。
【0236】
(付記項51) 前記姿勢調整部は、前記演算部の演算結果に応じて回転数が制御されるモータを備えている、付記項50に記載の観察システム。
【0237】
(付記項52) 前記第1の検出部は、前記移動機構に設けられ、前記観察装置の移動量を検出する複数のエンコーダを備え、
前記第2の検出部は、前記移動機構に設けられ、前記表示装置の移動量を検出する複数のエンコーダを備えている、付記項50に記載の観察システム。
【0238】
(付記項53) 前記制御装置は、
前記観察装置の姿勢を検出する第1の検出部と;
前記表示装置の姿勢を検出する第2の検出部と;
前記第1および第2の検出部により検出された検出量から前記撮像装置の視野方向と、前記表示装置に表示される視野方向との相対位置を演算する相対位置演算部と;
前記相対位置演算部からの演算結果に応じて前記表示装置に表示される像を回転させる像回転部と;
を備えている、付記項49に記載の観察システム。
【0239】
(付記項54) 前記第1の検出部は、前記移動機構に設けられ、前記観察装置の移動量を検出する複数のエンコーダを備え、
前記第2の検出部は、前記移動機構に設けられ、前記表示装置の移動量を検出する複数のエンコーダを備えている、付記項53に記載の観察システム。
【0240】
(付記項55) 前記観察装置は、内視鏡の挿入部を備え、
前記挿入部は、湾曲可能な湾曲部を備えている、付記項43に記載の観察システム。
【0241】
(付記項56) 前記挿入部と前記表示装置との間には、前記表示装置を移動させると前記湾曲部が湾曲され、前記湾曲部を湾曲させると前記表示装置が移動される連結機構が配設されている、付記項55に記載の観察システム。
【0242】
(付記項57) 前記観察装置は、電子画像顕微鏡を備えている、付記項43に記載の観察システム。
【0243】
(付記項58) 前記電子画像顕微鏡は、立体視観察機構を備えている、付記項57に記載の観察システム。
【図面の簡単な説明】
【0244】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係る観察システムの概略的な構成を示す斜視図。
【図2】(a)は第1の実施の形態に係る観察システムの内視鏡とモニターの位置関係を図1中の矢印α方向から観察したものであり、実線は床面に対してモニターが平行で内視鏡の挿入部が床面に対して直交する状態を示し、破線はモニターおよび内視鏡の挿入部を矢印Ia方向に回転軸を支点として回動させた状態を示す概略図であり、(b)は第1の実施の形態に係る観察システムの内視鏡とモニターの位置関係を図1中の矢印α方向から観察したものであり、実線は床面に対してモニターが平行で内視鏡の挿入部が床面に対して直交する状態を示し、破線はモニターを矢印Ib方向に回転軸を支点として回動させた状態を示す概略図。
【図3】(a)は第1の実施の形態に係る観察システムの平行リンク機構の動作を図1中の矢印β方向から観察したものであり、実線は床面に対してモニターが平行で内視鏡の挿入部が床面に対して直交する状態を示し、破線は平行リンク機構を矢印IIa方向に回動させた状態を示す概略図であり、(b)は第1の実施の形態に係る観察システムの平行リンク機構の動作を図1中の矢印β方向から観察したものであり、実線は床面に対してモニターが平行で内視鏡の挿入部が床面に対して直交する状態を示し、破線は平行リンク機構を矢印IIb方向に回動させた状態を示す概略図。
【図4】この発明の第2の実施の形態に係る観察システムの概略的な構成を示す斜視図。
【図5】第2の実施の形態に係る観察システムにおける図4に示す電子画像顕微鏡の鏡体の内部構造を示す概略図。
【図6】この発明の第3の実施の形態に係る観察システムの概略的な構成を示す斜視図。
【図7】第3の実施の形態に係る観察システムの制御系を示すブロック図。
【図8】この発明の第4の実施の形態に係る観察システムの概略的な構成を示す斜視図。
【図9】第4の実施の形態に係る観察システムの制御系を示すブロック図。
【図10】この発明の第5の実施の形態に係る観察システムの概略的な構成を示す斜視図。
【図11】(a)は第5の実施の形態に係る観察システムにおける第2の保持装置の第2の平行リンク機構の第1および第2のアームの近傍の構造を示す斜視図であり、(b)は第5の実施の形態に係る観察システムにおける内視鏡の挿入部を示す概略的な斜視図。
【図12】第5の実施の形態に係る観察システムの制御系を示すブロック図。
【図13】(a)は第5の実施の形態に係る観察システムにおけるモニターを図10中に示す矢印γ方向から観察したものであり、実線は床面に対してモニターが平行な状態を示し、破線はモニターを矢印IIIa方向に回転させた状態を示す概略図であり、(b)は第5の実施の形態に係る観察システムにおける内視鏡の挿入部で、実線は床面に対して内視鏡の挿入部が直交する状態を示し、破線はモニターを図13(a)中の矢印IIIa方向に回転させたときに連動して湾曲する内視鏡の挿入部の湾曲部の湾曲状態を示す概略図。
【図14】(a)は第5の実施の形態に係る観察システムにおけるモニターを図10中に示す矢印γ方向から観察したものであり、実線は床面に対してモニターが平行な状態を示し、破線はモニターを矢印IIIb方向に回転させた状態を示す概略図であり、(b)は第5の実施の形態に係る観察システムにおける内視鏡の挿入部で、実線は床面に対して内視鏡の挿入部が直交する状態を示し、破線はモニターを図14(a)中の矢印IIIb方向に回転させたときに連動して湾曲する内視鏡の挿入部の湾曲部の湾曲状態を示す概略図。
【図15】(a)は第5の実施の形態に係る観察システムにおける観察システムの平行リンク機構の動作を図10中の矢印δ方向から観察したものであり、実線は床面に対してモニターが平行な状態を示し、破線はモニターを矢印Va方向に回転させた状態を示す概略図であり、(b)は第5の実施の形態に係る観察システムにおける内視鏡の挿入部で、実線は床面に対して内視鏡の挿入部が直交する状態を示し、破線はモニターを図15(a)中の矢印Va方向に回転させたときに連動して湾曲する内視鏡の挿入部の湾曲部の湾曲状態を示す概略図。
【図16】(a)は第5の実施の形態に係る観察システムにおける観察システムの平行リンク機構の動作を図10中の矢印δ方向から観察したものであり、実線は床面に対してモニターが平行な状態を示し、破線はモニターを矢印Vb方向に回転させた状態を示す概略図であり、(b)は第5の実施の形態に係る観察システムにおける内視鏡の挿入部で、実線は床面に対して内視鏡の挿入部が直交する状態を示し、破線はモニターを図16(a)中の矢印Vb方向に回転させたときに連動して湾曲する内視鏡の挿入部の湾曲部の湾曲状態を示す概略図。
【符号の説明】
【0245】
10…観察システム、12…内視鏡(硬性鏡)、14…保持装置、16…モニター、16a…表示面、16b…グリップ、22…挿入部、22a…対物レンズ、24…TVカメラ(撮像装置)、32…支持機構、32a…ベース部、32b…ベースアーム、32b…支持アーム、34…旋回アーム、36…平行リンク機構、36a…第1のアーム、36b…第2のアーム、36c…第3のアーム、36d…第4のアーム、36e…第5のアーム、36f…第6のアーム、38…第1の軸受部、42…昇降アーム、44…ガススプリング、48…第2の軸受部、52a…第1の電磁ブレーキ、52b…第2の電磁ブレーキ、52c…第3の電磁ブレーキ、52d…第4の電磁ブレーキ、52e…第5の電磁ブレーキ、54…第1のブレーキスイッチ、56…第2のブレーキスイッチ、200…術部
【出願人】 【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス株式会社
【住所又は居所】東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号
【出願日】 平成16年5月28日(2004.5.28)
【代理人】 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦

【識別番号】100091351
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 哲

【識別番号】100084618
【弁理士】
【氏名又は名称】村松 貞男

【識別番号】100100952
【弁理士】
【氏名又は名称】風間 鉄也

【公開番号】 特開2005−13715(P2005−13715A)
【公開日】 平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願番号】 特願2004−158912(P2004−158912)