| 【発明の名称】 |
放射線画像撮影装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】辻井 修 【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノン株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】断層撮影における煩雑なパラメータ設定を容易にし、選択されたパラメータ(撮影軌道)に最適な画像再構成処理を行う。
【解決手段】X線発生手段と、前記X線を画像化するX線撮像検出器と、撮影する被写体の撮影部位を入力する撮影部位入力手段と、前記X線発生手段と前記X線撮像検出器の相対関係を変化させる機構制御手段から構成されるX線断層撮影装置において、前記入力された撮影部位情報により、裁断ピッチ、裁断位置、軌道方法の少なくともひとつを選択することを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 X線発生手段と、前記X線を画像化するX線撮像検出器と、撮影する被写体の撮影部位を入力する撮影部位入力手段と、前記X線発生手段と前記X線撮像検出器の相対関係を変化させる機構制御手段から構成されるX線断層撮影装置において、前記入力された撮影部位情報により、裁断ピッチ、裁断位置、軌道方法の少なくともひとつを選択することを特徴とする。 【請求項2】 X線発生手段と、前記X線を画像化するX線撮像検出器と、撮影する被写体の診断レポートを入力する診断レポート入力手段と、前記X線発生手段と前記X線撮像検出器の相対関係を変化させる機構制御手段から構成されるX線断層撮影装置において、前記入力された診断レポート情報により、裁断ピッチ、裁断位置、軌道方法の少なくともひとつを選択することを特徴とする。 【請求項3】 請求項1あるいは請求項2において、前記選択された軌道方法に依存して画像合成手段を選択することを特徴とする装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は放射線画像撮影装置、特にはフラットパネルを使用するX線デジタル断層撮影装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】 操作者がX線撮影装置を使用して断層撮影を行う時は、撮影条件を整えるため、撮影手法としてのブッキー撮影、断層撮影、連続断層撮影を選択し、その他照射野選択、截断面ピッチ選択、X線制御ユニットを用いてX線管電圧及び管電流の設定をし、X線放射操作器を操作して撮影を行う。例えば撮影手法の中で連続断層撮影の場合、照射野選択について一枚撮りは不可、軌道選択について渦巻軌道は不可、截断面ピッチ選択について20mmピッチは不可等、撮影できない条件がある。 【0003】 このような装置使用上での煩雑な面を改善する技術として、特開平5−49632に以下のような技術の開示が行われている。つまり、操作器入力情報を取り込む手段と、表示を制御する手段を備え、その操作器入力情報を取り込む手段として、その各操作器の意味を解析する操作器解析手段と、操作器定義に基づいて得られる動作指令手段とを有したX線断層撮影装置において、前記操作器入力情報を取り込む手段から撮影条件をチェックする撮影条件解析手段を設け、該撮影条件解析手段の中で、撮影条件の正否を判断して、撮影条件が整っていない場合に選択可能な操作器表示の点滅表示を設定させる手段と、点滅した同類の操作器群から一つの操作器を押下選択することにより、その操作器表示を点灯設定させ、他の点滅させた操作器を消灯設定させる手段とを備えたことを特徴とするX線断層撮影装置である。これにより、撮影条件の誤りを用意に設定できるとしている。 【0004】 また、近年においては撮影機器のデジタル化が進んで、放射線情報システム(RIS)からのオンラインの撮影オーダが可能となり、撮影の対象となる患者の情報にあわせて、撮影を必要とする部位の情報が転送される。 【0005】 他方、撮像センサ自体のデジタル化に伴い、特開昭57‐203430に開示されるX線断層撮影装置においては、一度断層撮影データ収集によって、複数の断面を再構成することが可能になった。具体的には、X線発生器、2次元検出器、前記発生器と前記検出器を相対的に反対方向に移動させる駆動機構、前記発生器と前記検出器の移動位置を検出する位置検出器、前記相対移動毎の画像を位置と関連させて記憶する手段、被検体の深さの任意の点の画像情報の記憶位置を算出し、画像表示信号を計算する装置が開示されている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】 問題点は3点に整理される。ひとつは、一般のX線撮影装置において断層撮影を可能にしているシステムにおいては、前記したようにX線条件、断層位置、断層ピッチなど設定する条件が多岐にわたって非常に煩雑な点である。特開平5−49632に開示される技術では、根本的な問題の解決になっていない。 【0007】 2点目は、特開昭57‐203430に開示されるような技術により、一回の断層スキャンで多断面の断面が再構成可能になったが、撮影軌道に依存にして断面再構成のアルゴリズムを軌道選択する技術が開発されていない。断層撮影の際の軌道選択には、直線、円、楕円、ハイポサイクロイド、渦巻き状などがあり、これらの軌道は部位によって被爆と期待される画像分解能との関連で決定されるものであるが、軌道により演算方法を変更する技術は開示されてなかった。 【0008】 3点目は、診断情報の有効利用にある。病院のルーティンにおいては、外来の患者に対して最初から断層撮影が適用されることはない。単純撮影において、病気が疑わしい部分に対してより診断精度高い検査として断層撮影を適用するのが通常である。よって、RISからの患者情報には、それまでの検査の診断情報(テキスト)を含めることが可能であり、この診断情報をもとに効率的が撮影条件の設定をすることが望ましいが、このような技術の開発も行われていなかった。 【0009】 【課題を解決するための手段】 以上の問題点を解決するために、本発明においては、X線断層撮影装置において、入力された撮影部位情報あるいは患者に対する診断レポートをもとに、断層撮影装置の条件の設定、特には断層位置、裁断ピッチ、軌道、を行い、前期選択された軌道情報をもとに軌道方法に最適な再構成アルゴリズムを選択して、撮影部位に好適な画像を得ることを可能にする。 【0010】 【発明の実施の形態】 (実施例1) 図1は本発明のブロックダイアグラムを示す。破線の内部が断層撮影装置を示し、破線の外部は放射線情報システム(RIS)である。RISからは患者情報や撮影部位情報を含めた撮影オーダが転送されるが、RISの接続が必須ではなく撮影者が部位情報を含めたその他の情報を手入力してもよい。 【0011】 入力された部位情報と診断情報はそれぞれ部位情報入力手段、診断情報入力手段に保存される。基本的には部位情報が入力されたタイミングで制御手段に信号が送信されて、撮影状態に移行する。制御手段は、入力された部位情報をもとに撮影条件を設定する。撮影条件の設定は、部位や年齢、身体情報毎に設定されている選択テーブル(多次元のテーブルであるので図示しない)を参照することによって選択される。 【0012】 以下では、部位情報を基にした本発明の主要要件を最初に説明する。 【0013】 選択テーブルの入力パラメータは、撮影部位、身長、体重があるが、その他にも性別、胸囲、年齢などの情報もX線条件、断層位置を決める上で重要な情報である。入力パラメータが定量的にどのように撮影条件(X線条件、裁断位置、断層ピッチ、裁断枚数、軌道)決定に作用するか説明する。 【0014】 撮影部位とは、胸部正面、頭部、骨盤、膝などを例に挙げることができる。撮影部位とX線条件の関連を説明する。胸部の撮影においては、X線は透過しやすく、肺の軟部組織を観察するためにX線の管電圧は高く(140−120KV)、管電流は低めに設定される(通常は2MAS程度)。頭部、骨盤はX線を透過しにくく、また骨の撮影であるために管電圧は低く80KV前後に設定される。また、平均体重に比べて体重が重い患者に対しては、透過線量を大きくするために管電圧をすこし高めに設定することも行われる。 【0015】 撮影部位と身長の情報の情報をもとに裁断位置の設定が行われる。裁断位置は、体の深さ方向をZ軸、天板の平面において、身長方法をY軸、それに直交する方向をX軸とすると、裁断位置Z軸、Y軸が自動的に選択される。X軸の情報に関しては裁断位置ではなくX線絞りの広さの設定が部位により行われる。 【0016】 Y軸は身長と撮影部位により決定される。身長180cmの人の胸部撮影は、頭を基準にすれば(患者をテーブルに寝かせる場合、頭を通常固定位置とする)頭部から25cmの場所から43cm(半切の縦)の範囲を断層撮影するように設定される。頭部、骨盤、膝なども人間の平均的な体格をもとに決定される。ただし、体格を考慮する場合に、細かくは性別、年齢、人種などを考慮すれば予測値がよくなることはもちろんである。 【0017】 Z軸(体厚方向)、X軸に関しても、診断部位と体重、その他の統計的な体格情報および撮影に必要とされている場所が選択される。つまり、各部位の平均的な体厚を考慮して中心裁断位置が決定される。 【0018】 次に裁断ピッチの決定方法であるが、これは診断学に依存している。胸部画像の場合であれば1−2cm形状の病気を探す場合が多いので、診断ピッチは2cm程度に設定されるが、ひざなどの整形分野においては断層間で高分解能が要求されるので、1cm程度に設定される。以上のように、X線条件、裁断位置は、撮影部位のほかに患者の身体情報をもとに決定されるが、裁断ピッチは撮影部位に対する診断学的な要求から決定される。裁断枚数は、撮影部位の体厚と裁断ピッチが決定されれば、それらにより計算することができる。 【0019】 最後に軌道方法の決定であるが、これについても基本的には診断学に依存してきめられるが、裁断ピッチ等の設定に依存して変更される場合もある。上記に説明した裁断ピッチ等の自動設定においては、体格情報および診断学における平均的な設定を述べているので、撮影を要求している医師からの別段の指定があれば、変更して詳細に撮影するように撮影技師は設定を変更することは可能であり、裁断ピッチが小さい設定においては軌道の選択においても断面分解能を高くすることのできる軌道を選択することが好ましい。 【0020】 軌道方法の選択は、計算により画像を再構成する際のアーチファクトの発生に影響する。たとえば、直線軌道であれば直線のアーチファクト、楕円軌道であれば楕円を描く際に投影(撮影画像)の移動ピッチが変化する際にアーチファクトが発生することが知られている。本発明では、撮影部位、裁断ピッチから適当な軌道を選択し、選択された軌道に対して適切な最構成法およびアーチファクト除去法が選択される。 【0021】 渦巻き状軌道は直線軌道に比較して分解能の高い画像を提供することができるが、X線管球とセンサの軌道範囲を考慮すると撮影面積が空間的限度をこえる場合には指定することはできない。他方、直線軌道は分解能的には比較的低いが、広範囲の画像を撮影することが可能である。また、同じ部位面積であっても裁断ピッチと裁断枚数に関連して(体厚に関連するとも解する)体厚方向のデータ量が変化するので、厚い体厚に関してはより広い駆動範囲が必要なことを考えると、体厚に依存して軌道法が決定される場合もある。 【0022】 以上の記述をまとめると、軌道方法は撮影部位、撮影面積、裁断ピッチ、体厚に依存して決定されるが、原則としては撮影部位により決定され、撮影面積、裁断ピッチ、体厚などの情報をもとに補正される。以上のように軌道方法が選択されると、それに依存したアーチファクトの補正方法が選択される。投影画像から各断層を計算する逆投影法は公知の技術であり、これらは基本的にCTで使用されているものと同等である。しかし、同様の再構成アルゴリズムを使用しても、データ収集に使用された軌道に依存してアーチファクトは異なる。そして、軌道に依存したアーチファクトの形態はよく知られているので、その特有のアーチファクトをキャンセルするように画像処理が行われる。 【0023】 具体例を示すと、直線軌道においては直線のアーチファクトを消去するために、軌道の移動方向にHight−Passフィルタを施すことによって画像を鮮明にすることが可能であり、円軌道の場合は撮影中心から同心円状に指向性を有するHight−Passフィルタを処理することで画像の改善をおこなうことが可能である。つまり、本発明においては軌道に依存して再構成の画像処理を最適に選択することを行う。 【0024】 次に図1の構成をもとに実施例全体の制御およびデータの流れを説明する。前記の部位情報および患者情報をもとにX線条件、軌道方法などの撮影パラメータが初期設定される。これらの初期設定は図示しない操作卓で設定の変更が可能である。上記決定されたパラメータをもとに、検出器移動手段、テーブル移動手段、X線移動手段が駆動され、同時にX線の曝射、X線検出器によるデータ収集が行われる。 【0025】 検出器移動手段、テーブル移動手段、X線移動手段が駆動は、前記選択された軌道に対応して制御されるが、上記3つの駆動手段すべてを運動させる必要はなく、撮影部位面積が小さい場合には3つのうちひとつを動かせば十分である。データ収集に使用されるX線曝射は連続X線でもよいが、パルスX線が患者の被爆、移動によるモーションアーチファクトの面で好ましい。各断層画像には撮影した時点の前記検出器移動手段、テーブル移動手段、X線移動手の幾何学関係が保存され、これが画像再構成時に使用される。 【0026】 前記収集されたデータおよび幾何学情報をもとに画像演算手段において画像再構成が行われる。再構成演算は、逆投影演算と補正のためのフィルタ演算の過程に分けられる。前記説明したように、フィルタ演算の過程において撮影した際の軌道方法の情報が使用されてフィルタの選択が行われる。 【0027】 (実施例2) 実施例1の選択テーブルは、撮影部位、身長、体重をもとに決定されたが、本実施例では診断情報(診断レポート)によっても決定される。たとえば、診断レポート内に「右肺野上部に陰影」の記述がある場合においては、肺野全部、あるいは右肺野全部に対してX線を曝射して患者への被爆を増やすことなく、右肺野上部にのみ曝射して必要なデータを効率的に収集することが可能になる。 【0028】 診断レポートからの部位用語(たとえば、肺、右肺、上葉)および/あるいは診断用語(たとえば、陰影、腫瘤、塞栓)の抽出は、各用語テーブルをもとにしたテキスト検索によって容易に行うことが可能である。一般的には、部位用語の検索のみでよいが、抽出された部位情報をもとに実施例1に示したような選択プロセスを使用することによって、撮影条件を決定することが可能になる。ただし、一般的には撮影部位用語と医者が撮影依頼をするときの撮影部位とは同一ではなく、診断部位のほうが細かく設定されているので、実施例1よりは詳細に分類した選択テーブルが必要になる。以上のプロセスへて撮影部位が選択された後は、実施例1と同様である。 【0029】 【発明の効果】 撮影情報および患者情報あるいは診断情報を有効に利用することによって、煩雑であった断層撮影における撮影条件設定が容易に行えるようになる。また、選択された軌道方法に対して適切な画像処理方向を選択することが可能になるので、軌道方法に特有のアーチファクトを適切に軽減することが可能になる。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の概念図
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001007 【氏名又は名称】キヤノン株式会社 【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号
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| 【出願日】 |
平成15年6月24日(2003.6.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100090538 【弁理士】 【氏名又は名称】西山 恵三
【識別番号】100096965 【弁理士】 【氏名又は名称】内尾 裕一
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| 【公開番号】 |
特開2005−13346(P2005−13346A) |
| 【公開日】 |
平成17年1月20日(2005.1.20) |
| 【出願番号】 |
特願2003−179819(P2003−179819) |
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