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【発明の名称】 食器洗い機
【発明者】 【氏名】新海 清恭
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器産業株式会社内

【氏名】伊丹 雅洋
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器産業株式会社内

【氏名】築谷 恵次
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器産業株式会社内

【要約】 【課題】扉体を閉めた状態でも洗浄槽内部の状態を確認できるとともに、食器類による傷つきにも強く、優れた透明性を有するガラスを用いて、デザイン性の高い食器洗い機を実現する。

【解決手段】扉体を表面扉体15と裏面扉体16とで形成し、前記表面扉体15と裏面扉体16のいずれも少なくとも一部を透明または半透明とするとともに、前記裏面扉体16の透明または半透明とした部分はガラスで構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食器洗い機本体と、前記食器洗い機本体内に設けた洗浄槽と、前記洗浄槽に設けた開口部を開閉する扉体とを備え、前記扉体は表面扉体と裏面扉体とで形成し、前記表面扉体と裏面扉体のいずれも少なくとも一部を透明または半透明にするとともに、前記裏面扉体の透明または半透明とした部分はガラスで構成した食器洗い機。
【請求項2】
裏面扉体は、枠体とガラスで構成し、ガラスは平板ガラスとした請求項1記載の食器洗い機。
【請求項3】
表面扉体の外周に枠状の不透明部を設け、前記表面扉体の不透明部の内枠のすべてが、前記裏面扉体のガラスの外周に対する法線より内方に位置するよう構成した請求項1または2記載の食器洗い機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は食器等の洗浄および乾燥を行う食器洗い機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の食器洗い機は、図3に示すように構成していた。以下、その構成について説明する。食器洗い機本体1内に、食器類2を収容する洗浄槽3は前面に開口部4を有し、この開口部4を上扉体と下扉体とに上下に分割された扉体5により開閉するとともに、洗浄槽3の底部に洗浄水を噴射する洗浄のズル6を回転自在に配設している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
食器洗い機の基本的な動作は、一般的によく知られているので、以下に簡単に述べると、使用者が扉体5を開放し、食器洗い機本体1内の洗浄槽3に配置された食器かごに汚れた食器類2をセットする。つぎに、扉5を閉め、運転を開始すると、洗浄槽3の底部に配置されたヒータ(図示なし)によって洗浄水を加熱しながら、洗浄ノズル6から食器類2に向かって噴射し、食器類2の汚れを落とす洗浄行程を行う。その後、食器類2をすすいだ後、乾燥行程を行って運転を終了する。
【特許文献1】特開2001−275915号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような従来の構成では、扉体5を閉めた状態では洗浄槽3内部の状態が判別しづらく、運転行程が洗浄であるか、すすぎであるかの区別を何らかの方法で表示しなければならなかった。また、洗浄中の食器類2の洗浄が充分に行われているのかの確認を、運転途中で一時停止して、扉体5を開いて確認する必要があるため、非常に煩わしい作業となっていた。
【0005】
また、内部の様子がわかるよう、扉体5を透明性を有する樹脂で構成した場合、食器類2のセット等の作業により容易に傷がついてしまうという課題を有していた。
【0006】
また、ガラスを使用する場合、デザイン上の要求から外郭を平面にできず、ガラスをデザイン形状に成型した場合、ガラスの成型上、板厚が5mm以上必要とされるため、透明部を大きくとると非常に重量が増すため、扉体5の開閉動作が悪くなり、開閉作業がしづらいという課題を有していた。
【0007】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、扉体を閉めた状態でも洗浄槽内部の状態を確認できるとともに、食器類による傷つきにも強く、優れた透明性を有するガラスを用いて、デザイン性の高い食器洗い機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上記目的を達成するために、食器洗い機本体と、前記食器洗い機本体内に設けた洗浄槽と、前記洗浄槽に設けた開口部を開閉する扉体とを備え、前記扉体は表面扉体と裏面扉体とで形成し、前記表面扉体と裏面扉体のいずれも少なくとも一部を透明または半透明にするとともに、前記裏面扉体の透明または半透明とした部分はガラスで構成したものである。
【0009】
これにより、扉体を閉めた状態でも洗浄槽内部の状態を確認できるとともに、食器類による傷つきにも強く、優れた透明性を有するガラスを用いて、デザイン性の高い食器洗い機を提供するものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の食器洗い機は、扉体を閉めた状態でも洗浄槽内部の状態を確認できるとともに、食器類による傷つきにも強く、優れた透明性を有するガラスを用いて、デザイン性の高い食器洗い機を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
第1の発明は、食器洗い機本体と、前記食器洗い機本体内に設けた洗浄槽と、前記洗浄槽に設けた開口部を開閉する扉体とを備え、前記扉体は表面扉体と裏面扉体とで形成し、前記表面扉体と裏面扉体のいずれも少なくとも一部を透明または半透明にするとともに、前記裏面扉体の透明または半透明とした部分はガラスで構成したことにより、扉体を閉めた状態でも洗浄槽内部の状態を確認できるとともに、食器類による傷つきにも強く、優れた透明性を有するガラスを用いて、デザイン性の高い食器洗い機を提供することができる。
【0012】
第2の発明は、第1の発明の裏面扉体は、枠体とガラスで構成し、ガラスは平板ガラスとしたことにより、コストを低下できるとともに、板厚を薄くすることが可能となり、扉体の重量を軽減し、扉体の開閉に支障がないようにすることができる。
【0013】
第3の発明は、第1または第2の発明において、表面扉体の外周に枠状の不透明部を設け、前記表面扉体の不透明部の内枠のすべてが、前記裏面扉体のガラスの外周に対する法線より内方に位置するよう構成したことにより、平板ガラスと裏面扉体との接合部を隠蔽し、外観デザイン性を向上しつつ洗浄槽内の視認性を確保することができる。
【0014】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0015】
(実施の形態1)
図1、図2に示すように、洗浄槽7は、食器洗い機本体8の内部に設け、前方の開口部9を上扉体10と下扉体11により開閉するよう構成している。洗浄槽7の底部には、洗浄水を噴射する洗浄ノズル12を回転自在に配設し、洗浄槽7内に食器類13を収容する食器かご14を配置している。
【0016】
また、上扉体10は表面扉体15と裏面扉体16からなり、表面扉体15は、ABS等の優れた透明性を有する樹脂にポリエステル製のフィルム17を表面内部にインサートして形成されている。裏面扉体16は、PP等の耐薬品性に優れた樹脂製の枠体18に、表裏両面がほぼ平らな平板ガラス19を接着剤により固定している。
【0017】
フィルム17は平板ガラス19の外周に対する法線20より内方を視認性のよい透明とし、それ以外を視認性の悪い色を枠状に印刷して不透明部21を設けている。このように構成することによって、表面扉体15側から裏面扉体16の平板ガラス19に対する法線方向から見たとき、表面扉体15の不透明部21の内枠のすべてが、裏面扉体16の平板ガラス19の外周より内方に位置するようにしている。
【0018】
上記の構成において、その動作、作用を説明すると、扉体である上扉体10、下扉体11を閉じるとき、食器かご14にセットされた食器類13が裏面扉体16に衝突する場合があるが、本発明の食器洗い機は樹脂材料より硬質なガラスを使用しているため、傷が生じることが少なく、透明性を長期間維持することができる。また、ガラスは樹脂材料よりも透明性を確保しやすく、扉体(上扉体10、下扉体11)の閉成状態でも内部の様子が明瞭に視認できる。
【0019】
また、表面扉体15は樹脂製としているため、その外郭を自由な形状を構成することができる。したがって、扉体(上扉体10、下扉体11)を閉めた状態でも洗浄槽7内部の状態を確認できるとともに、食器類13による傷つきにも強く、優れた透明性を有するガラスを用いて、デザイン性の高い食器洗い機を提供することができる。
【0020】
また、ガラス材料を成形した成形ガラスではなく、平板ガラス19を使用することで、コストを低下させるとともに、板厚を薄くすることが可能となり、上扉体10の重量を軽減し、扉体の開閉の支障がないようにすることができる。なお、適度な強度と重量を満たすためには、平板ガラス19は板厚3mm程度の熱処理ガラスを使用するのが望ましいが、使用条件に合わせて変更しても問題はない。
【0021】
また、枠体18は、ガラスではなく樹脂製としているので、扉体(上扉体10、下扉体11)の閉成状態で開口部9との間を水密に保つシール部等の形成が容易である。
【0022】
また、フィルム17は平板ガラス19の外周における表裏平面に対する法線20より内方を視認性のよい透明とし、それ以外を印刷して枠状の不透明部21としているため、平板ガラス19と枠体18との接合部を容易に隠蔽できるので、扉体の外側から洗浄槽7内部の状態を見たときに、平板ガラス19と枠体18との接合部が目に入ることが少なくなり、デザイン性がよく視認性を確保できる食器洗い機を実現できる。
【0023】
なお、本実施の形態では、表面扉体15の樹脂および裏面扉体16の平板ガラス19を共に透明としたが、双方あるいはいずれか一方を半透明としてもよい。透明部に着色および半透明にする場合、フィルム17に印刷、表面扉体10の樹脂に着色、平板ガラス19に着色する等の方法があるが、表面扉体15の樹脂に着色する方法がコスト、着色の安定性に優れている。
【0024】
このように本実施例によれば、食器洗い機本体と、前記食器洗い機本体内に設けた洗浄槽と、前記洗浄槽に設けた開口部を開閉する扉体とを備え、前記扉体は表面扉体と裏面扉体とで形成し、前記表面扉体と裏面扉体のいずれも少なくとも一部を透明または半透明にするとともに、前記裏面扉体の透明または半透明とした部分はガラスで構成したことにより、扉体を閉めた状態でも洗浄槽内部の状態を確認できるとともに、食器類による傷つきにも強く、優れた透明性を有するガラスを用いて、デザイン性の高い食器洗い機を提供することができる。
【0025】
また、裏面扉体は、枠体とガラスで構成し、ガラスは平板ガラスとしたことにより、コストを低下できるとともに、板厚を薄くすることが可能となり、扉体の重量を削減し扉体の開閉の支障がないようにすることができる。
【0026】
また、表面扉体の外周に枠状の不透明部を設け、前記表面扉体の不透明部の内枠のすべてが、前記裏面扉体のガラスの外周に対する法線より内方に位置するよう構成したことにより、平板ガラスと扉体との接合部を隠蔽し、デザイン性を向上しつつ視認性を確保することができる。
【産業上の利用可能性】
【0027】
以上のように、本発明にかかる食器洗い機は、扉体を閉めた状態でも洗浄槽内部の状態を確認できるとともに、食器類による傷つきにも強く、優れた透明性を有するガラスを用いて、デザイン性の高い食器洗い機を提供することが可能となるので、特に家庭用の食器洗い機等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施の形態1の食器洗い機の側断面図
【図2】同食器洗い機の正面図
【図3】従来の食器洗い機の側断面図
【符号の説明】
【0029】
7 洗浄槽
8 食器洗い機本体
9 開口部
10 上扉体(扉体)
11 下扉体(扉体)
15 表面扉体
16 裏面扉体
19 平板ガラス(ガラス)
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地
【出願日】 平成16年6月7日(2004.6.7)
【代理人】 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄

【識別番号】100103355
【弁理士】
【氏名又は名称】坂口 智康

【識別番号】100109667
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 浩樹

【公開番号】 特開2005−342383(P2005−342383A)
【公開日】 平成17年12月15日(2005.12.15)
【出願番号】 特願2004−168175(P2004−168175)