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【発明の名称】 電気掃除機
【発明者】 【氏名】吉田 和弘
【住所又は居所】東京都大田区西蒲田7−8−3 株式会社アルテクナ内

【要約】 【課題】電気掃除機において、収容した塵埃を外部に廃棄するために、容易にダストケースを着脱可能にすることは困難であった。

【解決手段】電動送風機12を内蔵した掃除機本体3およびこの掃除機本体3に設けたケース支持部31に着脱可能に収容される集塵用のダストケース4を備えた電気掃除機において、前記ケース支持部31の一方部位に空気流出口63を配置し、この空気流出口63に前記電動送風機12の排気風を導く送風路66を設け、前記電動送風機12が駆動されたときに前記排気風を前記空気流出口63から放出し、前記ダストケース4を前記ケース支持部31の他方部位に押圧して保持する電気掃除機である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動送風機を内蔵した掃除機本体およびこの掃除機本体に設けたケース支持部に着脱可能に収容される集塵用のダストケースを備えた電気掃除機において、
前記ケース支持部の一方部位に空気流出口を配置し、この空気流出口に前記電動送風機の排気風を導く送風路を設け、前記電動送風機が駆動されたときに前記排気風を前記空気流出口から放出し、前記ダストケースを前記ケース支持部の他方部位に押圧して保持することを特徴とする電気掃除機。
【請求項2】
電動送風機が駆動されたときに、ダストケースに有する吐出口をケース支持部の他方部位に設けた吸引口に近接させることを特徴とする請求項1に記載の電気掃除機。
【請求項3】
電動送風機を内蔵した掃除機本体およびこの掃除機本体に設けたケース支持部に着脱可能に収容される集塵用のダストケースを備えた電気掃除機において、
前記ケース支持部の一方部位に中空部を有するエアーパッドと配置し、このエアーパッドの中空部に前記電動送風機の排気風を導く送風路を設け、前記電動送風機が駆動されたときに前記排気風により前記エアーパッドを膨張させ、前記ダストケースを前記ケース支持部の他方部位に押圧して保持することを特徴とする電気掃除機。
【請求項4】
電動送風機が駆動されたときに、ダストケースに有する吐出口をケース支持部の他方部位に設けた吸引口に近接させることを特徴とする請求項3に記載の電気掃除機。
【請求項5】
ダストケースに有する吐出口を上方に向けてケース支持部に設けた吸引口に対向させ、エアーパッドを前記ダストケースの下方の前記ケース支持部に配置したことを特徴とする請求項3または請求項4のいずれかに記載の電気掃除機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、掃除機本体に対し着脱自在となった集塵用のダストケースを有する電気掃除機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電気掃除機としては、キャニスター型やアプライト型(縦型)のものが多く使用され、いずれも床面等の被清掃面上を移動して清掃作業が行われる。そして、ダストケースに集積された塵埃をゴミ箱などの外部に廃棄するために、掃除機本体に対しダストケースを着脱可能としているものが多い。この場合、ダストケースの着脱は、できるだけ容易に行えるようにすることが望ましい。特に、掃除機本体を背負って清掃作業を行う背負式の電気掃除機においては、一層その必要性が望まれていた。
【0003】
例えば、背負式の電気掃除機の場合には、空気流を発生させる羽根車等を有したモータ(電動送風機)を内蔵し、人体への背負い具が固定された上ケーシングに、サイクロン式掃除アセンブルを覆った下ケーシングを、複数のラッチにより着脱自在に取付けたものが存在する。この場合、下ケーシングの内部に収集された塵埃は、ラッチを解除して上ケーシングから下ケーシングを下方に引き離して反転させることにより廃棄する構成となっている。(例えば、特許文献1参照)
【0004】
また、従来のアプライト型の電気掃除機において、掃除機本体にその側方から塵埃を収集する塵埃カップを着脱可能にして、塵埃を外部に廃棄可能としたものがある。この場合、掃除機本体に設け床ブラシから吸引した空気を流出させる吸気管の流出口に、側方から集塵カップの流入口を係合するとともに、集塵カップのクランプ部を掃除機本体の係合受部に係合して、掃除機本体に集塵カップを着脱自在に取付けている。(例えば、特許文献2参照)
【特許文献1】特開平6−54778号公報(第8欄、図2)
【特許文献2】特開2003−180583号公報(第10欄、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような従来例において、前者の場合は、収容した塵埃を外部に廃棄するために、掃除機本体を背負った状態で、作業者が掃除機本体である上ケーシングとダストケースである下ケーシングとを着脱することはできないような構成となっている。また後者の場合は、掃除機本体の側方からダストケースである集塵カップを着脱可能にするものであるが、その構成は複雑で着脱作業が面倒であった。また、着脱が完了するまで作業者が手でダストケースの重量を支えていなければならなかった。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであって、作業者が掃除機本体に対してダストケースの着脱自在を容易として、塵埃の廃棄を可能とする電気掃除機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、電動送風機を内蔵した掃除機本体およびこの掃除機本体に設けたケース支持部に着脱可能に収容される集塵用のダストケースを備えた電気掃除機において、前記ケース支持部の一方部位に空気流出口を配置し、この空気流出口に前記電動送風機の排気風を導く送風路を設け、前記電動送風機が駆動されたときに前記排気風を前記空気流出口から放出し、前記ダストケースを前記ケース支持部の他方部位に押圧して保持することを主要な特徴とするる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の電気掃除機は、作業者が掃除機本体に対して集塵用のダストケースを容易に着脱可能として、集積した塵埃を外部に廃棄することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明による電気掃除機の実施態様について、図1から図14を参照して説明する。
【実施例1】
【0010】
図1、図2は、この発明の1つの実施形態に係る背負式の電気掃除機1を、作業者が背中に背負って床面等の被清掃面を清掃している状態を示している。この電気掃除機1は、背負うための背負バンド2が掃除機本体3に固定され、この掃除機本体3には、内部に塵埃を収容するほぼ円筒状のダストケース4が挿脱可能に取付けられている。また、ダストケース4には、螺旋状のワイヤが外周部に巻かれて可撓性を有する吸込ホース5の一端が着脱可能に取付けられ、その他端には把手パイプ6を介して伸縮自在な延長管7が接続されている。この延長管7の先端には、室内の床面、階段などの表面から塵埃を吸引可能な吸込口体8が取付けられている。なお、この吸込口体8は、使用場所により延長管7を介さずに直接吸込ホース5に取付けることができる。
【0011】
次に、図2から図11により、この電気掃除機1の具体的構成を説明する。掃除機本体3は、ほとんどが本体ケース10と本体カバー11とで覆われ、その内部に回転翼およびモータ部からなる電動送風機12が図示しない支持体に固定されている。また本体カバー11の開口部13は、この電動送風機12を覆うように、環状の上カバー14とほぼ円盤状の蓋カバー15が取付られている。電動送風機12は、図示しない電源スイッチを操作して駆動することにより、図3および図5において、下方から吸引して上方に排気する気流を発生させる周知のものである。
【0012】
電動送風機12の下方には、四角い補助フィルタ16が固定された箱状のフィルタ室17が設けられて、電動送風機12の排気側にあたる上方には、第1排気フィルタ18および第2排気フィルタ19がそれぞれ掃除機本体3の支持枠20に取付けられている。また、第1排気フィルタ18は、スリット状に多数の排気孔21を有する排気カバー22により覆われ、第2排気フィルタ19は、流出孔23を有する前記本体ケース10により覆われている。また、フィルタ室17には、補助フィルタ16の上方に位置して電動送風機12に向かう多数のスリット孔26が設けられ、下方に位置してほぼ四角形の吸引口27を形成する突出部28が設けられている。これらの吸引口27および突出部28は、掃除機本体3の中央部に位置して設けられている。
【0013】
吸引口27の下方には、左右に位置する両側が側方開口29となり、水平方向に延びて円筒状の中空部を形成する環状壁30を備えたケース支持部31が、本体ケース10の一部として一体的に形成されている。環状壁30の上部中央部には四角形の壁面開口32を備え、この壁面開口32には、吸引口27を有する前記突出部28の先端が嵌合している。また、壁面開口32の前後に位置する環状壁30には、一対の突出孔33が開口され、その突出孔33からは、板バネ34の付勢により下方に突出した一方のガイド機構となるガイド突起35がそれぞれ固定されている。これらの突出孔33およびガイド突起35は、環状壁30の両側にある側方開口29からそれぞれ内方に向かって同一寸法の位置に左右対称的に配置されている。さらに、壁面開口32の左右に位置する環状壁30には、コイルとコアからなる電磁石36が各々固定されている。また、左右の側方開口29の外周部には、中心に向かってなだらかに傾斜するガイド斜面37がそれぞれ環状に設けられている。
【0014】
ケース支持部31の円筒状の中空部を有する環状壁30には、その左右両端の側方開口29から挿脱自在な円筒状の前記ダストケース4が保持されている。このダストケース4の主要部を占める円筒部38の外径は、環状壁30の内径よりも少し小さな寸法とすることで、両方の間に空隙39を設けており、この空隙39の存在によりダストケース4を側方開口29から環状壁30の中空部に出し入れするのが容易となっている。ダストケース4の円筒部38の前後に位置する両端部は、球面を有する端部カバー40で気密に覆われ、その一方の端部カバー40には吸込ホース5の一端部が必要時に着脱可能となって装着されている。
【0015】
図3および図5は、作業者の手によってダストケース4を側方開口29からケース支持部31に挿入した直後の状態を示しており、まだ円筒部38の外周面と環状壁30の内周面との間に、下方を除く全周にわたって空隙39を有する状態を示している。
【0016】
次に、このダストケース4の構造についてさらに具体的に説明する。このダストケース4には、その円筒部38の上面中央部に開口した四角形の吐出口45が、前記フィルタ室17に設けた吸引口27と対面した位置に設けられている。この吐出口45の寸法は、吸引口27の寸法と一致している。ダストケース4の内部は、大きく分けて集塵室46と通風路47とを区画する隔壁48によって仕切られている。集塵室46は、一端に円形の吸込口49が、他端に円形の流出口50がそれぞれ設けられ、この流出口50に近接して円板の上部を切り取ったような肉厚の主フィルタ51が着脱可能に取付けられている。また吸込口49には、吸込ホース5への塵埃の逆流を防ぐために薄いゴム製の逆止弁52が設けられるとともに、前記吸込ホース5の一端部が着脱可能に装着されている。
【0017】
流出口50の主フィルタ51と反対側の通風路47は、前記吐出口45に連通している。この吐出口45には、その上下方向にスライド可能に支持されたほぼ四角い筒状の磁性材料からなる連結管55が設けられている。この連結管55は、図3に示すように、下端部両脇にそれぞれストップ突起56が一体的に設けられ、電動送風機12の非駆動時には、自重によって隔壁48の上面に乗って停止した状態となっている。なお、ダストケース4は、内部に主フィルタ51を設けることが不要なサイクロン方式とすることもできる。
【0018】
一方、特に図3、図6に示すダストケース4のように、連結管55を内在させた吐出口45の前後には、同一幅で直線状に配置した有底溝部である前方ガイド溝57および後方ガイド溝58とを有し、これらの端部にはさらに溝が深くなった前方段部59と後方段部60とが設けられている。さらにこの前方段部59に連続して、ダストケース4の先端部に向い次第に溝が浅くなるとともに、その幅が広がっていく傾斜面となった周面ガイド溝61が設けられている。
【0019】
これらの前方ガイド溝57、後方ガイド溝58、前方段部59、後方段部60、周面ガイド溝61には、他方のガイド機構として、ダストケース4をケース支持部31に挿入する際に、前記一方のガイド機構である前記板バネ34により付勢されたガイド突起35が出没自在に係合し、挿入時から吸引口27に対向する位置に吐出口45が達するまで円周方向のガイドとなる。また、前方ガイド溝57および後方ガイド溝58は、前述のように板バネ34で付勢されて突出孔33から突出する一対のガイド突起35が係合することにより、ダストケース4を前後方向すなわち掃除機本体3の左右方向に対し固定的に位置決めを行う位置決め機構となる。
【0020】
これらの一方のガイド機構および他方のガイド機構は、掃除機本体3の中心に対して左右対称的であるために、掃除機本体3の左右、すなわちケース支持部31の左右いずれの側方開口29からもダストケース4を挿脱することができる。これは、作業者の利き腕に合わせて選択できるので便利である。
【0021】
ケース支持部31に有する環状壁30の下部には、縦横方向に配列した多数の空気流出口63が貫通して設けられている。これらの空気流出口63は、環状壁30の下面および一側面の外周面から主要部が一定間隔で離間するように湾曲した設けられた流路カバー64により覆われている。この流路カバー64は、一部がフィルタ室17の一部壁面を形成する前記支持枠20との間で送風路66を形成する流路壁67に続いている。また、支持枠20の上端部には、前記電動送風機12から排気される排気風の一部を、送風路66に取り込むために複数の導入口68が設けられている。
【0022】
また、環状壁30の下部の表面には、中空の合成樹脂シートからなるエアーパッド 70が設けられている。図4で示したように、このエアーパッド70の下面のシートには、前記空気流出口63に対応した位置に注入口71が設けられ、各注入口71の周縁部72は、各空気流出口63の内面に接着剤で固定されている。このエアーパッド70 は、中空部に空気が注入されている図4の状態とは異なり、空気が注入されていない時は、全体の厚さがきわめて薄い状態となって環状壁30の表面に密着し、この上にダストケース4が載置された状態になっている。
【0023】
これらの構成により、電動送風機12による生じた排気風の一部は、前記導入口68から送風路66に流入して空気流出口63を経由し、注入口71からエアーパッド70の中空部に流入し膨張させるようになっている。これらは、ダストケース4を環状壁30の上部に向かって押付けるための押圧機構73となる。また、吸引口27の周囲にある環状壁30の表面には、図示しない薄いパッキングが接着されている。これにより、ダストケース4が上昇して接触するときの衝撃を吸収するとともに、気密性を高めるようになっている
【0024】
一方、図5および図10に示すように、前記背負バンド2が設けられた本体ケース10の表面には、クッション材となる背当パッド75が接着して設けられている。この背当パッド75は、中空のシート76からなり、前記第2排気フィルタ19に近接する本体ケース10の流出孔23に面して複数の連通孔77が設けられるとともに、本体ケース10と反対側の表面には小さな多数の排出口78を有している。これらにより、電動送風機12の排気風は、第2排気フィルタ19、流出孔23、連通孔77を通過して背当パッド75を構成するシート76の中空部に流入したのち、多数の排出口78から外部に排出されるようになっている。また、掃除機本体3の上部背面には、この背負式の電気掃除機1の全ての電力源となる充電式のバッテリー80が搭載されている。
【0025】
次に、この電気掃除機1を使用する場合について説明する。清掃作業が必要になったときに、図1に示すように、作業者は背負バンド2を利用して背中に掃除機本体3を背負い、図示しない電源スイッチをオンにする。これにより電動送風機12が駆動されるとともに、電磁石36にも電気が供給される。この電磁石36は、その磁力作用により連結管55を上方にスライドさせて引き上げ、吐出口45から上方に突出させる。これと同時に、電動送風機12から排出された排気風の一部は、前記導入口68から送風路66に流入して空気流出口63を経由し、注入口71からエアーパッド70の中空部に流入してこれを膨張させる。これによりエアーパッド70は、その内周面でダストケース4を上方に押圧し、ガイド突起35を支持する板バネ34の付勢力に抗して、ケース支持部31の上端面である環状壁30の最上部まで上方に押し上げ、ダストケース4の吐出口45と突出部28の吸引口27とを最接近した状態とする。電動送風機12の駆動中は、発生する排気風の風圧によりエアーパッド70の中空部の気圧が維持されるために、この状態が保持される。
【0026】
そして、図8および図9に示すように、このダストケース4の上昇とともに前記連結管55は、ストップ突起56が吐出口45の開口周縁に達するまで吸引口27の内部に進出して嵌合し、通風路47、吐出口45、吸引口27を外部に対し気密に連通される。
【0027】
この状態で作業者は、図1で示したように、吸込ホース5に接続された把手パイプ6を持って、その先に接続された延長管7および吸込口体8を前後左右に移動させることにより、階段や室内等の必要な場所の清掃作業を行うことができる。
【0028】
この清掃作業において、吸込口体8から吸引された塵埃を含む空気は、延長管7、吸込ホース5、吸込口49を通過してダストケース4の内部に流入する。そこで肉厚の主フィルタ51によってほとんどの塵埃が捕捉され、集塵室46に集積される。この主フィルタ51により濾過されてた空気は、流出口50および通風路47を通って吐出口45から掃除機本体3の吸引口27を経由してフィルタ室17に流入する。その後、細塵を捕捉する補助フィルタ16を通過して電動送風機12に達する。
【0029】
そして、電動送風機12から排気された空気は、第1排気フィルタ18を通過して排気カバー22の排気孔21から外部に放出するとともに、第2排気フィルタ19を通過した空気は、流出孔23、連通孔77を通過して背当パッド75のシート76の中空部に流入したのち、多数の排出口78から外部に放出する。これにより背当パッド75のクッション効果が得られるとともに、排気風により作業者の背中と本体ケース10との間の除湿を行うことができる。なお、この背中に当たる風量を調整する場合には、図示していない切替レバーを操作して流出孔23を開閉することにより可能となる。
【0030】
その後、一定時間清掃作業を行った後、ダストケース4に収容された塵埃を外部に廃棄する場合には、掃除機本体3を背負ったままの状態で作業者が電源スイッチを切る。これにより電動送風機12の駆動が停止されるとともに、電磁石36の磁力が消えることによって、吐出口45にスライド可能に支持された連結管55が自重でダストケース4に有する隔壁48の上面に落下する。
【0031】
また、それと同時に、電動送風機12による排気風がエアーパッド70の内部に供給されなくなったことにより、ダストケース4の重量を支えているエアーパッド70は、その中空部の空気を、空気流出口63、注入口71、送風路66、導入口68を逆流させて、排気孔21から外方に流出する。これにより、エアーパッド70による押圧力がなくなってダストケース4が自重で下降し、ケース支持部31の吸引口27とダストケース4の吐出口35との接合が解かれ、ダストケース4はエアーパッド70を介して環状壁30の下部に載置された状態となる。これにより、ダストケース4の上部と環状壁30の上部との間に空隙39が生じる。
【0032】
次に、作業者は背負ったままで、掃除機本体3に収容のダストケース4に接続された吸込ホース5の端部を握って、脇の下または腕の外側から側方に引出す。この時、環状壁30の突出孔33から出没自在に突出する一対のガイド突起35は、ダストケース4の上面外周に設けられた後方段部60、後方ガイド溝58、前方ガイド溝57、前方段部59、周面ガイド溝61をガイドして、ダストケース4が直線的に後方に移動してケース支持部31から取り外すことを可能にしている。こうして引出されたダストケース4を、近くに用意されたゴミ箱の上に移動する。そして、取り外したダストケース4に設けられる図示しないレバーを操作して、図11で示したようにダストケース4の一部を開放することにより、内部に収集された塵埃をゴミ箱内に落下させることができる。
【0033】
その後、ダストケース4を閉鎖して円筒状態に復帰させ、作業者の利き腕により操作し易い方向である右または左の脇の下または腕の外側を通すとともに、吐出口45が上面になるように位置させて、掃除機本体3の側方からケース支持部31に押し込む。この時、ダストケースの端部カバー40の球面が、左右の側方開口29に有するガイド斜面37に案内されることにより、ダストケース4の先端部をケース支持部31の内部に向かって円滑に挿入することができる。
【0034】
次に、環状壁30の突出孔33から出没自在に突出する一対のガイド突起35は、ダストケース4の移動中にその上面外周に設けられた周面ガイド溝61、前方段部59、前方ガイド溝57、後方ガイド溝58、後方段部60をガイドして、ダストケース4を直線的に前方に移動してケース支持部31に挿入とすることを可能にする。そして、一対のガイド突起35が前方段部59および後方段部60に係合した状態で、ダストケース4はケース支持部31の定位置に位置決めして固定される。
【0035】
これにより電源スイッチをオンとすれば、上述したと同様に電動送風機12の駆動と電磁石36が励磁され、清掃作業の再開が可能になる。
【実施例2】
【0036】
次に、図12から図14により、この背負式の電気掃除機1における掃除機本体3とダストケース4との接続部に関する他の実施例につき、実施例1と同一部分は同一符号を付して説明する。
【0037】
フィルタ室17に有する突出部28の下端内周部には係合段部82が設けられ、この係合段部82には、弾力性を有する天然ゴムまたは軟質の合成ゴムからなるほぼ四角形をした環状の連結パッキング83が接着固定されている。この連結パッキング83の下端は、ダストケース4の外周面に沿って湾曲するとともに、吸引口27の下端面よりも多少下方に突出している。この連結パッキング83の内周面は、吸引口27の上部内周面と平滑状態となって吸引口27の一部を構成している。
【0038】
一方、ダストケース4の上面にある前方ガイド溝57および後方ガイド溝58と吐出口45との境界部には、前方ガイド溝57、後方ガイド溝58の幅と高さに等しい溝部パッキング84がそれぞれ設けられている。これらの溝部パッキング84は、それぞれその下端部のみが吐出口45の開口縁に接着固定され、上端部は前後に湾曲可能となっている。なお、この実施例では、電磁石36を設ける必要はない。
【0039】
次に、この実施例2における掃除機本体3に、ダストケース4を取付ける状態を説明する。ケース支持部31にダストケース4を挿入した場合、一対のガイド突起35は、実施例1と同様に、前方ガイド溝57および後方ガイド溝58などをガイドしていくが、ガイド突起35が溝部パッキング84に達したときは、これらを湾曲させながら乗り越えていって、前方段部59および後方段部60に係合し所定位置に収容される。
【0040】
この状態で、電源スイッチをオンにすれば、電動送風機12が駆動され、実施例1と同様に排気風の一部が導入口68、送風路66、空気流出口63、注入口71を経由してエアーパッド70に流入する。これによりエアーパッド70が膨張しダストケース4を上方に押圧して、ダストケース4をガイド突起35を支持する板バネ34の付勢力に抗して、ケース支持部31を構成する環状壁30の最上部まで空隙39の間を上方に押し上げる。これにより、ダストケース4の溝部パッキング84を有する吐出口37は、吸引口27の連結パッキング83の外周面に嵌合し、両者は気密状態に結合される。これにより清掃作業を開始することができる。
【0041】
また、この実施例のダストケース4をケース支持部31から取り出す時には、まず電源スイッチをオフにして電動送風機12の駆動を停止させる。これにより、エアーパッド70は、ダストケース4の重量によりその中空部から空気が逆流して外部に放出されることにより収縮する。そしてダストケース4が下降して吐出口45と連結パッキング83との嵌合が解かれる。この状態となることで、ダストケース4を引出し塵埃を外部に廃棄することが可能になる。
【0042】
上記2つの実施例は、吸込ホース4をダストケース4に取付ける場合を説明したが、これに限られることなく、掃除機本体3に吸込ホース4を取付けることも可能である。例えば、ケース支持部31の環状壁30に、掃除機本体3に取付けた吸込ホース4に連通する図示しない連結口を設け、この連結口に接合可能なダストケース4の位置に吸込口49を設け、ダストケース4をケース支持部31に挿入して保持された状態で、これらの連結口と吸込口49とを気密に連通接続することにより、掃除機本体3に吸込ホース4を取付けることが可能となる。
【0043】
また、上記実施例では、ダストケースの挿入時に吸引口と吐出口との位置を一致させるために、ガイド突起、前方ガイド溝、後方ガイド溝、周面ガイド溝などのガイド機構を設けたが、これらを省くことも可能である。例えば、ダストケースの吐出口をダストケースの先端にある端部カバーの中心部に円形に設け、吸引口をその吐出口の前方に位置させることにより、円周方向のガイド機構は不要となる。この場合、ケース支持部にダストケースを挿入する側方開口は、吐出口および吸引口を設けた一方の側方と反対側の側方のみに設けることになる。そして、排気風またはエアーパッドによりダストケースを押圧して保持した状態で、電気掃除機の正常な結合状態が保持されるようにする。
【0044】
さらに、これらの実施例では、エアーパッドを設け、この中空部に電動送風機の排気風を流入して膨張させ、ダストケースを押圧したが、エアーパッドを設けずに環状壁の空気流出口から直接ダストケースの外周面に排気風の放出を続けたり、ダストケースとの間の仲介物に排気風を放出して、この仲介物でダストケースを押圧することもできる。
【0045】
また、ケース支持部に環状壁を設けたが、ケース支持部はこの環状壁に代えて、複数本の支持部材によりダストケースの外周部を保持するようにすることもできる。
【0046】
さらに、本発明は、背負式の電気掃除機の上記実施例について説明したが、これに限定されず、キャニスター型やアプライト型にも採用することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明による電気掃除機の使用状態を示す斜視図である。(実施例1)
【図2】図1に示す電気掃除機の拡大斜視図である。
【図3】図1に示す電気掃除機の横方向の断面図である。
【図4】図3に示す電気掃除機のダストケース押圧機構の部分断面図である。
【図5】図1に示す電気掃除機の縦方向の断面図である。
【図6】図1に示す電気掃除機のダストケースの平面図である。
【図7】図6に示すダストケースの吐出口部分を現す分解斜視図である。
【図8】図1に示す電気掃除機の作動状態を現す横方向の断面図である。
【図9】図8に示す電気掃除機の縦方向の断面図である。
【図10】図1に示す電気掃除機の背面図である。
【図11】図1に示す電気掃除機のダストケースの使用状態を現す斜視図である。
【図12】本発明による電気掃除機の他の実施例のダストケース結合部を現す横方向の断面図である。(実施例2)
【図13】図12に示す電気掃除機のダストケース結合部を現す縦方向の断面図である。
【図14】図12に示す電気掃除機のダストケースの吐出口部分を現す斜視図である。
【符号の説明】
【0048】
1 電気掃除機
3 掃除機本体
4 ダストケース
5 吸込ホース
12 電動送風機
27 吸引口
29 側方開口
30 環状壁
31 ケース支持体
45 吐出口
63 空気流出口
66 送風路
70 エアーパッド
73 押圧機構
【出願人】 【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
【住所又は居所】東京都品川区東五反田二丁目17番2号
【出願日】 平成16年5月28日(2004.5.28)
【代理人】 【識別番号】100107928
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正則

【公開番号】 特開2005−334450(P2005−334450A)
【公開日】 平成17年12月8日(2005.12.8)
【出願番号】 特願2004−159788(P2004−159788)