トップ :: A 生活必需品 :: A47 家具;家庭用品または家庭用設備;コ−ヒ−ひき;香辛料ひき;真空掃除機一般




【発明の名称】 電気掃除機
【発明者】 【氏名】宇根 正道
【住所又は居所】神奈川県秦野市堀山下43番地 東芝テック株式会社秦野工場内

【要約】 【課題】被清掃面の種類を判断して、これがフローリングなどの床面の場合には艶出しを行うなど、床磨きを効果的に行う吸込口体を備えた電気掃除機を提供する。

【解決手段】掃除機本体に収容された電動送風機と、この電動送風機の吸引力により塵埃を収集する集塵室と、前記掃除機本体に直接または間接に連通接続された吸込口体と、この吸込口体に取り付けられ磨き部材を有する回転清掃体と、この回転清掃体を回転する清掃体モータと、被清掃面の種類を判別する被清掃面判別手段と、前記清掃体モータの回転数を制御する制御手段とを備え、磨きを必要とする種類の被清掃面であると前記被清掃面判別手段が判別した場合には前記制御手段が前記清掃体モータの回転数を増加させることを特徴とする電気掃除機。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
掃除機本体に収容された電動送風機と、この電動送風機の吸引力により塵埃を収集する集塵室と、前記掃除機本体に直接または間接に連通接続された吸込口体と、この吸込口体に取り付けられ磨き部材を有する回転清掃体と、この回転清掃体を回転する清掃体モータと、被清掃面の種類を判別する被清掃面判別手段と、前記清掃体モータの回転数を制御する制御手段とを備え、磨きを必要とする種類の被清掃面であると前記被清掃面判別手段が判別した場合には前記制御手段が前記清掃体モータの回転数を増加させることを特徴とする電気掃除機。
【請求項2】
被清掃面判別手段として、電流検出手段を使用したことを特徴とする請求項1に記載の電気掃除機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、移動式の掃除機本体または住宅の一部に集中して設けたセントラルクリーナ方式等の掃除機本体に直接または間接に接続され、床面などの被清掃面を移動させて空気とともに塵埃を吸引する吸込口体を備えた電機掃除機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の電気掃除機本体に吸込ホースや延長管を介して接続される吸込口体は、例えば、床面の種類により駆動モータの入力電力を制御し、回転ブラシの回転数を変化させるものがある。すなわち、床面の種類を検出手段によって検出し、回転ブラシを回転させる駆動モータに与える入力電力を、床面がフローリングや畳の場合はゼロ、じゅうたんなどの毛足の長いものほど大としている。これにより、前者の場合は回転ブラシを回転させず、後者の場合はじゅうたんの毛足の長いものほど高速回転をさせて、ごみのかき出しが充分行われるようにしているものがある。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
また、従来の他の吸込口体においては、検出手段により床面の種類を検出し、回転ブレードの回転を、床面がじゅうたんの場合はフルパワーで高速回転させ、畳の場合は中回転、フローリングなどの床面の場合は低回転とするものがある。そして、この床面を清掃する際に、小石や豆などの比較的径の大きな異物が落ちている場合には、回転ブレードを低回転から中回転に切り替えて、これらを確実に床面から吸い込んで除去できるようにしている。(例えば、特許文献2参照)
【0004】
【特許文献1】特開平5−95882号公報
【特許文献2】特開平6−133909号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これらの従来技術においては、吸込口体に設けた回転ブラシや回転ブレードの回転数を、床面がじゅうたんの場合に高速回転とし、フローリングの場合に低速回転とするものである。しかし、近年においては、吸込口体に床磨き機能を有するものが開発されてきているため、上記のような制御方法では、床面が木またはプラスチック等からなるフローリングである場合に艶出しなどの床磨きが効果的に行われない、という問題点があった。
【0006】
この発明は、上記事情に鑑みなされたものであって、床面の種類を判別し、これがフローリングなどである場合には回転清掃体の回転数を増加するなど、被清掃面の磨きを効果的に行う吸込口体を備えた電気掃除機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、電気掃除機において、掃除機本体に収容された電動送風機と、この電動送風機の吸引力により塵埃を収集する集塵室と、前記掃除機本体に直接または間接に連通接続された吸込口体と、この吸込口体に取り付けられ磨き部材を有する回転清掃体と、この回転清掃体を回転する清掃体モータと、被清掃面の種類を判別する被清掃面判別手段と、清掃体モータの回転数を制御する制御手段とを備え、磨きを必要とする種類の被清掃面であると前記被清掃面判別手段が判別した場合には前記制御手段が前記清掃体モータの回転数を増加させることを主要な特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明の電気掃除機は、吸込口体により磨きが必要な被清掃面を検出した場合に、磨き部材を備えた回転清掃体の回転数を増加するようにして、磨き効果を向上させたものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、この発明による電気掃除機の実施態様について、図1から図6を参照して説明する。これらは、この発明を実施した電気掃除機を示すものであるが、これによってこの発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0010】
図1は、この発明の1つの実施形態に係る電気掃除機を示す。1は掃除機本体で、この掃除機本体1は、被清掃面である床面から吸引した塵埃と空気から塵埃を捕捉して空気のみを外部に排気するもので、両側に設けた一対の車輪2により床面を移動可能となっている。
【0011】
この掃除機本体1は、空気とともに吸引された塵埃をろ過するフィルターが設けられた集塵室である中空のケース体3と、このケース体3の上面開口を覆う開閉自在な蓋体4とを有し、またケース体3に近接して電動送風機が内蔵されている。掃除機本体1の前方には塵埃を含んだ空気の流入口を有する本体接続管5が、後方には電動送風機から出た排気風を外部に放出する排気口6が設けられている。
【0012】
前記本体接続管5には、螺旋状のワイヤーを被覆して外周に巻きつけた可撓性のある吸込ホース7の一端部が、本体クランプ装置8により着脱可能に接続され、この吸込ホース7の他端部には、手元操作部9が取り付けられている。この手元操作部9は、操作回路の一部が収容され、操作ボタン10により掃除機本体1に内蔵された電動送風機等を制御することが可能となっている。さらにこの手元操作部9には、2本の長い管により伸縮可能に形成された延長管11の一端部が挿脱可能に嵌合され、この延長管11の反対側の他端部12には、吸込口体13の端部が挿脱可能に嵌合して取り付けられている。この吸込口体13からは、前記電動送風機の回転により生じた吸引力により塵埃が空気とともに吸込まれるようになっている。
【0013】
図2および図3は、この発明の1つの実施形態に係る電気掃除機の吸込口体13を示すものである。この吸込口体13は、主要部が上ケース15と下ケース16とによって覆われ、下ケース16に設けた一対の車輪17を利用して床面を主として前後方向に移動可能となっている。回転清掃体18は、床面に近接する下ケース16の下面に開口した吸込口19に位置して配置され、両端が下ケース16に回転自在に支持された回転軸20の外周囲には、2種類の清掃部材21が8列となって螺旋状に取り付けられている。
【0014】
回転軸20は、動力源である清掃体モータ23の駆動力によりタイミングベルト24を介して回転される。吸込口19から吸引された塵埃を含む空気は、吸込口体13の内部を通過して接続管25の流出口26から延長管11に流入していくようガイド壁27が設けられている。清掃体モータ23を制御する信号や電力が送られる一連のリード線28は、接続管25に備えたコネクター29から延長管11、および吸込ホース7に埋設された図示しないリード線を経由して、掃除機本体1に有する主制御回路に接続されている。
【0015】
前記清掃部材21は、軟質塩化ビニルなどのプラスチックまたは天然ゴムからなる板状のブレード30と、回転軸20の表面からブレード30の約2倍近くの高さを有し、芯となる柔軟な補強材の表面をポリエステル製で一面に起毛を有する細長板状の起毛布で覆った磨き部材としての床磨部材33とからなっている。このブレード30と床磨部材33とは、4本ずつが交互に螺旋状となって回転軸20の外周面に等間隔で配置され、その端部は回転軸20に埋設して固定されている。床磨部材33は、矢印Aの方向に回転中その遠心力により放射方向に引き伸ばされているが、その先端が吸込口19から突出して床面に接触した部分は折れ曲がることにより床面との接触面積が広くなり、床磨きの効果を増すことになる。
【0016】
次に、機能ブロック図である図4により、吸込口体13に設けられた回転清掃体18を回転する清掃体モータ23の制御を含み、電気掃除機全体を制御する制御回路につき説明する。35は交流電源であり、この交流電源35にコンセントを介して前記掃除機本体1に備えた図示しない電気コードのプラグを接続し、手元操作部9の電源スイッチをオンの位置とすることにより、掃除機本体1に内蔵の電動送風機36および吸込口体13の清掃体モータ23などに電力が供給可能となる。37は、直流5ボルトの制御用電源で、これから得られる電力により制御回路を機能させている。38は、操作ボタン10など前記手元操作部9に配線されている手元操作手段である。
【0017】
39は、清掃体モータ23に流れている電流の波形を検出する電流検出手段で、一般に電流センサとも呼ばれている。この電流検出手段39は、これにより測定された電圧値により被清掃面である床面の種類を判別する被清掃面判別手段となるものである。また、制御手段40は、マイクロコンピュータなどで電気掃除機全体の電気回路を制御するものである。41、42は、サイリスタやトライアックなどからなる送風機用制御素子および清掃体用制御素子で、制御手段40から送信される信号により電動送風機36ならびに清掃体モータ23に与える電圧を制御して、これらの起動・停止や回転数を変化させるものである。
【0018】
次に図5および図6により、清掃体モータ23の回転数の制御につき具体的に説明する。手元操作部10の清掃体ボタンを押すと、清掃体用制御素子42に第1のゲート信号を制御手段40から与えることになり、50%の電圧が清掃体モータ23の駆動回路に供給され、清掃体モータ23が回転を開始する。
【0019】
そして、清掃体モータ23に流れている電流の波形が安定したt1の状態から、所定時間ごとに電流検出手段39により清掃体モータ23に流れる電流を電圧に変換し、その時の出力電圧が図5に見られるしきい値V1の例えば0.5ボルトより低いか高いかを比較する。そして、しきい値V1より高かった場合には、被清掃面がじゅうたんの床面であると判断し、制御手段40から清掃体用制御素子42に与えるゲート信号を一定にして、清掃体モータ23に供給される電圧を50%に維持する。この電流検出手段39により測定された出力電圧がしきい値V1よりも高くなる現象は、回転清掃体18と例えば毛足の長いじゅうたん等との摩擦抵抗により、清掃体モータ23に対する負荷が大きくなることによるものである。この状態で回転清掃体18の回転数を増加して高速回転を継続した場合、負荷が過大になってしまうため清掃体モータ23を焼損させる原因になりかねない、というおそれがある。
【0020】
一方、清掃体モータ23にかかる負荷が少ないことにより、しきい値V1より低いか等しくなった場合には、被清掃面が摩擦抵抗の低い床面、例えば木製やプラスチック製のフローリングであると判断し、制御手段40から清掃体用制御素子42に第2のゲート信号を与えて、清掃体モータ23に供給される電圧を100%供給し、回転清掃体18の回転数を所定値まで増加させる。その後所定の高速回転を継続しても、床面の摩擦抵抗が低い状態であるためしきい値V1を超えることはないが、もし吸込口19に何らかの異物が詰まるなどの事態が生じて清掃体モータ23の負荷が増すことによりしきい値V1を超えた場合には、制御信号によって電圧供給が下げられ低速回転に移行するので、過負荷による焼損等のおそれを未然に防止することができる。
【0021】
以上のように、電流検出手段39により検出された電圧がしきい値V1より高いか低いかにより、制御手段40により清掃体用制御素子42に与える制御信号を変化させ、清掃体モータ23に与える電圧を切り替えて、回転清掃体18の回転数を調整しているものである。これにより、じゅうたんのように回転清掃体18の摩擦抵抗が大きい床面の場合は、回転数を低く抑えて吸込口19による塵埃の吸引を充分に行い、フローリングなどの回転清掃体18の摩擦抵抗が少なく床磨きが必要な床面の場合は、回転数を増やして艶出し効果などを高めることができる。また、畳のような比較的摩擦抵抗の少ない床面の場合には、床磨部材33による汚れの拭き取り効果を増すためにじゅうたんとフローリングとの中間的な速度の回転となるように、制御手段40から清掃体用制御素子42に制御信号を送信することも可能である。
【0022】
上記の実施例においては、電流検出手段39からなる被清掃面判別手段により被清掃面の種類を判断したが、この被清掃面判別手段は、これに限らず床面からの反射光の強弱によりじゅうたんかフローリングかを判断する被清掃面判別手段や、自重で床面に向かって出没可能な剛球を吸込口体13に取り付け、この剛球が床面に沈み込む量によってじゅうたんかフローリングかを判断する被清掃面判別手段であっても良いものである。このように、いずれの被清掃面判別手段であっても、その結果を反映する制御手段によって清掃体モータ23の回転数を調整することができる。
【0023】
また、前記清掃部材21は、ブレード30と起毛布を有する床磨部材33とから構成したが、これらに限らずブレード30を設けずに全てを磨き部材である床磨部材33で構成することや、一部の床磨部材33に研磨剤や光沢発生剤を含浸させることもできる。さらに、被清掃面は床面に限らず、例えば窓ガラス面や壁面であっても良い。
【0024】
さらに吸込口体13は、吸込ホース7や延長管11を介して掃除機本体1に接続したが、これに限らずスティックタイプなど手持の縦型掃除機や、無人で自由に移動して清掃を行うロボットクリーナの場合は、直接掃除機本体に接続することができる。また、1軒の家屋の機械室などに設けた掃除機本体に電動送風機および集塵室を設け、これらに連通接続した配管を各部屋の壁に埋設して、この各部屋の配管に吸込ホース、延長管、吸込口体を順次接続して清掃を可能にするような、セントラルクリーナ方式の電気掃除機にもこの発明が適用できるものである。なお、この集塵室は、掃除機本体に設けずに、配管と吸込ホース、または吸込ホースと延長管との間に着脱自在に取り付けるようにすれば、一部屋掃除の後に集塵室を取り外して、容易に内部に収集された塵埃を廃棄することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明による1実施例の電気掃除機の斜視図である。(実施例1)
【図2】図1に示す電気掃除機の吸込口体から上ケースを外した斜視図である。
【図3】図2に示す吸込口体の断面図である。
【図4】図1に示す電気掃除機の電気回路の機能ブロック図である。
【図5】図4に示す電流検出手段の出力電圧に基づく説明図である。
【図6】図1に示す電気掃除機の制御状態のフローチャートである。
【符号の説明】
【0026】
1 掃除機本体
3 ケース体(集塵室)
9 手元操作部
13 吸込口体
18 回転清掃体
23 清掃体モータ
33 床磨部材(磨き部材)
39 電流検出手段(被清掃面判別手段)
40 制御手段
【出願人】 【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
【住所又は居所】東京都品川区東五反田二丁目17番2号
【出願日】 平成15年12月5日(2003.12.5)
【代理人】 【識別番号】100107928
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正則

【公開番号】 特開2005−160958(P2005−160958A)
【公開日】 平成17年6月23日(2005.6.23)
【出願番号】 特願2003−407802(P2003−407802)