| 【発明の名称】 |
トイレ用機器の制御機構 |
| 【発明者】 |
【氏名】冨田 勝紀 【住所又は居所】愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式会社INAX内
【氏名】曽我部 伸雄 【住所又は居所】愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式会社INAX内
【氏名】深谷 裕康 【住所又は居所】愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式会社INAX内
【氏名】松田 宏 【住所又は居所】愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式会社INAX内
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| 【要約】 |
【課題】無線タグを利用したトイレ用機器の制御機構を提供する。
【解決手段】便座22に、ICチップ1・タグアンテナ2・着座スイッチ3から成る無線タグTを配置して着座センサーと成す。また温水洗浄装置のリモコンを、無線タグで構成する。検出装置10、検出アンテナ11及び制御装置はケース23内に収納する。初期状態では着座スイッチ3はOFFであり、制御装置は温水洗浄装置が誤ってスイッチ操作されても起動しない状態に保持する。便座に使用者が着座すると着座スイッチ3がONになり、無線タグTが応答信号を返信することにより、制御装置が温水洗浄装置や温風ファンを動作可能な状態に移行させる。検出アンテナ11を無線タグTとの交信感度が大きくなる方向に回動可能とする。リモコンRが便器21の左右いずれ側に設置されても、交信を確実にできる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 トイレに設置される機器の動作を制御する制御装置と、電波の送受信機能を備え前記制御装置に検知信号を出力する検出装置と、前記検出装置から送信される質問信号に応答して当該検出装置へ応答信号を返信する機能を備える無線タグとから構成され、前記制御装置,検出装置及び無線タグはトイレに設置される便器又はその近傍に配置され、前記無線タグは所定条件に応じて信号送信機能を有効又は無効にするスイッチを有し、前記検出装置が無線タグからの応答信号の有無を検出して前記制御装置へ検知信号を出力し、この検知信号に基づき前記制御装置が前記機器を動作させるか又は動作可能な状態にするように設定されていることを特徴とするトイレ用機器の制御機構。 【請求項2】 前記無線タグのスイッチを、加圧によって動作する感圧スイッチ又は人体との接触により体温で動作する感温スイッチで構成し、前記無線タグを便座に配設して着座センサーとした請求項1に記載するトイレ用機器の制御機構。 【請求項3】 前記無線タグのスイッチを、環境温度によって動作する感温スイッチで構成し、前記無線タグをリモコンに配設して温度センサーとした請求項1に記載するトイレ用機器の制御機構。 【請求項4】 トイレ用機器の動作を操作するリモコンが前記無線タグにより構成され、当該無線タグは、異なる保持情報を持った複数のICチップ及び各ICチップの信号送信機能を個別に有効又は無効にできる複数のスイッチを有している請求項1に記載するトイレ用機器の制御機構。 【請求項5】 前記検出装置の検出アンテナは、複数の交信方向から最適な方向を選択可能なように構成されている請求項1乃至4のいずれかに記載するトイレ用機器の制御機構。 【請求項6】 前記検出装置の検出アンテナは、リモコンの設置位置に向かって回動可能に構成されている請求項5に記載するトイレ用機器の制御機構。 【請求項7】 前記検出アンテナを回動させる回動手段と、検出アンテナの回動角度変化に伴う無線タグとの交信感度の増減を測定する手段と、前記回動手段を制御して交信感度ができるだけ大きくなるように検出アンテナの回動角度を調節する手段とを備えた請求項6に記載するトイレ用機器の制御機構。 【請求項8】 前記検出装置の検出アンテナは、交信方向が異なる複数のアンテナ部分から構成され、リモコン装置の設置位置に基づいて選択した特定のアンテナ部分を交信に使用するよう設定されている請求項5に記載するトイレ用機器の制御機構。 【請求項9】 前記検出装置の検出アンテナは、交信方向が異なる複数のアンテナ部分から構成され、各アンテナ部分を順次使用するように設定されている請求項5に記載するトイレ用機器の制御機構。 【請求項10】 前記検出装置及びこの検出装置に設けられる検出アンテナを、便器に載設され各種機器を収納するケース内に配設した請求項1乃至9に記載するトイレ用機器の制御機構。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、無線タグを利用して、トイレに設置される温水洗浄装置や脱臭装置などの各種機器の動作を制御するための機構に関する。 【背景技術】 【0002】 トイレに設置される便器に温水洗浄装置や脱臭装置を装備した場合において、使用者が便座に着座しない限り温水洗浄装置が動作せず、使用者が便座に着座したことを検知すると、脱臭装置を起動させると共に、温水洗浄装置を使用できるようにする制御機構が従来採用されている。例えば特許文献1に、圧力センサや加速度センサ等よりなる着座センサを便座に設け、人が着座しているか否かを検知することにより、温水洗浄装置や脱臭装置の誤動作を防止することが記載されている。 【0003】 また、トイレに設置した温水洗浄装置等の動作をリモコンで制御することも従来採用されており、例えば特許文献2に、トイレ室の壁面に設置したリモコンによって、便器に備えられる温水洗浄装置・乾燥装置・便座ヒータ等の動作を制御するトイレ装置が記載されており、トイレ装置の主制御手段とリモコンとは、電波や赤外線、超音波等で交信するとされている。 【特許文献1】実開平07−9197号公報 【特許文献2】特開2000−14601公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 特許文献1では、便座に配置される着座センサと、信号検出部や駆動回路とを、配線によって接続している。ところで便座を暖房便座とした場合、便座内に組み込まれるヒータにも、電力供給用の配線が接続される。このため、着座センサ用の配線とヒータ用の配線とが隣接すると、ヒータから発生するノイズが、着座センサから出力される検知信号に混入し易く、温水洗浄装置等各種機器の誤動作を引き起こすおそれがあった。また一般に、便座から配線を引き出すための経路は限られているから、前記配線を隣接させないようにするのは実際には困難である。 【0005】 特許文献2のトイレ装置は、主制御手段へ電波信号を出力するための動作電源がリモコンに必要である。このため、リモコンに別途配線工事を施すことが考えられるが、この場合は工事に手間がかかるだけでなく、配線の都合上、リモコンの設置箇所を自由に選択するのが難しいという欠点がある。そこでリモコンに電池を内蔵させて配線工事を不要にすることも考えられるが、この場合は、電池残量を常時監視しなくてはならず、電池残量が不足したときはリモコンが正常に動作しなくなるという問題があった。さらに、リモコンの設置位置と、制御手段に備えられる交信用アンテナの向きとの関係によっては、充分な受信強度が得られず、リモコン操作に対する機器の反応性が悪くなるおそれがあった。 【課題を解決するための手段】 【0006】 前記従来の第1の問題点を解決するために本発明が採用したトイレ用機器の制御機構の特徴とするところは、トイレに設置される機器の動作を制御する制御装置と、電波の送受信機能を備え前記制御装置に検知信号を出力する検出装置と、前記検出装置から送信される質問信号に応答して当該検出装置へ応答信号を返信する機能を備える無線タグとから構成され、前記制御装置,検出装置及び無線タグはトイレに設置される便器又はその近傍に配置され、前記無線タグは所定条件に応じて信号送信機能を有効又は無効にするスイッチを有し、前記検出装置が無線タグからの応答信号の有無を検出して前記制御装置へ検知信号を出力し、この検知信号に基づき前記制御装置が前記機器を動作させるか又は動作可能な状態にするように設定されていることである。 【0007】 前記無線タグは、例えば検出装置から送信される電波を利用して電力を生起させ、記憶部に保持した情報に基づき受信電波を変調し、応答信号を生成して送信するものである。通常、応答信号には、無線タグを識別するための個体情報や用途・位置情報などが含まれる。無線タグはセンサとして機能させるものであり、検知対象に応じて設置場所が選定される。例えば、着座センサとして利用するときは便座に配置し、室温センサとして利用するときは壁面に配置すればよい。 【0008】 無線タグに設けられるスイッチは、外力や環境変化に基づいて回路を開閉するものである。例を挙げると、バネで常時開又は常時閉に付勢された開閉器,押圧力の作用により電気抵抗が変化する感圧導電体、バイメタルにより動作する開閉器等が考えられる。なおスイッチの無線タグに対する組込み位置は、タグアンテナの回路途中のほか、ICチップの回路内の場合も考えられる。 【0009】 本発明に係る制御機構の検出装置は、無線タグとの交信機能を有するものであって、無線タグに質問信号を常時又は断続的に送信する。無線タグは、質問信号により動作電力を生成して、応答信号を返信する機能を有しているから、無線タグに設けたスイッチが動作すると、無線タグの信号送信機能が有効(又は無効)になり、応答信号の返信が開始(又は中止)する。検出装置は、この応答信号の開始(又は中止)を検知することにより、検知信号を制御装置へ出力し、機器に所定動作の実行を開始させるか、又は、機器を動作可能な状態に移行させる。 【0010】 無線タグを便座に配設して着座センサとする場合、前記無線タグのスイッチを、加圧によって動作する感圧スイッチ又は人体との接触により体温で動作する感温スイッチで構成するとよい。無線タグを温度センサとする場合は、前記無線タグのスイッチを、環境温度によって動作する感温スイッチで構成するとよい。 【0011】 ところで本発明に係るトイレ用機器の制御機構において、トイレ用機器の動作を操作するリモコンを前記無線タグにより構成し、当該無線タグを、異なる保持情報を持った複数のICチップ及び各ICチップの信号送信機能を個別に有効又は無効にできる複数のスイッチを有するものとすることができる。これにより、前記従来の第2の問題点を解決することが可能である。 【0012】 さらに本発明は、トイレ用機器の制御機構における前記検出装置の検出アンテナを、複数の交信方向から最適な方向を選択可能なように構成する態様を提供する。 【0013】 前記検出アンテナを、複数の交信方向から最適な方向を選択可能にするための一手段を掲げると、前記検出アンテナをリモコンの設置位置に向かって回動可能とする構成が挙げられる。この場合、検出アンテナを回動させる回動手段と、検出アンテナの回動角度変化に伴う無線タグとの交信感度の増減を測定する手段と、前記回動手段を制御して交信感度ができるだけ大きくなるように検出アンテナの回動角度を調節する手段とを備えることにより、自動角度調節手段を提供できる。 【0014】 また前記検出アンテナを、交信方向が異なる複数のアンテナ部分から構成し、リモコン装置の設置位置に基づいて、特定のアンテナ部分を交信に使用するよう設定することも考えられる。さらには、前記検出アンテナを、交信方向が異なる複数のアンテナ部分から構成し、各アンテナ部分を順次使用するように設定することも考えられる。 【0015】 なお本発明に係る制御機構において、前記検出装置及びこの検出装置に設けられる検出アンテナは、便器に載設され各種機器を収納するケース内に配設することが望ましい。 【発明の効果】 【0016】 請求項1〜3に係る本発明によれば、例えば便座に設ける着座センサを無線タグで構成できるから、検知信号を無線で検出装置に出力できる。従って、便座が暖房便座の場合でも、着座センサがヒータ用配線からノイズの影響を受けることがなく、よって機器の誤動作を無くせる。 【0017】 請求項4に係る本発明によれば、リモコンを、検知装置から送信される電波信号に応答して応答信号を返信する無線タグで構成したから、リモコンに電気配線を施すことが不要となり、リモコン設置箇所の自由度が増大する。また電池も使用しないから、電池残量の監視が不要となり動作信頼性が向上する。 【0018】 請求項5〜9に係る本発明によれば、検出アンテナの交信方向を選択可能となるので、リモコン等が便器の左右(着座時の使用者から見た左右)いずれの側に配置されたとしても、検出アンテナの向きを受信感度が大きい方向に設定することができる。従って、リモコンとの交信が確実になり、リモコンにおける操作を機器の動作に確実に反映させることが可能である。 【0019】 なお請求項10に係る本発明に基づき、検出装置及び検出アンテナを、便器に載設されるケース内に配設する構成を採用した場合は、検出装置及び検出アンテナをあらかじめ組み込んだ便器を提供することができるから、施工現場において検出装置及び検出アンテナの設置作業が不要となり、また、それらの設置スペースをトイレの室内に別途確保する必要もなくなる。さらに見栄えも良い。 【発明を実施するための最良の形態】 【0020】 (第1の実施形態) 図1に、本発明を適用したトイレの一実施形態を示す。同図に示すように本例では、トイレに設置した便器21に取り付けた便座22に無線タグTを配置し、これを着座センサーとなした。また、壁面に設置した温水洗浄装置や温風乾燥装置等の操作用リモコンRに無線タグTを配置し、これを室温センサーとなした。他方、上記無線タグTと電波信号を介して交信する検出装置10、及び、検出装置10に接続されて信号の送受信を行う検出アンテナ11は、洗浄水タンク等が収納されるケース23内に配置した。同様に、各種機器の動作を制御するための回路基板を主体とする制御装置(図示略)もまたケース23内に収納され、前記検出装置10と配線接続されている。なお、検出アンテナ11については、ケース23の内表面に配設するか、またはケース23の壁部内に組み込む構成が可能である。検出装置10、検出アンテナ11及び制御装置をケース23内に配置することにより、これらの設置スペースをトイレ内に別途確保する必要が無くなり、また、美観性も損なわれることがないという利点が得られる。 【0021】 図2に示すように、便座22に配置されて着座センサを構成する無線タグTはICチップ1・タグアンテナ2・着座スイッチ3から成り、他方、リモコンRに配置されて室温センサーを構成する無線タグTはICチップ1・タグアンテナ2・温度スイッチ4から成っている。無線タグT及び検出装置10それぞれに備えられるタグアンテナ2及び検出アンテナ11は、電波を効率よく受信するため、平面内においてコイル状に巻回した面ループ状形態が採用される。しかし各アンテナ2,11の形態は、交信に使用する電波の周波数や強度等に基づき変更することが可能であり、例えば棒状・パッチ状(素子状)・複合パッチ状・面状・スロット状・螺旋状・パターン状等、状況に応じ適宜採用することが可能である。なお無線タグTの全体形状についても、板状・棒状・円盤状・直方体状などの様々な形態が可能である。 【0022】 図3に示すように、無線タグTにおけるICチップ1は、例えば、無線通信インターフェースを介してアンテナ回路2と接続される受信部及び送信部、受信電波により電力を発生させる電源生成部、電波の復調・変調を制御するMPU等から成る制御部、当該無線タグの識別情報その他の情報を保持する不揮発性メモリ等から成る記憶部などより構成されている。上記無線通信インターフェース・受信部・送信部は、一体に構成される場合もある。また、記憶部を読み取り専用のメモリで構成してもよいが、所望により保持情報の更新又は変更等の書換を可能とする場合は、基板に外部通信インターフェースを備えることが望ましい。 【0023】 便座22に配置される無線タグTの着座スイッチ3は、便座22に使用者が着座したときに荷重が加わることによって、無線タグTのアンテナ回路をON(又はOFF)にするものである。これには、バネ等の弾性体で付勢した常時開(又は常時閉)の開閉器を用いることができる。あるいは図4(A)(B)に示すように、タグアンテナ2の端部に接合した電極33,34の間に感圧導電体32を挟持した構造の感圧スイッチ31を用いてもよい。この感圧スイッチ31は、便座に人が着座すると、便器に受圧端子35が当接して押圧されることにより、受圧端子35から押圧力を受けた感圧導電体32が電気抵抗値を変化させて通電可能となる。その結果、感圧導電体32の両面に配置した電極33,34間で電気が導通可能となるので、タグアンテナ2の回路が閉じられ、無線タグTと検出装置10との間で交信可能となる。 【0024】 さらには着座スイッチ3を、人体と接触して体温によりON(又はOFF)動作する温度スイッチで構成することも考えられる。温度スイッチの具体例としては、サーミスタやサーマルリードスイッチのほか、バイメタルを用いた構造(図5参照)などを挙げることができる。 【0025】 次に、便座に設けた無線タグTにより構成した前記制御機構の動作を説明する。なお着座スイッチ3は、平常時はアンテナ回路をOFFに保持し、使用者が便座に着座すると、アンテナ回路をONにして検出装置10との交信を可能にするよう動作するものとする。本例の制御機構が制御対象とする機器は、例えば、温水洗浄装置・脱臭装置・暖房便座・温風乾燥装置・空調装置・音楽再生装置等であり、これらは便器21内又はケース23内に収納されている。検出装置10は、適所に配置した無線タグTへ向かって、常時又は間歇的に質問信号を発信する。便座に使用者が着座していない初期状態では、着座スイッチ3はOFFであり、無線タグTは応答信号を出力しない。そのため制御装置は、温水洗浄装置や温風乾燥装置の温風ファンを、使用者が誤ってスイッチ操作しても決して起動しない状態に保持する。 【0026】 便座に使用者が着座して、着座スイッチ3がONになると、無線タグTが交信可能になる。従って、質問信号をタグアンテナ2で受信した無線タグTは、そのエネルギーを利用して動作用電力を発生させ、記憶部に保持されている情報を、受信電波を変調させた応答信号として検出装置10へ返信する。これにより検出装置10が検知信号を制御装置へ出力し、検知信号を受けた制御装置は、温水洗浄装置や温風乾燥装置の温風ファンを動作可能な状態に移行させる。また同時に、脱臭装置の脱臭ファンや音楽再生装置が設けられている場合は、これらを起動させる。 【0027】 なお、前記態様とは反対に、使用者の着座時に着座スイッチ3がOFFとなり、無線タグTからの応答信号が途絶したことを検知することによって、検出装置10が検知信号を制御装置20へ出力し、制御装置20が所定の制御動作を実行するように設定することも妨げない。 【0028】 リモコンRに設けた無線タグTを室温センサーとする場合、その温度スイッチ4には、温度条件に基づき動作して回路をON/OFFするもの、例えばサーミスタやサーマルリードスイッチ等が用いられる。あるいは、タグアンテナ2の途中に設けた開閉器をバイメタルで動作させる構成、例えば図5(A)(B)に示す如く、バイメタル部4aに連結したレバー4bの先端に作用部4cを設け、タグアンテナ2の途中に形成した切欠部分に、バネ等の復帰手段4eを備えた可動の導通部材4dを配設した構成の温度スイッチ4が考えられる。かかる構成の温度スイッチ4は、雰囲気温度が所定温度以上(又は以下)になると、バイメタル部4aが変形することによりレバー4bを通じて作用部4cが移動し、その結果、導通部材4dがタグアンテナ2の切欠部分に押しつけられてタグアンテナ2の回路を閉じる結果、無線タグTと検出装置10との間で交信可能となる。 【0029】 リモコンRの無線タグTは、温度スイッチ4により、例えば次のような機器の制御を行う。トイレの室温が温度スイッチ4の動作温度未満のとき、無線タグTのアンテナ回路はOFFであり、応答信号は出力されない。室温が温度スイッチ4の動作温度以上に上昇すると、アンテナ回路がONになり、無線タグTが応答信号の返信を開始する。これにより制御装置が、暖房便座ヒータ・温風ファン・空調装置などの発熱性機器類に対する通電を停止又は規制して無用の発熱を防止し、過熱による事故を回避する。 【0030】 なお前記とは反対に、温度スイッチ3の動作については、平常時はタグアンテナ回路2をONにし、所定温度以下で回路2をOFFにする態様も考えられる。すなわち、室温が所定温度以上に上昇すると、温度スイッチ4がOFFとなって無線タグTの応答信号が途絶したことを検知することにより、検出装置10が検知信号を制御装置へ出力し、制御装置が通電停止等の所定制御を実行するように設定することも可能である。 【0031】 (第2の実施形態) リモコンRに設置される無線タグTについては、図6に例示するように、一つの無線タグT内に、複数のICチップ1と、各ICチップ1ごとに接続した動作温度の設定が異なる(例えば10,15,20,25°C,…)複数の温度スイッチ3との組み合わせを並列に設けることも可能である。かかる構成によれば、どの温度スイッチ3が動作したかを検出装置10で検知することにより、検知温度に応じた異なる動作を、暖房便座ヒータ・温風ファン・空調装置等の発熱性機器類に指令することが可能である。例えば、無線タグTが設置されている環境温度(トイレ室温)が上昇するに従い、動作設定温度の低い方から順に温度スイッチ4が動作して、対応する無線タグTが順に応答信号を出力する。これを検知装置10が検知して、前記発熱性機器の発熱量を段階的に低減させる。そして、動作温度が最高に設定された温度スイッチ4が動作したときは、前記発熱性機器への通電を遮断するように設定することが考えられる。 【0032】 (第3の実施形態) 図7は、無線タグTと電波で交信する検出装置10の検知アンテナ11を、回動可能に構成した例を示すものである。この例は、温水洗浄装置等の動作を制御するリモコンRを無線タグTを用いて構成した場合にきわめて有用である。リモコンRをトイレの壁面に取り付ける場合、図10(A)(B)に例示する如く、通常、便器21の左右(着座時の使用者から見た左右)いずれかの壁面W1,W2に設置される。従って、検出アンテナ11とリモコンRとの交信方向は、便器21に対し、左右いずれかの方向に傾斜することとなる。検出アンテナ11が無指向性のときは問題が無いが、検出アンテナ11が指向性を有しており、その交信感度(応答信号の受信強度)が便器21の正面方向で最大となるように設定されていた場合、便器21の左右に位置する無線タグTとの交信感度が低くなり、その結果、リモコンRの操作が機器の動作に正確に反映されなかったり、機器が反応しなかったりするおそれがある。そこで本実施形態は、検知アンテナ11を、無線タグTとの交信感度がなるべく大きくなる方向へ回動させることによって、上記問題の解決を図ったものである。 【0033】 本例のトイレ用機器の制御機構は、図8に示す如く構成され、リモコンRは、図9に示すように、複数のICチップ1,タグアンテナ2,及び、各ICチップ1ごとに設けた常時開のスイッチ3より成る無線タグTで構成される。初期状態では、ICチップ1はスイッチ3によりタグアンテナ2との接続がOFFに設定され、従って検出装置11からの質問信号に対する応答はなされない。スイッチ3を操作すると、ICチップ1とタグアンテナ2との接続がONになり、応答信号の返信が開始される、そして、スイッチ操作を行ったICチップ1の保持情報を検出装置10又は制御装置20が読み取って、対応する機器に所定の動作を実行させる。 【0034】 リモコンRにはICチップ1とスイッチ3との複数組が配置されるが、その組数は、リモコンRで操作しようとする項目数に合わせて設定される。また本例では、図9に示すとおり、ICチップ1とスイッチ3との各組を1つのタグアンテナ2に対し並列に接続する構成を採用した。各ICチップ1の保持情報を異ならせておくことにより、タグアンテナ2を共通化しても、どのスイッチ操作を行ったかの識別が可能である。なお、ICチップ1・タグアンテナ2・スイッチ3各一個ずつから成る独立したタグユニットを複数配置してリモコンRを構成することも可能である。 【0035】 前記リモコンRとの間で電波による交信を行う検出アンテナ11は回動可能に構成されるが、これは例えば、立設させた回転軸X(図7参照)にアンテナ11を取り付け、手動により適宜角度だけ回動させることが考えられる。あるいは図8に示すように、検出アンテナ11を、ステッピングモーター,ロータリーアクチュエータ等の適宜回動手段12の回転軸に接続し、電動で検出アンテナ11を必要角度だけ回動させることも考えられる。 【0036】 この場合、検出アンテナ11の回動角度変化に伴う交信感度(受信強度)の増減を測定する手段と、検出アンテナ11を所望角度だけ回動させるように回動手段12を制御する手段とを制御装置20に備えることにより、検出アンテナ11の自動角度調整手段を提供することができる。すなわち、最初の設置時に、質問信号を発信させながら検出アンテナ11を左右に回動させると同時に、無線タグTから返信される応答信号の受信強度の変化を制御装置20で測定し、受信強度が最大になったときの最適回動角度を検出する。しかるのち、制御装置20から回動手段12へ、上記最適回動角度だけ検出アンテナ11を回動させる指令を出力すれば、交信感度が大きくなるように検出アンテナ11の向きを設定する自動角度調整を完了させることが可能である。かかる自動角度調整手段によれば、図10(A)(B)のように、リモコンRを便器21の左右いずれの壁面W1,W2に設置する場合であっても、検出アンテナ11を交信感度が大きくなる方向に自動的に回動させるから、施工業者や使用者に負担をかけることなく、リモコンRとの交信を確実にすることができる。 【0037】 図11は、検知アンテナ11の異なる形態を示すものである。図示するように、検出装置10及び制御装置20をケース23に収納される洗浄水タンク24の上部に配置する場合、検出アンテナ11を洗浄水タンク24の上方から垂下させ、回動手段12により、洗浄水タンク24の前方で回動させるように構成することが考えられる。これにより、ケース23内のスペースの有効利用が可能となる。なお本例にあっては、検出アンテナ11が回動時に洗浄水タンク24と干渉するのを避けるため、洗浄水タンク24の前面部を湾曲面に形成することが望ましい。 【0038】 (第4の実施形態) 図12に示す実施形態は、検出アンテナ11を、交信方向の異なる複数のアンテナ部分11a,11b,11cから成るものとし、それらのうちからリモコンRとの交信感度が最も大きくなるアンテナ部分を選択して使用するように構成したものである。すなわち、リモコンRが便器21の左方に設置されたときは左側のアンテナ部分11aを交信に使用し、リモコンRが便器21の右方に設置されたときは右側のアンテナ部分11cを交信に使用するように設定することにより、確実に大きい交信感度を得ることができる。なお、使用するアンテナ部分の選択操作は、手動によってもよいが、応答信号の受信強度を測定する手段を設けて、自動で選択されるように構成することも可能である。 【0039】 (第5の実施形態) 図12に示す如く、検出アンテナ11を交信方向の異なる複数のアンテナ部分11a,11b,11cから成るものとした場合において、各アンテナ部分11a,11b,11cをリモコンRとの交信に順番に使用するよう設定することも考えられる。すなわち、交信に使用するアンテナ部分を一定時間ごとに切り替えることにより、リモコンRの設置位置にかかわらず、いずれかのアンテナ部分で交信が可能となる。また本例によれば、リモコンRが一定位置に固定されない場合、例えば使用者が携帯している場合でも、確実に交信できるという利点が得られる。 【図面の簡単な説明】 【0040】 【図1】本発明の第1の実施形態を示す斜視図である。 【図2】本発明の第1の実施形態に関するものであって、トイレ用機器の制御機構の概略構成を示すブロック図である。 【図3】本発明に係るトイレ用機器の制御機構に利用する無線タグの一例を概略的に示すブロック図である。 【図4】本発明の第1の実施形態に関するものであって、無線タグで着座センサーを構成する一例を示すものであり、図(A)は無線タグ全体の概略構成図、図(B)は着座スイッチの拡大断面図である。 【図5】本発明の第1の実施形態に関するものであって、無線タグで室温センサーを構成する一例を示すものであり、図(A)はアンテナ回路をOFFにしている状態の無線タグの概略構成図、図(B)はアンテナ回路をONにしている状態の温度スイッチの概略図である。 【図6】本発明の第2の実施形態に関するものであって、無線タグの異なる例を概略的に示すブロック図である。 【図7】本発明の第3の実施形態に関するものであって、便器に設置される検出装置を示す斜視図である。 【図8】本発明の第3の実施形態に関するものであって、トイレ用機器の制御機構の概略構成を示すブロック図である。 【図9】本発明の第3の実施形態に関するものであって、トイレ用機器の制御機構に利用するリモコンの一例を概略的に示すブロック図である。 【図10】本発明の第3の実施形態に関するものであって、図(A)はリモコンを便器の左方に設置した状況を示す平面図、図(B)はリモコンを便器の右方に設置した状況を示す平面図である。 【図11】本発明の第3の実施形態に関するものであって、便器に設置される検出装置の異なる例を示す斜視図である。 【図12】本発明の第4の実施形態に関するものであって、便器に設置される検出装置を示す平面図である。 【符号の説明】 【0041】 T…無線タグ R…リモコン 1…ICチップ 2…タグアンテナ 3…着座スイッチ 4…温度スイッチ 10…検出装置 11…検出アンテナ 12…回動手段 20…制御装置 21…便器 22…便座 23…ケース
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000479 【氏名又は名称】株式会社INAX 【住所又は居所】愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地
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| 【出願日】 |
平成16年6月11日(2004.6.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082016 【弁理士】 【氏名又は名称】内田 敏彦
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| 【公開番号】 |
特開2005−323991(P2005−323991A) |
| 【公開日】 |
平成17年11月24日(2005.11.24) |
| 【出願番号】 |
特願2004−173601(P2004−173601) |
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