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【発明の名称】 ウェットティッシュ
【発明者】 【氏名】麻生 千香
【住所又は居所】東京都新宿区早稲田町70番1号 大王製紙株式会社内

【要約】 【課題】本発明の目的は、使用時に皮膚に清涼感を与えることのできる、ウェットティッシュを提供すること。

【解決手段】本発明のウェットティッシュは、パルプ繊維を、全繊維の30質量%以上含有してなる不織布100質量部に対し、液体200〜500質量部を含浸させたウェットティッシュであって、接触温冷感が0.60W/cm以上であることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パルプ繊維を、全繊維の30質量%以上含有してなる不織布100質量部に対し、液体200〜500質量部を含浸させたウェットティッシュであって、接触温冷感が0.60W/cm以上であることを特徴とする、ウェットティッシュ。
【請求項2】
上記不織布が、パルプ繊維と化学繊維とからなる、請求項1に記載のウェットティッシュ。
【請求項3】
上記液体が、水性媒体、保湿剤、防菌防黴剤及びキレート剤を含有する、請求項1又は2に記載のウェットティッシュ。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェットティッシュに関するものである。特には、使用時に皮膚に清涼感を与えることのできるウェットティッシュに関する。
【0002】
従来、不織布等からなる基布に、水又は含水アルコールを主体とする含浸液等を含浸させたウェットティッシュが知られており、食卓上の食べこぼし等の水分を含んだ汚れの拭き取り、携帯用のおしぼり、飲食店等における使い捨てのおてふき、テーブル、パソコン機器等の汚れた部分を清掃するための用途、赤ちゃん用のおしり拭き、大人用の身体又はおしり拭き等の用途に幅広く用いられている。
【0003】
このようなウェットティッシュは、例えば運動をした後に、顔や身体の汗を拭き取るために使用される場合がある。運動をした後等には、皮膚等の汗を拭き取り、さっぱり感を与えるため、使用時に皮膚に清涼感を与えるものが好まれる。また、夏場の暑くて寝苦しい時や、発熱時等においても、顔等の皮膚を拭き取ることにより、さっぱり感を得るためにウェットティッシュが用いられる。従って、使用した際に皮膚に清涼感を与えることのできるウェットティッシュが求められている。
【0004】
ウェットティッシュは、通常は不織布を液体に含浸させたものであり、この液体に、アルコールを含ませることにより、アルコールの蒸発気化熱により皮膚に清涼感を与えることができることが知られている(例えば、特許文献1)。
【0005】
しかし、ウェットティッシュ用不織布を含浸する液体にアルコールが添加されている場合には、その濃度によっては皮膚荒れを起こす場合もあり、その高い揮発性によって人によっては不快感を感じる場合もある。
【0006】
【特許文献1】特開2001−233758号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、使用時に皮膚に清涼感を与えることのできる、ウェットティッシュを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、パルプ繊維を特定量含有する不織布を液体に含浸した際の接触温冷感を特定の範囲としたウェットティッシュが上記目的を達成し得るという知見を得、本発明を完成させた。
本発明は上記知見に基づいてなされたものであり、パルプ繊維を、全繊維の30質量%以上含有してなる不織布100質量部に対し、液体200〜500質量部を含浸させたウェットティッシュであって、接触温冷感が0.60W/cm以上であることを特徴とする、ウェットティッシュを提供するものである。
上記ウェットティッシュは、使用時に皮膚に清涼感を与えることのできるものである。
上記不織布は、パルプ繊維と化学繊維とからなるものであってもよい。
上記液体は、水性媒体、保湿剤、防菌防黴剤及びキレート剤を含有するものであることが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、使用時に皮膚に清涼感を与えることのできるウェットティッシュが得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明のウェットティッシュについて詳細に説明する。
本発明のウェットティッシュは、パルプ繊維を、全繊維の30質量%以上含有してなる不織布からなる。パルプ繊維は、水分保持力が高いため、このようなパルプ繊維を、全繊維の30質量%以上含有させることにより、不織布に液体を含浸させて皮膚を拭いた際に、熱伝導率が高くなり、清涼感を感じるようになる。パルプ繊維の含有量が30質量%未満であると、不織布の水分保持力が減少し、不織布に液体を含浸させて皮膚を拭いた際に、熱伝導率が減少し、清涼感の感じ方が弱くなる。パルプ繊維の好ましい含有量は、全繊維の40質量%以上である。
【0011】
パルプ繊維としては、例えば、通常のパルプ繊維、例えば針葉樹又は広葉樹の化学パルプ(クラフトパルプ)、半化学パルプ、半化学パルプ及び機械パルプ等の木材パルプに加え、アルカリ処理により楕円形状としたマーセル化パルプ、架橋剤により改質されたクリンプパルプ等が挙げられる。また、針葉樹パルプは、機能及び価格の点で好適に用いられる。
【0012】
本発明のウェットティッシュを構成する不織布は、全繊維の30質量%以上がパルプ繊維であり、それ以外は、従来より不織布を製造するために用いられる繊維を特に制限なく用いることができる。
本発明のウェットティッシュを構成する不織布に含まれる、パルプ繊維以外の繊維としては、例えば、化学繊維等が挙げられる。
化学繊維としては、例えば、ポロプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル繊維等の疎水性繊維;該疎水性繊維を親水化処理した親水性繊維;レーヨン、コットン等のセルロース系繊維等が挙げられる。また、疎水性繊維としては、市販のものであってもよく、例えば、いわゆる、バイコン繊維等が挙げられる。
【0013】
本発明のウェットティッシュを構成する不織布材料中の、化学繊維の含有量は好ましくは70質量%以下であり、更に好ましくは60質量%以下である。化学繊維の含有量が70質量%を超えると、パルプ繊維の含有量が減少し、結果として不織布の水分保持力が減少し、不織布に液体を含浸させて皮膚を拭いた際に、熱伝導率が減少し、清涼感の感じ方が弱くなる。
【0014】
本発明のウェットティッシュを構成する不織布を製造する際に用いられる材料には、上述した繊維に加え、不織布を製造する際に用いられる、バインダー等を加えてもよい。バインダーとしては、従来より不織布を製造する際に用いられている、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維等が挙げられる。
【0015】
本発明のウェットティッシュ用不織布の目付は、好ましくは30〜80g/mであり、更に好ましくは40〜80g/mである。目付が30g/m未満であると、地合ムラが激しくなり、ところどころに孔ができ、拭き取り時に対象物が手側に染み出してくる場合がある。一方、80g/mを超えると、固さが発生し、風合いを損なわれる場合がある。特に皮膚を拭くためのウェットティッシュとして用いる場合に問題となる。
【0016】
本発明のウェットティッシュは、上記不織布100質量部に対し、液体200〜500質量部を含浸させてなるものである。液体の含浸量は好ましくは、不織布100質量部に対し300〜400質量部である。液体の含浸量が200質量部未満であると、水分が足りないため、拭き取りがしにくくなり、また、液体(薬液)を含浸させる工程において、含浸ムラが発生し、ウェットティッシュとしての要件を満たさなくなる。一方、600質量部を超えると、拭き取った後に、対象物に水分が残りすぎ、ドライワイプで再拭き取りを行うことが必要となる。
【0017】
上記液体としては、例えば、水性媒体、保湿剤、防菌防黴剤及びキレート剤を含有するものが挙げられる。水性媒体としては、水、好ましくは滅菌精製水が挙げられ、また、保湿剤、アルコール類及びpH調整剤を含有してなるものが挙げられる。アルコール類としては、エタノールが挙げられるが、その含有量が多いと皮膚荒れを起こす場合があるので、含有する場合であっても、少量にすることが好ましい。
【0018】
上記保湿剤としては、例えばアルキレングリコールが挙げられ、このようなアルキレングリコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。その他の保湿剤としては、例えば、グリセリン、ポリグリセリン、モノアルキルエーテル、ソルビトール、乳酸ナトリウム、2−ピロリドン−カルボン酸ナトリウムおよびヒアルロン酸ナトリウム等が挙げられる。上記の中でもプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールが好ましく用いられる。上記保湿剤は単独で用いてもよく、または2種以上を組み合わせて用いてもよい。保湿剤の含有量は、好ましくは0〜7.0質量%であり、更に好ましくは2.0〜5.0質量%である。保湿剤の含有量が7.0質量%を超えると、肌にべたつきが生じ、清涼感が得られなくなる場合がある。
上記pH調整剤としては、例えば、クエン酸、クエン酸ナトリウム等の有機系pH調整剤、燐酸アンモニウム等の無機系pH調整剤が挙げられる。上記pH調整剤は、単独で用いてもよく、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0019】
上記液体は、上述した水性媒体中に、防菌防黴剤及びキレート剤が含有されている。本発明で防菌防黴剤としては、従来より、ウエットティッシュを製造する際に用いられている防菌防黴剤を用いることができる。
【0020】
上記防菌防黴剤としては、例えば、グルコン酸クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトリウム、アルキル基の炭素数が1〜4であるパラ安息香酸エステル(例えば、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル等が挙げられる)、安定化二酸化塩素、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン液、安息香酸、安息香酸塩、ソルビン酸、ソルビン酸塩、デヒドロ酢酸及びデヒドロ酢酸塩、サリチル酸及びその塩類、石炭酸、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、ホウ酸、レゾルシン、トリブロムサラン、イソプロピルメチルフェノール、オルトフェニルフェノール、塩酸クロルヘキシジン、クロルヘキシジン、臭化アルキルイソキノリニウム、トリクロロカルバニリド、ハロカルバン、チラム、感光素101号、感光素201号、感光素301号、感光素401号、フェノキシエタノール、トリクロサン、クロルブタノール、クロロクレゾール、パレクロル、メタキシレノール、クレゾール、塩化デカリニウム、酢酸デカリニウム、ウンデシレン酸、ウンデシレン酸モノエタノールアミド、パラフェノールスルホン酸ナトリウム、パラフェノールスルホン酸亜鉛、ヨウ化パラジメチルアミノスチリルヘプチルレチルチアゾリウム等が挙げられる。上記防菌防黴剤は単独で用いてもよく、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0021】
上記キレート剤としては、コンプレキサン等が挙げられる。コンプレキサンとしては、例えば、グリチルリチン酸ジカリウム、エデト酸二ナトリウム、アミノ二酢酸、N−メチルイミノ二酢酸、N−シクロヘキシルイミノ二酢酸、N−フェニル二酢酸、ベンジルアミノ−N,N−二酢酸、N−(2−フリルメチル)イミノ二酢酸、N−(2−テトラヒドロピラニルメチル)イミノ二酢酸、2−アミノメチルピリジン-N,N-二酢酸、N−(2−メトキシエチル)イミノ二酢酸、N−(2−メチルチオエチル)イミノ二酢酸、N−2−ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、N−(3−ヒドロキシプロピル)イミノ二酢酸、N−(2−ヒドロシクロヘキシル)イミノ二酢酸、N−(2−o−ヒドロキシフェニル)イミノ二酢酸、o−ヒドロキシベンジルアミン−N,N−二酢酸、N−2−メルカプトエチルイミノ二酢酸、N−(o−メルカプトフェニル)イミノ二酢酸、N−シアノメチルイミノ二酢酸、N−(2−アミノエチル)イミノ二酢酸;[(U−EDDA)エチレンジアミン−N,N−二酢酸]、N−(カルバモイルメチル)イミノ二酢酸;[(AADA) N−(アセトアミド)イミノ二酢酸]、アミノアセトン−N,N−二酢酸;[1−アミノプロパン−2−オン−N,N−二酢酸]、ω−アミノアセトフェノン−N,N−二酢酸、N−(o−カルボキシフェニル)イミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、ニトリロ二酢酸メチレンスルホン酸;[N−ホスホノメチルイミノ二酢酸]、および、ニトリロ酢酸-ジ(メチレンスルホン酸);[N,N−ジ(ホスホノメチル)グリシン]などのN1化合物およびこれらのアルカリ金属塩:エチレンジアミン−N,N’−二酢酸(EDDA)、エチレンジアミン−N,N’−ジ-α-プロピオン酸;[(EDDMA) エチレンジアミン−N,N’−ジ−C-メチル酢酸]、エチレンジアミン−N,N’−ジ-プロピオン酸(EDDP)、N,N’−エチレン-ビス(α−o−ヒドロキシフェニル)グリシン(EHPG)、N,N’−ジ(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N’−二酢酸;[(HBED) エチレンジニトリロ−N,N’−ビス(2−ヒドロキシベンジル)−N,N’−二酢酸]、N,N’−エチレン-ビス(2−アミノメチルピリジン)−N,N’−二酢酸;[エチレンジニトリロ−N,N’−ビス(2’−ピリジンメチル)−N,N’−二酢酸]、エチレンジアミン−N,N’−二酢酸−N,N’−ジアセトヒドロキサム酸 (EDTA-DX)、N−ブチルエチレンジアミン−N,N’,N’−三酢酸、N−シクロヘキシルエチレンジアミン−N,N’,N’−三酢酸、N−オクチルエチレンジアミン−N,N’,N’−三酢酸、N−エイコシルエチレンジアミン−N,N’,N’−三酢酸、N−ベンジルエチレンジアミン−N,N’,N’−三酢酸、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン−N,N’,N’−三酢酸(HEDTA)とその塩類エチレンジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸(EDTA)、1,2−プロピレンジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸;[1,2−ジアミノプロピン−N,N,N’,N’−四酢酸](C-MeEDTA)、d,1−2,3−ジアミノブタン−N,N,N’,N’−四酢酸(d,1−DIMEDTA)、meso−2,3−ジアミノブタン−N,N,N’,N’−四酢酸(meso-DIMEDTA)、1-フェニルエチレンジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸(C-PhEDTA)、d,1−1,2−ジフェニルエチレンジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸(d,1−DPEDTA)、1,3-ジアミノプロパン−N,N,N’,N’−四酢酸、1,4−ジアミノブタン−N,N,N’,N’−四酢酸;[テトラメチレンジアミン四酢酸](TETA)、1,5−ジアミノペンタン−N,N,N’,N’−四酢酸、1,6−ジアミノヘキサン−N,N,N’,N’−四酢酸、1,8−ジアミノオクタン−N,N,N’,N’−四酢酸、trans-シクロブタン−1,2−ジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸(CBDTA)、trans−シクロペンタン−1,2−ジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸(trans-CPDTA)、trans-シクロヘキサン−1,2−ジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸(trans-CyDTA)、cis−シクロヘキサン−1,2−ジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸(cis-CyDTA)、シクロヘキサン−1,3−ジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸(1,3−CyDTA)、シクロヘキサン−1,4−ジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸(1,4−CyDTA)、o−フェニレンジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸(o−PDTA)、cis−1,4−ジアミノブテン−N,N,N’,N’−四酢酸(cis−BDTA)、trans−1,4−ジアミノブテン−N,N,N’,N’−四酢酸(trans−BDTA)、α,α'−ジアミノ−o−キシレン−N,N,N’,N’−四酢酸(o-XyDTA)、2-ヒドロキシ−1,3−プロパンジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸(HPDTA)、2,2’−オキシ-ビス(エチルイミノ二酢酸);[エチルエーテルジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸](EEDTA)、2,2’−エチレンジオキシ-ビス(エチルイミノ二酢酸);[グリコールエーテルジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸](GEDTA)、3,3’−オキシ-ビス(プロピルイミノ二酢酸);[プロピルエーテルジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸]、2,3’−チオ-ビス(エチルイミノ二酢酸);[エチルチオエーテルジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸]、2,2’−エチレン-ビス-チオ(エチルイミノ二酢酸);[グリコールチオエーテルジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸]、N,N’−グリシルエチレンジアミン−N'',N'',N''',N'''−四酢酸、エチレンジアミン−N,N'−二酢酸−N,N'−ジ−α−プロピオン酸(EDDADP)、エチレンジアミン−N,N'−二酢酸−N,N'−ジ-β-プロピオン酸(EDPA)、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−テトラプロピオン酸(EDTP)、エチレンジアミン−N,N'−ジ(アセチルグリシン)−N,N'−二酢酸、および、エチレンジアミン−N,N'−二酢酸−N,N'−ジ(メチレンホスホン酸)などのN2化合物およびこれらのアルカリ金属塩:ならびにジエチレントリアミン−N,N,N',N'',N''−五酢酸(DTPA)とその塩類トリエチレンテトラミンのN,N,N',N'',N''',N'''-六酢酸(TTHA)、1,2,3−トリアミノプロパン−N,N,N',N',N'',N''-六酢酸(TAPHA)、ニトリロトリ(メチレンホスホン酸)エチレンジアミン−N,N'−ジ(メチレンホスフィン酸)(EDDPI)、エチレンジアミン−N,N'−ジ(メチレンホスホン酸)(EDDPO)、エチレンジアミン−N,N,N',N'−テトラ(メチレンホスフィン酸)(EDTPI)、エチレンジアミン−N,N,N',N'−テトラ(メチレンホスホン酸)(EDTPO)、エチレンジアミンテトラキス(2−ヒドロキシイソプロピル)ジオレイン酸塩、シクロヘキサン−1,2−ジアミン−N,N,N',N'−テトラ(メチレンホスホン酸)、N,N'−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N'−ビス(メチレンホスホン酸)、3−(ジフェニルホスフィン)プロピオン酸、3−(ジフェニルアルシン)プロピオン酸、As-フェニルアルシン二酢酸、As-(p-クロロフェニル)アルシンジプロピオン酸などのN3以上の化合物およびこれらのアルカリ金属塩を挙げることができる。
【0022】
さらに、上記コンプレキサン以外のキレート剤の例としては、ヒドロキシエタンジスルホン酸およびこのアルカリ金属塩(例:ヒドロキシエタンジスルホン酸4ナトリウム)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸とその塩類が挙げられる。
【0023】
さらに、上記以外のキレート剤の例としては、有機酸およびこの金属塩が挙げられる。このような有機酸及びこの金属塩としては、例えば、クエン酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸アンモニウム塩、コハク酸とその塩類、ピロリン酸とその塩類、メタリン酸とその塩類、フィチン酸とその塩類、ポリリン酸とその塩類、グルコン酸とその塩類が挙げられる。
【0024】
上記液体中には、更に、香料、界面活性剤、酸化防止剤、植物エキス、褪色防止剤、柔軟剤等を配合してもよい。
【0025】
本発明の不織布は、上述した不織布100質量部に対し、上記液体200〜500質量部を含浸させた際の、接触温冷感が0.60W/cm以上である。接触温冷感が0.60W/cm未満であると、ウェットティッシュを皮膚に使用した時に、清涼感が得られない。
【0026】
接触温冷感とは、精密迅速熱物性測定装置(カトーテック株式会社製、商品名「KES−F7」)を用いて求められるqmax値を意味する。ここで、qmaxは面積9cm、質量9.79gの純銅板(熱容量:0.41855J/℃)に熱を貯え、これが試料表面に接触した直後に、貯えられた熱量が低温側の試料物体に移動する際の熱量のピーク値を測定したものである。この測定は、人体の皮膚が物体に接触する際に感じる温冷感に関係していると考えられる熱移動をシミュレートしている。qmaxが大きいほど冷たく、小さいほど温かく感じる。具体的には、精密迅速熱物性測定装置のBTBBoxの温度を室温+10℃に設定し、温度が安定した時点で面積:9cm、質量9.79gの純銅板の検知部を有するTBox(質量90g)を乗せてTBoxの温度がBTBoxと同じ温度になるまで待ち、温度が同じになった時点で厚さが10mmの発砲ポリスチレンの上に置いた試料(本発明においては、不織布100質量部に対し、液体370質量部を含浸させたものを試料として用いる。)の上にTBoxの純銅板の検知部を乗せて計器のqmax値を読み取り、この値を接触温冷感とする。
【0027】
パルプ繊維を、全質量の30質量%以上含有してなる不織布を用いることにより、本発明のウェットティッシュの温冷感を上記範囲とすることができる。また、本発明のウェットティッシュの温冷感を上記範囲とするためには、液体として上述したものを用いることが好ましい。
【0028】
次に、本発明のウェットティッシュを構成する不織布の好ましい製造方法の概略について説明する。本発明のウェットティッシュを構成する不織布の製造方法には特に制限されないが、好ましくは以下の方法により製造することができる。
【0029】
本発明のウェットティッシュを構成する不織布の好ましい製造方法の概略について説明する。上記不織布の製造方法には特に制限されないが、好ましくは上記材料を用いて、従来公知の高速水流噴射法(ウォーターニードリング法)において、水流の圧力を特定の範囲にすることによって製造することができる。
【0030】
上記不織布の好ましい製造方法においては、繊維がカード機にかけられ繊維ウェブが形成される。次いで、この繊維ウェブ上に向けて高速水流が噴射され、繊維ウェブが交絡され、不織布が得られる。このようにして得られた不織布は、乾燥によって水分が除去される。なお、高速水流噴射法による高圧水流は、好ましくは20〜150kg/cmであり、更に好ましくは40〜60kg/cmである。本発明の不織布の好ましい製造方法の概略は上述の通りであるが、上記において説明した以外は、従来の高速水流噴射法(ウォーターニードリング法)に関する説明が適宜適用される。
【0031】
本発明のウェットティッシュは、パルプ繊維を、全繊維の30質量%以上含有してなる不織布からなり、接触温冷感が上記範囲にあるので、使用した際に、皮膚に清涼感を与えることのできる、ウェットティッシュとなる。
【実施例】
【0032】
以下に、実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1
繊維として、パルプ繊維40質量%、レーヨン40質量%、バイコン繊維20質量%を用い、カード機にて繊維ウェブを形成した。次いで、該繊維ウェブを、高速水流噴射法により、繊維ウェブ中の繊維を交絡させた後、乾燥させ、坪量が65g/mの不織布を得た。
得られた不織布100質量部に対し、下記組成からなる液体370質量部を含浸させ、ウェットティッシュを得た。
滅菌精製水 349.8質量部
保湿剤(ジプロピレングリコール) 18.5質量部
防菌防黴剤(パラオキシ安息香酸メチル) 1.1質量部
キレート剤(グリチルリチン酸ジカリウム) 0.2質量部
pH調整剤(クエン酸ナトリウム) 0.4質量部
【0033】
得られたウェットティッシュについて、下記〔ウェットティッシュの評価方法〕に従って評価を行った。(2)の清涼感の試験結果を表2に、(1)の接触温冷感試験の評価結果及び(2)の清涼感の試験の総合評価を表1に示す。
(1)接触温冷感試験
精密迅速熱物性測定装置(加藤テック株式会社製、商品名「KES−F7」)のBTBBoxの温度を室温+10℃に設定し、温度が安定した時点で面積:9cm、質量9.79gの純銅板の検知部を有するTBox(質量90g)を乗せてTBoxの温度がBTBoxと同じ温度になるまで待ち、温度が同じになった時点で厚さが10mmの発砲ポリスチレンの上に置いたウェットティッシュの上にTBoxの純銅板の検知部を乗せて計器のqmax値を読み取った。測定を3回行い、この平均値を接触温冷感とした。
【0034】
(2)清涼感
ウェットティッシュを、20〜50代の男性50名及び女性50名の合計100名に、使用させ、ウェットティッシュの清涼感について官能評価をさせた。評価は下記評価基準に従って行い、表1に示す結果は100名の標準的な評価について記載した。
○:冷たいと感じる。
△:冷たいとも温かいとも感じない。
×:温かいと感じる。
【0035】
実施例2
繊維の組成を、パルプ繊維60質量%、レーヨン20質量%、バイコン繊維20質量%とした以外は、実施例1と同様に操作を行い、ウェットティッシュを得た。得られたウェットティッシュについて、実施例1と同様にして評価を行った。評価結果を表1及び表2に示す。
【0036】
実施例3
繊維の組成を、パルプ繊維80質量%、レーヨン10質量%、バイコン繊維10質量%とした以外は、実施例1と同様に操作を行い、ウェットティッシュを得た。得られたウェットティッシュについて、実施例1と同様にして評価を行った。評価結果を表1及び表2に示す。
【0037】
実施例4
繊維の組成を、パルプ繊維100質量%とした以外は、実施例1と同様に操作を行い、ウェットティッシュを得た。得られたウェットティッシュについて、実施例1と同様にして評価を行った。評価結果を表1及び表2に示す。
【0038】
比較例1
繊維の組成を、パルプ繊維20質量%、レーヨン40質量%、バイコン繊維30質量%とした以外は、実施例1と同様に操作を行い、ウェットティッシュを得た。得られたウェットティッシュについて、実施例1と同様にして評価を行った。評価結果を表1及び表2に示す。
【0039】
比較例2
繊維の組成を、レーヨン40質量%、ポリエチレンテレフタレート60質量%とした以外は、実施例1と同様に操作を行い、ウェットティッシュを得た。得られたウェットティッシュについて、実施例1と同様にして評価を行った。評価結果を表1及び表2に示す。
【0040】
比較例3
繊維の組成をポリエチレンテレフタレート100質量%とした以外は、実施例1と同様に操作を行い、ウェットティッシュを得た。得られたウェットティッシュについて、実施例1と同様にして評価を行った。評価結果を表1及び表2に示す。
【0041】
【表1】


【0042】
【表2】


【0043】
表1及び表2から明らかなように、パルプ繊維が、全繊維の30質量%未満である不織布からなり、接触温冷感が0.60W/cm未満である比較例1〜3のウェットティッシュは、使用した際に清涼感を感じないものである。これに対し、実施例1〜4のウェットティッシュは使用した際に清涼感を感じることのできるものである。
【出願人】 【識別番号】390029148
【氏名又は名称】大王製紙株式会社
【住所又は居所】愛媛県四国中央市三島紙屋町2番60号
【出願日】 平成16年3月31日(2004.3.31)
【代理人】 【識別番号】100104684
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 武

【識別番号】100100413
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 温

【公開番号】 特開2005−287710(P2005−287710A)
【公開日】 平成17年10月20日(2005.10.20)
【出願番号】 特願2004−105938(P2004−105938)