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【発明の名称】 シート積層体
【発明者】 【氏名】田渕 国広
【住所又は居所】香川県三豊郡豊中町大字上高野4158番地1 東亜機工株式会社内

【要約】 【課題】シートの重なり幅を調整できるシート積層体を提供する。

【解決手段】第1シート1は、Z形に折り畳んだ、上シート部11と中シート部12と下シート部13からなり、第2シート2は、S型に折り畳んで、上シート部21と中シート部22と下シート部23からなり、第1シート1と第2シート2を、Z字状に配置した第1シート1、S字状に配置した第2シート2、左右反転Z字状に配置した第1シート1R、左右反転S字状に配置した第2シート2R、の順で繰返し積み重ねており、各第2シート2,2Rの上シート部21を各第1シート1,1Rの上シート部11と中シート部12の間に差込み、かつ各第1シート1,1Rの上シート部11を各第2シート2,2Rの中シート部22と下シート部23の間に差込んでいる。第2シート2,2Rの折曲げ点31,32を変え、第1シート部1,1Rとの重なり幅を変えて使用する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1シートと第2シートを交互に積み重ねたウエットシートの積層体であって、
前記第1シートは、Z形に折り畳んだ、上シート部と中シート部と下シート部からなり、かつ前記上シート部は前記中シート部と下シート部より幅広であり、
前記第2シートは、S型に折り畳んで、上シート部と中シート部と下シート部からなり、
前記第1シートと前記第2シートを、
Z字状に配置した第1シート、
S字状に配置した第2シート、
左右反転Z字状に配置した第1シート、
左右反転S字状に配置した第2シート、
の順で繰返し積み重ねており、
前記各第2シートの上シート部を各第1シートの上シート部と中シート部の間に差込み、かつ各第1シートの上シート部を各第2シートの中シート部と下シート部の間に差込んでいる
ことを特徴とするシート積層体。
【請求項2】
前記第2シートの折曲げ点を変え、該第2シートの前記上シート部と前記下シート部のそれぞれの幅を変えて、前記第1シート部との重なり幅を変えて使用する
ことを特徴とする請求項1記載のシート積層体。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、シート積層体に関する。本明細書でいうシートとは、洗浄液などの液体を含ませた不織布や紙などのウエットシートと、液体を含んでいないドライシートの両方をいう。これらのウエットシートやドライシートの用途には、便器などを清掃するための厚みのある清掃用ウエットシートや、赤ちゃんのお尻を拭いたり、油の付いた手から油を拭い取ったりするための薄いウエットティッシュ、さらに乾いた状態で使用するティッシュペーパなどがある。これらのシートは、洗浄液などが乾燥しないように、密封可能な容器に収納されたり、使い勝手をよくするため適宜の容器に入れて使用される。しかるに、容器に収納されたシート集積物の枚数は数十枚もあるので、いったん使用し始めてから使い切るまでの使い勝手が良くなければならない。通常、容器は、合成樹脂製の硬い容器と軟性の収納袋とがあり、軟性の収納袋は、軟性の合成樹脂シートなどで袋状に成形し、シートの取出口を1カ所設け、その取出口は繰返し開閉可能なラベルで蓋されている。本発明は、このような軟性の収納袋あるいは硬質の容器の取出口から1枚づつ取り出して使用するシート積層体に関する。
【背景技術】
【0002】
シート積層体に関しては、つぎの従来例がある。
図5に示す従来例は、右側シート400と左側シート410に分け、積み重ねたものである。なお、分かりやすくするため、右側シートを太線で示し、左側シートを点線で示している。前記右側シート400はZ形に折り畳んだもので、上シート部401と中シート部402と下シート部403からなる。中シート部402は積層体の全幅に等しい幅であり、上シート部401と下シート部403は、それぞれ約1/2の幅を有している。前記左側シート410はS形に折り畳んだもので、上シート部411と中シート部412と下シート部413とからなる。中シート部412は積層体の全幅に等しい幅であり、上シート部411と下シート部413は、それぞれ約1/2の幅を有している(特許文献1)。
このような折り方をした場合、右側シート400と左側シート410の重なり幅、すなわち、上シート部401と中シート部412との接触領域、そして、上シート部411と中シート部402との接触領域が、いずれも積層体の全幅の1/2と大きくなる。しかも、この重なり幅の大小は調整できないので、シートの素材が摩擦の大きいものであるときは、1枚目のシートを取出すと、2枚目のシートも引きずり出され、ズルズルと連続して引き出すようになったり、またこのため、取出口を蓋やラベルにより密封できなくなるという問題がある。要するにシートの重なり幅を調整することができないことにより、上記のような問題が生じているのである。
【0003】
【特許文献1】特開2000−166803
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記事情に鑑み、シート同士の重なり幅を調整でき、シートの素材の種類を問わず、シートの1枚目をつまみ出せば、2枚目のシートの頭出しが行え、しかも全体をズルズルと引きずり出すことがないシート積層体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1発明のシート積層体は、第1シートと第2シートを交互に積み重ねたウエットシートの積層体であって、前記第1シートは、Z形に折り畳んだ、上シート部と中シート部と下シート部からなり、かつ前記上シート部は前記中シート部と下シート部より幅広であり、前記第2シートは、S型に折り畳んで、上シート部と中シート部と下シート部からなり、前記第1シートと前記第2シートを、Z字状に配置した第1シート、S字状に配置した第2シート、左右反転Z字状に配置した第1シート、左右反転S字状に配置した第2シート、の順で繰返し積み重ねており、前記各第2シートの上シート部を各第1シートの上シート部と中シート部の間に差込み、かつ各第1シートの上シート部を各第2シートの中シート部と下シート部の間に差込んでいることを特徴とする。
第2発明のシート積層体は、第1発明において、前記第2シートの折曲げ点を変え、該第2シートの前記上シート部と前記下シート部のそれぞれの幅を変えて、前記第1シート部との重なり幅を変えて使用することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
第1発明によれば、第2シートの上シート部と中シート部を区切る折曲げ点と、中シート部と下シート部を区切る折曲げ点を変えることにより、第2シートにおける上シート部と下シート部の幅を自在に変えることができる。このため第1シートとの重なり幅を大小に変えることができ、互いの摩擦力を調整できるので、シートを1枚ずつ取り出せるように調整できる。
第2発明によれば、第1シートと第2シートの重なり幅を調整して、互いのシート間の摩擦力を適正にできるので、シートの素材を問わず、必ずシートを1枚ずつ取り出せるように調整できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るシート積層体の説明図である。図2は同実施形態のシート積層体における標準の重なり幅の使用例を示す説明図である。図3は同実施形態のシート積層体における小さい重なり幅の使用例を示す説明図である。図4は同実施形態のシート積層体における大きい重なり幅の使用例を示す説明図である。なお、図1〜図4において、分かりやすくするため、第1シートを太線で示し、第2シートを点線で示しているが、実際は同様のシートである。
【0008】
本実施形態のシート積層体は、図1に示すように、第1シート1と第2シート2を交互に積み重ねて積層体に構成したものである。前記第1シート1は、基本形態は、アルファベットのZ字形に似たZ形に折り畳んだもので、1枚のシートがZ形に折り畳まれることにより、上シート部11と中シート部12と下シート部13となっている。そして、前記上シート部11は、前記中シート部12や下シート部13よりも幅広である。例えば、図示の実施形態では、上シート部11は中シート部12や下シート部13の2倍の幅を有している。
【0009】
前記第2シート2は、基本形態は、アルファベットのS字形に似たS型に折り畳んだもので、1枚のシートがS形に折り畳まれることにより、上シート部21,中シート部22,下シート部23となっている。そして、上シート部21と中シート部22を区分けする折曲げ点を第1折曲げ点31といい、中シート部22と下シート部23を区分けする折曲げ点を第2折曲げ点32という。
【0010】
前記第1シート1と前記第2シート2は、つぎのように積み重ねられる。すなわち、Z字状に配置した第1シート1、S字状に配置した第2シート2、前記第1シート1をZ字の左右反対に配置した左右反転Z字状第1シート1R、左右反転S字状第2シート2R、の順で繰返し積み重ねている。そして、前記各第2シート2,2Rの上シート部21を各第1シート1,1Rの上シート部11と中シート部12の間に差込み、かつ各第1シート1,1Rの上シート部11を各第2シート2,2Rの中シート部22と下シート部23の間に差込んでいる。
【0011】
上記の構成であると、第2シートの第1,第2折曲げ点31,32を変えると、上シート部21と下シート部23のそれぞれの幅を変えることができ、前記第1シート部の中シート部12あるいは上シート部11との重なり幅を変えて使用することができる。
【0012】
つぎに、図2〜図4に基づき、第1シート1と第2シート2との重なり幅を変えて使用する例を説明する。なお、かっこ内の数字は、各シート部の幅の一例を示すもので、単位はミリメートルである。
(図2の例)
シート積層体の全幅は100mmである。第1シート1の上シート部11は100mmであり、中シート部12と下シート部13はそれぞれ50mmである。
第2シート2は、上シート部21が70mm、中シート部22が100mm、下シート部23が30mmである。この第2シート2の中シート部22の幅は固定であり、第1折曲げ点31と第2折曲げ点32を移動させることにより、上シート部21の幅と下シート部23の幅を変えることができる。
図示の例では、第1シート1の中シート部12に対する第2シート2の上シート部21の重なり幅wは、20mmである。この20mmの重なり幅wは標準である。
【0013】
(図3の例)
シート積層体の全幅と第1シート1の各シート部11,12,13の幅は、図2の例と同じである。
第2シート2は、第1,第2折曲げ点31,32を、上シート部21の端部側にずらし、図2に比べて、上シート部21を60mmに短くし、下シート部23を40mmに長くしている。中シート部22の100mmは同じである。
この場合の第1シート1の中シート部12に対する第2シート2の上シート部21の重なり幅wは10mmである。
シート1,2の素材自体の摩擦係数が大きいときは、このように重なり幅wを小さくすることにより、2枚のシート間の摩擦力を適正にでき、1枚目をつまみ出せば、2枚目のシートの頭出しが必ず行え、しかも2枚目のシート全体を引きずり出すことがなく、シートの1枚づつの取り出しが可能となる。
【0014】
(図4の例)
この例でも、シート積層体の全幅と第1シート1の各シート部の幅は、図2の例と同じである。
第2シート2は、第1,第2折曲げ点31,32を、下シート部23の端部側にずらし、図2に比べて、上シート部21を90mmに長くし、下シート部23を10mmに短くしている。中シート部22は同じ100mmである。
この場合の第1シート1の中シート部12に対する第2シート2の上シート部21の重なり幅wは40mmである。
シート1,2の素材自体の摩擦係数が小さいときは、このように重なり幅wを広くすることにより、2枚のシート間の摩擦力を適正にでき、1枚目をつまみ出せば、2枚目のシートの頭出しが必ず行え、しかも2枚目のシート全体を引きずり出すことがなく、シートの1枚づつの取り出しが可能となる。
【0015】
上記のように、本実施形態のシート積層体では、第2シート2の上シート部21と中シート部22間の折り畳み位置31と、中シート部22と下シート部23間の折り畳み位置32を変えることにより、上シート部21と下シート部23の幅を自在に変えることができる。このため第1シート1との重なり幅を大小に変えることができ、互いの摩擦力を調整できるので、シートの素材を問わず、必ずシートを1枚ずつ取り出すことができる。すなわち、1枚目をつまみ出せば、2枚目のシートの頭出しが必ず行え、しかも2枚目のシート全体を引きずり出すことがない
【0016】
図2の(B)図は、多数枚の前記各シート1,2を収納袋3に収納した状態を示す断面図である。この(B)図に示すように、各シート1,2は、Z字配置・S字配置のシート1,2と左右反転Z字配置・左右反転S字配置のシート1R,2Rが、交互に同枚数用いられるので、重なり枚数が積層体の全幅で等しくなり、積み重ねた状態で中高にも中低にもならない。このため、軟性の収納袋であっても安定的に置けるので、シートの取り出しが容易に行え、片手でも可能となる。
【0017】
本発明におけるシート積層体は、左右各シート1,2の折畳み形状と折曲げ点31,32に特徴があるもので、その材質や大きさは、任意に選択できるものである。したがって、シート材質としては公知のものを何ら制限なく用いることができ、大きさも制限なく大小様々のものを用いることができる。また、ウエットシートにもドライシートにも適用できるものである
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態に係るシート積層体の説明図である。
【図2】同実施形態のシート積層体における標準の重なり幅の使用例を示す説明図である。
【図3】同実施形態のシート積層体における小さい重なり幅の使用例を示す説明図である。
【図4】同実施形態のシート積層体における大きい重なり幅の使用例を示す説明図である。
【図5】従来のシート積層体の説明図である。
【符号の説明】
【0019】
1 第1シート
2 第2シート
11 上シート部
12 中シート部
13 下シート部
21 上シート部
22 中シート部
23 下シート部
31 第1折曲げ点
32 第2折曲げ点
【出願人】 【識別番号】390018832
【氏名又は名称】東亜機工株式会社
【住所又は居所】香川県三豊郡豊中町大字上高野4158番地1
【出願日】 平成16年3月31日(2004.3.31)
【代理人】 【識別番号】100089222
【弁理士】
【氏名又は名称】山内 康伸

【公開番号】 特開2005−287610(P2005−287610A)
【公開日】 平成17年10月20日(2005.10.20)
【出願番号】 特願2004−103705(P2004−103705)