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【発明の名称】 痴呆性高齢者用和式ポータブルトイレ
【発明者】 【氏名】佐波 靖浩

【要約】 【課題】痴呆による認知障害が起きると、洋式トイレを「便器」として認識されにくくなる。長年、高齢者の身体に記憶されている、しゃがんで排泄を行う和式スタイルが、日常の排泄行動としてあらわれる。その結果、トイレ以外での場所での放尿・放便や、衣類や身の回りの汚染を生じ、問題行動として、取り扱われるに至る。排泄行動の自立を支援するトイレを提供する。

【解決手段】屈伸動作を補助する手すりを設けた、移動可能な和式ポータブルトイレを構成した。これを、放尿・放便のおそれのある個所に設置することにより、慣れ親しんだ和式トイレを「便器」と認識されやすくなり、手すりをつかむことで、しゃがみ込み、立ち上がりを補助し、自立した排泄動作を行うことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
便槽バケツを格納するホールを設けたポータブルトイレ本体と、小水の飛散を防止する衝立とつかまり立ちするための手すりを設け、前記ポータブルトイレ本体に移動運搬のための車輪を設けた、和式ポータブルトイレ
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は痴呆性高齢者の排泄を自立支援するためのトイレ用品に関する。
【背景技術】
【0002】
在宅や施設に限らず、高齢者に対しての排泄誘導は、安定した姿勢で身体的負担の少ない洋式トイレ若しくはポータブルトイレ(洋式)が使用されてきた(例えば、非特許文献1参照。)。
【0003】
従来の移動式の和式トイレは、災害用の仮設トイレがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】実願平9−7590号公報
【非特許文献1】「すこやかシルバー介護4住まいの工夫と福祉用具」、NHK福祉番組取材班編、旬報社、2000年、p.128
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
痴呆による認知障害が起きると、椅子に座る姿勢で排泄を行う洋式スタイルの排泄行動が難しかったり、洋式トイレを、たらいや洗面器と誤認してしまうなど、「便器」と認識されにくくなる。高齢者世代の排泄習慣として身体に記憶されている、しゃがむ姿勢で排泄を行う和式スタイルが、日常の排泄行動にあらわれる。その結果、洋式トイレしかない環境では、トイレ以外の場所での放尿・放便や、衣類や身の回りの汚染を生じ、問題行動として取り扱われるに至る。
【0006】
本発明は、従来の洋式トイレやポータブルトイレ(洋式)の構成が痴呆性高齢者にとって有していた問題を解決しようとするものであり、ポータブル(手軽に運搬・移動できる)機能を備えた和式トイレを実現し、排泄行動の自立を支援することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記目的を達成するために、便槽バケツを格納するホールと移動用の取っ手と車輪、台座を設けたポータブルトイレ本体と、小水の飛散を防止する衝立とつかまり立ちするための手すりを設けたものである。
【0008】
上記の解決手段による作用は次の通りである。移動用取っ手をつかんで、本体を傾けて、移動用車輪に支点を移動させる事により任意の位置に運搬することができる。位置が決まれば、本体を水平に設置することにより、台座と車輪の4点支持で本体を支持することができる。便槽をまたいで本体に乗り、手すりを握ることによって、膝の屈曲を助け、しゃがむ排泄姿勢をとることができる。また、小水の前方への飛散を衝立により受け止められ便槽に小水を導くことができる。
【発明の効果】
【0009】
昔ながらの排泄習慣に合わせたトイレを設置することにより、「便器」として認識され、自立した排泄行動をとることが出来る。
【0010】
手軽に移動することができ、環境に合わせて、個々の最適な場所に和式トイレを設置することができる。
【0011】
手すりにつかまることにより、下肢筋力の低下した高齢者の立ち上がりやしゃがみ込む動作を補助することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図3に基づいて説明する。
【0013】
図においては、12はしゃがみ込みを補助する手すりで、本体10に支持されている。13は小水を導く衝立で、支持板14を介して、本体10に支持されている。
【0014】
20は便槽バケツで、便槽バケツ取っ手22を持ちながら本体のホール11に収められる。便槽バケツ取っ手22は、可倒式で、便槽21を収めたあと、本体10に寝かせることができる。
【0015】
16は移動用車輪で、本体10に貫通支持されている。17は移動用取っ手で、本体10に固着されている。15は台座で、本体10に固着されている。
【0016】
以下、上記構成の動作を説明する。移動用取っ手17をつかんで、本体10を傾けて、移動用車輪16を回転させながら移動する。介護者の労力を軽減する効果を発揮する。本体10を、放尿・放便のおそれのある場所に設置する。手すり12をつかむことで、排泄姿勢をとる。このとき、下肢筋力の低下した高齢者の屈伸動作を補助する効果を発揮する。排泄物は、便槽バケツ20を本体10から取り出して、捨てるようにする。排泄の後始末の労力を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本体の斜視図
【図2】本体の側面図
【図3】本体の上面図
【符号の説明】
【0018】
10 本体
11 ホール
12 手すり
13 衝立
14 支持板
15 台座
16 移動用車輪
17 移動用取っ手
20 便槽バケツ
21 便槽
22 便槽バケツ取っ手
【出願人】 【識別番号】503463612
【氏名又は名称】佐波 靖浩
【出願日】 平成16年11月5日(2004.11.5)
【代理人】
【公開番号】 特開2005−161060(P2005−161060A)
【公開日】 平成17年6月23日(2005.6.23)
【出願番号】 特願2004−352007(P2004−352007)