| 【発明の名称】 |
ロール状トイレットペーパの紙引出し装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】石井 剛介
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 一体となって水平軸線のまわりに回動する少なくとも2本の隔置された棒部材を備え、前記棒部材を一体として手動あるいは電動で回動させる手段と、前記棒部材が所定量回動した後、ロール紙の巻き戻し回転を固定する手段とを有し、前記ロール紙からの巻戻し紙が前記棒部材の間を通過して下方へ伸長した後、前記棒部材を回動させることを特徴とするロール状トイレットペーパの紙引出し装置。 【請求項2】 一対の隔置された棒部材を備え、かつ該棒部材と平行な軸のまわりに回転する回転体と、前記回転体の前記軸に連結される第1の回転駆動装置と、前記第1の回転駆動装置の上方に配置され、かつ出力軸にロール状トイレットペーパが装着される第2の回転駆動装置と、前記回転体の上方位置で前記ロール状トイレットペーパから引き出された垂下紙の降下を阻止する紙固定手段と、前記第1,第2の回転駆動装置の回転動作を制御する制御装置とを有し、前記制御装置は、前記第2の回転駆動装置の回転開始の後に遅れて前記第1の回転駆動装置が回転するように制御し、かつ、前記第2の回転駆動装置の回転開始による前記ロール状トイレットペーパからの垂下紙が前記一対の棒部材の間を通るように前記回転体の回転開始角度位置を制御することを特徴とするロール状トイレットペーパの紙引出し装置。 【請求項3】 3本の互いに隔置された棒部材を備え、かつ該棒部材と平行な軸のまわりに回転する回転体と、前記3本の棒部材は3角形の各頂点に存在するように配置されており、前記回転体の前記軸に連結される第1の回転駆動装置と、前記第1の回転駆動装置の上方に配置され、かつ出力軸にロール状トイレットペーパが装着される第2の回転駆動装置と、前記回転体の上方位置で前記ロール状トイレットペーパから引き出された垂下紙の降下を阻止する紙固定手段と、前記第1,第2の回転駆動装置の回転動作を制御する制御装置とを有し、前記制御装置は、前記第2の回転駆動装置の回転開始の後に遅れて前記第1の回転駆動装置が回転するように制御することを特徴とするロール状トイレットペーパの紙引出し装置。 【請求項4】 一対の隔置された棒部材を備え、かつ該棒部材と平行な軸のまわりに回転する回転体と、前記回転体の前記軸に連結される回転操作ハンドルと、前記棒部材の上方に設けられるトイレットペーパのロール紙を挿抜可能に軸支するスピンドル装置と、前記スピンドル装置の軸部は前記ロール紙の芯に食い込んで該軸部に対する前記ロール紙の相対回転を阻止するようになっており、前記スピンドル装置の前記軸部の回転を固定する固定装置と、前記回転体の回転数を計数する回転数検出手段と、前記回転体の回転数が所定値になったときに前記固定装置に固定指令信号を出力する計数処理装置と、前記固定装置の固定動作を解除し、かつ前記回転数検出手段をリセットするリセット手段と有することを特徴とするロール状トイレットペーパの紙引出し装置。 【請求項5】 前記回転体に設けられた被動側歯車と、前記回転体から径方向に離隔して該回転体と平行に軸支された回転操作軸と、前記回転操作軸に設けられ、かつ前記被動側歯車と噛合する駆動側歯車とを有し、前記回転操作ハンドルは前記棒部材の先端側で前記回転操作軸の片端部に取り付けられることを特徴とする請求項4に記載したロール状トイレットペーパの紙引出し装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術の分野】 本発明はロール状トイレットペーパの紙引出し・切断装置に関する。より具体的には、本発明は、トイレットでの使用に際し、片手による簡単なハンドル操作で、あるいは例えば押しボタン操作等による電源スイッチをONにするだけで、ロール状トイレットペーパが巻き戻されて偏平状態に巻回され、かつ通常の1回の使用量に対応した量で切断されるようにしたロール状トイレットペーパの紙引出し・切断装置に関する。 【0002】 【従来の技術】 ロール状に巻かれたトイレットペーパをトイレット内で使用する場合、通常壁面に回転可能に保持されたロール紙を手で引き出しつつ両手を使って適当な量に巻くようにして折りたたみ、手動で切断してから使用するのが普通である。引き出した紙の切断は、例えばロール紙の上周部を部分的に覆う湾曲カバー状の板の下縁にナイフエッヂのような切刃を形成したり、あるいはギザギザの縁部を形成し、一方の手でカバー板をロール紙に押し付けてロール紙の回転を止め、他方の手で紙を前記カバー板の下縁を利用して引きちぎる、といった操作で行っている。トイレットペーパによっては、長さ方向の適当な間隔でミシン目状の切り目を付けたものがあり、必要な分量だけ紙を引き出して折りたたんだ後、一方の手でロールを押さえつつ他方の手で紙を引張ることにより、切り目の部分で紙を切断している。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】 上述のようにトイレット内でのロール状トイレットペーパの扱いは、従来、紙の引き出しから折りたたみ、切断まですべて手動で行っており、必然的に両手を使わなければならず、非常に煩雑な動作を強いられる。特に手の部分に障害のある者、片側の手のみしか使えない人、高齢者あるいは神経系統の欠陥で手の動きがスムーズに出来ない人にとっては困難な動作となっている。 【0004】 また、トイレット内のロール状トイレットペーパの位置が便器上の使用者の側方の壁面に軸支されているような場合、両手を使う動作は身体を側方へ曲げる姿勢となり、人によっては困難を伴うことがある。さらに、例えば幼児を抱いたままの状態でトイレットを使用するような場合、片腕で子供を抱いて他方の手でトイレットペーパを引き出して切断するという動作はかなりやっかいな動作であり、危険も伴う。 【0005】 このような日常的な問題が多々あるにもかかわらず、従来、片手だけの操作で簡単に紙を引き出して折りたたみ、かつ紙の切断まで行えるような工夫は講じられていない。また必要な分量で自動的に紙の切断を行うような装置も開発されていない。特にトイレットペーパは軟質の紙であり、手で引きちぎることは出来てもカッタなどで簡易に切ることは難しいという問題があった。 【0006】 本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、ロール状のトイレットペーパの引き出し、折りたたみ、切断までの動作を片手のきわめて簡単な操作で行うことができ、したがって身体的な障害のある者、あるいは片方の手だけ自由になる状況の下で使用する者などにとっても困難なく使用できるロール状トイレットペーパの紙引出し・切断装置を提供することを目的とする。 【0007】 本発明はさらに、ロール状のトイレットペーパの引き出し、折りたたみ、切断までを、例えば指先による押しボタン操作などの簡単な電源投入操作だけで自動的に行うことができ、したがって身体的な障害のある者、あるいは片方の手だけ自由になる状況下にある者にとっても困難なく使用できるロール状トイレットペーパの紙引出し・切断装置を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】 本発明によれば、一体となって水平軸線のまわりに回動する少なくとも2本の隔置された棒部材を備え、前記棒部材を一体として手動あるいは電動で回動させる手段と、前記棒部材が所定量回動した後、ロール紙の巻き戻し回転を固定する手段とを有し、前記ロール紙からの巻戻し紙が前記棒部材の間を通過して下方へ伸長した後、前記棒部材を回動させるようにしたロール状トイレットペーパの紙引出し装置が提供される。 【0009】 より具体的には、本発明によれば、一対の隔置された棒部材を備え、かつ該棒部材と平行な軸のまわりに回転する回転体と、前記回転体の前記軸に連結される第1の回転駆動装置と、前記第1の回転駆動装置の上方に配置され、かつ出力軸にロール状トイレットペーパが装着される第2の回転駆動装置と、前記回転体の上方位置で前記ロール状トイレットペーパから引き出された垂下紙の降下を阻止する紙固定手段と、前記第1,第2の回転駆動装置の回転動作を制御する制御装置とを有し、前記制御装置は、前記第2の回転駆動装置の回転開始の後に遅れて前記第1の回転駆動装置が回転するように制御し、かつ、前記第2の回転駆動装置の回転開始による前記ロール状トイレットペーパからの垂下紙が前記一対の棒部材の間を通るように前記回転体の回転開始角度位置を制御するロール状トイレットペーパの紙引出し装置が提供される。 【0010】 また、本発明の他の形態によれば、3本の互いに隔置された棒部材を備え、かつ該棒部材と平行な軸のまわりに回転する回転体と、前記3本の棒部材は3角形の各頂点に存在するように配置されており、前記回転体の前記軸に連結される第1の回転駆動装置と、前記第1の回転駆動装置の上方に配置され、かつ出力軸にロール状トイレットペーパが装着される第2の回転駆動装置と、前記回転体の上方位置で前記ロール状トイレットペーパから引き出された垂下紙の降下を阻止する紙固定手段と、前記第1,第2の回転駆動装置の回転動作を制御する制御装置とを有し、前記制御装置は、前記第2の回転駆動装置の回転開始の後に遅れて前記第1の回転駆動装置が回転するように制御するロール状トイレットペーパの紙引出し装置が提供される。 【0011】 さらに本発明によれば、一対の隔置された棒部材を備え、かつ該棒部材と平行な軸のまわりに回転する回転体と、前記回転体の前記軸に連結される回転操作ハンドルと、前記棒部材の上方に設けられるトイレットペーパのロール紙を挿抜可能に軸支するスピンドル装置と、前記スピンドル装置の軸部は前記ロール紙の芯に食い込んで該軸部に対する前記ロール紙の相対回転を阻止するようになっており、前記スピンドル装置の前記軸部の回転を固定する固定装置と、前記回転体の回転数を計数する回転数検出手段と、前記回転体の回転数が所定値になったときに前記固定装置に固定指令信号を出力する処理装置と、前記固定装置の固定動作を解除し、かつ前記回転数検出手段をリセットするリセット手段と有するロール状トイレットペーパの紙引出し装置が提供される。 【0012】 【発明の実施の形態】 次に、本発明を、好適な実施形態につき添付の図面にしたがって説明する。 図1は本発明の1実施形態に係るトイレットペーパの紙引出し・切断装置の概略的側面図である。なお、この実施形態はロール紙を巻戻し回転させるモータは存在せず、使用者のハンドル回転操作でロール紙から紙を引張り出す形態の手動型ロール状トイレットペーパの紙引出し・切断装置として構成した例である。 【0013】 図1を参照すれば、スピンドル装置55が適当な支持台9上に保持され、このスピンドル装置55に回転自在に軸支された軸体55aが該スピンドル装置55の両側に突出している。軸体55aの片端にはロール紙60が挿抜可能に嵌合される。この場合、ロール紙60が装着される側の軸体55aには、図2に示されるように、先端が先細テーパ状となったスリーブ57が該軸体55aと一体回転するように装着されている。スリーブ57の先端は径方向に若干弾性変形するように複数本の軸方向にのびるスリット57aが形成されている。図示のように先細テーパ状のスリーブ先端の外径はロール紙60の紙製の芯管61の内径より幾らか小径となっている。また、スリーブ57は、図3(A),(B)に示すように、このテーパ部分から後方の軸体外周に軸方向にのびる極細の、かつ高さの小さい鋭利な複数本の突条59が形成されている。 【0014】 ロール紙60の中心孔に軸体55aを囲包したスリーブ57が挿入されるようにロール紙60をスリーブ57の先端に押し込むと、前記突条59がロール紙60の紙製の芯管61の内周に食い込み、これによってロール紙60はスピンドル装置55の軸体55aと一体で回転するようになり、ロール紙60がスリーブ57上をすべり回転するのが阻止される。なお、軸体55aとスリーブ57はキーなどを介して相互回転不能に連結されている。 【0015】 再び図1を参照すれば、軸体55aの他方の軸端、即ちスピンドル装置55からロール紙60と反対側へ突出する軸体55aの端面に対峙して電磁プランジャ装置10が配置されている。電磁プランジャ装置10は、軸方向に出入可能かつ回転不能のプランジャ11を備えており、このプランジャ装置10の付勢により該プランジャ装置10からプランジャ11が軸体55aに向って突出して該軸体55aを軸方向に押し付け、これによって軸体55aの回転が阻止されるようになっている。この電磁プランジャ装置10の付勢、消勢動作については、さらに後述する。60bはロール紙60から引き出されて下方へ垂下する紙を示している。 【0016】 図1の実施形態では電磁プランジャ装置10のプランジャ11の軸線とスピンドル装置55の軸体55aの軸線が一致しており、プランジャ11の先端が軸体55aの端部中心を押し付ける形態となっているが、他の例として、図4に示すように、軸体55aの端部に円板12が固着され、この円板12に、中心から径方向に離れた位置にストッパ孔13が形成され、電磁プランジャ装置10が付勢されたとき、プランジャ11が突出して円板12の端面に接触摺動し、前記円板12が回転してそのストッパ孔13とプランジャ11が一致したとき該プランジャ11がストッパ孔13に挿入され、これによって前記円板12、したがってスピンドル装置55の軸体55aの回転が拘束されるようにしてもよい。 【0017】 ロール紙60の下方に一対の隔置された水平な棒部材15,16が配置されている。各棒部材15,16の片端部は円板(回転体)17の片端面に固着され、また該円板17の他端面の中心には短軸18が固着されている。なお、この実施例で一対の棒部材15,16の軸間の中心線は前記短軸18の軸線と一致している。しかし本発明においては必ずしも回転中心となる短軸18の位置が円板17の中心、即ち棒部材15,16の軸間中心と一致する必要はなく、短軸18が一方の棒部材15または16の軸線上にあってもよく、また任意の棒部材の間の位置、あるいは棒部材の若干外側に外れた位置上に存在してもよい。 【0018】 短軸18は本装置の筐体19に回転可能に軸支されるとともに、該筐体19から外部へ突出し、その軸端に該軸の軸線に対して直角にのびるハンドル20が連結されている。ハンドル先端には操作つまみ21が回転自在に連結され、したがってこの操作つまみ21を片手で掴んで前記短軸18の軸線まわりに回転させることにより、一対の棒部材15,16は前記円板17とともに棒部材軸間の前記中心線のまわりに回動する。なお、短軸18が一方の棒部材15の軸線上に存在するときは、短軸18の回転によって他方の棒部材16は前記一方の棒部材15のまわりに回転する。 【0019】 前記円板17と共働して、この円板17の回転数を検出する計数器22が設けられている。この計数器22は検出した円板17の回転数を電気信号、例えばデジタル信号に変換して出力するように構成されており、この出力信号は計数処理装置23に入力される。計数処理装置23は計数器22から出力された信号を処理し、円板17の回転数が所定の値になったときに前記電磁プランジャ装置10を付勢する信号を出力する。この出力信号により、前記電磁プランジャ装置10のプランジャ11がロール紙60を嵌挿したスピンドル装置55の軸体55aに向けて突出し、前記軸体55aを片端から押し付けて前記ロール紙60の回転を固定する。 【0020】 計数処理装置23あるいは電磁プランジャ装置10の近傍にはリセット装置25が設けられており、そのリセットボタンを押すことにより、計数器22の計数が0、即ち計数器22および計数処理装置23がリセットされ、かつ電磁プランジャ装置10が消勢されてプランジャ11が後退し、前記スピンドル装置55の軸体55aの押し付けが解除されて前記ロール紙60は元の回転自在の状態となる。 【0021】 上述の実施形態のもとで、ロール状トイレットペーパの引出し動作および引き出した紙の切断動作を説明する。まず、使用者は紙の引出し操作に先立ってリセット装置25のリセットボタンを押し、本設備を使用開始前の状態にする。なお、前の使用者が使用終了後にリセットボタンを押してトイレットを出た場合には、この操作は不要である。次に、使用者はロール紙60の紙の一端60aを手で引き出して一対の棒部材5,16の間を通過させ、そのまま下方へ或る程度の距離だけ紙を引き出す。図1はロール紙60の紙を手操作で引き出した状態を示している。このときの引き出す紙の長さは、前記棒部材15,16の位置から紙の先端(下端)までの長さLが一対の棒部材15,16の間隔d(隔置された棒部材の軸間距離)の少なくとも2倍あるいは概略2.5〜3倍程度になるようにする。この操作は勿論片手の操作で可能である。 【0022】 次に、前記円板17のハンドル20の操作つまみ21を掴んで一方向へ或る回数回転させる。このときの回転操作は後述の如く紙が切れるまで続け、紙が切れたときに前記ハンドル20の回転操作を止める。前述のように最初に引き出した紙の下端は棒部材15,16の位置より下方へ長くのびているので、一対の棒部材15,16の回動によって、該棒部材15,16の間を通る紙60aが一対の棒部材15,16を巻き囲むような形態で一対の棒部材15,16の外側に巻き付けられるとともに、該棒部材15,16の回動に伴なう紙の引張りによるロール状トイレットペーパの巻戻し回転で紙60aが引き出されて棒部材15,16の周りに偏平状態に巻かれる。 【0023】 一対の棒部材15,16の回動により該棒部材15,16の外側に巻かれる紙の巻き量は棒部材15,16を保持した円板17の回転数に依存する。前述の如く円板17の回転数は計数器22で計数されており、この回転数が所定値になったとき、前記計数処理装置23の出力信号で前記電磁プランジャ装置10が付勢され、ロール状トイレットペーパ(ロール紙60)の回転が拘束され、この状態でさらに円板17のハンドル20の回転操作を続けると、前記ロール状トイレットペーパから前記棒部材15,16までの間の箇所で紙が引きちぎられる。この後は一対の棒部材15,16に巻かれた紙を該棒部材15,16の先方へ手動で抜き出す。そして次回の使用者のためにリセットボタンを押し、ロール状トイレットペーパを回転自在の状態にしておく。 【0024】 上述の実施形態は一対の棒部材の回転を手動で行う形態の例であるが、この棒部材の回転を適当な駆動手段で自動化することができる。図5はこの場合の実施形態を示した側面図である。装置の機枠側部に棒部材回転モータ26が支持され、一対の棒部材15,16を連結する円板17の短軸18と前記モータ26の出力軸26aとが継手を介して連結されている。この棒部材回転モータ26には回転の停止位置を制御する制御装置27が付加されており、該モータ26の電源断の状態で一対の棒部材15,16が概ね横方向に並ぶようにその出力軸26aの停止時の回転角度位置が制御される。ここで「概ね横方向に並ぶ」とは、両方の棒部材15,16の軸線を含む共通平面が水平となるような状態(水平共通平面)、あるいはこの共通平面が斜め方向に向き、上方から降下してくる紙が自然に両棒部材15,16の間を通過することとなる姿勢状態を指している。前記共通平面が例えば鉛直となるような場合は、上から垂下する紙が停止状態の両棒部材15,16の間を通らず、したがってこのような状態では、概ね横方向に並ぶとはいえない。 【0025】 トイレットペーパのロール紙60を支持するスピンドル装置に代えてロール紙回転モータ30が設けられている。ロール紙回転モータ30の出力軸30aは図2で説明したようなスリーブ57に挿入され、キー等を介して該スリーブ57と一体回転するようになっている。つまり前記ロール紙回転モータ30の出力軸30aは手動型のスピンドル装置のスピンドル軸、即ち軸体11(図1)に対応している。なお、この電動型実施例ではブレーキ機構付きのロール紙回転モータ30が用いられる。この場合のブレーキ機構は本発明におけるロール紙の巻き戻し回転を固定する手段に相当する。 【0026】 前記制御装置27は本設備の電源投入によって前記棒部材回転モータ26と前記ロール紙回転モータ30の回転開始および回転停止のタイミングを制御する機能を有している。具体的には電源投入により、前記棒部材回転モータ26の回転に先立って前記ロール紙回転モータ30が回転を開始する。これによってロール紙60は巻き戻され、該ロール紙60から帯状の紙60bが垂下して一対の棒部材15,16の間を通り、下方へ垂れ下がる。紙の下端部60aが前記一対の棒部材15,16の位置から或る程度下方へ下がったとき、例えば両棒部材15,16の軸間距離の2〜3倍程度の長さだけ該棒部材15,16の位置から垂れ下がった時点で棒部材15,16を回転させるモータ26が作動して棒部材15,16の回動動作が開始される。 【0027】 一対の棒部材15,16の間に挟まれた引出し紙60bは、前述の手動型の場合で説明したように、該棒部材15,16の回動によってその外側に巻き付けられる。巻き付けの量が所定量(前記円板即ち棒部材の回転数に依存する)になったときに、前記棒部材回転モータ26に先立って前記ロール紙回転モータ30が停止するとともに該ロール紙回転モータ30のブレーキ機構が働いて該モータ30の回転が阻止され、さらに前記棒部材回転モータ26がそのまま回転を続けることにより、ロール紙60から引き出された紙が棒部材15,16による巻込み動作で引張られて該ロール紙60と棒部材15,16との間の箇所で切断される。切断後は前記棒部材回転モータ26は消勢されて回転が停止される。この状態で棒部材15,16の外側に巻き付けられた紙を手動で該棒部材の先端から抜き取る。 【0028】 この実施形態では紙の巻取り動作中、棒部材回転モータ26の回転とロール紙回転モータ30の回転が共に行われている例であり、したがって両回転モータ26,30の回転速度が略同じか、あるいは少なくともロール紙回転モータ30の方が若干速い回転速度となるように設定される。これによって棒部材15,16の紙巻付け動作の途中で紙の緊張が生じて想定外の少ない巻付け量で紙が切断されるという不具合はなくなる。ただしロール紙回転モータ30の回転速度が棒部材回転モータ26のそれよりも大幅に大の場合には、ロール紙60と棒部材15,16との間で紙60bが大きく撓むことになり、棒部材15,16の上方位置で紙のジャムが生じる等、不具合の原因となるので、紙の予定巻付け量を考慮して両モータ26,30の適切な回転速度を定める必要がある。またこの実施形態では棒部材回転モータ26とロール紙回転モータ30の2個のモータを設けたが、他の変形例ではモータは棒部材回転モータのみとし、ロール紙からの紙の引き出しを棒部材回転モータで行うようにしてもよい。その場合は、ロール紙は手動の場合のようにスピンドル装置で軸支しかつその回転固定は電磁プランジャ装置で行うことができる。なお、使用開始時にはロール紙からの紙端部を手で掴んで棒部材の間を通して下方へ引き出しておく。 【0029】 図1に示したハンドルによる手動操作の棒部材回転形態の例では、棒部材15,16への巻き付け完了後に前記ハンドル20と反対側の棒部材先端15a,16aから巻付き紙を手で抜き取る構造であり、ハンドル20を操作した手で紙を抜き取ろうとすると、本設備の設置位置によっては、ハンドル20を操作した手を該ハンドル20と反対側へ移動させて棒部材15,16の軸方向へ紙を抜き取ることとなり、煩雑となることがある。図6の実施例はそのような場合を考慮して手動操作の構造のハンドルと同じ側から紙を抜き取ることができるようにした例である。 【0030】 この実施例では、一対の棒部材の伸長方向先方(先端部)の下側、あるいは側方にハンドルが配置されている。図示の例ではハンドル20の付いた回転軸31が棒部材15,16の下方に水平に配置され、該軸31の両端が装置筐体19に回転可能に軸支されている。そして回転軸31の一端部に前記ハンドル20が、他端部に駆動側歯車32が固着されている。一対の棒部材15,16の基部を固着した円板17は前記駆動側歯車32に隣接しており、該円板17には該円板と同心に被動側歯車33が設けられている。前記棒部材15,16の伸長する側と反対側で、前記被動側歯車33の外端面の中心に固着された短軸18が装置筐体19に回転自在に軸支されている。前記駆動側歯車32は前記被動側歯車33と噛み合っており、したがってハンドル20の手動回転操作により一対の棒部材15,16は前記短軸18の軸線まわりに、つまり該棒部材15,16の軸間中心線のまわりに回動する。 【0031】 この実施例においても、トイレットペーパのロール紙は、既に述べたハンドルと棒部材先端が同じ側にある手動操作型の実施例と同様にスピンドル装置(図6では図示省略)が適当な支持台上に保持され、このスピンドル装置に回転自在に軸支された軸体の片端にロール紙が挿抜可能に嵌合され、また軸体の他方の軸端、即ちスピンドル装置からロール紙と反対側へ突出する軸体の端面に対峙して電磁プランジャ装置が配置されている。電磁プランジャ装置は、軸方向に出入可能かつ回転不能のプランジャを備えており、このプランジャ装置の付勢により該プランジャ装置からプランジャが軸体に向って突出して該軸体を軸方向に押し付け、これによって軸体の回転が阻止されるようになっている。円板と共働して、この円板の回転数を検出する計数器および、この計数器から出力された信号を処理し、円板の回転数が所定の値になったときに前記電磁プランジャ装置を付勢する信号を出力する計数処理装置が設けられ、この計数処理装置の出力信号により、前記電磁プランジャ装置のプランジャがロール紙を嵌挿した軸体に向けて突出し、前記軸体を片端から押し付けて前記ロール紙の回転を固定する。計数器および計数処理装置をリセットするリセット装置が設けられることも同様である。 【0032】 この図6の実施例では、前記スピンドル装置に支持されたトイレットペーパのロール紙から紙の先端を手動で引き出して下方へ垂下させ、一対の棒部材15,16の間を通して該棒部材の軸間距離の概ね2〜3倍程度の長さで該棒部材15,16の位置から下方へ伸長させた後、ハンドル20を手動で回転させる。これによって一対の棒部材15,16はハンドル20の回転軸31および駆動側、被動側の歯車32,33を介して該棒部材15,16の軸間中心線のまわりに回動し、その結果これらの棒部材15,16の間に挟まれた紙60bは該棒部材15,16の外側に巻き付けられる。所定量の巻き付けの後、前記電磁プランジャ装置(図示省略)の動作でロール紙の回転が阻止され、前記棒部材15,16の回動により該棒部材とロール紙との間で紙が引張り切断される。切断後は、ハンドル20を操作した手で前記棒部材15,16の先端から巻き付けられた紙を抜き取る。前記棒部材15,16の先端はハンドル20と同じ側に向いているため、紙の抜き取りはきわめて容易である。 【0033】 図5の電動型の場合、使用開始時にロール紙が自動で巻き戻されて垂下した紙が一対の棒部材の間を通過するように該棒部材の当初の並び位置を制御する必要がある。図7および図8(A),(B)の実施例はこの制御機構の付加を除くためになされた変形例である。円板17の片端面に3本の棒部材14,15,16が取り付けられており、この場合の各棒部材14,15,16の相互の配置関係は、3本の棒部材14,15,16が同一平面上にないように、即ち該棒部材の軸方向からみて三角形の各頂点にそれぞれ棒部材14,15,16が存在するように配置される。これによって円板17の回転停止位置がどの位置で停止しても、ロール紙からの垂下紙60bは必ずいずれか2本の棒部材の間を通ることになる。つまり前記円板17に保持された3本の棒部材14,15,16の静止位置がどのような位置であっても、その中のいずれか2本の棒部材は「概ね横方向に並ぶ」こととなる。図8(A)の停止姿勢では棒部材14と16との間および棒部材14と15との間を紙60bが通り、図8(B)では棒部材14と16の間を紙60bが通過する。ロール紙からの垂下紙60bが棒部材14と16または15と16の間を通って下方へ伸長した後、3本の棒部材の一体回動によって紙60bはこれら3本の棒部材14,15,16の外側を巻き囲むように巻き付けられる。 【0034】 【発明の効果】 以上説明したように本発明によれば、一体となって水平軸線のまわりに回動する少なくとも2本の隔置された棒部材を備え、前記棒部材を一体として手動あるいは電動で回動させる手段と、前記棒部材が所定量回動した後、ロール紙の巻き戻し回転を固定する手段とを有し、前記ロール紙からの巻戻し紙が前記棒部材の間を通過して下方へ伸長した後、前記棒部材を回動させるようにしたので、ロール状のトイレットペーパの引き出し、折りたたみ、切断までの動作を片手のきわめて簡単な操作で行うことができ、したがって身体的な障害のある者、あるいは片方の手だけ自由になる状況の下で使用する者などにとっても困難なく使用できる。 【0035】 従来のように使用者の両手を使った折りたたみ動作が不要となり、取り出したそのままの状態で直ちに使用でき、また折りたたみの分量が一定となり、無駄な紙の引き出しが避けられるため、省資源化に寄与できる。またロール状のトイレットペーパの引き出し、折りたたみ、切断までを、例えば指先による押しボタン操作などの簡単な電源投入操作だけで自動的に行うことができ、したがって身体的な障害のある者、あるいは片方の手だけ自由になる状況下にある者にとっても困難なく使用できるなど多くの効果がもたらされる。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の1実施形態に係るトイレットペーパの紙引出し・切断装置の概略的側面図である。 【図2】本発明の1実施例に係るスピンドル装置にトイレットペーパ用ロール紙を装着した状態を示す部分的な縦断面図である。 【図3】本発明の実施例によるスピンドル装置に用いられるスリーブの端面図および側面図である。 【図4】ロール紙の回転を阻止する固定手段の他の例を示す図である。 【図5】本発明の実施形態に係る電動型トイレットペーパの紙引出し・切断装置の概略的側面図である。 【図6】手動型トイレットペーパの紙引出し・切断装置の他の実施形態を示す部分的な概略図である。 【図7】3本の棒部材を有する本発明の実施例の概略的な側面図である。 【図8】図7の実施例でロール紙からの垂下紙が棒部材の間を通る状態を示した回転体の正面図である。 【符号の説明】 10 電磁プランジャ装置 11 プランジャ 14,15,16 棒部材材 17 円板 18 短軸 20 ハンドル 22 計数器 23 計数処理装置 25 リセット装置 26 棒部材回転モータ 27 制御装置 30 ロール紙回転モータ 55 スピンドル装置 60 トイレットペーパ用ロール紙
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| 【出願人】 |
【識別番号】503025144 【氏名又は名称】石井 剛介
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| 【出願日】 |
平成15年8月21日(2003.8.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100081260 【弁理士】 【氏名又は名称】染川 利吉
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| 【公開番号】 |
特開2005−65715(P2005−65715A) |
| 【公開日】 |
平成17年3月17日(2005.3.17) |
| 【出願番号】 |
特願2003−208323(P2003−208323) |
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