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【発明の名称】 噴流浴槽の吸入口構造
【発明者】 【氏名】稲荷 民和
【住所又は居所】大阪市淀川区宮原3−4−30 積水ホームテクノ株式会社内

【要約】 【課題】吸入用孔を有する化粧カバーが噴流浴槽の吸入口から簡単に取り外すことができない噴流浴槽の吸入口構造を提供することを目的とする。

【解決手段】浴槽側壁部81に噴出口と吸入口とを有する噴流浴槽において、複数個の吸入用孔13、13aが設けられたキャップ形状の化粧カバー1を前記吸入口に取付けた吸入口構造であって、化粧カバー1は内面側にメッシュカバー2を組み込んで吸入口の先端部31に取付けられ、該化粧カバー1と吸入口の先端部21とは挿入ピン6で外れないように固定されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴槽側壁部に噴出口と吸入口とを有する噴流浴槽において、複数個の吸入用孔が設けられたキャップ形状の化粧カバーを前記吸入口に取付けた吸入口構造であって、化粧カバーは内面側にメッシュカバーを組み込んで吸入口の先端部に取付けられ、該化粧カバーと吸入口の先端部とは挿入ピンで外れないように固定されていることを特徴とする噴流浴槽の吸入口構造。
【請求項2】
浴槽側壁部の内面側に吸入口の先端部を突出させ、該突出した吸入口の先端に雄ねじ部を設け、化粧カバーの側壁周端部の内側に雌ねじ部を設け、吸入口の雄ねじ部に化粧カバーの側壁周端部を螺結したことを特徴とする請求項1記載の噴流浴槽の吸入口構造。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は噴流浴槽において、浴槽本体へ装着する吸入口構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
噴流浴槽においては、気泡が混入された浴湯水を噴射させて浴湯水を勢いよく流動させることにより、マッサージ効果やリラックス効果を促している(例えば、特許文献1を参照。)。
【0003】
かかる噴流浴槽の一例として、図10〜11にその概略を示している。
図10において、80は浴槽である。10Aは浴槽側壁部81に設けた複数箇の噴出口、10Bは浴槽側壁部81に設けた1箇の吸入口、90は浴槽外部に設置した循環加圧ポンプであり、図11に示すように上記吸入口10Bをポンプ90の吸込側にフランジ付きエルボ等の配管91により連通し、ポンプ90の吐出側を上記の噴出口10Aに配管92によりそれぞれ連通してある。
【0004】
而して、ポンプ90を駆動すると、浴湯水がポンプ90の吐出圧力により噴射されると共にその浴湯水の流動に伴い図示しない空気吸引口から空気が吸引されて噴出ノズルから気泡入り浴湯水ジェットが噴出され、他方、吸入口10Bからポンプ90の吸込み圧力により浴湯水が吸入されていく。
【0005】
上記噴流浴槽においては、浴槽80内の浴湯水内に混入した毛髪が吸入口10Bを経てポンプ90のインペラに巻き込まれるのを防止するために、吸入口10Bで毛髪を除去することが不可欠である。
そこで、本出願人においては、かかる危険性を排除するために、噴流浴槽の吸入口にメッシュカバーを組み込んだ小孔付きの化粧カバーを取り付けることを提案した。
【0006】
上記の吸入口構造においては、浴湯水が化粧カバーの小孔を経て吸入される際、毛髪がメッシュカバーで捕獲されてポンプに達しないようにされているから、ポンプでの毛髪のインペラへの巻き付きよる故障を回避できる。
【特許文献1】特許3038885号公報(図1及び図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上記吸入口構造における化粧カバーは、浴槽側壁部の内面側に突出した吸入口の先端部に螺着して取付けらており、通常の使用においては、化粧カバーは緩んで外れるということがないが、子供等の戯れにより、化粧カバー取り外した状態で使用することがある。そのため、そのまま入浴中に浴湯水に潜ったり、また老齢者においては、躯体をとられ滑って頭部が浴湯水に沈められたりすると、頭部が浴湯水中に引き込まれて人身事故に至る危険性がある。
【0008】
本発明の目的は、吸入用孔を有する化粧カバーが噴流浴槽の吸入口から簡単に取り外すことができない噴流浴槽の吸入口構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の請求項1に係る噴流浴槽の吸入口構造は、浴槽側壁部に噴出口と吸入口とを有する噴流浴槽において、複数個の吸入用孔が設けられたキャップ形状の化粧カバーを前記吸入口に取付けた吸入口構造であって、化粧カバーは内面側にメッシュカバーを組み込んで吸入口の先端部に取付けられ、該化粧カバーと吸入口の先端部とは挿入ピンで外れないように固定されていることを特徴としている。
【0010】
本発明の請求項2に係る噴流浴槽の吸入口構造は、本発明の請求項1に係る噴流浴槽において、浴槽側壁部の内面側に吸入口の先端部を突出させ、該突出した吸入口の先端に雄ねじ部を設け、化粧カバーの側壁周端部の内側に雌ねじ部を設け、吸入口の雄ねじ部に化粧カバーの側壁周端部を螺結したことを特徴としている。
【0011】
本発明において、化粧カバーは、入浴者がメッシュに直接に接触することを防止して入浴者の安全を保証したり、外観上メッシュを隠すために使用されている。また、内側メッシュカバーは毛止めのために使用されている。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る噴流浴槽の吸入口構造においては、化粧カバーは内面側にメッシュカバーを組み込んで吸入口の先端部に取付けられ、該化粧カバーと吸入口の先端部とは挿入ピンで外れないように固定されているから、子供等の戯れにより、化粧カバー取り外しすことができなく、常時、安全に使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の浴槽の吸入口構造を説明する破断側面図、図2は本発明の噴流浴槽の吸入口構造において使用する化粧カバーの一例を示す平面図、図3は同じく化粧カバーの破断側面図、図4は浴槽壁に取付けられる吸入口締付フランジの平面図、図5は同じく吸入口締付フランジの破断側面図、図6は吸入口本体の平面図、図7は同じく吸入口本体の破断側面図である。
【0014】
図1において、1は内側にメッシュカバー2が内蔵されたキャップ状の化粧カバー、3は雄ねじ部31を有する吸入口締付フランジ、4は雌ねじ部41を有する吸入口本体であり、浴槽側壁部81に吸入口締付フランジ3と吸入口本体4とがパッキン5を介して取付けられ、吸入口締付フランジ3に化粧カバー1が螺着して取付けられ、更に、化粧カバー1が外れないように吸入口締付フランジ3に挿入ピン6で固定されている。なお、7はフランジ部71とエルボ部72とか形成されるフランジ付きエルボである。
【0015】
化粧カバー1は、図2〜3に示すように、円形状の前壁部11と前壁部11の周囲に周設された周壁部12とからキャップ形状に形成されている。化粧カバー1の前壁部11には、中央部に円形吸引孔13が設けられ、この円形吸引孔13の周囲に複数箇の円弧形吸入用孔13aを放射パターンで設けてある。また、周壁部12には端部内周面に雌ねじ部14が螺設されており、端部外周面から貫通してピン挿通孔15が穿設されている。16は前壁部11の裏面に突設したピンで中心から放射状の位置に6個配設されている。
【0016】
この化粧カバー1には、熱可塑性樹脂の射出成形品、例えば硬質塩化ビニル樹脂製品を用いることができ、化粧カバー1の内面に内側メッシュカバー2が内蔵されている。この内側メッシュカバー2は、化粧カバー1の内周面の雌ねじ部14を除く部分に化粧カバー1の内側面に沿うようにキャップ形状に成形されており、化粧カバー1のピン16が挿入される取付孔21が中心から放射状の位置に6個設けられている。この内側メッシュカバー2には、耐腐食性金属が使用されている。例えば、不錆鋼を用いることができる。
【0017】
吸入口締付フランジ3は、浴槽側壁部81の内側から取付けられ吸入口の先端部となるもので、図4〜5に示すように、吸入口取付筒体30と浴槽内側フランジ部31とからなり、吸入口取付筒体30の外周面に第1の雄ねじ部32を形成するとともに浴槽内側フランジ部31の外周面に化粧カバー1を取付ける第2の雄ねじ部33が螺設されており、この雄ねじ部33が螺設された浴槽内側フランジ部31には、化粧カバー1のピン挿通孔15と同じ径のピン取付孔34が穿設されている。吸入口取付筒体30の内部は吸入通路35となっており、この吸入通路35の奥側内周面に係合片36が内方に突出している。
【0018】
吸入口本体4は、浴槽側壁部81の外側から締付けられるもので上記吸入口締付フランジ3が螺着して締付けられるようになっており、図6〜7に示すように、拡径する吸入口取付筒体40の一端にエルボ接続部41が形成され、他端側に浴槽外側フランジ部42が形成され、吸入口取付筒体40の内周面に雌ねじ部43が形成され、上記吸入口締付フランジ3の第1の雄ねじ部32が螺着されるようになっている。エルボ接続部41、フランジ付きエルボのエルボ部72に接続されるもので、円筒状の内部が吸入通路44となっている。なお、符合45はスパナーで締付るときの固定台座である。
【0019】
挿入ピン6は、図8(a) に示すように、ピン本体61とピン受け部材62とからなり、ピン受け部材62にはピン61本体が嵌入する受け孔63が形成され先端部が割りピン64の形状とされいる。
また、ピン受け部材62の外径は上記化粧カバー1のピン挿通孔15と同じ径とされている。そして、ピン本体61が受け孔63に嵌入すると、図8(b) に示すように、先端の割りピン64が押し広げられるようになっている。
【0020】
次に、図1及び図9に基づいて、本発明の噴流浴槽の吸入口構造の組み立て手順について説明する。
先ず、浴槽側壁部81の取付口81aの周縁にリング状のパッキン5を装着する。次に、フランジ付きエルボ7のエルボ部72に吸入口本体4のエルボ接続部41を接続させて、フランジ付きエルボ7を循環ポンプ90の吸入口に取付けて循環配管を行う。この吸入口本体4の浴槽外側フランジ部42を取付口81aの位置に近接した状態で配設する。
【0021】
続いて、吸入口締付フランジ3の吸入口取付筒体30を浴槽の内側から取付口81aのパッキン5内に嵌挿し、浴槽の外側に突出させてから、吸入口本体4の雌ねじ部43に吸入口取付筒体30の第1の雄ねじ部31を螺着する。
【0022】
このとき、循環ポンプ側に接続されている吸入口本体4は固定された状態であるので、浴槽の内側から吸入口締付フランジ3の吸入通路34の奥側内周面に設けられている係合片36に係止具(図示しない)を係止してねじ締め方向に回転させて締付けることができる。この締付けにより、浴槽内側フランジ部32と浴槽外側フランジ部42が取付口81a周縁のパッキン5を圧接し、浴槽側壁部81に強固にかつ水密状態に取付けることができる。
【0023】
最後に、図9(a) に示すように、浴槽側壁部81の内側に突出している浴槽内側フランジ部31の第2の雄ねじ部33に化粧カバー1の雌ねじ部14を螺着して、浴槽内側フランジ部31のピン取付孔34と化粧カバー1のピン挿通孔15が一致するように螺着しながら合わせ、図9(b) 〜(c) に示すように、ピン受け部材62をピン挿通孔15から浴槽内側フランジ部32のピン取付孔34へと挿入し、続いて、ピン受け部材62の受け孔63にビン本体61を嵌入して、化粧カバー1が浴槽内側フランジ部32から外れないように挿入ピン6により固定される。
【0024】
以上、本発明実施の形態を図面に基づいて説明してきたが、具体的な構成はこの実施例のものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
【0025】
例えば、本発明の噴流浴槽の吸入口構造の組み立て手順としては、吸入口本体4を循環ポンブ側に接続する前に、浴槽の外側に突出している吸入口締付フランジ3の吸入口取付筒体30に浴槽の外側から吸入口本体4の雌ねじ部43を螺着して、浴槽内側フランジ部32と浴槽外側フランジ部42とで取付口81a周縁のパッキン5を圧接してもよい。
【0026】
この場合、浴槽の内側から吸入口締付フランジ3の吸入通路34の奥側内周面に設けられている係合片36に係止具(図示しない)を係止させ、吸入口締付フランジ3が回らないようにした状態で、浴槽外側にある吸入口本体4をスパナーで締付けることにより、浴槽側壁部81に強固にかつ水密状態に取付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の浴槽の吸入口構造を説明する破断側面図である。
【図2】本発明の噴流浴槽の吸入口構造において使用する化粧カバーの一例を示す平面図である。
【図3】同じく化粧カバーの破断側面図である。
【図4】図4は浴槽壁に取付けられる吸入口締付フランジの平面図である。
【図5】同じく吸入口締付フランジの破断側面図である。
【図6】吸入口本体の破断側面図である。
【図7】同じく吸入口本体の背面図である。
【図8】化粧カバーを固定するピンの分解斜視図である。
【図9】本発明の噴流浴槽の吸入口構造における組み立て手順を説明する説明図である。
【図10】従来例を説明するの概略図である。
【図11】同じくその作用を説明する概略図である。
【符号の説明】
【0028】
1 化粧カバー
11 前壁部
12 側壁部
13、13a 吸入用孔
14 雌ねじ部
15 ピン挿通孔
2 メッシュカバー
3 吸入口締付フランジ
30 吸入口取付筒体
31 浴槽内側フランジ
32 第1の雄ねじ部
33 第2の雄ねじ部
34 ピン取付孔
4 吸入口本体
40 吸入口取付筒体
41 エルボ接続部
42 浴槽外側フランジ
5 パッキン
6 挿入ピン

【出願人】 【識別番号】501362906
【氏名又は名称】積水ホームテクノ株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市淀川区宮原三丁目4番30号
【出願日】 平成15年7月10日(2003.7.10)
【代理人】 【識別番号】100102956
【弁理士】
【氏名又は名称】九十九 高秋

【公開番号】 特開2005−28003(P2005−28003A)
【公開日】 平成17年2月3日(2005.2.3)
【出願番号】 特願2003−273035(P2003−273035)