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【発明の名称】 浴槽用チェーンの取付構造
【発明者】 【氏名】寺町 啓一
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株式会社内

【要約】 【課題】浴槽に取り付けられている部分が目立つことなく、外観上での見栄えが良くて、しかも、使用者に浴槽に取り付けられている部分が当たっても不快感を与えることがない浴槽用チェーンの取付構造を提供することにある。

【解決手段】浴槽(1)の内壁に取り付けられるリング(2)があって、このリング(2)と上記浴槽(1)の排水栓(3)が先端に取り付けられるチェーン(4)との間に介在される連結部材(5)を設けるとともに、この連結部材(5)が、上記リング(2)に直に取り付けられるリング取付部(6)と上記チェーン(4)に直に取り付けられるチェーン取付部(7)とからなり、上記リング取付部(6)を同リング(2)の断面と同心円状の屈曲した筒体(8)に形成して、同リング(2)の表面を摺動自在となした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴槽の内壁に取り付けられるリングがあって、このリングと上記浴槽の排水栓が先端に取り付けられるチェーンとの間に介在される連結部材を設けるとともに、この連結部材が、上記リングに直に取り付けられるリング取付部と上記チェーンに直に取り付けられるチェーン取付部とからなり、上記リング取付部を同リングの断面と同心円状の屈曲した筒体に形成して、同リングの表面を摺動自在となしたことを特徴とする浴槽用チェーンの取付構造。
【請求項2】
上記チェーン取付部の幅を上記筒体の幅よりも小さく形成したことを特徴とする請求項1記載の浴槽用チェーンの取付構造。
【請求項3】
上記筒体の表面に軟質部材が取り付けられていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の浴槽用チェーンの取付構造。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、浴槽用チェーンの取付構造に関するものであり、さらに詳しくは、浴槽の排水栓に繋げられるチェーンを取り付けるのに有用な浴槽用チェーンの取付構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の浴槽用チェーンの取付構造としては、例えば、図4および図7に示すごとく、浴槽(1)の内壁に固定片(9)を介して取り付けられるリング(2)があるとともに、上記浴槽(1)の排水口(11)をシャットする排水栓(3)があり、この排水栓(3)と上記リング(2)とが取り付けられるチェーン(4)との間に介在されるジョイント金具(12)があり、さらに、このジョイント金具(12)としては、上記リング(2)側に取り付けられる第1の取付孔(13)と上記チェーン(4)側に取り付けられる第2の取付孔(14)とからなっていたものであった。なお、上記排水栓(3)と上記チェーン(4)との間にも下ジョイント(10)が設けられていてもかまわないものであった。
【0003】
ところで、上記ジョイント金具(12)は、図6に示すごとく、平板に溝の形成されたものに予め第2の取付孔(14)の位置でチェーン(4)の先端が通されて、同図の矢印に示すごとき方向から折り曲げられて、図5に示すごとく、形成されていたものであった。
【0004】
そして、上記リング(2)としては、上記浴槽(1)の内壁面に平行となるように取り付けられていたために、このジョイント金具(12)の取り付け後の状態としては、上記浴槽(1)の内壁面とジョイント金具(12)の円周方向とが互いに垂直となっていたものであった。このような従来の浴槽用チェーンの取付構造としては、取り付けが簡単であるものの、ジョイント金具(12)の取り付け後の状態が浴槽(1)の内壁面に垂直となるために、使用者が浴槽(1)に入った際には、ジョイント金具(12)の角部分が使用者の背中に当たることが多く、同使用者の体に食い込んだりして使用者に不快感を与えていたものであった。
【0005】
そこで、下記の特許文献1に示された特開平8−294456号公報のようなものが考えられていた。具体的には、図8および図9に示すごとく、浴槽(1)の排水口をシャットする排水栓(3)にチェーン(4)の一端を連結し、浴槽(1)上部にこのチェーン(4)を保持する保持片(15)の取付部(16)を有しているベース板(20)を固着させるとともに、このベース板(20)を覆うカバーケース(17)を嵌着させて、このカバーケース(17)下端の一部を切り欠いたスペースからチェーン(4)を引き出しているようなものであり、ベース板(20)の縁部に溝部分を有する突片(19)を適宜間隔を開けて複数立設し、これらの突片(19)の溝部分に嵌まり係止するようにカバーケース(17)の周壁内側に突起(18)を突設しているものであった。
【特許文献1】特開平8−294456号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような図8および図9に示した浴槽用チェーンの取付構造においては、前述したようなジョイント金具の角部分が使用者の背中に当たるといった不快感を解消することができているものの、ベース板(20)の浴槽(1)への取り付けが面倒な上に、浴槽(1)に取り付けられている同ベース板(20)を覆うカバーケース(17)が目立ち過ぎて、その結果、外観上で良いものではなかった。
【0007】
本発明は、上述の事実に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、浴槽に取り付けられている部分が目立つことなく、外観上での見栄えが良くて、しかも、使用者に浴槽に取り付けられている部分が当たっても不快感を与えることがない浴槽用チェーンの取付構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明においてはつぎのような技術的手段を講じている。すなわち、本発明の請求項1に係る浴槽用チェーンの取付構造は、浴槽(1)の内壁に取り付けられるリング(2)があって、このリング(2)と上記浴槽(1)の排水栓(3)が先端に取り付けられるチェーン(4)との間に介在される連結部材(5)を設けるとともに、この連結部材(5)が、上記リング(2)に直に取り付けられるリング取付部(6)と上記チェーン(4)に直に取り付けられるチェーン取付部(7)とからなり、上記リング取付部(6)を同リング(2)の断面と同心円状の屈曲した筒体(8)に形成して、同リング(2)の表面を摺動自在となしたことを特徴としている。
【0009】
また、本発明の請求項2に係る浴槽用チェーンの取付構造は、上記チェーン取付部(7)の幅を上記筒体(8)の幅よりも小さく形成したことを特徴としている。
【0010】
さらに、本発明の請求項3に係る浴槽用チェーンの取付構造は、上記筒体(8)の表面に軟質部材が取り付けられていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
本発明の浴槽用チェーンの取付構造によると、リング(2)が浴槽(1)の内壁に取り付けられ、浴槽(1)の排水栓(3)が先端に取り付けられるチェーン(4)を通して連結部材(5)をリング(2)の断面と同心円状の屈曲した筒体(8)に形成して、同リング(2)に取り付けるだけで、リング(2)の取り付け後の状態が、浴槽(1)の内壁面と同リング(2)の円周方向とが互いに平行となるために、使用者が浴槽(1)に入った際において、リング(2)およびこのリング(2)に直に取り付けられる連結部材(5)のリング取付部(6)は平らな面部分が使用者の背中に当たることになり、同使用者の体に食い込むことはなくなり、使用者に不快感を与えることはなくなるものである。しかも、浴槽(1)の内壁にはリング(2)のみを取り付けるようにするので、浴槽(1)に取り付けられている部分としては目立つことがなく、外観上での見栄えが良くなるものである。
【0012】
したがって、本発明は、浴槽(1)に取り付けられている部分が目立つことなく、外観上での見栄えが良くて、しかも、使用者に浴槽(1)に取り付けられている部分が当たっても不快感を与えることがないものとなるのである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】
図1の(a)は、本発明の一実施形態に係る浴槽用チェーンの取付構造を示した要部断面図であり、図1の(b)は、同図1の(a)の浴槽用チェーンの取付構造における分解斜視図である。図2は、本発明の一実施形態に係る浴槽用チェーンの取付構造における全体の様子を示した断面図である。図3は、本発明の浴槽用チェーンの取付構造に用いられる一実施形態に係る連結部材を分解した概略図である。
【0015】
本発明の浴槽用チェーンの取付構造としては、浴槽の排水栓に繋げられるチェーンを取り付けるのに有用なものであり、具体的には、図1ないし図3に示すごとく、浴槽(1)の内壁に取り付けられるリング(2)があって、このリング(2)と上記浴槽(1)の排水栓(3)が先端に取り付けられるチェーン(4)との間に介在される連結部材(5)を設けるとともに、この連結部材(5)が、上記リング(2)に直に取り付けられるリング取付部(6)と上記チェーン(4)に直に取り付けられるチェーン取付部(7)とからなり、上記リング取付部(6)を同リング(2)の断面と同心円状の屈曲した筒体(8)に形成して、同リング(2)の表面を摺動自在となしているものである。
【0016】
上記浴槽(1)は、家庭などの浴室に設置されるものであり、通常ステンレスなどの金属製のものや人造大理石製など樹脂製のもの、あるいは、木製のものが採用されているものである。この浴槽(1)の底部には、図2に示すごとく、同浴槽(1)内に入れられた湯水を排水する排水口(11)が設けられているものである。この排水口(11)には、排水栓(3)が封じるように取り付けられることで、浴槽(1)内に湯水が入れられて溜められるものである。
【0017】
上記リング(2)は、図1の(a)、(b)および図2に示すごとく、上記浴槽(1)の内壁に取り付けられるものである。このリング(2)は、上記浴槽(1)の内壁に直に取り付け固定されている小さな片状の固定片(9)を介して取り付けられているものである。このリング(2)は、例えば、同図に示すごとき針金状のものが巻かれて形成されているようなものである。
【0018】
また、上記固定片(9)は、図1の(a)および図2に示すごとく、上記浴槽(1)の内壁に取り付けられるものであれば、その材質としては特に問われるものではなく、例えば、上記浴槽(1)と同様のものであっても良く、また、その他の樹脂製のものであってもかまわないし、金属製のものであってもかまわないものである。
【0019】
上記チェーン(4)は、図1の(b)および図2に示すごとく、上記浴槽(1)の排水栓(3)が先端に取り付けられるものであり、この排水栓(3)が使用されていない時に床パンなどに落ちたり、他の場所へ転がったりしないように下ジョイント(10)を介して排水栓(3)と繋げられているものである。このチェーン(4)は、複数のボール状物と鎖によって形成されているものである。そして、このチェーン(4)は、通常、金属製のものであるが、チェーンとしての機能を有するものであれば、その他の材質のものが採用されたとしてもかまわないものである。
【0020】
上記連結部材(5)は、図1の(a)および図2に示すごとく、上記リング(2)と上記チェーン(4)との間に介在されているものである。この連結部材(5)は、リング取付部(6)とチェーン取付部(7)とから構成されているものである。この連結部材(5)は、図3に示すごとく、板状のものが予め長穴状に穿孔されていて、この開けられた穴に上記チェーン(4)の一部が通されてから、同図の矢印に示すごとき丸めたり折り曲げたりすることによって、形作られているものである。そして、このリング取付部(6)は、上記リング(2)に直に取り付けられるものであり、上記チェーン取付部(7)は、上記チェーン(4)に直に取り付けられるものである。また、上記リング取付部(6)としては、上記リング(2)の断面と同心円状の屈曲した筒体(8)に形成されているものであり、この筒体(8)の形状により、同リング(2)の表面を摺動自在に動けるようになしているものである。
【0021】
本発明は、このような構成をとることによって、リング(2)が浴槽(1)の内壁に取り付けられ、浴槽(1)の排水栓(3)が先端に取り付けられるチェーン(4)を通して連結部材(5)をリング(2)の断面と同心円状の屈曲した筒体(8)に形成して、同リング(2)に取り付けるだけで、リング(2)の取り付け後の状態が、浴槽(1)の内壁面と同リング(2)の円周方向とが互いに平行となるために、使用者が浴槽(1)に入った際において、リング(2)およびこのリング(2)に直に取り付けられる連結部材(5)のリング取付部(6)は平らな面部分が使用者の背中に当たることになり、同使用者の体に食い込むことはなくなり、使用者に不快感を与えることはなくなるものである。しかも、浴槽(1)の内壁にはリング(2)のみを取り付けるようにするので、浴槽(1)に取り付けられている部分としては目立つことがなく、外観上での見栄えが良くなるものである。
【0022】
したがって、本発明は、浴槽(1)に取り付けられている部分が目立つことなく、外観上での見栄えが良くて、しかも、使用者に浴槽(1)に取り付けられている部分が当たっても不快感を与えることがないものとなるのである。
【0023】
また、図1の(b)に示すごとく、上記チェーン取付部(7)の幅を上記筒体(8)の幅よりも小さく形成しているものであると、リング(2)の断面と同心円状の屈曲した筒体(8)の幅がチェーン取付部(7)の幅よりも大きいものとなり、使用者の背中が当たる連結部材(5)のリング取付部(6)としては平らな面部分をより一層大きくとることができるために、チェーン(4)との端面部分などに使用者の体が当たっても、同使用者の体に食い込むことは確実になくなり、使用者に不快感を与えることは全くなくなるものである。
【0024】
さらに、上記筒体(8)の表面に軟質部材が取り付けられているものであると、使用者が浴槽(1)に入った際において、同使用者の背中が当たる連結部材(5)のリング取付部(6)としては平らな面部分となっている上に、この平らな面部分が軟質部材に覆われていることとなり、使用者の背中がこの部分に当たっても心地良いものとなり、結果として、同使用者に不快感を与えることは全くなくなるものである。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】(a)は、本発明の一実施形態に係る浴槽用チェーンの取付構造を示した要部断面図であり、(b)は、(a)の浴槽用チェーンの取付構造における分解斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る浴槽用チェーンの取付構造における全体の様子を示した断面図である。
【図3】本発明の浴槽用チェーンの取付構造に用いられる一実施形態に係る連結部材を分解した概略図である。
【図4】従来例に係る浴槽用チェーンの取付構造を示した要部断面図である。
【図5】従来例に係る浴槽用チェーンの取付構造を示した分解斜視図である。
【図6】従来例に係る浴槽用チェーンの取付構造に用いられる連結部材を分解した概略図である。
【図7】図6の浴槽用チェーンの取付構造における全体の様子を示した断面図である。
【図8】他の従来例に係る浴槽用チェーンの取付構造を示した分解斜視図である。
【図9】図8の浴槽用チェーンの取付構造を示した要部断面図である。
【符号の説明】
【0026】
1 浴槽
2 リング
3 排水栓
4 チェーン
5 連結部材
6 リング取付部
7 チェーン取付部
8 筒体
【出願人】 【識別番号】000005832
【氏名又は名称】松下電工株式会社
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1048番地
【出願日】 平成15年7月9日(2003.7.9)
【代理人】
【公開番号】 特開2005−27967(P2005−27967A)
【公開日】 平成17年2月3日(2005.2.3)
【出願番号】 特願2003−272413(P2003−272413)