| 【発明の名称】 |
間欠回転式炒め機及び間欠回転式炒め機を用いた調理方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】深沢 信生 【住所又は居所】横浜市西区浅間町1−6−14 株式会社三栄コーポレーションリミテッド内
|
| 【要約】 |
【課題】回転式炒め機において、食材の水分を適度に放出することができると共に均一な加熱調理を可能として美味な料理を提供すること、又、鍋に対する加熱効率を高め、省エネルギー及び経費節減に資すると共に、鍋の部分劣化を防止して釜の寿命を長くすることを目的とする。
【解決手段】枠体に水平又は傾斜させて回転自在に支持された鍋と、鍋を回転させるための駆動機構と、鍋を加熱するための加熱手段と、鍋の回転を制御する回転制御手段を備え、鍋の回転と停止のサイクルを連続して行い、鍋の停止時毎に鍋の停止位置が異なることを特徴とする間欠回転式炒め機。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 枠体に水平又は傾斜させて回転自在に支持された鍋と、鍋を回転させるための駆動機構と、鍋を加熱するための加熱手段と、鍋の回転を制御する回転制御手段を備え、鍋の回転と停止のサイクルを連続して行い、鍋の停止時毎に鍋の停止位置が異なることを特徴とする間欠回転式炒め機。 【請求項2】 鍋の逆転を防止するための逆転防止手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の間欠回転式炒め機。 【請求項3】 鍋の停止時毎に鍋の停止位置は一定角度づつずれることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の間欠回転式炒め機。 【請求項4】 鍋の停止時毎に鍋の停止位置は3°乃至15°づつずれることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の間欠回転式炒め機。 【請求項5】 鍋の停止位置は回転方向へずれることを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の間欠回転式炒め機。 【請求項6】 一回毎の鍋の回転数は1回転以上5回転未満であることを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載の間欠回転式炒め機。 【請求項7】 水平又は傾斜させて設置した回転鍋を間欠的に回転させ、鍋の停止時毎に鍋の停止位置を異ならせることを特徴とする間欠回転式炒め機を用いた調理方法。 【請求項8】 鍋の停止時毎に鍋の停止位置を一定角度づつずらすことを特徴とする請求項7に記載の間欠回転式炒め機を用いた調理方法。 【請求項9】 鍋の停止時毎に鍋の停止位置を3°乃至15°づつずらすことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の間欠回転式炒め機を用いた調理方法。 【請求項10】 鍋の停止位置は回転方向へずらすことを特徴とする請求項7から請求項9のうちいずれか一項に記載の間欠回転式炒め機を用いた調理方法。 【請求項11】 一回毎の鍋の回転数を1回転以上5回転未満とすることを特徴とする請求項7から請求項10のうちいずれか一項に記載の間欠回転式炒め機を用いた調理方法。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は鍋の回転と停止のサイクルを連続して行う間欠回転式炒め機及び当該炒め機を用いた調理方法に関し、特に停止毎に加熱手段に対する鍋の停止位置を異ならせる間欠回転式炒め機及び当該炒め機を用いた調理方法に関する。 【背景技術】 【0002】 従来から炒飯や焼きそば等の炒め物を調理するために回転式のドラム型或いは筒型の鍋を用いた炒め調理装置が使用されている。そして、このような従来の回転式ドラム型鍋の炒め調理装置は食材の炒め始めから完了までドラム型鍋を連続して回転させ続けていた。しかし、このような連続回転の調理法では食材の水分を適度に放出することができず、又、熱が鍋全体にこもり、鍋内の温度が上昇し続けるので、均一な加熱調理が困難であった。又、食材が鍋に触れている面積は、鍋の内面積の約四分の一程度であり、それ以外は無駄な加熱であり、エネルギー及び経費の浪費であった。 【0003】 このような回転式ドラム型の炒め調理装置において、食材のドラム型鍋への付着を防止する為に調理中にドラムの回転を一定時間停止させて、その間にドラムの内表面に付着した食材を剥がし取る掻取り羽根をドラムの内表面に摺動させる炒め装置が提案され、その効果としてドラム式の鍋に対する加熱効率が増加することも述べられている(例えば、特許文献1参照。)。 【0004】 又、回転釜の正転と停止と逆転と停止の順次一連のサイクル動を周期的に繰り返す炒め機が提案されている(特許文献2参照。)。 【0005】 しかし、これらの従来技術は間欠的に釜や鍋を回転させるものの、釜等の一回の連続した回転毎に回転角度を異ならせて、停止毎に加熱手段に対する釜等の位置を異ならせるという技術的思想は有さず、一回の連続した回転毎の角度が一周360°の整数倍であるので、回転の停止時に加熱手段に対向して加熱手段に直接加熱される釜等の部位が同一となり、鍋等の該部位の劣化が他の部位より早く進行し、鍋等の部分劣化となって、釜等の寿命を縮めるという欠点があった。 【0006】 【特許文献1】特開2001−78896 【特許文献2】特開2001−112636 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 本願発明は、上記課題を解決し、回転式炒め機において、食材の水分を適度に放出することができると共に均一な加熱調理を可能として美味な料理を提供すること、又、鍋に対する加熱効率を高め、省エネルギー及び経費節減に資すると共に、鍋の部分劣化を防止して鍋の寿命を長くすることを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0008】 本願発明における上記課題を解決するための第一の手段は、枠体に水平又は傾斜させて回転自在に支持された鍋と、鍋を回転させるための駆動機構と、鍋を加熱するための加熱手段と、鍋の回転を制御する回転制御手段を備え、鍋の回転と停止のサイクルを連続して行い、鍋の停止時毎に鍋の停止位置が異なることを特徴とする間欠回転式炒め機である。 【0009】 又、第二の手段は、第一の手段において、鍋の逆転を防止するための逆転防止手段を設けたことを特徴とする間欠回転式炒め機である。 【0010】 又、第三の手段は、第一又は第二の手段において、鍋の停止時毎に鍋の停止位置は一定角度づつずれることを特徴とするの間欠回転式炒め機である。 【0011】 又、第四の手段は、第一乃至第三のいずれかの手段において、鍋の停止時毎に鍋の停止位置は3°乃至15°づつずれることを特徴とする間欠回転式炒め機である。 【0012】 又、第五の手段は、第一乃至第四のいずれかの手段において、鍋の停止位置は回転方向へずれることを特徴とする間欠回転式炒め機である。 【0013】 又、第六の手段は、第一乃至第五のいずれかの手段において、一回毎の鍋の回転数は1回転以上5回転未満であることを特徴とする間欠回転式炒め機である。 【0014】 又、第七の手段は、水平又は傾斜させて設置した回転鍋を間欠的に回転させ、鍋の停止時毎に鍋の停止位置を異ならせることを特徴とする間欠回転式炒め機を用いた調理方法である。 【0015】 又、第八の手段は、第七の手段において、鍋の停止時毎に鍋の停止位置を一定角度づつずらすことを特徴とする間欠回転式炒め機を用いた調理方法である。 【0016】 又、第九の手段は、第七又は第八の手段において、鍋の停止時毎に鍋の停止位置を3°乃至15°づつずらすことを特徴とする間欠回転式炒め機を用いた調理方法である。 【0017】 又、第十の手段は、第七乃至第九のいずれかの手段において、鍋の停止位置は回転方向へずらすことを特徴とする間欠回転式炒め機を用いた調理方法である。 【0018】 又、第十一の手段は、第七乃至第十のいずれかの手段において、一回毎の鍋の回転数を1回転以上5回転未満とすることを特徴とする間欠回転式炒め機を用いた調理方法である。 【発明の効果】 【0019】 本発明によれば、食材の水分を適度に放出することができると共に均一な加熱調理を可能として美味な料理を提供することが可能となった。又、鍋に対する加熱効率を高め、省エネルギー及び経費節減に資すると共に、鍋の部分劣化を防止して釜の寿命を長くすることが可能となった。 【発明を実施するための最良の形態】 【0020】 以下本発明の実施の形態を図に従って説明する。本発明の間欠回転式炒め機1は枠体2に設けたガスバーナーや電熱線等の加熱手段21の上方にローラー状の支持部材22,22…で水平に支持されたドラム状の鍋3を備え、鍋3の底面にはその回転中心に軸31が設けられている。軸31は枠体2の底部29から植立した厚板状の軸受部材4に設けた軸孔41に挿通され、先端部にはスプロケット32が設けられている。又、鍋3を回転させるための駆動機構50は駆動源5、スプロケット51、スプロケット32、係合部材52を用いて、枠体2上に駆動源5が設けられ駆動源5の軸53の先端にスプロケット51が設けられて、該スプロケット51とスプロケット32間にはチェーン等の係合部材52を係合させ、駆動源5の駆動により鍋3が軸31を回転軸として回転するよう構成している。 【0021】 尚、鍋3の形状はドラム状に限定されず、円筒状部と円弧状の底部を有する形状、円筒部の先端開口部を縮径させた形状等適宜の形状とすることが可能で、軸31は鍋3に固着してもよいが着脱自在としてもよく、前面の開口部に開閉自在の蓋を設けてもよい。又、鍋3は水平に支持するのではなく、垂直と水平間において適宜角度の傾斜をもたせて設置してもよい。 【0022】 又、駆動機構50の構成はスプロケット51とスプロケット32を係合部材を介さずに直接噛み合うように駆動源5の位置等を適宜変更して構成する等してもよい。支持部材22,22…は鍋3の前後端部近傍に枠体2の底部29から植立した側柱23,23に架設した支持軸24,24に回転自在に支持させている。又、板体を用いて枠体2上に覆体を設け、適宜駆動源5等の部材を覆ってもよく、軸受部材として側柱23,23に架設した梁に軸孔を設けて構成することとしてもよい。 【0023】 軸孔41には逆転防止手段7としてのワンウェイクラッチが設けられ、軸31を一方向へのみ回転可能としている。逆転防止手段7は軸31を一方向へのみ回転可能とし、鍋3の回転を一方向へのみ可能として鍋3の逆回転を防止可能であればよく、逆転防止手段7としてのワンウェイクラッチは軸孔41に設けるのではなく、スプロケット51又はスプロケット32と一体にユニット化して設ける等してもよく、逆転防止手段7としてワンウェイクラッチのほか適宜公知の部材を用いるて構成してもよい。 【0024】 モータ等を用いた駆動源5は枠体2の底部29に収納された回転制御手段9により制御され、駆動と停止を繰り返して間欠的に駆動するように設定されている。このような鍋の回転を制御する回転制御手段9としては公知のタイマー、制御回路、プログラムされたコンピュータ等を用いることが可能である。駆動源5の駆動と停止の時間及び調理時間は枠体2に設けた制御盤8に設けた図示しないスイッチやコックにより調理毎に設定可能としている。停止と停止間に行われる一回の駆動時間は同一とし、鍋3が一回転、即ち360°回転する時間とし、或いは2乃至4回転程度回転、即ち720°、1080°又は1420°回転する時間としている。一回毎の停止時間は特に限定されず、調理する食材によって変化させることが望ましいが、およそ5秒乃至30秒程度が適当である。 【0025】 鍋3は駆動源5の駆動により回転させられた回転角度では停止せずに、慣性により回転方向へ更に回転をする。例えば駆動源5の駆動により鍋3が360°回転した場合には鍋3は360°の回転角度では停止せずに、慣性により回転方向へ更に回転をする。その後回転が停止した鍋3は食材の重量等により逆方向に回転をしようとするが、逆転防止手段7により逆回転が防止され、鍋3の回転停止時の位置に維持される。駆動源5の停止後に鍋3が回転する角度は鍋3や鍋3に投入した食材の重量等により変化するが、駆動機構等の設定により所望の角度とすることが可能で、望ましくは約3乃至15°、更に望ましくは5乃至10°となるように設定することが望ましい。 【0026】 一回毎の鍋3の回転数は略1回転とすることが熱効率が一番よく、食材の攪拌、ほぐしを考慮すると略2乃至4回転程度が望ましが、勿論一回の回転における鍋3の回転数を5回転以上としてもよく、整数とせずに、一回転未満或いは一回転以上の適宜の回転数とするように駆動源5の駆動時間を制御してもよい。即ち鍋3の回転角度を360°の整数倍ではない一定の適宜の角度としてもよい。更に、鍋3の一回毎の回転角度は必ずしも一定でなくてもよい。 【0027】 又、鍋3を駆動源5の駆動のみにより回転させ、慣性での回転を防止するように構成して、一回の回転における鍋3の回転角度を360°の倍数とせずに、例えば370°、375°等に設定することとしてもよい。 【0028】 次に間欠回転式炒め機1の使用方法及び作用について説明する。尚、ここでは一回毎の駆動で鍋3が360°回転するように設定されているものとして説明する。調理開始前の駆動源5の停止時には図3(a)に示すように、鍋3の便宜上のA点は鍋3の中心点を通る垂直線X上に位置している。鍋3に食材を入れ、加熱手段21たるガスバーナーに点火すると共に、駆動源5たるモーターを駆動させる。駆動源5の駆動によりモーターの軸53が回転し、スプロケット51が回転する。スプロケット51の回転が係合部材52たるチェーンを介してスプロケット32に伝達され、軸31及び鍋3が軸31を回転軸として回転する。釜3の回転により食材がほぐされ、攪拌されつつ、加熱される。 【0029】 任意に設定された一定時間経過後、即ち鍋3が360°回転した時点で制御手段の制御により駆動源5が停止する。駆動源5が停止した際の鍋3のA点は図3(a)に示すように鍋3の中心点を通る垂直線X上に位置するが、鍋3はこの状態では停止せずに、慣性により更に回転を続けて鍋3のA点が図3(b)に示すように垂直線Xからα°の位置で停止する。尚、ここでは、α°を10°として説明する。即ち、一回目の回転で鍋3は370°回転する。回転が停止した鍋3は食材等の重量により逆方向に回転をしようとするが、逆転防止手段7としてのワンウェイクラッチの作用により軸31、軸31と結合した鍋3の逆回転が防止され、鍋3の回転停止時の位置に維持される。 【0030】 任意に設定された一定時間経過後に駆動源5が駆動を開始し、鍋3が回転を再開する。そして、一定時間経過後、即ち鍋3が360°回転した時点で制御手段の制御により駆動源5が停止する。駆動源5が停止した際の鍋3のA点は図3(b)に示すように垂直線Xからα°即ち10°の位置であるが、鍋3はこの状態では停止せずに、慣性により更に回転を続けて鍋3のA点が図3(c)に示すように垂直線Xから2α°即ち20°の位置で停止する。 【0031】 鍋3が再び回転をはじめ、停止した際には、鍋3のA点は図3(d)に示すように垂直線Xから3α°即ち30°の位置である。更に鍋3が再び回転をはじめ、停止した際には、順次鍋3のA点が垂直線Xから4α°即ち40°の位置、5α°即ち50°の位置、6α°即ち60°の位置というように鍋3の停止位置がずれて、加熱手段21に対向して直接加熱される鍋3の外側面の位置が変化する。このように間欠的に鍋3を回転させつつ、食材を加熱調理して、所望の設定時間後に駆動源5が停止するので加熱手段21たるガスバーナーを消し、食材を取り出して、調理を終える。この間欠的な鍋3の回転により食材の水分の適度な放出及び均一な加熱調理が可能となると共に省エネルギー及び経費節減に資する。又、鍋3の停止位置のずれにより鍋の部分劣化を防止して鍋の寿命を長くすることが可能となる。 【0032】 上記α°は駆動源5等の部材、鍋3の重量、鍋3に投入する食材の重量等により変化するが、駆動源5の駆動力や軸孔41と軸31とのしまり具合等を調整することにより、適宜の角度に調節可能であり、その角度は特に限定されないが、3°乃至15°程度、より望ましくは5乃至10°とすることが加熱効率から望ましい。 【0033】 又、上記では一回の回転で360°、即ち鍋3の一回転で駆動源5が停止する場合を説明したが、食材がチャーハン等のほぐれにくいものである場合には、一回の回転において鍋3の2乃至3回転で駆動源5を停止させるほうがよく食材がほぐれて好ましい。 【図面の簡単な説明】 【0034】 【図1】本発明一実施例側面図 【図2】本発明一実施例一部省略正面図 【図3】本発明一実施例鍋の停止位置を示す図であり、(a)は回転開始時、(b)は一回目の停止時、(c)は二回目の停止時、(d)は三回目の停止時を示す図である。 【符号の説明】 【0035】 1 間欠回転式炒め機 2 枠体 21 加熱手段 22 支持部材 3 鍋 31 軸 32 スプロケット 4 軸受部材 41 軸孔 5 駆動源 50 駆動機構 51 スプロケット 52 係合部材 7 逆転防止手段 9 回転制御手段
|
| 【出願人】 |
【識別番号】593135527 【氏名又は名称】株式会社三栄コーポレーションリミテッド 【住所又は居所】横浜市西区浅間町1−6−14
|
| 【出願日】 |
平成16年3月30日(2004.3.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100063842 【弁理士】 【氏名又は名称】高橋 三雄
【識別番号】100118119 【弁理士】 【氏名又は名称】高橋 大典
|
| 【公開番号】 |
特開2005−278922(P2005−278922A) |
| 【公開日】 |
平成17年10月13日(2005.10.13) |
| 【出願番号】 |
特願2004−97974(P2004−97974) |
|