| 【発明の名称】 |
フロアマット及びそれを製造する方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】田谷 和久 【住所又は居所】広島県福山市松浜町2丁目2番11号 広島化成株式会社内
【氏名】松井 章典 【住所又は居所】広島県福山市松浜町2丁目2番11号 広島化成株式会社内
|
| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 マットベースと、マットベースの周縁部の所定の箇所でマットベースと一体化されていて任意の断面形状を有して立ち上げて成形されている縁部と、マットベースと縁部の表面に接着されているカーペットとから成るフロアマットであって、マットベースと縁部の内部を発泡構造としたことを特徴とするフロアマット。 【請求項2】 マットベースがカーペットと接触する面に所定の間隔で複数個の突起をマットベースと一体に突設させたことを特徴とする請求項1に記載したフロアマット。 【請求項3】 マットベースが床面と接触する面をソリッド構造にしたことを特徴とする請求項1または2のいずれか一項に記載したフロアマット。 【請求項4】 マットベースが床面と接触する面を発泡構造としたことを特徴とする請求項1に記載したフロアマット。 【請求項5】 マットベースが床面と接触する面に所定の間隔で複数個のソリッド構造のニブをマットベースと一体に突設させたことを特徴とする請求項1〜4項のいずれか一項に記載したフロアマット。 【請求項6】 自動車の床用に使用される請求項1〜6いずれか一項に記載したフロアマット。 【請求項7】 繊維を充填材として配合したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載したフロアマット。 【請求項8】 マットベースと、マットベースの周縁部の所定の箇所でマットベースと一体化されていて任意の断面形状を有して立ち上げて形成されている縁部と、マットベースと縁部の表面に接着されているカーペットとから成るフロアマットであって、マットベースと縁部の内部が発泡構造であることを特徴とするフロアマットを製造する方法であって、該方法が、 (1)発泡剤を配合したシートを所定の方法で成形する工程と、 (2)カーペットと前記シートとを積層してフロアマット予備成形体を製造する工程と、 (3)前記フロアマット予備成形体を加熱して前記発泡剤を配合した層の発泡剤を発泡させる発泡工程と、 (4)前記発泡したフロアマット予備成形体をプレスして縁部を形成すると同時に前記カーペットと前記シートとを接着して前記フロアマット予備成形体を一体構造にするプレス工程とを主として含むことを特徴とするマットベースと縁部の内部が発泡構造であるフロアマットを製造する方法。 【請求項9】 前記発泡工程と前記プレス工程とを別々に行うことを特徴とする請求項8に記載したマットベースと縁部の内部が発泡構造であるフロアマットを製造する方法。 【請求項10】 前記プレス工程を冷間プレスで行うことを特徴とする請求項8に記載したマットベースと縁部の内部が発泡構造であるフロアマットを製造する方法。 【請求項11】 前記発泡工程を前記プレス工程と同時に行うことを特徴とする請求項8に記載したマットベースと縁部の内部が発泡構造であるフロアマットを製造する方法。 【請求項12】 前記プレス工程を熱間プレスで行うことを特徴とする請求項8に記載したマットベースと縁部の内部が発泡構造であるフロアマットを製造する方法。 【請求項13】 充填材として繊維を使用することを特徴とする請求項8〜12のいずれか一項に記載したマットベースと縁部の内部が発泡構造であるフロアマットを製造する方法。
|
【発明の詳細な説明】【産業上の利用分野】 【0001】 本発明は、フロアマットに関する。より詳細に述べると、本発明は、マットベースと、前記マットベースの周縁部の所定の箇所で前記マットベースと一体化されていて任意の断面形状を有して立ち上げて形成されている縁部と、前記マットベースと縁部の表面に接着されているカーペットとから成るフロアマットにおいて、マットベースと縁部の両方を発泡構造としたフロアマット及びそれを製造する方法に関する。 【0002】 本発明のフロアマットは、マットベースと縁部の両方を発泡構造としたので、第1義的には、フロアマット全体として吸音効果に優れており、さらに、縁部の反り返り、或いは巻き込み等の不都合が発生せず、また床面形状への追随性がよく、ゴミや埃をマット内に留めておき、散らかさないという利点があるので、特に、カーフロアマットとして使用される。 【従来技術の説明】 【0003】 種々の形態のマットが一般家庭、オフィス・ホテル・店舗等建物の床、自動車、船舶、航空機、鉄道車両等運輸車両の床等で使用されている。特に、置き敷きタイプのマットが、建物の水廻りマット、玄関マット廊下敷きマット(ランナー)、業務用マット(ダストコントロールマット)、自動車用オプションマットとして使用されている。 【0004】 このようなマットを構造の点から大まかに分類すると、ゴム若しくはゴムと熱可塑性合成樹脂との混合物をプレス成形等により所定の形状に成形した、いわゆるゴムマット、及び織りカーペットのようにパイルのあるカーペット、或いは圧縮カーペット、例えばフェルト調ニードルパンチカーペットのようにパイルのないカーペット、並びにゴム若しくは熱可塑性合成樹脂又はゴムと熱可塑性合成樹脂との混合物から成るマットベース若しくはマットベース、縁部、及びマットベース若しくはマットベースの上に前記各種カーペットを接着させたフロアマット等に分類される。本発明はフロアマットに適用される。 【0005】 上述したフロアマットの主たる使用目的は、装飾性の他に、床の汚れを防ぎ、防音、防振、保温、歩行快適性、安全性等の効果を向上させることである。これらの効果を一層上げるためには、マットベースの上に積層させるカーペットのテクスチャーはパイルの無いフラットタイプよりも、カット、ループ、カット&ループ等のパイルがあるカーペットの方が好ましい。そして、近年の高級品志向に伴って、マットベースに積層させるカーペットは、パイルがあって高密度のものが使用されている。 【0006】 ゴム若しくはゴムと熱可塑性合成樹脂との混合物から成るマットベースとマットベースの上に各種カーペットを積層させた置き敷きタイプのフロアマットが前述の効果を向上させることはもとより、マットベースとカーペットが動かないように固定されていること、床の構造に完全に追随すること、縁部が反り返らないこと等が必須の要件である。フロアマットが、これらの要件を満たしていない場合、床の汚れ防止、防音、防振、保温効果等が十分発揮されないばかりか、歩行上危険である。 【0007】 フロアマットの大部分をしめるマットベースは通常ゴム若しくは熱可塑性合成樹脂又はそれらの混合物から製造されていて、カーペットとは材質が異なっている。従って、このように寸法収縮率等諸物性が各各異なる材料を経時的に変形しないように接合させることは容易なことではない。また、建物の出入り口若しくは自動車の床のように、凹凸部があり、人の出入りが激しく、狭い場所に置き敷くフロアマットは、使用する間に、縁部が踏みつけられ床面から離れ、反り返るか、或いは巻き込まれるという欠点、或いは床面との滑りにより最初に設置した個所から移動するという欠点がある。 【0008】 従来、これらの欠点を解消するために種々の提案がなされてきた。それらの代表的なものは、縁部に縁取りテープを縫いつける方法、フック、スナップ、ファスナーのような床面との固定具を使用する方法、マットベースの所定の箇所を突起形状にして床面との接触を面接触ではなく点接触にすることによって滑り摩擦を小さくする方法、或いは接着剤で固定する方法等である。然しながら、いずれも満足すべき効果を上げることが出来なかった。 【0009】 この欠点を解消することを目的として本発明者は、マットベースと、前記マットベースの周縁部の所定の箇所で前記マットベースと一体化されていて任意の断面形状を有して立ち上げて形成されている縁部と、前記マットベースと縁部の表面に接着されているカーペットとから成るフロアマットであって、前記マットベースがソリッド構造で、前記縁部の内部が発泡構造であることを特徴とするフロアマットを提案して特許出願した(特開2000−166743)。 【0010】 本発明者自身が提案した特開2000−166743に係わる発明は、フロアマットのソリッド層から成るマットベースと一体に成形した縁部だけを発泡構造とすることにより、縁部に踏みつけ等の衝撃を加えても、縁部が、その衝撃を吸収し、応力が縁部以外に伝播するのを防止し、縁部の反り変えり或いは巻き込み等の不都合を防止し、フロアマットが所定位置からずれたり、移動するのを防止し、床面への追随性を向上させることを第1義的効果としたものである。 【0011】 ところで、近年、自動車の構造、性能が複雑、高度になり、それに伴って、自動車の走行時に、各種部品の操作音、エンジンによる振動音、走行時の風切り音、カーエアコンの稼動音等各種の機械音が発生して、それらが混合して騒音となり、乗員を不快にさせるようになってきている。 【発明が解決しようとする課題】 【0012】 したがって、発明が解決しようとする課題は、室内、特に、自動車の室内で発生する騒音を低減化することはもとより、室外で発生する騒音が室内に入る際に低減化することである。 【課題を解決するための手段】 【0013】 それを解決するために、エンジンの振動が客室に伝わらないように遮音シートを使用したり、室内の壁面内装に柔軟性の材料を使用したりしているが、それだけでは十分な吸音効果を上げることができない。 【0014】 ところで、自動車全体の振動はフロアーに伝わりやすく、また乗客の移動等によって発生する音もフロアーに伝わりやすいので、フロアーを利用して吸音効果を上げることが必要である。ここで、有利なことには、自動車のフロアーは平面で比較的スペースがあるので、フロアー全体に吸音効果がある材料を置くことができることである。 【0015】 従って、課題を解決するための手段は、マットベースと、マットベースの周縁部の所定の箇所でマットベースと一体化されていて任意の断面形状を有して立ち上げて形成されている縁部と、マットベースと縁部の表面に接着されているカーペットとから成るフロアマットにおいて、マットベースと縁部の両方を発泡体構造とすることである。 【0016】 騒音防止法の一つとして吸音作用のある材料に音を吸収させて低減化させる方法がある。吸音材料には、多孔質(連続気泡)材料、あなあき板構造体、膜状材料、板状材料、スリット構造体等非常に多くの種類があるが、音のエネルギーを熱エネルギーに変換することによって吸音作用が起こるという点では、殆どすべての材料に共通している。 【0017】 この中で、多孔質(連続気泡)材料は、グラスウール、ロックウール、スラッグウール、フェルト、発泡樹脂材料、吹付繊維材料、織物、植毛繊維等が例示され、古くから吸音材料として使用されてきた。 【0018】 自動車のフロアマットは、主として、ゴム或いは熱可塑性合成樹脂製のマットベースと、マットベースに接合された繊維製カーペットの2つの主要部材から構成されている。そこで、本発明者は、フロアマットの一方の部材である繊維製カーペット自体に吸音作用があるので、マットベース全体を発泡構造にすれば、フロアマット全体としての吸音作用が相乗的に向上するのではないかと考えた。 【0019】 先ず、カーペットの吸音作用に関して解説する。織物、植毛製品などのカーペット類は、基本的には多孔質材料に含まれ、その厚さが吸音特性を規定する要因になる。たとえば、同じ材料で製造された厚さ1〜4mm、6〜8mm、及び12〜15mmのカーペットの吸音率を比べると、周波数1K〜2Kの範囲で、厚さ6〜8mmのカーペット、及び厚さ12〜15mmのカーペットの吸音率は、それぞれ、厚さ1〜4mmのカーペットの2倍、及び2〜3.7倍である。すなわち、厚くなれば、なるほど、吸音率が上昇する。然しながら、自動車の床に敷くという、場所が限定されているので、その厚さにも自ずから限界がある。 【0020】 そこで、マットベースと、前記マットベースの周縁部の所定の箇所で前記マットベースと一体化されていて任意の断面形状を有して立ち上げて形成されている縁部を発泡構造にすることを検討した。さらに、マットベースと縁部を発泡構造にするという化学的処理だけではなく、マットベースを構造的にも改良して吸音効果が向上するようにした。 【0021】 その結果、本発明によって、マットベースと、マットベースの周縁部の所定の箇所でマットベースと一体化されていて任意の断面形状を有して立ち上げて形成されている縁部と、マットベースと縁部の表面に接着されているカーペットとから成るフロアマットであって、マットベースと縁部の内部を発泡構造としたことを特徴とするフロアマットが提供される。 【0022】 さらに、本発明によって、マットベースと、マットベースの周縁部の所定の箇所でマットベースと一体化されていて任意の断面形状を有して立ち上げて形成されている縁部と、マットベースと縁部の表面に接着されているカーペットとから成るフロアマットであって、マットベースと縁部の内部が発泡構造であることを特徴とするフロアマットを製造する方法であって、該方法が、発泡剤を配合したシートを所定の方法で成形する工程と、カーペットと前記シートとを積層してフロアマット予備成形体を製造する工程と、前記フロアマット予備成形体を加熱して前記発泡剤を配合した層の発泡剤を発泡させる発泡工程と、前記発泡したフロアマット予備成形体をプレスして縁部を形成すると同時に前記カーペットと前記シートとを接着して前記フロアマット予備成形体を一体構造にするプレス工程とを主として含むことを特徴とするフロアマットを製造する方法が提供される。 【0023】 本発明の方法を実施する場合、発泡工程とプレス工程とを別々に行ってもよい。 【0024】 また、本発明の方法を実施する場合、プレス工程を冷間プレスで行ってもよい。 【0025】 また、本発明の方法を実施する場合、発泡工程をプレス工程と同時に行ってもよい。 【0026】 また、本発明の方法を実施する場合、プレス工程を熱間プレスで行ってもよい。 【発明の好ましい実施の形態】 【0027】 以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施の形態を説明する。 図1は、本発明のフロアマットの1を示す斜視図である。1は、フロアマットである。2はマットベース、3は、マットベース2と一体に、立ち上げて成形された縁部である。4、5及び6は、マットベース2と一体に成形された突起である。 【0028】 本発明のフロアマット1は任意の形状に製造できる。近年の自動車の軽量化という観点からは、マットベース2の厚さは1乃至1.5mmの範囲で設定されるが、この下限値及び上限値は限定されるない。 【0029】 4,5及び6は、マットベース2と一体に成形される突起である。突起4,5、及び6を設けることにより、投錨或いは嵌合効果により、カーペット一10(図2)がマットベース2の表面に固定される。 【0030】 図1では、突起4及び5はマットベース2の長手方向に延設され、突起6はマットベース2の幅方向に延設された直方体であるが、それらの構造に限定されない。すなわち、マットベース2と一体に成形される突起4,5及び6の形状は、縁部3の高さより低く、カーペット10(図2)を敷いた時に、カーペット10が、縁部3が囲繞するマットベース2のスペース内に収容されるような高さならば、その形状は特段に限定されない。すなわち、突起の断面形状、高さ、ピッチ等は自由に選択できる。 【0031】 マットベース2と一体に、立ち上げて成形される縁部3に関して使用する表現「所定の断面形状」とは、フロアマットの縁部を巾方向で切断した場合、その断面が、例えば、三角形、四角形、台形、円形或いはその他の任意の形状を有しているということである。縁部の断面形状を如何なる形状にするかということは、フロアマットのデザイン、カーペットの材質、テクスチャー等諸条件によって決定される設計事項である。縁部の高さは4乃至9mmの範囲で設定されるが、これらの下限値及び上限値は限定されない。 【0032】 図2は、図1のA−A’線断面図である。図2において、図1と同じ符号は、図1と同じ意味である。図2は、マットベース2と縁部3が発泡状態であることを示している。マットベース2の底面8,すなわち、自動車の床面と接する面はソリッド構造になっている。 【0033】 マットベース2と縁部3の発泡倍率は2〜3倍が好ましい。発泡倍率が2倍以下の場合、満足する吸音効果が得られず、発泡倍率が3倍以上の場合、フロアマットという比較的厳しい使用環境では、強度が懸念される。ただし、発泡倍率は、自動車の車種或いは用途、客室の床面積、カーペットの材料等諸条件によって変化される。 【0034】 マットベース2と縁部3の発泡倍率は、同じにしても、それぞれ変えてもよい。たとえば、マットベース2の発泡倍率を3とし、縁部3の発泡倍率を2とすることにより、縁部3の密度が大きくなるので、自動車の床面に対する追随性が向上する、つまり、「納まり」がよくなる。 【0035】 マットベース2と縁部3を発泡構造にする場合、充填材として繊維質材料7を配合することが好ましい。繊維質材料7は、内部に複雑に連結、絡み合った小さな空間があって、これが吸音効果を上げる。本発明で使用する繊維質材料は、麻綿やパンヤ、獣毛フェルトなどの有機質繊維、グラスウール、ロックウールなどの無機質繊維の中から任意に選択される。また、繊維の長さも、短繊維、長繊維等限定されないが、配合等加工性、吸音効果の点からは、短繊維が好ましい。 【0036】 図2に示したように、マットベース2がカーペット10と接触する面に、所定の間隔で複数個の突起4がマットベース2と一体に突設されている。それにより、マットベース2の表面に複数個の凹凸が形成されるので、マットベース2の表面が単一平面の場合と比べて、投錨効果、或いは嵌合効果により、カーペット10がマットベース2に固定され、床面に対する追随性が向上する。 【0037】 さらに、図2に示したように、マットベース2が床面と接触する面8をソリッド構造にしてあるので、強度が維持される。 【0038】 さらに、図2に示したように、マットベース2の底面8に、マットベース2と一体に所定間隔で成形した複数個のニブ9が突設されている。複数個のニブ9を突設することにより、床面に対する滑り止め効果が発揮される。 【0039】 図3は本発明の別の実施の形態を示す断面図である。請求項4に記載した発明により、マットベースが床面と接触する面を発泡構造としたことにより吸音効果が向上する。 【0040】 図2では、ニブ9は、マットベース2の底面8の長手方向に延設された連続した直方体であるが、それらの構造に限定されない。すなわち、ニブは、不連続の点状ニブ、たとえば、三角錐、逆三角錐、円筒形、或いはそれらを組み合わせたものでもよい。要するに、最終製品であるフロアマット1を自動車の床面に敷いた時、自動車の床面に完全に追随することができるならば、その形状は特段に限定されない。また、ニブの高さ、ピッチ等は自由に選択できる。 【0041】 図3は、本発明の別の実施の形態を示す一部断面図である。図3に示した実施の形態では、マットベース2の底面,すなわち、自動車の床面と接する面も含めて全体が発泡構造にしてある。このことにより、フロアマット1の全体としての吸音効果を向上させることができる。 【0042】 然しながら、マットベース2が自動車の床面と接する面も発泡構造にした場合、全体としての吸音効果は向上するが、床面に対する強度、或いは床面追随性が低下する。従って、床面に対する強度、或いは床面追随性を向上させるために、マットベース2の所定箇所からマットベース2を貫通させてソリッド構造のニブ11を突設させることが好ましい。図3では、ニブ11は、マットベース2の表面に突設させた隣接する凸条4の間の凹部から、マットベース2を、自動車の床面に向けて貫通させて設けてあるが、この構造に限定されない。たとえば、凸条4(図1)から、マットベース2を、自動車の床面に向けて貫通させて設けてもよい。このように、複数個のニブ11を設けることにより、マットベース2が床面と接する面の全体を発泡構造にしても、床面に対する滑り止め効果が発揮される。 【0043】 図4は、本発明の別の実施の形態を示す一部断面図である。図4に示した実施の形態は、図3に示した実施の形態と同じようにでは、マットベース2の底面,すなわち、自動車の床面と接する面も含めて全体が発泡構造にしてある。 【0044】 図4に示した実施の形態が、図3に示した実施の形態と違う点は、マットベース2が床面と接触する面の所定箇所から直接ソリッド構造のニブ12を複数個突設させたことである。このように、複数個のニブ12を設けることにより、マットベース2が床面と接する面の全体を発泡構造にしても、床面に対する滑り止め効果が発揮される。上させることができる。 【0045】 以下、本発明のフロアマットを製造する方法を述べる。 本発明によるマットベース2、マットベース2周縁部の所定の箇所でマットベースと一体化されていて任意の断面形状を有して立ち上げて形成されている縁部3と、マットベース2と縁部3の表面に接着されているカーペット10とから成るフロアマット1であって、マットベース2と縁部3の内部が発泡構造であることを特徴とするフロアマット1は、発泡剤を配合したシートを所定の方法で成形する工程と、カーペット10と前記シートとを積層してフロアマット予備成形体を製造する工程と、前記フロアマット予備成形体を加熱して前記発泡剤を配合したシートの発泡剤を発泡させる発泡工程と、前記発泡したフロアマット予備成形体をプレスして縁部を形成すると同時に前記カーペット10と前記シートとを接着することにより製造される。 【0046】 本発明の好ましい態様の一つにおいて、フロアマット予備成形体を加熱して発泡剤を配合したシートの発泡剤を発泡させる発泡工程と、発泡したフロアマット予備成形体をプレスして縁部を形成すると同時に前記カーペットと前記シートとを接着して前記フロアマット予備成形体を一体構造にするプレス工程は別々に行うことも、同時に行うこともできる。 【0047】 本発明の実施において、発泡工程とプレス工程とを別々に行う場合はプレスは冷間プレスを使用する。一方、発泡工程とプレス工程とを同時に行う場合は、プレスは熱間プレスを使用する。従って、熱間プレスを使用する場合は、プレス後、直ちに製品を取り出すことができないので、冷却工程を必要とする。冷却する方法としては、たとえば、熱間プレス終了後、製品を挟んだまま、金型ごと冷却する方法等が例示される。 【0048】 いずれにしても、本発明の製造方法は、発泡工程とプレス工程とを別々に行う方法及び同時に行う方法の両方を包含する。本発明を実施する場合、どちらの方法を採用するかは、製造しようとするフロアマットの大きさ、形状、所有するプレスの能力、生産効率等諸条件を勘案して決定される。 【0049】 本発明のフロアマットの製造に使用されるマットベースの主材料は、ポリ塩化ビニル等熱可塑性合成樹脂、ゴム、熱可塑性エラストマー或いはこれらの2種以上の混合物である。本発明のフロアマットの製造においては、マットベースと縁部の内部の発泡層で同種類の主材料を使用しても、或いはマットベースと前記発泡層とで主材料を変えてもよい。 【0050】 本発明のフロアマットは任意の形状に製造できる。本発明のフロアマットを自動車用フロアマットに使用する場合は、近年の自動車の軽量化という観点からは、マットベースの厚さは1乃至1.5mmの範囲で設定されるが、この下限値及び上限値は限定されるない。 【0051】 以下添付図面を参照して実施例を説明する。 【実施例1】 実施例1で使用した発泡フロアマットベース成形用及び発泡縁部成形用配合物を下記に記載する。
【0052】 上記配合物から成るシートを押し出しながら定尺に裁断した。一方、定尺に裁断したカーペットを金型底部におき、前記定尺裁断したシートを積層し、シート表面を約摂氏190度に加熱してシートを発泡倍率2倍に発泡させた。次いで、冷間プレスして縁部を形成すると同時に、シート全面とカーペットを一体に接着させ、所定のフロアマットを製造した。 【実施例2】 【0053】 発泡倍率を3倍にしたこと以外には実施例1と同じ手順を繰り返して所定のフロアマットを製造した。 【実施例3】 【0054】 実施例1で使用したと同じ配合物を使用してシートを製造した。このシート及びカーペットを定尺カットせずに連続で積層したまま加熱してシートを発泡倍率2倍に発泡させた後、縁部を立ち上げて形成させるため金型内に挿入し,冷間プレスして所定のフロアマットを製造した。 【実施例4】 【0055】 実施例1で使用したのと同じ配合物を使用してシートを押出しながら定尺に裁断した。一方、定尺に裁断したカーペットを金型底部に置き、前記定尺裁断したシートを積層して、約摂氏185〜200℃、圧力20〜30kg/cm2で加熱・加圧して前記シートを発泡倍率2倍に発泡させて縁部を形成すると同時にシートとカーペットを接着させた。そのまま、金型を冷却した後、フロアマットを取り出した。 【実施例5】 【0056】 実施例1で使用したと同じ配合物を使用してシートを製造した。このシートとカーペットを先ずラミネートした後、ヒータで加熱して、前記シートを発泡倍率2倍に発泡させた後、縁部を立ち上げて形成させるため金型内に挿入し,冷間プレスして所定のフロアマットを製造した。 【発明の効果】 【0057】 請求項1に記載した発明により、マットベースと、マットベースの周縁部の所定の箇所でマットベースと一体化されていて任意の断面形状を有して立ち上げて成形されている縁部の内部を発泡構造としたので、吸音効果に優れたフロアマットとすることができる。 【0058】 請求項2に記載した発明により、マットベースの表面に凹凸が形成されるので、マットベースの表面が単一平面の場合と比べて、投錨効果、或いは嵌合効果により、カーペットがマットベースに固定される。 【0059】 請求項3に記載した発明により、マットベースが床面と接触する面をソリッド構造にしたことにより、強度が維持される。 【0060】 請求項4に記載した発明により、マットベースが床面と接触する面を発泡構造としたことにより吸音効果が向上する。 【0061】 請求項5に記載した発明により、マットベースが床面と接触する面に所定の間隔で複数個のソリッド構造のニブをマットベースと一体に設けることにより、発泡構造だけによる強度低下を防止することができ、床面に対する追随性が向上する。 【0062】 請求項6に記載した発明により、自動車内の騒音が低減される。 【0063】 請求項7に記載した発明により、本来吸音作用がある繊維を充填材として使用したので、発泡構造と相乗して吸音効果を向上させることができる。 【0064】 請求項8〜12に記載した発明により、マットベースと、マットベースの周縁部の所定の箇所でマットベースと一体化されていて任意の断面形状を有して立ち上げて成形されている縁部の内部を発泡構造とした吸音効果に優れたフロアマットを製造することができる。 【0065】 請求項13に記載した発明により、本来吸音作用がある繊維を充填材として使用したので、発泡構造と相乗して吸音効果を向上させることができる。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の1実施例のフロアマットの斜視図。 【図2】図1のA−A’面断面図。 【図3】本発明の別の実施例の断面図。 【図4】本発明の別の実施例の断面図。 【符号の説明】 1 フロアマット 2 マットベース 3 縁部 4 突起 5 突起 6 突起 7 繊維質材料 8 マットベースの底面 9 ニブ 10 カーペット 11 ニブ 12 ニブ
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000167820 【氏名又は名称】広島化成株式会社 【住所又は居所】広島県福山市松浜町2丁目2番11号
|
| 【出願日】 |
平成15年12月1日(2003.12.1) |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開2005−160990(P2005−160990A) |
| 【公開日】 |
平成17年6月23日(2005.6.23) |
| 【出願番号】 |
特願2003−436213(P2003−436213) |
|