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【発明の名称】 ディスプレイストリップ及び商品展示体
【発明者】 【氏名】岩崎 佳生
【住所又は居所】滋賀県栗東市下鈎959番地の1 株式会社イシダ内

【氏名】市川 誠
【住所又は居所】滋賀県栗東市下鈎959番地の1 株式会社イシダ内

【要約】 【課題】商品が封入された袋を取り付ける工程の自動化が容易であり、一旦ディスプレイストリップから取り外した商品が封入された袋を、ディスプレイストリップに再度取り付けることが容易に実現できるディスプレイストリップを提供する。

【解決手段】商品が封入された複数の袋をヒートシールにより取り付けて展示するための帯状のディスプレイストリップであって、前記袋を再吊り下げするためのフック又は前記フックを形成可能な切り込みが設けられているディスプレイストリップ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品が封入された複数の袋をヒートシールにより取り付けて展示するための帯状のディスプレイストリップであって、
前記袋を再吊り下げするためのフック又は前記フックを形成可能な切り込みが設けられている
ことを特徴とするディスプレイストリップ。
【請求項2】
フックは、袋の荷重を支える基体部と前記袋のホールパンチに挿入される挿入部とからなることを特徴とする請求項1記載のディスプレイストリップ。
【請求項3】
挿入部は、袋のホールパンチに挿通させた後で、前記袋のホールパンチの口径幅よりも大きく両開きされる形状を有することを特徴とする請求項2に記載の商品展示体。
【請求項4】
商品が封入された複数の袋をヒートシールにより取り付けて展示するための帯状のディスプレイストリップであって、
前記袋を再吊り下げするためのホールパンチ又は前記ホールパンチを形成可能な切り込みが設けられている
ことを特徴とするディスプレイストリップ。
【請求項5】
吊り下げられる袋に相当する数のフック若しくは前記フックを形成可能な切り込み、又は、ホールパンチ若しくは前記ホールパンチを形成可能な切り込みが設けられていることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のディスプレイストリップ。
【請求項6】
ディスプレイストリップのフック若しくは前記フックを形成可能な切り込み、又は、ホールパンチ若しくは前記ホールパンチを形成可能な切り込みは、袋がヒートシールされる部分の近傍に設けられていることを特徴とする請求項1、2又は3記載のディスプレイストリップ。
【請求項7】
上端にディスプレイストリップ自体を吊り下げるための吊り下げ孔が設けられていることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載のディスプレイストリップ。
【請求項8】
商品が封入された複数の袋が帯状のディスプレイストリップにヒートシールにより取り付けられた商品展示体であって、
前記ディスプレイストリップにヒートシールにより取り付けられる前記袋の上端部にはホールパンチ、又は、前記ホールパンチを形成可能な切り込みが設けられており、
前記ディスプレイストリップには、前記袋のホールパンチに挿通させることによって前記袋を再吊り下げ可能にするフック、又は、前記フックを形成可能な切り込みが設けられている
ことを特徴とする商品展示体。
【請求項9】
商品が封入された複数の袋が帯状のディスプレイストリップにヒートシールにより取り付けられた商品展示体であって、
前記ディスプレイストリップにヒートシールにより取り付けられる前記袋の上端部にはフック、又は、前記フックを形成可能な切り込みが設けられており、
前記ディスプレイストリップには、前記袋のフックを挿通させることによって前記袋を再吊り下げ可能にするホールパンチ、又は、前記ホールパンチを形成可能な切り込みが設けられている
ことを特徴とする商品展示体。
【請求項10】
袋のフックは、ディスプレイストリップのホールパンチに挿通される挿入部を有し、前記挿入部は、前記ディスプレイストリップのホールパンチに挿通させた後、前記ホールパンチの口径巾よりも大きく両開きする形状を有することを特徴とする請求項9に記載の商品展示体。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、商品が封入された袋を複数並べて取り付けて展示するためのディスプレイストリップに関し、特に一旦取り外した商品を再吊り下げ可能なディスプレイストリップに関する。
【背景技術】
【0002】
スナック菓子等の商品は、通常、ピロー包装(縦ピロー、横ピロー)で袋に包装された形で販売される。このように商品を封入した袋は、商店の陳列棚に並べて販売されることが多い。しかし、この方法だと陳列棚に人手により1袋づつ陳列する必要があり、また、所定の陳列棚にしか展示して販売できないという場所的制限を受けていた。
【0003】
これに対して、ストリップバック展示と呼ばれる、陳列棚を必要としない商品の展示方法が知られている。ストリップバック展示とは、図7に示したように、所定巾のテープ材(ディスプレイストリップS)に複数の商品Bを取り付けて吊り下げるという展示形態である。この展示形態であれば、陳列棚を必要とせず、商店のレジ横やホテルのフロント等のあらゆる場所において展示販売が可能である。
【0004】
従来、ディスプレイストリップとしては、例えば、紙や樹脂からなるテープの所定の位置に予め穴あけ加工を施しておき、裏面から粘着テープを貼り付けることによって、穴を通じて商品を封入した袋を粘着テープ貼り付けるものが用いられていた。また、その他にも、例えば、紙や樹脂からなるテープの所定の位置に予め樹脂製のフックを取り付けておき、商品が封入された袋側にホールパンチを開けることにより、その位置に商品を引っ掛けて取り付けるというものも用いられていた。
しかし、これらのディスプレイストリップでは、商品を封入した袋をディスプレイストリップに取り付ける工程を機械を用いて自動化するのが困難であるという問題があったことから、ストリップバック展示が広く用いられるに至っていなかった。
【0005】
これに対して、片面にヒートシール層を設けることにより、商品が封入された袋を直接ヒートシールして接着することができるディスプレイストリップが提案されている。このディスプレイストリップを用いれば、商品を封入した袋をディスプレイストリップに取り付ける工程を、商品を袋に封入する一連の工程と連続して自動化することが極めて容易である。
【0006】
ところが、このようにヒートシールにより商品が封入された袋とディスプレイストリップとを結合させた商品展示体では、一度商品が封入された袋をディスプレイストリップから取り外すと、再度ディスプレイストリップに取り付けすることができないという問題があった。商品等の購入希望者が、一旦商品が封入された袋を手に取った後、思い直して商品を元に戻すことは頻繁に起こり得ることであり、従来のヒートシールによる商品展示体では、このような場合に対処することができないものであった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記現状に鑑み、商品が封入された袋を取り付ける工程の自動化が容易であり、一旦取り外した商品が封入された袋を容易に再度取り付けることができるディスプレイストリップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、商品が封入された複数の袋をヒートシールにより取り付けて展示するための帯状のディスプレイストリップであって、前記袋を再吊り下げするためのフック又は前記フックを形成可能な切り込みが設けられているディスプレイストリップである。
本発明は、商品が封入された複数の袋をヒートシールにより取り付けて展示するための帯状のディスプレイストリップであって、前記袋を再吊り下げするためのホールパンチ又は前記ホールパンチを形成可能な切り込みが設けられているディスプレイストリップである。
以下に本発明を詳述する。
【0009】
本発明のディスプレイストリップは、商品が封入された袋を再吊り下げするためのフック又は該フックを形成可能な切り込みが設けられている。
上記商品が封入された袋を再吊り下げするためのフックとは、本発明のディスプレイストリップを用いて製造した商品展示体から取り外した商品が封入された袋を再度吊り下げる際に、上記袋に形成されたホールパンチに挿通させる部材であり、その形状としてはフック形状であれば特に限定されない。
また、上記フックを形成可能な切り込みとは、下述するように、袋をヒートシールにより取り付ける際には、自動化の妨げとならないように表出していないが、一方で、必要に応じて容易に上記フックを形成できるようにフックの外形と略同形状に形成された切り込みを意味する。
【0010】
図1(a)は、本発明のディスプレイストリップの一例を模式的に示す平面図であり、(b)は、(a)に示したディスプレイストリップに形成したフックを模式的に示す側面図である。また、図2(a)は、本発明のディスプレイストリップの別の一例を模式的に示す平面図であり、(b)は、(a)に示したディスプレイストリップに形成したフックを模式的に示す側面図であり、(c)は、(b)に示したフックに商品が封入された袋を吊持した様子を示す正面図である。
【0011】
図1(a)に示すように、本発明のディスプレイストリップ10には、その略中央部分に位置列に複数個の逆T字状のミシン目11が形成されており、図1(b)に示すように、ミシン目11に沿ってディスプレイストリップ10の一部を切り離すことで、容易にディスプレイストリップ10と一体的に形成され、ディスプレイストリップ10の表面に対して垂直方向に突出した形状のフック12が形成される。
【0012】
また、図2(a)に示す下向き矢印状のミシン目21が形成された本発明のディスプレイストリップ20では、ミシン目21に沿ってディスプレイストリップ20の一部を切り離すことで、容易に図2(b)に示すように、ディスプレイストリップ20と一体的に形成され、ディスプレイストリップ20の表面に対して斜め上方に突出した形状の引っ掛け部22が形成される。
【0013】
図1及び図2に示す本発明のディスプレイストリップは、商品が封入された袋を再吊り下げするためのフックを形成可能な切り込みが形成されたディスプレイストリップであり、上記切り込みは、形成するフックの形状に抜き加工することによって形成されるが、図1(a)及び図2(a)に示したようなミシン目であってもよく、上記フックの外形と同形状に完全に切り込まれていてもよい。
【0014】
なお、本発明のディスプレイストリップに形成されるフックの形状は、後述する袋に形成されたホールパンチに挿通させることで袋を再吊り下げすることができる形状であれば、図1や図2に示した形状に限定されることはない。
【0015】
また、図1及び図2に示したように、本発明のディスプレイストリップに商品再吊り下げ用のフックとなるミシン目が形成されている場合、該ミシン目は、当該部分をヒトの指で押し上げることで容易に切り離すことができる間隔で穴が穿たれていることが好ましい。一旦取り外した袋を再吊り下げする際にフックを容易に形成することができるからである。
なお、本発明のディスプレイストリップに上記フックを形成可能な切り込みが設けられている場合、該切り込みは、図1及び図2に示したミシン目であってもよいが、例えば、その一部でディスプレイストリップと結合したフックの外形と略同形状に抜き加工されたものであってもよい。この場合、上記切り込み部分を軽く押えることで上記ディスプレイストリップと結合している部分を支点に折れ曲がり、容易にフックを形成することができる。
【0016】
本発明のディスプレイストリップにおいて、フックは、袋の荷重を支える基体部と上記袋のホールパンチに挿入される挿入部とからなることが好ましい。上記基体部の幅等を調整することでフックの強度を調整することが容易にできるからである。
本発明のディスプレイストリップが上記フックを形成可能な切り込みが形成されている場合、上記切り込みは、図2(a)に示した切り込み21のように、基体部となる部分21aと挿入部となる部分21bとからなることが好ましい。
【0017】
上記フックの挿入部は、袋のホールパンチに挿通させた後で、上記袋のホールパンチの口径幅よりも大きく、両開きされる形状であることが好ましい。上記挿入部がこのような形状であると、上記挿入部を袋のホールパンチに挿通させた後に該袋をディスプレイストリップに固定することができ、再吊り下げした袋が脱落しにくくなる。
【0018】
即ち、図2(a)に示した本発明のディスプレイストリップ20に袋を再吊り下げする場合、図2(c)に示すように、ディスプレイストリップ20設けられたフック22を袋25のホールパンチに挿通させ、袋25のホールパンチから飛び出したフック22の挿入部22bを袋25のホールパンチの口径幅よりも大きく、両開きさせることが好ましい。
【0019】
また、上記フックが基体部と挿入部とからなる場合において、ディスプレイストリップが薄く強度が弱い場合、上記基体部の幅は、後述する袋のホールパンチの口径に近いことが好ましい。フックの強度を高くすることができ、袋を再吊り下げした際に袋の荷重によってフックが破損しにくくなるからである。
更に、上記フックは、基体部から挿入部への移行部分が曲線形状であることが好ましい。袋を再吊り下げした際に、袋の荷重が基体部と挿入部との境界部分に集中的にかかることを防止することができるからである。
【0020】
上記フックの大きさとしては特に限定されず、該フックを構成する材料、再吊り下げする商品が封入された袋の大きさ、重さ等を考慮して、上記袋を再吊り下げできる強度を充分有するような大きさに適宜調整される。
【0021】
本発明のディスプレイストリップにおいて、上記フック又は該フックを形成可能な切り込み(以下、フック等ともいう)が形成される位置としては特に限定されず、例えば、図1及び図2に示したように本発明のディスプレイストリップの中央部分に一列に等間隔で形成されてもよく、二列以上で形成されてもよい。
更に、上記フック等が形成される位置は、商品が封入された袋がヒートシールにより結合される部分と他の袋がヒートシールされる部分との間に形成されていてもよいが、上記袋がヒートシールされる部分の近傍に設けられていることが好ましい。一旦取り外した袋を他の袋の邪魔とならないように再吊り下げすることができるからである。
【0022】
また、本発明のディスプレイストリップに形成される上記フック等の数としては特に限定されず、少なくとも1ヶ所設けられていればよいが、吊り下げられる袋に相当する数であることが好ましい。一旦取り外した袋を再吊り下げできるようにするためである。
【0023】
また、本発明の他の態様のディスプレイストリップは、商品が封入された袋を再吊り下げするためのホールパンチ又は該ホールパンチを形成可能な切り込みが形成されている。
上記袋を再吊り下げするためのホールパンチとは、本発明のディスプレイストリップを用いて製造した商品展示体から取り外した商品が封入された袋を再度吊り下げる際に、上記袋に形成されたフックを挿通させる孔を意味する。また、上記ホールパンチを形成可能な切り込みとは、必要に応じて容易に上記ホールパンチを形成できるようにホールパンチの外形と略同形状に形成された切り込みを意味する。
【0024】
上記ホールパンチ又は該ホールパンチを形成可能な切り込み(以下、ホールパンチ等ともいう)としては、後述する商品が封入された袋に形成されたフックを挿通させることができる形状であれば特に限定されず、円形、楕円形、角形、トラック形又はこれらを組み合わせた形状等任意の形状が挙げられる。また、その大きさも特に限定されず、上記袋に形成されるフックの大きさ、袋の大きさ等を考慮して適宜決定される。
【0025】
上記ホールパンチ等が形成される位置としては特に限定されず、例えば、図1及び図2に示したミシン目と同様にディスプレイストリップの略中央部分に一列で等間隔に形成されていてもよく、二列以上で形成されていてもよい。
更に、上記ホールパンチ等が形成される位置は、商品が封入された袋がヒートシールにより結合される部分と他の袋がヒートシールにより結合される部分との間に形成されていてもよいが、上述したフック等の場合と同様に、上記袋がヒートシールされる部分近傍であることが好ましい。
【0026】
本発明のディスプレイストリップにホールパンチを形成可能な切り込みが形成されている場合、該切り込みは、上記ホールパンチの外形と略同形状のミシン目が形成されていてもよく、図3(c)に示すように、その一部でディスプレイストリップ35と結合したホールパンチの外形と略同形状に抜き加工されたものであってもよい。
なお、図3(c)は、上記ホールパンチを形成可能な切り込みの一例を模式的に示す正面図である。
上記切り込みが図3(c)に示すような形状である場合、上記切り込みは、軽く押えることで上記ディスプレイストリップと結合している部分を支点として折り曲がり、ホールパンチを容易に形成することができる。
【0027】
本発明のディスプレイストリップに形成される上記ホールパンチ等の数としては特に限定されず、少なくとも1ヶ所設けられていればよいが、吊り下げられる袋に相当する数であることが好ましい。一旦取り外した袋を再吊り下げできるようにするためである。
【0028】
本発明のディスプレイストリップは、上述したフック等とホールパンチ等とが設けられていてもよい。
このような態様の本発明のディスプレイストリップは、再吊り下げする袋の態様に合わせて適宜フック又はホールパンチを使い分けることができる。即ち、上記袋にホールパンチが形成されている場合、ディスプレイストリップに設けられたフック等を用いて上記袋を再吊り下げすることができ、上記袋にフックが形成されている場合、上記ディスプレイストリップに設けられたホールパンチ等を用いて上記袋を再吊り下げすることができる。
【0029】
本発明のディスプレイストリップは、上端にディスプレイストリップ自体を吊り下げるための吊り下げ孔が設けられていることが好ましい。上記吊り下げ孔に固定具を引っ掛けることで、本発明のディスプレイストリップに袋をヒートシールして作製した商品展示体をストリップバック展示することができる。
また、上記吊り下げ孔が本発明のディスプレイストリップの上端にのみ形成されていることが好ましい。ディスプレイストリップの下端にも吊り下げ孔が形成されていると、商店等において商品展示体を逆さまに吊り下げられることがある。
【0030】
本発明のディスプレイストリップに複数の袋をヒートシールにより結合して商品展示体を製造し、上記複数の袋のうち上側の袋が販売されて下側の袋が残っている場合において、上記ディスプレイストリップがホールパンチ等が形成された態様である場合、上記ディスプレイストリップに設けられたホールパンチ等を上記吊り下げ孔として使用することができる。
即ち、販売されて袋が無くなった部分のディスプレイストリップを切除又は折り曲げて、上記ホールパンチ等が商品展示体の上端となるようにすることで、上端となったホールパンチ等を上記吊り下げ孔として使用することができる。この場合、商品が封入された袋の吊り下げ位置を変えることができるので、展示における見栄えを良好に保つことができる。
更に、本発明のディスプレイストリップにフックを形成可能な切り込みが設けられている場合、上記切り込みからフックを形成した後に形成される孔も、上述したホールパンチ等が設けられている場合と同様に吊り下げ孔として使用することができる。
【0031】
本発明のディスプレイストリップは、少なくとも、基材層とシーラント層とからなることが好ましい。
上記シーラント層を構成する樹脂は、通常、商品が封入された袋の表面に用いられる樹脂とヒートシール可能であれば特に限定されない。これにより商品が封入された袋をディスプレイストリップに取り付ける工程を、商品を袋に封入する一連の工程と連続して自動化することができるからである。
しかしながら、従来公知のディスプレイストリップは、商品が封入された袋を取り付けた際に商品の自重により自然落下してしまったり、輸送中に袋が外れてしまったりしないように充分なシール強度で結合した場合、袋を取り外す際に袋の表面層が破壊されることにより印刷面を損傷して商品の見栄えが悪くなってしまったり、最悪の場合にはシール部分以外のところまで伝播して剥離してしまい、商品の品質を維持するための袋に傷や穴をあけてしまったりすることがあるという問題があった。
そこで、上記ディスプレイストリップのシーラント層は、エチレン酢酸ビニル共重合体又は凝集破壊性を有するポリマーを含有することが好ましい。これらのポリマーが含有されていることで、ディスプレイストリップのシーラント層と袋とが強固にヒートシールされた場合であっても、袋を取り外す際には、シーラント層が破壊されるため、袋の表面層が破壊されることがなくなる。
【0032】
上記エチレン酢酸ビニル共重合体は、ヒートシール性に優れる樹脂であることから、上記シーラント層と後述する商品を封入した袋の表面層とはヒートシールにより結合することができる。
また、70〜150℃程度の比較的低温でヒートシール可能であることから、ヒートシール工程の高速化を容易に行うことができることに加え、後述する基材層の厚さを厚くしても充分にヒートシール可能である。上記ディスプレイストリップを構成する基材層の厚さを厚くすることにより、ディスプレイストリップ全体の腰を強くすることができ、後述する商品再吊り下げ用のフックを形成した場合、形成した上記フックの強度が向上し、一旦取り外した袋を再度取り付けた場合に、袋の荷重に充分耐え得るものとなる。
また、このような厚い基材層を用いた本発明の商品展示体は、その一端部付近にホールパンチ等により吊り下げ用の穴を開けた場合にも穴の周辺の強度を高くすることができる。
【0033】
また、上記エチレン酢酸ビニル共重合体は、柔軟なエラストマーであることから、ヒートシールにより結合した袋を剥離する際には上記シーラント層が破壊して、袋側を損傷することがない。
【0034】
本発明のディスプレイストリップのシーラント層がエチレン酢酸ビニル共重合体を含有する場合、該シーラント層は、袋の表面層よりも相対的に破壊しやすいものとなり、袋とディスプレイストリップとを剥離する際、必ずディスプレイストリップ側のシーラント層が伸びながら破断するようにシーラント層と袋の表面層との界面で剥離が起こることとなるから、外観を損ねることなく商品を封入した袋を本発明のディスプレイストリップから取り外すことができる。
【0035】
上記シーラント層がエチレン酢酸ビニル共重合体を含有する場合、更に、粘着性付与剤を含有することが好ましい。
上記粘着性付与剤としては特に限定されないが、例えば、ロジン樹脂、テルペン樹脂、脂肪族系炭化水素樹脂、脂環族系炭化水素樹脂及び芳香族系炭化水素樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂が好適に用いられる。
【0036】
上記ロジン樹脂としては特に限定されず、例えば、ロジン、ロジン誘導体、ロジンエステル、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン、蒸留ロジン、水素化ロジン、2量化ロジン、重合ロジン、天然ロジンのグリセロールエステル、変性ロジンのグリセロールエステル、天然ロジンのペンタエリスリトールエステル、変性ロジンのペンタエリスリトールエステル、淡色ウッドロジンのグリセロールエステル、水素化ロジンのグリセロールエステル、重合ロジンのグリセロールエステル、水素化ロジンのペンタエリスリトールエステル、ロジンのフェノール性変性ペンタエリスリトールエステル等が挙げられる。
【0037】
上記テルペン樹脂としては特に限定されず、例えば、テルペン、フェノール性テルペン、変性テルペン、α−ピネン重合体、β−ピネン重合体、ジペンテン重合体、テルペン−フェノール共重合体等が挙げられる。
【0038】
上記脂肪族系炭化水素樹脂としては特に限定されず、例えば、1−ブテン、イソブチレン、ブタジエン、1,3−ペンタジエン等の炭素数4〜5のモノ又はジオレフィンを主成分とする重合体等が挙げられる。
【0039】
上記脂環族系炭化水素樹脂としては特に限定されず、例えば、スペントC4−C5留分中のジエン成分を環化2量体化したものを重合させた樹脂、シクロペンタジエン等の環状モノマーを重合させた樹脂、水素添加ジシクロペンタジエン樹脂、水素添加石油樹脂等が挙げられる。
【0040】
上記芳香族系炭化水素樹脂としては特に限定されず、例えば、ビニルトルエン、インデン、スチレン重合体、α−メチルスチレン共重合体等が挙げられる。
【0041】
また、上記粘着性付与剤としては、例えば、USP6117945号に記載されたもの等の市販のものも用いることができる。
【0042】
また、上記シーラント層は、接着成分と凝集破壊成分とからなるイージーピール性樹脂組成物を含有することが好ましい。上記商品が封入された袋と結合する最表層をこのようなシーラント層とすることにより、ディスプレイストリップから商品が封入された袋を取り外す際には、ディスプレイストリップのシーラント層が破壊、又は、ディスプレイストリップのシーラント層と袋の表面との界面で剥離が起こることから、袋の外観を損ねることがない。
なお、本明細書において、イージーピール性とは、ヒートシールにより取り付けたフィルム等を、被着体からヒトの手を用いて容易にかつ破損しないように剥離できる性質を意味し、イージーピール性樹脂組成物とは、フィルム等と被着体との貼り合わせに用いたときにこのようなイージーピール性を発揮させることができる樹脂組成物を意味する。
【0043】
上記イージーピール性樹脂組成物における上記接着成分としては、上記シーラント層に袋の表面とヒートシールできる性質を付与できるものであれば特に限定されないが、現在欧米で用いられる袋の多くが表面にヒートシーラブル二軸延伸ポリプロピレン(OPH)を採用していることに鑑み、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン−ブテン三元共重合体等のプロピレンと他のオレフィンとの共重合体、及び、シングルサイト触媒系直鎖状ポリエチレン等の低密度ポリエチレンからなる群より選択される少なくとも1種が好適に用いられる。なかでも、ポリプロピレン又はプロピレンと他のオレフィンとの共重合体を主成分とし、融点を下げるために更に低密度ポリエチレンを配合したものがより好適である。ここで、他のオレフィンとしては、例えば、炭素数2〜12のαオレフィン(炭素数3を除く)が挙げられ、エチレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−ジメチル−1−ペンテン、ビニルシクロペンテン、ビニルシクロヘキサン等が挙げられる。上記プロピレンと他のオレフィンとの共重合体としては、プロピレンとこれらのモノマーとの二元共重合体又は三元共重合体が好ましく用いられる。
上記イージーピール性樹脂組成物における上記凝集破壊成分としては、シーラント層に相手となる袋の表面層よりも破壊しやすいイージーピール性を付与できるものであれば特に限定されず、例えば、スチレン系ポリマー、ポリブテン−1等が挙げられる。
【0044】
本明細書において、スチレン系ポリマーとは、スチレン、α―メチルスチレン、クロロスチレン等のスチレン系モノマーを構成単位として有する樹脂を意味する。より詳細には、スチレン系モノマーの単独重合体及びスチレン系モノマーと他のモノマーとの共重合体とが含まれる。ここで上記共重合体には、グラフト共重合体とブロック共重合体とが含まれる。上記他のモノマーとしては、アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、エチレン、プロピレン、ブチレン等の炭素数2〜12のαオレフィン;ブタジエン、イソプレン等の炭素数4〜15の共役ジエン系モノマー等が挙げられる。
上記スチレン系ポリマーとしては、例えば、スチレン−ブチレン共重合体、スチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−オレフィンブロック共重合体等のスチレン系エラストマー等が挙げられる。これらのスチレン系ポリマー、ポリブテン−1は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0045】
上記シーラント層に上記イージーピール性樹脂組成物を含有する場合、上記シーラント層は単層からなるものであってもよいし、複数の層からなるものであってもよい。
上記シーラント層が単層からなる場合にあっては、上記接着成分と凝集破壊成分との含有量としては特に限定されず、相手方の袋の材質にあわせて適宜選択される。一般に、接着成分の含有量が多いほどヒートシール性が高くなり、凝集破壊成分の含有量が多いほど凝集破壊が起こりやすくなる。また、上記シーラント層の袋とヒートシールする側の接着成分の含有量が大きくなるように配合してもよい。
【0046】
上記シーラント層が複数の層からなる場合、上記イージーピール性樹脂組成物を含有し、袋の表面を構成すに層とヒートシールにより接着する接着層と、この接着層を支持するとともに、基材層と接着層とを結び付ける支持層とからなることが好ましい。この場合、上記接着層は更に複数の層からなっていてもよく、袋の表面を構成する層と接する側の層の凝集破壊成分の含有量を多くし、支持層側になるにつれて凝集破壊成分の含有量を減ずるようになっていてもよい。
【0047】
上記支持層としては、ポリプロピレン;ポリエチレン;エチレン又はプロピレンと他のαオレフィンとの共重合体等、上記接着層を形成している成分又はこれに近似した成分を含み、かつ、上記接着層よりも若干融点を高くした組成物からなることが、上記接着層との接着性を確保しつつ接着層を支持するうえで好ましい。
【0048】
上記シーラント層は本発明のディスプレイストリップの実質的全面に形成されていてもよいし、縞模様のように形成されていてもよく、また、商品が封入された袋を取り付ける所定の位置にのみ形成されていてもよい。本発明のディスプレイストリップの実質的全面に形成されている場合には、本発明のディスプレイストリップの任意の位置に袋を取り付けることができ好ましい。なお、ここで実質的にとは、穴あけ加工を施した位置や商品を取り付けることのない周辺部等は含まないという意味である。
【0049】
上記基材層としては特に限定されないが、多数の商品が封入された袋を取り付けて吊り下げる用途から充分な強度を有し、かつ、ヒートシール時に溶融したり劣化したりしない耐熱性を有することが好ましく、例えば、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート、金属箔、紙又はこれらの積層物が好適である。
【0050】
上記基材層とシーラント層とは、公知のドライラミネート法により接着剤を介して積層してもよいし、溶剤を用いないサーマルラミネート法により積層してもよい。
【0051】
本発明のディスプレイストリップは、上記シーラント層と基材層との間に、更に、ポリエチレン層を有することが好ましい。ポリエチレンは柔軟で引張伸度が高いことから、上記ポリエチレン層を有することによりディスプレイストリップ全体の強度が向上する。その結果、後述する再吊り下げ用のフックを形成した場合、上記フックの強度も向上するため、一旦取り外した袋を再度取り付けた場合に、袋の荷重に充分耐え得るものとなる。
更に、ヒートシールにより商品が封入された袋を結合して製造した商品展示体を吊り下げるための穴あけ加工(ホールパンチ)が施された場合、商品が封入された袋を取り外すときに、その部分にかかる荷重に耐えられるようになる。また、上記ポリエチレン層は基材層とシーラント層とを貼り合わせる役割をも果たす。
上記ポリエチレン層の積層は、基材層とシーラント層との間にポリエチレンを押出成形しながら積層することにより行うことができる。なお、ポリエチレンの他、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体又はエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体のアイオノマーを用いてもよい。
【0052】
上記ポリエチレン層の厚さとしては特に限定されないが、好ましい下限は5μm、好ましい上限は50μmである。5μm未満であると、充分な強度の向上効果が得られないことがあり、50μmを超えるとディスプレイストリップ全体の厚さが厚くなってしまい、断熱効果によりヒートシール性が損なわれてしまうことがある。
【0053】
上記シーラント層と基材層との間に、更に、他の機能を担保する層を有していてもよい。このような層としては、例えば、印刷層等が挙げられる。特に基材層としてポリマーが用いられる場合には、印刷層は基材層とシーラント層との間に設けられることが好ましく、基材層として紙が用いられる場合には、紙の積層されていない面に印刷を行うことが好ましい。
【0054】
上記ディスプレイストリップの形態としては特に限定されず、例えば、テープ状、シート状等が挙げられる。
また、上記ディスプレイストリップの片端には、製造した商品展示体を吊り下げて展示するためにフックに引っ掛けるための穴あけ加工を施したり、クリップ等を取り付けたりしてもよい。特に、穴あけ加工は一連の自動化工程の中で容易に行えることから好ましい。但し、本発明のディスプレイストリップに穴を開けてフックに引っ掛ける場合には、穴の部分に力がかかり破れやすいことから、上記基材層を強化したり、上記基材層とシーラント層との間にポリエチレン層やナイロン層を有するものを用いたりすることが好ましい。
【0055】
商品が封入された複数の袋が帯状のディスプレイストリップにヒートシールにより取り付けられた商品展示体であって、上記ディスプレイストリップにヒートシールにより取り付けられる上記袋の上端部にはホールパンチ、又は、該ホールパンチを形成可能な切り込みが設けられており、上記ディスプレイストリップには、上記袋のホールパンチに挿通させることによって上記袋を再吊り下げ可能にするフック、又は、上記フックを形成可能な切り込みが設けられている商品展示体もまた、本発明の1つである。
【0056】
このような本発明の商品展示体は、上述した本発明のディスプレイストリップのうち、フック等が設けられたものを用いてなるものである。
上記袋の上端にはホールパンチ又は該ホールパンチを形成可能な切り込みが形成されている。
上記ディスプレイストリップに設けられたフックを上記袋のホールパンチに挿通させることで、上記袋をディスプレイストリップに再吊り下げすることができる。
【0057】
上記ホールパンチとしては、上述した本発明のディスプレイストリップに設けられたフックを挿通させる形状であれば特に限定されず、例えば、円形、楕円形、角形、トラック形又はこれらを組み合わせた形状等任意の形状が挙げられる。また、その大きさも特に限定されず、上記ディスプレイストリップに設けられたフックの大きさや、袋の大きさ等を考慮して適宜決定される。
【0058】
上記袋のホールパンチが形成される位置としては特に限定されないが、後述する袋の横シール部分、なかでも、縦シール部分と横シール部分との交差部分であることが好ましい。上記横シール部分以外の部分にホールパンチを形成すると、商品を保護するための袋に穴を開けることとなり、上記縦シール部分と横シール部分との交差部分は、上記横シール部分のみの部分と比べて相対的に厚さが厚く、腰があって強度に優れる部分であるため、上記ディスプレイストリップに設けられたフックに商品が封入された袋を再吊り下げした際に商品の荷重によって破損しにくくなるからである。
【0059】
また、本発明の商品展示体において、上記袋にホールパンチを形成可能な切り込みが設けられている場合、該切り込みは、上述した本発明のディスプレイストリップにホールパンチを形成可能な切り込みが設けられている場合において説明した切り込みと同様であることが好ましい。
【0060】
このような本発明の商品展示体では、一旦取り外した袋を該袋のホールパンチにディスプレイストリップに設けたフック等に挿通させることで、再吊り下げが可能となる。
【0061】
また、本発明の商品展示体の別の形態としては、商品が封入された複数の袋が帯状のディスプレイストリップにヒートシールにより取り付けられた商品展示体であって、上記ディスプレイストリップにヒートシールにより取り付けられる上記袋の上端部にはフック、又は、該フックを形成可能な切り込みが設けられており、上記ディスプレイストリップには、上記袋のフックを挿通させることによって上記袋を再吊り下げ可能にするホールパンチ、又は、上記ホールパンチを形成可能な切り込みが設けられている商品展示体である。
【0062】
上記別の態様の本発明の商品展示体は、上述した本発明のディスプレイストリップのうち、ホールパンチ等が設けられたものを用いてなるものである。
【0063】
図3(a)は、上記別の態様の本発明の商品展示体において使用する袋の様子を示す正面図であり、(b)は、(a)に示した袋の上端部にフックを形成した様子を示す側面図である。
図3(a)に示すように、袋30の上端部には、横シール部分32にL字状のミシン目31が2つ形成されており、図3(b)に示すように、ミシン目31に沿って袋30の横シール部分32の一部を切り離すことで、袋30と一体的に形成され、袋30の横シール部分32に対して垂直方向に突出した形状のフック34が形成される。
【0064】
このような袋30において、フック34は、少なくとも袋30から突出した根元が横シール部分32と縦シール部分33との交差部分に形成されていることが好ましい。上記交差部分は最も厚く腰があって強度に優れる部分であるため、上述した本発明のディスプレイストリップに形成されたホールパンチに、フック34を挿通させた際に商品の荷重によって破損しにくくなるからである。
【0065】
このような袋30をディスプレイストリップに再吊り下げするには、図3(d)及び(e)に示すように、袋30の上端部に設けられたフック34をディスプレイストリップ35のホールパンチ(切り込み)に挿通させた後、フック34の先端部分を両開きさせて、ディスプレイストリップ35に固定することが好ましい。
なお、図3(d)は、図3(a)に示した袋を図3(c)に示したディスプレイストリップに再吊り下げする様子を示す斜視図であり、(e)は、袋を再吊り下げした様子を示す背面図である。
【0066】
なお、このような態様の本発明の商品展示体において、上記袋に設けられるフック等は、上述した本発明のディスプレイストリップに形成されたホールパンチ等に挿通させることで該袋を吊持することができる形状であれば、図3(a)、(b)に示した形状に特に限定されることはない。
【0067】
更に、上述した本発明のディスプレイストリップが、フック等とホールパンチ等とが設けられた形態である場合、このよう本発明のディスプレイストリップを用いてなる商品展示体では、その上端部分に上記フック等とホールパンチ等とが設けられている袋を用いることが好ましい。このような袋を用いてなる商品展示体もまた、本発明の1つである。
【0068】
図4は、フック等とホールパンチ等とが設けられた袋の一部を模式的に示す平面図である。
図4に示すように、本発明の商品展示体で使用する袋40は、横シール部分43にL字状のミシン目41が2つ形成されており、この2つのミシン目41の間に円形のホールパンチ42が形成されている。このような袋40は、ミシン目41に沿って袋40の一部を切り離すことで、袋40と一体的に形成され、図3に示したフック34と略同形状のフックが形成される。
なお、ミシン目41に代えて、その一部で袋の上端部と結合したフックの外形と略同形状に抜き加工されたものであってもよい。
【0069】
このような袋40において、上記方法で形成されるフックとホールパンチ42とは、少なくとも袋40から突出した根元が横シール部分43と縦シール部分44との交差部分に形成されていることが好ましい。上記交差部分は最も厚く腰があって強度に優れる部分であるため、上記ディスプレイストリップに形成されたホールパンチに上記フックを挿通させたり、上記ディスプレイストリップに形成されたフックをホールパンチ42に挿通させたりした際に、商品の荷重によって破損しにくくなるからである。
【0070】
なお、本発明の商品展示体において上記袋に形成されたフックの形状は、上記ディスプレイストリップに形成されたホールパンチに挿通させることで上記袋を吊持することができる形状であれば、特に図4に示した形状に限定されることはない。
【0071】
また、上記袋に形成されるホールパンチとしては、上述した本発明のディスプレイストリップに形成されるフックを挿通できる形状であれば、図4に示したような円形に限定されることはなく、例えば、楕円形、角形、トラック形又はこれらを組み合わせた形状等任意の形状が挙げられる。
【0072】
本発明の商品展示体に用いる袋は、少なくとも、基材層(B)とシーラント層(B)とを有することが好ましい。
上記袋において、上記基材層(B)は袋の表面側に、上記シーラント層(B)は袋の裏面側にある。即ち、上記シーラント層(B)と基材層(B)とを有する複合フィルムをシーラント層(B)が内側になるように筒状にして、重なり部分を縦シールして筒状フィルムを作製する。筒状フィルムの内部に商品を収容し、筒状フィルム裏面側のシーラント層の袋の頂部及び底部の相対する両面を横シールして袋を形成する。従って、この場合、上記基材層(B)が最表層となって上記ディスプレイストリップと結合される。
【0073】
上記基材層(B)としては、高い強度を有するものであれば特に限定されないが、例えば、ヒートシール性を有する二軸延伸フィルムが好適である。二軸延伸フィルムは強度に優れたものであり、このような二軸延伸フィルムを袋の最表面とすることで、製造した商品展示体から袋を取り外す際に、袋側の表面を破壊されにくくすることができる。
【0074】
上記ヒートシール性を有する二軸延伸フィルムとしては特に限定されないが、例えば、ヒートシーラブル二軸延伸ポリプロピレンフィルム又はヒートシーラブル二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム等が好適である。
なお、本明細書においてヒートシーラブルとは、ヒートシール性を付与する加工が施されていることを意味し、このような加工としては、例えば、フィルムの表面にプロピレン−エチレン−ブテン3元共重合体等のヒートシール性を有する樹脂やホットメルトポリマーからなるごく薄いターポリマー層を設ける方法等が挙げられる。このようなターポリマー層を設けたフィルムは、とりわけ欧米において袋材に多く採用されている。また、上記基材層(B)の表面に、マット処理、セミマット処理又はコロナ放電処理を施すことも考えられる。このような表面処理を施すことにより、上記ディスプレイストリップの表面が溶融したときに、上記基材層(B)の表面と高い密着性が得られ、ヒートシールが可能となる。
【0075】
上記基材層(B)の厚さとしては特に限定されないが、好ましい下限は10μm、好ましい上限は40μmである。10μm未満であると、充分な強度が得られず上記ホールパンチを形成した部分で破損が生じることがあり、40μmを超えると、製造する袋全体の厚さが必要以上に厚くなることがある。
【0076】
上記シーラント層(B)としては、ヒートシール性のあるポリマー層であれば特に限定されず、例えば、ポリエチレン(メタロセン触媒で重合した直鎖低密度ポリエチレン等のポリエチレンを含む)、ポリプロピレン;プロピレンとエチレン、ブテン等との共重合体;エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンメタクリル酸エステル共重合体等からなるものが挙げられる。なかでも、無延伸ポリプロピレンフィルムが好適である。また、上記シーラント層(B)は、単層であってもよいし、複数の層からなる多層構造を有していてもよい。
【0077】
上記基材層(B)とシーラント層(B)とは接着剤を介して積層されていてもよく、中間層を介して積層され、該中間層と基材層(B)とが接着剤を介して積層されていてもよい。
上記接着剤としては、例えば、ポリエーテル/ポリウレタン系を主成分とする2液溶液型、芳香族ポリエーテル系、芳香族ポリエステル系、脂肪族ポリエステル系、脂肪族ポリウレタン系、脂肪族ポリエーテル系等の従来公知の接着剤を用いることができる。また、上記接着剤には、サーマルラミネート法に用いられる、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体等の溶剤を用いない熱溶融型の接着剤も含まれる。更に、基材層(A)と中間層とを積層する場合の接着剤としては、例えば、ポリイソシアネート/ポリエステル系2液硬化型接着剤等の従来公知のアンカーコート剤も用いることができる。
上記中間層としては特に限定されないが、例えば、ポリエチレンフィルムが好適である。
【0078】
上記基材層(B)とシーラント層(B)との剥離強度は0.3N/15mm以上であることが好ましい。0.3N/15mm未満であると、上記複合フィルムを用いて商品展示体を製造し、商品が封入された袋をディスプレイストリップから取り外す際に、袋の表面の基材層(B)とシーラント層(B)との間で剥離(デラミネーション)が生じてしまうことがある。その結果、袋の最表層が擬似的に単層となって破壊されやすくなり、印刷面を損傷して商品の見栄えが悪くなってしまったり、最悪の場合にはシール部分以外のところまで伝播して剥離してしまい、商品の品質を維持するための袋に傷や穴をあけてしまったりする。より好ましくは0.5N/15mm以上である。
【0079】
上記袋は、上記基材層(B)とシーラント層(B)との間に、更に、他の機能を担保する層を有していてもよい。このような層としては、例えば、印刷層やアルミニウム蒸着層等が挙げられる。
【0080】
本発明の商品展示体では、ヒートシールにより商品を封入した袋を本発明のディスプレイストリップに結合することができ、自動化により容易に大量の商品を取り付けることができる。一方、商品を封入した袋をディスプレイストリップから取り外した場合であっても、ディスプレイストリップに形成されたフックを袋に形成されたホールパンチに挿通させるか、又は、ディスプレイストリップに形成されたホールパンチに袋に形成されるフックを挿通させることで、上記取り外した袋をディスプレイストリップに容易に再吊り下げすることができる。
【0081】
本発明の商品展示体を製造する方法としては特に限定されないが、例えば、図5に示す手順により、本発明のディスプレイストリップに商品が封入された袋を取り付けることが好ましい。
この方法では、まず、ディスプレイストリップ1にフック若しくは該フックを形成可能な切り込み、及び/又は、ホールパンチ若しくは該ホールパンチを形成可能な切り込み(図示せず)を公知のパンチングマシーン等を用いて形成するとともに、袋2にフック若しくは該フックを形成可能な切り込み、及び/又は、ホールパンチ若しくは該ホールパンチを形成可能な切り込み(図示せず)を公知のパンチングマシーン等を用いて形成する。
【0082】
次に、袋2の表側が、ディスプレイストリップ1に接するようにして商品を封入した袋2を置き、次いで袋2の上部をヒートシールして袋2をディスプレイストリップ1に結合させる(図5(a))。
所定の数の商品を封入した袋2をディスプレイストリップ1に結合したところで、各商品を封入した袋2をヒートシール部7を軸に上下反転させて袋の表面がディスプレイストリップとは反対側になるようにする(図5(b))。
この状態でディスプレイストリップ1の片端をフック等に吊り下げて展示すれば、袋2とディスプレイストリップ1とのシール部位7は図5(c)のようになっていることから、商品を封入した袋を下方向に引っ張れば少ない力で容易にディスプレイストリップから取り外すことができる。
【0083】
本発明の商品展示体において、袋とディスプレイストリップとのシール強度としては特に限定されないが、好ましい下限は1N/30mm、好ましい上限は50N/30mmである。1N/30mm未満であると、商品の重量によっては自重により商品が落下してしまうことがあり、50N/30mmを超えると、吊り下げた状態で商品を封入した袋を引っ張ってもはずれないことがある。より好ましくは5〜30N/30mmである。
【0084】
なお、袋とディスプレイストリップとのシール状態や剥離の状態については、シール条件によっても大きく変化し得るものである。シール条件は、シール時の温度やシールジョーの接触時間、接触圧力等によって変化する他、シールジョーの形状によっても変化し得る。シールジョーの形状としては、例えば、図6に示した形状のものを用いることができる。従って、上記ディスプレイストリップのシーラント層を形成する樹脂組成物や、上記袋の表面層の素材に応じて、最適のシール条件を選択することが好ましい。シールジョーの幅については、ディスプレイストリップと袋表面との接着面の所望の長さに応じて選ばれるが、この長さが、ディスプレイストリップから袋を剥がすときの剥離の始まりから剥離の完了までの距離を実質的に決定する。
【発明の効果】
【0085】
本発明によれば、商品が封入された袋を取り付ける工程の自動化が容易であり、一旦取り外した商品が封入された袋を容易に再度取り付けることができるディスプレイストリップを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0086】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0087】
(実施例1)
(1)袋の作製
厚さ30μmのヒートシーラブル二軸延伸ポリプロピレンフィルム(二村化学工業社製、FOH)の片面に印刷を施した後、この印刷面と厚さ25μmのアルミ蒸着無延伸ポリプロピレンフィルム(東セロ社製、WA−L)の蒸着面とを、接着剤としてノンソルボンド(大日精化工業社製、主剤のXC−231と硬化剤のXA−126とを10:4の割合で配合したもの)を1g/mの塗布量でドライラミネート方法を用いてラミネートして積層体を得た。
得られた積層体を無延伸ポリプロピレンフィルム面が内側になるように筒状にし、無延伸ポリプロピレンフィルムの相対する端部同士をヒートシールして袋を形成した。
その後、袋の横シール部分と縦シール部分との交差部分に直径6mmの円形のホールパンチを形成した。
【0088】
(2)ディスプレイストリップの作製
ポリエチレンテレフタレート層(75μm)/ポリエチレン層(30μm)/イージーピール層(昭和電工プラスチックプロダクツ社製、アロマーフィルムTPFX3:40μm)の構成からなるシートを35mm幅に裁断して、ディスプレイストリップを作製した。
作製したディスプレイストリップの中央に図1(a)に示したミシン目11と略同形状のミシン目を形成した。
【0089】
(3)商品展示体の製造
得られた袋とディスプレイストリップとを、図5に示した方法によりヒートシールにより取り付けて商品展示体を製造した。
ヒートシール条件としては、130℃、200msとした。
【0090】
製造した商品展示体から袋を引っ張って取り外した後、ディスプレイストリップのミシン目を形成した部分を裏側から指で押し上げたところ、容易にフックを形成することができた。
その後、ディスプレイストリップのフックと袋のホールパンチとを挿通させることで、一旦取り外した袋をディスプレイストリップに再吊り下げすることがでた。
【0091】
(実施例2)
厚さ20μmのヒートシーラブル二軸延伸ポリプロピレンフィルム(サントックス社製、HA)を用いた以外は実施例1と同様にして袋を作製した。
作製した袋の横シール部分と縦シール部分との交差部分に、図3(a)に示したミシン目31と略同形状のミシン目を形成した。
実施例1と同様にしてディスプレイストリップを作製し、その中央に直径5mmの円形のホールパンチを形成した。
その後、得られた袋とディスプレイストリップとを実施例1と同条件でヒートシールして商品展示体を製造した。
【0092】
製造した商品展示体から袋を引っ張って取り外した後、袋のミシン目を形成した部分を裏側から指で押し上げたところ、容易にフックを形成することができた。
その後、袋のフックとディスプレイストリップのホールパンチとを挿通させることで、一旦取り外した袋をディスプレイストリップに再吊り下げすることがでた。
【0093】
(実施例3)
実施例1と同様にして作製したディスプレイストリップの中央に図1(a)に示したミシン目11と略同形状のミシン目と直径8mmのホールパンチとを縦方向に交互に形成した。
実施例2と同様にして作製した袋の横シール部分と縦シール部分との交差部分に、図4に示したミシン目41と略同形状のミシン目とこのミシン目の間に直径6mmのホールパンチとを形成した。
その後、得られた袋とディスプレイストリップとを実施例1と同条件でヒートシールして商品展示体を製造した。
【0094】
製造した商品展示体から袋を引っ張って取り外した後、ディスプレイストリップのミシン目を形成した部分と、袋のミシン目を形成した部分とを裏側から指で押し上げたところ、いずれも容易にフックを形成することができた。
その後、ディスプレイストリップにフックを形成したものと袋に形成したホールパンチとを挿通させることで、一旦取り外した袋をディスプレイストリップに再吊り下げすることがきた。また、袋にフックを形成したものとディスプレイストリップに形成したホールパンチとを挿通させることによっても、一旦取り外した袋をディスプレイストリップに再吊り下げすることができた。
【産業上の利用可能性】
【0095】
本発明によれば、商品が封入された袋を取り付ける工程の自動化が容易であり、一旦取り外した商品が封入された袋を容易に再度取り付けることができるディスプレイストリップを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】(a)は、本発明のディスプレイストリップの一例を模式的に示す平面図であり、(b)は、(a)に示したディスプレイストリップに形成したフックを模式的に示す側面図である。
【図2】(a)は、本発明のディスプレイストリップの別の一例を模式的に示す平面図であり、(b)は、(a)に示したディスプレイストリップに形成したフックを模式的に示す側面図であり、(c)は、(b)に示したフックに商品が封入された袋を吊持した様子を示す正面図である。
【図3−1】(a)は、本発明の商品展示体において使用する袋の一部を模式的に示す平面図であり、(b)は、(a)に示した袋に形成したフックを模式的に示す側面図である。
【図3−2】(c)は、ディスプレイストリップに設けられたホールパンチを形成可能な切り込みの一例を模式的に示す正面図である。
【図3−3】(d)は、(a)に示した袋を(c)に示したディスプレイストリップに再吊り下げする様子を示す斜視図であり、(e)は、袋を再吊り下げした様子を示す背面図である。
【図4】本発明の商品展示体において使用する袋の一部を模式的に示す平面図である。
【図5】本発明の商品展示体を製造する方法を模式的に示す説明図である。
【図6】本発明の商品展示体を製造する際に使用するシールジョーを模式的に示す正面図である。
【図7】ストリップバック展示の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0097】
1、10、20 ディスプレイストリップ
2 商品が封入された袋
7 シール部位
11、21、31 ミシン目
12、22、34 引っ掛け部
30 袋
32 横シール部分
33 縦シール部分
【出願人】 【識別番号】000147833
【氏名又は名称】株式会社イシダ
【住所又は居所】京都府京都市左京区聖護院山王町44番地
【出願日】 平成16年2月27日(2004.2.27)
【代理人】 【識別番号】100086586
【弁理士】
【氏名又は名称】安富 康男

【識別番号】100119529
【弁理士】
【氏名又は名称】諸田 勝保

【公開番号】 特開2005−237829(P2005−237829A)
【公開日】 平成17年9月8日(2005.9.8)
【出願番号】 特願2004−54875(P2004−54875)