| 【発明の名称】 |
乗り物のシートカバー |
| 【発明者】 |
【氏名】魚谷 治郎 【住所又は居所】静岡県浜松市新橋町1103 株式会社ワイズギア内
【氏名】廣野 幸洋 【住所又は居所】静岡県浜松市新橋町1103 株式会社ワイズギア内
|
| 【要約】 |
【課題】バイク、スクータ等の自動二輪車やその他の乗り物において、長時間の乗車によって、あるいは夏季等の気温の高い状況下では、座席用シート部が蒸れて不快感を覚えることがある。本発明は、これら乗り物の座席用シートに繊維物のメインカバーを採用するとき、シートカバーの取り扱い時にこの粉塵が周囲に飛散しない形態とする。
【解決手段】クッション材を表皮で覆った乗り物の座席用シート上に被せられるものであり、網目模様をなす伸縮自在な繊維物で構成したシートを切断して前記座席用シートに適用する大きさのメインカバーが形成され、前記メインカバーの周縁部を外周から包み込むように前記メインカバーの全周に渡って帯状の防屑用縁飾り材が装着され、前記座席用シートの下側に係止する係止面材の端部を前記縁飾り材と共に前記メインカバーに縫合したことを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 クッション材を表皮で覆った乗り物の座席用シート上に被せられるものであり、網目模様をなす伸縮自在な繊維物で構成したシートを切断して前記座席用シートに適用する大きさのメインカバーが形成され、前記メインカバーの周縁部を外周から包み込むように前記メインカバーの全周に渡って帯状の防屑用縁飾り材が装着され、前記座席用シートの下側に係止する係止面材の端部を前記縁飾り材と共に前記メインカバーに縫合したことを特徴とする乗り物のシートカバー。 【請求項2】 乗り物の座席用シート上に載せられるシートカバーであって、網目模様をなす伸縮自在な繊維物で構成したシートを切断して前記座席用シートに適用する大きさに形成したメインカバーと、前記座席用シートの下側に係止する係止面材又は前記座席用シートの側面を覆う側面材と、取り付け辺の一端側に玉飾り部を形成した玉縁を備え、前記メインカバーの端部と前記係止面材又は前記側面材の端部との間に前記玉縁の取り付け辺が重ね合わされて前記玉縁の玉飾り部が表面に露出するように、前記重ね合わせ部分が帯状の防屑用縁飾り材で包まれた状態に縫合され、前記係止面材又は前記側面材が、防屑用縁飾り材の外側面と座席用シートの側面を覆うことを特徴とする乗り物のシートカバー。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、自動二輪車等の乗り物の座席用シート上に載せられるシートカバーに関する。 【背景技術】 【0002】 バイク、スクータ等の自動二輪車やその他の乗り物において、長時間の乗車によって、あるいは夏季等の気温の高い状況下では、座席用シート部の蒸れが少なくなく、不快感を覚えることがある。このような不快感を軽減して快適な運転ができるようにするために、これら乗り物の座席用シートの表皮を通気性のよい形態とするものもある(例えば、特許文献1)。 【0003】 この形態では座席用シートのクッション材が露出しないような表皮でクッション材を覆った上を通気性のよい表皮で覆うようになり、表皮が二重になり座席用シートの製造コストが上がる。また、この通気性表皮が破損した場合には座席用シート全体を交換することになる。 【特許文献1】特開2002−274238号公報(第1〜4頁、図1) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 本発明は、このような問題点に鑑みて、座席用シートをこのような通気性のある二重表皮にしなくても、着座した部分の通気性が確保できるように、座席用シートにシートカバーを被せる手段を採用するものであり、このシートカバーを特徴ある通気性、弾力性、伸縮性のあるものにするものである。 【0005】 この場合のシートカバーは、通気性に優れた形態とするために繊維物のメインカバーを採用する。その場合のメインカバーは、帯状の繊維物シートを切断して所定の大きさに形成するが、この切断によって繊維の粉塵が生じ、この粉塵はシートカバーの周縁部からも飛散する。 【0006】 本発明は、このようなメインカバーを採用するとき、シートカバーの取り扱い時にこの粉塵が周囲に飛散しない形態とする。その一つとして、シートカバーの周縁部の装飾と、シートカバーを座席シートに取り付けるために座席シートの下側に係止する係止面材の取り付けを共に行った形態のシートカバーを提供するものである。 【課題を解決するための手段】 【0007】 第1の発明は、クッション材を表皮で覆った乗り物の座席用シート上に被せられるものであり、網目模様をなす伸縮自在な繊維物で構成したシートを切断して前記座席用シートに適用する大きさのメインカバーが形成され、前記メインカバーの周縁部を外周から包み込むように前記メインカバーの全周に渡って帯状の防屑用縁飾り材が装着され、前記座席用シートの下側に係止する係止面材の端部を前記縁飾り材と共に前記メインカバーに縫合したことを特徴とする乗り物のシートカバーである。 【0008】 第2の発明は、乗り物の座席用シート上に載せられるシートカバーであって、網目模様をなす伸縮自在な繊維物で構成したシートを切断して前記座席用シートに適用する大きさに形成したメインカバーと、前記座席用シートの下側に係止する係止面材又は前記座席用シートの側面を覆う側面材と、取り付け辺の一端側に玉飾り部を形成した玉縁を備え、前記メインカバーの端部と前記係止面材又は前記側面材の端部との間に前記玉縁の取り付け辺が重ね合わされて前記玉縁の玉飾り部が表面に露出するように、前記重ね合わせ部分が帯状の防屑用縁飾り材で包まれた状態に縫合され、前記係止面材又は前記側面材が、防屑用縁飾り材の外側面と座席用シートの側面を覆うことを特徴とする乗り物のシートカバーである。 【発明の効果】 【0009】 第1の発明では、メインカバーは前後、左右及び斜めに伸縮自在であり、座席用シートに沿って装着が容易となり、通気性と弾力性に優れたシートカバーを提供できる。また、防屑用縁飾り材によって繊維の粉塵の飛散が防止でき、通気性に優れた形態の繊維物シートを座席用シートの形状にカットして採用するのに適し、各種デザインを採用したシートカバーを作製でき、破損した場合にも座席用シートの交換に比べれば格段のコスト低減となる。そして、座席用シートの下側に係止する係止面材の左右端部を縁飾り材と共にメインカバーに縫合するため、この係止面材の保持が強固となる効果がある。 【0010】 第2の発明では、メインカバーの端部と係止面材又は側面材の端部との重ね合わせ部分は、玉縁の取り付け辺が重ね合わされて補強された状態で帯状の防屑用縁飾り材によって覆われることにより、この重ね合わせ部分は帯状の防屑用縁飾り材によって体裁よく整えられると共に、その端部のほつれも防止される。そして、シートカバーの表面側では、縫合部の糸が玉縁の玉飾り部によってカバーされることにより、縫合部の糸が外部材との摩擦により擦り切れることが防止されると共に、縫合部が体裁よく整えられる。また、係止面材又は側面材が座席用シートの側面を広く覆う大きさであれば、防屑用縁飾り材の外側面をこれによって覆うことができ、この縫合部が座席用シートに着座した運転者等に強く接触することによる不快感を抑制できると共に、座席用シート側面の外面デザインを良好に保つことができるようになる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0011】 本発明は、クッション材を表皮で覆った乗り物の座席用シート上に被せられるものであり、網目模様をなす伸縮自在な繊維物で構成したシートを切断して前記座席用シートに適用する大きさのメインカバーが形成され、前記メインカバーの周縁部を外周から包み込むように前記メインカバーの全周に渡って帯状の防屑用縁飾り材が装着され、前記座席用シートの下側に係止する係止面材の端部を前記縁飾り材と共に前記メインカバーに縫合したことを特徴とする乗り物のシートカバーであり、以下その実施形態について説明する。 【実施例1】 【0012】 本願発明の実施の形態について説明する。各図は本発明のシートカバー及びその適用状態の実施形態を示す。図1はシートカバーの平面図、図2はメインカバーを三次元繊維物のシートから切断する説明図、図3はシートカバーを乗り物の座席用シートに被せた状態を示す断面図、図4は他の実施形態のシートカバーを乗り物の座席用シートに被せた状態を示す断面図、図5はシートカバーの断面拡大図、図6は本発明のシートカバーの実施形態の一つを示す部分拡大図、図7は菱形網目模様のシートカバーの説明図、図8は正六角形網目模様のシートカバーの説明図である。 【0013】 先ず、本発明のシートカバーの実施形態を図1〜図8に基づいて説明する。本発明のシートカバー1は、基材31上に配置したクッション材32を表皮33で覆った座席用シート30に覆い被せられるものである。このシートカバー1は、網目模様をなす伸縮自在な繊維物で構成したシート2を切断して座席用シート30に適用する大きさのメインカバー3を形成し、メインカバー3の周縁部7を外周から包み込むようにメインカバー3の全周に渡って帯状の防屑用縁飾り材4を装着して糸6でメインカバー3の厚さよりも薄く縫合する。この縫合と共に、座席用シート30の下側に係止する係止面材5の端部を縁飾り材4と共にメインカバー3に糸6で縫合する方法でもって製造される。 【0014】 メインカバー3と縁飾り材4の縫合の後に、係止面材5の縫合を行ってもよいが、製造工程が増えるため、メインカバー3、縁飾り材4、及び係止面材5を重ね合わせた状態で、これら三者を同時にメインカバー3の厚さよりも薄く糸で縫合するのが好ましい。 【0015】 図示のシートカバー1は、多角形の網目模様の表裏一対の外側層1A、1Bが間隔を保った状態に多数の弾力性パイル1Cで連結された形態の三次元繊維物のシート2を切断して乗り物の座席用シート30に適用する大きさのメインカバー3を形成し、このメインカバー3の周縁部7全周を外側から包み込むようにメインカバー3の周縁部7に帯状の防屑用縁飾り材4を糸6で縫合し、座席用シート30の下側に係止する係止面材5の端部が縁飾り材4と共にメインカバー3に縫合された構成である。これら各縫合は、メインカバー3の厚さT1よりも薄い厚さT2で縫合している。 【0016】 シート2から切断したメインカバー3は、表側層1Aと裏側層1Bの平面形状が図7及び図8に示すような多角形の網目模様をなし、表側層1Aと裏側層1Bが表裏対称に間隔T3を保った状態に多数の弾力性パイル1Cで連結された形態の三次元繊維物(三次元織物と称してもよい)のシートである。 【0017】 シート2は、ダブルラッセル織りと称する構成であり、図5及び図6に示すように、表側層1Aと裏側層1Bは、2本又はそれ以上の複数本の合成樹脂製撚り糸の編物構成であり、この表側層1Aと裏側層1Bとを間隔T3を保った状態に合成樹脂製の多数、むしろ無数のモノフィラメントのパイル1Cで連結した構成である。モノフィラメントのパイル1Cは、紙面の前後方向に配列した多数の螺旋状のモノフィラメントが表側層1Aと裏側層1Bとに交互に渡るように織り込まれて表側層1Aと裏側層1Bとの間隔に配置された構成であり、これによって無数の弾力性パイル1Cが形成される。 【0018】 シート2は、表側層1Aと裏側層1Bとに接触するように螺旋状のモノフィラメントを表側層1Aと裏側層1B間に配置し、この状態で加熱によってモノフィラメントと表側層1Aと裏側層1Bとを接着することによって、無数の弾力性パイル1Cが形成された構成でもよい。 【0019】 弾力性パイル1Cは、図5のように、同一巻き方向の螺旋状モノフィラメントが多数並列に配列されたものであるが、この他に、図6のように弾力性パイル1Cの弾力を強くするために右巻きの螺旋状モノフィラメント1C1と左巻きの螺旋状モノフィラメント1C2を重ね合わせて配置したものや、隣り合う螺旋状モノフィラメントの巻き方向が交互に反対向きとなる配列のもの、或いはその他の形態をなすもの等、種々の形態であってもよい。 【0020】 上記のように、表側層1A、裏側層1B及び弾力性パイル1Cは、合成樹脂の細線で構成されている。メインカバー3の表側層1A及び裏側層1Bは網目模様に形成されており、それによって空気の流通路が多数形成された構成である。そして、メインカバー3は、表側層1A、裏側層1B及び弾力性パイル1Cによって、空気がメインカバー3を垂直に、斜めに、そして前後左右の横方向に通過するように無数の空気通路が形成された弾力性を有するシートである。 【0021】 メインカバー3は、柔軟な表側層1A及び裏側層1Bを弾力性パイル1Cによって間隔を保って連結した構成であるため、全体として、通気性と弾力性(クッション性)を有する。メインカバー3の厚さは、10mm前後に形成することによって通気性とクッション性を良好に保つことができるが、この通気性とクッション性を良好に保つことができる範囲であればこの厚さは変更でき、3mm〜20mm程度まで適用できる。厚くなりすぎると、着座した状態がふわふわし過ぎて運転が不安定になるため、この点も考慮して厚さが選定される。 【0022】 メインカバー3は、上記のような三次元繊維物のシート2を切断して乗り物の座席用シート30に適用する大きさのメインカバー3を形成する。図6に示すように、E―Eで切断することによって、長さS又はその他の長さの繊維屑が多数生じる。この繊維屑は加工過程でメインカバー3から落下し切れず、このメインカバー3内に留まるものがある。この切断したままのメインカバー3を座席用シート30に被せて使用すると、この留まった繊維屑が時々、又は常にメインカバー3の周辺から落ちて衣服に付着し、又はその周辺に飛散する。 【0023】 本発明では、このような繊維屑がメインカバー3の周縁部7から飛散しないようにするために、メインカバー3の周縁部全周を外側から包み込んでこの繊維屑の飛散を防ぐ帯状の防屑用縁飾り材4を備える。帯状の防屑用縁飾り材4は、天然又は合成の柔軟性の布状であり、メインカバー3の周縁部に糸6で縫合する。この縫合は、メインカバー3の厚さT1よりも薄い厚さT2で縫合している。この防屑用縁飾り材4によって、前記繊維屑がメインカバー3の周縁部7から飛散が防止できると共にメインカバー3の周縁部7の装飾も兼ねる。 【0024】 また、メインカバー3を座席用シート30に取り付けるために、座席用シート30の下側に係止する係止面材5を設けている。係止面材5は、その端部が縁飾り材4と共にメインカバー3に縫合にて結合された構成である。この縫合は、メインカバー3の厚さT1よりも薄い厚さT2で縫合している。 【0025】 スクータのように座席用シート30に跨らずに着座する形態の座席用シート30においては、本発明のシートカバー1は、図1及び図3に示すように、係止面材5は、ゴムが内蔵された伸び縮み自由な面材で構成され、その左右端部が縁飾り材4と共にメインカバー3に縫合された構成である。図1及び図3ではメインカバー3の裏側に係止面材5の左右端部が縁飾り材4と共にメインカバー3に縫合された構成であるが、係止面材5の左右端部をメインカバー3の表側に縁飾り材4と共にメインカバー3に縫合した構成とすることもできる。 【0026】 バイクのように座席用シート30に跨って着座する形態の座席用シート30においては、本発明のシートカバー1は、図4に示すように、係止面材5は、天然又は合成の皮革、柔らかい布製、又はその他の材質の構成であり、その一端(上端)が縁飾り材4と共にメインカバー3の全周で又は一部に縫合された構成である。図4ではメインカバー3の表側に係止面材5の端部が縁飾り材4と共にメインカバー3に縫合された構成とすることによって、この縫合部及びその周辺部が座席用シート30に跨った人の内股部に当たる感触を和らげている。 【0027】 図1及び図3の形態では、座席用シート30がその一端に設けたヒンジを軸として開閉できるタイプにおいて、係止面材5を座席用シート30の下側に係止するようにしてシートカバー1を座席用シート30の上面にセットする。また、座席用シート30が車体に固定式である場合には、図4の形態のように、係止面材5の他端周囲に取り付けた環状のゴム材10の伸縮性を利用して座席用シート30の下側に係止させる取り付け構造である。 【0028】 座席用シート30は、図3及び図4に示すように、基材31の上に設けたクッション材32を表皮33で覆った形態であるが、これに係わらずクッション性の構成であればよい。 【0029】 メインカバー3は、表側層1A及び裏側層1Bの網目模様の平面形状が、上記の他に、四角の格子形状、細長い多角形状、その他の形状でもって表側層1A、裏側層1B及び弾力性パイル1Cによって、メインカバー3を垂直に、斜めに、また前後左右の横方向に通過する方向に無数の空気通路が保たれた弾力性を有するシートであればよい。 【0030】 上記のように、本発明のシートカバー1は、表側層1A及び裏側層1Bは網目模様に形成されており、それによって空気の流通路が多数形成され、表側層1A、裏側層1B及び弾力性パイル1Cによって、空気が垂直に、斜めに、そして前後左右の横方向に通過するように無数の空気通路が形成された弾力性を有するシートである。 【0031】 そして、表側層1Aと裏側層1Bは同程度の弾力性と強度を有し、前後、左右及び斜めに伸縮自在である。そして、弾力性パイル1Cは弾力性を保持した状態で表側層1Aと裏側層1Bを所定間隔に保持する弾力性と強度を有する。これによって、メインカバー3は前後、左右及び斜めに伸縮自在であり、座席シート30の形状に沿うことができ、座席シート30に良好にフィットする。シートカバー1上に運転者が着座したとき、その人の体重によって表側層1Aを介して弾力性パイル1Cが撓むと共に表側層1Aの撓みが許容される。そして弾力性パイル1Cを介して裏側層1Bが座席シート30に圧接する。 【0032】 そして、乗り物の振動などに寄ってシートカバー1が圧縮され変形する度にシートカバー1内の空気が移動し、それによってシートカバー1内の蒸れが防止される。通常、座席シート30の表皮は柔軟材で形成されているため、裏側層1Bはこの表皮を若干窪ます状態で座席シート30に圧接することによって、座席シート30からのずれ落ち防止に役立つ。また、運転者が着座したとき弾力性パイル1Cが撓むが、表側層1Aと裏側層1Bの間には通気路が形成されることにより、バイク、スクータ等の自動二輪車の場合には、進行に伴ってこの通気路を風が通り抜けて着座部分の蒸れが防止できる状態となる。 【実施例2】 【0033】 図9には本願発明のシートカバー1のもう一つの実施形態を示す。図10には本願発明のシートカバー1の更に他の実施形態を示す。図9に示すシートカバー1は、後部が広く前部に向けて徐々に小さくなる比較的丸型の座席用シート30に用いるシートカバーである。また図10に示すシートカバー1は、運転座席とその後部に連なる補助座席を一連に形成した前後に長い座席用シート30に用いるシートカバーである。図9及び図10において図1乃至図8で示したものと同符合部分は同じ機能部分を表す。図9及び図10のH1−H1断面は図12に示し、図9及び図10のH2−H2断面は図11に示している。図13は玉縁の斜視図である。 【0034】 図9において、座席用シート30の上面をカバーするメインカバー3の周縁部には、座席用シート30の側面を広くカバーする側面材5Aが連結され、この側面材5Aの下端部の全周または略全周に亘って座席用シート30の下側に係止するゴム材10が設けられ、このゴム材10の伸縮性を利用してシートカバー1を座席用シート30に被せた状態に取り付けることができる。このように側面材5Aは座席用シート30の側面をカバーするため側面カバーと称することもできるが、座席用シート30の下側に係止する役目をなすため、係止機能を表す表現からすれば係止面材5と称することもできる。係止面材5又は側面材5Aは、摩擦に対して耐久性のある可撓性の合成樹脂シート又は布シートで構成され、合成樹脂シートの場合は環境保護を考慮して、例えばウレタンシートが好ましい。 【0035】 図9のシートカバー1は、網目模様をなす表裏一対の外側層1A、1Bが間隔を保った状態に弾力性パイル1Cで連結された前後、左右及び斜めに伸縮自在である三次元繊維物のシートを切断して座席用シート30に適用する大きさに形成したメインカバー3の端部と、座席用シート30の下側に係止する係止面材5又は座席用シート30の側面を覆う側面材5Aの端部とを、図11の一点鎖線で示すようにして同じ向きに重ね合わせ、この重ね合わせ部分を帯状の防屑用縁飾り材4で包むようして、防屑用縁飾り材4と共に糸6で縫合する。この構成部分は、図9のP1〜P4及びP2〜P3で示すメインカバー3の左右両側部分であり、図11に断面構造を示す。 【0036】 このようにして縫合された後、係止面材5又は側面材5AをY2方向へ実線のように折り返すことによって、係止面材5又は側面材5Aが防屑用縁飾り材4の外側に位置して防屑用縁飾り材4を覆う。このため、係止面材5又は側面材5Aが座席用シート30の側面を広く覆う大きさであれば、防屑用縁飾り材4を隠して側面のデザイン性を向上する。これによって、メインカバー3が座席用シート30の上面を覆い、係止面材5又は側面材5Aが座席用シート30の側面に対応できる状態となる。ゴム材10は最初に取り付けてもよく、また上記の縫合後に取り付けてもよい。 【0037】 図9において、メインカバー3の後端部である長さL1で示すP1〜P2の太線部分、及びメインカバー3の前端部部分である長さL2で示すP2〜P3の太線部分の構造は、図12に断面構造で示す。これは、網目模様をなす表裏一対の外側層1A、1Bが間隔を保った状態に弾力性パイル1Cで連結された前後、左右及び斜めに伸縮自在である三次元繊維物のシートを切断して座席用シート30に適用する大きさに形成したメインカバー3の端部と、座席用シート30の下側に係止する係止面材5又は座席用シート30の側面を覆う側面材5Aの端部とを、図12の一点鎖線で示すようにして同じ向きに重ね合わせ、この重ね合わせの間に玉縁40を取り付ける。 【0038】 玉縁40は図13に示すように、板状の取り付け辺42の一端に筒状の玉飾り部41が一体成形された合成樹脂製の柔軟な長尺形状に構成されている。具体的には、図12に一点鎖線で示すように、メインカバー3の端部と係止面材5又は側面材5Aの端部とを同じ向きに重ね合わせたその重ね合わせの間に、玉縁40の玉飾り部41が表面に露出する位置にして玉縁40の取り付け辺42を挟み、この状態で、この重ね合わせ部分を帯状の防屑用縁飾り材4で包むようにして、防屑用縁飾り材4と共に糸6で縫合する 【0039】 このようにして縫合された後、係止面材5又は側面材5AをY1方向へ実線のように折り返すことによって、係止面材5又は側面材5Aが縫合部、即ち防屑用縁飾り材4の外側に位置して防屑用縁飾り材4を覆う。このため、係止面材5又は側面材5Aが座席用シート30の側面を広く覆う大きさであれば、防屑用縁飾り材4を隠して側面のデザイン性を向上する。これによって、メインカバー3が座席用シート30の上面を覆い、係止面材5又は側面材5Aが座席用シート30の側面に対応できる状態となる。ゴム材10は最初に取り付けてもよく、また上記の縫合後に取り付けてもよい。 【0040】 また、図10に示すシートカバー1は、運転座席の上面を覆う部分とその後部に連なる補助座席の上面を覆う部分の両方がメインカバー3で構成されてもよいが、図では運転座席の上面を覆う部分がメインカバー3で構成され、その後部に連なる補助座席の上面を覆う部分が防水被覆50で構成され、長さL4で示すP6〜P9間に相当するメインカバー3の後端部と防水被覆50の前端部が結合されている。 【0041】 図10に示すシートカバー1において、運転者用の座席用シート30の上面をカバーするメインカバー3の端部と補助座席の上面を覆う部分が防水被覆50の端部には、座席用シート30の側面をカバーする側面材5Aが連結され、この側面材5Aの下端部の全周または略全周に亘って座席用シート30の下側に係止するゴム材10が設けられ、このゴム材10の伸縮性を利用してシートカバー1を座席用シート30に被せた状態に取り付けることができる。このように側面材5Aは座席用シート30の側面をカバーするため側面カバーと称することもできるが、座席用シート30の下側に係止する役目をなすため、係止面材5でもある。係止面材5又は側面材5Aは、摩擦に対して耐久性のある可撓性の合成樹脂シート又は布シートで構成され、合成樹脂シートの場合は環境保護を考慮して、ウレタンシートが好ましい。 【0042】 図10において、網目模様をなす表裏一対の外側層1A、1Bが間隔を保った状態に弾力性パイル1Cで連結された前後、左右及び斜めに伸縮自在である三次元繊維物のシートを切断して座席用シート30に適用する大きさに形成したメインカバー3の端部と、座席用シート30の下側に係止する係止面材5又は座席用シート30の側面を覆う側面材5Aの端部とを、図11の一点鎖線で示すように同じ向きに重ね合わせ、この重ね合わせ部分を帯状の防屑用縁飾り材4で包むようして糸6で縫合する。この構成部分は、図10のP5〜P6、長さL4で示すP6〜P9、P9〜P10、P6〜P13、P9〜P12で示すメインカバー3の左右両側部分であり、図11に断面構造を示す。 【0043】 また図10において、メインカバー3の後端部である長さL3で示すP6〜P7〜P8〜P9の太線部分、及びメインカバー3の前端部部分である長さL5で示すP11〜P12〜P13〜P14の太線部分の構造は、図12に断面構造で示す。これは、網目模様をなす表裏一対の外側層1A、1Bが間隔を保った状態に弾力性パイル1Cで連結された前後、左右及び斜めに伸縮自在である三次元繊維物のシートを切断して座席用シート30に適用する大きさに形成したメインカバー3の端部と、座席用シート30の下側に係止する係止面材5又は座席用シート30の側面を覆う側面材5Aの端部とを、図12の一点鎖線で示すように同じ向きに重ね合わせ、この重ね合わせの間に玉縁40を取り付ける。 【0044】 具体的には、図12に一点鎖線で示すように、メインカバー3の端部と係止面材5又は側面材5Aの端部とを同じ向きに重ね合わせたその重ね合わせの間に、玉縁40の玉飾り部41が表面に露出する位置にして玉縁40の取り付け辺42を挟み、この状態で、この重ね合わせ部分を帯状の防屑用縁飾り材4で包むようにして、防屑用縁飾り材4と共に糸6で縫合する。 【0045】 このようにして縫合された後、係止面材5又は側面材5AをY1及びY2方向へ実線のように折り返すことによって、メインカバー3が座席用シート30の上面を覆い、係止面材5又は側面材5Aが座席用シート30の側面に対応できる状態となる。ゴム材10は最初に取り付けてもよく、またこの後に取り付けてもよい。 【0046】 玉縁40を取り付けた場合は、縫合部分が玉縁40の取り付け辺42によって補強されると共に、玉縁40の玉飾り部41が縫合部分を隠すために、糸6が露出しないので糸6を外力から保護できる効果がある。しかし、運転者が着座したときに玉縁40による感触の悪さをなくするために、運転座席の左右に対応する端部は、図11のように玉縁40を取り付けない構成としている。 【0047】 上記の構成によって、本発明では、乗り物の座席用シートに着脱自在なシートカバーが提供でき、このシートカバーは、運転者が着座したとき弾力性パイル1Cが撓むが、表側層1Aと裏側層1Bの間には通気路が形成されることにより、バイク、スクータ等の自動二輪車の場合には、進行に伴ってこの通気路を風が通り抜けて着座部分の蒸れが防止できる状態となる。また、メインカバーの端部と係止面材又は側面材の端部との重ね合わせ部分が、帯状の防屑用縁飾り材によって覆われることにより、この重ね合わせ部分は帯状の防屑用縁飾り材によって補強されて体裁よく整えられると共に、その端部のほつれも防止される。また、運転者等が着座する位置を考慮して、メインカバーの端部と係止面材又は側面材の端部との重ね合わせ部分の玉縁を挟んで縫合することにより、シートカバーの表面側では、縫合部の糸が玉縁の玉飾り部によってカバーされ、縫合部の糸が外部材との摩擦により擦り切れることが防止されると共に縫合部が体裁よく整えられるものとなる。 【0048】 また、縫合部の外側に前記係止面材又は前記側面材が位置するように整えられるため、この縫合部が座席用シートに着座した運転者等に強く接触することが抑制され、接触による不快感を抑制できる。これは、係止面材又は側面材が座席用シートの側面を広く覆う大きさであれば、より大きな効果が得られると共に、防屑用縁飾り材の外側面を係止面材又は側面材によって覆うことができ、外面デザインを良好に保つことができるようになる。 【産業上の利用可能性】 【0049】 本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の技術的範囲を逸脱しないかぎり種種の変更が考えられ、それに係る種種の実施形態を包含するものである。 【図面の簡単な説明】 【0050】 【図1】本発明のシートカバーの平面図である。(実施例1) 【図2】本発明のメインカバーを三次元繊維物のシートから切断する説明図である。(実施例1) 【図3】本発明のシートカバーを乗り物の座席用シートに被せた状態を示す断面図である。(実施例1) 【図4】本発明の他の実施形態のシートカバーを乗り物の座席用シートに被せた状態を示す断面図である。(実施例1) 【図5】本発明のシートカバーの断面拡大図である。(実施例1) 【図6】本発明のシートカバーの実施形態の一つを示す部分拡大図である。(実施例1) 【図7】本発明の菱形網目模様のシートカバーの説明図である。(実施例1) 【図8】本発明の正六角形網目模様のシートカバーの説明図である。(実施例1) 【図9】本願発明のシートカバー1のもう一つの実施形態を示す斜視図である。(実施例2) 【図10】本願発明のシートカバー1の更に他の実施形態を示す斜視図である。(実施例2) 【図11】図9及び図10のH2−H2断面図である。(実施例2) 【図12】図9及び図10のH1−H1断面図である。(実施例2) 【図13】玉縁の斜視図である。(実施例2) 【符号の説明】 【0051】 1……シートカバー 1A…表側層 1B…裏側層 1C…弾力性パイル 2……三次元繊維物のシート 3……メインカバー 4……帯状の防屑用縁飾り材 5……係止面材 5A…側面材 6……糸 30…座席用シート 40…玉縁 41…玉縁の玉飾り部 42…玉縁の取り付け辺 50…補助座席の上面を覆う部分が防水被覆50
|
| 【出願人】 |
【識別番号】598117975 【氏名又は名称】株式会社ワイズギア 【住所又は居所】静岡県浜松市新橋町1103
|
| 【出願日】 |
平成17年1月19日(2005.1.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062225 【弁理士】 【氏名又は名称】秋元 輝雄
|
| 【公開番号】 |
特開2005−161080(P2005−161080A) |
| 【公開日】 |
平成17年6月23日(2005.6.23) |
| 【出願番号】 |
特願2005−11422(P2005−11422) |
|