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【発明の名称】 化粧料容器
【発明者】 【氏名】西川 浩二
【住所又は居所】大阪府藤井寺市川北2丁目2番4号 紀伊産業株式会社生産統括センター内

【要約】 【課題】化粧皿の側面に凹部等を形成することなく、化粧皿を収容するための凹部に化粧皿を保持,固定することのできる化粧料容器を提供する。

【解決手段】上面に化粧皿収容凹部5が形成された容器本体1と、この容器本体1の上面を蓋する蓋体と、化粧料3aが収容される化粧皿3とを備え、上記化粧皿収容凹部5に、その周側壁の一部から化粧皿収容凹部5の底壁に延びる切り欠き部11を形成し、この切り欠き部11に断面略L字状の回動部材12を収め、そのL字状の角部を中心に所定角度回動しうるように容器本体1に連結し、上記回動部材12をその底壁14が斜め上方を向くよう回動させてその底壁14上に化粧皿3を載置し、その状態で上記回動部材12を元の状態に回動させて化粧皿3を上記化粧皿収容凹部5に収容し、上記回動部材12をその底壁14が斜め上方を向くよう回動させて化粧皿3を脱着しうるように構成している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面に化粧皿収容凹部が形成された容器本体と、この容器本体の上面を蓋する蓋体と、化粧料が収容され上記化粧皿収容凹部に略隙間なく収まる化粧皿とを備え、上記化粧皿収容凹部に、その周側壁の一部から化粧皿収容凹部の底壁に延びる切り欠き部を形成し、この切り欠き部に略隙間なく収まる断面略L字状の回動部材をその切り欠き部に収め、そのL字状の縦片を、上記化粧皿収容凹部の周側壁に対応する上記切り欠き部の部分に位置決めするとともに、横片を上記化粧皿収容凹部の底壁に対応する上記切り欠き部の部分に位置決めし、その状態で上記L字状の回動部材を容器本体にL字状の角部を中心に所定角度回動しうるように連結し、上記回動部材をそのL字状の横片が斜め上方を向くよう回動させてその横片上に化粧皿を載置し、その状態で上記回動部材を元の状態に回動させて化粧皿を上記化粧皿収容凹部に収容し、上記回動部材をそのL字状の横片が斜め上方を向くよう回動させて化粧皿を脱着しうるように構成したことを特徴とする化粧料容器。
【請求項2】
上記回動部材の縦片に凹部を設け、この凹部に弾性材を設け、この弾性材の弾性力で上記化粧皿収容凹部に収容された化粧皿を、上記横片に対向する上記化粧皿収容凹部の周側壁の部分に押圧し固定するように構成した請求項1記載の化粧料容器。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧料容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、ファンデーション等の化粧料を収容して携帯するコンパクトとして、図10に示すようなものが出回っている。このコンパクトは、上面にパフ収容凹部22と化粧皿収容凹部23とが前後に形成された容器本体21と、この容器本体21の上面を蓋する蓋体24とを備えており、上記容器本体21の後端部に設けた凹部21aに蓋体24の後端部24aをヒンジ連結している。また、上記化粧皿収容凹部23には、その左右両側面に左右一対の凹部23a(図11参照。この図11では、一方の凹部23aしか図示せず)が相対向する状態で形成されており、これら両凹部23aの底面から弾性板25が立設されているとともに、これら両弾性板25の上端部に凸部25aが突設されている。また、上記化粧皿収容凹部23には、その後側面に突条(図示せず)が形成されている。そして、上記化粧皿収容凹部23内に化粧皿26を収容した状態では、上記両弾性板25の凸部25aに、化粧皿26の左右両側面に形成された左右一対の凹部26a(図12参照。この図12では、一方の凹部26aしか図示せず)が着脱自在に係合し、上記突条に、化粧皿26の後側面に形成された凹部(図示せず)が着脱自在に係合している(例えば、特許文献1参照)。図10において、28は上記パフ収容凹部22に収容されたパフで、29は開蓋用のフックピースである。
【特許文献1】実開平6−79418号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記のコンパクトでは、化粧皿26の左右両側面および後側面に凹部26aが形成されているため、化粧皿26の落下強度が低下する。しかも、化粧皿26の成形金型として、上記凹部26aを形成することができる特殊な成形金型を使用しなければならず、その分成形金型が高価になり、コンパクトのコストが上がる。そこで、化粧皿26の左右両側面や後側面に凹部26a等を形成することなく、化粧皿収容凹部23に化粧皿26を保持,固定することのできる化粧料容器の提供が強く要望されている。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、化粧皿の側面に凹部等を形成することなく、化粧皿を収容するための凹部に化粧皿を保持,固定することのできる化粧料容器の提供をその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するため、本発明の化粧料容器は、上面に化粧皿収容凹部が形成された容器本体と、この容器本体の上面を蓋する蓋体と、化粧料が収容され上記化粧皿収容凹部に略隙間なく収まる化粧皿とを備え、上記化粧皿収容凹部に、その周側壁の一部から化粧皿収容凹部の底壁に延びる切り欠き部を形成し、この切り欠き部に略隙間なく収まる断面略L字状の回動部材をその切り欠き部に収め、そのL字状の縦片を、上記化粧皿収容凹部の周側壁に対応する上記切り欠き部の部分に位置決めするとともに、横片を上記化粧皿収容凹部の底壁に対応する上記切り欠き部の部分に位置決めし、その状態で上記L字状の回動部材を容器本体にL字状の角部を中心に所定角度回動しうるように連結し、上記回動部材をそのL字状の横片が斜め上方を向くよう回動させてその横片上に化粧皿を載置し、その状態で上記回動部材を元の状態に回動させて化粧皿を上記化粧皿収容凹部に収容し、上記回動部材をそのL字状の横片が斜め上方を向くよう回動させて化粧皿を脱着しうるように構成したという構成をとる。
【発明の効果】
【0006】
すなわち、本発明の化粧料容器は、その容器本体に形成された化粧皿収容凹部に、その周側壁の一部から化粧皿収容凹部の底壁に延びる切り欠き部を形成し、この切り欠き部に略隙間なく収まる断面略L字状の回動部材を上記切り欠き部に収め、上記回動部材のL字状の角部を中心に所定角度回動しうるようにして、容器本体に連結している。そして、上記回動部材をそのL字状の横片が斜め上方を向くよう回動させてその横片上に化粧皿を載置したのち、その状態で上記回動部材を元の状態に回動させて化粧皿を上記化粧皿収容凹部に収容するようにしている。また、上記回動部材をそのL字状の横片が斜め上方を向くよう回動させることで、化粧皿を脱着することができるようにしている。このため、化粧皿の側面に係合用の凹部等を形成する必要がなくなり、化粧皿の落下強度が向上し、しかも、化粧皿の成形金型として特殊な成形金型を使用しなくてよく、その分成形金型が安価になり、コンパクトのコストが下がる。
【0007】
上記回動部材の縦片に凹部を設け、この凹部に弾性材を設け、この弾性材の弾性力で上記化粧皿収容凹部に収容された化粧皿を、上記横片に対向する上記化粧皿収容凹部の周側壁の部分に押圧し固定するように構成すると、簡単な構造で化粧皿を上記化粧皿収容凹部に固定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
つぎに、本発明の実施の形態を図面にもとづいて詳しく説明する。
【0009】
図1は本発明の化粧料容器の一実施の形態を示している。図において、1は上面に化粧皿収容凹部5およびパフ収容凹部6が形成された合成樹脂製の容器本体(図2参照)で、2は上記容器本体1の上面を蓋する合成樹脂製の蓋体で、3は上記容器本体1の化粧皿収容凹部5の底面上に載置,固定される金属製もしくは合成樹脂製の化粧皿であり、その内部に化粧料3aが収容されている。この化粧皿3には、その外周壁面に係合用凹部等は形成されていない。
【0010】
上記容器本体1には、上記両収容凹部5,6を仕切る仕切り壁7の上面の前後方向中央部分に、人の手指を挿入しうる切り欠き凹部7aが切り欠き形成されており、また、上記仕切り壁7の右側面(上記化粧皿収容凹部5に対峙する側面)の上端部に、上記切り欠き凹部7aを挟むようにして前後一対の押さえ用凸部7bが突設されている。図1および図2において、1aは上記容器本体1の前端部に設けた係合部であり、上記蓋体2の前端部に設けた係合爪2aに着脱自在に係合するようにしている。また、2bは上記蓋体2の後端部に設けたヒンジ連結部であり、上記容器本体1の後端部にヒンジ連結している。
【0011】
また、上記容器本体1の化粧皿収容凹部5は、図3〜図5に示すように、左右に長い略長方形状に形成されており、その左側壁(上記容器本体1の左側壁でもある)およびこれに続く底壁の左側部分が切り欠き形成され、この切り欠き部11に、これに略収まる断面略L字状の回動部材12(図6参照)が回動自在に連結されている。したがって、この実施の形態では、上記化粧皿収容凹部5は、上記回動部材12と、上記切り欠き部11を切り欠き形成したあとに残された上記化粧皿収容凹部5の部分(すなわち、上記化粧皿収容凹部5の前後両側壁〔上記容器本体1の前後両側壁でもある〕と、右側壁〔すなわち、上記容器本体1の仕切り壁7〕と、上記化粧皿収容凹部5の底壁の右側部分)とで構成されている。また、上記容器本体1の化粧皿収容凹部5の底壁の左側端面5bの下端部から支受板5aが左側に向かって突設されており(図5参照)、この支受板5aで上記回動部材12を支受して水平姿勢に(上記回動部材12のL字状の縦片を、上記化粧皿収容凹部5の左側壁に対応する上記切り欠き部11の部分に位置決めするとともに、横片を上記化粧皿収容凹部5の底壁に対応する上記切り欠き部11の部分に位置決めした状態に)保持しうるようにしている。また、上記切り欠き部11の前後両側面には、後述する回動部材12の両係合凸部13aに対応する部分に、相対向するようにして、上記両係合凸部13aに回動自在に係合する前後一対の半球面状の係合凹部5cが形成されている。
【0012】
上記回動部材12は、その左側壁13(断面略L字状の縦片)が、上記化粧皿収容凹部5の左側壁に対応する上記切り欠き部11の部分に収まる形状に形成され、その底壁14(断面略L字状の横片)が、上記化粧皿収容凹部5の底壁に対応する上記切り欠き部11の部分に収まる形状に形成されている。また、上記回動部材12には、その左側壁13の下端部(すなわち、上記回動部材12のL字状の角部)の前後両側面に、上記容器本体1の係合凹部5cに回動自在に連結する前後一対の半球状の係合凸部13aが突設されている。
【0013】
また、上記回動部材12の左側壁13には、その内面(すなわち、右側面)に、天井壁16aを残した状態で、化粧皿3の左側縁部を収容しうる凹部16が形成されており、この凹部16に対応する上記底壁14の部分の上面から弾性板(弾性材)17が立設されている。この弾性板17には、その内面(すなわち、右側面)の上端部から押圧用凸部17aが突設されている。また、上記回動部材12の底壁14の下面には、その底壁14の右側端面14bの下端部(すなわち、上記容器本体1の支受板5aに対応する部分)から左側に向かって延びる載置用切り欠き部14aが形成されており、この載置用切り欠き部14aが、上記容器本体1に設けた支受部5a上に載置されている。
【0014】
上記の構成において、容器本体1の化粧皿収容凹部5に化粧皿3を収容,固定する場合には、まず、回動部材12を、その係合凸部13aと容器本体1の係合凹部5cとの係合部を中心(支点)とし、回動させてその底壁14を上り傾斜姿勢にし(図7参照)、ついで、その状態で上記底壁14上に化粧皿3を載置し、この化粧皿3の左側面を上記回動部材12の弾性板17の押圧用凸部17aに当接させる(図8参照)。つぎに、上記回動部材12を回動させてその底壁14を下方に移動させ、上記回動部材12の載置用切り欠き部14aを容器本体1の支受部5a上に載置して上記回動部材12を水平姿勢に(すなわち、上記回動部材12を切り欠き部11に収まる状態に)することを行う(図9参照)。この回動の途中で、上記化粧皿3の右側縁部が容器本体1の仕切り壁7の両押さえ用凸部7bに当接する際には、化粧皿3の右側面を手指で押圧し、上記弾性板17の弾性力に抗して化粧皿3を左側に押し込ことで、上記両凸部7bを乗り越えられるようにする。そして、上記化粧皿収容凹部5に化粧皿3を収容した状態では、化粧皿3が上記弾性板17の弾性力で仕切り壁7に押圧,固定されている。また、化粧皿3の上端部の左側縁部が上記回動部材12の凹部16の天井壁16aの下側に位置しているとともに、化粧皿3の上端部の右側縁部が上記仕切り壁7の両押さえ用凸部7bの下側に位置しており、これら天井壁16a,両押さえ用凸部7bで、化粧皿3の上方への抜け出しが防がれている。
【0015】
一方、上記化粧皿収容凹部5から化粧皿3を取り出す場合には、仕切り壁7の切り欠き凹部7aにパフ収容凹部6側から手指を挿入して化粧皿3を上記弾性板17の弾性力に抗して左側に押し込み、化粧皿3が仕切り壁7の両押さえ用凸部7bに当接しない状態にしたのち、上記回動部材12を回動させてその底壁14を上り傾斜姿勢にし、上記回動部材12から化粧皿3を取り出すことを行う。
【0016】
このように、上記実施の形態では、上記回動部材12を利用し、容器本体1の化粧皿収容凹部5に化粧皿3を保持,固定することができるため、化粧皿3の外周壁面に係合用の凹部等を形成する必要がなく、化粧皿3の落下強度が向上する。しかも、化粧皿3の成形金型として、特殊な成形金型を使用する必要がなく、その分成形金型が安価になり、コンパクトのコストが下がる。
【0017】
なお、上記実施の形態では、上記回動部材12の左側壁13の前後両側面に係合凸部13aを突設しているが、これに限定するものではなく、上記回動部材12のL字状の角部であれば、上記回動部材12の底壁14の前後両側面に突設してもよい。また、上記実施の形態では、上記回動部材12の底壁14に形成した載置用切り欠き部14aを、上記容器本体1に設けた支受部5a上に載置することで、上記回動部材12を水平姿勢に保持するようにしているが、上記容器本体1に設けた係合凹部5c、および上記回動部材12に突設した係合凸部13aの双方に、上記回動部材12が水平姿勢になった状態で互いに係合し合って上記回動部材12の水平姿勢を保持しうる一対のストッパー(図示せず)を設ける等、各種の手段を設けることにより、上記回動部材12を水平姿勢に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の化粧料容器の一実施の形態を示す斜視図である。
【図2】容器本体の斜視図である。
【図3】上記容器本体の平面図である。
【図4】上記容器本体の底面図である。
【図5】上記容器本体の断面図である。
【図6】回動部材の断面図である。
【図7】上記容器本体の作用を示す断面図である。
【図8】上記容器本体の作用を示す断面図である。
【図9】上記容器本体に化粧皿を収容した状態を示す断面図である。
【図10】従来例を示す斜視図である。
【図11】従来例の要部を示す斜視図である。
【図12】化粧皿の斜視図である。
【符号の説明】
【0019】
1 容器本体
3 化粧皿
3a 化粧料
5 化粧皿収容凹部
11 切り欠き部
12 回動部材
14 底壁
【出願人】 【識別番号】000158781
【氏名又は名称】紀伊産業株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市中央区本町1丁目3番20号
【出願日】 平成16年6月3日(2004.6.3)
【代理人】 【識別番号】100079382
【弁理士】
【氏名又は名称】西藤 征彦

【公開番号】 特開2005−342232(P2005−342232A)
【公開日】 平成17年12月15日(2005.12.15)
【出願番号】 特願2004−165950(P2004−165950)