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【発明の名称】 塗布具
【発明者】 【氏名】荒井 啓
【住所又は居所】東京都中央区八丁堀1−9−9 株式会社コーセー内

【氏名】齋藤 高稔
【住所又は居所】東京都江東区大島3丁目2番6号 株式会社吉野工業所内

【要約】 【課題】程よい硬さの針状突起を容易に成形することができ、しかも、使い勝手のよい塗布具を提供する。

【解決手段】塗布具10は、複数の針状突起を有するブラシ部11と、このブラシ部11を支持する支持棒12とを備え、ブラシ部11は、樹脂を射出して、針状突起11pの配列する塗布域11aと、この塗布域11aに連なり支持棒12の先端部12aを連結する連結域11bとを設けて形成され、支持棒12は、ブラシ部11を形成する前記樹脂よりも表面硬度(ASTM(アメリカ材料試験協会規格)D2240)の高い材料により形成され、かつ、ブラシ部11を形成する前記樹脂は、前記表面硬度が50〜75の範囲内のエステル系熱可塑性エラストマからなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の針状突起を有するブラシ部と、このブラシ部を支持する支持棒とを備える塗布具において、
前記ブラシ部は、樹脂を射出して、前記針状突起を配列する塗布域と、この塗布域に連なり前記支持棒の先端部を連結する連結域とを設けて形成され、前記支持棒は、前記ブラシ部を形成する前記樹脂よりも表面硬度(ASTM(アメリカ材料試験協会規格)D2240)の高い材料により形成され、かつ、前記ブラシ部を形成する前記樹脂は、前記表面硬度が50〜75の範囲内にあるエステル系熱可塑性エラストマであることを特徴とする塗布具。
【請求項2】
前記ブラシ部の前記エステル系熱可塑性エラストマを表面硬度が55〜70の範囲内のものとしてなる請求項1に記載の塗布具。
【請求項3】
前記ブラシ部の前記エステル系熱可塑性エラストマがポリエステル系熱可塑性エラストマである請求項1または2に記載の塗布具。
【請求項4】
前記支持棒を形成する材料が樹脂からなる請求項1乃至3の何れか一項に記載の塗布具。
【請求項5】
前記塗布域における針状突起の配列される軸方向ピッチが中央域より両側域において狭められてなる請求項1乃至4の何れか一項に記載の塗布具。
【請求項6】
前記塗布域における針状突起の長さが中央域より両側域において短くしてなる請求項1乃至5の何れか一項に記載の塗布具。
【請求項7】
前記塗布域に軸線方向に沿って延びる少なくとも1つの不毛帯を設けてなる請求項1乃至6の何れか一項に記載の塗布具。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
複数の針状突起を有するブラシ部と、このブラシ部を支持する支持棒とを備える塗布具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
マスカラなどの塗布具は従来、ナイロン等の糸状のものをワイヤで巻いてブラシ部を構成していたが、ブラシの硬さや形状などの規制が多く、塗布する内容物によっては、その使い勝手が悪いという不都合があった。
【0003】
このため、複数の鍔状突起を有するブラシ部を軟質ゴムで形成したもの(例えば、特許文献1参照。)や、エラストマプラスチック材料をインジェクション成形(射出成形)するもの(例えば、特許文献2参照。)が提案されている。
【0004】
【特許文献1】実開昭58−104116号公報
【特許文献2】特表2002−538868号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、こうした従来技術では、鍔状の突起を成形しにくかったり、突起(毛)の密度(毛量)が少なくなるといった不都合があり、また使い勝手の面でも改善の余地があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の解決すべき課題は、程よい硬さの針状の突起を容易に成形することができ、しかも、使い勝手のよい塗布具を提供することにある。
【0007】
請求項1に係る発明は、複数の針状突起を有するブラシ部と、このブラシ部を支持する支持棒とを備える塗布具において、前記ブラシ部は、樹脂を射出して、前記針状突起を配列する塗布域と、この塗布域に連なり前記支持棒の先端部を連結する連結域とを設けて形成され、前記支持棒は、前記ブラシ部を形成する前記樹脂よりも表面硬度(ASTM(アメリカ材料試験協会規格)D2240)の高い材料により形成され、かつ、前記ブラシ部を形成する前記樹脂は、前記表面硬度が50〜75の範囲内にあるエステル系熱可塑性エラストマであることを特徴とするものである。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の塗布具において、前記ブラシ部の前記エステル系熱可塑性エラストマを表面硬度が55〜70の範囲内のものとしてなるものである。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の塗布具において、前記ブラシ部の前記エステル系熱可塑性エラストマをポリエステル系熱可塑性エラストマとするものである。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3の何れか一項に記載の塗布具において、前記支持棒を形成する材料が樹脂からなるものである。
【0011】
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4の何れか一項に記載の塗布具において、前記塗布域における針状突起の配列される軸方向ピッチが中央域より両側域において狭められてなるものである。
【0012】
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5の何れか一項に記載の塗布具において、前記塗布域における針状突起の長さが中央域より両側域において短くしてなるものである。
【0013】
請求項7に係る発明は、請求項1乃至6の何れか一項に記載の塗布具において、前記塗布域に軸線方向に沿って延びる少なくとも1つの不毛帯を設けてなるものである。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る発明は、耐油性、耐薬品性および耐久性に優れたエステル系熱可塑性エラストマのうち、その表面硬度が50〜75(ASTM(アメリカ材料試験協会規格)D2240)の範囲内のエステル系熱可塑性エラストマを射出して、前記針状突起を配列する塗布域と、この塗布域に連なり前記支持棒の先端部を連結する連結域とを設けてなるから、前記ブラシ部の塗布域に程よい硬さの針状の突起を容易に成形することができる。また前記ブラシ部を前記支持棒の先端部を連結する連結域と針状突起を配列する塗布域とに分けたことにより、塗布域と支持棒の先端部との間が緩衝域となるため、睫毛などへの当たりがよくなって安全かつ綺麗に塗布できる。加えて、前記支持棒を前記エステル系熱可塑性エラストマよりも硬度の高い樹脂としたから、操作性に優れて使い勝手がよくなる。
【0015】
また前記エステル系熱可塑性エラストマを表面硬度が55〜70の範囲内のものとすれば、適度な柔軟性が得られるため、さらに使い勝手がよくなる。
【0016】
前記エステル系熱可塑性エラストマをポリエステル系熱可塑性エラストマとすれば、耐屈曲疲労性に加え耐油性および耐化学薬品性などの耐内容物性がさらに向上したブラシ部が得られるため、水溶性・揮発性何れの内容物にも対応できるブラシが構成できることとなり、さらに使い勝手がよくなる。
【0017】
また前記支持棒を形成する材料を樹脂とすれば、全ての構成部材を樹脂で構成することができ、例えば、金属を好まない内容物などに対して対応可能であるなど、幅広い内容物への対応が可能となる。
【0018】
さらに、前記塗布域における針状突起の配列される軸方向ピッチを、中央域より両側域において狭める構成とすれば、内容物の塗布に際し、塗布する領域に応じた塗布量の調整が可能となり、使い勝手がよくなる。
【0019】
さらにまた、前記塗布域における針状突起の長さを、中央域より両側域において短くすれば、塗布域の根元や先端領域に内容物が溜まりにくくなり、液垂れや軸汚れを防止することが可能となる。
【0020】
加えて、前記塗布域に軸線方向に沿って延びる少なくとも1つの不毛帯を設ければ、睫毛にマスカラ液を塗る際、不毛帯に隣接する針状突起の部分で睫毛に引っ掛かりが生じるため、睫毛を持ち上げてカールさせやすくなる。しかも、その際、不毛帯の部分にマスカラ液が溜まってマスカラ液を多く着けられるため、睫毛にボリュームを持たせることができ、さらに使い勝手がよくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図面を参照して本発明の最良の形態を説明する。
【0022】
図1,2はそれぞれ、本発明に係る塗布具を収納するマスカラ容器の外観図およびその一部断面図である。
【0023】
マスカラ容器1は、マスカラ液などの水性或いは油性の揮発性化合物を含む内容物を充填するボトル2と、このボトル2の口部2aに取り付けられるスクリューキャップ3を含み、このキャップ3に本発明に係る塗布具10が一体に設けられている。具体的には、塗布具10は、複数の針状突起を有するブラシ部11と、このブラシ部11を支持する支持棒12とを備え、この支持棒12の後端部12bがキャップ3に内部嵌合している。なお、ボトル2の口部2aには扱き部材4が取り付けられており、この扱き部材4は、ブラシ部11及び支持棒12に付着した余分な内容物を取り除くための扱き4aを一体に備える。
【0024】
図3(a),(b)はそれぞれ、塗布具10を示す要部断面図およびそのA−A断面図である。図3(a)に示す如く、ブラシ部11は、耐油性、耐薬品性および耐久性に優れたエステル系熱可塑性エラストマのうち、その表面硬度が50〜75(ASTM(アメリカ材料試験協会規格)D2240)の範囲内のエステル系熱可塑性エラストマ、好適には表面硬度が55〜70の範囲内のポリエステル系熱可塑性エラストマ(例えば東洋紡「ペルプレン」を使用)を支持棒12の先端部12a付近に射出して、針状突起11pを配列する塗布域11aと、この塗布域11aに連なり支持棒12の先端部12aを連結する連結域11bとを一体に設けてなる。支持棒12は、ブラシ部11のエステル系熱可塑性エラストマよりも上記表面硬度の高い材料からなり、その材料としては、ポリエチレン,ポリプロピレン等のポリオレフィン;ナイロン等のポリアミド;ポリエチレンテレフタレート(PET),ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル;ポリオキシメチレン(POM),ポリカーボネート等の樹脂や金属を使用することができるが、特に樹脂が好ましく、とりわけ、ポリオキシメチレンが好ましい。
【0025】
かかる構成によれば、表面硬度が50〜75の範囲内のエステル系熱可塑性エラストマを射出して、針状突起11pを配列する塗布域11aと、この塗布域11aに連なり支持棒12の先端部12aを連結する連結域11bとを設けてなるから、ブラシ部11の塗布域11aに程よい硬さの針状の突起11pを容易に成形することができる。またブラシ部11を、支持棒12の先端部12aを連結する連結域11bと針状突起11pを配列する塗布域11aとに分けたことにより、塗布域11aと支持棒12の先端部12aとの間が緩衝域11cとなるため、睫毛などへの当たりがよくなって安全かつ綺麗に塗布できる。加えて、支持棒12を前記エステル系熱可塑性エラストマよりも硬度の高い樹脂としたから、操作性に優れて使い勝手がよくなる。なお、表面硬度が50を下回るエステル系熱可塑性エラストマの場合は成形しづらく、仮に成形できた場合でもブラシ自体が柔らかくなりすぎてしまう不具合が発生してしまい、また表面硬度が75を上回るエステル系熱可塑性エラストマの場合にはブラシが硬くなり過ぎて使用勝手が悪くなってしまう不具合が発生する。
【0026】
ところで、本形態は、図3(b)に示す如く、複数の針状突起11pを塗布域11aの全周に設けている。かかる構成においては、塗布域11aの全周のどの位置においても内容物を塗布することができ、またブラシ部の形状が従来の形状とほぼ同一であるため、従来品からのブラシ部の変更に当たり、その他構成をそのまま転用できるといったコストメリットを発揮することができる。
【0027】
また本形態の塗布域11aの針状突起11pの配列される軸方向ピッチは、中央域L2より両側域L1,L3において狭められた構成としている。具体的には、図3(a)の拡大図に示すように、側域L1に配列した針状突起11pの軸方向ピッチP1を側域L2に配列した針状突起11pの軸方向ピッチP2よりも狭くし(P1<P2)、側域L3に配列した針状突起11pの軸方向ピッチP3も上記拡大図に示す側域L1と同様、側域L2に配列した針状突起11pの軸方向ピッチP2よりも狭くする(P3<P2)。かかる構成においては、内容物の塗布に際し、睫毛の中央領域に該当する中央域L2に多量の内容物を、目頭・目尻の睫毛に該当する領域L1,L3に少量の内容物を保持可能となる共に、ボリュームを持たせる部分或いは繊細に塗布する部分など、塗布する領域に応じた塗布量の調整が可能となり、使い勝手がよくなる。さらには、先端域L3は下側の目尻などの細かい塗布域への内容物の塗布にも対応可能となる。
【0028】
図4は、本発明に係る他の塗布具20を備えるマスカラ容器1を示す一部断面図であり、図5(a),(b)はそれぞれ、塗布具20を示す要部断面図およびそのA−A断面図である。なお、以下において、図1〜3と同一の部分は同一符号をもってその説明を省略する。
【0029】
塗布具20も、図4に示す如く、複数の針状突起21pを有するブラシ部21と、このブラシ部21を支持する支持棒22とを備え、この支持棒22の後端部22bがキャップ3に内部嵌合している。また、ブラシ部21も、図5(a)に示す如く、表面硬度が50〜75の範囲内のエステル系熱可塑性エラストマ、好適には、表面硬度が55〜70の範囲内のポリエステル系熱可塑性エラストマ(例えば東洋紡「ペルプレン」を使用)を支持棒22の先端部22a付近に射出して、針状突起21pを配列する塗布域21aと、この塗布域21aに連なり支持棒22の先端部22aを連結する連結域21bとを設けてなり、支持棒22は、図1〜図3に示した実施例同様、エステル系熱可塑性エラストマよりも硬度の高い材料からなり、図3の支持棒12と同様の材料を使用することができるが、特に樹脂が好ましく、とりわけ、ポリオキシメチレンが好ましい。
【0030】
但し、本形態のブラシ部21において、塗布域21aは、図5(a)に示す如く、針状突起21pの先端が指向するのと同じ向きに弓なり湾曲し、図5(b)の領域θに示す如く、針状突起21pを塗布域21aの周回方向の一部に設ける一方、その反対側には複数の溝21nを設けている。加えて塗布域21aと支持棒22の先端部22aとの間の緩衝域21cは、針状突起21pの先端が指向するのと逆向きに屈折している。なお、本形態では、図5(a)に示す如く、塗布域21aにおける針状突起21pの長さを、中央域L5より両側域L4,L6において短く構成することにより、塗布域の根元(特に屈曲領域)や先端領域に内容物が溜まりにくくしており、液垂れや軸汚れを防止している。
【0031】
かかる構成の場合も、表面硬度が50〜75の範囲内のエステル系熱可塑性エラストマを射出して、針状突起21pを配列する塗布域21aと、この塗布域21aに連なり支持棒22の先端部22aを連結する連結域21bとを設けてなるから、ブラシ部21の塗布域21aに程よい硬さの針状の突起を容易に成形することができる。またブラシ部21を支持棒22の先端部22aを連結する連結域21bと針状突起21pを配列する塗布域21aとに分けたことにより、塗布域21aと支持棒22の先端部22aとの間が緩衝域21cとなるため、睫毛などへの当たりがよくなって安全かつ綺麗に塗布できる。加えて、支持棒22を前記エステル系熱可塑性エラストマよりも硬度の高い樹脂としたから、操作性に優れて使い勝手がよくなる。
【0032】
また本形態は、図5(b)に示す如く、複数の針状突起21pを軸方向に湾曲した形で塗布域21aの周回方向の一部(領域θ)に設けると共に、その反対側には複数の溝21nを設けている。かかる構成においては塗布域21aが湾曲しているため塗布しやすく、さらにはその反対部である溝21nで塗布箇所を整えたり、多量の内容物を保持する針状突起21p側と少量の内容物を保持する溝21nを使い分けることで塗布量の使い分けを図ることができる。
【0033】
ところで、本発明に係る塗布具において、使い勝手のよさをさらに追求したい場合、ブラシ部に設けた塗布域を、例えば、図6に示すように変更することができる。
【0034】
図6は、図1〜3に示す塗布具10を参照した変形例であって、塗布域11aに配列した複数の針状突起11pの一部をブラシ部11の軸線方向に沿ってカットまたは成形しないことにより、塗布域11aに、この塗布域11aを縦断する3つの不毛帯Sを形成したものである。
【0035】
かかる構成によれば、睫毛にマスカラ液を塗る際、不毛帯Sと周方向に隣接する針状突起11peの部分で睫毛に引っ掛かりが生じるため、睫毛を持ち上げてカールさせやすくなる。しかも、その際、不毛帯Sの部分にマスカラ液が溜まってマスカラ液を多く着けられるため、睫毛にボリュームが出せる。加えて、複数の針状突起11pを配列した塗布域11aと扱き4aとの抵抗も緩和されるため、塗布具10をボトル2から取り出すときの操作をスムースに行うことができ、塗布域11aの変形によって生じるマスカラ液の飛び散りも緩和できる。従って、複数の針状突起11pを配列した塗布域11aに、この塗布域11aを軸方向に沿って縦断する不毛帯Sを設ければ、さらに使い勝手がよくなる。
【0036】
なお、不毛帯Sは、図4,5で説明の形態にも採用可能であるが、図1〜3で説明の形態の如く、針状突起11pを全周にわたって設けた塗布具10に採用する方がより効果的である。また不毛帯Sは、少なくとも1箇所に形成されていればよく、その形状も直線に限らず、波形であってもよい。さらに不毛帯Sは、塗布域11pをブラシ部11の軸線方向に沿って縦断するものに限らず、図7の模式図に示す如く、塗布域11pを軸線方向に沿って少なくとも2つの領域に分けてこれらの領域毎に不毛帯Sを互い違いに形成してもよい。
【0037】
一方、マスカラ容器1として見た場合、不毛帯Sを形成した前記構成に加え、図8に示す如く、扱き4aの少なくとも一箇所にスリットSoを設けることが好ましい。この場合、塗布域11aと扱き4aとの抵抗がさらに緩和されるため、塗布具10または20をボトル2から取り出すときの操作をスムースに行うことができ、塗布域11aの変形によって生じるマスカラ液の飛び散りもさらに緩和できる。従って、扱き4aの少なくとも一箇所にスリットSoを設けても、さらに使い勝手がよくなる。
【0038】
上述したところは、当業者によれば、請求の範囲において、様々な変更を加えることができる。例えば、上述した各形態において、ブラシ部と支持棒との連結には、作業性や製品コストの面から、支持棒の先端部にエステル系熱可塑性エラストマを射出してブラシ部を一体に成形する所謂インサート成形を用いたが、ブラシ部を単体で射出成形したのち、接着などで支持棒に連結してもよい。また、ブラシ部と支持棒との連結は、支持棒の先端に凹部を設け、その内部にエステル系熱可塑性エラストマを射出してブラシ部を一体に成形するか、ブラシ部の連結域に凸部を嵌合させてもよい。さらに、ブラシ部を成形するエステル系熱可塑性エラストマも、その表面硬度が50〜75を満たす範囲内のものであれば、内容物に応じて適宜選択することができる。支持棒も同様に、その表面硬度が50〜75の範囲内のエステル系熱可塑性エラストマよりも硬度の高い樹脂であればよい。
【0039】
さらには、本発明の塗布具が用いられる内容物も、水性のものや揮発性油剤を含む油性のものなど何れの内容物に対しても使用することが可能であり特段の限定は存在しないが、特に樹脂が膨潤しやすい揮発性油剤を含有する油性の内容物に対して、その特性を顕著に発揮するものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明に係る一形態の塗布具を備えるマスカラ容器の外観図ある。
【図2】同形態のマスカラ容器の一部断面図である。
【図3】(a),(b)はそれぞれ、同形態の塗布具を示す要部断面図およびそのA−A断面図である。
【図4】本発明に係る他の形態の塗布具を備えるマスカラ容器の一部断面図である。
【図5】(a),(b)はそれぞれ、同形態の塗布具を示す要部断面図およびそのA−A断面図である。
【図6】(a),(b)はそれぞれ、図1〜3に係る形態の変形例である塗布具を示す要部断面図およびそのA−A断面図である。
【図7】図1〜3に係る形態の他の変形例である塗布具を構成するブラシ部の模式図である。
【図8】(a),(b)はそれぞれ、マスカラ容器を構成する扱き部材の断面図及び底面図である。
【符号の説明】
【0041】
1 マスカラ容器
2 ボトル
3 スクリューキャップ
4 扱き部材
4a 扱き
10 塗布具
11 ブラシ部
11a 塗布域
11b 連結域
11c 緩衝域
11p,11pe 針状突起
12 支持棒
20 塗布具
21 ブラシ部
21a 塗布域
21b 連結域
21c 緩衝域
21p 針状突起
22 支持棒
S 不毛帯
So スリット
【出願人】 【識別番号】000145862
【氏名又は名称】株式会社コーセー
【住所又は居所】東京都中央区日本橋3丁目6番2号
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
【住所又は居所】東京都江東区大島3丁目2番6号
【出願日】 平成15年11月7日(2003.11.7)
【代理人】 【識別番号】100072051
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 興作

【公開番号】 特開2005−125021(P2005−125021A)
【公開日】 平成17年5月19日(2005.5.19)
【出願番号】 特願2003−378570(P2003−378570)