| 【発明の名称】 |
履物 |
| 【発明者】 |
【氏名】山名 敞 【住所又は居所】岡山県岡山市江並417番地の1 株式会社アスティコ内
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| 【要約】 |
【課題】アッパーの一側に裏面に面ファスナーが固着された舌片が取り付けられ、舌片をアッパーの他側へ架け渡し、面ファスナーで舌片を定着させる構成を有する履物において、履物を履くとき履口を広げるなどの操作をなくし、肢体が不自由であっても容易に足に着用できるようにする。
【解決手段】舌片をアッパーとは別体に構成し、これをアッパーの側部に設けた掛止部に着脱自在に取り付ける。靴を脱ぐと舌片は掛止部をヒンジとしてアッパーの外側に倒れて舌片がアッパーの面ファスナーに結合することはなく、再び履くときの履用の邪魔とはならず、履口にスムーズに足を入れて着用可能となる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 アッパーの一側に裏面に面ファスナーが固着された舌片が設けられ、アッパーを覆うようにして舌片をアッパーの他側へ架け渡し、当該他側のアッパー表面に固着された面ファスナーに舌片を定着させて履口から入れた足に装着されるように構成された履物であって、 前記舌片がアッパーとは別体に設けられているとともに、アッパーの側部に設けた掛止部に着脱自在に設けられていることを特徴とする履物。 【請求項2】 長さの異なる複数の舌片を装備し、履用者の足の甲高に応じた長さの舌片を掛止部に取り付けて使用できるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の履物。 【請求項3】 舌片先端部の隅角部裏面に、面ファスナーが固着されていない部分を略三角形に設け、舌片をアッパーに定着させた状態で前記隅角部を指先で摘めるようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の履物。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、肢体が不自由な人やリハビリ中の人、身体機能が低下した高齢者でも容易に足入れをして履くことができる履物に関する。 【背景技術】 【0002】 図6は、甲部が左右に開いて甲部全面が開口する前開き型のサンダルを示している。このサンダルは、敷底61の前後両側に、足の甲を押さえる内側バンド62aと外側バンド62b及び踵を押さえる内側バンド63aと外側バンド63bをそれぞれ取り付け、内側バンド62a、63aの表面には雌型面ファスナー64a、外側バンド62b、63bの裏面には雄型面ファスナー64bをそれぞれ帯状に取り付けて形成されており、サンダルを履くときは敷底61に載せた足の甲と踵とに前記内外バンドを巻き着け、重なり合わせた面ファスナー64a、64b同士を結合させることで内外バンドを定着させて足に着用するようになっていた(例えば特許文献1参照)。 【0003】 【特許文献1】特開2001−202号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 図示したサンダルは、甲部が左右に開いて足を入れやすく、また、面ファスナー64a、64bによって内外バンドを一体に定着でき、バンドの着脱操作が容易であるという利点を有する。 然しながら、前記内外バンドは、足型をなす敷底61の湾曲した縁に取り付けられているため、敷底61の上に折れ曲がり易く、サンダルを脱ぐと、敷底61上に外側バンド62b、63bが折れ曲がり、さらにその上に内側バンド62a、63aが倒れ重なり、必然的に重なり合った面ファスナー同士が連結することとなる。 つまり、サンダルに足を入れていないと、内外バンドが敷底上で交差し連結した状態となり、サンダルを履くときには、予め敷底61の上に足を載せる前に、面ファスナー同士を引き剥がして内外バンドを分離し、これらを敷底61上から左右に退けて履口を広げる操作が必要であった。 【0005】 前記サンダルに限らず、前開き型の履物は一般に、足入れのし易さから、ケガや病気で肢体動作が不自由な人や歩行訓練などのリハビリ中の人、高齢者に用いられることが多く、それらは面ファスナーによって甲部の開閉操作を簡便に行えるようになっている。そして、甲部に取り付けられる面ファスナーは履用中に外れないよう、引張りせん断強さ(接合面に平行な応力)と剥離強さ(接合面に垂直な応力)がともに大きいものが用いられ、一旦結合した面ファスナー同士は、両手で重なり合った面ファスナーの端部をそれぞれ掴み、指先に力を入れて強く引っ張らないと引き剥がすことができないようになっている。 そのため、前述の如くサンダルを履く前に結合した面ファスナー同士を引き剥がす操作は、片手或いは両手に機能障害があったり、面ファスナーを摘んで引っ張る指先の動作の自由が利かなかったりする人にとっては、極めて不便であった。サンダルを脱ぐ操作は自身でできるのにも関わらず、サンダルを履くために介護者などの手を借りなければならない場合もあった。 【0006】 本発明は従来技術の有するこのような問題点に鑑み、履物を履くときに履口を広げるなどの操作を不要とし、肢体が不自由であっても容易に足に装着できるようにすることを課題とする。 【課題を解決するための手段】 【0007】 前記課題を解決するため本発明の履物は、アッパーの一側に裏面に面ファスナーが固着された舌片が設けられ、アッパーを覆うようにして舌片をアッパーの他側へ架け渡し、当該他側のアッパー表面に固着された面ファスナーに舌片を定着させて履口から入れた足に装着されるように構成されており、前記舌片がアッパーとは別体に設けられているとともに、アッパーの側部に設けた掛止部に着脱自在に設けられていることを特徴としている。 これによれば、掛止部に取り付けられた舌片は、掛止部をヒンジとしてアッパーの内外へ回転し得るように支持される。靴を脱ぐと舌片は掛止部を支点にアッパーの外側に倒れるため、舌片がアッパーの面ファスナーに結合することはなく、再び履くときの邪魔とはならず、履口にスムーズに足を入れることができる。足を入れたならば、舌片をアッパー内方へ回転させれば、舌片は他側アッパー表面の面ファスナーによってアッパーを覆うようにして定着し、履物が足にしっかりと装着する。 【0008】 前記構成の履物において、長さの異なる複数の舌片を装備し、履用者の足の甲高に応じた長さの舌片を掛止部に取り付けて使用できるように設けることが好ましい。 また、舌片先端部の履口側の隅角部裏面に、面ファスナーが固着されていない部分を略三角形に設け、舌片をアッパーに定着させた状態で前記隅角部を指先で摘めるように設けることが好ましい。 【発明を実施するための最良の形態】 【0009】 本発明の好適な一実施形態を図面を参照して説明する。 図1は本発明の一実施形態の履物の外観図を示している。 同図に示されるように、この履物は、爪先部を除いて靴底2の周縁に立ち上げたアッパー3の内、甲部分のアッパー3が内側アッパー3aと外側アッパー3bとに分断されて甲部全面が開口する前開き型の靴であり、内側アッパー3aの側部に舌片4が取り付けられ、この舌片4を内外アッパー間にアーチ状に架け渡し定着させることによりアッパー3の甲部を足の甲に固定して着用するものである。 【0010】 詳しくは、図2に示されるように、靴1の内側アッパー3aの側部には、靴底2から突出した一対の突片5a、5aの先端部にそれぞれ掛止リング5b、5bを取り付けてなる掛止部5が設けてあり、後述する舌片差込部4a、4aを掛止リング5b、5bに巻き付けて舌片4を掛止できるようになっている。 また、外側アッパー3bの表面には、当該アッパーの上縁から靴底2の近傍に亘り、舌片4の輪郭よりも幅広な雄型面ファスナー6aが一体に固着してあり、内外アッパーを覆うようにして外側アッパー3bに架け渡した舌片4の裏面の雌型面ファスナー6bと結合して、舌片4を外側アッパー2bに定着できるようになっている。 【0011】 舌片4は、アッパー3の甲部上面を広く覆う幅広な舌状をなし、その一側に掛止リング5b、5bに巻き付く二股に分岐した差込部4a、4aを設けて形成してある。 また、舌片4の裏面には、差込部4a、4aの先端部と差込部とは反対側の隅角部4bを除いて、雌型面ファスナー6bが全面に固着してあり、差込部4a、4aの先端部には雄型面ファスナー6aが固着してある。 隅角部4bには、面ファスナー6a、6bが固着されていない部分を略三角形状に設けてあり、当該部分を摘んで結合した面ファスナー6a、6bの剥離操作を行えるようになっている。 舌片4は、その裏面を上に向けた状態で差込部4a、4aを内側アッパー3aの側方から掛止リング5b、5bに差し入れて先端を折り返し、その裏面の雄型面ファスナー6aを雌型面ファスナー6bに結合して、差込部4a、4aを両リングに巻き付けて掛止部5に取り付けられる。掛止部5に取り付けた状態で舌片4の隅角部4bは、容易に手が届く履口側に位置する。 【0012】 このように形成された靴1は、履口7から或いは開口した内側アッパー3aと外側アッパー3bの間から足を入れ、掛止部5に掛止された舌片4を内外アッパーを覆うようにして外側アッパー3bの側へアーチ状に架け渡すとともに、外側アッパー表面の面ファスナー6aに舌片裏面の面ファスナー6bを結合させて舌片4を外側アッパー3bに定着し、内外アッパーを足の甲に固定して着用することができる。この際、外側アッパー3bと舌片4にはともに幅広の面ファスナー6a、6bを固着し、面ファスナー同士の重合面積を広く設けてあるので、外側アッパー3bと舌片4の接合位置が多少ずれても、面ファスナー同士は幅広に重なってしっかとり結合し、舌片4を外側アッパー3bに確実に定着させることができる。 【0013】 また、靴1を脱ぐときは、舌片4の隅角部4bを摘んで手前に引けば、結合した面ファスナー6a、6bが引き剥がされて舌片4が外側アッパー3bから分離し、大きく開いた内外アッパーの間から足を引き抜くことができる。この際、舌片4を掛止リング5b、5bを軸に回転して隅角部4bから手を離せば、図3に示されるように、舌片4は内側アッパー3aの外側に倒れたままとなり、内側アッパー3aと外側アッパー3bの間は広く開放した状態に保持される。従って、再び靴1を履くときに、舌片4が足入れの邪魔となるようなことはなく、広く開いた内外アッパーの間からスムーズに足を入れ、舌片4を外側アッパー3bの側へ回転し定着させるという簡単な操作で着用することが可能である。 【0014】 また、舌片4は、掛止部5に着脱自在となっており、長さの異なる舌片4を用いることで、アッパー3の甲部を履用者に足の甲高或いは甲幅に応じた寸法に構成することができる。 すなわち、足の甲の高さは人によって異なり、人により甲高が著しく大きかったり、或いは足に怪我をして包帯を巻き、ギブスをつけるなどして足の甲の見かけ上のサイズが大きくなったりする場合がある。これらの場合に、両端部間の長さ(L:図2参照)が長い舌片4を掛止部5に取り付けて用いれば、図4(B)に示されるように、包帯やギブスの取り付けなどによって高くなった足の甲に舌片4を架け渡し定着させて、靴1を着用することができる。また、包帯やギブスの取り付けなどによって甲が幅広になった場合も、同図(C)に示されるように、幅広になった足の甲に舌片4を架け渡し定着させて、靴1を着用することができる。 怪我が治癒するなどして包帯やギブスがとれたときには、同図(A)に示されるように、通常の長さの舌片4に付け替えれば、治癒後も引き続き靴1の使用が可能である。 【0015】 図5は本発明の他の実施形態の靴1を示し、これは、前記形態と同様に、履口7に連ねてアッパー3の上部が開口していて、アッパー3の側部に設けた掛止部5に着脱自在に取り付けた舌片4を前記開口を覆うようにしてアッパー3の他側に架け渡し、面ファスナー6a、6bによってアッパー3に定着することによりアッパー3の開口を閉塞して足に着用できるように設けたものである。この形態においても、靴1を脱ぐときに舌片4を掛止リング5b、5bを軸としてアッパー4の外側に倒せば、アッパー上部の開口は広く開放した状態に保持され、再び靴1を履くときに開口に足をスムーズに入れることが可能である。 【0016】 なお、本発明は図示した靴以外に、様々な形態や用途の靴やサンダルその他の履物に適用され得るものである。 【図面の簡単な説明】 【0017】 【図1】本発明の履物の一実施形態の外観図である。 【図2】図1の靴の舌片を取り外した状態の平面図である。 【図3】図1の靴の舌片の端部をアッパーから分離した状態の外観図である。 【図4】(A)、(B)、(C)はそれぞれ舌片の両端部間の長さが通常のものと、長いものを図1の靴に取り付け定着させた状態におけるアッパー甲部の切断端面図である。 【図5】本発明の履物の他の一実施形態の外観図である。 【図6】従来のサンダルの一例の外観図である。 【符号の説明】 【0018】 1 靴(履物)、2 靴底、3 アッパー、3a 内側アッパー、3b 外側アッパー、4 舌片、4a 差込部、4b 隅角部、5 掛止部、5a 突片、5b 掛止リング、6a、6b 面ファスナー、7 履口
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| 【出願人】 |
【識別番号】390031392 【氏名又は名称】株式会社アスティコ 【住所又は居所】岡山県岡山市江並417番地の1
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| 【出願日】 |
平成15年10月24日(2003.10.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100072084 【弁理士】 【氏名又は名称】竹内 三郎
【識別番号】100110962 【弁理士】 【氏名又は名称】市澤 道夫
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| 【公開番号】 |
特開2005−124886(P2005−124886A) |
| 【公開日】 |
平成17年5月19日(2005.5.19) |
| 【出願番号】 |
特願2003−364507(P2003−364507) |
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