| 【発明の名称】 |
人造供花 |
| 【発明者】 |
【氏名】佐々木 政夫
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| 【要約】 |
【課題】墓地の装飾およびその装飾物の維持管理を容易にする手段を提供する。
【解決手段】墓地を飾る供花であって、該供花が人工的に形成された花である。好ましい態様として、さらに香り具を備えている人造供花がある。前記供花は少なくとも布製の花弁または葉を有する。前記供花は仏花である。前記香り具は香木またはゼリー状物質であって、その形状が棒状、管状、板状または環状に形成されたものである。前記香り具は、白檀、丁子、沈香、安息香および竜脳から成る群から選ばれた香料を含有している。前記香り具は、沈丁花、ラベンダー、ハーブ、オレンジ、ソープ、ライム、レモン、ピーチ、アップルおよびパイナップルから成る群から選ばれた香りを発生する。前記香り具は香袋、香葉、香り花びらまたは香りリングの形状に形成されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 墓地を飾る供花であって、該供花が人工的に形成された花であることを特徴とする人造供花。 【請求項2】 さらに香り具を備えてなることを特徴とする請求項1に記載の人造供花。 【請求項3】 前記供花が少なくとも布製の花弁または葉を有する請求項1または2に記載の人造供花。 【請求項4】 前記供花が仏花である請求項1〜3のいずれかに記載の人造供花。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、人造供花に関する。詳しくは、本発明は、墓地を飾るための人造供花に関する。 【背景技術】 【0002】 祭壇とは、宗派を問わず、宗教的な儀礼で、いけにえや供え物を捧げるために設けられた神聖な壇である。同様に、墓地とは、遺体や遺骨を葬るための区域であり、祭壇と同様に神聖な場所として扱われる。さらに、神社、仏閣も先祖を祭る神聖な建物とされている。以下、簡略化のために、これらを「祭壇や墓地」と総称する。 【0003】 従来、係る祭壇や墓地に生花を捧げることが広く行われてきた。しかるに生花への水遣りを継続して行い、その維持期間を長くするのに大変な労力を要した。また、いずれは生花が枯れたり腐敗したりした。この場合の後始末にも大変な労力を要した。 【0004】 さらに、宗教的行事を盛り立てるために、花木の香りを利用する試みがあった。造花に香料含有物を噴霧したり塗装したりして香りを含ませたもの、香る素焼きの壷に香水を含ませて香らせたもの、フレグランスポット(fragrance pot)、ハーブの鉢砂、香る茎、葉などが検討された。 【0005】 しかしながら従来の技術では、雨風の当たる墓地その他外気にさらされる個所では解決すべき次のような課題があった。 【0006】 1) 強い雨風の中でも、少しでも香りの耐久性を向上させる必要がある。 【0007】 2) 本来、花木の香りの役目は、虫を誘い、花粉の媒介で植物の延命、子孫繁栄のための虫寄せ策であった。虫を誘うための花の香りはさまざまで、花期の短い高山植物の虫媒花は香りに工夫を凝らして生き残ってきた。同様に、宗教上の線香を好まず、香料の多様化が進んできた。そこで、人造香料が求められた。 【0008】 3) 人は、花や木の良い香りを受け入れることにより、高ぶった感情を落ち着かせたり、沈んでいる気持ちを昂揚させたりすることがある。従って香りの種類を選択することが求められている。 【0009】 そこで墓地の装飾による美観の演出と装飾物の維持管理の簡略化を両立させる手段が求められた。加えて墓地に人造香料を持ち込むことが求められた。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0010】 本発明は、墓地の装飾により美観の演出と装飾物の維持管理の簡略化を両立させる手段を提供することにある。さらには人造香料を備える手段を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0011】 本発明は、墓地を飾る供花であって、該供花が人工的に形成された花であることを特徴とする人造供花である。 【0012】 本発明の好ましい態様を以下に示す。 【0013】 さらに香り具を備えている。 【0014】 前記供花が少なくとも布製の花弁または葉を有する。 【0015】 前記供花が仏花である。 【0016】 前記香り具は香木またはゼリー状物質であって、その形状が棒状、管状、板状または環状に形成されたものである。 【0017】 前記香り具は、白檀、丁子、沈香、安息香および竜脳から成る群から選ばれた香料を含有している。 【0018】 前記香り具は、沈丁花、ラベンダー、ハーブ、オレンジ、ソープ、ライム、レモン、ピーチ、アップルおよびパイナップルから成る群から選ばれた香りを発生する。 【0019】 前記香り具は香袋、香葉、香り花びらまたは香りリングの形状に形成され、少なくとも香料、蓄光材、水溶性エポキシ樹脂、防汚材のいずれかを含むものである。 【発明の効果】 【0020】 墓地の装飾による美観の演出が容易になり、また、装飾物の維持管理が簡略化される。すなわち、長期間に亘り生き生きとした花を維持することができ、かつ、管理者の労力が削減される。かくして、常時、墓地が装飾された状態のままに維持される。さらに虫や雑菌を寄せ付けず、良好な衛生環境が維持される。墓地は居住家屋から離れていることが多く、上記の効果は極めて大きい。 【発明を実施するための最良の形態】 【0021】 図1は、本発明に係る供花の概要を示す図である。図1には仏教の墓石の花立てに本発明の範囲内にある仏花を献花した状態の写真を示す図が示されている。 【0022】 本発明の人造供花は、墓地を飾る供花であって、人工的に形成された花である。「飾る」とは所望の花立てや花瓶に「花」を「立てる」ことをいい、あるいは、所望の位置に配置することも含まれる。 【0023】 墓地の形式は、宗教、宗派、地域、民族などに応じて多様である。 【0024】 供花の種類は宗教、宗派、地域、民族、墓地の形式などに応じて多様に変えてもよい。 【0025】 例えば、仏教ではハス、菊、アイリス、ユリ、キキョウなどが好まれる。この供花の一種として、しきみ(樒)の枝葉を含めてもよい。 【0026】 また、前記供花は少なくとも布製の花弁または葉を有する。基材が布であれば、着色が容易であり、かつ、水を噴霧して、雨に濡れた花や葉が供えられているように演出することができる。この布として、サテン、コットン、ビロード、木綿、ポプリン、ビニールレザー、絹などの布地が使用できる。 【0027】 上記の供花が複数本になる場合は必要に応じて束ねることができる。また、香り具を上記の供花と共に束ねて1つの束を形成してもよい。 【0028】 前記供花の茎はプラスチックで棒状または筒状に成形したものを用いてよい。強度を維持するためにその成形物の内部に金属製の芯を設けることができる。 【0029】 前記供花は人工的に形成された花、すなわち、造花であるため、土や肥料が不要である。従って虫や雑菌が寄り集まり、駆除を要するという心配がない。 【0030】 宗教的儀式の中で香を焚くことがある。香の種類は多様に変えてもよい。例えば、仏教では線香に火を点じて仏前や霊前に供えることが多い。葬式の場合は抹香を焚くことが多い。このように香りと宗教的儀式とは結びつきがある。人造供花は、通常、無臭であるが、人造供花と共に香り具を供えてほのかな香りを漂わせることができれば、「火を点じる」ための道具、すなわち、線香、抹香、マッチ、ライターなどが不要になり、不審火や火災防止にも役立つ。 【0031】 ただし、香りについては、好みが多様であり、かつ、複数種の香りの共存により予定外の悪臭を発生することが考えられる。そこで、複数種の香りを用いる場合は「予定外の悪臭の発生」を防ぐために種類を限定したり、または、微香にとどめたりするほうが好ましい。これとは反対に、香りを全くださないような構成で供えることも可能である。 【0032】 香りを発生させるために、香木やゼリー状物質を用いてよい。例えば、前記香り具としては、香木またはゼリー状物質であって、その形状が棒状、管状、板状または環状に形成されたものが挙げられる。これらの香り具としては、市販されているものをそのまま又は一次加工(研磨、粉砕)、二次加工(一次加工品を塗装したり、一次加工品と他の物質とを混合したり、その混合物を成型して所望の形状を有するものをつくったりすること)を加えて形状を変えてもよい。例えば、香木はインド、東南アジア諸国からの輸入品を用い、また、ゼリー状物質はエステー化学社などから販売されているものを用いる。 【0033】 仏式の行事に用いられる線香や抹香にこだわる場合は、前記香り具としては、例えば、白檀、丁子、沈香、安息香および竜脳から成る群から選ばれた香料を含有しているものが挙げられる。 【0034】 仏式の行事に用いられる線香や抹香にこだわることなく、その他の香りを用いることも考えられる。その際には、前記香り具としては、例えば、沈丁花、ラベンダー、ハーブ、オレンジ、ソープ、ライム、レモン、ピーチ、アップルおよびパイナップルから成る群から選ばれた香りを発生するものが挙げられる。 【0035】 さらに、香り具については以下の手段が具体的な方策として例示される。 【0036】 1) 花の芯にその花と同一色の香袋を差す。 【0037】 2) 花弁の外周と葉の間に香り花びらを差す。 【0038】 3) 生の葉と同じ色の香葉を、第1葉の生え際に差す。 【0039】 4) 第2葉の裏側に香葉を付着させる。 【0040】 5) 集合枝の根元に香袋を付着させる。 【0041】 6) 花のめしべに該当する部分に香りリングを差す。 【0042】 7) 茎根元枝部の外表面に香料入り接着エポキシ樹脂などを塗布する。 【0043】 8) 花弁に防汚材を塗布し、あでやかな色と香りを同時に備えたものとする。 【0044】 9) 耐久性が向上した造花は以下のような個所に適用される。仏閣、仏間、仏壇、神社、神宮、神道の家、神棚、キリスト教会、およびその他の宗教施設。 10) 線香立てを香箱に変えて、香料と兼用できるようにする。 【0045】 積極的に香り具を用いることにより以下の作用が期待される。 【0046】 1) 祖先の人たちが安らかな眠りにつき、かつ、彼らに喜んでもらえると思い、墓参りの回数が増加する。 【0047】 2) 祖先の人たちが好んだ香りに合せることで、一族家族の宗教的存在価値が高まる。 【0048】 3) アロマテラピーからアロマコロジーへ、つまり、芳香治療から香りの心理学への転換が図られる。人々が健康で快適な生活を送るための香りの活用をアロマコロジーとして得ることができる。 【0049】 4) 先祖の人たちの好きだった香り、墓参人の好きな香りを自由に選べるので、安らぎが得られる。例えば、菊、オレンジ、月下美人、シクラメン、バラ、ラベンダー、欄、オーデコロンなど自由に選択できる。 【0050】 5) 香りの効用は、さらに、安らぎとセックス・アピールに貢献することにある。脳波にアルファー(α)波が現れ、脈拍がゆったりとし、気分が落ち着く。精神が沈静したり、昂揚したりすることもある。香りがフェロモンの補助役割をし、セックス・アピールに寄与する。 【0051】 6) 香り発生源の温度を高めること、鼻の近くに香り具を配置することにより、上記の作用は顕著になる。 【0052】 本発明の香り具については図面に基づいてさらに詳細に述べる。 【0053】 図2は、突刺し式のピン(1)を接合しためしべの概念を示す図である。めしべは不織布から作る。このめしべの中に線香の香りの出る菊香料15%(A)と水溶性エポキシ接着剤85%の混合物が含まれている。この場合、花の中心から線香の香りがただよい、花が風にゆれるたびに線香が付近にただよう。特にカンファーの香りに薬効が感じられる。 【0054】 図3は、めしべの外周に花弁が付着している花の概念を示す図である。めしべと花弁の付着は接着剤又はピン(1)で行なう。花弁の裏側に、バラのソリッドパフューム(solid perfume、練香料)(A)と油脂の混合物を練りこみ塗布する。この花の香りの耐久性は良好である。 【0055】 図4は、クリップピン(2)で固定される緑の葉の概念を示す図である。緑の葉として楠の葉の模造品が用いられる。葉の裏側には楠の香料エキス20%(A)と水溶性エポキシ樹脂80%の混合物を塗布する。この葉の香りの耐久性は良好である。 【0056】 図5は、おしべの概念を示す図である。めしべの外側に多足ピン(3)を用いておしべを固定する。おしべの外側に花弁を接着剤で付着させる。おしべとして、発泡スチロールの外表面にラベンダー香料15%(A)と水溶性エポキシ接着剤85%の混合物を塗布したもの(香り球(6))を用いる。蓄光材を添加した混合物の場合、夜光性の花ができあがる。 【0057】 図6は、香袋の概念を示す図である。小孔を有するプラスチック袋の中に、小粒の紙発泡ボール(ビーズ(B))とライラック香料15%を水で練り、次に接着剤で被覆したゴム粒子と混ぜ合わせ、上記の有孔香袋(4)の中に入れる。輪ゴムで開口部を閉止して、木の枝分かれの部分に挟む。 【0058】 図7は、香料(A)を粘着テープの一方の側に塗布して形成した香り具の取付図の概念を示す図である。バラの香料15%を粘着剤と混合し、粘着テープの一方の側に塗布する。得られた片面テープを木の枝の下側に巻きつける。香りが上下方向に出てくる。水に濡れると、バラの香りが強くなる。 【0059】 図8は、枝の棘の概念を示す図である。柑橘香料10%入りの紙ビーズと接着剤の混合物を枝(5)に吹き付ける。吹き付けた後の枝にはバラの棘状の突起物(C)が形成される。香料の選択により、ミカン、オレンジ、グレープフルーツなどの香りを出すことができる。 【0060】 この棘状の突起物に、乳香原料、または、ウッディノートと、ムスクまたはバニラとの混合物を含ませた場合、濃厚な甘さが漂う。その他の香料として、スズラン、モクセイ、ハーブ、スパイス、夜来香、玉欄、ジャスミン、沈丁花、リンゴ、桧などが挙げられる。 【0061】 図9は、線香(7)を立てた香箱の概念を示す図である。この香箱は複数本の線香を立てるための管を有する。この香箱の側壁と管の間に香液を入れる。水溶性ニス80%と香料20%混合物を香液として用いる。 【0062】 防汚材として、酸化チタン3%、防カビ剤1%を含む水溶性エポキシ樹脂組成物を作り、上記の供花に塗布することができる。 【産業上の利用可能性】 【0063】 現代社会では高齢化、少子化が進んでいる。墓地が遠隔地に設けられることも多い。また、墓地の手入れをする人の確保が困難な時期を向かえている。このような状況の中で、墓地の装飾が容易になり、また、装飾物の維持管理が省力化できる。今後の産業として期待されるところが大きい。 【図面の簡単な説明】 【0064】 【図1】本発明に係る供花(仏花)の概要を示す図である。 【図2】本発明に係る突刺し式のピンを接合しためしべの概念を示す図である。 【図3】本発明に係るめしべの外周に花弁が付着している花の概念を示す図である。 【図4】本発明に係るクリップピンで固定される緑の葉の概念を示す図である。 【図5】本発明に係るおしべの概念を示す図である。 【図6】本発明に係る香袋の概念を示す図である。 【図7】本発明に係る香料を粘着テープの一方の側に塗布して形成した香り具の取付図の概念を示す図である。 【図8】本発明に係る枝の棘の概念を示す図である。 【図9】本発明に係る線香を立てた香箱の概念を示す図である。 【符号の説明】 【0065】 1 ピン 2 クリップピン 3 多足ピン 4 有孔香袋 5 枝 6 香り球 7 線香 A 香料 B ビーズ C 棘状の突起物
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| 【出願人】 |
【識別番号】503320795 【氏名又は名称】佐々木 政夫
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| 【出願日】 |
平成15年11月18日(2003.11.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100065385 【弁理士】 【氏名又は名称】山下 穣平
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| 【公開番号】 |
特開2005−146476(P2005−146476A) |
| 【公開日】 |
平成17年6月9日(2005.6.9) |
| 【出願番号】 |
特願2003−387929(P2003−387929) |
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