| 【発明の名称】 |
手袋 |
| 【発明者】 |
【氏名】湯浅 直一 【住所又は居所】兵庫県龍野市神岡町沢田943番地の4 ユアサグローブ株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】サービスに従事する者にとって、利用者が受ける印象を悪くすることのない、且つ防疫上有効な手袋を提供することを目的とする。
【解決手段】ニット製の手袋基体1の表面A1と裏面A2の少なくとも一つの面に、該面を覆うように可撓性フィルム3を熱溶着させた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ニット製の手袋基体の表面と裏面の少なくとも一つの面に、該面を覆うように可撓性フィルムを熱溶着させたことを特徴とする手袋。 【請求項2】 前記ニット製の手袋基体が、10〜15ゲージで編成した手袋基体であることを特徴とする請求項1記載の手袋。 【請求項3】 前記可撓性フィルムの厚みが6〜15μm程度の略透明のポリウレタンフィルムであることを特徴とする請求項1又は2記載の衛生手袋。 【請求項4】 前記可撓性フィルムが抗菌機能を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1の項に記載の手袋。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、SARSウィルス等の感染症の感染予防用として用いられ、また救急あるいは介護用等としても用いることができる手袋であり、さらにはインナー手袋としても用いることができる、手袋に関する。 【背景技術】 【0002】 最近、感染症であるSARS(以下、サーズという)が流行し、防疫対策面および経済活動的な面において、国際的に大きな問題を呈している。 そして、サーズの予防対策として、一般人にとって、第1にマスク、第2にゴーグル等が広く用いられている。加えて、外出後の手洗いと「うがい」の励行が指導されている。 【0003】 ところで、航空機内、車両内、あるいはホテル等の内部において、それらの利用者およびサービスに従事する人(客室乗務員あるいはホテルマン等)は、ドア等のハンドル等に度々触れるが、その都度、手洗いが実行できるわけではない。特に、サービスに従事する人にとっては、その都度、手洗いや「うがい」をおこなっていては仕事を遂行することができない。 また、客室乗務員、ホテルマン(あるいはホテルウーマン)等のサービスに従事する者は、仮に防疫上有効であったとしても、利用者(乗客あるいは宿泊客等)が受ける印象が悪くなることから、また、利用者の不安を助長させることになることから、外科用のゴム手袋(特許文献1参照)等をはめてサービスをおこなうわけにもゆかないのが現状である。 【特許文献1】特開2003−41410号公報。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 本発明は、このような現況に鑑みおこなわれたもので、前記サービスに従事する者にとって、利用者が受ける印象を悪くすることのない、且つ防疫上有効な衛生手袋として用いることが出来る手袋を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0005】 本発明にかかる手袋は、ニット製の手袋基体の表面と裏面の少なくとも一つの面に、該面を覆うように可撓性フィルムを熱溶着させたことを特徴とする。 【発明の効果】 【0006】 前述のように構成された手袋によれば、熱溶着されたフィルムによって遮断されていることから、手袋を介して、ウィルス等が手に侵入することがないため、効果的な防疫効果を得ることができる。また、この手袋は、手袋基体がニット製であるため、且つ可撓性フィルムが目立たないため、仮に手袋基体の表面側に可撓性フィルムを熱溶着したとしても、ニット編地が目立つことから、見た目に違和感がなく、ホテルマンあるいは航空乗務員等の通常のサービスに従事する者がはめるのに適した手袋となる。従って、本発明にかかる手袋は、衛生手袋として防疫上有用であるとともに、見た目にも爽やかな感じを与える手袋となる。前記可撓性フィルムとしては、透明なものか透明に近いものであることが好ましい。 【0007】 また、別の用途として、手袋が濡れるような場合、例えば、消防士が消防作業(訓練を含む)に所定の手袋をはめておこなうが、かかる手袋は消火水により「びしょ濡れ」状態になるが、このような場合に、インナー手袋としてこの発明にかかる手袋を使用すると、消防士の手は、このインナー手袋によって濡れるようなことはない。かかる場合に、フィルムを手袋の表面側に熱溶着させると、消防士の手にニット部分が触れることから、防寒機能を奏することになる。 【0008】 さらには、この発明にかかる手袋を、手に皮膚病を持つ人が使用すると、手に雑菌等が付着しない等衛生上好ましく、またその人にとって手の表面に薬等を塗布した場合に薬等が手から離脱(剥離)し難く薬効が長時間持続する。特に、このような場合(および前記防疫に使用する場合)には、ニット糸として、抗菌機能を付与された糸(抗菌糸)を用いるか、あるいは抗菌機能を手袋に編成した後であってフィルムを溶着する前にニットの編成面に塗布等すると、好ましい構成となる。 【0009】 このように、本発明にかかる手袋によれば、航空機の客室乗務員あるいはホテルマン等が使用する場合にも、利用者(客)に対して悪い印象を与えることはなく、しかも手袋を使用している者は確実にウィルス等によって手が汚染されるのを防止することができる。 また、消防士のように水に濡れる場合に、通常消防士が使用する手袋の下にインナー手袋としてはめることによって、手が水で濡れることを防止することができ、また寒冷地では防寒機能を生じさせることができる。 また、皮膚病等の人が衛生材料として使用することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0010】 前記手袋において、前記ニット製の手袋基体が、10〜15ゲージで編成した手袋基体であると、よりファション性が増し、通常はめている手袋と同じ外観となり、サービス業に従事する者が使用する場合には、好ましい印象を与える手袋となる。特に、13ゲージ〜15ゲージであると外観上好ましい印象を与える手袋となる。 【0011】 また、前記手袋において、前記可撓性フィルムの厚みが6〜15μm程度の略透明のポリウレタンフィルムであると、ニット製の手袋基体が外観からもより強調され、よりファショナブルな手袋となる。また、強度的にも強いフィルムとなる。そして、略透明な可撓性フィルムがニット性手袋基体上において該可撓性フィルムと手袋基体との間に介在する適度な空気層が、絹製の手袋のような上品な光沢を醸しだし、一層外観的に優れた手袋となる。 【0012】 また、前記手袋において、前記可撓性フィルムが抗菌機能を有すると、より防疫機能の点において優れた手袋となる。 【実施例1】 【0013】 以下、図面を参照しながら、本発明にかかる手袋についてより具体的に説明する。 【0014】 図1は本発明にかかる手袋の全体の外観を示す平面図、図2は図1に示す手袋の構成を示すニット製の基体の表面と裏面の両方に可撓性フィルムを熱溶着された状態を示す断面図である。 【0015】 図1に図示するように、この実施形態にかかる手袋Aの手袋基体1はニット製のもので構成され、具体的には、細い番手の糸(例えば、400デニール程度の糸)を使用した13ゲージで編成したもので構成されている。そして、前記編成に使用している糸は、特に限定されるものでないが、この実施例の場合綿製の糸が使用されている。しかし、この糸は、絹製あるいは綿や絹に化学繊維が混紡されたものや、あるいはポリエステル糸等の化学繊維であってよい。そして、好ましくは、この糸自体にも抗菌性能を付与したものを使用することが好ましい。特に、後述する可撓性フィルム3が手袋Aの表面A1あるいは裏面A2の一方にのみ熱溶着される場合には、糸自体に抗菌性能を具備した糸を用いることは防疫性能を高める上で好ましい構成となる。また、編成に使用する糸の太さについては、用途によって異なるものとすることができ、例えば、航空機の客室乗務員やホテルのクロークあるいはドアマン等の場合には、至近距離で利用者の目に止まることから、細い糸(例えば、1つの実施形態として約350デニール〜約450デニール程度の太さの糸)を使用した高級感のある手袋基体1とすることが好ましい。この糸の太さと前記編成密度を決定するゲージとは一般に対応する。つまり、細い糸を用いる場合には、編成密度を表すゲージ数は大きくなり、太い糸を使用する場合にはゲージ数は小さくなる。 また、清掃作業等に使用する作業用の手袋の場合には、太めの糸(例えば、1つの実施形態として約150デニール〜約250デニール程度の太さの糸)を使用することが耐久性を増加させる上で、また手を保護する上で、好ましい構成となる。そして、かかる場合には、編成密度を表すゲージ数は10ゲージ程度あるいは以下(例えば、8ゲージ程度)であってもよい。 前記抗菌糸としては、市販されているものを用いればよい。あるいは、編成後に手袋基体1に抗菌剤を塗布するか抗菌剤を含有する液中に含浸させることによって抗菌性能を付加してもよい。 【0016】 そして、前述のようにニット製の手袋基体1が編成されると、この手袋基体1の表面A1と裏面A2の両面に可撓性フィルム3を熱溶着させる。 このような熱溶着は、少量生産の場合には、アイロン等を使用して、前記手袋基体1に前記可撓性フィルム3を重ねた状態で熱溶着させることができる。しかし、量産する場合には、プレスの型を用いて、型内(上型および下型内)に予め手袋基体1の上面と下面とに可撓製フィルム3を仮セットしたものを配置し、前記型(上型と下型)を閉じて、型に熱を付加して、手袋基体1に前記可撓性フィルム3を熱溶着させる。そして、手袋基体1を裏返して、同様に手袋基体1の裏面A2にも、前記可撓製フィルム3を熱溶着させる。 前記可撓性フィルム3としては、種々の可撓性フィルムが使用できるが、この実施形態の場合には、弾性に優れ且つ厚みが薄くしかも引っ張り強度(破断強度)が大きいフィルムを用いている。例えば、このような可撓性フィルム3として、小松精錬(株)(本社:石川県能美郡根上町浜町ヌ167番地)の製品番号「#G580GU」として特定できる略透明のフィルムを使用している。しかし、この製品に限定されるものでなく、同等のフィルムであってもよいこと言うまでもない。この実施形態の可撓性フィルム3の厚みは、10μmであるが、これに限定されるものでなく、6μm〜15μmであってもよい。あるいはこれ以上薄い可撓性フィルムであっても、あるいはこれ以上厚い(例えば、15μm〜50μm程度)可撓性フィルムであってもよい。また、手袋Aの表面A1と後述する裏面A2とで異なる厚みの可撓性フィルム3を用いてもよい。具体的には、破損し易い表面A1には厚い可撓性フィルム3を用い、破損し難い裏面A2には厚い可撓性フィルム3を用いることが望ましい。 【0017】 ところで、前記可撓性フィルム3の熱溶着について具体的に説明すると、手袋基体1の形状に合わせて、正確には、手袋基体1の形状よりやや大きめにシート状の前記可撓性フィルム3をカットしておき、これらを手袋基体1の上面と下面に仮セットし、この可撓性フィルム3を上面と下面に仮セットした手袋基体1を上型と下型の間にセット(配置)し、下型に対して上型を閉じる。あるいは、前記形状にカットした可撓性フィルム3を型内に仮セットし、それらの間に手袋基体1をセット(配置)して、型を閉じるような手法であってもよい。 【0018】 前述のように型を閉じた状態で、該型に熱を加えることによって、前記可撓性フィルム3を手袋基体1の表面A1に熱溶着させ、該手袋基体1の表面A1を可撓性フィルム3で覆う。つまり、手袋基体1の表面A1を可撓性フィルム3でシールする。 次に、手袋基体1を裏返して、前記表面A1と同じように手袋基体1の裏面A2にも前記可撓性フィルム3を熱溶着させ、手袋基体1の裏面A2を可撓性フィルム3でシールする。 このように手袋基体1の裏面A2に可撓性フィルム3が熱溶着されると、図2に図示するように、手袋Aの表面A1と裏面A2は可撓性フィルム3で二重にシールされた状態となり、本実施形態にかかる手袋Aが完成する。 【0019】 このような手袋Aは、手にはめた状態において、サーズ等のウィルスに汚染されているドアのノブ等に触れたとしても、あるいはこの手袋Aを使用した救急隊員あるいは看護士等がサーズ患者に触れたとしても、手から感染するようなことはない。そして、前記可撓性フィルム3に、抗菌作用が付加されている場合には、仮にウィルスによって表面が汚染されても、所定時間経過すると手袋Aの表面に付着したウィルスは死滅しあるいは勢いが衰える。 【0020】 そして、必要に応じて、前記手袋Aを、アルコール消毒液等に浸漬すると、手を濡らすことなく、前記手袋Aの表面A1に付着したウィルスを完全に死滅させることができ、そのまま引き続いてこの手袋Aを使用することができる。 【0021】 そして、この手袋Aのように表面が前記可撓性フィルム3で覆われていると、手袋基体1の編成面から繊維の毛羽立ちに起因して、該可撓性フィルム3とニット製の手袋基体1との間に該毛羽立ちの分だけ若干の空気層が形成され、その結果、この手袋Aの表面A1は絹製の手袋のような光沢を発し、航空機の客室乗務員あるいはホテルのクロークやドアマンが使用しても、サービスを受ける利用者に対して、違和感を与えることはない。また、この空気層は、断熱作用を有し、防寒機能を奏することにもなる。 【0022】 また、前述のように、手袋Aの表面A1と裏面A2の両方に可撓性フィルム3が熱溶着されていると、仮にエッジなどに引っ掛かって前記表面A1の可撓性フィルム3が破れるようなことがあっても、裏面A2の可撓性フィルム3によって手へのウィルスの感染を防止することが可能となる。また、その際に、抗菌糸を使用する等して手袋基体1にも抗菌作用があると、さらに安全性が高いレベルで防疫性が維持される。 【0023】 また、前記可撓性フィルム3自体に可撓性と弾性および大きな強度(引っ張り強度)があるため、通常の使用によっては前述のように可撓性フィルム3が破れるような事態は殆ど生じない。 【0024】 また、前記可撓性フィルム3は、防水効果も具備しているため、濡れている箇所を触ったような場合にも、手まで濡れるようなことはない。従って、例えば、航空機の客室乗務員が、食事あるいは飲み物を提供するような場合、又は、トイレ等の清掃をおこなうような場合にも、手袋基体1あるいは手自体が濡れるようなことはない。 また、救急隊員あるいは看護士等が薬液に触れたりあるいは患者等の血液あるいは体液に触れたとしても、手は手袋Aによって保護される。 【0025】 そして、このような手袋は、いずれも機械的製造が可能で、従って、量産すれば、安価に提供でき、使い捨て手袋として提供することができる。 【0026】 ところで、上記実施形態では、手袋基体1の表面A1と裏面A2に可撓性フィルム3を熱溶着しているが、これに代えて、手袋基体1の表面A1のみ、あるいは裏面A2のみに前記可撓性フィルムを熱溶着するよう構成してもよい。 【0027】 また、前記実施形態では、手袋基体1を13ゲージの密度で編成しているが、これに限定されるものでなく、例えば清掃用等に使用する場合には、使用する糸を太くするとともに8〜10ゲージ程度で編成すればよい。このように、手袋の用途によって、編成のための糸の太さを選択するとともに、編成密度についても約8〜16ゲージ程度の範囲で適宜選択的に編成すればよい。 【0028】 前記実施例では、専ら、衛生用に使用する手袋を例に挙げて説明したが、消防士が通常の手袋の下にはくインナー手袋としてそのまま用いることができ、かかる場合には、フィルムはニット編地の表面に熱溶着させることが好ましい。 【0029】 また、手に皮膚病、例えば、白癬菌(所謂「水虫」)にかかっているような場合も、この手袋をはくことにより手を保護することができ、またニット糸に抗菌糸を用いると、皮膚の弱っている箇所が他の菌に冒されることも防止でき、また手の表面にクリーム(薬)を塗ってこの手袋をはめることによって薬効を長時間持続させることができる。 【産業上の利用可能性】 【0030】 本発明にかかる手袋は、サービスに従事する者等が使用するのに好適な手袋となる。 【図面の簡単な説明】 【0031】 【図1】本発明にかかる手袋の全体の外観を示す平面図である。 【図2】図1に示す手袋の構成を示すニット製の手袋基体の表面と裏面の両方に可撓性フィルムを熱溶着された状態を示す手袋基体の一部で破断した断面図である。 【符号の説明】 【0032】 A 手袋 1 手袋基体 A1 手袋の表面 A2 手袋の裏面 3 可撓性フィルム
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| 【出願人】 |
【識別番号】595059012 【氏名又は名称】ユアサグローブ株式会社 【住所又は居所】兵庫県龍野市神岡町沢田943番地の4
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| 【出願日】 |
平成15年7月17日(2003.7.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100065868 【弁理士】 【氏名又は名称】角田 嘉宏
【識別番号】100106242 【弁理士】 【氏名又は名称】古川 安航
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| 【公開番号】 |
特開2005−36360(P2005−36360A) |
| 【公開日】 |
平成17年2月10日(2005.2.10) |
| 【出願番号】 |
特願2003−276085(P2003−276085) |
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