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【発明の名称】 ブラジャー及びその製造方法
【発明者】 【氏名】木津 恵子
【住所又は居所】滋賀県大津市中央一丁目5番12号 有限会社フェイム内

【要約】 【課題】フロントカバーの下縁がほつれることなく、かつ、ボディーラインをより美しく表現することができるブラジャーを提供する。

【解決手段】左右一対のカップを有するフロント部と該フロント部の左右側縁を延長してなる一対のバック部とからなるブラジャー本体及び該ブラジャー本体に下縁を除いた周縁が固定されるフロントカバーを備えたブラジャーにおいて、前記フロントカバーを前記ブラジャー本体における左右表面をそれぞれ被覆する一対のカバーを中央にて連結して形成し、当該フロントカバーを構成する一対のカバーを、ヘム生地からなる下縁部を残した状態で該下縁部より一定距離に位置する成型部分に前記カップの凸形状に合わせて成型を施してなる生地によって形成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右一対のカップを有するフロント部と該フロント部の左右側縁を延長してなる一対のバック部とからなるブラジャー本体及び該ブラジャー本体に下縁を除いた周縁が固定されるフロントカバーを備えたブラジャーにおいて、前記フロントカバーが前記ブラジャー本体におけるフロント部の左右表面をそれぞれ被覆する一対のカバーを中央にて連結してなり、当該フロントカバーを構成する一対のカバーがヘム生地からなる下縁部を残した状態で該下縁部より一定距離に位置する成型部分に前記カップの凸形状に合わせて成型を施してなる生地によって形成されていることを特徴とするブラジャー。
【請求項2】
フロントカバーを構成する一対のカバーが、ヘム生地からなる下縁部より一定距離に位置する成型部分以外の非成型部分における全部又は一部を該下縁部が伸縮しないように挟持した状態で該成型部分にカップの凸形状に合わせて成型を施してなる生地によって形成されている請求項1記載のブラジャー。
【請求項3】
前記非成型部分における一部が下縁部である請求項2記載のブラジャー。
【請求項4】
左右一対のカップを有するフロント部と該フロント部の左右側縁を延長してなる一対のバック部とからなるブラジャー本体及び該ブラジャー本体に下縁を除いた周縁が固定されるフロントカバーを備えたブラジャーの製造方法において、ヘム生地からなる縁部を有する生地を雌型の凹部が形成された面上に載置した後に該生地のヘム生地からなる縁部より一定距離に位置する成型部分を該雌型の凹部に合致させる第一工程と、該生地の成型部分以外の非成型部分における全部又は一部をヘム生地からなる縁部が伸縮しないように挟持する第二工程と、雌型の凹部に雄型を挿入して該生地の成型部分にカップの凸形状に合わせて成型を施す第三工程と、該生地のヘム生地からなる縁部が下縁部となるように裁断する第四工程とにより、前記ブラジャー本体におけるフロント部の左右表面をそれそれ被覆する一対のカバーを形成した後、当該一対のカバーを中央にて連結してフロントカバーを形成することを特徴とするブラジャーの製造方法。
【請求項5】
第二工程において、非成型部分における一部が縁部である請求項4記載のブラジャーの製造方法。
【請求項6】
第二工程において、雌型及び雄型の熱伝導率よりも低い熱伝導率の部材によって生地の非成型部分における全部又は一部をヘム生地からなる縁部が伸縮しないように挟持する請求項4又は5記載のブラジャーの製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ブラジャー及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、女性用衣服としてよく見受けられるボディにフィットするTシャツや薄物セーターなどのアウター(以下、単に「アウター」という。)の着用に際してブラジャーを用いる場合には、ボディーラインをより美しく表現することができるが、一方、ブラジャーの縫合線がアウター表面に現れてしまうため、見栄えが悪くなるという問題があった。この問題を解決するため、従来よりフロント面に現れる縫合線を必要最低限に抑えたブラジャーが多数開発されている。
【0003】
その一つとして、後出特許文献1には、着用時に乳房を覆う左右一対のカップと、これらのカップを横一列につなぐ中央連結部と、上記カップの左右の縁部からそれぞれ左右の体側部まで延びる左右一対のサイド部とで構成されるフロント部と、上記フロント部の手前側を覆うカップカバーと、上記サイド部の左右の縁部からそれぞれ横方向に延びて着用時に互いの先端部が背中で係合されるバック部と、上記フロント部の左右各一個所と上記バック部の左右各一個所とをそれぞれつなぐ左右一対の肩ひもとを備え、上記カップカバーが、フロント部と略同形状の伸縮性を有する一枚生地からなり、その上縁部と左右縁部がフロント部と縫合一体化されているブラジャーが開示されている。
【0004】
しかし、前記特許文献1記載のブラジャーにおいては、カップカバーの上縁部及び左右縁部のみがフロント部と縫合一体化されており、カップカバーの下縁部がフロント部のどこにも縫合されずにフリーの状態になっているため、カップカバーの下縁がほつれてしまうという問題点があった。また、カップカバーがフロント部と略同形状の一枚生地からなっているため、カップカバーをフロント部と縫合一体化した際に、カップカバーの胸の谷間に位置する部分がフロント部と密着しないで浮いた状態となり、アウター表面に胸の形状が忠実に再現されず、ボディーラインを美しく表現することができないという問題点があった。
【特許文献1】特開2001−140107号(第1頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は、フロントカバーの下縁がほつれることなく、かつ、ボディーラインをより美しく表現することができるブラジャーを提供することを技術的課題として、その具現化をはかるべく研究・実験を重ねた結果、左右一対のカップを有するフロント部と該フロント部の左右側縁を延長してなる一対のバック部とからなるブラジャー本体及び該ブラジャー本体に下縁を除いた周縁が固定されるフロントカバーを備えたブラジャーにおいて、前記フロントカバーを前記ブラジャー本体におけるフロント部の左右表面をそれぞれ被覆する一対のカバーを中央にて連結して形成し、当該フロントカバーを構成する一対のカバーを、ヘム生地からなる下縁部を残した状態で該下縁部より一定距離に位置する成型部分に前記カップの凸形状に合わせて成型を施してなる生地によって形成すればよいという刮目すべき知見を得、前記技術的課題を達成したものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって解決できる。
【0007】
即ち、本発明に係るブラジャーは、左右一対のカップを有するフロント部と該フロント部の左右側縁を延長してなる一対のバック部とからなるブラジャー本体及び該ブラジャー本体に下縁を除いた周縁が固定されるフロントカバーを備えたブラジャーにおいて、前記フロントカバーが前記ブラジャー本体におけるフロント部の左右表面をそれぞれ被覆する一対のカバーを中央にて連結してなり、当該フロントカバーを構成する一対のカバーがヘム生地からなる下縁部を残した状態で該下縁部より一定距離に位置する成型部分に前記カップの凸形状に合わせて成型を施してなる生地によって形成されているものである。
【0008】
また、本発明は、前記ブラジャーにおいて、フロントカバーを構成する一対のカバーが、ヘム生地からなる下縁部より一定距離に位置する成型部分以外の非成型部分における全部又は一部を該下縁部が伸縮しないように挟持した状態で該成型部分にカップの凸形状に合わせて成型を施してなる生地によって形成されているものである。
【0009】
また、本発明は、前記ブラジャーにおいて、非成型部分における一部が下縁部であるものである。
【0010】
また、本発明は、前記ブラジャーにおいて、非成型部分における一部に下縁部が含まれるものである。
【0011】
また、本発明に係るブラジャーの製造方法は、左右一対のカップを有するフロント部と該フロント部の左右側縁を延長してなる一対のバック部とからなるブラジャー本体及び該ブラジャー本体に下縁を除いた周縁が固定されるフロントカバーを備えたブラジャーの製造方法において、ヘム生地からなる縁部を有する生地を雌型の凹部が形成された面上に載置した後に該生地のヘム生地からなる縁部より一定距離に位置する成型部分を該雌型の凹部に合致させる第一工程と、該生地の成型部分以外の非成型部分における全部又は一部をヘム生地からなる縁部が伸縮しないように挟持する第二工程と、雌型の凹部に雄型を挿入して該生地の成型部分にカップの凸形状に合わせて成型を施す第三工程と、該生地のヘム生地からなる縁部が下縁部となるように裁断する第四工程とにより、前記ブラジャー本体におけるフロント部の左右表面をそれぞれ被覆する一対のカバーを形成した後、当該一対のカバーを中央にて連結してフロントカバーを形成することを特徴とするブラジャーの製造方法。
【0012】
また、本発明は、前記ブラジャーの製造方法における第二工程において、非成型部分における一部が縁部であるものである。
【0013】
また、本発明は、前記ブラジャーの製造方法における第二工程のおいて、雌型及び雄型の熱伝導率よりも低い熱伝導率の部材によって生地の非成型部分における全部又は一部をヘム生地からなる縁部が伸縮しないように挟持するものである。
【0014】
また、本発明は、前記ブラジャーの製造方法における第二工程において、非成型部分における一部に縁部が含まれるものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係るブラジャーは、フロントカバーを左右一対のカバーから構成しているため、ブラジャー本体に取り付けた際に、左右一対のカバーの繋ぎ目に当たるフロントカバーの中央がブラジャー本体のフロント部と密着した状態となっているから、アウターの着用に際して本発明に係るブラジャーを用いれば、該アウターの表面に縫合線が現れることを可及的に抑えることができるので、ボディーラインを非常に美しく表現することができる。また、フロントカバーの下縁部がヘム生地によって構成されているため、ほつれることがない。
【0016】
従って、本発明の産業上利用性は非常に高いといえる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0018】
実施の形態1.
【0019】
図1は本実施の形態に係るブラジャーを示した正面図であり、図2は図1に示すブラジャーを示した背面図であり、図3は図1に示すブラジャーのブラジャー本体を示した正面図であり、図4は図1に示すブラジャーのA−A断面図であり、図5は図1に示すブラジャーのフロントカバーを構成する一対のカバーの成型方法を示した説明図である。なお、図1及び図2においては、フロントカバーのヘム生地からなる部分を斜線にて示しており、図5においては、生地のヘム生地からなる部分を斜線にて示している。これらの図において、1は、着用者の身体に密着するブラジャー本体2(図3参照)及びブラジャー本体2の表面を被覆するフロントカバー3を備えたブラジャーである。
【0020】
ブラジャー本体2は、図3に示すように、着用者のバストに密着するフロント部4とフロント部4から着用者の背中へ伸びる左右一対のバック部5,5とから構成されている。なお、フロント部4の上縁と各バック部5の先端側上縁とには、左右一対の肩紐6,6が架け渡されている。
【0021】
フロント部4は、左右一対のカップ7,7と、一対のカップ7,7を繋ぐ連結布8とから構成されており、連結布8は、一対のカップ7,7の下側に位置付けられており、その上縁が各カップ7,7の上縁を残した周縁に沿って縫合されている。なお、連結布8は、着用時の一対のカップ7,7の動きを規制するために伸縮性の小さな生地又は伸縮性を有しない生地によって形成されており、さらに、下縁に沿うように伸縮性を有しないテープ9が固定されている。
【0022】
また、フロント部4の背面側には、図2に示すように、各カップ7,7と連結布8との境界に沿ってループ10に通されたワイヤー11が固定されている。なお、ループ10は、着用時のワイヤー11による違和感を解消するため、肌触りのよい厚みのある生地によって形成されている。
【0023】
バック部5は、フロント部4の連結布8から側方へ延長されるバンド12と、バンド12の先端に設けられた連結片13とから構成されている。なお、バンド12は、伸縮性を有する生地によって形成されている。そして、バンド12の正面側には、図3に示すように、バンド12と略同形状に形成された装飾生地14が下縁を除いた周縁を縫合した状態で固定されている。なお、装飾生地14は、下縁部がヘム生地によって構成された伸縮性を有する生地によって形成されている。
【0024】
また、バンド12の背面側には、図2に示すように、着用者の脇に密着する部分に2本のボーン15,16が固定されていると共に、上縁と下縁とに沿うように伸縮性を有するテープ17,18が固定されている。なお、ボーン15,16は、弾力性を有する薄板状の合成樹脂によって形成されており、着用者の身体に密着する面が伸縮性の少ない生地によって被覆されている。
【0025】
また、一方のバック部5における連結片13の背面側には、掛ホック19が設けられており、他方のバック部5における連結片13の正面側には、掛ホック19が引っ掛けられる受ホック20が左右方向に複数並んだ状態で設けられている。
【0026】
フロントカバー3は、図1に示すように、フロント部4の左側表面を被覆する左カバー21と、フロント部4の右側表面を被覆する右カバー22とからなる一対のカバー21,22によって構成されており、一対のカバー21,22を中央で連結することにより形成されている。なお、一対のカバー21,22は、下縁部がヘム生地によって構成された伸縮性を有する生地からなり、該生地には、ヘム生地からなる下縁部23を残した状態で該下縁部より一定距離に位置する部分にカップ7の凸形状に合わせてモールド成型が施されている。
【0027】
そして、フロントカバー3は、下縁を除いた周縁がブラジャー本体2に固定されている。詳述すると、図2及び図4に示すように、フロントカバー3の上縁は、ブラジャー本体2におけるフロント部4の上縁を跨ぐように表面側から背面側に折り返された状態で該フロント部4の背面側に縫合されており、また、フロントカバー3の側縁は、ブラジャー本体2におけるフロント部4の背面側に折り返された側縁とバック部5の背面側に折り返された側縁との間に挟まれた状態で縫合されている。従って、図1に示すように、フロントカバー3の正面側周縁には、縫合線が現れないようになっている。
【0028】
次に、フロントカバー3を構成する一対のカバー21,22の形成方法を説明する。
【0029】
先ず、図5に示すように、カップ7の凸形状に合わせて形成された表面を有する雄型23と、雄型23が納まる凹部24を有する雌型25と、雌型25に形成された凹部24の開口と同形状の開口部26が形成された一対の挟持板27a,27bとを用意する。そして、図5の(a)に示すように、雌型25の凹部24が形成された面に一方の挟持板27aを載置する。この時、凹部24の開口と挟持板27aの開口部26とを一致させる。そして、カバー21,22の材料となる生地として、ヘム生地からなる縁部を一辺に有する生地28を用意し、図5の(b)に示すように、挟持板27aが載置された雌型25上に生地28を載置する。この時、生地28のヘム生地からなる縁部より一定距離に位置する成型部分を挟持板27aの開口部26上に位置付け、ヘム生地からなる縁部を挟持板27aの開口部26上、即ち、雌型25の凹部24上を避けて位置付ける(第一工程)。
【0030】
次に、図5の(c)に示すように、挟持板27aに載置された生地28上に他方の挟持板27bを重ねて載置する。この時、両挟持板27a,27bの開口部26を一致させて、生地28の成型部分以外の非成型部分を両挟持板27a,27bの間に位置付ける。そして、挟持板27bを挟持板27aに対して押し付けることにより、生地28の非成型部分におけるヘム生地からなる縁部を含む一部を両挟持板27a,27bの間に挟持させた状態で固定する。これにより、生地28のヘム生地からなる縁部が伸縮しないように挟持された状態で固定される(第二工程)。
【0031】
続いて、図5の(d)及び図5の(e)に示すように、両挟持板27a,27bの開口部26を通して雄型23を雌型25の凹部24に挿入すると共に、雄型23及び雌型25を時間20〜30秒・温度160〜230℃、好ましくは170〜190℃で加熱し、生地28の成型部分にカップ7の凸形状に合わせた成型を施す。この時、生地28のヘム生地からなる縁部は、両挟持板27a,27bの間に伸縮しないように挟持された状態で固定されているため、雄型23を雌型25の凹部24に挿入することで生地に張力が生じても、位置ズレして撓むことがない。また、生地28の非成型部分は、両挟持板27a,27bの間に位置するため、加熱時における温度上昇が低減され、熱損傷が生じ難い。この後、図5の(f)に示すように、雄型23を雌型25の凹部24から抜き取り、両挟持板27a,27bの間から生地28を取り出す(第三工程)。
【0032】
最後に、成型された生地28のヘム生地からなる縁部がカバーの下縁部になるように裁断し、所定部分を縫合することによってカバー21,22を形成する(第四工程)。
【0033】
なお、雄型23及び雌型25は、生地28の成型部分全体をほぼ均等に加熱する必要があるため、熱伝導率の高い材料により形成すればよい。また、一対の挟持板27a,27bは、生地28の非成型部分の温度上昇を防ぐ必要があるため、雄型23及び雌型25の材料よりも熱伝導率が低い材料により形成すればよい。なお、熱伝導率が高い材料としては、合金などの金属があり、熱伝導率が低い材料としては、アクリルなどの耐熱合成樹脂やグラスファイバーなどがある。
【0034】
また、雌型25の下部を熱伝導率の高い材料で形成すると共に、上部を下部の材料よりも熱伝導率が低い材料で形成することにより、挟持板27aを省略することができる。この場合には、「雌型及び雄型の熱伝導率よりも低い熱伝導率の部材」は雌型25の上部となる。
【0035】
また、雄型23及び雌型25の加熱温度は、生地28の材質、組織、厚さ、糸の太さなどによって調節必要があり、例えば、生地28として、ポリウレタンが挿入されたポリエステルによって形成された生地を使用する場合には、加熱温度を170〜200℃とすればよく、ポリウレタンが挿入された66ナイロンによって形成された生地を使用する場合には、加熱温度を170〜190℃とすればよい。
【0036】
本実施の形態によれば、フロントカバーを構成する一対のカバーを成型する際に、材料となる生地のヘム生地からなる縁部を一対の挟持板で伸縮しないように挟持した状態で固定するため、雄型と雌型とを合わせることにより該生地に張力が発生しても、ヘム生地からなる縁部が成型部分に対して位置ズレせず、また、撓んで成型ジワが生じることもない。従って、この生地によって形成したフロントカバーによれば、ブラジャー本体に取り付けた際に、フロントカバーのヘム生地からなる縁部をブラジャー本体の下縁部に対して正確に位置付けることがきる。さらに、生地の非成型部分を熱伝導率の低い材料で形成された一対の挟持板で挟持するため、成型時における非成型部分の温度上昇が低減され、熱損傷が生じ難い。
【0037】
実施の形態2.
【0038】
本実施の形態は前記実施の形態1に係るブラジャーにおけるフロントカバーの変形例であり、図6は本実施の形態に係るブラジャーを示した正面図であり、図7は本実施の形態に係るブラジャーを示した背面図である。なお、図6及び図7においては、フロントカバーのヘム生地からなる部分を斜線にて示している。また、この図において、図1〜図4と同一符号は同一又は相当部分を示している。
【0039】
図6に示すように、本実施の形態に係るフロントカバー29は、ブラジャー本体2の左側表面を被覆する左カバー30と、ブラジャー本体2の右側表面を被覆する右カバー31とからなる一対のカバー30,31から構成されており、一対のカバー30,31を中央で連結することにより形成されている。従って、左カバー30は、フロント部4の左側表面と該フロント部4の左側方へ延長されるバック部5の表面とを被覆できる形状に形成されており、右カバー31は、フロント部4の右側表面と該フロント部4の右側方へ延長されるバック部5の表面とを被覆できる形状に形成されている。なお、一対のカバー30,31は、下縁部がヘム生地によって構成されており、フロント部4を被覆する部分には、前記実施の形態1と同様にヘム生地からなる下縁部を残した状態で該下縁部より一定距離に位置する成型部分にカップ7の凸形状に合わせてモールド成型が施されている。
【0040】
そして、フロントカバー29は、下縁を除いた周縁がブラジャー本体2に固定されている。詳述すると、図7に示すように、フロントカバー29の上縁は、ブラジャー本体2の上縁を跨ぐように表面側から背面側に折り返された状態で該ブラジャー本体2の背面側に縫合されており、また、フロントカバー29の側縁は、バック部5のバンド12と該バンド12の先端部に設けられる連結片13との間に挟まれた状態で縫合されている。従って、フロントカバー29の正面側周縁に縫合線が現れないようになっている。
【0041】
本実施の形態によれば、フロントカバーの表面の現れる縫合線を更に削減することができる。
【0042】
実施の形態3.
【0043】
本実施の形態は前記実施の形態1においてフロントカバーを構成する一対のカバーを成型する際に使用した一対の挟持板の変形例であり、図8は本実施の形態の変形例1に係る挟持板の使用状態を示した斜視図であり、図9は本実施の形態の変形例2に係る挟持板の使用状態を示した斜視図であり、図10は本実施の形態の変形例3に係る挟持板の使用状態を示した斜視図である。これらの図において、図5と同一符号は同一又は相当部分を示している。
【0044】
変形例1:図8に示すように、本変形例に係る一対の挟持板27a,27bは、生地28全体を挟持できる大きさに形成されている。従って、本変形例に係る一対の挟持板27a,27bを使用する場合には、生地28の非成型部分の全部を両挟持板27a,27bの間に位置付け、生地28のヘム生地からなる縁部を伸縮しないように挟持した状態で固定する。
【0045】
変形例2:図9に示すように、本変形例に係る一対の挟持板27a,27bは、一方の挟持板27aに載置された生地28上に重ねて載置される他方の挟持板27bが生地28のヘム生地からなる縁部のみを挟持できる大きさに形成されている。従って、本変形例に係る一対の挟持板27a,27bを使用する場合には、生地28の非成型部分におけるヘム生地からなる縁部のみを両挟持板27a,27bの間に位置付け、生地28のヘム生地からなる縁部を伸縮しないように挟持した状態で固定する。
【0046】
変形例3:図10に示すように、本変形例に係る一対の挟持板27a,27bは、両挟持板27a,27bが生地28のヘム生地からなる縁部のみを挟持できる大きさに形成されている。従って、本変形例に係る一対の挟持板27a,27bを使用した場合には、生地28のヘム生地からなる縁部以外の部分を雌型25上に載置した後、生地28のヘム生地からなる縁部のみを両挟持板27a,27bの間に位置付け、生地28のヘム生地からなる縁部を伸縮しないように挟持した状態で固定する。
【0047】
なお、本変形例においては、雌型25の上部が熱伝導率の低い材料によって形成されている。
【0048】
本発明においては、フロントカバーを構成する一対のカバーを成型する際に、材料のなる生地のヘム生地からなる部分を挟持しているが、生地のヘム生地からなる部分が成型時に伸縮せず、かつ、成型部分に対して位置ズレしないようにできれば、他の手段によって固定してもよい。
【0049】
また、本発明は、ハーフカップのブラジャーに限らず、3/4カップやフルカップのブラジャーであってもよい。また、肩紐を取り外したものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明に係る実施の形態1のブラジャーを示した正面図である。
【図2】図1に示すブラジャーを示した背面図である。
【図3】図1に示すブラジャーのブラジャー本体を示した正面図である。
【図4】図1に示すブラジャーを示したA−A断面図である。
【図5】図1に示すブラジャーのカバーの成型方法を示した説明図である。
【図6】本発明に係る実施の形態2のブラジャーを示した正面図である。
【図7】本発明に係る実施の形態2のブラジャーを示した平面図である。
【図8】本発明に係る実施の形態3の変形例1における挟持板の使用状態を示した斜視図である。
【図9】本発明に係る実施の形態3の変形例2における挟持板の使用状態を示した斜視図である。
【図10】本発明に係る実施の形態3の変形例3における挟持板の使用状態を示した斜視図である。
【符号の説明】
【0051】
1 ブラジャー
2 ブラジャー本体
3 フロントカバー
4 フロント部
5 バック部
6 肩紐
7 カップ
8 連結布
9 テープ
10 ループ
11 ワイヤー
12 バンド
13 連結片
14 装飾生地
15,16 ボーン
17,18 テープ
19 掛ホック
20 受ホック
21 左カバー
22 右カバー
23 雄型
24 凹部
25 雌型
26 開口部
27 挟持板
28 生地
29 フロントカバー
30 左カバー
31 右カバー
【出願人】 【識別番号】504138023
【氏名又は名称】有限会社フェイム
【住所又は居所】滋賀県大津市中央一丁目5番12号
【出願日】 平成16年4月6日(2004.4.6)
【代理人】 【識別番号】100067301
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 順一

【識別番号】100129702
【弁理士】
【氏名又は名称】上村 喜永

【公開番号】 特開2005−298983(P2005−298983A)
【公開日】 平成17年10月27日(2005.10.27)
【出願番号】 特願2004−112354(P2004−112354)