| 【発明の名称】 |
二重靴下及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】新宅 光男
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| 【要約】 |
【課題】靴下の内面、特に爪先部の先端部まで凹凸面に形成できる。空気層を設けて保温性と通気性に富むと共に、履き心地が良い。特に糖尿病の人や冷え症の人など足先が冷たく感じる人に適する。
【解決手段】連続して編成した外側靴下4と内側靴下Bを重合してなる二重靴下である。長さ方向の略中央部の筒体に編成した薄編地部8を爪先部7、7’の先端部になるように形成する。少なくとも内側靴下Bの爪先部7’又は/及び底部6’の内面を編み組織による凹凸面に形成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 連続して編成した外側靴下と内側靴下を重合してなる二重靴下であって、長さ方向の略中央部の筒体に編成した薄編地部を爪先部の先端部になるように形成すると共に、少なくとも内側靴下の爪先部又は/及び底部の内面を編み組織による凹凸面に形成したことを特徴とする二重靴下。 【請求項2】 連続して編成した短筒体と靴下本体を重合してなる爪先部が二重の靴下であって、爪先部に編成した薄編地部を爪先部の先端部になるように形成すると共に、少なくとも靴下本体の爪先部又は/及び底部の内面を編み組織による凹凸面に形成したことを特徴とする二重靴下。 【請求項3】 薄編地部は他部よりも細い糸条で編成してある請求項1または2記載の二重靴下。 【請求項4】 編み組織が畦編またはタック編である請求項1、2または3記載の二重靴下。 【請求項5】 履口部から編んでいき脚部、踵部、甲部、底部、爪先部と筒状に一方の靴下を編成すると共に、爪先部に続いて他方の靴下の爪先部、底部、甲部、踵部、脚部、履口部を筒状に編んで一方の靴下と他方の靴下が左右対称となるように連続編成し、その長さ方向の略中央部の筒体に薄編地部を設け、その薄編地部を縫着して一方の靴下と他方の靴下の爪先部の先端部を形成し、少なくとも一方の靴下の爪先部又は/及び底部の内面を編み組織による凹凸面に形成すると共に、いずれか一方の靴下を反転して他方の靴下に重ね合わせて履口部を縫着したことを特徴とする二重靴下の製造方法。 【請求項6】 薄編地部は他部よりも細い糸条で編成してある請求項5記載の二重靴下の製造方法。 【請求項7】 編み組織が畦編またはタック編である請求項5または6の二重靴下の製造方法
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、保温性と通気性に優れると共に、着用感の良い二重靴下及びその製造方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】 貧血症、低血圧、低体温などの人、あるいは冷え症や糖尿病を患っている人は季節や外気温に関係なく、常に足先などが冷たく感じることから、冬期は勿論のこと、夏期においても靴下を脱ぐことができず、一年中着用して冷えを防いでいる。 【0003】 そのような人が履く靴下としては、保温性の高い内面全体を総パイル地とした靴下。(例えば、特許文献1参照)または踵部、底部、爪先部の部分をパイル地とした底パイル靴下。(例えば、特許文献2参照)あるいは内側靴下と外側靴下を重ね合わせてなる二重靴下。(例えば、特許文献3参照)などがある。 【0004】 【特許文献1】 実公昭48−27948号公報(第1頁、1欄23〜25行目、図4) 【特許文献2】 実開昭52−333号公報(第2頁、2〜7行目、図1) 【特許文献3】 特公昭56−29001号公報(第1頁、2欄10〜18行目、図1) 【0005】 【発明が解決しょうとする課題】 しかしながら、前記特許文献1の内面総パイル地からなる靴下は、パイル地によってかなりの厚さになって嵩高くなり、保温性に優れているがパイルが腰折れしやすく、腰折れすると履き心地が悪くなって着用感が悪いと言った欠点があった。また、保温性に優れていることから、発汗しやすく汗を吸収して濡れた靴下は足に密着して不快感を与えると共に、足の皮膚と靴下との間の空気層がなくなって通気性が失われ、足がムレルと同時に、濡れた靴下は汗の蒸発による潜熱で温度を下げ逆冷え現象が生じると言った問題点があった。 【0006】 また、前記特許文献2の踵部、底部、爪先部の部分がパイル地の靴下は、総パイル生地に較べて通気性は良いが、足底部が分厚くなっているため、伸縮性や可撓性が少なくなって履き心地が悪くなると言った問題点があった。 【0007】 さらに、前記特許文献3の二重構造の靴下は、内側靴下と外側靴下を左右対称に丸編みし、両爪先部の筒状体の中央部を閉じ縫いし、内側靴下と外側靴下とが二重に重なるように折り返したものであり、内側靴下と外側靴下がうまく重ならず、歩行しているうちに内側または外側の靴下がズレたり、ネジれたりして歩きずらい欠点がある。また、爪先部の両側部に編地の溜まりが大きくダンゴ状になって、ゴロツキ履き心地が悪いと共に、内側靴下と外側靴下の隙間空間は、保温、断熱成果をあげる特別な構成になっていないため、今ひとつ保温性、通気性が優れなかった。 【0008】 また、一般的な靴下は、履口部から爪先部の方向に丸編されていき最後に爪先部の開口部をかがり縫いして靴下を得るが、そのかがり縫いされた縫着部分が硬くなったり、あるいは縫着糸の両端部が長く切断されると両側部でゴロつくことがあり着用感が悪くなる。特に、そのような靴下を、糖尿病の人が履くと、縫着糸が指先に当り食い込んで指先に悪影響を与えることになり、靴下の内面側に縫着糸が出ない足を優しく包んで保護する靴下が望まれていた。 【0009】 本発明は、このような問題を解決することを課題として研究開発されたもので、靴下の内面、特に爪先部の先端部まで凹凸面に形成でき、空気層を設けて保温性と通気性に富むと共に、履き心地の良い、特に糖尿病の人や冷え症の人など足先が冷たく感じる人に適する二重靴下及びその製造方法を提供することを目的とするものである。 【0010】 【課題を解決するための手段】 上記の課題を解決し、その目的を達成するために、本発明は、連続して編成した外側靴下と内側靴下を重合してなる二重靴下であって、長さ方向の略中央部の筒体に編成した薄編地部を爪先部の先端部になるように形成すると共に、少なくとも内側靴下の爪先部又は/及び底部の内面を編み組織による凹凸面に形成したことを特徴とする二重靴下を開発し、採用した。 【0011】 また、本発明は、連続して編成した短筒体と靴下本体を重合してなる爪先部が二重の靴下であって、爪先部に編成した薄編地部を爪先部の先端になるように形成すると共に、少なくとも靴下本体の爪先部又は/及び底部の内面を編み組織による凹凸面に形成したことを特徴とする靴下を開発し、採用した。 【0012】 さらに、本発明は上記のように構成した二重靴下において、薄編地部は他部よりも細い糸条で編成してある二重靴下、および編み組織が畦編またはタック編である二重靴下を開発し、採用した。 【0013】 また、本発明は、履口部から編んでいき脚部、踵部、甲部、底部、爪先部と筒状に一方の靴下を編成すると共に、爪先部に続いて他方の靴下の爪先部、底部、甲部、踵部、脚部、履口部を筒状に編んで一方の靴下と他方の靴下が左右対称となるように連続編成し、その長さ方向の略中央部の筒体に薄編地部を設け、その薄編地部を縫着して一方の靴下と他方の靴下の爪先部の先端部を形成し、少なくとも一方の靴下の爪先部又は/及び底部の内面を編み組織による凹凸面に形成すると共に、いずれか一方の靴下を反転して他方の靴下に重ね合わせて履口部を縫着したことを特徴とする二重靴下の製造方法を開発し、採用した。 【0014】 さらに、本発明は上記のように構成した二重靴下の製造方法において、薄編地部は他部よりも細い糸条で編成してある二重靴下の製造方法、および編み組織が畦編またはタック編である二重靴下の製造方法を開発し、採用した。 【0015】 【発明の実施の形態】 以下に、本発明に係る二重靴下の実施の形態を添付の図面に基づいて説明すれば、図1〜図10は本発明の第1実施の形態を示しており、1は靴下本体で、外側靴下Aと内側靴下Bが連続して編成され、一方の靴下を反転して重ね合わせた二重靴下である。すなわち、外側靴下Aの履口部2から編まれ、脚部3、踵部4、甲部5、底部6、爪先部7を連続して編成し、さらに続けて内側靴下Bの爪先部7’、底部6’、甲部5’、踵部4’、脚部3’、履口部2’を編成してある。 【0016】 8は外側靴下Aと内側靴下Bの中間部の筒体に設けた細幅の薄編地部であり、2〜4コース他部の糸より細い糸で編まれ環状に編成されている。その薄編地部8に環縫いミシンで直線縫い8aして外側靴下Aと内側靴下Bの爪先部7,7の先端部となるように形成してある。 【0017】 履口部2、2は、普通の靴下と同様にコース方向にポリウレタン弾性糸等の伸縮糸を挿入して編成されていると共に、脚部3,3’、甲部5,5’、底部6,6’、爪先部7,7’を、図9に示すように、1ウエール毎に表目と裏目とを交互に配した1×1の畦編に編成して凹凸面に形成してあると共に、踵部4,4’のみ平編に編成されている。また、畦編に代えて図10に示すように、2回タックのタック編みによって凹凸面にすることもある。 【0018】 そして、外側靴下Aの履口部2から反転させて表生地を表し、外側靴下Aの脚部3、踵部4、甲部5、底部6、爪先部7を内側靴下Bの爪先部7’、底部6’、甲部5’、踵部4’、脚部3’、履口部2’に重合させて履口部2、2で縫着してある。 【0019】 このように構成した二重靴下は、内側靴下Aと外側靴下Bの間に空気層ができ、踵部4を除いた脚部3、甲部5、底部6、爪先部7の内面が畦編またはタック編されて凹凸面になっており、その凹凸部が足の膚部に当接し、凹部が空気層となり断熱、保温の成果を上げる事ができ、保温性と通気性がよくなり、履き心地が良くなる。 【0020】 また、薄編地部8によって爪先部7の先端部まで畦編またはタック編で凹凸面が形成されることから、一番冷える爪先部が保温できると共に、従来の二重靴下のように、爪先部7の先端両側部にできる編地の溜まりによるダンゴ状の突出部がなくなり履き易くなる。 【0021】 上記のように構成された二重靴下の製造方法を説明すると、外側靴下Aの履口部2から編み始め、脚部3、踵部4、甲部5、底部6、爪先部7と筒状に編成し、履口部2と踵部4を除く、脚部3、甲部5、底部6、爪先部7を何れも畦編またはタック編とし、踵部4のみを平編みに編成する。上記の爪先部7に続いて内側靴下Bの爪先部7‘から底部6’、甲部5’、踵部4’、脚部3’と筒状に一連に編成し、前記外側靴下Aと同様に、履口部2と踵部4を除く脚部3、甲部5、底部6、爪先部7を何れも畦編またはタック編とし、踵部4を平編みに編成する。 【0022】 長さ方向の略中間部の筒状体に、2〜4コース他部の糸よりも細い糸で編まれた薄編地部8を環状に編成する。この薄編地部8は、必ずしも細い糸による編成に限らず、例えば、ストレッチ性の糸と別の糸を引き揃え編みで編成する場合、別の糸を編まず、ストレッチ性の糸だけ編み立て薄編地部8とすることもある。そして、薄編地部8の中間部を環縫いミシンで直線縫い8aして外側靴下Aの爪先部先端7aと内側靴下Bの爪先部先端7a’を形成する。 【0023】 その後、外側靴下Aの履口部2から反転して表生地を表し、履口部2を内側靴下Bの履口部2’に、脚部3を3’、踵部4を4’、甲部5を5’、底部6を6’、爪先部7を7’に重合させて履口部2、2’を縫着して完成する。 【0024】 このように構成した二重靴下の製造方法は、内側靴下Aと外側靴下Bの間に空気層ができ、踵部4を除いた脚部3、甲部5、底部6、爪先部7の内面が畦編またはタック編されて凹凸面になっており、その凹凸面が足の膚部に当接し、凹部が空気層となり断熱、保温の成果を上げる事ができ、保温性と通気性がよくなる二重靴下を得ることができるものである。 【0025】 また、薄編地部8が爪先部7の先端部になることから、従来の二重靴下のように、爪先部7の先端両側部にできる編地の溜まりによるダンゴ状の突出部がなくなり履き心地が良好な二重靴下を得ることができるものである。 【0026】 つぎに、図11〜図15は本発明の第2実施の形態を示しており、前記第1実施の形態と相違しているのは、外側靴下Aに代えて短筒体19として爪先部17のみを二重にした点であって、その他の構成は第1実施の形態と同一である。 【0027】 この第2実施の形態のものは、前記第1実施の形態のものが靴下本体1の全体が二重構造であったのに対して、爪先部17のみ二重とした点においてのみ相違しているものであって、その他の作用、効果は第1実施の形態のものと同じである。 【0028】 すなわち、靴下本体11は、短筒体19に続いて爪先部17、底部16、甲部15、踵部14、脚部13、履口部2と筒状に一連に編成し、前記実施の形態1と同様に、履口部12と踵部14を除く、脚部13、甲部15、底部16、爪先部17を何れも畦編またはタック編とし、踵部14を平編みに編成してある。 【0029】 爪先部17に2〜4コース他部の糸より細い糸で編まれた細幅の薄編地部18を設け、その薄編地部18に環縫いミシンで直線縫い18aして靴下本体11の爪先部17の先端部となるように形成してある。 【0030】 そして、短筒体19を反転させて靴下本体11の爪先部17に重合させて縫着する事により爪先部17が二重の靴下になる。 【0031】 このように構成した爪先部17が二重の靴下は、少ない生地で一番冷え込む爪先部17が二重になっていることから、保温性があり、また、靴下本体11の内面が畦編またはタック編されて凹凸面になっており、その凹凸面が足の膚部に当接し、凹部が空気層となり断熱、保温の成果を上げる事ができ、保温性と通気性がよくなり、履き心地が良くなる。 【0032】 以上、本発明の主要な実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、発明の目的を達成でき、かつ発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の設計変更が可能である。 【0033】 【発明の効果】 以上のように、本発明の請求項1に記載の二重靴下によれば、内側靴下の内面が編み組織による凹凸面に形成されており、空気層となり断熱、保温の成果を上げることができ、保温性と通気性がよくなると共に、爪先部における縫着部の膨らみが少なくなって、爪先部の感触がよくなり履き心地のよい二重靴下になる。 【0034】 また、本発明の請求項2に記載の爪先部を二重にした靴下によれば、一番冷える爪先部を二重にしてあるから、少ない生地で爪先の保温が可能になり、かつ凹凸部が足の膚部に当接し、凹部が空気層となり断熱、保温の成果を上げることができ、保温性と通気性がよく履き心地が良くなる。 【0035】 さらに、本発明の請求項5に記載の発明によれば、上記の請求項1に記載の発明に係る優れた効果を有する二重靴下を容易に確実に製造できる。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1実施の一部切欠側面図である。 【図2】外側靴下と内側靴下の連設状態の正面図である。 【図3】薄編地部を縫着した状態の正面図である。 【図4】A−A線拡大断面図である。 【図5】外側靴下を反転していく状態の正面図である。 【図6】外側靴下を内側靴下に重ね合わせた状態の側面図である。 【図7】爪先部の先端部を示す斜視図である。 【図8】爪先部の拡大断面図である。 【図9】畦編の組織図である。 【図10】タック編の組織図である。 【図11】本発明の第2実施の一部切欠側面図である。 【図12】短筒体と靴下本体の連設状態の正面図である。 【図13】薄編地部を縫着した状態の正面図である。 【図14】短筒体を反転していく状態の正面図である。 【図15】短筒体と靴下本体を重ね合わせた状態の側面図である。 【符号の説明】 1,11 靴下本体 6,16 底部 7,17 爪先部 8,18 薄編地部 19 短筒体
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| 【出願人】 |
【識別番号】397021039 【氏名又は名称】三山株式会社 【識別番号】599024034 【氏名又は名称】株式会社パールスター
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| 【出願日】 |
平成15年6月26日(2003.6.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100063026 【弁理士】 【氏名又は名称】岩永 方之
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| 【公開番号】 |
特開2005−15949(P2005−15949A) |
| 【公開日】 |
平成17年1月20日(2005.1.20) |
| 【出願番号】 |
特願2003−182144(P2003−182144) |
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