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【発明の名称】 タバコの吸殻回収装置の運転方法
【発明者】 【氏名】大宅 高敏

【要約】 【課題】駆動系への負荷を軽減して耐久性を向上させるとともに、発煙・発火等のトラブルに対しても容易且つ迅速に対処できるようにする。

【解決手段】皿底に小孔が形成された複数のタバコの灰皿3を所定間隔おいて配置し、同灰皿3の下方に長い回収路4を灰皿3の配置方向に沿って設け、同回収路4内に灰皿3の小孔から落下した吸殻を搬送する無端の搬送部材を設け、同搬送部材の往路のリターン部下方に搬送された吸殻を下方へ落下させて回収する回収箱を設けたタバコの吸殻回収装置において、前記回収路4内に消火水を入れて搬送部材の往路を浸漬し、搬送部材を回動開始位置から隣接する各灰皿3間以下の距離を低速回動させて灰皿3の小孔から落下した吸殻が隣接する灰皿3の吸殻と重ならないように搬送し、その後高速回動させて搬送部材上の吸殻を回収箱へ一度に回収するようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
皿底に小孔が形成された複数のタバコの灰皿を所定間隔おいて配置し、同灰皿の下方に長い回収路を灰皿の配置方向に沿って設け、同回収路内に灰皿の小孔から落下した吸殻を搬送する無端の搬送部材を設け、同搬送部材の往路のリターン部下方に搬送された吸殻を下方へ落下させて回収する回収箱を設けたタバコの吸殻回収装置において、前記搬送部材を回動開始位置から隣接する灰皿間以下の距離を低速回動させて灰皿の小孔から落下した吸殻が隣接する灰皿の吸殻と重ならないように搬送し、その後高速回動させて搬送部材上の吸殻を回収箱へ一度に回収するようにしたことを特徴とするタバコの吸殻回収装置の運転方法。
【請求項2】
回収路内に消火水を入れて搬送部材の往路を浸漬するようにした請求項1記載のタバコの吸殻回収装置の運転方法。
【請求項3】
搬送部材の低速回動中に高速回動へ手動で切換する切換スイッチを設けた請求項1又は2記載のタバコの吸殻回収装置の運転方法。
【請求項4】
請求項1〜3いずれか記載のタバコの吸殻回収装置が遊技場で使用されるものであって、搬送部材を遊技場の営業時間内で低速回動させ、遊技場の営業時間外で高速回動させるようにしたタバコの吸殻回収装置の運転方法。
【請求項5】
低速回動が30〜60分おきの間欠回動で、高速回動が前記低速回動と同速の連続回動である請求項4記載のタバコの吸殻回収装置の運転方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技場・食堂・会議室等に設置され、灰皿に投じられたタバコの吸殻を自動的に回収していくタバコの吸殻回収装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、タバコの吸殻回収装置は特許文献1に開示されている。この技術は、皿底に小孔が形成された複数のタバコの灰皿を所定間隔おいて直線状に配置し、同灰皿の下方に長い回収路を灰皿の配置方向に沿って設け、同回収路内に灰皿の小孔から落下した吸殻を搬送する無端の搬送部材を設け、同搬送部材の往路のリターン部に搬送された吸殻を下方へ落下させて回収する消火水を貯水した回収箱を設けた構造を特徴とするものである。
【0003】
ところで、前記構成の吸殻回収装置は、回収路内に消火水が無いから、搬送部材に落下した未消火の吸殻は早急に回収箱へ搬送して消火する必要がある。従って、搬送部材を常時回動させることとなり、駆動系に負荷がかかって耐久性に劣る問題があった。また、回収路内で吸殻の発煙・発火等のトラブルが生じた場合は装置を分解したり取り外したりする必要があり、対処が容易且つ迅速に行えない問題もあった。
【特許文献1】特開平11−47424号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、従来のこれらの問題点を解消し、駆動系への負荷を軽減して耐久性を向上させるとともに、発煙・発火等のトラブルに対しても容易且つ迅速に対処できるようにするタバコの吸殻回収装置の運転方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる課題を解決した本発明の構成は、
1) 皿底に小孔が形成された複数のタバコの灰皿を所定間隔おいて配置し、同灰皿の下方に長い回収路を灰皿の配置方向に沿って設け、同回収路内に灰皿の小孔から落下した吸殻を搬送する無端の搬送部材を設け、同搬送部材の往路のリターン部下方に搬送された吸殻を下方へ落下させて回収する回収箱を設けたタバコの吸殻回収装置において、前記搬送部材を回動開始位置から隣接する灰皿間以下の距離を低速回動させて灰皿の小孔から落下した吸殻が隣接する灰皿の吸殻と重ならないように搬送し、その後高速回動させて搬送部材上の吸殻を回収箱へ一度に回収するようにしたことを特徴とするタバコの吸殻回収装置の運転方法
2) 回収路内に消火水を入れて搬送部材の往路を浸漬するようにした前記1)記載のタバコの吸殻回収装置の運転方法
3) 搬送部材の低速回動中に高速回動へ手動で切換する切換スイッチを設けた前記1)又は2)記載のタバコの吸殻回収装置の運転方法
4) 前記1)〜3)いずれか記載のタバコの吸殻回収装置が遊技場で使用されるものであって、搬送部材を遊技場の営業時間内で低速回動させ、遊技場の営業時間外で高速回動させるようにしたタバコの吸殻回収装置の運転方法
5) 低速回動が30〜60分おきの間欠回動で、高速回動が前記低速回動と同速の連続回動である前記4)記載のタバコの吸殻回収装置の運転方法
にある。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、搬送部材の駆動距離の短縮及び回動速度の遅延が可能となり、駆動系への負荷が軽減されて装置の耐久性が向上する。また、回収路内に消火水を入れた構造のものは、灰皿に投じられた吸殻が回収路内の消火水で消火されることで早急に回収箱へ搬送する必要が無くなり、より駆動距離の短縮及び回動速度の遅延が可能となる。さらに、搬送部材を高速回動に切換する切換スイッチを設けた構造では、回収路内の消火水で消火しきれず発煙・発火等のトラブルが生じた場合に、低速回動の途中で高速回動に切換し、回収路内の吸殻を迅速且つ強制的に回収箱へ搬送して確実に消火させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の搬送部材の回動パターンとしては、間欠低速回動−連続高速回動,間欠低速回動−連続低速回動,連続微速回動−連続低速回動,連続微速回動−連続高速回動があり、任意に選ばれる。連続微速回動は連続運転ではあるが、回転数が非常に少なくなるため、従来と比較して耐久性は確実に向上して駆動系への負荷は少ないものである。
【0008】
高速回動へ切換する切換スイッチとしては、スイッチを入れると一定時間作動して自動的に停止するものや、スイッチを押している間のみ作動するものがあり、任意に選ばれるものである。消火水としては水が一般的に用いられるが、水に消火剤・芳香剤・消臭剤を必要に応じて混入してもよい。また、消火水の代わりに炭酸ガス等からなる消火ガスを回収路及び回収箱内に充填させてもよい。以下、本発明の実施例を図面に基づいて具体的に説明する。
【実施例1】
【0009】
図1〜8に示す実施例は、遊技場のパチンコ台群に取り付けた本発明のタバコの吸殻回収装置の運転方法の例である。図1は実施例のタバコの吸殻回収装置の取り付け状態を示す斜視図、図2は実施例のタバコの吸殻回収装置の縦断面図、図3は実施例のタバコの吸殻回収装置の終端部の斜視図、図4は実施例のタバコの吸殻回収装置の始端部の斜視図、図5は図2のA−A断面図、図6は実施例の吸殻の搬送を示す説明図、図7は実施例の搬送部材の回動を示すチャート図、図8は実施例の吸殻の回収を示す説明図である。
【0010】
本実施例のタバコの吸殻回収装置は、図1〜5に示すように複数台並設されたパチンコ台1の下方に細長のテーブル2を取り付け、皿底に小孔3aが開口された灰皿3をテーブル2のパチンコ台1毎の位置に取り付け、深底の往路小溝4aとその両側に浅底の復路小溝4bが形成された回収路4を灰皿3の下方にテーブル2の長手に沿って取り付け、回収路4の路端に路端壁4cを形成してその下方に回収箱5を脱着自在に取り付けている。往路小溝4aは路端壁4c側を高く形成し、消火水Wを貯水させている。
【0011】
回収路4の始端部と路端壁4cと回収箱5直上には左右一対の従動ローラ4d,4e,1体の従動ローラ4fを軸支するとともに、従動ローラ4e,4f間の高さの位置に左右一対の駆動スプロケット4gを軸支し、従動ローラ4d・駆動スプロケット4g・従動ローラ4f間に金属製の無端チェーンからなる2条の搬送部材6の往路6aを往路小溝4aへ嵌入させて掛架するとともに消火水Wに浸漬し、従動ローラ4d,4e,4f間に搬送部材6の復路6bを復路小溝4bへ嵌入させて掛架している。
【0012】
回収路4の下部にはモータ7を取り付け、モータ7の出力軸に軸着した駆動歯車7aと駆動スプロケット4gに軸着した従動歯車4h間に駆動チェーン8を掛架し、各従動ローラ4fを下方へ付勢して搬送部材6を緊張する左右一対のバネ9を取り付けている。10はコントローラで、モータ7の回転の連続又は間欠の切換・回転速度の調整を行うプログラムとタイマと手動で高速回動へ切換する切換スイッチ10aを備えている。Tはタバコの吸殻である。
【0013】
本実施例の吸殻回収装置は、モータ7を作動させると駆動力が駆動スプロケット4gに伝達して搬送部材6の往路6aを路端壁4c側へ引張するように回動させ、図5に示すように吸殻Tが灰皿3に投じられると小孔3aを通じて搬送部材6の往路小溝4a内の往路6a上に落下し、搬送部材6で路端壁4c側へ搬送されて回収箱5に回収されるというものである。
【0014】
以下、本実施例の搬送部材6の回動を図6,7に基づいて説明する。本実施例の隣接する灰皿3間距離は60cmで、コントローラ10のプログラムは遊技場の営業時間(10時間)に搬送部材6を60分毎に5cmの距離を1秒かけて間欠的に低速回動させ、遊技場の閉店時間になると5分間連続的に高速回動させるように構成されている。図7は上段が搬送部材6の累積回動距離、下段がモータ7のON・OFFを示している。
【0015】
遊技場が開店すると、来店した遊技者は所望のパチンコ台1前に着座して喫煙しながらプレイする。コントローラ10は自動的に間欠的な低速回動の状態に入っており、図6(a)に示すようにまず開始点A・B・Cで60分間待機する。この間、遊技者から投じられた吸殻Tは搬送部材6の往路6a上に徐々に積み重なっていき、吸殻Tが消火不良で発火・発煙の危険性があっても貯水した消火水Wで速やかに消火される。
【0016】
60分が経過すると、図6(b)に示すようにコントローラ10はモータ7を作動させて搬送部材6を回収箱5側(図で左側)へ5cm/秒の速度で1秒間回動させ、積み重なった吸殻Tが左側へ移行する。この後、再び60分間待機し、この間にまた投じられた吸殻Tが搬送部材6の往路6a上に積み重なっていく。この間欠運転が遊技場の営業時間内に継続されて吸殻Tはゆっくりと搬送されていく。
【0017】
その後、営業が終了して閉店すると、図6(c)に示すように開始点A・B・Cは搬送先の隣接する灰皿3の手前に到達しており、コントローラ10は搬送部材6を先の間欠回動と同速で連続的に5分程度回動させて図8に示すように積み重なった吸殻Tを一度に回収箱5へ搬送して回収する。
【0018】
なお、吸殻Tが多量に投じられた場合や消火水Wでも消火困難となった場合は、遊技場の管理者が切換スイッチ10aで手動により高速側へ切換して搬送部材6を高速回動させ、強制的に回収箱5へ搬送させることで対処する。また、営業の開始前又は終了後の清掃時において、回収路4内を洗浄する際は、始端部から洗浄水を流して搬送部材6を連続的に回動させることで洗浄及び洗浄水の排水を同時に行う。
【0019】
本実施例はこのように構成したから、灰皿3に投じられた吸殻Tが回収路4の消火水Wで消火されることで早急に回収箱5へ搬送する必要が無くなるから、搬送部材6の駆動距離の短縮及び回動速度の遅延が可能となり、駆動系への負荷が軽減されて装置の耐久性が向上した。また、低速回動の距離を隣接する灰皿3間以下としたから、吸殻Tが隣接する灰皿3から落下した吸殻Tと重なって回収路4内で詰まることなく円滑に搬送することができた。
【0020】
図9に示すのは実施例のタバコの吸殻回収装置の他の例であって、回収路4の往路小溝4aの路底を始端から終端にかけて緩やかな略V字状に傾斜させ、中央部に消火水Wを貯水できるようにした構造である。
【産業上の利用可能性】
【0021】
本発明は、遊技場・食堂・喫茶店・会議室・その他待合室などに好ましく利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】実施例のタバコの吸殻回収装置の取り付け状態を示す説明図である。
【図2】実施例のタバコの吸殻回収装置の縦断面図である。
【図3】実施例のタバコの吸殻回収装置の終端部の斜視図である。
【図4】実施例のタバコの吸殻回収装置の始端部の斜視図である。
【図5】図2のA−A断面図である。
【図6】実施例の吸殻の搬送を示す説明図である。
【図7】実施例の搬送部材の回動を示すチャート図である。
【図8】実施例の吸殻の回収を示す説明図である。
【図9】実施例の他の例のタバコの吸殻回収装置の縦断面図である。
【符号の説明】
【0023】
1 パチンコ台
2 テーブル
3 灰皿
3a 小孔
4 回収路
4a 往路小溝
4b 復路小溝
4c 路端壁
4d〜4f 従動ローラ
4g 駆動スプロケット
4h 従動歯車
5 回収箱
6 搬送部材
6a 往路
6b 復路
7 モータ
7a 駆動歯車
8 駆動チェーン
9 バネ
10 コントローラ
10a 切換スイッチ
T 吸殻
W 消火水
【出願人】 【識別番号】000108247
【氏名又は名称】株式会社ジェッター
【出願日】 平成15年10月28日(2003.10.28)
【代理人】 【識別番号】100081824
【弁理士】
【氏名又は名称】戸島 省四郎

【公開番号】 特開2005−130714(P2005−130714A)
【公開日】 平成17年5月26日(2005.5.26)
【出願番号】 特願2003−367220(P2003−367220)