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【発明の名称】 フィルタートウ用掻き落し部材及び噴霧装置
【発明者】 【氏名】シュテファン・ロックテシェル

【氏名】ゲルト・シュトローエッカー

【要約】 【課題】この発明は、吹付器具(31)を用いて、広げて移送されている、たばこ加工産業のフィルター材のトラック(20)に、添加物、有利には液体の添加物を付与するための装置(30)に関する。更に、この発明は、そのような装置に掻き落し部材(15)を使用することに関する。

【解決手段】この装置(30)は、このフィルター材(20)の移送方向に対して交差して配置された、少なくとも一つの掻き落し部材(15)が、このフィルター材(20)の移送方向に対して基本的に平行な方向を向いた滑り面(25)を備えていることによって改善される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吹付器具(31)を用いて、広げて移送されている、たばこ加工産業のフィルター材のトラック(20)に、添加物、有利には液体の添加物を付与するための装置(30)において、
このフィルター材(20)の移送方向に対して交差して配置された、少なくとも一つの掻き落し部材(15)が、このフィルター材(20)の移送方向に対して基本的に平行な方向を向いた滑り面(25)を備えていることを特徴とする装置。
【請求項2】
当該の掻き落し部材(15)の滑り面(25)が、特に広げられたフィルター材(20)の幅全体に渡って、平坦な鼠径部の形状に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の装置(30)。
【請求項3】
当該の滑り面(25)が、樋の形状に構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の装置(30)。
【請求項4】
当該の掻き落し部材(15)が、その横断面をほぼL字形状か、T字形状か、U字形状に構成されていることを特徴とする請求項1から3までのいずれか一つに記載の装置(30)。
【請求項5】
当該の掻き落し部材(15)が、フィルター材(20)の移送方向に対して交差して、樋の形状に構成されていることを特徴とする請求項1から4までのいずれか一つに記載の装置(30)。
【請求項6】
当該の掻き落し部材(15)の位置が調整可能であることを特徴とする請求項1から5までのいずれか一つに記載の装置(30)。
【請求項7】
当該の装置(30)が、閉鎖された形で構成されていることを特徴とする請求項1から6までのいずれか一つに記載の装置(30)。
【請求項8】
吹付器具(31)を用いて、広げて移送されている、たばこ加工産業のフィルター材のトラック(20)に、添加物、有利には液体の添加物を付与するための装置(30)において、
このフィルター材(20)の移送方向に対して交差して配置され、かつこのフィルター材(20)の移送方向に対して基本的に平行な方向を向いた滑り面(25)を備えた掻き落し部材(15)を使用すること。
【請求項9】
当該の掻き落し部材(15)の滑り面(25)が、特に広げられたフィルター材(20)の幅全体に渡って、平坦な鼠径部の形状に構成されていることを特徴とする請求項8にもとづき使用すること。
【請求項10】
当該の滑り面(25)が、樋の形状に構成されていることを特徴とする請求項8又は9にもとづき使用すること。
【請求項11】
当該の掻き落し部材(15)が、その横断面をほぼL字形状か、T字形状か、U字形状に構成されていることを特徴とする請求項8から10までのいずれか一つにもとづき使用すること。
【請求項12】
当該の掻き落し部材(15)が、フィルター材(20)の移送方向に対して交差して、樋の形状に構成されていることを特徴とする請求項8から11までのいずれか一つにもとづき使用すること。
【請求項13】
当該の掻き落し部材(15)の位置が調整可能であることを特徴とする請求項8から12までのいずれか一つにもとづき使用すること。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、吹付器具を用いて、広げて移送されている、たばこ加工産業のフィルター材のトラックに、添加物、有利には液体の添加物を付与するための装置に関する。更に、この発明は、そのような装置に掻き落し部材を使用することに関する。
【背景技術】
【0002】
たばこ加工産業用のフィルター棒状体を製造する際に、大抵酢酸セルロースから成るフィルタートウ(Filtertow) を、連続した帯状体として、ストックから引き出して、処理している。このフィルタートウは、互いに緩く絡みついた繊維から成る組織で構成され、これらの繊維は、広く引き伸ばされて、幅の広い、大抵平坦なトラックに形成されており、その結果これらの繊維は、並べて、基本的に平行にして動かされる。このトラックを広げるのは、拡張用ノズルで行われる。このトラックは、平面に広げられた後、大抵液体で、例えばトリアセチンの飛沫から成る添加物を細かく散らばらせる形で付与される。これらの飛沫は、繊維をエッチングする(anloesen)ものであり、その結果これらの繊維は、フィルター束製造機で丸い束に束ねられて、フィルター紙の帯状体で包まれた後では、互いに固く結び付く、即ち織り込まれることとなる。
【0003】
液体の添加物の代わりに、細かく散らばらせた粉末状の物質から成る添加物を使用することもできる。前述した種類の広げるための機器は、特許文献1と2に記載されている。
【0004】
特許文献3により、フィルタートウの移送方向に対して交差して配置されたノズル配列を用いて、フィルタートウに軟化剤を噴霧することが知られている。この場合、個々のノズルは、その前に配置された、当該の断片におけるフィルタートウの密度を検知するセンサーを用いて制御されている。
【0005】
この処理の品質に関しては、個々の繊維又は繊維質を良く引き離すこと、及び/又は飛沫或いは微粒子の形の細かく散らばらせた軟化剤粒子を均一に吹き付けることがより重要である。
【特許文献1】米国特許出願公開第5060664号公報
【特許文献2】米国特許出願公開第4511420号公報
【特許文献3】ドイツ特許出願公開第19959034号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この従来技術を出発点として、この発明の課題は、フィルター材への軟化剤の均一な散布を確実に行って、その結果フィルター製造の品質を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題は、吹付器具を用いて、広げて移送されている、たばこ加工産業のフィルター材のトラックに、添加物、有利には液体の添加物を付与するための装置において、フィルター材の移送方向に対して交差して配置された、少なくとも一つの掻き落し部材が、フィルター材の移送方向に対して基本的に平行な方向を向いた滑り面を備えることによって解決される。
【0008】
例えばトリアセチンをフィルタートウに吹き付けるための噴霧装置に使用されている、従来から有る掻き落し板では、この掻き落し板の望ましくない位置に、より多くの量の軟化剤が堆積することができる。この発明による滑り面又は案内面を持つ掻き落し部材の有利な作用は、特にフィルター材に対する滑り面を延長する形で、掻き落し部材の案内部を構成して、それによって、軟化剤の飛沫が集積する掻き落し部材のデッドゾーンが生じないことにある。一定の量又は容積の場合、飛沫がデッドゾーンに絶えず集積することによって、移送されるフィルター材からより多くの量の軟化剤が奪い去られることとなる。奪い去られた塊によって、フィルター材又はアセテートトウの帯状体における軟化剤の濃度がより高くなるので、完成したフィルターのアセテート部分に望ましくない穴が出来てしまうこととなる。従って、軟化剤の飛沫が集積することが可能なデッドゾーンを適切に防止することは、フィルターにおける軟化剤の塊による穴の形成を著しく低減させることとなる。
【0009】
掻き落し板又は掻き落し部材におけるデッドゾーンを防止しつつ、フィルター材への軟化剤の均一な吹付と軟化剤の均質化を達成するためには、掻き落し部材の滑り面を、特に広げられたフィルター材の幅全体に渡って、平坦な鼠径部の形状に構成するのが有利である。
【0010】
特に、フィルター部材に取り込まれなかった軟化剤を更に集めて、取り去るために、この滑り面を樋の形状に構成する。
【0011】
この発明の有利な実施形態では、この掻き落し部材は、その横断面をほぼL字形状か、T字形状か、U字形状に構成し、その際有利には、この掻き落し部材の滑り面として構成された形状の一部を、フィルター材の移送方向に対して、基本的に又はほぼ平行に配置する。
【0012】
更に、この装置における掻き落し部材の位置を調整可能とするのが有利である。
【0013】
その上、この装置に対してケースを配備して、そのケースの中で、広げられたフィルター部材への添加物の吹付を行うように、この装置を閉鎖された形に構成するのが有利である。
【0014】
更に、この発明の課題は、吹付器具を用いて、広げて移送されている、たばこ加工産業のフィルター材のトラックに、添加物、有利には液体の添加物を付与するための装置において、フィルター材の移送方向に対して交差して配置され、かつフィルター材の移送方向に対して基本的に平行な方向を向いた滑り面を備えた掻き落し部材を使用することによって解決される。
【0015】
この発明による掻き落し部材の使用に関する有利な実施形態は、前述した実施構成から得られるものであり、明確には、前記の実施構成を参照されたい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下において、この発明の全体的な概念を制限するものではないが、図面と関連して、実施例にもとづき、この発明について例示するので、この発明において文章で細かく説明していない詳細に関しては、すべてここを参照されたい。
【0017】
以下においては、図面の同じ又は同種の部材又は対応する部分には、それぞれ同じ符号を付与して、それらに対して別の新たな概念を持たれないようにしている。
【0018】
図1には、フィルタートウに噴霧するための装置の横断面図を示しており、その際この装置は、掻き落し板15を有する。この掻き落し板15は、フック形状か、V字形状か、放物線の形状に構成されている。この掻き落し板15の下側では、広げられたフィルタートウ20が、図示された移送方向Fに運ばれている。この場合、掻き落し板15の最下点では、フィルタートウ20と掻き落し板15が接触している。
【0019】
例えば、ここには図示していない噴霧ノズル又は噴霧ブラシを用いて、フィルタートウ20にトリアセチンを吹き付けることによって、フィルタートウ20にトリアセチンの飛沫を吹き付けている。トリアセチンの飛沫の揮発性のために、噴霧装置内の雰囲気は、トリアセチンの飛沫で満たされている(図3)。
【0020】
掻き落し板15の最下点で、フィルタートウ20が接線方向に接触しているため、フィルタートウ20の移送方向の接触点の領域には、トリアセチンの飛沫が集積するデッドゾーン17が発生する。それによって、所定の容積又は量を付与した後において、通過して運ばれているフィルタートウ20から取り去られた又は奪い去られた、トリアセチンの塊18が生じる。
【0021】
図2aには、この発明による掻き落し板15の横断面が図示されており、この掻き落し板は、その最下点において、フィルタートウ20の広げられた面に対して平行に配置された水平な滑り面25を有する。この滑り面25の水平な展開によって、デットゾーン(図1の符号17)が防止される。
【0022】
この平坦な滑り面25は、このフィルタートウ20の幅全体に渡って、フィルタートウ20を案内する作用を有する。更に、この滑り面25は、スポイラーの作用を有する、即ち製造速度において、滑り面25の下側に対して、フィルタートウ20を僅かに吸い付けて、その結果この滑り面25が、このトウ20から吹き付けられたトリアセチンを連続的に掻き落とすものである。そうすることによって、デッドゾーン(図1の符号17)において、多量のトリアセチンの飛沫が集積するのを防止している。
【0023】
図2bは、この発明による別の掻き落し板15の横断面を示しており、この場合、滑り面25は、滑り面25の終端に、境界面として垂直の壁面26を有する。この垂直の壁面26によって、滑り面25は、同じくフィルター材又はフィルタートウ20に取り込まれなかった又は余った軟化剤を収容して、取り去るための一種の樋として構成されている。
【0024】
図3には、広げられたフィルタートウ20に、軟化剤、例えばトリアセチンを吹き付けるための装置30が、その横断面を模式的に描かれている。フィルタートウ20は、移送方向Fに従って、右から左に運ばれている。この装置30の下方の領域には、トリアセチンの軟化剤の飛沫で噴霧の円錐32を形成する噴霧ノズル31が配置されている。この噴霧ノズル31を用いて、軟化剤、例えばトリアセチンの細かい霧状の飛散が形成されている。
【0025】
この装置30は、下方の掻き落し板33,34の上でフィルタートウ20を運んでいる。これらの下方の掻き落し板33,34は、この装置30の下方の領域に配置されている。フィルタートウ20の上には、フィルタートウ20の移送方向に対してほぼ平行な方向を向いた滑り面25を備えた、三つの掻き落し板15が配置されている。更に、この装置30のフィルタートウ20の入口領域には、フィルタートウ20の上に、別の掻き落し板16が配置されており、この掻き落し板は、装置30内におけるフィルタートウ20への軟化剤の吹付位置からは遠く離れているので、滑り面を持たない。
【0026】
掻き落し板15は、フィルタートウの近傍では、U字形状又はV字形状に構成されており、その結果鉢形状又は樋形状の窪みが生じている。この装置の上方の領域にある、運び出して、ケースの壁面から流し出す軟化剤の飛沫は、この樋形状の窪みに集積されて、フィルタートウ20の上方を横の方に流される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】従来技術による掻き落し板の拡大横断面図
【図2a】この発明による掻き落し板の拡大横断面図
【図2b】この発明による掻き落し板の拡大横断面図
【図3】この発明による掻き落し板を有する噴霧装置の横断面図
【符号の説明】
【0028】
15,16 掻き落し板
17 デッドゾーン
18 塊
20 フィルタートウ
25 滑り面
26 垂直の壁面
30 この発明による装置
31 噴霧ノズル
32 噴霧の円錐
33,34 掻き落し板
F 移送方向
【出願人】 【識別番号】595112018
【氏名又は名称】ハウニ・マシイネンバウ・アクチエンゲゼルシヤフト
【出願日】 平成17年4月28日(2005.4.28)
【代理人】 【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史

【識別番号】100092244
【弁理士】
【氏名又は名称】三原 恒男

【識別番号】100093919
【弁理士】
【氏名又は名称】奥村 義道

【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實

【公開番号】 特開2005−312453(P2005−312453A)
【公開日】 平成17年11月10日(2005.11.10)
【出願番号】 特願2005−130665(P2005−130665)