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【発明の名称】 自動消火紙巻タバコ
【発明者】 【氏名】小板橋 隆

【要約】 【課題】燃焼中の紙巻タバコのスイガラ部分に起因する、失火等の発生を減少させ、失火等に対してより安全性の高い自動消火紙巻タバコを提供する。

【解決手段】スイガラ部分に非通気性の不燃素材(アルミニュウム箔)からなる筒状空気遮断部を固着または形成することにより、酸素供給不足を起因として、自動消火させる機能。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
不燃素材から成り、下限の長さを5ミリ、上限の長さを25ミリとする筒状空気遮断部を、スイガラ部分の燃焼部側の先端を基点として、吸い口方向の巻紙に、有する自動消火紙巻タバコ。
【請求項2】
不燃素材から成り、下限の長さを10ミリ、上限の長さを25ミリとする空気遮断管を、スイガラ部分の燃焼部側の先端を基点として、吸い口方向の巻紙の外周上に、移動可能な状態で有する自動消火紙巻タバコ。
【請求項3】
請求項1記載の空気遮断部の外周上に、請求項2記載の空気遮断管を、スイガラ部分の燃焼部側の先端を基点として、吸い口方向に向け、移動可能な状態で有する自動消火紙巻タバコ。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、紙巻タバコのスイガラ部分の巻紙に、不燃素材からなる筒状空気遮断部を固着または形成させ、スイガラ部分において、酸素供給不足を起因として、自動的に消火させる機能。
並びに、喫煙行為を一時的に中断する際、不燃素材から成るなる空気遮断管を任意箇所に移動させ、酸素供給不足を起因として、消火させる機能。
および、これら両者の機能を併用した、自動消火紙巻タバコに関するものである。
【背景技術】
【0002】
燃焼中の紙巻タバコに起因する、失火等の発生を減少させるための技術は、報告されていない。
また、不燃素材からなる空気遮断機能を形成し、スイガラ部分において、酸素供給不足を起因として、自動的に消火させる技術。並びに、喫煙行為を一時的に中断するための消火技術も報告されていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする主な課題は、近年、火災原因の上位を占め続けている「タバコの火の不始末」を原因とする、失火等の発生の防止に関するものである。
「タバコの火の不始末」に関しては、従来から、それらは全て当該喫煙者の責任、あるいは喫煙マナーの欠如の問題として一括されるのみに終始してきた点に、疑問を呈することからはじめる。
より好ましい紙巻タバコとは、たとえ喫煙者の過失責任による「タバコの火の不始末」が発生したとしても、またたとえ悪質な喫煙者が、火のついた紙巻タバコを投げ捨てたとしても、あるいはまた、「無煙燃焼」と呼称される現象等も含めて、当該紙巻タバコを起因とする失火等が、発生しにくい構造を有し、火災等に対してより安全であることが望ましい。
本発明者の意図は、スイガラ部分の燃焼可能な箇所を、酸素供給不足を起因として、自動的、強制的に消火させ、スイガラ部分に起因する失火等の発生する可能性を物理的に減少させ、失火等に対してより安全性の高い紙巻タバコを、提供することである。
まず、請求項1に関して、通常「スイガラ」と呼称され、未喫煙のまま捨てられている、喫煙可能な燃焼部に起因する失火等の発生に関し、その危険性の解決を課題とする。
喫煙者が、燃焼中の紙巻タバコを十分に消火せずに放置した場合、また悪質な喫煙者が、火災等の発生する可能性を知りながら投げ捨てたりした場合、および喫煙者が「消したつもり」でありながら、その数時間後に発火する「無煙燃焼」と呼ばれる現象等、このスイガラ部分に起因する失火等の発生を、減少させることが課題である。
その手段として、通常、スイガラとして未喫煙のまま捨てられている喫煙可能な燃焼部の巻紙4に、不燃素材から成る、筒状空気遮断部1を固着又は形成する。
燃焼箇所が筒状空気遮断部1まで進行した際、前記筒状空気遮断部1の部分において、酸素供給不足を起因として、自動的に消火させる。
この方法によって、このスイガラ部分に起因した失火等の発生を減少させ、失火等に対する安全性をより高めた自動消火紙巻タバコを提供することが、課題である。
したがって、筒状空気遮断部1は、非通気性の不燃素材を用いて構成することが必要である。
請求項2に関して、喫煙者が急用等のため、一時的に喫煙行為を中断する場合の従来からの消火方法は、灰皿等でもみ消すか、または水を用いた。
そのため、当該紙巻タバコが醜く変形し、または水にぬれ、喫煙可能な部分を長く残しながら、再度喫煙に用いることなく捨てられてしまう場合もおおかった。
この無駄を解決し、かつ、スイガラとして未喫煙のまま捨てられている、喫煙可能な燃焼部に起因する失火等の発生を、減少させることを課題とする。
不燃素材から成る空気遮断管2を、スイガラと呼称される、喫煙可能な燃焼部の巻紙4の外周上に、移動可能な状態で付帯させる。
そして、喫煙者が急用等の為、一時的に喫煙の中断を望む場合は、喫煙者が燃焼中の紙巻タバコの任意の箇所に空気遮断管2を移動させ、前記の任意箇所を、酸素供給不足を起因として、自動的に消火させること。
この方法により、当該紙巻タバコを醜く変形させること無く、再度喫煙に供することをより容易にさせ、喫煙者の利益を図ること。
また、喫煙者が空気遮断管2を移動させない場合、または空気遮断管2を、当初の付帯箇所であるスイガラ部分に戻した場合には、燃焼箇所が空気遮断管2に到達した際、空気遮断管2の箇所において、酸素供給不足を起因として自動的に消火させ、失火等に対してより安全性の高い自動消火紙巻タバコを提供することが課題である。
したがって、空気遮断管2は、非通気性の不燃素材を用いて構成することが必要である。
請求項3に関して、筒状空気遮断部1を、紙巻タバコのスイガラ部分に固着または形成させ、スイガラ部分で酸素供給不足を起因として自動的に消火させること。
さらに、移動可能な空気遮断管2を併用させることによって、喫煙者の望む任意の箇所で、酸素供給不足を起因として、自動的に消火させることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1に関して、「不燃素材から成り、下限の長さを5ミリ、上限の長さを25ミリとする筒状空気遮断部を、スイガラ部分の燃焼部側の先端を基点として、吸い口方向の巻紙に、有する自動消火紙巻タバコ」における、用語の説明をする。
本明細書において、「不燃素材」とは、燃焼中の紙巻タバコを吸飲したときの温度である摂氏800度において、炎や発熱および有害物質を伴った化学反応または酸化反応が、生じない物質であることが最も好ましい。ゾノトライト、セラミックス、耐熱性有機塗料、炭酸カルシュウム等が、考えられる。
本発明においては、0.006ミリ〜0.06ミリの厚さのアルミニュウム箔が好ましい素材である。
なお、アルミニュウムは、アルミニュウムの融点である摂氏660度付近において、空気中では、白光と熱を伴って、酸化アルミニュウムへの酸化反応を生じる場合がある。
紙巻タバコの吸飲時の燃焼温度は、摂氏800度であるため、上記酸化反応の発生が懸念される。
しかし、本発明においては、後述する理由により、上記酸化反応は生じないため、安全に使用できる。
「下限の長さを5ミリ」とは、本発明者の燃焼実験による結果、得た数値である。
筒状空気遮断部1の下限の長さ(紙巻タバコの燃焼方向における長さ)を5ミリとして、紙巻タバコの燃焼部の巻紙4に固着または形成する。
その結果、燃焼中の紙巻タバコは、筒状空気遮断部1の位置において、筒状空気遮断部1に因る空気遮断効果、および燃焼中の紙巻タバコ自体が生成する灰に因る空気遮断効果に因って、酸素供給不足を起因として、2分〜4分間で自動的に消火する。
なお、実施に当たっては、安全率を考慮して、下限の長さを10ミリとすることが、好ましい。
「上限の長さを25ミリ」とは、後述する空気遮断管2との関連により、また、美観等の問題から、筒状空気遮断部1の長さの上限を、25ミリとすることができる。
「筒状空気遮断部」とは、厚さ0.006ミリ〜0.06ミリのアルミニュウム箔で、下限の長さ5ミリ、上限の長さを25ミリ(好ましい長さは、10ミリ〜25ミリ)、幅25ミリとして形成し、スイガラ部分の巻紙4の外周上に、糊等で固着することが好ましい。
巻紙4の内周側に固着する場合は、厚さ0.06ミリのアルミニュウム箔が好ましい。
あるいは、炭酸カルシュウム等の不燃素材を、巻紙4に吸収させることにより、巻紙4と同一断面に形成することも可能である。
アルミニュウム箔のほかの素材として、ゾノトライト、セラミックス、耐熱性有機塗料、炭酸カルシュウムも考えられる。
「スイガラ部分」とは、フィルター部3に隣接し、通常は燃え残ったまま捨てられている、喫煙可能な、燃焼部の25ミリの区間、およびフィルター部3をあわせた部分をいう。この数値(25ミリ)は、本発明者による実測の平均値である。(両切りタバコの場合は、吸い口部から40ミリの部分を言う。数値の40ミリは、本発明者の実測の平均値である。)
「スイガラ部分の燃焼部側の先端」とは、フィルター部3と、燃焼部との境界部から、燃焼部側に向けて、25ミリの箇所をいう。(両切りタバコノ場合は、吸い口部から40ミリの箇所をいう)
「有する」とは、巻紙4の外周の表面上に、糊等で固着することが最も好ましい。
また、巻紙4の内周側(きざみタバコ側)に貼付することも可能である。
巻紙4の内周側に貼付する場合は、アルミニュウム箔の厚さは、0.06ミリとすることが好ましい。
あるいは、炭酸カルシュウム等を用いた場合は、巻紙4の同一断面に吸収させることにより、形成することも可能である。
したがって、請求項1を説明すれば、下記のとおりである。
燃焼中の紙巻タバコを、スイガラ部分において、酸素供給不足を起因として自動的に消火させることを目的とする。
その手段として、不燃素材から成り、下限の長さを5ミリ、上限の長さを25ミリとする筒状空気遮断部1を、スイガラ部の燃焼部側の先端を基点として、吸い口方向に向けて、巻紙4の外面側、内面側、または巻紙4と同一断面に有する自動消火紙巻タバコである。
次に、具体的手段について、説明する。
アルミニュウム箔を使用する理由は、人体への安全性、物理的強さ、加工の容易性、コストの安さ等である。
本発明者は、厚さ0.006ミリ〜0.06ミリ、長さ1ミリ〜25ミリ、幅28ミリ(糊しろ3ミリを含む)のアルミニュウム箔を、紙巻タバコの巻紙4の外周上に、両面テープ(幅3ミリ、長さ1ミリ〜25ミリ)を用いて固着した。
次に、当該紙巻きタバコを燃焼させ、A4版のインクジェット用印刷紙の普通紙(再生)を10枚重ねたもの(以下、単に「燃焼テスト用紙」と記載する)の上において、燃焼実験を繰り返した。
酸素供給不足を起因とする自動消火は、アルミニュウム箔の厚さ0.006ミリ〜0.06ミリ、長さ5ミリ、幅28ミリ(糊しろ3ミリを含む)として、筒状空気遮断部1を形成し、燃焼部の巻紙4の外周上に固着した際に生じた。
アルミニュウム箔の長さを5ミリとした結果、当該固着箇所において、燃焼中の紙巻タバコが、筒状空気遮断部1に因る空気遮断効果、および燃焼中の紙巻タバコ自体が生成する灰に因る空気遮断効果に因って、酸素供給不足を起因として、2分〜4分間で自動的に消火する事実を得た。
この時、筒状空気遮断部1の区間において、燃焼テスト用紙の最上部の一枚目には、紙巻タバコの燃焼作用に因る変色は生じない。
したがって、この筒状空気遮断管1の区間内で、紙巻タバコの燃焼作用に因る熱伝達に起因する火災等は、発生しないことがわかる。
なお、実施にあたっては、安全率を考慮して、筒状空気遮断部1の長さを10ミリ〜25ミリとする。
また、美観および、後述する空気遮断管2との関連から、筒状空気遮断部1を、厚さ0.06ミリ、長さ10ミリ〜25ミリ、幅25ミリのアルミニュウム箔で形成し、巻紙4の内周側(きざみタバコ側)に,糊等で固着することも可能である。
巻紙4の内周側に筒状空気遮断部1を固着した場合、燃焼箇所が筒状空気遮断部1に到達し、2分〜4分間で自動的に消火するまでの間、筒状空気遮断部1の表側の巻紙4には、熱に因る変色は生じない。
筒状空気遮断部1の固着、または形成位置については、フィルター部3から先の、通常スイガラと呼称され、未喫煙のまま捨てられる喫煙可能な燃焼部の巻紙4の外周上(または内周側)に、固着又は形成する。
まず、フィルター部3と燃焼部の境界部から燃焼部側に向けて、25ミリの箇所を基点(両切りタバコの場合は、吸い口部から40ミリの箇所を基点)として、吸い口方向の巻紙4の外周上に、厚さ0.006ミリ〜0.06ミリのアルミニュウム箔を用い、安全率を考慮した場合の下限の長さ10ミリ、または上限の長さを25ミリ、幅28ミリ(糊しろ3ミリを含む)として、筒状空気遮断部1を固着又は形成する。
なお、当該筒状空気遮断部1の固着、または形成区間内に燃焼箇所が進行しても、なおも喫煙者が喫煙を望む場合には、単に吸飲するだけで喫煙が出来る。
したがって、筒状空気遮断部1を、固着または形成したことに因る喫煙者側の不利益は、生じない。
また、この筒状空気遮断部1の固着または形成区間内に燃焼箇所が進行した時点で吸飲した場合、燃焼温度は摂氏800度である。
この摂氏800度は、アルミニュウムの融点である摂氏660度をこえるため、白光と熱を伴った、酸化アルミニュウムへの酸化反応が懸念される。
本発明者は、下記に示す燃焼実験を行い、本発明に関しては、上記の白光と熱を伴った酸化反応は、生じないとの結果を得た。
すなわち、厚さ0.006ミリ、長さ1ミリ、幅28ミリ(糊しろ3ミリを含む)のアルミニュウム箔からなるリングを、紙巻タバコの燃焼部の巻紙4の外周上に固着する。
つぎに、燃焼中の紙巻タバコを吸飲して、摂氏800度の状態を作り出した結果、前記リングは熱に因って変形し、前記リングの円形を形成する上側の半分は、酸化アルミニュウムへ変化したが、白光と熱を伴った、酸化反応は生じなかった。
アルミニュウムは熱伝導率が高く、前記長さ1ミリのリングで、白光と熱をともなった酸化反応が生じない以上、その5倍の面積を持つ、下限の長さ5ミリの空気遮断部1で、前記酸化反応が生じることは、ありえない。
さらに、安全率を考慮した、より好ましい長さである10ミリ〜25ミリの筒状空気遮断部1において、前記酸化反応が生じる可能性は、無い。
紙巻タバコによる、摂氏800度の熱エネルギーは、ただちにアルミニュウム箔の全面積に伝達され、分散されるためである。
なお、紙巻タバコの非吸飲時の燃焼温度は、摂氏400度である。
したがって、アルミニュウムの融点である摂氏660度よりも低いため、白光と熱を伴った酸化アルミニュウムへの酸化反応は、考慮する必要は無い。
以上のことから、筒状空気遮断部1の区間内において、酸素供給不足を起因として、2分〜4分間で、自動的に消火させることにより、失火等に対してより安全性の高い自動消火紙巻タバコを提供できる。
請求項2に関して、「不燃素材から成り、下限の長さを10ミリ、上限の長さを25ミリとする空気遮断管を、スイガラ部分の燃焼部側の先端を基点として、吸い口方向の巻紙の外周上に、移動可能な状態で有する自動消火紙巻タバコ」における用語の説明をする。
本明細書において「不燃素材」とは、前述したとおり、燃焼中の紙巻きタバコを吸飲した時の温度である摂氏800度において、炎や発熱および有害物質を伴った化学反応または酸化反応が、生じない物質であることが最も好ましい。ゾノトライト、セラミックス、耐熱性有機塗料、炭酸カルシュウム等が、考えられる
本発明においては、厚さ0.006ミリ〜0.06ミリのアルミニュウム箔が好ましい素材である。
アルミニュウム箔が使用できる理由については、既述したとおりである。
「下限の長さを10ミリとする」とは、本発明者の燃焼実験による結果、得た数値である。
空気遮断管2は、筒状空気遮断部1と同じく、「下限の長さを5ミリ」としても、酸素供給不足を起因とする自動消火機能を発生する。
しかし、空気遮断管2は、指等で燃焼箇所に移動させることを目的とするため、「下限の長さを5ミリ」とした場合には、火傷等の危険が生じ、現実的には不可能である。
そのため、「下限の長さを10ミリ」とした。
したがって、空気遮断管2の下限の長さを10ミリとし、紙巻タバコのスイガラ部分の燃焼部の巻紙4の外周上に、移動可能な状態で付帯する。
つぎに、空気遮断管2の中央部分を、燃焼中の紙巻タバコの任意箇所に指等で移動させることにより、空気遮断管2の位置において、空気遮断管2に因る空気遮断効果、および燃焼中の紙巻タバコ自体が生成する灰に因る空気遮断効果に因って、酸素供給不足を起因として、1分〜3分間で自動的に消火する。
「上限の長さを25ミリ」とは、空気遮断管2の長さの上限を、25ミリとして、フィルター部3に隣接させることができる。
なお実施にあたっては、指等で操作することを前提とするため、火傷等防止の意味から、空気遮断管2の長さを、15ミリ〜25ミリとすることが最も望ましい。
「空気遮断管」とは、厚さ0.006ミリ〜0.06ミリ、長さ10ミリ〜25ミリ、幅28ミリ(糊しろ3ミリを含む)のアルミニュウム箔7の片面側に、紙6を糊等で貼付し、紙6を表側として、アルミニュウム箔7側を内側(巻紙4側)にして形成する。
アルミニュウム箔の厚さは、0.012ミリ、長さは15ミリ〜25ミリが最も好ましい。
「スイガラ部分」とは、前述したとおり、フィルター部3に隣接し、通常は燃え残ったまま捨てられている、喫煙可能な、燃焼部の25ミリの区間、およびフィルター部3をあわせた部分を言う。この数値(25ミリ)は、本発明者による実測の平均値である。(両切りタバコの場合は、吸い口部から40ミリの部分をいう。この数値の40ミリは、本発明者による実測の平均値である。)
「移動可能な状態で有する」とは、喫煙者が、空気遮断管2を移動させることを意図した場合に、指等で簡単に燃焼部側、または吸い口側に移動させることができること。
そして、フィルター部3(両切りタバコの場合は、吸い口部)を持って、下側に垂直に向けた場合、空気遮断管2が、自重によって落下しない程度に巻紙4と接触し、抵抗力を有する状態をいう。
したがって、請求項2を説明すれば、下記のとおりである。
燃焼中の紙巻タバコを、喫煙者が望む任意の箇所において、酸素供給不足を起因として、自動的に消火させることを目的とする。
また、移動させない場合、または元の付帯箇所に戻した場合には、スイガラ部分で自動的に消火させることを目的とする。
その手段として、不燃素材から成り、下限の長さを10ミリ、上限の長さを25ミリとする、空気遮断管2を、スイガラ部分の燃焼部側の先端部を基点として、吸い口方向の巻紙4の外周上に、移動可能な状態で有する自動消火紙巻タバコである。
次に、具体的手段について説明する。
不燃素材から成る空気遮断管2は、指に挟んで移動させるため、移動行為に耐えられる物理的強度を持たせる意味と、火傷防止の目的から、片面側に紙6を貼付した、厚さ0.012ミリのアルミニュウム箔7を用い、長さ15ミリ〜25ミリ、幅28ミリ(糊しろ3ミリを含む)として、形成することが、最も好ましい。
また、空気遮断管2の目的は、燃焼中の紙巻タバコを、前記空気遮断管2の箇所において、酸素供給不足を起因として、自動的に消火させることにある。したがって、通気性を有する不燃性物質では、機能を果たさないため、非通気性であることが必要である。
本発明者の紙巻タバコの燃焼実験によれば、アルミニュウム箔の厚さ0.012ミリ、下限の長さ10ミリ(好ましい長さは、15ミリ〜25ミリ)、幅28ミリ(糊しろ3ミリを含む)の片面側に、紙6を貼付したアルミニュウム箔7から成る空気遮断管2を、紙6を表側として、フィルター部3と燃焼部の境界部から燃焼部側に向けて、25ミリの箇所を基点(両切りタバコの場合は、吸い口部から40ミリを基点)として、吸い口方向に向けて、巻紙4の外周上に移動可能な状態で付帯させる。
つぎに、空気遮断管2の中央部分を、紙巻タバコの燃焼中の箇所に移動させた結果、空気遮断管2の箇所において、空気遮断管2に因る空気遮断効果、および燃焼中の紙巻タバコ自体が生成する灰に因る空気遮断効果に因って、酸素供給不足を起因として、1分〜3分間で自動的に消火する事実を得た。
長さ15ミリの空気遮断管2の中央部を、燃焼箇所に移動させた場合、10秒〜20秒で無煙状態となり、1分〜3分間で自動的に消火する。
筒状空気遮断部1の消火に要する時間が、2分〜4分に対して、空気遮断管2の消火に要する時間が、1分〜3分である理由について説明する。
筒状空気遮断部1の消火方法は、紙巻タバコの燃焼箇所が、筒状空気遮断部1の区間内に進行するための時間が必要である。
それに対して、空気遮断管2の場合は、空気遮断管2の中央部分を、燃焼箇所の中央部に直接移動させるため、消火時間が短くできる。
また、喫煙者が、空気遮断管2を用いて消火させた紙巻タバコを、再度喫煙に供したい場合には、空気遮断管2をスイガラ部分に移動させて着火すれば、筒状空気遮断部1と同一機能により、スイガラ部分で自動的に消火させることが出来る。
消火に要する時間は、2分〜4分である。
なお紙巻タバコの燃焼箇所が、空気遮断管2に到達しても、なおも喫煙を望む場合には、空気遮断管2を着火部側に移動させて除去するか、または吸い口側に移動させれば、喫煙できる。
あるいは移動させずとも、単に吸飲するだけで喫煙が可能であるが、熱のために、紙6が黒く炭化する。しかし、発火はしないため、安全である。
したがって、空気遮断管2を付帯させたことによる、喫煙者側の不利益は生じない。
また、空気遮断管2の中央部を燃焼中の箇所に移動させ、燃焼テスト用紙の上に放置した結果、燃焼テスト用紙の最上部の一枚目には、当該紙巻タバコの燃焼作用に起因する、変色は生じない。
したがって、空気遮断管2の区間内において、燃焼中の紙巻タバコに因る熱伝達に起因する火災等が、発生することは無い。
以上のことから、空気遮断管2の中央部分を喫煙中の紙巻タバコの任意の箇所に移動させることによって、当該任意の箇所を、酸素供給不足を起因として、1分〜3分間で自動的に消火できる。
また、空気遮断管2を移動させない場合、あるいはスイガラ部分に戻した場合には、燃焼中の紙巻タバコを、スイガラ部分の空気遮断管2において、酸素供給不足を起因として、2分〜4分間で自動的に消火させる自動消火紙巻タバコを提供できる。
請求項3に関して、「請求項1記載の空気遮断部の外周上に、請求項2記載の空気遮断管を、スイガラ部分の燃焼部側の先端を基点として、吸い口方向に向け、移動可能な状態で有する自動消火紙巻タバコ」について、説明する。
不燃素材から成り、下限の長さを5ミリ、上限の長さを25ミリとする筒状空気遮断部1の外周上に、不燃素材から成り、下限の長さ10ミリ、上限の長さ25ミリとする空気遮断管2を、スイガラ部分の燃焼部側の先端を基点として、吸い口方向に向け、移動可能な状態で有する自動消火紙巻タバコの意味である。
具体的手段について、説明する。
厚さ0.006ミリ〜0,06ミリ、幅28ミリ(糊しろ3ミリを含む)、下限の長さを5ミリ、上限の長さ25ミリ(好ましい長さは、10ミリ〜25ミリ)とする、アルミニュウム箔からなる筒状空気遮断部1を、フィルター部3と燃焼部の境界部から、燃焼部側に向けて、25ミリの箇所を基点(両切りタバコの場合は、吸い口部から40ミリを基点)として、吸い口方向の巻紙4の外周上に固着する。
空気遮断部1を巻紙4の内周側に固着する場合は、厚さ0.06ミリ、幅25ミリ、下限の長さを5ミリ、上限の長さを25ミリ(好ましい長さは、10ミリ〜25ミリ)とする、アルミニュウム箔を用いる。
次に、厚さ0.006ミリ〜0.06ミリ、(好ましい厚さは、0.012ミリ)、下限の長さを10ミリ、上限の長さを25ミリ(好ましい長さは、15ミリ〜25ミリ)、幅28ミリ(糊しろ3ミリを含む)のアルミニュウム箔からなり、片面側に紙6を有する空気遮断管2を、フィルター部3と燃焼部の境界部から、燃焼部側に向けて、25ミリの箇所を基点として、吸い口方向に向けて、筒状空気遮断部1の外周上に、紙6を表側として、移動可能な状態で有する自動消火紙巻タバコの意味である。
【発明の効果】
【0005】
本発明に係る自動消火紙巻タバコは、上記説明したようなものであるから、次の効果を奏する。
紙巻タバコの燃焼箇所が、筒状空気遮断部1に到達した際、前記空気遮断部1の箇所において、酸素供給不足を起因として、2分〜4分間で自動的に消火できる。
そのため、従来からの、灰皿等を用いて「もみ消す」という不完全になりやすい消火行為が、より完全な消火行為となる。
さらに、喫煙者にとって「消したはず」と思われた紙巻タバコが、その数時間後に発火する「無煙燃焼」と呼ばれる現象の発生も阻止できる。
筒状空気遮断部1を、巻紙4の外周に固着した場合は、燃焼箇所が空気遮断部1に到達した時点でたとえ喫煙しても、アルミニュウム箔は、白光と熱を伴った酸化アルミニュウムへの反応は生じないため、フィルターに隣接するまで、喫煙は可能である。
また、筒状空気遮断管1を巻紙4の内周側に固着した場合は、燃焼箇所が空気遮断部1に到達した場合、筒状空気遮断部1の外周側の巻紙4には、紙巻タバコの燃焼作用に因る変色は、生じない。
筒状空気遮断部1に燃焼箇所が到達した時点で吸飲した場合は、筒状空気遮断部1の外周上の巻紙4は、熱によって黒く変色するが、発火はしないため、安全である。
したがって、筒状空気遮断部1を設けたことによる、喫煙者側の不利益は生じない。
次に、空気遮断管2を、スイガラ部分に、可動状態で付帯させ、任意箇所に移動させることにより、喫煙者が望む任意の燃焼箇所を、酸素供給不足を起因として、1分〜3分間で自動的に消火できる。
この結果、紙巻タバコが、醜く変形することなく消火できるため、当該紙巻タバコを再度喫煙に用いることが、従来よりも容易となり、喫煙者の利益になる。
空気遮断管2を、使用しない場合、または元の付帯位置に戻した場合は、筒状空気遮断部1と同じ機能を発揮し、空気遮断管2の位置において、酸素供給不足を起因として、2分〜4分間で自動的に消火できる。
空気遮断管2の部分で吸飲した場合は、紙6が黒く炭化するが、発火はしないため、安全である。
したがって、空気遮断管2を設けることによる、喫煙者側の不利益は生じない。
また、空気遮断管2と、筒状空気遮断部1を併用することによって、空気遮断管2を移動させることにより、喫煙者が望む任意箇所を1分〜3分間で、自動的に消火できる。
また、空気遮断管2を取り除いた場合でも、空気遮断部1によって、スイガラ部分2分〜4分間で自動的に消火できる。
これらの効果により、近年、火災原因の上位を占め続けている「タバコの火の不始末」を原因とする失火等の発生に関して、特にスイガラ部分に起因する失火等の発生を、具体的かつ物理的に減少させることができる。
したがって、社会的財産の消失、人命の損失等を軽減できる効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の実施の形態を図1、および図2に基づいて説明する。
図1は紙巻タバコ5のスイガラ部分に、アルミニュウム箔からなる筒状空気遮断部1、その外周側にアルミニュウム箔からなる、空気遮断管2を有する自動消火紙巻タバコの斜視図である。
図2は、紙6を表側に有し、アルミニュウム箔7を巻紙4側(内側)に有する空気遮断管2の詳細斜視図である。
筒状空気遮断部1は,0.006ミリ〜0.06ミリの厚さ(好ましい厚さは、0.012ミリ),長さ10ミリ、幅28ミリ(糊しろ3ミリを含む)、のアルミニュウム箔からなる。
取り付け位置については、フィルター部3と燃焼部の境界部から、燃焼部側に向けて25ミリの箇所を基点(両切りタバコの場合は、吸い口部から40ミリを基点)とし、吸い口方向に向けて、巻紙4の外周上に糊等で固着する。
空気遮断管2は、厚さ0.012ミリ、長さ15ミリ〜25ミリ、幅28ミリ(糊しろ3ミリを含む)のアルミニュウム箔7から成り、紙6を片面側に貼付する。
紙6を表側とし、アルミニュウム箔7を巻紙4側(内側)とし、フィルター部3と燃焼部の境界部から燃焼部側に向けて、25ミリの箇所を基点(両切りタバコの場合は、吸い口部から40ミリを基点)として、吸い口方向に向けて、筒状空気遮断部1の外周上に、移動可能な状態で付帯する。
この構成により、同紙巻タバコの燃焼箇所が、筒状空気遮断部1に到達した際、酸素供給不足を起因として、2分〜4分間で、自動的に消火させることができる。
また、喫煙者が、急用等のため喫煙を一時的に中断する場合には、空気遮断管2の中央部分を喫煙者が望む任意箇所に移動させれば、酸素供給不足を起因として、自動的に1分〜3分間できれいに、自動的に消火できる。
この方法によれば、当該紙巻タバコを醜く変形させることがないため、灰皿でもみ消す等の従来の消火方法よりは、再度喫煙に用いることが容易になる。
当該紙巻タバコを、再度喫煙したい場合は、空気遮断管2を着火部方向に向けて取り外せば、可能である。
また喫煙者が、筒状空気遮断部1の固着箇所に紙巻タバコの燃焼部分が到達したにもかかわらず、さらに同部分での喫煙を望む場合には、単に吸飲するだけで可能である。
【実施例1】
【0007】
実施の形態を、図3に基づいて説明する。
図3は紙巻タバコの、フィルター3と燃焼部の境界部から燃焼部側に向けて、25ミリの箇所を基点として、吸い口方向に、長さ25ミリの筒状空気遮断部1を有し、筒状空気遮断部1の外周のおなじ位置に、長さ15ミリの空気遮断管2を、移動可能な状態で有する自動消火紙巻タバコである。
【実施例2】
【0008】
実施の形態を、図4に基づいて説明する。
図4は、筒状空気遮断部1を巻紙4の内周側(きざみタバコ側)に有し、筒状空気遮断部1の外周上に巻紙4を隔てて、空気遮断管2を、移動可能な状態で有する自動消火紙巻タバコである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、実施例を示す、自動消火紙巻タバコの斜視図である。
図2は、空気遮断管2を示す詳細斜視図である。
図3は、実施例1を示す、自動消火紙巻タバコの斜視図である。
図4は、実施例2を示す、自動消火紙巻タバコの斜視図である。
【符号の説明】
1 筒状空気遮断部
2 空気遮断管
3 フィルター
4 巻紙
5 紙巻タバコ
6 紙
7 アルミニュウム箔
【出願人】 【識別番号】503410339
【氏名又は名称】小板橋 隆
【出願日】 平成16年4月12日(2004.4.12)
【代理人】
【公開番号】 特開2005−295979(P2005−295979A)
【公開日】 平成17年10月27日(2005.10.27)
【出願番号】 特願2004−144205(P2004−144205)