| 【発明の名称】 |
農作物皮剥ぎ装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】宮田 久典 【住所又は居所】愛媛県松山市高岡町66番地 石井工業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】農作物の不要及び食用に供し得ない表皮及び付着物を確実且つ綺麗に分離することができる農作物皮剥ぎ装置を提供する。
【解決手段】農作物皮剥ぎ装置1を構成する付加室24内において、軟化液付加装置23の噴射装置23a…が噴射する霧状の水Wを、搬送コンベア2が搬送するネギAの表面全体又は一部表面に対して略均一に接触及び吹き付け、ネギAを覆っている不要及び食用に供し得ない表皮Aeと、その他の付着物Bとに水分を含ませて、後述するエアーGの吐出力で分離可能な柔らかい状態に軟化させた後、皮剥ぎ装置25を構成する皮剥ぎユニット28のエアー吐出部37,37から吐出されるエアーGの吐出力でネギAの表皮Ae及び付着物Bを剥ぎ取り分離する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 流体吐出手段から吐出される流体を農作物外面に吹付け、該農作物を覆っている不要及び食用に供し得ない表皮を分離する農作物皮剥ぎ装置であって、 上記流体吐出手段から吐出される流体の吐出力で分離可能な柔らかい状態に、該流体の吐出力で分離困難な状態に乾燥した農作物の乾燥部に対して軟化液を適量付加する軟化液付加手段を備えた 農作物皮剥ぎ装置。 【請求項2】 流体吐出手段から吐出される流体を農作物外面に吹付け、該農作物を覆っている不要及び食用に供し得ない表皮を分離する農作物皮剥ぎ装置であって、 上記流体吐出手段から吐出される流体の吐出力で分離困難な状態に乾燥した農作物の乾燥部を検出する乾燥部検出手段と、 上記乾燥部検出手段から出力される検出情報に基づいて、上記農作物の乾燥状態を判定する乾燥度判定手段と、 上記流体吐出手段から吐出される流体の吐出力で分離可能な柔らかい状態に、上記農作物の乾燥部に対して軟化液を適量付加する軟化液付加手段と、 上記乾燥度判定手段による判定に基づいて、上記農作物の乾燥部と上記軟化液付加手段とが対峙される位置に、該農作物及び軟化液付加手段を相対移動する移動手段とを備えた 農作物皮剥ぎ装置。 【請求項3】 上記軟化液が付加された農作物の全体及び一部を、該農作物の不要及び食用に供し得ない表皮を分離するのに適した状態に乾燥する農作物乾燥手段を備えた 請求項1又は2記載の農作物皮剥ぎ装置。 【請求項4】 上記軟化液付加手段を、上記軟化液を農作物と接触可能な状態に噴霧するか、該軟化液を農作物に直接吹き付ける軟化液噴射手段で構成した 請求項1又は2記載の農作物皮剥ぎ装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 この発明は、例えばネギやゴボウ、アスパラガス、胡瓜、茄子、人参、長芋等の農作物を覆っている不要及び食用に供し得ない表皮を分離する皮剥ぎ作業に用いられる農作物皮剥ぎ装置に関する。 【背景技術】 【0002】 従来、上述例のネギを覆っている表皮を分離する装置としては、例えばコンベアにより搬送される長ネギを中空のシリンダロッドに挿入した後、シリンダロッドをネギが抜き取られる方向に移動させながら、シリンダロッド内部に設けた上部及び両側部のノズルから吐出される空気を長ネギの葉先部分近傍に吹き付け、長ネギの葉先部分近傍を覆っている表皮を根元側に向けて剥ぎ取る特許文献1の長ネギ皮剥ぎ処理方法がある。しかし、上述の長ネギを覆っている不要な表皮及び長ネギに付着する土や砂、泥等の付着物は、乾燥すると、ノズルから吐出される空気で分離困難な状態に硬化するため、不要な表皮及び付着物を空気の圧力のみで綺麗に分離することが難しく、分離ミスが多発する。且つ、高圧の空気を吹き付けると、食用に適した表皮が剥ぎ取られるだけでなく、その他の柔らかい部分を傷付けてしまうことがあり、長ネギの鮮度及び商品価値が低下するという問題点を有している。 【0003】 【特許文献1】特許第3127396号公報。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 この発明は上記問題に鑑み、軟化液付加手段から供給される軟化液を農作物の乾燥部に適量付加し、該農作物の乾燥部を覆っている表皮及び付着物を流体吐出手段から吐出される流体の吐出力で分離可能な柔らかい状態に軟化することにより、食用に適した部分及び柔らかい部分を傷付けることなく、不要及び食用に供し得ない表皮及び付着物のみを確実且つ綺麗に分離することができる農作物皮剥ぎ装置の提供を目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0005】 この発明は、流体吐出手段から吐出される流体を農作物外面に吹付け、該農作物を覆っている不要及び食用に供し得ない表皮を分離する農作物皮剥ぎ装置であって、上記流体吐出手段から吐出される流体の吐出力で分離可能な柔らかい状態に、該流体の吐出力で分離困難な状態に乾燥した農作物の乾燥部に対して軟化液で適量付加する軟化液付加手段を備えた農作物皮剥ぎ装置であることを特徴とする。 【0006】 上述の農作物は、例えばネギやアスパラガス、ゴボウ、胡瓜、茄子、人参、長芋等の長尺農作物で構成することができる。また、農作物の乾燥部は、例えば不要及び食用に供し得ない状態に乾燥した表皮、土や砂、泥、ゴミ等の付着物等で構成することができる。また、流体吐出手段は、例えばエアー吐出部及び吐出ノズル、ウォータジェットカッター、アブレシブジェットカッター等で構成することができる。その流体は、例えばエアー(大気)や不活性ガス、不燃性ガス等の気体と、水道水や天然水、蒸留水、アルコール、薬液等の液体と、その気体及び液体を混合した混合物とで構成することができる。また、軟化液付加手段は、例えば水や蒸気等の軟化液を農作物の全体又は一部に接触及び塗布、吹き付けるか、農作物の全体又は一部を軟化液に浸漬する等の装置及び方法で構成することができる。その軟化液は、例えば農作物の鮮度が損なわれないような低い温度の水や温水、蒸気(スチーム)、水道水、天然水、蒸留水、溶剤、薬液等で構成することができる。 【0007】 つまり、農作物の不要及び食用に供し得ない表皮を流体吐出手段から吐出される流体の吐出力で分離する前段において、軟化液付加手段から供給される軟化液を農作物の全体又は一部の乾燥部に適量付加して、流体吐出手段から吐出される流体の吐出力で分離困難な状態に乾燥(硬化を含む)した農作物の乾燥部(表皮及び付着物)を、その流体の吐出力で分離可能な柔らかい状態に軟化させた後、流体吐出手段から吐出される流体の吐出力で農作物の乾燥部を覆っている表皮及び付着物を剥ぎ取り分離する。 【0008】 実施の形態として、流体吐出手段から吐出される流体を農作物外面に吹付け、該農作物を覆っている不要及び食用に供し得ない表皮を分離する農作物皮剥ぎ装置であって、上記流体吐出手段から吐出される流体の吐出力で分離困難な状態に乾燥した農作物の乾燥部を検出する乾燥部検出手段と、上記乾燥部検出手段から出力される検出情報に基づいて、上記農作物の乾燥状態を判定する乾燥度判定手段と、上記流体吐出手段から吐出される流体の吐出力で分離可能な柔らかい状態に、上記農作物の乾燥部に対して軟化液を適量付加する軟化液付加手段と、上記乾燥度判定手段による判定に基づいて、上記農作物の乾燥部と上記軟化液付加手段とが対峙される位置に、該農作物及び軟化液付加手段を相対移動する移動手段とを備えた農作物皮剥ぎ装置であることを特徴とする。 【0009】 上述の乾燥部検出手段は、例えばモノクロ及びカラーの撮像カメラやディジタルカメラ、ビデオカメラ、画像素子、光電センサー等の光学的検出手段で構成され、農作物の表皮を剥ぎ取り開始する分離開始部と、表皮及び付着物の分離困難な状態に乾燥した乾燥部とを検出する機能を備えている。また、乾燥度判定手段は、例えばパーソナルコンピューターやCPU、ROM、RAMを備えた判定制御装置等で構成され、農作物の表皮を剥ぎ取り開始する分離開始部と、表皮及び付着物の分離困難な状態に乾燥した乾燥部とを判定及び決定する機能を備えている。また、移動手段は、例えばモータや可動台、支持台、ソレノイド、流体圧式シリンダー、チェーン送り機構、ネジ送り機構、カム送り機構、クランク機構、手動式移動機構等で構成することができる。なお、その他の構成及び手段は、上述と略同一であるので説明を省略する。 【0010】 つまり、農作物の不要及び食用に供し得ない表皮を流体吐出手段から吐出される流体の吐出力で分離する前段において、流体吐出手段から吐出される流体の吐出力で分離困難な状態に乾燥した農作物の全体又は一部の乾燥部(表皮及び付着物の付着位置)を乾燥部検出手段で検出し、その検出情報に基づいて、農作物の全体及び一部の乾燥状態を乾燥度判定手段で判定する。且つ、乾燥度判定手段の判定に基づいて、軟化液付加手段を、農作物の乾燥部と対峙する位置に移動手段で相対移動させながら、軟化液付加手段から供給される軟化液を農作物の乾燥部に適量付加して、流体吐出手段から吐出される流体の吐出力で分離困難な状態に乾燥(硬化を含む)した農作物の乾燥部(表皮及び付着物)を、その流体の吐出力で分離可能な柔らかい状態に軟化させた後、流体吐出手段から吐出される流体の吐出力で農作物の乾燥部を覆っている表皮及び付着物を剥ぎ取り分離する。 【0011】 また、上記軟化液が付加された農作物の全体及び一部を、該農作物の不要及び食用に供し得ない表皮を分離するのに適した状態に乾燥する農作物乾燥手段を備えることができる。つまり、農作物に付加された軟化液を乾燥エアーに吸着させるか、蒸発させる等して、農作物自体の鮮度が損なわれないような状態に乾燥処理する。また、上記軟化液付加手段を、上記軟化液を農作物と接触可能な状態に噴霧するか、該軟化液を農作物に直接吹き付ける軟化液噴射手段で構成することができる。つまり、農作物を、軟化液噴射手段が噴霧する霧状の軟化液に接触させるか、その軟化液を農作物に直接吹き付ける等して適量付加する。 【発明の効果】 【0012】 この発明によれば、軟化液付加手段から供給される軟化液を農作物の乾燥部に適量付加して、その乾燥部を覆っている表皮及び付着物を流体吐出手段から吐出される流体の吐出力で分離可能な柔らかい状態に軟化させるので、皮剥ぎ時及び分離時の剥離抵抗が小さくなり、高圧の流体を吹き付ける必要がなく、低圧の流体を吹き付けるだけでも、農作物の食用に適した部分及び柔らかい部分を痛めることなく、不要及び食用に供し得ない表皮及び付着物を流体の吐出力のみで確実且つ綺麗に分離することができ、分離ミスの発生が抑えられる。且つ、不要な部分を分離する作業が簡単且つ容易に行えると共に、農作物の鮮度及び商品価値を維持することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0013】 この発明は、農作物の不要及び食用に供し得ない表皮及び付着物を確実且つ綺麗に分離することができるという目的を、軟化液付加手段から供給される軟化液を農作物の乾燥部に付加して、該農作物の乾燥部を覆っている表皮及び付着物を、流体吐出手段から吐出される流体の吐出力で分離可能な柔らかい状態に軟化させることで実現した。 【実施例】 【0014】 この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。 【0015】 図面は、農作物の一例であるネギの不要及び食用に供し得ない表皮を分離する農作物皮剥ぎ装置を示し、図1に於いて、この農作物皮剥ぎ装置1は、ネギAの不要及び食用に供し得ない表皮Aeを分離する分離区間c前段に配設され、搬送コンベア2の載置台2a…に載置された長尺のネギA…を、搬送路上に設定した検出区間a及び付加区間b、分離区間c、乾燥区間dに搬送しながら、ネギAの表面全体を皮剥ぎ処理に適した状態に加湿して、不要及び食用に供し得ない所望する枚数の表皮Aeを剥ぎ取り分離する。 【0016】 上述の搬送コンベア2は、図2にも示すように、載置台2a…を、搬送路上に張架した周回チェーン2b…全長に所定間隔に隔てて取り付け、モータ(図示省略)で搬送方向に所定速度で周回移動する。且つ、載置台2aに、後述する保持ユニット26の保持体26a,26aが出没許容される開口部2cと、ネギAの茎部Ab及び葉部Acが受けられる受け部2d,2eとを設けている。且つ、搬送路右側部に設けた支持台2fは、ネギAの葉部Ac側を載置台2aと略水平な高さに支持し、始端側左側部に設けた揃え部2gは、載置台2a左側部に突出するネギAの根部Aaを揃える。また、搬送コンベア2を、例えばベルトコンベアやチェーンコンベア、ローラーコンベア等で構成することができる。 【0017】 前述の検出区間aに配設した分離開始部検出装置18は、載置台2aに載置されたネギA全体及び根部Aaや茎部Ab、葉部Acが反射する反射光、ネギAの全体及び部分が透過する透過光、シルエット等を単数又は複数の撮像カメラ19で撮像し、その画像情報を判定制御装置22に備えられた画像処理装置20で2値化処理して、情報読取り装置21で読取った載置台2aの識別情報と対応させて後述する判定制御装置22に出力する。なお、情報読取り装置21は、例えば非接触型の情報通信装置=IDアンテナ、磁気ヘッド、書込み装置等で構成することができる。 【0018】 前述の付加区間bに配設した軟化液付加装置23は、図3、図4にも示すように、軟化液の一例である水Wを霧状に噴出する噴射装置23aを、付加区間bの搬送路全体を囲繞する付加室24内部に設けると共に、搬送コンベア2が搬送するネギAの上部周面(根部Aa及び茎部Ab、葉部Ac)と対向して搬送路上部に複数配設している。且つ、例えば上水道の蛇口、貯水タンク等の軟化液供給源23bを、ポンプ23c及びバルブ23d、フィルター23e、供給管23fを介して噴射装置23a…にそれぞれ接続している。また、噴射装置23aを、搬送コンベア2が搬送するネギAの下部周面及び側部周面と対向して設けてもよい。 【0019】 つまり、噴射装置23a…は、霧状の水Wを付加室24内に噴霧及び放出して、ネギAの略全体及び根部Aaや茎部Ab、葉部Acの表面全体に対して略均一に接触及び吹き付けて適量付加し、ネギAを覆っている不要及び食用に供し得ない状態に乾燥した表皮Aeと、根部Aaや茎部Ab、葉部Acに付着する付着物Bとに水分を浸透及び含ませて、後述する皮剥ぎユニット28のエアー吐出部37,37から吐出されるエアーGの吐出力で分離可能な状態に加湿及び潤す。且つ、噴射装置23aが噴射する水Wの温度を、ネギAの不要な表皮Ae及びその他の付着物Bを分離するのに適した温度に冷却及び加温してもよい。 【0020】 なお、上述の水Wの代わりに、例えば農作物の鮮度が損なわれないような低い温度の温水や蒸気(スチーム)を用いるか、天然水や蒸留水、溶剤、薬液等の液体を用いることもできる。且つ、上述の噴霧方法に代わる他の加湿方法として、例えば搬送コンベア2が搬送するネギA…を浸漬槽に貯溜された軟化液に浸漬して、ネギAの表面全体を皮剥ぎ処理に適した状態に加湿処理することもできる。 【0021】 且つ、付加室24底部に、ネギAから分離される不要及び食用に供し得ない根部Aa及び表皮Aeと、土や砂、泥、ゴミ等の付着物Bと、噴射装置23aから噴出される水W及びネギAから滴り落ちる水Wとを回収する回収槽24aを設け、回収槽24aの上位側に、不要な根部Aa及び表皮Ae、その他の付着物Bが通過阻止され、水Wのみが通過許容されるネット状のフィルター24bを架設し、貯留槽24bの低位側底部に、水Wが排出許容される排出口24cを設けている。なお、フィルター24b上に堆積する不要な根部Aa及び表皮Ae、その他の付着物Bは、例えば作業者の手で槽外部に取り出すか、コンベアで槽外部に搬出する等して回収及び廃棄する。且つ、排出口24cから排出される水Wは、例えば汚水浄化装置や汚水処理施設等の処理手段で処理される。 【0022】 前述の分離区間dに配設した皮剥ぎ装置25は、図5、図6にも示すように、ネギAの分離開始部Adを保持する保持ユニット26と、根部Aa側を葉部Ac側と略水平な高さに持ち上げる支持ユニット27と、ネギAの不要な表皮Aeを分離する皮剥ぎユニット28とを、分離区間dに搬送されるネギA…と略対向して複数組配設している。 【0023】 上述の保持ユニット26は、ネギAの分離開始部Adに近い葉部Ac側を保持する上下一対の保持体26a,26aを、可動枠31に垂設した支持枠31aの上下枠部31b,31bに水平回動自在に取り付け、コイルスプリング26bの復元力で所定の保持姿勢に回動付勢している。且つ、下側保持体26aを、ネギAの分離開始部Adに近い葉部Ac側が上側保持体26aに押し付けられる上昇位置と、載置台2a下方の降下位置とに昇降シリンダー26cで上下動する。なお、柔軟性を有するクッション材を保持体26aの保持面に装着している。 【0024】 前述の支持ユニット27は、ネギAの茎部Abを支持する略Y字状の支持体27aを、下側枠部31bに取り付けた昇降台27bに立設して、ネギAの茎部Abが載置台2aよりも上方に持ち上げられる上昇位置と、載置台2a下方の降下位置とに昇降シリンダー27cで上下動する。 【0025】 前述の皮剥ぎユニット28は、支持枠28aを、搬送路上部に架設した可動枠31上のガイドレール32に取り付け、可動枠31を、搬送路側部に架設したガイドレール33,33に取り付け、可動枠31に連結した牽引チェーン34aをモータ(図示省略)で正逆回転して、ユニット26,27,28を、ネギAの表皮Aeを剥ぎ取り開始する分離区間dの始端側上方と、その剥ぎ取り終了する終端側上方とに、搬送コンベア2の搬送速度と略同期して所定のピッチ分だけ搬送方向に往復移動する。 【0026】 且つ、支持枠28aに連結した牽引チェーン34bを、可動枠31右側上部に配設したモータ35で正逆回転して、皮剥ぎユニット28を、ユニット26,27で持ち上げられたネギAの分離開始部Adと対向する分離開始位置と、不要な表皮Aeが根部Aa先端から剥ぎ取られる分離終了位置とに、ネギAの茎部Ab外周面に沿って長さ方向に往復移動(表皮Aeが根部Aa側に向けて剥ぎ取られる方向及び搬送方向と略直交する方向)する。また、ネギAの分離開始部Ad側を保持ユニット26と対向する位置に相対移動してもよい。 【0027】 且つ、上述の保持ユニット26で持ち上げられたネギAの茎部Abを保持する左右一対の支持アーム36,36と、支持アーム36,36で保持されたネギAの茎部Ab外周面に向けてエアーGを吐出する左右一対のエアー吐出部37,37とを、支持枠28aの枠部28b下端に固定した支持枠38に取り付けている。 【0028】 上述の支持アーム36,36を、支持枠38両端に軸受した支軸39,39に固定し、その支軸39,39に連結した連結杆40,40を連動板41両端に連結して、支軸39,39を、連結杆40及び連結板41を介して開閉シリンダー42で正逆回動させ、支持アーム36,36を、保持体26a,26aで保持されたネギAの茎部Abを保持する閉角度と、その保持が解除される開角度とに回動する。 【0029】 前述のエアー吐出部37,37を、支持アーム36,36で保持されるネギAの茎部Ab軸芯を中心として支持枠38両端部に取り付け、エアー吐出部37,37に夫々突設した上下一対の吐出ノズル37a,37bを、茎部Ab軸芯を中心として略相対する左右位置に所定間隔に隔てて設けると共に、エアーGが葉部Ac側から根部Aa側に向けて斜めに吹き付けられる方向(表皮Aeが根部Aa側に向けて剥ぎ取られる方向)であって、表皮Aeが剥ぎ取られた茎部Ab表面と、その剥ぎ取られる表皮Ae裏面との剥ぎ取り部分に吹き付けられる吐出角度に設定している。また、エアー吐出部37,37を、支持アーム36,36で保持されるネギAの茎部Ab軸芯を中心として円周方向に回動可能に設けることもできる。 【0030】 前述の乾燥区間dに配設した農作物乾燥装置44は、図7にも示すように、乾燥区間dの搬送路全体を囲繞する乾燥室44a外部に、ネギAの表面を所望する状態に乾燥するのに適した乾燥エアーHを発生させる乾燥エアー発生装置44bを設け、その乾燥室44a上部に、乾燥エアー発生装置44bが発生する乾燥エアーHを乾燥室44a内に供給及び送風する乾燥エアー供給装置44c…を複数設けている。つまり、乾燥エアー発生装置44bが発生する乾燥エアーH(図中矢印で示す)を、ネギAを構成する根部Aa及び茎部Ab、葉部Acの表面全体に対して略均一に接触させ、ネギAの根部Aa及び茎部Ab、葉部Acに残着する水分を乾燥エアーHに吸着させて乾燥処理する。なお、乾燥室44a内に供給される乾燥エアーHを、乾燥室44aに連設した乾燥エアー排気装置(図示省略)で強制排気すれば乾燥効率が向上する。また、皮剥ぎユニット28のエアー吐出部37,37から吐出されるエアーGの吐出力を利用して、ネギA表面に残着する水分や水滴を吹き飛ばして乾燥処理することもできる。 【0031】 図11は、農作物皮剥ぎ装置1の制御回路ブロック図を示し、判定制御装置22にはCPU、ROM、RAMが内蔵され、CPUは、ROMに格納されたプログラムに沿って、搬送コンベア2と、分離開始部検出装置18と、軟化液付加装置23と、皮剥ぎ装置25と、農作物乾燥装置44との駆動及び停止を制御する。 【0032】 CPUは、画像処理装置20から出力される画像情報に基づいて、例えば大きさ、形状、太さ(幅)、面積、体積、変形率、透過率、反射率、乾燥度等を算出して、茎部Abと葉部Acとの境界部分に相当する分離開始部Adと、後述するエアー吐出部37から吐出されるエアーGで分離困難な状態に乾燥(硬化を含む)したネギAの乾燥部とを判定すると共に、根部Aa又は分離開始部Adを基準として、皮剥ぎユニット28がネギAの分離開始部Adと略対向する位置に到達するまでの移動距離及び移動時間を算出する。 【0033】 且つ、分離開始部Adを皮剥ぎ開始地点として、皮剥ぎ開始地点から根部Aaを通過して皮剥ぎ終了地点に至るまでの間を、図9に示す皮剥ぎ開始区間e及び皮剥ぎ継続区間f、皮剥ぎ終了区間gに分割すると共に、区間e,f,g毎に移動時間及び移動距離を算出して、上述の各情報と、情報読取り装置21で読取った載置台2aの識別情報とを対応させてRAMに記憶する。また、識別情報を、ネギA及び載置台2aと略対応して移動する記録媒体(例えば非接触型情報記録装置=IDタグ、磁気ストライプ、磁気テープ等)に記録することもできる。 【0034】 且つ、分離区間bに移動する載置台2aの識別情報を情報読取り装置21で読取ると共に、その識別情報と対応して判定制御装置22のRAMに記憶された情報に基づいてモータ35を正逆回転させ、ユニット26,27,28を搬送方向と略直交する方向に予め設定した速度で移動する。且つ、モータ35から出力されるパルス信号に基づいて、皮剥ぎユニット28の移動量を検出し、その移動量情報と、予めRAMに記憶された移動量情報とを比較及び演算する。移動量が略同一であると判定されたとき、モータ35の駆動を停止し、皮剥ぎユニット28をネギAの分離開始部Adと略対向する上方位置に停止する。また、移動量が異なると判定された場合、移動量情報が一致するまでモータ35を正逆回転する。 【0035】 図示実施例は上記の如く構成するものにして、以下、農作物皮剥ぎ装置1によるネギAの皮剥ぎ動作を説明する。 【0036】 先ず、図1、図2にも示すように、検出区間aにおいて、搬送コンベア2が搬送するネギA…を、分離開始部検出装置18を構成する撮像カメラ19で撮像すると共に、画像処理装置20で2値化処理された画像情報に基づいて、判定制御装置22で個々に判定及び決定した表皮Aeの分離開始部Adと、後述する皮剥ぎユニット28が分離開始部Adに到達するまでの移動距離及び移動速度に関する情報とを、情報読取り装置21で読取った載置台2aの識別情報と対応させてRAMに記憶する。且つ、検出済みのネギAを付加区間bの軟化液付加装置23に供給する。 【0037】 次に、分離区間c前段の付加区間bにおいて、図3、図4にも示すように、搬送コンベア2が搬送するネギA…を、軟化液付加装置23を構成する付加室24内に連続して搬入すると共に、軟化液供給源23bから供給される水Wを噴射装置23a…で付加室24内に霧状に噴霧及び放出して、ネギAを構成する根部Aa及び茎部Ab、葉部Acの表面全体に対して略均一に接触及び吹き付けて適量付加し、ネギAを覆っている不要及び食用に供し得ない表皮Aeと、根部Aa及び茎部Ab、葉部Acに付着する付着物Bとに水分を含ませて加湿するか、潤す等して、不要な表皮Ae及び付着物Bを、食用に適した根部Aa及び茎部Ab、葉部Acの表面から分離するか、浮き上がらせ、後述する皮剥ぎユニット28のエアー吐出部37,37から吐出されるエアーGの吐出力で分離可能な柔らかい状態に軟化処理及び加湿処理した後、加湿済みのネギAを分離区間cの皮剥ぎ装置25に供給する。 【0038】 次に、分離区間cにおいて、図5、図6にも示すように、皮剥ぎ装置25のユニット26,27,28を、搬送コンベア2が搬送するネギA…と略同期して所定のピッチ分だけ搬送方向に移動させながら、載置台2aの開口部2cに露出するネギAの分離開始部Adを保持ユニット26で保持して持ち上げ、根部Aa側を支持ユニット27で持ち上げて略水平に支持する。 【0039】 且つ、情報読取り装置21で読取った載置台2aの識別情報と対応する移動距離情報を判定制御装置22から読み出し、その情報に基づいて、皮剥ぎユニット28をネギAの分離開始部Adと略対向する位置に移動させ、左右一対の支持アーム36,36でネギAの分離開始部Adを保持した後、支持ユニット27を降下して、ネギAの茎部Ab側を自重により垂れ下げ、支持アーム36,36の交差部分に乗せてセンターリングする。 【0040】 次に、図8、図9にも示すように、皮剥ぎユニット28を、ネギAの茎部Abに沿って皮剥ぎ開始区間eから皮剥ぎ継続区間fに移動させ、ネギAの茎部Abを、左右一対のエアー吐出部37,37から吐出されるエアーGで支持アーム36,36の交差部分に押し付け、エアーGが略均等に吹き付けられる略真っ直ぐな状態にセンターリング及び矯正しながら、エアー吐出部37,37から吐出されるエアーGで、軟化処理及び加湿処理されたネギAの不要な表皮Ae及び付着物Bを分離開始部Adから分離開始する。 【0041】 次に、皮剥ぎユニット28を、皮剥ぎ継続区間fから皮剥ぎ終了区間gに移動させながら、ネギAの不要な表皮Ae及び付着物Bを、エアー吐出部37,37から吐出されるエアーGの吐出力で一挙に剥ぎ取り及び分離すると共に、その分離される不要な表皮Ae及び付着物Bと、ネギAから滴り落ちる水Wとを、搬送路下部に配設した回収部(図示省略)に投入して定期的に回収又は廃棄する。 【0042】 且つ、皮剥ぎユニット28が根部Aa側に至る直前に、支持ユニット27を一旦降下させ、ネギAの根部Aa側を垂れ下げた状態に保持し、皮剥ぎユニット28が根部Aaから抜き取られたとき、支持ユニット27で再び支持する。続いて、皮剥ぎユニット28を搬送路左側部に移動した後、保持ユニット26による保持を解除し、支持ユニット27を待機位置に降下して、皮剥ぎ済みのネギAを載置台2aに再び載置して、皮剥ぎ済みのネギAを乾燥工程dの農作物乾燥装置44に供給する。 【0043】 次に、乾燥区間dにおいて、図7にも示すように、搬送コンベア2が搬送するネギA…を、農作物乾燥装置44を構成する乾燥室44a内に連続して搬入すると共に、乾燥エアー発生装置44bが発生する乾燥エアーHを乾燥エアー供給装置44c…で乾燥室44a内に供給し、その乾燥エアーH(図中矢印で示す)を、ネギAを構成する根部Aa及び茎部Ab、葉部Acの表面全体に対して略均一に連続して接触させ、ネギAの根部Aa及び茎部Ab、葉部Acに残着する水分を乾燥エアーHに吸着させて、ネギAの表面全体を鮮度が損なわれないような状態に乾燥処理した後、乾燥処理済みのネギA…を、次の工程(例えば仕分け工程や箱詰め工程等)に搬送供給する。以下、上述と同様にして、皮剥ぎ作業を継続して行う。 【0044】 以上のように、農作物皮剥ぎ装置1を構成する皮剥ぎ装置25の分離区間c前段において、軟化液付加装置23の噴射装置23aから噴射供給される霧状の水Wを、搬送コンベア2が搬送するネギA…の表面全体又は一部表面に対して略均一に適量付加して、ネギAの全体及び一部を覆っている表皮Ae及び付着物Bを、皮剥ぎユニット28のエアー吐出部37,37から吐出されるエアーGの吐出力で分離可能な柔らかい状態に軟化させるので、皮剥ぎ時及び分離時の剥離抵抗が小さくなり、高圧のエアーGを吹き付ける必要がなく、低圧のエアーGを吹き付けるだけでも、ネギAの食用に適した部分及び柔らかい部分を痛めることなく、不要及び食用に供し得ない表皮Ae及び付着物BをエアーGの吐出力のみで確実且つ綺麗に分離することができ、分離ミスの発生が抑えられる。且つ、不要な部分を分離する作業が簡単且つ容易に行えると共に、ネギAの鮮度及び商品価値を維持することができる。 【0045】 図10は、上述の噴射装置23aを、ネギAの所望する部分と略対向する角度及び位置に相対移動する軟化液付加装置23による他の液付加方法を示し、噴射装置23aが取り付けられた可動台46をモータ47で搬送方向と略直交する方向に回動し、搬送路上部に架設した支持台48に取り付けられた可動台46をモータ49で搬送方向と略直交する方向に往復移動可能に移動して、ネギAの全体及び根部Aaや茎部Ab、葉部Acの部分に向けて霧状の水Wが吹き付けられる角度に回動するか、ネギAの全体及び所望する部分と対向する位置に移動する。 【0046】 つまり、前述の分離開始部検出装置18から出力されるネギAの全体及び部分の検出情報に基づいて、前述のエアー吐出部37,37から吐出されるエアーGで分離困難な状態に乾燥(硬化を含む)したネギAの全体及び部分を判定制御装置22で判定し、その判定に基づいて、噴射装置23aを、ネギAの根部Aa及び茎部Ab、葉部Acと略対峙する位置に移動して、噴射装置23aから噴射される霧状の水Wを、ネギAの全体及び所望する部分に直接吹き付け、ネギAの不要及び食用に供し得ない表皮Ae及び付着物Bに水分を含ませて、前述の皮剥ぎユニット28のエアー吐出部37,37から吐出されるエアーGの吐出力で分離可能な状態に加湿及び潤すので、上述の実施例と略同等の作用及び効果を奏することができる。また、ネギA全体を噴射装置23aと対向する位置に相対移動してもよい。 【0047】 この発明の構成と、上述の実施例との対応において、 この発明の農作物は、実施例のネギAに対応し、 以下同様に、 流体は、エアーG(大気)に対応し、 軟化液は、水Wに対応し、 流体吐出手段は、エアー吐出部37及び吐出ノズル37a,37bに対応し、 乾燥部検出手段は、分離開始部検出装置18及び撮像カメラ19に対応し、 乾燥度判定手段は、判定制御装置22に対応し、 軟化液付加手段及び軟化液噴射手段は、軟化液付加装置23及び噴射装置23aに対応し、 農作物乾燥手段は、農作物乾燥装置44に対応し、 移動手段は、モータ47,49と、可動台46と、支持台48とに対応するも、 この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。 【産業上の利用可能性】 【0048】 本発明の軟化液付加装置23は、例えば略垂直姿勢又は略斜め姿勢に保持されたネギAの表皮Aeを分離する作業及び装置にも利用することができる。 【図面の簡単な説明】 【0049】 【図1】農作物皮剥ぎ装置の全体構成を示す平面図。 【図2】分離開始部検出装置による検出動作を示す側面図。 【図3】軟化液付加装置による加湿動作を示す側面図。 【図4】噴射装置から噴射される水の噴霧状態を示す拡大正面図。 【図5】皮剥ぎ装置による分離動作を示す側面図。 【図6】皮剥ぎユニットによる分離動作を示す正面図。 【図7】農作物乾燥装置による乾燥動作を示す側面図。 【図8】表皮の分離開始状態を示す拡大平面図。 【図9】皮剥ぎユニットによる各区間の分離動作を示す平面図。 【図10】軟化液付加装置による他の液付加方法を示す側面図。 【図11】農作物皮剥ぎ装置の制御回路ブロック図。 【符号の説明】 【0050】 A…ネギ Ae…表皮 B…付着物 W…水 G…エアー 1…農作物皮剥ぎ装置 2…搬送コンベア 18…分離開始部検出装置 22…判定制御装置 23…軟化液付加装置 23a…噴射装置 25…皮剥ぎ装置 28…皮剥ぎユニット 37…エアー吐出部 44…農作物乾燥装置
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| 【出願人】 |
【識別番号】390008305 【氏名又は名称】エスアイ精工株式会社 【住所又は居所】愛媛県松山市高岡町66番地
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| 【出願日】 |
平成16年2月2日(2004.2.2) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067747 【弁理士】 【氏名又は名称】永田 良昭
【識別番号】100121603 【弁理士】 【氏名又は名称】永田 元昭
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| 【公開番号】 |
特開2005−211028(P2005−211028A) |
| 【公開日】 |
平成17年8月11日(2005.8.11) |
| 【出願番号】 |
特願2004−24974(P2004−24974) |
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