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【発明の名称】 球状作物調製機
【発明者】 【氏名】森安 康夫
【住所又は居所】岡山県岡山市江並428番地セイレイ工業株式会社内

【氏名】遠部 博史
【住所又は居所】岡山県岡山市江並428番地セイレイ工業株式会社内

【氏名】中原 剛
【住所又は居所】岡山県岡山市江並428番地セイレイ工業株式会社内

【要約】 【課題】排出シュータ70内での球状作物の初期詰まりの成長に対処できるものとなす。

【解決手段】機体上の被処理物供給部C1に位置された球状作物を処理装置部C2に取り込んでその茎葉部先側部分及び又はヒゲ根を切り離すように調製し、この後、調整済みの球状作物を排出シュータ70を通じて機外へ取り出すことを繰り返す球状作物調製機において、前記排出シュータ70内に球状作物が詰まったことを検出するための詰まり検出手段80を、前記排出シュータ70の排出経路択一機構76の存在する個所である球状作物の受入部70Aに設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体上の被処理物供給部に位置された球状作物を処理装置部に取り込んでその茎葉部先側部分及び又はヒゲ根を切り離すように調製し、この後、調整済みの球状作物を排出シュータを通じて機外へ取り出すことを繰り返す球状作物調製機において、前記排出シュータ内に球状作物が詰まったことを検出するための詰まり検出手段を、前記排出シュータの排出経路択一機構の存在する個所である球状作物の受入部に設けたことを特徴とする球状作物調製機。
【請求項2】
機体上の被処理物供給部に位置された球状作物を処理装置部に取り込んでその茎葉部先側部分及び又はヒゲ根を切り離すように調製し、この後、調整済みの球状作物を排出シュータを通じて機外へ取り出すことを繰り返す球状作物調製機において、前記排出シュータ内に球状作物が詰まったことを検出するための詰まり検出手段を、前記排出シュータの排出経路択一機構の存在する個所である球状作物の受入部に設け、該検出手段の検出作動に関連して前記処理装置部の作動が停止されることを特徴とする球状作物調製機。
【請求項3】
機体上の被処理物供給部に位置された球状作物を処理装置部に取り込んでその茎葉部先側部分及び又はヒゲ根を切り離すように調製し、この後、調整済みの球状作物を排出シュータを通じて機外へ取り出すことを繰り返す球状作物調製機において、前記排出シュータ内に球状作物が詰まったことを検出するための詰まり検出手段を、前記排出シュータの排出経路択一機構の存在する個所である球状作物の受入部に設け、該検出手段が前記排出シュータ内に詰まった球状作物で押し変位される検知部材と、該検知部材の押し変位に関連して入り作動される検出スイッチとからなることを特徴とする球状作物調製機。
【請求項4】
前記検出スイッチは切り状態から入り状態になったときに該入り状態を自己保持し、該自己保持状態が人為操作により解除されて切り状態になるものとなされており、前記入り状態では前記処理装置部の作動が停止され、一方、前記切り状態では前記処理装置部の作動が可能になるものとなされており、また前記受入部の側面壁には切欠部を形成し、前記自己保持状態の解除操作は該切欠部から手指を挿入して行われる構成を特徴とする請求項3記載の球状作物調製機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、玉葱などの球状作物の茎葉部先側部分及び又はヒゲ根を切り離すものとなされた球状作物調製機に関する。
【背景技術】
【0002】
機体上の作物供給部に球状作物を順次に投入され、該球状作物を処理装置部(処理主要部)に取り込み、ここで該球状作物からその茎葉部先側部分及び又はヒゲ根を切り離すように調製処理し、続いて調整済みの球状作物を排出シュータを通じて機体左右の任意な一側へ排出するように作動するものとなされており、前記排出シュータが前方から前記調整済みの球状作物を供給される受入部の左右各側部からこれの内方空間と連通された状態で斜め下方へ延出された一対の排出樋部を備えるほか、前記受入部内の前記球状作物を任意に選択した何れか一方の排出樋部内へ向けて排出させるための排出経路択一機構を備えたものとなされている球状作物調製機は知られている(例えば、特許文献1及び2など参照)。
この種の調製機には、前記処理調製部内に球状作物が詰まったとき、これを検出して作動を緊急停止させるための検出スイッチの設けられたものが存在している(特許文献3)。
【特許文献1】特開2002−171952号公報
【特許文献2】特開2002−172588号公報
【特許文献3】特開2000−78474号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記した従来の球状作物調製機での調整処理では、調製処理された後の球状作物が次々と排出シュータの受入部内に送り込まれるが、このとき、球状作物が排出シュータの排出樋部の内方を円滑に落下しないことに起因して、先ず受入部内に初期詰まりが発生するのであり、該初期詰まりに気づかないで次々と球状作物を作物供給部に供給すると、処理主要部や、排出シュータの受入部周辺に多数の球状作物が累積的に詰まった状態となる。該状態になると、特許文献3に記載された調製機では作動が停止される。
しかし、このように排出シュータや処理装置部内に詰まった球状作物を機外へ取り出すのに手間が掛かって作業能率が著しく低下するのであり、また詰まった球状作物は作動部材との接触などにより損傷するものとなる。
本発明は斯かる問題点を解消できるものとした球状作物調製機を提供するこを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するため、第一の発明は、請求項1に記載したように、機体上の被処理物供給部に位置された球状作物を処理装置部に取り込んでその茎葉部先側部分及び又はヒゲ根を切り離すように調製し、この後、調整済みの球状作物を排出シュータを通じて機外へ取り出すことを繰り返す球状作物調製機において、前記排出シュータ内に球状作物が詰まったことを検出するための詰まり検出手段を、前記排出シュータの排出経路択一機構の存在する個所である球状作物の受入部に設けたことを特徴とするものである。
【0005】
また第二の発明は、請求項2に記載したように、機体上の被処理物供給部に位置された球状作物を処理装置部に取り込んでその茎葉部先側部分及び又はヒゲ根を切り離すように調製し、この後、調整済みの球状作物を排出シュータを通じて機外へ取り出すことを繰り返す球状作物調製機において、前記排出シュータ内に球状作物が詰まったことを検出するための詰まり検出手段を、前記排出シュータの排出経路択一機構の存在する個所である球状作物の受入部に設け、該検出手段の検出作動に関連して前記処理装置部の作動が停止されることを特徴とするものである。
【0006】
また第三の発明は、請求項3に記載したように、機体上の被処理物供給部に位置された球状作物を処理装置部に取り込んでその茎葉部先側部分及び又はヒゲ根を切り離すように調製し、この後、調整済みの球状作物を排出シュータを通じて機外へ取り出すことを繰り返す球状作物調製機において、前記排出シュータ内に球状作物が詰まったことを検出するための詰まり検出手段を、前記排出シュータの排出経路択一機構の存在する個所である球状作物の受入部に設け、該検出手段が前記排出シュータ内に詰まった球状作物で押し変位される検知部材と、該検知部材の押し変位に関連して入り作動される検出スイッチとからなることを特徴とするものである。
【0007】
この発明は次のように具体化するのがよいのであって、即ち、請求項4に記載したように、前記検出スイッチは切り状態から入り状態になったときに該入り状態を自己保持し、該自己保持状態が人為操作により解除されて切り状態になるものとなされており、前記入り状態では前記処理装置部の作動が停止され、一方、前記切り状態では前記処理装置部の作動が可能になるものとなされており、また前記受入部の側面壁には切欠部を形成し、前記自己保持状態の解除操作は該切欠部から手指を挿入して行われる構成となす。
【発明の効果】
【0008】
上記した本発明によれば、次のような効果が得られる。
即ち、請求項1に記載のものによれば、前記排出シュータ内に球状作物が詰まったことを検出するための詰まり検出手段を前記排出シュータの排出経路択一機構の存在する個所である球状作物の受入部に設けたため、前記排出シュータ内で最も詰まりの生じやすい個所での初期詰まりを速やかに検出できて、この詰まりを解消させることができるのであり、したがって前記処理装置部や前記排出シュータの受入部などの周辺に多数の球状作物が詰まるのを阻止できて、能率的な調製作業が行えると共に、詰まりによる球状作物の損傷を防止できるようになる。
【0009】
請求項2に記載のものによれば、前記排出シュータ内に球状作物が詰まったことを検出するための詰まり検出手段を前記排出シュータの排出経路択一機構の存在する個所である球状作物の受入部に設け、該検出手段の検出作動に関連して処理装置部の作動が停止されるため、前記排出シュータ内の初期詰まりの成長を人為操作を要することなく速やかに阻止できて、この詰まりを簡易に解消させることができるのであり、したがって請求項1記載の発明と同様に、前記処理装置部や前記排出シュータの受入部などの周辺に多数の球状作物が詰まるのを阻止できて、能率的な調製作業が行えると共に、詰まりによる球状作物の損傷を防止できるようになる。
【0010】
請求項3に記載のものによれば、前記排出シュータ内に球状作物が詰まったことを検出するための詰まり検出手段を前記排出シュータの排出経路択一機構の存在する個所である球状作物の受入部に設けてあって、該検出手段が前記排出シュータ内に詰まった球状作物で押し変位される検知部材と、該検知部材の押し変位に関連して入り作動される検出スイッチとからなる構成であるため、前記排出シュータ内の初期詰まりの成長を簡易構造により人為操作を要することなく極めて早い段階で速やかに阻止できて、この詰まりの初期状態を簡易に解消させることができるのである。したがって請求項1記載の発明と同様に、前記処理装置部や前記排出シュータの受入部などの周辺に多数の球状作物が詰まるのを阻止できて、能率的な調製作業が行えると共に、詰まりによる球状作物の損傷を防止できるようになる。
【0011】
請求項4に記載のものによれば、前記検出スイッチはこれが切り状態から入り状態になったときに該入り状態を自己保持し、該自己保持状態が人為操作により解除されて前記切り状態になるものとなし、前記入り状態では前記処理装置部の作動が停止され、一方、前記切り状態では前記処理装置部の作動が可能になるものとなされており、また前記受入部の側面壁には切欠部を形成し、前記自己保持状態の解除操作は該切欠部から手指を挿入して行われる構成であるため、前記検出スイッチが一度入り状態になると、たとえ、この後に前記検出部材が球状作物で押し変位されない状態になっても、前記処理装置部の作動が安定的に停止されるのであり、したがって作業者が排出シュータ内に詰まった球状作物を取り除いている最中に処理装置部が作動することのないものとなり、また前記切欠部を通じての前記検出スイッチの人為的操作により前記自己保持状態を解除して前記処理装置部の作動を開始させることができるため、球状作物の詰まりを除去した作業者により、前記自己保持状態が前記検出スイッチ以外の人為操作部材を設けないでも、不便なく迅速に解除されるものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は玉葱用として構成された球状作物調製機の側面図、図2は調製装置の側面断面図、図3は調製装置における球状作物搬送手段の平面断面図、図4は調製装置の後部の平面視概略図、図5は調製装置の前部を示す平面図、図6は調製装置の前部を拡大した側面図、図7は図6のイ部分の平面拡大図、図8は調製装置の駆動系の側面図、図9は同じく調製装置の駆動系の後面図、図10は調製装置の前部を示す斜視図、図11は玉葱調製機の要部を後方から見た図、図12は玉葱調製機の排出シュータの上部を後方から見た図、図13は玉葱調製機の排出シュータの上部を左側方から見た図、図14は玉葱調製機の排出シュータの上部を上方から見た図、図15は玉葱調製機を斜め後方から見た図である。
【0013】
図1及び図2に示すように、本発明に係る球状作物調製機は、走行装置Aによって走行する自走車の車体Bに調製装置(機体本体部)Cを載装して自走形に構成される。そして、クロ−ラ型に構成した走行装置Aを車体Bの後部に搭載した原動機(エンジン)1と連動連結された走行伝動装置2で駆動し、運転操作を車体Bから後延する操縦ハンドル3からなる運転部において行う歩行型の自走車となされており、その自走車の車体Bに載装した調製装置Cの各可動部を、前記原動機1に連動連結された作業部伝動装置4により駆動するように構成している。
【0014】
自走車に載装する調製装置Cは、前部に配置される被処理物供給部C1と、後部に配置される処理装置部C2を主要素として構成され、被処理物供給部C1と処理装置部C2がそれぞれカバ−5によって覆われて、被処理物供給部C1の天板5aの高さが処理装置部C2の天板5bの高さより低く形成され、被処理物供給部C1の天板5aの左右方向中央部分に進行方向に平行する通路溝tm(図15参照)が開設されている。
【0015】
そして、前記天板5aより下方の被処理物供給部C1の室内に球状部支持搬送機構6と茎引きベルト機構7とからなる第1搬送装置8が配設され、この第1搬送装置8の搬送通路が被処理物供給部C1の天板5aに開設されている前記通路溝tmに対応位置され、また、第1搬送装置8の後部が処理装置部C2の室内に延出されて、その延出部分の上方に第2搬送装置9として左右一対の挟持ベルト機構からなる挟持搬送装置が設けられ、これらの第1搬送装置8と第2搬送装置9とで球状作物搬送手段が構成されて、第1搬送装置8により後送される球状作物(以下、玉葱という)を第2搬送装置9に受継ぎ挟持し、第2搬送装置9の後方位に組成される排出部に向けて搬送するようになっている。
【0016】
また、第1搬送装置8の搬送中途部下方には、玉葱の茎葉の一定長さ以上の先端部分を予め荒切りするための第1切断装置Eが配設されるとともに、第2搬送装置9の搬送中途部上方に玉葱のヒゲ根を切断する第2切断装置Fが、また、第2搬送装置9の搬送中途部下方に荒切り後の残茎部を切断する第3切断装置Gが配設され、これらの第1〜第3切断装置によって搬送途上の玉葱から茎葉やヒゲ根を切除するようになっている。
【0017】
図2、図3及び図5に示すように、第1搬送装置8を構成する球状部支持搬送機構6は、左右の丸ベルト駆動プ−リ10、10と前方従動プ−リ11、11及び後方従動プ−リ12、12に左右の丸ベルト14、14をそれぞれ巻装して、左右の丸ベルト14、14の対面部間に玉葱の球状部を保持する搬送通路を形成するが、左右の丸ベルト駆動プ−リ10、10は、作業部伝動装置4中の左右の伝動ケ−ス15、15(図4参照)に立設される搬送駆動軸16、16に設けられ、また機体本体部Cの前側には被処理物供給部C1前端に配置された左右向きの回動支点軸17、17を中心にして上下揺動可能となされた前方張出部C3が設けられてあって、従動プ−リ11、11と後方従動プ−リ12、12は、回動支点軸17、17回りへ回動される前方張出部C3の一部をなす左右の前延フレ−ム18、18の前部と後部に配設されている。
【0018】
したがって、前延フレ−ム18、18を回動支点軸17、17中心で上下方向に回動し、被処理物供給部C1の機枠との間に介装する支持ステ−19を伸縮調節して任意の位置で固定することによって、被処理物供給部C1の前端部から前方に向けて延出する球状部支持搬送機構6の前方巻回部分6aの上下傾斜姿勢を変更調節することができ、また、球状部支持搬送機構6の前方巻回部分6aを仮想線aで示しているように上方へ揺動された状態に折曲して格納することができる。
【0019】
なお、回動支点軸17、17の左右の軸端部には図6及び図7に示すようにガイドロ−ラ20、20が設けられ、これらのガイドロ−ラ20、20が、後方従動プ−リ12、12の後方位において丸ベルト14、14を下側から支えるようにされている。
【0020】
また、前方従動プ−リ11、11を支承する支持軸の下方延長部分には前方Vプ−リ22が、後方従動プ−リ12、12を支承する支持軸の下方延長位置の後方位の支持軸23aには後方Vプ−リ23がそれぞれ取付けられ、前後のVプ−リ22、23に、軟弾性材からなる左右一対の挟持ベルト24、24が巻回されて挟持搬送機構25が構成され、上記球状部支持搬送機構6に球状部t3が保持された玉葱の茎葉部t1を、挟持搬送機構25でもって挟持して後送するように構成されている。
【0021】
また挟持搬送機構25の下側において前方従動プ−リ11、11を支持する回転軸には掻き込み用の左右一対のスタ−ホイル26、26が嵌着されると共に、挟持搬送機構25の下側において後方従動プ−リ12、12を支持する回転軸には送り出し用のスタ−ホイル27、27が嵌着され、それぞれのスタ−ホイル26、26、27、27は弾性材からなる多数の突起を有している。また、左右の前延フレ−ム18、18の前後二個所の間は、正面視で上下逆U字状を呈する連結体28、28によって、玉葱の移行に支障がないように連結されている。
【0022】
さらに前方張出部C3の先端からは作物支持滑り供給手段C4が前方へ張り出されており、該作物支持滑り供給手段C4は底面を球状部の直径よりも小さい距離だけ離間された左右一対の平行な細幅状傾斜滑り面部sm1、sm1を有し、これら細幅状傾斜滑り面部sm1、sm1の間に、その前方から倒立姿勢の球状作物の球状部t3と茎葉部t1の境目部分(首部)を挿入されて直状に配列された玉葱をこれら細幅状傾斜滑り面部sm1、sm1により同時に支持し重力作用により後下方へ滑り変位させるものとなされている。
【0023】
一方、図2、図3及び図4に示すように、第1搬送装置8を構成する茎引きベルト機構7は、左右の伝動ケース15、15に立設される縦向き回転中心軸48、48に固定される左右の茎引き駆動プ−リ29、29と、この駆動プ−リ29、29から適宜前方において球状部支持搬送機構6の下側に配設される左右の茎引き従動プ−リ30、30とに挟持Vベルト31、31を巻回して構成されて、球状部支持搬送機構6に対する上下方向間隔が後方になるに従って拡がるように前高後低に配設されており、又、挟持Vベルト31、31の挟持作用部分はスポンジなどの軟弾性材で形成されて左右の挟持Vベルト31、31の対向面間に挟持する玉葱の茎葉部t1を切損することがないように配慮されている。
【0024】
また、左右の茎引き従動プ−リ30、30を嵌着した回転軸32、32は下方に延長され、その延長部分に左右一対のデイスク刃33、33が取付けられて前出の第1切断装置Eが構成されており、デイスク刃33、33は回転軸32、32に沿って上下方向に移動調節し、その調節によって玉葱の茎葉先端部分を予め切除する長さ(荒切り長さ)を適宜に変更できるようにされている。
【0025】
また、茎引き従動プ−リ30、30及びデイスク刃33、33を嵌着する左右の回転軸32、32は、挟持搬送機構25の後端部から少し後方に離間した部位に位置し、茎引きベルト機構7の前端部と挟持搬送機構25の後端部との間の空間部に左右一対のスタ−ホイル34、34が配置されて、このスタ−ホイル34、34によって、挟持搬送機構25の搬送後端から茎引きベルト機構7の搬送始端部に玉葱の茎葉部t1を受け渡すようになされている。
【0026】
前記左右のスタ−ホイル34、34は、球状部支持搬送機構6の左右の丸ベルト14、14によって回転駆動される垂下軸35、35に装着され、その装着部から放射方向に突出する弾性体の突起を有している。そして、各々のスタ−ホイル34、34の回転軌跡が前方側においては挟持搬送機構25の終端側のスタ−ホイル27、27の回転軌跡内に一部入り込み、また後方側においては茎引きベルト機構7及び第1切断装置Eの間で両者34、Eの回転軌跡内に入り込んで回転するようになされている。
【0027】
前記球状部支持搬送機構6の後部上方に配設される第2搬送手段9は、処理装置部C1の機枠に設けた左右の支持台(図示省略)の後部に位置する第2搬送駆動プ−リ36、36と、前部に位置する第2搬送従動プ−リ37、37と、両プ−リ36、37の間に配設されるアイドルプ−リ群とに左右の挟持ベルト38、38を巻回して両挟持ベルト38、38の対面部間に挟持搬送路を形成し、第2搬送駆動プ−リ36、36の支軸39、39を伝動機構40、40によって前出の搬送駆動軸16、16及び縦向き回転中心軸48、48に連動させて回転駆動するように構成されている。
【0028】
なお、左右の挟持ベルト38、38の巻回外周部分はゴムや発泡性の合成樹脂などの弾性材で形成されていて、その巻回外周部分には断面形状が略「く」字状の抱持面が形設され、前述の挟持搬送路側で向い合う左右の抱持面の間に、第1搬送装置8によって後送されてくる玉葱の球状部t3を受け継ぎ抱持して後方に搬送するようになっている。
【0029】
そして前記搬送駆動軸16、16及び縦向き回転中心軸48、48は、図8及び図9にも示すように、左右の伝動ケ−ス15、15の内部に収容構成されるギヤ伝動機構41、41に連動連結され、各々のギヤ伝動機構41、41の入力軸42、42は、伝動ケ−ス15、15から下方にそれぞれ延出されて、処理装置部C1の室内下部に位置するケ−シング43に横設された動力分配軸44に自在継手45及びベベルギヤ機構46を介して連動連結され、また、動力分配軸44は、ベルト伝動機構13によって前記原動機1の出力軸47に動力断続自在に連動連結されている。
【0030】
したがって、原動機1を始動してベルト伝動機構13を伝動状態に接続操作すると、原動機出力軸47からの動力により左右の搬送駆動軸16、16及び縦向き回転中心軸48、48が所定の方向に各々回転駆動され、左右の搬送駆動軸16、16の回転によって球状部支持搬送機構6の左右の丸ベルト14、14、挟持搬送機構25の左右の挟持ベルト24、24、スタ−ホイル26、26、スタ−ホイル27、27及び左右の引継用のスタ−ホイル34、34が駆動されて、それぞれが対面側において前方から後方に回転される。また、左右の縦向き回転中心軸48、48の回転によって茎引きベルト機構7の左右の挟持ベルト31、31及び、第1切断装置Eの左右のデイスク刃33、33が前方から後方に対向回転され、また左右の搬送駆動軸16、16及び、左右の縦向き回転中心軸48、48の回転によって第2搬送装置9の左右の挟持ベルト38、38が前方から後方に対向回転される。
【0031】
このような作動状態のもとで、図10に示すように玉葱をその茎葉部t1が下になりヒゲ根t2が上になる倒立姿勢にして作物支持滑り供給手段C4に供給して、前方張出部C3における第1搬送装置8前端である作物搬送開始個所p1に位置させると、図6に示すように、球状部t3が球状部支持搬送機構6に支持されて、その首部が左右方向上の位置を球状部支持搬送機構6に保持され、しかも茎葉部t1が挟持搬送機構25によって挟持され、玉葱は両搬送機構6、25の協働によって全体を後方に搬送される。
【0032】
こうして球状部支持搬送機構6で球状部t3を保持しての搬送が続けられる一方で、挟持搬送機構25の終端部に達した茎葉部t1はスタ−ホイル27、27によってスタ−ホイル34、34の搬送作用圏内に送られスタ−ホイル34、34の搬送作用により茎引きベルト機構7の搬送始端部に引継ぎ挟持される。
【0033】
また、スタ−ホイル34、34で茎葉部t1が搬送されている間に、その茎葉部t1の一定長さ以上の先端部分が第1切断装置Eのディスク刃33、33によって荒切りされるが、この際には、スタ−ホイル34、34が茎葉部t1を第1切断装置Eの切断作用圏に強制的に押し込むように働くので、たとえ、茎葉部t1が枯れていても確実に切断される。そして、切り離された茎葉部t1は被処理物供給部C1から落ちて圃場に放出される。この際、この切り離された茎葉部t1を機体左右方向へ搬送して機外の特定位置に放出させることも差し支えない。
【0034】
なお、上記の場合に、第1切断装置Eのディスク刃33、33は、玉葱の葉が分かれる部分よりも少し球状部t3側に寄った部位を切断するように位置設定して設け、また、スタ−ホイル34、34は、ディスク刃33、33の上側又は下側に近接させて配置するのが好ましく、そうすることによって枯れた茎葉部t1をも、より確実良好に荒切りできて以降の作業を円滑に行わせることができる。
【0035】
茎葉部t1の先端部分を荒切りされた玉葱は、球状部t3が球状部支持搬送機構6によって保持されながら、荒切り後の茎葉残部t1が茎引きベルト機構7に挟持されて更に後送が続けられ、その間、茎葉残部t1が茎引きベルト機構7により引下げられることによって適正な倒立姿勢に矯正されながら移行されて、第2搬送装置9に至ると、左右の挟持ベルト38、38の相対向する抱持面の間に球状部t3が抱持されて後送される。
【0036】
そして、第2搬送装置9に球状部t3が抱持されて搬送されている間に、第3切断装置Gによって茎葉残部t1が球状部t3との境目部分で切断され、また、球状部t3の上方のヒゲ根t2が第2切断装置Fによってその根元部から切断されるのである。
【0037】
茎葉残部t1を切断する第3切断装置Gは次のように構成されている。即ち、図2、図3、図8及び図9に示すように、左右の伝動ケ−ス15、15の後部に位置する入力軸42、42と一体か又は入力軸42、42に連動連結された左右の縦向き回転中心軸48、48が、左右一対の伝動ケ−ス15、15から上方に延設されて、第2搬送装置9の下側近傍に位置する軸上端部にディスクカッタ−49、49がそれぞれ嵌着され、左右一対のディスクカッタ−49、49は、両者の外周縁部が搬送中心線上で一部上下に重なるように配置され、その重なり合い部分が前方から後方に向けて対向回転して玉葱の茎葉残部t1を切断するようになっている。
【0038】
また、玉葱のヒゲ根t2を切断する第2切断装置Fは、処理装置部C2の前端部上方に設けられている支持枠50に支承する根起し機構51と根切断機構52とからなり、根起し機構51が第2搬送装置9の上側近傍の搬送上手側に、そしてその搬送下手側に根切断機構52が配置されている。
【0039】
第2切断装置Fの根起し機構51は、支持枠50に軸受支持する前後方向の回転軸に設けられた左右一対のブラシ53、53を備え、両ブラシ53、53が対面側において下方から上方に回転して、球状部t3上方のヒゲ根t2を下から上方に梳き上げて起立整姿させるようになっている。
【0040】
また、第2切断装置Fの根切断機構52は、支持枠50に上下動自在に連設した平行四節リンク54の後延端に取着したヘッド枠55と、そのヘッド枠55に設けた駆動ケ−スから突出する左右の駆動軸に固設する左右一対のディスク刃56、56と、ディスク刃56、56の前部上側及び後部上側に配設するゲ−ジ輪57、57とで構成されている。
【0041】
そして、前記平行四節リンク54と支持枠50との間に上方への付勢バネ(図示省略)が介装され、前記ゲ−ジ輪57、57が球状部t3の上部に当接した際にその当接荷重でヘッド枠55を軽く円滑に上方に退動させて球状部t3に対するディスク刃56、56の上下位置を自動的に調節しながら前記根起し機構51が起立整姿したヒゲ根t2を根元部から切断するようになっている。
【0042】
なお、根起し機構51における左右一対のブラシ53、53は、前出のケ−シング43から前方に延設される水平回転軸58に連動するベルト伝動機構59によって各々所期の方向に回転駆動され、また、根切断機構52の左右一対のディスク刃56、56は、前記ベルト伝動機構59からドライブ軸60を介してヘッド枠55の駆動ケ−スに伝達される動力でもってそれぞれ所期の方向に回転駆動されるようになっている。
【0043】
しかして、第3切断装置Gのディスクカッタ−49、49、伝動ケース15、15、ケーシング43及び動力分配軸44の後側でディスクカッタ−49、49及び伝動ケース15、15の下方には、ディスクカッタ−49、49によって切断された茎葉残部t1と、第2切断装置Fにおける根切断機構52の両ディスク刃56、56によって切断されたヒゲ根t2のうちの一部を機外の特定位置に搬出するための排出コンベア61が設けてある。図9に示すように、このコンベア61は、ベルト伝動機構13の中間プーリ13aからベベルギヤ機構13bを介して連動される前向きの水平回転軸13cに嵌着したコンベア駆動プ−リ62と、水平回転軸58に平行する回転軸に取付けたコンベア従動プ−リ63とにコンベアベルト64を巻回して構成されている。
【0044】
この際、前記コンベアベルト64の外周には、図4に示すように同ベルト64の回動方向と交差する方向の複数の搬送突起65を設けて、コンベアベルト64上に落下する茎葉残部t1などの落下物を搬送突起65で係引して、排出コンベア61の終端部から確実に運び出すようにするのが好ましく、また、コンベアベルト64の前後両脇部と搬送始端側の脇部には、前側ガイド板66、後側ガイド板67、始端側ガイド板68をそれぞれ仕切状に立設して、これらのガイド板により、切断された茎葉残部t1などがコンベアベルト64上に確実に落下するように誘導すると共にコンベアベルト64上から落下させないようにするのが好ましい。
【0045】
ディスクカッター49、49や排出コンベア61周辺の構成について図2、図3、図8及び図9を参照してさらに詳細に説明すると、左右一対の伝動ケ−ス15、15は、平面視で排出コンベア61の後方位から前方左右外向きに拡がって逆ハ字状を呈するように配設されている。
【0046】
左右の伝動ケース15、15の相互間や左右の縦向き回転中心軸48、48の相互間にはディスクカッター49、49で切断されて落下する茎葉残部t1が後方へ通過するための通路として使用される通路用空間TKが設けられている。左右のディスクカッタ−49、49は両伝動ケ−ス15、15の後端部に配置され、両ディスクカッタ−49、49の重合部分の前部、すなわち切断作用位置が、両伝動ケ−ス15、15間の逆ハ字状空間の後部に位置され、また第2搬送手段9に対しては、両挟持ベルト38、38が形成する挟持搬送路の終端寄り部分に対応するように位置されている。
【0047】
左右の伝動ケース15、15の下方にはケーシング43や動力分配軸44を覆うための略水平横向きのカバー部材100が緩やかな後上がり状に設けてあり、またこのカバー部材100の上側には前記通路用空間TKに面した各伝動ケース15部分を覆う左右一対のカバー部材101、101が設けてあり、これらカバー部材101、101はカバー部材100の上面に前後向き起立状に固着されると共に前側部分を前方へ向かうに伴って相互間寸法が漸次大きくなるような平面視漏斗状に形成されている。
【0048】
また、排出コンベア61の前側脇に位置する前側ガイド板66は、前記カバー部材100の後部を下向き垂直状に屈曲して形成されコンベアベルト64の前側に隣接して位置されており、また排出コンベア61の後側脇に位置する後側ガイド板67は、コンベアベルト64の後側に隣接して立設されている。
【0049】
上記したディスクカッター49、49や排出コンベア61周辺での処理状況について説明すると、第2搬送装置9や茎引きベルト機構7によりディスクカッタ−49、49の切断作用位置に送られる玉葱の茎葉残部t1はこれが多少嵩張っていても左右のカバー部材101、101の平面視漏斗状の前側部分に案内されてそれらカバー部材101、101の後部相互間に円滑に移動するものとなる。
【0050】
そしてディスクカッタ−49、49で切断された茎葉残部t1は、球状部t3から分離される直前のディスクカッタ−49、49の回転力を受けて後方へ跳ね飛ばされる傾向となり、このように跳ね飛ばされた後は左右の縦向き回転中心軸48、48の相互間や、左右のカバー部材101、101の相互間を経て重力作用により落下しつつ円滑に後方へ移動し、この後は直接に或いは、後側ガイド板67に衝突するなどして円滑にコンベアベルト64上に落下するものとなり、次はコンベアベルト64で機体横方へ搬送され、この搬送中には前側ガイド板66と後側ガイド板67によりコンベアベルト64の前後側に脱落するのを阻止され、最終的に機体の特定位置から圃場へ的確に排出される。
【0051】
一方、ディスク刃56、56で切断されたヒゲ根t2は球状部t3から分離される直前のディスク刃56、56の回転力を受けて後方へ跳ね飛ばされる傾向となり、このように跳ね飛ばされた後はその多くが伝動ケース15、15の存在箇所を経てコンベアベルト64上に落下するものとなり、その他のものは略水平横向きのカバー部材100の上面に落下したり、直接に圃場に落下するものとなる。
【0052】
またカバー部材100の上面にはヒゲ根t2のほか茎葉部t1の千切れ片や、玉葱に付着した土砂なども落下するのであり、これら落下物はカバー部材100が前下がり状に傾斜しているため機体振動により前方へ案内移動され動力分配軸44などの回転部に当たらないように落下される。
【0053】
ディスクカッター49、49や排出コンベア61周辺での処理状況は以上のとおりであり、こうして第2切断装置Fによりヒゲ根t2が切断され第3切断装置Gにより茎葉残部t1が切断された玉葱の球状部t3は、第2搬送手段9の終端部で挟持を解かれるが、その部分の下方位には定められた角度で後低姿勢に傾斜する受樋69が設けられて、該受樋69の後端が、その後方位に隣接して配置されている排出シュータ70の受入部70Aの前面壁に形成された受口70aに対応位置され、第2搬送装置9の終端部で挟持を解かれた玉葱の球状部t3とそれに付随して持ち運ばれる切断後のヒゲ根t2は、受樋69の前部に落下し、後低に傾斜する受樋69に沿って移行して前記受口70aから排出シュータ70内に落下され、受口70aの下方位から図11に示す左右の排出樋部70L、70Rのいずれかに案内されてその外方端の送出口70bから機外に送出されるようになっている。
【0054】
図10〜図15にみられるように、排出シュータ70は、左右方向の中央部位に位置する受入部70Aの下端部から左右に排出樋部70L、70Rを分岐させて形成され、左右排出樋部70L、70Rの分岐部下底壁70bの上面側である受入部70A内に排出経路を択一的に切り換える機構(排出経路択一機構)が形成されているのであって、即ち、前後方向の回動支点軸75を中心にして左右揺動可能に枢支した排路切換板76を設けている。
そして、前記受樋69から該排路切換板76への球状部t3の移動を円滑となすため、受樋69の後端から撓曲自在な合成樹脂材又はゴム材などで形成された撓み案内板69aを、受口70aを通じて受入部70Aの内方に及ぶように延出させ、該撓み案内板69aの後端を排路切換板7の上面に載置状に位置させている。
受入部70Aは箱体状となされていて、前面壁及び後面壁のほか、左右の側面壁a1、a1と上面壁a2とを備えたものとなされている。左右の側面壁a1は図13及び図15に示すように受入部70Aの側面の上部にのみ設けてあって、該側面壁a1の存在範囲を除いた受入部70A側面個所は開放された状態となされている。そして該側面壁a1の下縁個所にはコ字形に切欠部a3が形成されていて、受入部70Aの内方へこれの外方から手指の挿入が容易に行えるようになされている。
【0055】
排路切換板76は、排出シュータ70の外部から開放部を通じて直接に手で操作することによって、左側の排出樋部70Lを閉塞し右側の排出樋部70Rを受入部70Aに連通させる左倒れ位置(図11の点線図示位置p10)と、右側の排出樋部70Rを閉塞し左側の排出樋部70Lを受入部70Aに連通させる右倒れ位置(図11の仮想線図示位置p20)とに択一的に切換維持できるようになされている。
【0056】
排出シュータ70の左右の排出樋部70L、70Rの送出口70bから機外に送出された球状部t3は例えば図11に示すように機体側部に装設されたコンテナ支持部84に支持された上面開放型のコンテナCTに収容させるようになされている。
【0057】
また排出シュータ70の受入部70Aには、ここに玉葱の球状部t3が詰まったことを検出するための詰まり検出手段80が設けてある。該検出手段80は、前記排出シュータ70内に詰まった玉葱の球状部t3で押し変位される検知部材81と、該検知部材81の押し変位に関連して入り作動される検出スイッチ82とからなっている。
【0058】
検知部材81は方形板となされて箱状の受入部70Aの内方の上部に位置され、前端個所を受入部70Aの側面壁a1に支持された左右向き支点軸83を介して上下揺動自在に支持されており、一方、検出スイッチ82は市販のものであって受入部70Aの上面壁a2に縦向きに且つ上下位置調整可能に固定され、上下変位される入力部82aを受入部70A内に位置されている。該検出スイッチ82は、前記入力部82aが上方へ押し変位されることで切り状態から入り状態に変更され且つ、該変更に関連して入力部82aの押し変位状態(上方変位状態)が保持されて入り状態が機械的に自己保持され、また入力部82aに押し変位力が作用しない状態の下で入力部82aを縦軸回りへ回動操作することにより該自己保持状態が解除されて入力部82aが下方変位して切り状態の原位置に復帰するものとなされているものであり、入り状態となっているときにエンジン1の点火プラグのスパークが発生しないようにしてエンジン1を非作動状態となすようにエンジン電気系統に組み込まれている。
上記検出スイッチ82の自己保持状態を解除するには、受入部70Aの側面の切欠部a3から手指を挿入して入力部82aを回動操作するようになされるのであり、この際、切欠部a3は作業者の操作を容易となす。
【0059】
次に本実施例に係る調製機の使用例及び各部の作用について説明する。
機体を畦の一端に走行移動させ、その畦の他端へ向けて前進できる態勢となし、ここで、エンジン1から走行装置Aへの動力伝達を一時的に遮断して機体の走行を一時停止させ、調整装置Cにのみエンジン1の動力を供給する状態となす。
【0060】
この状態の下で、作業者は畦上の玉葱の一つづつを拾い上げて作物支持滑り供給手段C4内へ順次に挿入する。この挿入は玉葱の球状部t3を手で持って先ず倒立姿勢とし、次にその首部を作物支持滑り供給手段C4の下面をなす左右の細幅状傾斜滑り面部sm1、sm1の間個所b1へ前方から押し入れるように行うのであり、このように挿入された玉葱は首部近傍の球状部t3を左右の細幅状傾斜滑り面部sm1、sm1に支持されて重力作用により倒立姿勢を保持しつつこれら左右の細幅状傾斜滑り面部sm1、sm1上を前下方へ速やかに滑り移動する。
【0061】
このように挿入された玉葱のうち、左右の細幅状傾斜滑り面部sm1、sm1間の最下位置に位置したものは重力作用により動力や人為力を要することなく作物搬送開始個所p1に到達するのであり、ここに到達した玉葱は球状部支持搬送機構6などの搬送手段により前方張出部C3の搬送経路を経て調製装置Cに搬送されてここで既述したようにその調製処理が実施される。
【0062】
機体の前側近傍の畦上に存在した玉葱を全て拾い上げて作物支持滑り供給手段C4内へ供給した後は、機体の側部に設けられた走行伝動系の途中に設けられた図示しないクラッチ2aを入り切りするクラッチレバーRを一時的に入り操作して機体を適当距離だけ前進させて再び停止させ、ここで先と同様に、機体の前側近傍に存在した玉葱を拾い上げて細幅状傾斜滑り面部sm1、sm1の間個所b1へ供給するようになすのであり、以後、同様な処理が繰り返される。
【0063】
調製装置Cでヒゲ根t2や茎葉部t1を切断除去された後の球状部t3は受樋69に案内されて、受口70aを通じて受入部70Aの内方の後方へ向け落下する。このとき、第2切断装置Fで切断されたヒゲ根t2、球状部t3に付着した土砂、及び、球状部t3の表皮などの一部が球状部t3と一緒に受入部70A内に入り込むことは避けられない。そして、受入部70A内に後方へ向け落下した球状部t3は排路切換板76の切り換え側へ、即ち、図示例では左方へ向かう外力を付与されて左斜め後下方へ案内される。このように案内された球状部t3は、排出樋部70Rの底面g上を降下し、やがて送出口70bから外方へ出てコンテナCT内に落下する。
【0064】
このような調製処理中、排出シュータ70内に移動された球状部t3がた例えば排出シュータ70内に堆積したヒゲ根t2、土砂及び、球状部t3の表皮の存在などに起因して排出樋部70R上を円滑に落下しないために、排出シュータ70内で詰まることがある。これを放置していると、処理装置部C2から次々と送り込まれる玉葱が処理装置部C2内や排出シュータ70内に累積的に滞留してしまうのである。このようになると、その滞留した玉葱を機外に取り出すことが必要となって多大な手間が掛かるほか、玉葱が損傷するようになる。
【0065】
ところが、本実施例では、排出シュータ70内に球状部t3が詰まって、排出シュータ70内に滞留した球状部t3の数が増大すると、処理装置部C2から第2搬送装置9などの搬送力で受入部70A内に押し込まれる球状部t3が検知部材81を左右向き支点軸83回りの特定高さ位置より高く押し上げるようになる。このように押し上げられた検知部材81は検出スイッチ82の入力部82aを押し変位させて該検出スイッチ82を切り状態から入り状態に変位させる。これに関連して、検出スイッチ82は入り状態を自己保持して、エンジン1を安定的に非作動状態となし、調製装置Cの作動は停止される。したがって、排出シュータ70内にそれ以上の球状部t3が送り込まれることはなくなり、また処理装置部C2内や排出シュータ70内の詰まりがさらに成長することは確実に阻止される。
【0066】
こうしてエンジン1が非作動状態となったとき、作業者は、排出シュータ70内に詰まっている球状部t3をその開放個所から取り除くと共に、処理装置部C2内に詰まり加減となっている球状部t3を取り除く。このとき、排出シュータ70内の球状部t3の詰まりは初期段階であるため、排出シュータ70内の球状部t3はその開放部から容易に取り出せるのであり、また処理装置部C2内の球状部t3は受樋69上に詰まり加減となっている程度で、これよりも上流部に詰まりは発生していない状況であるため、処理装置部C2内で詰まり加減となっている球状部t3は多くの場合にカバー部材を取り外すことなく排出シュータ70の開放部を通じて容易に取り出せるのである。またこの程度の詰まりでは玉葱は損傷するに至っていない。
【0067】
ここで、排出シュータ70内の詰まりを一層早く検出したいときは、検出スイッチ82の固定高さを低くなすように調整するのであり、一方、それを一層遅く検出したいときは検出スイッチ82の固定高さを高くなすように調整するのである。
【0068】
排出シュータ70や処理装置部C2の内方に詰まった球状部t3を除去した後は、受入部70Aの側面に形成した開放部を通じて検出スイッチ82の入力部82aを回動操作することにより、自己保持された入り状態を解除させて切り状態に復帰させるのであり、これにより入力部82aは原位置に復帰され、検出スイッチ82は検出可能状態となり、エンジン1は作動可能状態となる。この後、作業者はエンジン1を再び始動させて調製処理を再開するのである。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】玉葱用として構成された球状作物調製機の側面図である。
【図2】調製装置の側面断面図である。
【図3】調製装置における玉葱搬送手段の平面断面図である。
【図4】調製装置の後部の平面視概略図である。
【図5】調製装置の前部を示す平面図である。
【図6】調製装置の前部を拡大した側面図である。
【図7】図6のイ部分の平面拡大図である。
【図8】調製装置の駆動系の側面図である。
【図9】調製装置の駆動系の後面図である。
【図10】調製装置の前部を示す斜視図である。
【図11】玉葱調製機の要部を後方から見た図である。
【図12】玉葱調製機の排出シュータの上部を後方から見た図である。
【図13】玉葱調製機の排出シュータの上部を左側方から見た図である。
【図14】玉葱調製機の排出シュータの上部を上方から見た図である。
【図15】玉葱調製機を斜め後方から見た図である。
【符号の説明】
【0070】
70 排出シュータ70
70A 受入部
76 排路切換板(排出経路択一機構)
80 詰まり検出手段
81 検知部材
82 検出スイッチ
C1 被処理物供給部
C2 処理装置部
CT コンテナ
a1 側面壁
a3 切欠部
g 底面
t1 茎葉部
t2 ヒゲ根
【出願人】 【識別番号】000005164
【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
【住所又は居所】岡山県岡山市江並428番地
【出願日】 平成15年9月24日(2003.9.24)
【代理人】
【公開番号】 特開2005−95029(P2005−95029A)
【公開日】 平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願番号】 特願2003−330859(P2003−330859)