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【発明の名称】 根菜類の根毛処理機
【発明者】 【氏名】赤松 寛二
【住所又は居所】岡山県赤磐郡山陽町下市447番地 みのる産業株式会社内

【氏名】佐藤 末治
【住所又は居所】岡山県赤磐郡山陽町下市447番地 みのる産業株式会社内

【要約】 【課題】連続して根毛の除去作業を行っても、作業対象である芋等の被処理物に高温により生じる悪影響を与えることなく安定した作業状況を容易に確保すること

【解決手段】フレーム11の上方部と下方部とを周回して駆動される搬送帯体12−1,に、根毛が延出する被処理物を載置する載置材を周回方向に間隔をあけて多数取り付け、かつ、これら載置材は被処理物の長さに対応して搬送帯体への取付位置を変更して任意の間隔にあけて取り付け可能とし、上記フレーム11の上方部において、搬送帯体12−1,の上方あるい/および下方より載置材に載置される被処理物へ向けて根毛焼却除去用のバーナーを設けていると共に、フレーム11の下方部には、バーナー15−1〜4よる被処理物の根毛焼却除去作業で熱せられた載置材を冷却する手段を設けている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームの上方部と下方部とを周回して駆動される搬送帯体に、根毛が延出する被処理物を載置する載置材を周回方向に間隔をあけて多数取り付け、かつ、これら載置材は被処理物の長さに対応して前記搬送帯体への取付位置を変更して任意の間隔にあけて取り付け可能とし、
上記フレームの上方部において、上記搬送帯体の上方あるい/および下方より上記載置材に載置される被処理物へ向けて根毛焼却除去用のバーナーを設けていると共に、
上記フレームの下方部には、上記バーナーよる被処理物の根毛焼却除去作業で熱せられた上記載置材を冷却する手段を設けていることを特徴とする根菜類の根毛処理機。
【請求項2】
上記搬送帯体は、上記フレームの幅方向の両側に設けられる一対のチェーンからなると共に、前記載置材は針金状の線材で形成し、該線材を屈曲させて被処理物の位置決め用の窪部を設けると共に該線材の両端を上記チェーンの穴部に抜き差し可能に差し込んで取り付けている請求項1に記載の根菜類の根毛処理機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は根菜類の根毛処理機に関し、詳しくは、長時間連続して安定した根毛の処理作業を可能とするものである。
【背景技術】
【0002】
芋類、牛蒡類等といった各種根菜類は、収穫した状態では表面より根毛が延出しており、見栄えを良好にして商品価値を高めるため、根毛の除去処理を行うことがある。根毛の除去処理を行う処理機は、従来より種々のタイプのものが存在しており、バーナーの炎で根毛を焼却除去するタイプが多い。なお、これら根毛の処理機は、タマネギ等の表皮の除去作業にも適用されることがある。
【0003】
図8は、特開平10−14552号で開示されている従来の芋の根毛処理機1であり、コンベア2に被処理物である芋を載置する線材3を多数取り付け、搬送される芋に向かって火炎を放射するバーナー4を設けると共に、コンベア2の下側には冷却水を充填した一定容量の冷却水容器5を配置している。
【0004】
根毛処理機1による芋の根毛除去作業は、根毛が延出した状態の芋をコンベア2の上方側の一方端2aに位置する線材3に載置し、コンベア2による搬送で芋を火炎が放射されるバーナー4の前方を通過させて根毛を焼却除去し、処理の済んだ芋を他方端2bへと搬送している。また、バーナー4の火炎放射で芋と同時に芋を載置している線材3も加熱することになるが、線材3は下側に周回した際に冷却水容器5内を通過することで冷却され、上方側へ戻って芋を載置する際には高温でないようにして、高熱体との接触で芋に生じる悪影響を防止している。
【0005】
根毛処理機1は、冷却水容器5内の冷却水で線材3を冷却するが、連続して根毛除去作業を行っていると、冷却水容器5内の冷却水が高温の線材3により熱せられ蒸発し、冷却水量が減少してしまう問題がある。即ち、蒸発により冷却水容器5内の冷却水が一定の浅さになると、線材3が冷却水容器5内を通過しても冷却水へ浸漬されず、高温のままの線材3に芋を載置することになり、芋へ悪影響を与えることになる。
【0006】
さらに、上記冷却できない状態のままで線材3が周回を続けると、線材3は加熱され続けて非常に高温状態となり、芋への悪影響も一段と大きくなってしまう問題がある。このような問題は、冷却水容器5の容量を大きくすれば、ある程度多量の冷却水を蓄えて蒸発に至るまでの時間を延長できるが、根毛処理機自体の寸法が大型化してしまい、また、多量の冷却水からくる安心感や過信により、却って冷却水の蒸発を見過ごすことも多くなる。
【0007】
一方、上記のような冷却水容器を大型化する代わりに、冷却水を適宜補給することも考えられるが、蒸発に見合った量を補給するためには常に冷却水の量を監視する必要があるので手間がかかる。また、随時一定量を補給するようにすれば、冷却水容器からオーバーフローするか、蒸発量に対して補給量が追いつかない状態になることが想定され、現実的でなく、さらに、補給量の検知をセンサ等を設けて行うようにすると、水の補給量の制御手段等が必要となりコストが上昇する問題がある。
【特許文献1】特開平10−14552号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記した問題に鑑みてなされたものであり、連続して根毛の除去作業を行っても、作業対象である芋等の被処理物に高温により生じる悪影響を与えることなく安定した作業状況を容易に確保することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明は、フレームの上方部と下方部とを周回して駆動される搬送帯体に、根毛が延出する被処理物を載置する載置材を周回方向に間隔をあけて多数取り付け、かつ、これら載置材は被処理物の長さに対応して前記搬送帯体への取付位置を変更して任意の間隔にあけて取り付け可能とし、
上記フレームの上方部において、上記搬送帯体の上方あるい/および下方より上記載置材に載置される被処理物へ向けて根毛焼却除去用のバーナーを設けていると共に、
上記フレームの下方部には、上記バーナーよる被処理物の根毛焼却除去作業で熱せられた上記載置材を冷却する手段を設けていることを特徴とする根菜類の根毛処理機を提供している。
【0010】
このように根毛処理機に冷却手段を設けると、通過する載置材を確実に冷却することができ、載置材に載置する被処理物へ悪影響を与えることなく連続して安定した根毛処理作業を行える。
上記冷却手段として、フレームの下方部に、下方部を流れる載置材の上下を被うトンネル部を設けると共にトンネル部内へ送風するファンを設けて、根毛焼却時に熱せられて高温となった載置材をトンネル部内の送風で冷却する構成とすることが好ましい。このように送風による空冷式とすると、冷却水の蒸発という事態も発生せず、適量の風をトンネル部内へ送り込むことで、トンネル部内で載置材を確実に冷却できる。
【0011】
また、送風手段さえ駆動させていれば、確実に載置材を冷却できるので、特に、載置材の冷却に手間を要することもなく、取扱性も従来の水冷式の根毛処理機に対して大幅に向上できる。なお、送風手段としては、遠心ファン、斜流ファン、軸流ファン等の各種ファンやブロワを適用できるが、送風機あるいは通風機用のファン又はブロワを適用することが好ましい。
【0012】
また、トンネル部は、少なくとも載置材を冷却するのに充分な長手寸法を確保すればよく、搬送帯体も含めて全周を被うようにしてもよく、上下に二分割して載置材の上方および下方を被うようにしてもよい。さらに、根毛を焼却除去する火炎を放射するバーナーは、フレームに対する位置や距離を調節可能にすることが好ましく、バーナーには放射される火炎の方向を規制するカバー等を取り付けることが好適である。
【0013】
上記搬送帯体は、上記フレームの幅方向の両側に設けられる一対のチェーンからなると共に、前記載置材は針金状の線材で形成し、該線材を屈曲させて被処理物の位置決め用の窪部を設けると共に該線材の両端を上記チェーンの穴部に抜き差し可能に差し込んで取り付けていることが好ましい。
上記のようにフレームの両側にチェーンからなる搬送帯体を設けると、安定した周回駆動を確保でき、被処理物の搬送も確実になる。搬送帯体としてはチェーンに限らずベルトも適用できる。また、載置材に窪部を設けると被処理物は重力により自然と窪部に位置し、被処理物の位置が規定できることでバーナの火炎放射方向の設定が容易になると共に、焼却による作業精度も向上できる。
【0014】
なお、載置材は所要の剛性のある線材を屈曲させて形成すると共に、両端部を両側の搬送帯体に所要間隔で多数設けた穴部に差し込むことで、回転自在に取り付けることができる。このように穴部への差し込みで載置材を取り付けると、各載置材の間隔も被処理物の長さ寸法に応じて適宜、取付位置を変更することで容易に調節することができ、また、取り付けられた載置材が搬送帯体に対して回転自在になることで、搬送帯体の周回方向が変化する端部等での回転がスムーズになり、被処理物の搬送も安定できる。
【0015】
また、上記根毛処理機の側面に防風カバーを取り付けることで、バーナーへの風の影響を防ぐことができると共に、該防風カバーに透明樹脂板または透明ガラスを用いると、内部の作業状態を観察することができる。
【0016】
さらに、バーナーを取り付けた部材とフレームとを垂直方向のバネ部を介して連結して該部材を上方に付勢しておき、該部材を下方へ押し下げるレバーを設けることで、レバーの操作だけで該バネ部が伸縮して上記バーナーの昇降を簡単に行うことができる。
なお、レバーによるバーナーを取り付けた部材の押し下げ構造としては、略楕円形の偏心カムの偏心軸上に該レバーとフレームの一部とを取り付け、かつ、該偏心カムの下端側面を該部材の上面に当接させることにより、レバーを動かして偏心カムを回転させると、偏心カムの偏心軸と下端側面との距離が大きくなり、偏心カムの下端側面がバーナーを取り付けた部材の上面を押し下げることとなる。
【発明の効果】
【0017】
上記した説明より明らかなように、本発明の根菜類の根毛処理機を用いると、被処理物の長さに応じて載置材の取付位置を変更することができる。また、連続して作業を行っても、特に注意を払わなくても安定して載置材を冷却できるので、長時間の連続作業にも被処理物に悪影響を与えずに運転できる。また、バーナーの配置状態を上下複数で且つ上流と下流に設けているので、確実に根毛を処理できると共に、作業効率も向上できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1、2、3は、本発明の実施形態にかかる根菜類の根毛処理機10であり、四隅に立設する支柱11a−1〜11a−4の上端で長手方向に延出する長手部材11b−1、11b−2を設けたフレーム11に、フレーム11における長手部材11b−1、11b−2附近の高さとなる上方部から当該高さより下方となる下方部へ、搬送帯体としてチェーン12−1、12−2を周回させている。チェーン12−1、12−2はフレーム11の幅方向の両側に位置し、これら両側のチェーン12−1、12−2を繋ぐように載置材14が多数取り付けられ、さらに、フレーム11の上方部には上方バーナー15−1〜15−4及び下方バーナー16−1〜16−4を多数設けている。
【0019】
チェーン12−1、12−2は、フレーム11の被処理物の取出側となる端部11c近傍に取り付けた駆動モータ13とベルト18を介して駆動される第一スプロケット17Aの回転が伝達されて、フレーム11の上方部では長手部材11b−1、11b−2に沿って水平方向で図2の黒矢印方向に移動し、端部11cで下方部へ向きを変えている。その後、最下点となるフレーム11の長手部材11bの略中央箇所から下方に突設した支持棒11dの下端11eを通過して、被処理物の投入側となる端部11fへと向かって第二スプロケット17Bを経てフレーム11の上方部へ戻り、全体として逆三角形状で周回している。
なお、チェーン12−1、12−2の周回速度は、フレーム11の端部11f附近に取り付けたスピードコントローラ30で駆動モータ13の回転速度を可変することで所要速度に適宜調節可能にしている。また、支持棒11dの下端11eには、バネ19aで付勢したテンショナー19を取り付けており、チェーン12−1、12−2が上方バーナー15−1等の加熱で伸長しても、張り状態を自動で調節し、常に適切なテンションを維持してスムーズな周回を確保している。
【0020】
チェーン12−1(12−2も同様)は、図5に示すように各コマ12−1aを多数連結して構成されているが、各コマ12−1aの外周側には突出部12−1bを設けると共に、これら各突出部12−1bに載置材14の取付用の穴部12−1cを穿設している。
【0021】
載置材14は、所要剛性を有する針金状の線材を屈折して形成しており、被処理物を位置決めする窪部14a−1、14a−2を計二箇所設けて全体を略W字形状にすると共に、両側の各端部14b、14cを水平方向に延在している。各端部14b、14cは両側のチェーン12−1、12−2の穴部12−1c、12−2cに差し込んで、載置材14をチェーン12−1、12−2へ回動自在に取り付けている。このように載置材14を取り付けることで、第一及び第二スプロケット17A、17Bによるチェーン12−1、12−2の方向転換箇所でも、載置材14が窪部14a−1、14a−2が下方になるように回転し、チェーン12−1、12−2の周回を阻害しないようにしている。
【0022】
載置材14は、穴部12−1c、12−2cへ連続するコマ12−1a、12−2aを二個飛ばしで取り付けているが、被処理物の長さに応じて各載置材14の間隔を自由に調節することできる。例えば、被処理物が短い場合は、間隔をあけずに連続する全ての穴部12−1c、12−2cに載置材14を取り付けて被処理物の落下を防止するようにしてもよく、被処理物が長い場合は、三個あるいは四個飛ばしで載置材14を穴部12−1c、12−2cへ取り付けるようにしてもよい。このような載置材14の取付位置を変更は、穴部12−1c、12−2cより両端14b、14cを抜き変えて、別の穴部12−1c、12−2cへ差し込むことにより容易に行える。
【0023】
なお、図1に示すようにフレーム11の被処理物の投入側の端部11fの上面カバー11gは、は、載置材14の窪部14aの位置と対応する箇所にV字溝部11h−1、11h−2を計二箇所凹設して、被処理物を投入時にスムーズにV字溝部11h−1、11h−2により載置材14の窪部14a−1、14a−2へ案内するようにしている。
【0024】
また、フレーム11の下方部となる支持棒11dの下端11eからフレーム11の上方部の投入側の端部11fへ至るチェーン12−1、12−2の周回箇所には、トンネル部20を取り付けて、載置材14の上方及び下方を被っている。トンネル部20は、図4にも示すように、載置材14の上方に取り付けるアッパー部21とロア部22からなり、アッパー部21及びロア部22は、両側の長手方向の側部21a、21b、22a、22bを折り曲げた三方を被う形状に形成すると共に、幅方向はフレーム11と略同等の寸法を確保して、側部21a、21bと側部22a、22bを上下に少し間隔をあけて、この間隔にチェーン12−1、12−2を位置させた状態で取り付けている。
【0025】
このようにトンネル部20を二分割で形成しているのは、チェーン12−1、12−2のメンテナンス性を考慮しているためで、上下に少し間隔をあけているのは、チェーン12−1、12−2が伸長した際の干渉を防ぐためである。
【0026】
トンネル部20は長手方向の両端部20a、20bが開口しており、フレーム11の被処理物の投入側の端部11f側となる端部20aの開口は、端部11f側に設けたボックス部23の内部と連通させている。このボックス部23は下面を開口して外気を取り入れるようにすると共に、内部に送風手段としてファン24を内蔵し、図2の白矢印方向に示すように、ファン24を駆動することで取り入れた外気をトンネル部20の内部へ送風するようにしている。本実施形態のファン24では、最大1分間当たり約1立方メートルの送風を可能にしており、トンネル部20内を通過する載置材14を冷却すると共に載置材14の付着したゴミ等も吹き飛ばしている。なお、ファン24の風量は適宜調節可能にしている。
【0027】
一方、フレーム11の上方部に設けた上方バーナー15−1〜4及び下方バーナー16−1〜4は、取付位置を適宜調節可能にしている。具体的には、チェーン12−1、12−2の上方に取り付ける上方バーナー15−1〜4は、両側の各長手部材11b−1、11b−2の上方で平行に位置するX方向部材25より計4本立設する両側のZ方向部材26を繋ぐ上流及び下流側の各Y方向部材27に二個ずつ取り付けられている。
取り付けられる姿勢は、上方バーナー15−1〜4は、先端が載置材14の左右の窪部14a−1、14a−2の方向へ向くようにしている。
【0028】
X方向部材25は、その両側下端部がフレーム11の各長手部材11b−1、11b−2とZ方向バネ部37で連結されることにより上方に付勢されているので、互いに連結された上方バーナー15−1〜4、Y方向部材27、Z方向部材26およびX方向部材25は全体として上方に付勢されることとなる。
また、Y方向軸部39の両端に取り付けられた略楕円状の偏心カム38は、長手部材11b−1、11b−2から上方に突設した三角状の支持部11iに回転自在に軸支させて、一方の偏心カム38にレバー40を固定していると共に、これら偏心カム38の下端側面をX方向部材25の上面に当接させている。
【0029】
図7(A)に示す状態からレバー40を下方に移動させて、図7(B)に示すように、長手部材11b−2より上方に突設した多段ストッパー41の上段切欠部41aにレバー40を引っ掛けて保持させると、偏心カム38の下端側面がX方向部材25を押し下げてZ方向バネ部37が縮むことにより、上方バーナー15−1〜4が下降する。
この状態からさらにレバー40を下方に移動させて、図7(C)に示すように、多段ストッパー41の下段切欠部41bに引っ掛けて保持させると、偏心カム38の下端側面がX方向部材25をさらに押し下げてZ方向バネ部37がさらに縮むことにより、上方バーナー15−1〜4がさらに下降する。
上記のようにして、レバー40操作により上方バーナー15−1〜4を簡単に昇降させることができる。
【0030】
さらに、上方バーナー15−1〜4の取付高さは、Y方向部材27のZ方向部材26への取付位置を上下することによっても微調節可能である。また、上流側の上方バーナー15−1、15−2と下流側の上方バーナー15−3、15−4の間隔は、Z方向部材26のX方向部材25への取付位置を前後することで調節可能である。また、同一のY方向部材27に取り付けた上方バーナー15−1、15−2あるいは上方バーナー15−3、15−4の各間隔は、各バーナーの取付位置を左右に移動することで調節でき、また、載置材14に対する放射角度もY方向部材26に対する取り付け角度を周方向に適宜変更することで調節できる。
【0031】
また、下方バーナー16−1〜4にはレバーによる昇降機能は設けていないが、その他の位置調節機能は上方バーナー15−1〜4と同様であり、フレーム11の両側の各長手部材11b−1、11b−2の下方に平行に取付高さ可変に取り付けた下方X方向部材28を繋ぐように、下方Y方向部材29を上流側及び下流側に前後位置可変に計二本取り付けており、これら各下方Y方向部材29に二個ずつ下方バーナー16−1〜4を取り付けている。
なお、下方バーナー16−1〜4についても、上方バーナー16−1〜4と同様にレバーによる昇降機能を設けてもよい。
【0032】
各上方及び下方バーナー15−1〜4、16−1〜4は、図6に示すように同様の構成であり、代表して上方バーナー15−1で説明すると、円筒形状の本体部15−1aの先端に炎の噴射口15−1bを有すると共に後端15−1cにはガスを供給するガスパイプ31を接続している。また、先端側の外周上方面には、炎の噴射方向規制用のカバー34を取り付けている。カバー34は緩やかな湾曲した形状であり、後端中央より貫通孔34bを有する取付部34aを突設し、本体部15−1aと平行に設けたガイド棒15−1dを貫通孔34bに通してボルト止めし、位置を固定している。
【0033】
このようにカバー34を取り付けることで、噴射口15−1bから発せられる炎を上方へ拡がるのを防いで下方へ案内することができ、被処理物へ向けて的確に炎を発して根毛を確実に焼却するようにしている。なお、カバー34は、ガイド棒15−1dに対して前後させ所要位置でボルト止めすることにより、容易に取付位置を調整でき、被処理物の大きさ等や火力に応じて最適な炎の放射を得ている。なお、下方バーナーの場合は、外周下方面にカバーを取り付けて下方に炎が拡がらないようにしている。
【0034】
これら上方及び下方バーナー15−1〜4、16−1〜4は、ガスパイプ31を介してガスボンベ(図示せず)と接続されており、ガスパイプ31の途中に設けた各バーナー専用コック32の開閉で各バーナーへのガス供給量の調節をしている。なお、ガスボンベとの接続元には、所要容量のチャンバー室33を設けて、各バーナーへ均等にガスが供給できるようにしている。
【0035】
また上記根毛処理機10には、長手部材11b−1、11b−2の側面に長方形状の防風カバー36を取り付けて、上方バーナー15−1〜4及び下方バーナー16−1〜4への風の影響を防いでいる。防風カバー36は、金属製からなる外枠部36bの内部に透明樹脂板36aを嵌め込んでおり、継手部42を介して長手部材11b−1、11b−2に連結している。
なお、透明樹脂板36aは、内部の作業状態が観察できる透明のものであれば代替してもよく、例えば透明ガラス等を用いてもよい。
【0036】
次に、上述した根毛処理機10により根毛処理作業を説明する。
処理作業に当たり、先ずガスパイプ31の各コック32を開いて上方及び下方バーナー15−1〜4、16−1〜4にガスを供給した状態で着火し、各バーナーより火炎を放射させる。次に、駆動モータ13を所要速度で回転させてチェーン12−1、12−2を周回させると共に、ファン24も駆動してトンネル部20内へ送風を開始している。
【0037】
上記状態で、被処理物として表面より根毛が延出している芋Mを、投入側の端部11fより載置材14へ載置している。この際、上面カバー11gの各V字溝部11h−1、11h−2ごとに芋Mを投入して、同時に二本の芋Mの処理作業を行うようにしている。また、V字溝部11h−1、11h−2を通して投入することで、スムーズに載置材14の窪部14a−1、14a−2への芋Mが案内されて、載置材14に対する位置決めがされる。
【0038】
投入されて載置材14へ載置された芋Mは搬送されて、最初に上流側の上方及び下方バーナー15−1、15−2、16−1、16−2の火炎にさらされ、根毛が着火して下方に焼け落ちている。なお、焼け落ちた根毛はトンネル部20の傾斜しているアッパー部21の上面に落下し、その後、アッパー部21の上面に沿って下方へ滑り落ちて一箇所に集められている。
【0039】
また、上流側の火炎でも焼け落ちなかった根毛が存在していても、さらに、芋Mが搬送されることで下流側の上方及び下方バーナー15−3、15−4、16−3、16−4の火炎にさらされて、残存している根毛を完全に焼却している。これら残存している根毛は、上流側の加熱で燃えやすい状況になっているため、下流側の火炎で確実に焼き落とすことができる。根毛の処理された芋は、フレーム11の取出側の端部11cまで搬送されて、ガイド板35の案内で収穫箱Bへ収められている。
【0040】
上記のように、本発明では、上流と下流にバーナーを設けているので、焼却が困難な水に濡れた根毛等でも、上流側のバーナーで水分を蒸発させた焼却しやすい状態にできるため、確実に下流側のバーナで不要な根毛を焼却できる。また、各上流および下流毎にも上下毎に計2個のバーナーを設けているので、一度に二個の処理作業が可能となり、作業効率も向上している。
【0041】
一方、上流および下流における二度の加熱で高温となった載置材14は、フレーム11の上方部から下方部へ周回してトンネル部20内を通過している。トンネル部20内は、ファン24による送風が載置材14の進行する方向と対向するように送られているため、載置材14が強烈な風にさらされた状態となり、吹き抜ける風が載置材14の高熱を奪い去っていき、トンネル部20を通過すると載置材14は常温レベルまで冷却され、その後、フレーム11の上方部へと、再度周回している。
【0042】
以降、上記同様に芋を載置して根毛を処理しており、芋を投入側の端部11fで載置する際は、載置材14は常温レベルなので、芋に悪影響を与えておらず、また、上方および下方バーナー15−1〜4、16−1〜4で確実に根毛の処理を効率的に行っている。また、上記内容を連続的に続けても、ファン24の送風により常に載置材14は冷却されているため、安定した作業が可能であり、また、載置材14の冷却状態には特に注意する必要もないため、作業者は根毛の処理状況のみを注意すればよく、作業者の負担も軽減している。
【0043】
なお、本発明の根毛処理機10は、芋以外にもその他の根毛が延出している各種根菜類にも適用でき、また、タマネギの表皮の除去にも適用可能である。また、上述した形態外にも種々の形態が可能であり、例えば、バーナーの数は更に増加してもよく、また、作業処理数が少ない場合や、根毛の焼却しやすい被処理物の場合等は、上記形態よりバーナーの数を減少させてもよい。また、バーナーのX方向部材等による各方向に対する位置調節は、特に調節は必要でない方向等は調節機能を省略してもよい。
【0044】
また、載置材の冷却性を高めるために、チェーンの周回形態を下方部でも水平状態にすると共に、トンネル部で被う範囲を長くして、冷却範囲を増加するようにしてもよい。また、トンネル部は上下二分割でなく、チェーンも含めて周囲全体を被うような形態で形成してもよい。
また、多段ストッパー41は切欠部41a、41bを2つ設けているが、レバー40により上方バーナー15−1〜4の昇降位置をさらに細かく調節したい場合には、上記切欠部を3つ以上設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の実施形態に係る根毛処理機の斜視図である。
【図2】実施形態の根毛処理機の側方からの概略図である。
【図3】実施形態の根毛処理機の取出側端部からの概略図である。
【図4】図2におけるA−A断面図である。
【図5】載置材のチェーンへの取付状況を示す概略斜視図である。
【図6】バーナーの斜視図である。
【図7】(A)(B)(C)はレバー操作による上方バーナーの昇降状態を示す説明図である。
【図8】従来の根毛処理機の概略図である。
【符号の説明】
【0046】
10 根毛処理機
11 フレーム
12−1、12−2 チェーン
14 載置材
15−1〜4 上方バーナー
16−1〜4 下方バーナー
19 テンショナー
20 トンネル部
23 ボックス部
24 ファン
25 X方向部材
26 Z方向部材
27 Y方向部材
36 防風カバー
37 Z方向バネ部
38 偏心カム
40 レバー
41 多段ストッパー
M 芋
【出願人】 【識別番号】000100469
【氏名又は名称】みのる産業株式会社
【住所又は居所】岡山県赤磐郡山陽町下市447番地
【出願日】 平成16年9月29日(2004.9.29)
【代理人】 【識別番号】100072660
【弁理士】
【氏名又は名称】大和田 和美

【公開番号】 特開2005−46157(P2005−46157A)
【公開日】 平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願番号】 特願2004−284501(P2004−284501)