トップ :: A 生活必需品 :: A23 食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理




【発明の名称】 ピザライスの製造方法
【発明者】 【氏名】鈴木 喜作

【要約】 【課題】シャリの劣化、老化を防止することができる上に、保形性が失われず、しかも味覚や食感等の低下を招来することがないピザライスの製造方法を提供することを目的とする。

【解決手段】成形シャリ11を素焼きして成る素焼きおむすび1の外面に醤油2とゲル化原料3を順次コーティングして素焼きおむすび表面にシャリの劣化、老化防止用のコロイド被膜3aを形成し、その後、この素焼きおむすび1の上面にピザ用の具4をトッピングし、最後に全体を焼成するものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
成形シャリを素焼きして成る素焼きおむすびの外面に醤油とゲル化原料を順次コーティングして素焼きおむすび表面にシャリの劣化、老化防止用のコロイド被膜を形成し、その後、この素焼きおむすびの上面にピザ用の具をトッピングし、最後に全体を焼成することを特徴とするピザライスの製造方法。
【請求項2】
前記成形シャリとして、保形力を強化させるためにうるち米やもち米を用いることを特徴とする請求項1に記載のピザライスの製造方法。
【請求項3】
前記シャリの劣化、老化防止用のゲル化原料として、キサンタンガム、ゼラチン、カナギナン、ローカストビーンガム、ガールビーンガム、CMC、寒天等の天然糊料の一種または複数種混合したものを用いることを特徴とする請求項1に記載のピザライスの製造方法。
【請求項4】
前記シャリの劣化、老化防止用のゲル化原料に玉子および牛乳を添加することを特徴とする請求項1または請求項3のいずれかに記載のピザライスの製造方法。
【請求項5】
前記シャリの劣化、老化防止用のゲル化原料にチーズを混合し、その混合原料を素焼きおむすびの外面にコーティングし、その後、素焼きおむすびの上面にピザ用の具をトッピングし、最後に全体を焼成することを特徴とする請求項1記載のピザライスの製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、シャリの劣化、老化を防止することが可能なピザライスの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のピザライスの製造方法としては、引用文献1に示したように、薄板状に成形した米飯を卵液等の焼成又は蒸成被膜をもって包囲し、上面にピザソース、魚類、肉類、野菜類、チーズ等のピザ用具を載せる方法が知られている。
【特許文献1】特開平1−160459号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前記した従来の方法では、炊飯した米飯を薄板状に成形しただけでこれに直接卵液等の焼成又は蒸成被膜形成用のコロイド溶液をコーティングするものであるから、コロイド溶液が米飯の内部まで過度に侵入し易く、このため外形がくずれてしまい保形性が失われると共に、米飯自体の味覚や食感等が低下する等という問題を有するものであった。
【0004】
本発明は、このような従来の問題点を解消するもので、成形シャリをいったん素焼きして焼きおむすびとなし、この焼きおむすび外面にゲル化原料をコーティングすることにより、シャリの劣化、老化を防止することができる上に、保形性が失われず、しかも味覚や食感等の低下を招来することがないピザライスの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明のピザライスの製造方法では、請求項1では、成形シャリを素焼きして成る素焼きおむすびの外面に醤油とゲル化原料を順次コーティングして素焼きおむすび表面にシャリの劣化、老化防止用のコロイド被膜を形成し、その後、この素焼きおむすびの上面にピザ用の具をトッピングし、最後に全体を焼成することを特徴とする。
【0006】
請求項2では、前記成形シャリとして、保形力を強化させるためにうるち米やもち米を用いることを特徴とする。
【0007】
請求項3では、前記シャリの劣化、老化防止用のゲル化原料として、キサンタンガム、ゼラチン、カナギナン、ローカストビーンガム、ガールビーンガム、CMC、寒天等の天然糊料の一種または複数種混合したものを用いることを特徴とする。
【0008】
請求項4では、前記シャリの劣化、老化防止用のゲル化原料に玉子および牛乳を添加することを特徴とする。
【0009】
請求項5では、前記シャリの劣化、老化防止用のゲル化原料にチーズを混合し、その混合原料を素焼きおむすびの外面にコーティングし、その後、素焼きおむすびの上面にピザ用の具をトッピングし、最後に全体を焼成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、以上のとおり構成されるものであるから、いったん素焼きした素焼きおむすびの外面に形成されたコロイド被膜によってシャリの劣化、老化を防止できる。また、常温で食することができるのは勿論のこと、冷蔵、冷凍保存も可能となる。冷蔵、冷凍保存した場合は解凍することによって食べることができる。したがって、大量生産、大量保存が可能となり、生産性の向上が図れる。
【0011】
さらに、いったん素焼きした素焼きおむすびをベースとすることからゲル化原料のシャリ内部までの浸透を防ぐことができ、保形性を失うこともない。しかも、味覚、食感、外観等にも優れ、老若男女を問わず消費者の好みに合致する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明を実施する最良の一形態を説明すると、図において示される符号Aは、ピザライスであって、素焼きおむすび1の外面に醤油2とゲル化原料3を順次コーティングして素焼きおむすび1の表面にシャリの劣化、老化防止用のコロイド被膜3aを形成し、その後、この素焼きおむすび1の上面にピザ用の具4をトッピングし、最後に全体を焼成することによって製造される。
【0013】
前記素焼きおむすび1は、不図示の成形ロボットにて所定の形状に成形された成形シャリ11をオーブン(コンベクションオーブン)12に入れ比較的低温で全体にほんのりと焦げ目が付く程度に素焼きすることによって成形される。
【0014】
そして、この素焼きおむすび1は、直ちに醤油塗布機13に入れられ素焼きおむすび1の外面全体に醤油2が均等にコーティングされる。その後、さらにゲル化原料3がコーティングされ、外面にシャリの劣化、老化防止用のコロイド被膜3aが形成されることは既述のとおりである。
【0015】
前記したシャリ11としては、従来のピザ同様適当な厚みを有する円形のものが好適であるが、その他の形状、例えば楕円形、三角形、四角形等々いずれの形状でも良いものである。要するに、素焼きおむすび1の形状は、従来一般の焼きおむすびの形状に限定されるものではなく、あらゆる形態のものを含むものとなっている。また、醤油塗布器13としては、スプレー噴射(図1(c))、ブラシ塗り、ドブ漬けのいずれの方式を採用することもできる。さらに、成形シャリ11の保形力を強化するために、うるち米ともち米を8対2、あるいは7対3位の割合で配合したものを用いることもできる。
【0016】
前記ゲル化原料3としては、キサンタンガム、ゼラチン、カナギナン、ローカストビーンガム、ガールビーンガム、CMC、寒天等の天然糊料の一種または複数種混合したものを用いる。この種のゲル化原料3は、粘稠性を有し、しかも低糖度でゲル化糖度が高く、かつ透明性を有している。特に、キサンタンガムは耐塩性に優れているため、素焼きおむすび1に塗布された醤油2面にコーティングするゲル化原料3として好適なものである。なお、前記ゲル化原料3は、前記天然糊料パウダーと砂糖と水とを混合してから加熱することによって得られる。
【0017】
さらに、前記ゲル化原料3に玉子および牛乳を適量添加することもできる。これによって素焼きおむすび1の外面にコーティングしたゲル化原料3はクリーム色を呈し、味覚はもちろん、視覚性も向上し、消費者の購買意欲をそそらせることができる。
【0018】
このようにゲル化原料3を素焼きおむすび1の外面にコーティングすると、コロイド被膜3aによって素焼きおむすび1の外面が保湿、保護され、シャリの劣化、老化を防止することができるため、長期の保存性に優れているのは勿論、冷蔵、冷凍保存も可能となる。したがって、大量生産、大量保存も可能となり、生産性の向上が図れるものである。
【0019】
ところで、ゲル化原料3は素焼きおむすび1の全周は勿論、図1に示したように素焼きおむすび1の上面および側周面だけでも、あるいは図3に示したように上下両外周および側周面だけコーティングしても良い。
【0020】
ピザライスAは、最終仕上げ工程において強火で焼成されるため、一般のピザ生地同様、特に素焼きおむすび1の縁部が硬化したり、あるいは焦げることが多いものである。そこで、この縁部にゲル化原料3によるコロイド被膜3aが形成されていると、この部分を強火で焼成しても硬化や焦げを有効に防止することができる。
【0021】
前記ピザ用の具4としては、パン生地を使用した従来のピザにトッピングされる具と同様なものを使用することができる。例えば、ピザソース、魚介類、肉類、野菜類、果実類、チーズ等々であり、必要に応じて香辛料やオリーブ油等を使用することもできる。
【0022】
具体的には、ゲル化原料3をコーティングした素焼きおむすび1の上面に魚介類、肉類、野菜類、果実類の具4を均等にトッピングした後、その上面から粉や細切りのチーズ4aを振りかける。このチーズ4aとしては加熱して溶けるナチュラルチーズを使用する。特に水牛の乳汁よりつくるモッツァレラチーズが好適である。なお、素焼きおむすび1の上面にチーズ4aを薄くひき、その上に他の具をトッピングした後、再度チーズ4aを振りかけるようにしても良い。
【0023】
そして、前記具4のトッピング後、最後の工程として全体をオーブンに入れ焼成する。オーブンとしては前記素焼きのときとコンベクションオーブンが好適である。このコンベクションオーブンを使って、例えば180℃〜200℃位の温度で5分〜10分間位焼成すると、色具合が良い上に、丁度食べ頃のピザライスAが得られる。
【0024】
なお、あらかじめ前記ゲル化原料3に粉チーズ4bを混合し、この混合原料を素焼きおむすび1の外面にコーティングした後、具4のトッピングと焼成を行なうようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f) 本発明を実施する最良の一形態を示す製造工程の説明図である。
【図2】同上のフローチャートである。
【図3】他の実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0026】
A ピザライス
1 素焼きおむすび
2 醤油
3 ゲル化原料
4 ピザ用の具
4a チーズ
【出願人】 【識別番号】391004702
【氏名又は名称】鈴木 喜作
【出願日】 平成16年5月27日(2004.5.27)
【代理人】 【識別番号】100069213
【弁理士】
【氏名又は名称】平田 功

【公開番号】 特開2005−333883(P2005−333883A)
【公開日】 平成17年12月8日(2005.12.8)
【出願番号】 特願2004−157514(P2004−157514)