| 【発明の名称】 |
嚥下機能向上訓練用食品 |
| 【発明者】 |
【氏名】西出 直人
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| 【要約】 |
【課題】嚥下機能障害患者等に対する嚥下促進機能及び口腔清浄機能を有する嚥下機能向上訓練用食品の提供を目的とする。
【解決手段】本発明に係る嚥下機能向上訓練用食品は、キシリトールが含まれる所定量の水を凍結したことを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 キシリトールが含まれる所定量の水を凍結したことを特徴とする嚥下機能向上訓練用食品。 【請求項2】 キシリトールとともにゼラチンが含まれていることを特徴とする請求項1記載の嚥下機能向上訓練用食品。 【請求項3】 凍結して使用するための、少なくともキシリトールが含まれる所定量の水をパッケージしたことを特徴とする嚥下機能向上訓練用食品。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、嚥下機能障害患者等に対する嚥下促進機能及び口腔清浄機能を有する嚥下機能向上訓練用食品に関する。 【背景技術】 【0002】 近年疾病の重症化や高齢化社会の到来により、口で物を食べられない患者、すなわち嚥下障害の患者が増加している。 嚥下傷害の患者に安易に食物を摂取させると、窒息嚥下性肺炎となる危険性があることから、医療者側としては軽度でも嚥下障害を認めた場合には経管栄養、高カロリー輸液に頼らざるを得なくなる。 よって、それに伴い嚥下機能の廃用症候群がおこり経口摂取が全く出来なくなる症例が多く見られる。 嚥下機能向上のためのリハビリテーションとしては、直接食物は摂取せずに口腔、咽頭、喉頭等の機能訓練を行う間接訓練と、直接食物を摂取させ機能訓練する直接訓練がある。 間接訓練は食物を用いないことから、誤嚥のリスクはすくないが、効果のある訓練法は未だ確立されていない。 一方、直接訓練は効果的な訓練法であるが、誤嚥した場合は、口腔細菌を含んだ食物により嚥下性肺炎を引き起こす可能性が高いという問題があった。 そこで、割り箸等の棒状体の先端に綿等を取付て水を染みこませ、凍らせたいわゆるアイス棒による寒冷刺激方法が報告されている。 しかし、アイス棒では訓練に手間がかかるだけでなく、静菌作用にも問題が残る。 そのため誤嚥しても異物にならず、かつ静菌作用を有する直接訓練用食物が期待されている。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 本願発明者は、キシリトールが肺炎球菌等の呼吸器病原菌にたいして静菌作用があり、摂取により小児の中耳炎発生抑制に効果があったことが報告されていることに鑑みてキシリトールの効果を確認したところ、キシリトールが口腔の総細菌数を減少させ、グラム陰性桿菌、Candida族、MRSA(Methicillin-resistant Staphylococcus aureus)などの病原細菌を減少させることを確認した。 そして、キシリトールは食品添加物として安全性が確立され、輸液剤にも含まれていることから誤嚥した場合の組織傷害性は低度である。 また、キシリトールは吸熱反応性があり、口の中で爽やかな清涼感が得られることから、本願発明者は、キシリトールを含み、アイスマッサージ効果を有する直接訓練用食物を検討した結果本発明に至ったものである。 よって、本発明は、嚥下機能障害患者等に対する嚥下促進機能及び口腔清浄機能を有する嚥下機能向上訓練用食品の提供を目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0004】 本発明に係る嚥下機能向上訓練用食品は、キシリトールが含まれる所定量の水を凍結したことを特徴とする。 また、キシリトールとともにゼラチンを配合すると、アイス形態付与を容易にし、口ざわり感が良くなる。 キシリトールの割合は口腔内におけるキシリトールの濃度を5%以上とする趣旨から望ましくは濃度10〜50%程度とする(以下、%は全て、質量%を意味する)。 ゼラチンは、嚥下促進機能に直接影響を与えないが、上記アイス形態付与を容易にし、口ざわり感を良くする目的からは、1〜10%程度がよい。 なお、ここで、キシリトールが含まれる所定量の水としたのは、少なくともキシリトールが配合された水との趣旨である。即ち、誤嚥した場合の組織傷害性に大きな影響を与えない範囲で他の成分が含まれても良い。 訓練時に使用しやすく、特に家庭的にも訓練しやすくするためには、凍結して使用するための、少なくともキシリトールが含まれる所定量の水をパッケージ化するのがよい。 このように、予め、キシリトールを、あるいは必要に応じてゼラチンとともに所定量配合した水をパッケージ化しておくと、嚥下機能向上訓練を行う際には冷凍庫等にてパッケージ毎凍結するだけで使用できる。 従って、このパッケージは一食分(一口サイズ)単位になるように容量約20ml程度が好ましい。 なお、容量約20mlとは、パッケージの大きさの例を挙げたものであり、一口サイズに分割できるようにして、一度に多数人分を凍結できるようにしても良い。 また、パッケージの材料はキシリトールを配合した水を密封できれば良く、特に限定されない。 キシリトールを配合した氷は、甘味感と清涼感があることから患者が好みやすくなるだけでなく、誤嚥による肺炎のおそれがなく、口腔の自浄性も有る。 従って、本願発明に係る嚥下機能向上訓練用食品は口腔清浄用食品としても用いることが出来る。 【発明の効果】 【0005】 本発明に係る嚥下機能向上訓練用食品は、氷にキシリトールを配合していることから、嚥下機能の廃用症候群などの嚥下障害の患者に対しての嚥下機能向上のためのリハビリテーション用に直接訓練用の食物として用いた場合に、誤嚥しても異物になることはない。 加えて、肺炎球菌等の呼吸器病原菌にたいしても静菌作用があることから、口腔細菌を含んだ食物により嚥下性肺炎を引き起こすことを防止する。 そして、甘味感、清涼感があることから患者が摂取しやすい。 また、氷であることからアイスマッサージによる寒冷刺激作用があり、効果的に嚥下反射促進を促すことが出来る。 氷には、キシリトールに加えてゼラチンを配合すると、アイス形態付与性及び口触り感が向上する。 また、この嚥下機能向上訓練用食品のパッケージ(包装形態)を、一食分単位(一口サイズ)とすると取り扱いやすい。 【発明を実施するための最良の形態】 【0006】 キシリトール約10〜50%及びゼラチン約1〜10%配合した水を入れたパッケージを家庭用の冷凍庫に入れ凍結した。 凍結した嚥下機能向上訓練用食品のパッケージを開封し、一食分約20ml程度の氷の塊を、嚥下障害患者5名に初期直接訓練用食物として、摂取させたところ、多くの患者がキシリトールの甘味感と、清涼感及びゼラチンの滑らかさのため好んで摂取した。 そして、患者がこの氷を摂取することにより口腔の自浄性が向上することを確認できた。 また、誤嚥による肺炎は発生せず、2週間の使用で嚥下機能の向上が見られた患者もいたことから、この氷が嚥下機能向上の初期直接訓練用食物として非常に有効であることを確認できた。
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| 【出願人】 |
【識別番号】504185407 【氏名又は名称】医療法人社団和楽仁
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| 【出願日】 |
平成16年5月13日(2004.5.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100114074 【弁理士】 【氏名又は名称】大谷 嘉一
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| 【公開番号】 |
特開2005−323532(P2005−323532A) |
| 【公開日】 |
平成17年11月24日(2005.11.24) |
| 【出願番号】 |
特願2004−143913(P2004−143913) |
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