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【発明の名称】 ギンナン加工食品及びその製造方法
【発明者】 【氏名】本多 准一

【要約】 【課題】油を使うことなくギンナンの実を加工し、胚乳を酒のつまみ、子供用のおやつとして食することができ、しかも栄養豊富なギンナン加工食品を提供する。

【解決手段】洗浄したギンナンの実にアルコールを噴霧し、ビニール袋へ入れ、冷蔵庫内に入れて冷却し、ギンナンの実を割る。割られた中種皮(殻)が付いているギンナンの実の胚乳を食塩水に漬け、ギンナンの実の胚乳(可食部分)を陰干し又は天日干し、袋詰めする工程により製造するギンナンの実加工食品、及び製造方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外種皮(果肉)を取り除いたギンナンの実を水に漬け乾燥を防止するとともに異物を取り除く洗浄工程と、前記浸漬され洗浄されたギンナンの実にアルコールを噴霧する噴霧工程と、アルコールが噴霧され付着しているギンナンの実を混ぜ合わせビニール袋へ入れる混合袋詰め工程と、前記袋詰めしたギンナンの実を冷蔵庫内に入れて冷却する冷却工程と、前記冷却工程で冷却保存されているギンナンの実を取り出しギンナンの実の中種皮(殻)を割り割られた中種皮(殻)が付いているギンナンの実の胚乳とする殻割り工程と、前記殻割り工程により中種皮(殻)が割られたままで割られた中種皮(殻)が付いているギンナンの実の胚乳を食塩水に漬ける食塩水浸漬工程と、食塩水に浸漬した割られた中種皮(殻)が付いているギンナンの実の胚乳(可食部分)を陰干し又は天日干しのいずれかにより乾燥させる乾燥工程と、前記乾燥工程により乾燥した中種皮(殻)が割られ割られた中種皮(殻)が付いているギンナンの実の胚乳(可食部分)を袋詰めする袋詰め工程により製造することを特徴とするギンナン加工食品。
【請求項2】
外種皮(果肉)を取り除いたギンナンの実を水に漬け乾燥を防止するとともに異物を取り除く洗浄工程と、前記浸漬され洗浄されたギンナンの実にアルコールを噴霧する噴霧工程と、アルコールが噴霧され付着しているギンナンの実を混ぜ合わせビニール袋へ入れる混合袋詰め工程と、前記袋詰めしたギンナンの実を冷蔵庫内に入れて冷却する冷却工程と、前記冷却工程で冷却保存されているギンナンの実を取り出しギンナンの実の中種皮(殻)を割り割られた中種皮(殻)が付いているギンナンの実の胚乳とする殻割り工程と、前記殻割り工程により中種皮(殻)が割られたままで割られた中種皮(殻)が付いているギンナンの実の胚乳を食塩水に漬ける食塩水浸漬工程と、食塩水に浸漬した割られた中種皮(殻)が付いているギンナンの実の胚乳(可食部分)を陰干し又は天日干しのいずれかにより乾燥させる乾燥工程と、前記乾燥工程により乾燥した中種皮(殻)が割られ割られた中種皮(殻)が付いているギンナンの実の胚乳(可食部分)を袋詰めする袋詰め工程により製造することを特徴とするギンナン加工食品の製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ギンナンの実を加工し、製造するギンナン加工食品及びその製造方法に関する発明である。
【背景技術】
【0002】
従来、ギンナンの実を加工した食品には、特開平08−038090号公報に記載されているように、「ギンナンの厚皮を剥き、薄皮を付けたまま、精製ゴマ油のような植物性の食用油に20℃で20日以上浸漬させる製造方法を採用し、これにより油漬けのギンナン加工食品を得る。ギンナンは、浸漬状態においてゴマ油と同等の長期の保存性を有する。また、ギンナンにゴマ油が浸潤し、ギンナンの成分との相乗作用により、各種の栄養価を高め、良好な栄養食品となる。」という発明が存在する。
【特許文献1】特開平08−038090号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記の「ギンナン加工食品及びその製造方法」の発明は、植物性の油脂を使用したギンナン加工食品であるために、ややもすると油を食することを極力避けている人にとっては、ギンナン加工食品の製造方法は大好物で食したいのであるが、油が含有されているギンナン加工食品はできるだけ食べないようにしていることが多いと推察される。
【0004】
そこで、本願発明は、油を使うことなくギンナンの実を加工し、酒のつまみ、子供用のおやつとして食することができ、しかも栄養豊富なギンナン加工食品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願発明は、上記の課題を解決するために、外種皮(果肉)を取り除いたギンナンの実を水に漬け乾燥を防止するとともに異物を取り除く洗浄工程2と、前記浸漬され洗浄されたギンナンの実にアルコールを噴霧する噴霧工程3と、アルコールが噴霧され付着しているギンナンの実を混ぜ合わせビニール袋へ入れる混合袋詰め工程4と、前記袋詰めしたギンナンの実を冷蔵庫内に入れて冷却する冷却工程5と、前記冷却工程5で冷却保存されているギンナンの実11aを取り出しギンナンの実11aの中種皮(殻)11bを割り割られた中種皮(殻)11bが付いているギンナンの実の胚乳(可食部分)11cとする殻割り工程5bと、前記殻割り工程5bにより中種皮(殻)11bが割られたままで割られた中種皮(殻)11bが付いているギンナンの実の胚乳(可食部分)11cを食塩水に漬ける食塩水浸漬工程6と、食塩水6aに浸漬した割られた中種皮(殻)11bが付いているギンナンの実の胚乳(可食部分)11cを陰干し又は天日干しのいずれかにより乾燥させる乾燥工程7と、前記乾燥工程7により乾燥した中種皮(殻)11bが割られ割られた中種皮(殻)11bが付いているギンナンの実の胚乳(可食部分)11cを袋詰めする袋詰め工程8により製造することを特徴とするギンナンの実加工食品及び外種皮(果肉)を取り除いたギンナンの実を水に漬け乾燥を防止するとともに異物を取り除く洗浄工程2と、前記浸漬され洗浄されたギンナンの実にアルコールを噴霧する噴霧工程3と、アルコールが噴霧され付着しているギンナンの実を混ぜ合わせビニール袋へ入れる混合袋詰め工程4と、前記袋詰めしたギンナンの実を冷蔵庫内に入れて冷却する冷却工程5と、前記冷却工程5で冷却保存されているギンナンの実11aを取り出しギンナンの実11aの中種皮(殻)11bを割り割られた中種皮(殻)11bが付いているギンナンの実の胚乳(可食部分)11cとする殻割り工程5bと、前記殻割り工程5bにより中種皮(殻)11bが割られたままで割られた中種皮(殻)11bが付いているギンナンの実の胚乳(可食部分)11cを食塩水に漬ける食塩水浸漬工程6と、食塩水6aに浸漬した割られた中種皮(殻)11bが付いているギンナンの実の胚乳(可食部分)11cを陰干し又は天日干しのいずれかにより乾燥させる乾燥工程7と、前記乾燥工程7により乾燥した中種皮(殻)11bが割られ割られた中種皮(殻)11bが付いているギンナンの実の胚乳(可食部分)11cを袋詰めする袋詰め工程8により製造することを特徴とするギンナンの実加工食品の製造方法とした。
【発明の効果】
【0006】
本発明であるギンナン加工食品の製造方法により製造されたギンナン加工食品は、加工したギンナンの実には僅かなまろやかな塩気味があり酒のつまみとして、また、子供用のおやつとして食しても極めて美味しい。
【0007】
また、本発明であるギンナン加工食品は、塩分も少なく控えてあるとともに甘みのある塩を使用しているので健康にも良い。更に、本ギンナン加工食品は、電子レンジに入れて加熱するだけで食することができ、誰でもが簡単容易にかつ短時間で調理することができる。
【実施例1】
【0008】
以下に、添付図面に基づき、本発明であるギンナン加工食品の製造方法について詳細に説明する。図1は本発明であるギンナン加工食品の製造方法の調理の工程を示した流れ図、図2及び図3は本発明であるギンナン加工食品の製造方法をより分かりやすく絵図により調理の工程を示した図、図4は本願発明であるギンナン加工食品の製造方法に使用する塩の成分を示した図である。
【0009】
図1に示すように、本発明であるギンナン加工食品の製造方法1は、外種皮(果肉)を取り除き、中種皮(殻)11b付きのギンナンの実を水に漬け洗浄するとともに乾燥するのを防ぐための洗浄工程2、外種皮(果肉)を機械にかけて取り除いた中種皮(殻)11b付きのギンナンの実11にアルコールを噴霧する噴霧工程3、アルコールが噴霧されて混ぜ合わせた殻付きのギンナンの実11をビニール袋へ入れる混合袋詰め工程4、アルコールが噴霧され混合された中種皮(殻)11b付きのギンナンの実11を冷蔵庫内で冷却保存する冷却工程5、冷却保存されている中種皮(殻)11b付きのギンナンの実11の中種皮(殻)11bを割る殻割り工程5b、中種皮(殻)11bを割った状態の中種皮(殻)11b付きのギンナンの実の胚乳(可食部分)11cを食塩水に漬ける食塩水浸漬工程6、殻付きの状態のギンナンの実の胚乳(可食部分)11cを陰干し又は日干しをして乾燥させる乾燥工程7、陰干し又は日干しした乾燥させた殻付きのギンナンの実の胚乳(可食部分)11cを耐熱性のビニール袋等に袋詰めする袋詰め工程8からなる。
【0010】
洗浄工程2
銀杏の木になったギンナンの実は、時期がくると地面に落下する。落下したギンナンの実は、ギンナンの実の外側の外周面から内部中心方向に、最も外側にあり柔らかい外種皮(果肉)→前記外種皮(果肉)の内方にあり硬い殻である中種皮(殻)11b→前記中種皮(殻)11bの内方にあり薄い皮膜状の内種皮(薄皮)11d→そして前記内種皮(薄皮)11dの内部にあり食することができる胚乳(可食部分)11c→子葉の順の構造である。
【0011】
ここで、洗浄工程2とは、落下している外種皮(果肉)付きのギンナンの実11の外種皮(果肉)を機械にかけて取り除き、取り除いた中種皮(殻)11bの状態のギンナンの実11を水に浸漬させて中種皮(殻)11bのギンナンの実11の外周面に付着しているゴミ等の異物を取り除くために洗浄する。
【0012】
即ち、中種皮(殻)11b付きのギンナンの実11を容器2aに入れた水2b(井戸水)に浸漬させ洗浄する。この洗浄工程2によりギンナンの実11に付着しているゴミ等の異物が除去されるのである。また、この洗浄工程2は、中種皮(殻)11b付のギンナンの実11が乾燥しないようにするためでもある。
【0013】
噴霧工程3
噴霧工程3とは、洗浄工程2により水で洗浄されたギンナンの実11に付着しているゴミ等の異物が除去されてからギンナンの実11を容器2a内の水2bから取り出し、表面に異物が除去されたギンナンの実11にカビが発生するのを防止するために、ギンナンの実11の表面に霧状にアルコール3aを噴霧する。
【0014】
混合袋詰め工程4
混合袋詰め工程4とは、アルコール3aをスプレー容器3bから霧状に噴霧し、アルコール3aがギンナンの実11の表面が付着されている状態のギンナンの実11aを冷却するために袋4aにギンナンの実11aを袋詰めする工程である。
【0015】
冷却工程5
冷却工程5とは、アルコール3aを噴霧し袋詰された殻付きのギンナンの実11aを長持ちさせ鮮度を保持し腐らないようにするために冷蔵庫5aに入れて置く工程である。冷蔵庫内の温度は、2℃位冷却することが良い。
【0016】
殻割工程5b
殻割り工程5bとは、冷却保存されている中種皮(殻)11b付きのギンナンの実11aの中種皮(殻)11bを割り割られた状態の中種皮(殻)11bが付いているギンナンの実11aにすることである。即ち、中種皮(殻)11bを割り胚乳(可食部分)11cはそのまま割られた中種皮(殻)11b内に存在している。
【0017】
このように、割られた中種皮(殻)11b付きのギンナンの実11aにすることにより、次の工程である食塩水浸漬工程6において割られた中種皮(殻)11bが着いている胚乳(可食部分)11cとすることにより塩の味付けが容易となるのである。
【0018】
食塩水浸漬工程6
食塩水浸漬工程6とは、冷蔵庫5aに冷却保存している殻割りした中種皮(殻)11b付きのギンナンの実の胚乳(可食部分)11cを冷蔵庫5a内の袋4aから一人前としては60g程度を取り出し、割られた中種皮(殻)11bが付いているギンナンの実の胚乳(可食部分)11cを容器2a内にある食塩水6aの中に漬ける工程である。
【0019】
ここで、容器2a内の食塩水6aは、水500mlに対し塩20gを入れた食塩水である。そして、容器2aに入っている食塩水6a中に袋4aから取り出した中種皮(殻)11bが付いていて割られた中種皮(殻)11b内のギンナンの実の胚乳(可食部分)11cを食塩水6a中に入れ約24時間浸漬させて置く。ここで、食塩水6aに使用する塩の成分は、図4に示した成分の塩である。
【0020】
この塩は、「赤穂の天塩」(商標)であり、図4に示すように、100g当りの成分は、塩化ナトリウム92g、ナトリウム36g、マグネシウム550mg、カリウム35mg等を含む塩である。
【0021】
乾燥工程7
乾燥工程7とは、食塩水浸漬工程6で浸漬され塩味が付いた殻付きのギンナンの実の胚乳(可食部分)11cをトレー7aに載せ、常温下で割られた中種皮(殻)11bが付いているギンナンの実の胚乳(可食部分)11cを陰干し又は天日干しで乾燥させて甘みのある塩気の味がついた乾燥した殻付きのギンナンの実の胚乳(可食部分)11cが出来上がる。
【0022】
袋詰め工程8
袋詰め工程8とは、乾燥工程7により陰干し又は天日干しして乾燥させた中種皮(殻)11b付きのギンナンの実の胚乳(可食部分)11cを収納袋8a入れる工程である。収納袋8aは、耐熱性の素材を使用して製造された袋であり、100℃以上の温度にも耐えられる袋である。
【0023】
加熱工程9
加熱工程9とは、収納袋8aに収納されている割られた中種皮(殻)11bが付いているギンナンの実の胚乳(可食部分)11cを食する際に、加熱する工程である。収納袋8aに入ったままで収納袋8aに針穴8bを開け、割られた中種皮(殻)11bが付いているギンナンの実の胚乳(可食部分)11cを電子レンジ9a内に入れて1分から3分程度加熱して電子レンジ9aの電源を切り加熱を停止する。
【0024】
電子レンジ9aにより加熱する際に、収納袋8aに針穴8bを開けるのは、収納袋8a内にある空気が加熱により膨張し破裂しないようするためである。
【0025】
盛り付け工程10
盛り付け工程10とは、加熱されて収納袋8a内にある割れている中種皮(殻)11bが付いているギンナンの実の胚乳(可食部分)11cを収納袋8a内から取り出し、皿10a上に載せることである。皿10a上に、割れている中種皮(殻)11bがギンナンの実の胚乳(可食部分)11cを割れている中種皮(殻)11bを指で取り除いて胚乳(可食部分)11cを食することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明であるギンナン加工食品の製造方法の調理の工程を示した流れ図である。
【図2】本発明であるギンナン加工食品の製造方法をより分かりやすく絵図により調理の工程を示した図である。
【図3】本発明であるギンナン加工食品の製造方法をより分かりやすく絵図により調理の工程を示した図である。
【図4】本発明であるギンナン加工食品の製造方法に使用する塩の成分を示した図である。
【符号の説明】
【0027】
1 ギンナン加工食品の製造方法
2 洗浄工程
2a 容器
2b 水
3 噴霧工程
3a アルコール
3b スプレー容器
4 混合袋詰め工程
4a 袋
5 冷却工程
5a 冷蔵庫
6 食塩水浸漬工程
6a 食塩水
7 乾燥工程
7a トレー
8 袋詰め工程
8a 収納袋
8b 針穴
9 加熱工程
9a 電子レンジ
10 盛り付け工程
10a 皿
11 ギンナンの実
11a ギンナンの実
11b 中種皮(殻)
11c 胚乳(可食部分)
11d 内種皮(薄皮)
【出願人】 【識別番号】504010349
【氏名又は名称】本多 准一
【出願日】 平成16年5月12日(2004.5.12)
【代理人】 【識別番号】100093816
【弁理士】
【氏名又は名称】中川 邦雄

【公開番号】 特開2005−323508(P2005−323508A)
【公開日】 平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願番号】 特願2004−142099(P2004−142099)