トップ :: A 生活必需品 :: A23 食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理




【発明の名称】 ケフィアグレインを用いた発酵産物の製造方法及び当該方法によって得られる発酵産物
【発明者】 【氏名】徳丸 千之助

【氏名】徳丸 浩一郎

【要約】 【課題】ケフィアグレインを用いて豆乳を発酵させる。

【解決手段】豆乳に下記A群およびB群の双方から選択される助剤を添加し、撹拌し、撹拌した混合物にケフィアグレインを添加し、よく撹拌し、上記で得られた混合物を静置発酵する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の工程を含む、豆乳発酵産物の製造方法:
1)豆乳に下記A群およびB群の双方から選択される助剤を添加し、撹拌する工程、
A群:Ca、P、Fe、Na、K、Mg、Cl、リン酸塩、ホエー、及び乳糖からなる群より選択される成分の1種又は2種以上を含む助剤、
B群:グルコース、ラフィノース、ガラクトース、トレハロース、シュークロース、サリシン、ラムノース、フルクトース、セルロース、マルトース、マンノース、リボース、キシロース、セロビオース、メリビオース、ソルビトール、スターチ、メレチトース、グルコネートからなる群より選択される成分の1種又は2種以上を含む助剤、
2)ケフィアグレイン、またはケフィアグレインを発酵して得られる液体もしくは粉体、またはケフィア構成微生物よりなるものを上記撹拌した混合物に添加し、よく撹拌する工程、
3)上記で得られた混合物を静置発酵する工程。
【請求項2】
以下の工程を含む、継代豆乳発酵産物の製造方法:
1)請求項1の製造方法によって得られた豆乳発酵産物をスターターとして豆乳に接種し、下記AおよびBの群から選択される助剤を添加し、撹拌する工程、
A群:Ca、P、Fe、Na、K、Mg、Cl、リン酸塩、ホエー、及び乳糖からなる群より選択される成分の1種又は2種以上を含む助剤、
B群:グルコース、ラフィノース、ガラクトース、トレハロース、シュークロース、サリシン、ラムノース、フルクトース、セルロース、マルトース、マンノース、リボース、キシロース、セロビオース、メリビオース、ソルビトール、スターチ、メレチトース、グルコネートからなる群より選択される成分の1種又は2種以上を含む助剤、
2)上記で得られた混合物を静置発酵する工程。
【請求項3】
ケフィア発酵前又はケフィア発酵後に、下記の群より選択される1種又は2種以上の素材を添加する工程を更に含む、請求項1記載の豆乳発酵産物製造方法または請求項2記載の継代豆乳発酵産物製造方法。
赤ワインパウダー、ビルベリー、ブルーベリー、ラズベリー、メロンエキス、梅、朝鮮人参、ローズヒップ、ラフマ、ニガリ、タマネギエキス、アロエ、納豆菌、CoQ10、カルニチン、αリポ酸、ポリフェノール、フラボノイド、青汁、オリゴ糖、クロレラ、スピルリナ、ブロッコリー、アガリクス、メシマコブ、ビタミン類、ミネラル類、乳酸菌群、緑茶エキス、バナナ、りんご、梨、洋なし、みかん、キウイ、ぶどう、パイナップル、グレープフルーツ、イチゴ、さくらんぼ、もも、レモン、ニンニク、柿茶エキス、黒酢、海藻エキス、発芽玄米エキス、小麦胚芽エキス、コラーゲン類、コンドロイチン類、グルコサミン類。
【請求項4】
請求項1記載の方法によって得られる豆乳発酵産物。
【請求項5】
請求項4の豆乳発酵産物を含む食品。
【請求項6】
請求項2記載の方法によって得られる継代豆乳発酵産物。
【請求項7】
請求項6の継代豆乳発酵産物を含む食品。
【請求項8】
下記の群より選択される1種又は2種以上の素材を含む、請求項4または6記載の食品。
赤ワインパウダー、ビルベリー、ブルーベリー、ラズベリー、メロンエキス、梅、朝鮮人参、ローズヒップ、ラフマ、ニガリ、タマネギエキス、アロエ、納豆菌、CoQ10、カルニチン、αリポ酸、ポリフェノール、フラボノイド、青汁、オリゴ糖、クロレラ、スピルリナ、ブロッコリー、アガリクス、メシマコブ、ビタミン類、ミネラル類、乳酸菌群、緑茶エキス、バナナ、りんご、梨、洋なし、みかん、キウイ、ぶどう、パイナップル、グレープフルーツ、イチゴ、さくらんぼ、もも、レモン、ニンニク、柿茶エキス、黒酢、海藻エキス、発芽玄米エキス、小麦胚芽エキス、コラーゲン類、コンドロイチン類、グルコサミン類。
【請求項9】
請求項1記載の方法によって得られる豆乳発酵産物を含む豆乳または牛乳発酵用スターター。
【請求項10】
請求項2記載の方法によって得られる継代豆乳発酵産物を含む豆乳または牛乳発酵用スターター。
【請求項11】
以下の工程を含む、牛乳発酵産物製造方法:
1)請求項1の製造方法によって得られた豆乳発酵産物をスターターとして牛乳に接種し、下記A群およびB群の双方から選択される助剤を添加し、撹拌する工程、
A群:Ca、P、Fe、Na、K、Mg、Cl、リン酸塩、ホエー、及び乳糖からなる群より選択される成分の1種又は2種以上を含む助剤、
B群:グルコース、ラフィノース、ガラクトース、トレハロース、シュークロース、サリシン、ラムノース、フルクトース、セルロース、マルトース、マンノース、リボース、キシロース、セロビオース、メリビオース、ソルビトール、スターチ、メレチトース、グルコネートからなる群より選択される成分の1種又は2種以上を含む助剤、
2)上記で得られた混合物を静置発酵する工程。
【請求項12】
ケフィア発酵前又はケフィア発酵後に、下記の群より選択される1種又は2種以上の素材を添加する工程を更に含む、請求項11記載の牛乳発酵産物製造方法。
赤ワインパウダー、ビルベリー、ブルーベリー、ラズベリー、メロンエキス、梅、朝鮮人参、ローズヒップ、ラフマ、ニガリ、タマネギエキス、アロエ、納豆菌、CoQ10、カルニチン、αリポ酸、ポリフェノール、フラボノイド、青汁、オリゴ糖、クロレラ、スピルリナ、ブロッコリー、アガリクス、メシマコブ、ビタミン類、ミネラル類、乳酸菌群、緑茶エキス、バナナ、りんご、梨、洋なし、みかん、キウイ、ぶどう、パイナップル、グレープフルーツ、イチゴ、さくらんぼ、もも、レモン、ニンニク、柿茶エキス、黒酢、海藻エキス、発芽玄米エキス、小麦胚芽エキス、コラーゲン類、コンドロイチン類、グルコサミン類。
【請求項13】
請求項11記載の方法によって得られる牛乳発酵産物。
【請求項14】
請求項13の牛乳発酵産物を含む食品。
【請求項15】
下記の群より選択される1種又は2種以上の素材を含む、請求項14記載の食品。
赤ワインパウダー、ビルベリー、ブルーベリー、ラズベリー、メロンエキス、梅、朝鮮人参、ローズヒップ、ラフマ、ニガリ、タマネギエキス、アロエ、納豆菌、CoQ10、カルニチン、αリポ酸、ポリフェノール、フラボノイド、青汁、オリゴ糖、クロレラ、スピルリナ、ブロッコリー、アガリクス、メシマコブ、ビタミン類、ミネラル類、乳酸菌群、緑茶エキス、バナナ、りんご、梨、洋なし、みかん、キウイ、ぶどう、パイナップル、グレープフルーツ、イチゴ、さくらんぼ、もも、レモン、ニンニク、柿茶エキス、黒酢、海藻エキス、発芽玄米エキス、小麦胚芽エキス、コラーゲン類、コンドロイチン類、グルコサミン類。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
本発明は、新規な発酵産物の製造方法及び当該方法によって得られる発酵産物に関する。より詳細には、豆乳発酵産物製造時に牛乳を使用せずに、ケフィアグレインを用いて豆乳を発酵させる方法、及び当該方法によって得られる豆乳発酵産物を用いて豆乳を発酵させ継代豆乳発酵産物を得る方法、それらを用いて豆乳及び牛乳を発酵させる方法、これらの方法によって得られる豆乳発酵産物、継代豆乳発酵産物及び牛乳発酵産物、これらの豆乳発酵産物、継代豆乳発酵産物及び牛乳発酵産物を含む食品、並びに、上記豆乳発酵産物及び上記継代豆乳発酵産物を含む豆乳または牛乳発酵用スターターに関する。本発明により得られた豆乳発酵産物、継代豆乳発酵産物及び牛乳発酵産物は、ケフィアと同様の抗ガン作用、抗ストレス作用、抗血栓作用、免疫力増強作用、抗酸化作用又はDNA修復促進作用等を有するから、そのような作用により改善が期待される状態又は疾患の処置に有用であり、食品、飲料、及び医薬として有用である。
【背景技術】
【0001】
【0002】
ブルガリア地方の伝統的発酵乳であるヨーグルト以外に、蒙古のクーミス、インドのダーヒ等、その地方の食生活に深く根ざした発酵乳がある。ケフィアは、ロシア連邦のコーカサス地方原産の発酵乳である。ケフィアグレイン(ケフィアの素、ケフィア種菌、ケフィア粒ということもある)は、その形がきのこに似ているところから「ヨーグルトきのこ」と呼ばれて普及したことがあった。
【0003】
ケフィアグレインを用いて乳を発酵させたものを「ケフィア」と称している。ケフィアグレインは、ロシア連邦のコーカサス地方に伝統的に伝わるカリフラワーの様な形状をした粒で、複数種の乳酸菌及び複数種の酵母を含む。乳酸菌としては、例えば、ラクトバチルス・ケフィラノファシエンス(Lactobacillus kefiranofaciens)、ラクトバチルス・ケフィリ(Lactobacillus kefiri)、及びロイコノストック・メセンテロイデス(Leuconostoc mesenteroides)が挙げられる。また、酵母としては、例えば、クルイベロミセス・マルキシアヌス(Kluyveromyces marxianus)、カンジタ・ホルミ(Candida holmii)、及びサッカロミセス・ユニスポラス(Saccharomyces unisporus)が挙げられる。ケフィアは通常この粒を、牛乳に入れ発酵させることにより、作られる。ヨーグルトが通常、乳酸菌の一種又は二種による発酵により調製されるのに対し、ケフィアは一般的にはケフィアグレイン中の乳酸菌複数種と酵母複数種とにより発酵させたものである。
【0004】
発酵乳には整腸作用、免疫力を高める作用、及び抗腫瘍作用等があることが知られてきた。ケフィアには、抗ガン作用、抗ストレス作用、抗血栓作用、及び免疫力増強作用(ケフィアに含まれるスフィンゴ脂質が、ウイルス感染時における細胞のインターフェロン生産量を増強させる。)があることが解明されてきている。さらに最近では、ケフィア成分の添加により、紫外線照射によって細胞内で発生した活性酸素量が減少し、アポトーシスが顕著に抑制されたとの報告がされている(白畑ら;l999年度日本農芸化学会発表)。同報告においてはさらに、ケフィア成分の添加により経時的にチミンダイマー量が減少したことから、ケフィア成分が活性酸素消去作用だけでなく、DNAの修復機構を増強することが判明している。このような種々の生理活性のあるケフィア又はケフィアグレインを利用した食品を様々な形態で提供することができれば、有用であることはいうまでもない。
【0005】
他方、大豆を原料とした豆乳は、大豆独特の青臭みがあるために苦手とする消費者も多いといわれるが、栄養的には非常に優れた食品である。大豆は、植物性食品でありながらタンパク質を約40%、油脂を約20%含み、また一般の豆類とは異なり、デンプンが非常に少ないからである。
【0006】
ケフィアグレインによる大豆豆乳発酵物の調製は、例えば、特許文献1の実施例1に記載されている。また、特許文献2にも、ケフィアグレインを用いた新たな豆乳発酵産物の製造方法が提案されている。しかしながら、これらに記載されているように、単に牛乳の代わりに豆乳を使用し、通常の方法で発酵物を調製しようとしても、ケフィアは栄養要求性が独特であるためか、発酵が充分に進まないことが本発明者らの検討により判明した。ケフィアの発酵には、何らかの動物由来の成分が必要であるとも推測された。このため、これらの特許文献においてはいずれもスターター製造時に牛乳を使用している。このように、ケフィアグレインによる豆乳発酵物の調製には種々の困難が存在したために、牛乳を使用せずに豆乳を原料としてケフィアグレインを用いて実用的な豆乳発酵食品を製造する方法は現在まで知られていない。
【特許文献1】特開2000−166467号公報
【特許文献2】特開2003−310154号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
解決しようとする問題点は、牛乳を使用せずに豆乳を原料としてケフィアグレインを用いて実用的な豆乳発酵食品を製造することができない点である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、豆乳を用いたケフィアグレイン発酵生産物について鋭意検討を続けてきた結果、特定の助剤を組み合わせることにより、牛乳を使用せずにケフィアグレインを用いて豆乳を原料として実用的な豆乳発酵食品を製造することを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明は、以下の工程を含む、豆乳発酵産物製造方法(以下、方法1と称する)を提供する。
1)豆乳に下記A群およびB群の双方から選択される助剤を添加し、撹拌する工程、
A群:Ca、P、Fe、Na、K、Mg、Cl、リン酸塩、ホエー、及び乳糖からなる群より選択される成分の1種又は2種以上を含む助剤、
B群:グルコース、ラフィノース、ガラクトース、トレハロース、シュークロース、サリシン、ラムノース、フルクトース、セルロース、マルトース、マンノース、リボース、キシロース、セロビオース、メリビオース、ソルビトール、スターチ、メレチトース、グルコネートからなる群より選択される成分の1種又は2種以上を含む助剤。
2)上記撹拌した混合物にケフィアグレインを添加し、よく撹拌する工程、
よく撹拌する工程。
3)上記で得られた混合物を静置発酵する工程。
【0010】
また、本発明は、以下の工程を含む、継代豆乳発酵産物製造方法(以下、方法2と称する)を提供する。
1)方法1の製造方法によって得られた豆乳発酵産物をスターターとして豆乳に接種し、下記A群およびB群の双方から選択される助剤を添加し、撹拌する工程、
A群:Ca、P、Fe、Na、K、Mg、Cl、リン酸塩、ホエー、及び乳糖からなる群より選択される成分の1種又は2種以上を含む助剤、
B群:グルコース、ラフィノース、ガラクトース、トレハロース、シュークロース、サリシン、ラムノース、フルクトース、セルロース、マルトース、マンノース、リボース、キシロース、セロビオース、メリビオース、ソルビトール、スターチ、メレチトース、グルコネートからなる群より選択される成分の1種又は2種以上を含む助剤。
2)上記で得られた混合物を静置発酵する工程。
【0011】
さらに、本発明は、方法1によって得られる豆乳発酵産物及び当該豆乳発酵産物を含む食品を提供する。
加えて、本発明は、方法2によって得られる継代豆乳発酵産物及び当該継代豆乳発酵産物を含む食品を提供する。
【0012】
また、本発明は、方法1によって得られる豆乳発酵産物を含む豆乳または牛乳発酵用スターターを提供する。
さらに、本発明は、方法2によって得られる継代豆乳発酵産物を含む豆乳または牛乳発酵用スターターを提供する。
【0013】
さらに、本発明は、以下の工程を含む、牛乳発酵産物製造方法(以下、方法3と称する)を提供する。
1)方法1によって得られた豆乳発酵産物または方法2によって得られた継代豆乳発酵産物をスターターとして牛乳に接種し、下記A群およびB群の双方から選択される助剤を添加し、撹拌する工程、
A群:Ca、P、Fe、Na、K、Mg、Cl、リン酸塩、ホエー、及び乳糖からなる群より選択される成分の1種又は2種以上を含む助剤、
B群:グルコース、ラフィノース、ガラクトース、トレハロース、シュークロース、サリシン、ラムノース、フルクトース、セルロース、マルトース、マンノース、リボース、キシロース、セロビオース、メリビオース、ソルビトール、スターチ、メレチトース、グルコネートからなる群より選択される成分の1種又は2種以上を含む助剤。
2)上記で得られた混合物を静置発酵する工程。
【0014】
さらに、本発明は、方法3によって得られる牛乳発酵産物を提供する。
【発明の効果】
【0015】
本発明の豆乳発酵産物の製造方法は、特定の助剤を組み合わせて使用することにより、スターター製造時に牛乳を用いずに、豆乳そのものにケフィアグレインを添加しただけで豆乳からケフィアを作ることが可能になった。さらに、このようにして製造した豆乳発酵産物をスターターとして、豆乳または牛乳に添加することにより各々の発酵産物を製造することも可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の豆乳発酵産物製造方法において使用する豆乳の種類は特に限定されず、無調整豆乳でも調整豆乳でもいずれであってもよい。また、本発明の牛乳発酵産物製造方法において使用する牛乳の種類も特に限定されず、無調整牛乳でも調整牛乳でもいずれであってもよい。
【0017】
本発明の豆乳発酵産物製造方法においては、下記A群及びB群の双方の助剤を組み合わせて用いることによって、スターター製造時に牛乳を用いずに、豆乳そのものにケフィアグレインを添加しただけで豆乳からケフィアを作ることが可能となる。
A群:Ca、P、Fe、Na、K、Mg、Cl、リン酸塩、ホエー、及び乳糖からなる群より選択される成分の1種又は2種以上を含む助剤。
B群:グルコース、ラフィノース、ガラクトース、トレハロース、シュークロース、サリシン、ラムノース、フルクトース、セルロース、マルトース、マンノース、リボース、キシロース、セロビオース、メリビオース、ソルビトール、スターチ、メレチトース、グルコネートからなる群より選択される成分の1種又は2種以上を含む助剤。
【0018】
A群の成分のうち、Ca、P、Fe、Na、K、Mg、Clは、例えば、これらをイオンの形で含有する塩(例えば、NaCl、MgSO)の形で用いることができる。A群の成分を組み合わせて使用する場合は、組み合わせに特に制限はなく、2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。組み合わせて使用する成分の例として、NaCl及びMgSOの組み合わせ、CaCO及びKClの組み合わせ、等を挙げることができる。
B群の成分を組み合わせて使用する場合は、組み合わせに特に制限はなく、2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。組み合わせて使用する成分の例として、グルコース、スクロース、ラクトース、ラムノース、スターチの5種類の組み合わせ、等を挙げることができる。
【0019】
本発明において使用するケフィアグレインは特に限定されないが、好ましくは、ケフィアグレインは、Lactobacillus kefiranofaciens、Lactobacillus kefiri、Leuconostoc mesenteroidesの3種の乳酸菌を含み、その他の複数種の乳酸菌と1種以上の乳酸発酵性酵母(例えば、Kluyveromyces marxianusなど)、及び1種以上の乳酸非発酵性酵母(例えば、Saccharomyces unisporus、Candida holmii)から構成される。
上記方法1〜方法3の静置発酵工程における発酵温度および発酵時間は特に制限されない。例えば、10〜45℃(好ましくは15〜30℃、より好ましくは20〜25℃)で10〜48時間(好ましくは12〜30時間、より好ましくは15〜18時間)静置発酵することにより、目的とする豆乳発酵産物、継代豆乳発酵産物あるいは牛乳発酵産物を得ることができる。
【0020】
本発明の製造方法により得られる豆乳発酵生産物(豆乳ケフィア)若しくは継代豆乳発酵生産物(豆乳ケフィア)または牛乳発酵産物(牛乳ケフィア)は、そのまま固形ヨーグルト、ヨーグルト飲料等の形で飲食に供することができるが、機能性食品あるいは健康食品としての価値をさらに高めるために、下記の素材のうち1種または2種以上を添加することができる。なお、括弧内は各素材の医学上、健康上の効果、効能あるいは嗜好性の向上を示す。
【0021】
赤ワインパウダー(血行促進、血液さらさら、抗酸化)、ビルベリー(視力回復、眼精疲労回復)、ブルーベリー(視力回復、眼精疲労回復)、ラズベリー(抗酸化、脂肪燃焼促進)、メロンエキス(抗酸化)、梅(疲労回復、抗菌)、朝鮮人参(疲労回復、滋養強壮)、ローズヒップ(ビタミン摂取、抗酸化)、ラフマ(抗ストレス)、ニガリ(ミネラル摂取)、タマネギエキス(抗酸化)、アロエ、納豆菌(血液さらさら)、CoQ10(抗酸化、代謝促進)、カルニチン(脂肪燃焼促進)、αリポ酸、ポリフェノール(抗酸化)、フラボノイド(抗酸化)、青汁(ミネラル摂取、食物繊維)、オリゴ糖(整腸効果)、クロレラ(食物繊維、ミネラル摂取、免疫強化)、スピルリナ(食物繊維、ミネラル摂取、免疫強化)、ブロッコリー(抗酸化)、アガリクス(免疫強化)、メシマコブ(抗ガン)、ビタミン類(例えば、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンB12、葉酸、ナイアシン、ビオチン、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンP、ビタミンUなど)、ミネラル類(Ca、Fe、Na、K、Mg、Zn、Cuなど)、乳酸菌群(例えば、ビフイズス菌、フェカリス菌、有胞子乳酸菌などが挙げられるが、これらに限定されない)(整腸作用)、緑茶エキス、バナナ(嗜好性の向上)、りんご(嗜好性の向上)、梨(嗜好性の向上)、洋なし(嗜好性の向上)、みかん(嗜好性の向上)、キウイ(嗜好性の向上)、ぶどう(嗜好性の向上)、パイナップル(嗜好性の向上)、グレープフルーツ(嗜好性の向上)、イチゴ(嗜好性の向上)、さくらんぼ(嗜好性の向上)、もも(嗜好性の向上)、レモン(嗜好性の向上)、ニンニク(滋養強壮)、柿茶エキス(ビタミンC摂取)、黒酢、海藻エキス、発芽玄米エキス、小麦胚芽エキス、コラーゲン類、コンドロイチン類、グルコサミン類
【0022】
上記各素材を添加する方法、時期は特に限定されないが、例えば、次のような方法で添加することが挙げられる。
(1)エキスパウダーとしてケフィア発酵前に添加する。
(2)エキスパウダーとしてケフィア発酵後に添加する。
(3)生鮮なものとしてケフィア発酵前に添加する。
(4)生鮮なものとしてケフィア発酵後に添加する。
(5)乾燥粉末としてケフィア発酵前に添加する。
(6)乾燥粉末としてケフィア発酵後に添加する。
また、上記素材の添加量については、特に制限はなく、目的とする製品に応じて適量添加することができる。
【0023】
また、本発明の製造方法により得られる豆乳発酵生産物(豆乳ケフィア)(上記方法1)、継代豆乳発酵産物(上記方法2)及び牛乳発酵産物(牛乳ケフィア)(上記方法3)はいずれも、豆乳または牛乳を発酵するためのスターターとしても使用することができる。当該豆乳発酵産物または当該牛乳発酵産物をスターターとして用いることにより、豆乳または牛乳の発酵をより効率的に行うことができる。なお、上記方法1により得られる豆乳発酵産物または上記方法2により得られる継代豆乳発酵産物を豆乳または牛乳発酵用のスターターとして用いる場合、当該豆乳発酵産物を100%スターターとして用いても、あるいは当該豆乳発酵産物の一部をスターターの構成成分として用いてもよい。
【0024】
本発明はまた、以下の工程1〜4を含む、ケフィアグレインによる豆乳発酵産物の製造方法を提供する。
工程1)殺菌した豆乳100gに対し、0.15〜15g(好ましくは0.3〜10g、より好ましくは0.5〜4.5g)のケフィアグレインを接種し、
工程2)10〜45℃(好ましくは15〜30℃、より好ましくは20〜25℃)で培養してスターターを調製し、
工程3)殺菌した豆乳混合物100gに対し、スターター0.15〜4.5g(好ましくは0.3〜10g、より好ましくは0.5〜4.5g)0.5〜4.5gを接種し、並びに
工程4)10〜45℃(好ましくは15〜30℃、より好ましくは20〜25℃)で14〜48時間または酸度が0.35〜1.50(好ましくは0.40〜1.20、より好ましくは0.45〜0.90)になるまで発酵させる。
本明細書で「酸度」というときは、特別な場合を除き、乳酸酸度をいう。1%フェノールフェタレイン溶液を指示薬として、1/10N NaOHで中和滴定を行い、要した1/10N NaOHから食品中に含まれる酸を乳酸量に換算して求めたものをいう。
【0025】
豆乳配合物は、所望により、動物性タンパク質、好ましくはペプトン;タンパク質加水分解低分子混合物を含んでもよい。動物性タンパク質及びペプトンとしては、市販のものを用いることができる。
【0026】
本発明の方法により得られた豆乳発酵産物若しくは継代豆乳発酵産物または牛乳発酵産物は、乾燥して、粉末、又は顆粒等の形態とすることができる。乾燥のための手段は、当業者によく知られた通常の方法を用いることができるが、凍結乾燥することが好ましい。
【0027】
得られた豆乳発酵産物若しくは継代豆乳発酵産物または牛乳発酵産物、又はその凍結乾燥物は、ケフィアグレインの構成菌が生きたままであるから、新たなケフィアグレイン発酵産物(例えば、ケフィア)を調製するためのスターターとして使用することができる。詳細には、家庭で牛乳に添加し、家庭用のヨーグルト製造のための器具などで保温培養することにより、ホームメイド豆乳ケフィアあるいはホームメイド牛乳ケフィアとして、ケフィアを家庭内で手軽に調製するために用いることができる。
【0028】
得られた豆乳発酵産物若しくは継代豆乳発酵産物または牛乳発酵産物はまた、ケフィアと同様の抗ガン作用、抗ストレス作用、抗血栓作用、免疫力増強作用、抗酸化作用又はDNA修復促進作用を有すると考えられるから、このような作用によって改善される状態又は疾患を処置するために有用である。
【0029】
本発明の豆乳発酵産物若しくは継代豆乳発酵産物または牛乳発酵産物は、食品に含有させることができる。本明細書でいう「食品」には、機能性食品、特殊栄養食品(強化食品)、健康食品、錠剤、タブレット等が含まれ、また、菓子類、飲料、及びドリンク剤が含まれる。さらに、乳類(牛乳、ヨーグルト、生クリーム、チーズ、粉乳、練乳、バター、アイスクリーム等)、及び調味料、食品添加剤等が含まれる。本発明の発酵産物含む食品の形態は、意図した効果を発揮することができ、かつ安全に摂取することができれば、特に制限されない。
【0030】
本発明の豆乳発酵産物若しくは継代豆乳発酵産物または牛乳発酵産物は、製剤化することができる。意図した効果を発揮することができ、かつ安全に投与することができれば剤形は特に制限されず、投与経路等に応じたものとすることができる。例えば、経口投与のためには、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、丸剤、液剤とすることができる。経口投与用の錠剤が特に好ましい。また、これらの製剤には医薬として許容できる種々の担体を加えることができる。例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着香剤、着色剤、甘味剤、矯味剤、溶解補助剤、懸濁化剤、乳化剤、コーティング剤を添加することができる。このような種々の製剤は、当業者にはよく知られた工程により製造することができる。このような製剤中に含まれる本発明の発酵産物の量は、適宜決定することができ、投与量もまた、患者の性別、体重、年齢、剤型、投与経路、投与回数、投与経過等に応じて適宜決定することもできる。1日あたりの量を数回に分けて投与することもできる。また、単独で投与してもよく、他の剤と組み合わせて投与することもできる。
【0031】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明の範囲は実施例により制限されない。
【実施例1】
以下の工程により、スターターを調製した。
(1)90℃達温殺菌した豆乳にCa、P、Fe、Na、K、乳糖混合物を添加し(終濃度0.5%(ただし、混合物として))、ケフィアグレインを1.5%(重量比)接種した。
(2)23℃で20時間培養した(酸度0.55)。
(3)得られた豆乳発酵産物からケフィアグレインを濾別した。
(4)濾別後の豆乳発酵産物を凍結乾燥して、粉末状のスターターを調製した。
【実施例2】
【0032】
以下の工程により、継代豆乳発酵産物を得た。
(1)500mLの豆乳を湯煎して25℃に暖めた。
(2)暖めた豆乳に、実施例1に従って調製した2gのスターターを添加した。
(3)(2)の豆乳に更に、Ca、ホエー、グルコース、ラフィノース、ガラクトース、フルクトースからなる混合物を1g添加した。
(4)上記豆乳をよく撹拌し、25℃に保温した。
(5)豆乳が固まり、継代豆乳発酵産物を得た。
上記(1)〜(5)の工程を繰り返して継代培養を行ってもよい。
【実施例3】
【0033】
上記実施例1においてスターターを調製する際、培養前にバナナエキスとアロエ乾燥粉末、新鮮なイチゴを添加し、スターターを調製した。
【実施例4】
【0034】
上記実施例1においてスターターを調製する際、培養後に赤ワインパウダーとラズベリー乾燥粉末を添加し、スターターを調製した。
【実施例5】
【0035】
上記実施例2において助剤として、上記実施例2における助剤の代わりに乳糖、Na、Mg、Cl、リン酸塩、シュークロース、フルクトース、セルロース、からなる混合物を1.5g用いて、実施例2と同様の継代豆乳発酵産物を得た。
【実施例6】
【0036】
上記実施例2において助剤として、上記実施例2における助剤の代わりにリン酸カルシウム、K、Fe、マルトース、トレハロース、ソルビトールの混合物を1.5g用いて、実施例2と同様の継代豆乳発酵産物を得た。
【実施例7】
【0037】
上記実施例1において調製されたスターターを用いて、下記の工程によりブルーベリー入り豆乳発酵ケフィアの製造における(1)〜(6)の工程を実施して継代豆乳発酵産物を得た。
ブルーベリー入り豆乳発酵ケフィアの製造
(1)500mLの豆乳を湯煎して25℃に暖めた。
(2)暖めた豆乳に、上記実施例1に従って製造した2gのケフィアスターターを添加した。
(3)(2)の豆乳に更に、Ca、ホエー、グルコース、ラフィノース、ガラクトース、フルクトースからなる混合物を1gとブルーベリー粉末2gを添加した。
(4)上記豆乳をよく撹拌し、25℃に保温した。
(5)25℃で24時間静置した。
(6)豆乳が固まり、ブルーベリー入り豆乳発酵ケフィアが完成した。
【実施例8】
【0038】
上記実施例1において調製されたスターターを用いて、下記の工程によりブルーベリー入り豆乳発酵ケフィアの製造における(1)〜(6)の工程を実施して継代豆乳発酵産物を得た。
ブルーベリー入り豆乳発酵ケフィアの製造(2)
(1)500mLの豆乳を湯煎して25℃に暖めた。
(2)暖めた豆乳に、上記実施例1に従って製造した2gのケフィアスターターを添加した。
(3)(2)の豆乳に更に、Ca、ホエー、グルコース、ラフィノース、ガラクトース、フルクトースからなる混合物を1gを添加した。
(4)上記豆乳をよく撹拌し、25℃に保温した。
(5)25℃で24時間静置した。
(6)豆乳が固まった後に、ブルーベリー粉末を2g添加し、よく撹拌した。
(7)ブルーベリー入り豆乳発酵ケフィアが完成した。
【実施例9】
【0039】
上記実施例2の継代豆乳発酵産物の製造において、500mLの豆乳の代わりに500mLの牛乳を用いることを除いて、実施例2と同様にして牛乳発酵産物を得た。
【実施例10】
【0040】
上記実施例7において、500mLの豆乳の代わりに500mLの牛乳を用いることを除いて、実施例7と同様にしてブルーベリー入り牛乳発酵ケフィアを得た。
【実施例11】
【0041】
上記実施例8において、500mLの豆乳の代わりに500mLの牛乳を用いることを除いて、実施例8と同様にしてブルーベリー入り牛乳発酵ケフィアを得た。
【出願人】 【識別番号】598170338
【氏名又は名称】日本ケフィア株式会社
【出願日】 平成16年4月30日(2004.4.30)
【代理人】 【識別番号】100089705
【弁理士】
【氏名又は名称】社本 一夫

【識別番号】100076691
【弁理士】
【氏名又は名称】増井 忠弐

【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰

【識別番号】100080137
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 昭男

【識別番号】100096013
【弁理士】
【氏名又は名称】富田 博行

【公開番号】 特開2005−312424(P2005−312424A)
【公開日】 平成17年11月10日(2005.11.10)
【出願番号】 特願2004−163887(P2004−163887)